JP2000068556A - 窒化物半導体ウエハの研削装置及び研削方法 - Google Patents

窒化物半導体ウエハの研削装置及び研削方法

Info

Publication number
JP2000068556A
JP2000068556A JP23690698A JP23690698A JP2000068556A JP 2000068556 A JP2000068556 A JP 2000068556A JP 23690698 A JP23690698 A JP 23690698A JP 23690698 A JP23690698 A JP 23690698A JP 2000068556 A JP2000068556 A JP 2000068556A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nitride semiconductor
semiconductor wafer
grinding
grindstone
workpiece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23690698A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirobumi Shono
博文 庄野
Tatsunori Toyoda
達憲 豊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichia Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Nichia Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichia Chemical Industries Ltd filed Critical Nichia Chemical Industries Ltd
Priority to JP23690698A priority Critical patent/JP2000068556A/ja
Publication of JP2000068556A publication Critical patent/JP2000068556A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Led Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】窒化物半導体ウエハを研削する研削装置などに
係わり、特に半導体ウエハ外周に発生するチッピングな
どを防止し歩留まりが高く生産性に優れた研削装置及び
研削方法を提供することにある。 【解決手段】窒化物半導体ウエハを研削機の研削盤上に
配置すると共に窒化物半導体ウエハを砥石で研削する研
削装置において、研削盤上に配置された窒化物半導体ウ
エハの外周近傍に、窒化物半導体ウエハとは別に、窒化
物半導体ウエハと共に研削され窒化物半導体ウエハの略
平面と砥石とを均一に加圧研削させるダミーワークが設
けられる窒化物半導体ウエハの研削装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は窒化物半導体ウエハ
を被加工物として研削する研削方法に係わり、特に半導
体ウエハ外周に発生するチッピングなどを防止すること
ができる窒化物半導体ウエハの研削装置などに関するも
のである。
【0002】
【従来技術】窒化物半導体(AlxInyGa1-x-yN、
0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)はワイドバ
ンドギャップを持つと共に比較的高温下でも安定してお
り、かつ機械的硬度がモース硬度8以上にもなる。その
ため、紫外域、可視光のうち比較的短波長側でも効率よ
く発光可能な発光ダイオードや半導体レーザーなどの半
導体発光素子として利用されている。また、高起電力な
太陽電池や耐熱性の高い半導体素子として研究されてい
る。
【0003】このような窒化物半導体は、機械的硬度が
高いゆえに半導体ウエハから個々の半導体素子に分離さ
せることが難しい。特に、現在のところ量産性よく良質
な窒化物半導体を形成させるためにはサファイア、スピ
ネルなど窒化物半導体と同様に極めて硬い基板上に成膜
させてある。また、サファイアは六方晶系という結晶構
造をしており、その性質上劈開性を有していない。その
ため、シリコンなどの他の半導体基板と比較すると半導
体チップに分割するのが非常に困難である。
【0004】例えば、窒化物半導体を利用したLEDチ
ップを半導体ウエハから分離させる場合、窒化物半導体
成膜時の加熱により基板に反りや破損が生じないよう通
常800μm程度の厚膜のサファイア基板を利用する。
他方、この基板上に形成される窒化物半導体層は、n型
コンタクト層兼クラッド層となるGaN、発光層となる
InGaN、p型クラッド層となるAlGaN、p型コ
ンタクト層となるGaNが積層されるものの、総膜厚は
4μm程度にしか過ぎない。このような、窒化物半導体
ウエハをスクライバーやダイサーで半導体素子のクラッ
クなどを防止しつつ、所望の各LEDチップに相当する
大きさに分離させるためにはサファイア基板を研削によ
り100μm以下に薄くすることが行われている。
【0005】研削には、固定砥粒を使用する研削、遊離
砥粒を使用する砂かけ、ラッピングなどの方法が知られ
ている。固定砥粒を使用する場合は加工効率が高く、あ
る程度の寸法仕上げ精度を期待できる。しかしながら、
そのぶん窒化物半導体ウエハに対する負担が大きく窒化
物半導体ウエハを破損する危険性が高い。
【0006】そのため窒化物半導体ウエハを薄くする研
削方法として、被加工物に対する負担が小さく被加工物
を破損する危険性は低いものの、加工効率も低い遊離砥
粒をも併用するが考えられる。即ち、成形加工として固
定砥粒である程度の厚さを研削しておきながら、表面仕
上げ加工として遊離砥粒である砂かけ、ダイヤモンド・
ラッピング等の方法により順次厚みを薄く調節させる。
最後に基板表面を研磨することにより平滑性を保ち表面
仕上をする。これにより加工効率と被加工物負担の減少
を機能分離させて両立させることが考えられる。
【0007】図4にサファイア基板上に窒化物半導体を
積層させた窒化物半導体ウエハのサファイア基板面側を
固定砥粒で研削する一例を示す。図4は、研削機上から
透過した模式的平面図及び模式的断面図である。半導体
ウエハ402を4枚同時に加熱溶融可能なワックス(不
示図)により貼り付け盤403に固定させる。固定され
た窒化物半導体ウエハ402は貼り付け盤ごと研削機の
基体上に配置させ、バキュウームで密着固定させる。研
削機の上面からカップ型砥石405を降ろしカップ型砥
石405及び窒化物半導体ウエハが配置された貼り付け
盤をそれぞれ回転させる。回転させながら、砥石404
を窒化物半導体ウエハ402のサファイア基板面に当て
砥石と窒化物半導体ウエハ402を相対的にずらすこと
によりサファイア基板を研磨させる。これにより、スク
ライバーやダイサーなどを利用して窒化物半導体ウエハ
から各々半導体素子に分離できる程度の厚みまで比較的
簡単に窒化物半導体ウエハを薄くすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】固定砥粒で研削効率を
さらに挙げようとすると比較的高い加工圧力をかけなけ
ればならない。加工圧力を上げると積層された窒化物半
導体層の損傷や窒化物半導体ウエハの外周にチッピング
などの欠けが生ずる場合がある。窒化物半導体ウエハの
損傷は、所望の半導体素子ごとに分割できないばかりで
はなく、光学特性や半導体素子として機能しなくなる場
合もある。
【0009】このような被加工物のかけなどは研削時に
流す研削液によってある程度制御できる。しかし、加工
効率の向上を求める現在においては上記方法における研
削では十分ではなく、さらなる研削方法などが求められ
ている。本発明は上記問題点を解決し研削加工の加工効
率を向上させつつ、窒化物半導体ウエハ破損の危険性を
低減する研削方法及び研削装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は窒化物半導体ウ
エハを研削機の研削盤上に配置すると共に窒化物半導体
ウエハを砥石で研削する研削装置である。特に、研削盤
上に配置された窒化物半導体ウエハの外周近傍に、窒化
物半導体ウエハとは別に、窒化物半導体ウエハと共に研
削され窒化物半導体ウエハの略平面と砥石とを均一に加
圧研削させるダミーワークが設けられる窒化物半導体ウ
エハの研削装置である。これにより、研削効率を高めつ
つ、被加工物の損傷を防ぐことができる窒化物半導体ウ
エハ用の研削装置とすることができる。
【0011】本発明の請求項2に記載の研削装置は、ダ
ミーワークがサファイア、スピネル、窒化物半導体、ス
テンレスや銅から選択される1種である。研削する基板
と硬度の近い材料を用いることにより、窒化物半導体ウ
エハの損傷をより少なくすることができる。特に、基板
とダミーワークとを同種の材料を利用することにより、
より半導体ウエハの損傷を少なくすることができる。即
ち、基板がサファイア、スピネルや窒化物半導体である
ならばダミーワークもそれぞれ同種のサファイア、スピ
ネルや窒化物半導体を選択することができる。また、サ
ファイア基板などよりも柔らかいステンレスや銅などの
材質を利用することにより砥石の摩耗を低減することが
できる。また、ダミーワークは、窒化物半導体素子自体
には使用されない。そのため比較的安価なものを利用す
ることにより最終的な半導体素子のコストを低減させる
ことができる。
【0012】本発明の請求項3に記載の研削方法は、基
板上に窒化物半導体を有する窒化物半導体ウエハの基板
を研削する窒化物半導体ウエハの研削方法である。特
に、研削機の研削盤上に基板を研削面として配置させた
窒化物半導体ウエハと、窒化物半導体ウエハ近傍に配置
させたダミーワークとを固定させる工程と、窒化物半導
体ウエハの基板及びダミーワークを砥石に圧着させダミ
ーワークごと基板を研削する工程とを有する窒化物半導
体ウエハの研削方法である。これにより、研削効率を高
めつつ、被加工物の損傷を防ぐことができる。また、後
に形成される窒化物半導体の歩留まりを低下させること
なく量産性を向上させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明者は種々の実験の結果、窒
化物半導体ウエハの欠けなどがウエハ外周に特に集中す
ること、及びこの欠け等が研削時の外周にかかる圧力に
起因していることを見出し本発明を成すに至った。
【0014】半導体ウエハの研削中において砥石を半導
体ウエハに均等に接して圧力を掛けたとしても半導体ウ
エハの外周の方が内部よりも損傷しやすい。これは、半
導体ウエハを研削する砥石の表面状態や構造によるとこ
ろが大きいと考えられる。即ち、砥石は極めて硬い窒化
物半導体ウエハを研削させる場合、砥石自体も硬いもの
を使用せざるを得ない。通常、砥石としては炭化珪素、
ダイヤモンドや酸化アルミニウムなどの砥粒を平板状に
接着剤などで固定させた固定砥粒を使用される。砥粒は
それぞれ均一であることが好ましものの、実際のところ
全く均一な凹凸表面とすることが極めて難しい。
【0015】このため部分的に大きな砥石があると砥石
と被加工物を相対的にずらすことにより研削させる場
合、砥石と最初に接触する被加工物の外周は、被加工物
の中央部と比較して局所的に大きな圧力がかかる。その
ため被加工物の外周は砥石の表面状態によって損傷しや
すい。また、脱落した砥石が砥石と被加工物との間にか
み込む場合も同様の理由により外周が中央に比較して損
傷しやすいと考えられる。さらに、図4(A)に示すよ
うにドーナツ状に砥石を配列したカップ型研削砥石40
4を半導体ウエハ402に接触させ、互いに回転させな
がら半導体ウエハ402全体を研削する場合、断続的に
半導体ウエハ402に砥石404が進入、後退を繰り替
えしながら加工される。砥石404の接触進入と後退に
より、砥石404と半導体ウエハ402の接触面積が瞬
間的に非常に小さくなり、半導体ウエハの外周において
局所的に大きな負荷がかかることになる。そのため、砥
石の進入、後退部分である半導体ウエハの外周にチッピ
ング、割れなどの損傷が極めて発生しやすいと考えられ
る。
【0016】通常、最外周部には半導体素子を形成させ
ない。しかし、窒化物半導体ウエハを分離するための加
圧、スクライブやダイサー加工時に押圧により、外周に
形成された損傷から窒化物半導体ウエハ全体が割れる場
合がある。このような割れは光学特性を損なうばかりで
なく、一枚の窒化物半導体から取り出される半導体素子
の数が減り歩留まり低下の原因となる。特に劈開性のな
いサファイア基板などを利用している場合は顕著に現れ
ることとなる。本発明は、加工対象物の外周に局所的に
かかる力をダミーワークを設けることにより分散し、外
周部におけるチッピングや割れ欠けなどを防止しうるも
のである。以下、本発明に用いられる装置の各構成など
について説明する。
【0017】(ダミーワーク101、201)ダミーワ
ーク101、201は、被加工物の一部である窒化物半
導体ウエハと共に研削されることにより、被加工物の一
部として働き、被加工物の外周と砥石との間に生ずる局
所的な加圧を緩和することが可能なものである。ダミー
ワークは窒化物半導体ウエハの損傷を防ぐためのもので
あるため、後に半導体素子などを作成する窒化物半導体
ウエハ以外であり見かけ上被加工物の一部となるもので
ある。ダミーワーク101、201は研削する被加工物
と同材質のものが理想的ではあるが砥石の目詰まりの原
因となりにくいもの、研削加工圧力で簡単に破損しない
ものであれば種々のものを利用することができる。ダミ
ーワーク101、201は被加工物と砥石とを均一に加
圧できるものであれば、被加工物の形状に合わせて、リ
ング状、円盤状、矩形状や被加工物の外周近傍に種々の
形状で配置させることもできる。
【0018】また、ダミーワークは窒化物半導体ウエハ
の外周面に局所的に力が掛からなければ、密着して配置
しても良いし、ダミーワークが配置させやすいように間
隔を開けて窒化物半導体ウエハ近傍に配置させても良
い。また、ダミーワークの形状も窒化物半導体ウエハに
沿って一体的なリング状に形成させても良いし、複数に
分割された形状でも良い。
【0019】ダミーワーク101、201は、研削させ
る被加工物と同材質のものを利用しても良い。また、被
加工物と共に研削されるものであるため加工効率やコス
ト等の観点からダミーワーク自体を被加工物とは異なる
他の材料を選択することもできる。ダミーワークは被加
工物の厚みと同じであることが好ましいが、最終研削厚
みよりも厚ければ本発明の効果を奏することもできる。
このようなダミーワークの具体的材料としてはサファイ
ア、スピネル、窒化物半導体、ステンレスや銅などを好
適に挙げることができる。
【0020】(窒化物半導体ウエハ102、202)本
発明の被加工物である半導体ウエハは、比較的硬度の硬
く研削によるかけ等が大きな問題となる。このような半
導体ウエハは窒化物半導体が積層されるサファイア、ス
ピネル、窒化物半導体などが挙げられる。特に、サファ
イア基板上に形成された窒化物半導体を個々の半導体素
子に分離させる場合は、サファイア基板に劈開性がない
もののチッピング等から半導体ウエハに割れなどが生ず
る場合があり本発明の効果が大きい。
【0021】(砥粒314)被加工物302を研磨させ
るために選択される砥粒314は被加工物302に対応
して種々選択することができる。このような研削材とし
て例えば、アルミナ質研削材、炭化珪素質研削材、ダイ
ヤモンド研削材、ジルコニア研削材、エメリー質研削材
など種々のものが好適に利用することができる。被加工
物としてサファイア、スピネルや窒化物半導体を研削さ
せる場合、砥粒にはダイヤモンドを好適に利用すること
ができる。また、砥粒は半導体ウエハから個々の窒化物
半導体素子を取り出す場合は、平均粒径が約20μmか
ら約60μm程度である#800から#300番が好ま
しい。更に、平均粒径が約25μmから約40μm程度
である#600から#400がより好ましい。
【0022】(砥石104、204)固定砥粒としての
砥石104、204は研磨剤の粒子である砥粒314を
結着剤などでプレート304などに接着固定させること
により構成することができる。また、固定砥粒104、
204の形状も砥粒を配置させるプレート上にリング状
に配置させた円盤状の砥石104やカップ型砥石204
など種々ものを好適に利用することができる。カップ型
砥石204は部分的に研削するため比較的自由な大きさ
や形の被加工物を研削するのに好適である。他方、円盤
状の砥石104に被加工物及びダミーワークを圧着して
研削させる場合は、砥石を大きくすることにより被加工
物も大きくさせることができる。そのため、比較的大き
な被加工物や多数の被加工物を同時に研削させるのに好
適である。また、カップ型砥石204よりも均一に研削
できる傾向がある。カップ型砥石204の場合、カップ
状の砥石をプレートに貼り付けることもできるし、プレ
ート上に多数の円盤状砥石をリング状に貼り付けること
によりカップ状砥石を構成することもできる。このよう
な砥石と被加工物とを互いに回転させながら相対的にず
らす等により被加工物を均一に研削することができる。
以下、本発明の実施例について詳述するが、これのみに
限られないことは言うまでもない。
【0023】
【実施例】(実施例1)図1はサファイア基板上に窒化
物半導体を成膜させた窒化物半導体ウエハ102を研削
する方法を示した模式図である。窒化物半導体ウエハ1
02は厚さ500μmのサファイア基板上に積層全体の
厚さが約4μmの窒化物半導体層をMOCVD法を用い
て成膜させる。窒化物半導体ウエハ102はサファイア
基板上に低温で成膜させたGaNのバッファ層、Si含
有のn型GaNからなるコンタクト層、厚さ3nmのI
nGaNからなる発光層、Mg含有のp型AlGaNか
らなるクラッド層、Mg含有のp型GaNからなるp型
コンタクト層をそれぞれ積層して形成させてある。窒化
物半導体ウエハは、それぞれ一片が350nmからなる
矩形状にエッチングされサファイアの表面が部分的に露
出している。また、n型コンタクト層の一部までエッチ
ングされp型及びn型コンタクト層上にそれぞれ金属電
極が形成されている(不示図)。こうして、直径2イン
チの窒化物半導体ウエハ102を得ることができる。
【0024】窒化物半導体ウエハ102を研削機の固定
用貼り付け盤103に半導体積層面側を合わせ加熱溶解
のワックスを用いて固定させる。他方、ダミーワーク1
01として窒化物半導体ウエハ102の直径よりも50
0μm大きい内径を有するリング形状の銅板を利用して
ある。ダミーワーク101は厚さ300μmであり、内
部に窒化物半導体ウエハ102が配置できるようにワッ
クスで固定用貼り付け盤103に固定する。こうして、
被加工物としての窒化物半導体ウエハ102及びダミー
ワーク101としてのリング状銅板4個がそれぞれ固定
された貼り付け盤103を不示図の研削盤のテーブルに
バキュウームにより固定する。貼り付け盤と対向する面
には、全面に砥石104のついた円盤105が設けられ
ている。砥石は粒径#400番のダイヤモンドを使用し
た。全面に砥石のついた円盤に窒化物半導体ウエハが貼
り付けられた固定用貼り付け盤を降下させることにより
研削を行う。研削中は弱アルカリ性の研削液を3リット
ル/毎分で流しながら砥石のついた円盤及び固定用貼り
付け盤であるテーブルを互いに回転させ研削させた。
【0025】砥石に圧力をかけながら加工量毎分20μ
mで加工を行った。窒化物半導体ウエハの厚みが研削前
の半分の厚みである約250μm時において、全ての窒
化物半導体ウエハの研削を一時的止め観測したところ全
くかけが生じたものがなかった。
【0026】再び、同様の条件で研削を続け20μmご
とに顕微鏡で観測した結果、150μmでサファイア基
板の外周の一部が部分的にかけるものが出てきた。同様
にして3回研削を行い厚さ170μmまでは全て外周に
かけのない状態での窒化物半導体ウエハを12枚得るこ
とができた。
【0027】この後、砂かけ、ラッピングにより研磨さ
せサファイア基板の厚さが約80μmの窒化物半導体ウ
エハを得た。この窒化物半導体ウエハを各窒化物半導体
素子として分離させるため、予め設けた格子状のエッチ
ング面に沿って、ダイサー及びスクライバーにより分離
させた。ダイサー及びスクライバーによる分離時に窒化
物半導体ウエハに割れを生ずるものはなかった。分離さ
せたものは各々発光素子として機能することができる。
【0028】(比較例1)他方、本発明と比較のために
ダミーワークとしてリング状の銅板を用いなかった他は
実施例1と同様にして研削を行った。研削の結果、半導
体ウエハの厚さが250μm付近で既に全ての半導体ウ
エハの外周端部にチッピング及び欠けが発生した。これ
により、本発明の研削方法では窒化物半導体ウエハの外
周において研削時にかけなどが生じにくいことが分かっ
た。また、かけの生じた窒化物半導体ウエハを実施例1
と同じ条件でダイサー及びスクライバーにより各窒化物
半導体素子に分離させようとすると、窒化物半導体ウエ
ハの外周にかけがあったところから割れが生じたものが
あった。割れた箇所の窒化物半導体素子は発光素子とし
て機能しなかった。
【0029】(実施例2)図2に示す如き、研削機器を
利用して窒化物半導体ウエハ202の基板の厚みを薄く
させた。研削機器は実施例1の全面に砥石のついた円盤
とは別にカップ型砥石204が設けられている。また、
カップ砥石の砥粒は粒径#600番のダイヤモンドを使
用した。窒化物半導体ウエハ202が配置された面上に
カップ型砥石204が対向して配置されている。カップ
型砥石204及び窒化物半導体ウエハが貼り付けられた
テーブルとを互いに同方向に回転させながら砥石を降ろ
しカップ型砥石204と窒化物半導体ウエハ202及び
ダミーワーク201とを接触させる。これ以外は実施例
1と同様に窒化物半導体ウエハ202の外周に銅製のダ
ミーワーク201を設けて研削する。実施例2において
も実施例1と同様に厚さ170μmにおいても窒化物半
導体ウエハの外周にかけなどが生ずるものはなかった。
【0030】(実施例3)窒化物半導体ウエハを厚さ4
00μmのサファイア基板上にバッファ層20μmを介
して厚さ120μmのGaNをHDVPE法を利用して
たものを基板とした以外は実施例1と同様にして窒化物
半導体ウエハを形成させた。この窒化物半導体ウエハの
基板側から研削を行う。実施例1に用いた銅製のダミー
ワークの代わりにステンレスを利用して研削させた。研
磨によりGaN基板が露出する厚さまで研削させた。G
aN基板露出後、ダミーワークを使用しない以外は同様
にして研削させた窒化物半導体ウエハと研削面を比較し
た。ダミーワークを使用していない窒化物半導体ウエハ
の外周にはチッピングが多数発生していたが、ダミーワ
ークを使用した窒化物半導体ウエハにはほとんど発生し
ておらず極めて損傷が少なかった。
【0031】(実施例4)ダミーワークをリング状の銅
を用いる代わりに直径1センチ、厚さ約500μmのサ
ファイアを窒化物半導体ウエハの周囲に窒化物半導体ウ
エハと接して配置させた以外は実施例2と同様にして研
削させた。厚さ170μmにおいてチッピングが発生し
たものがあったが、比較例1に較べ遙かに小さく少なか
った。ダミーワークにスピネル及び窒化ガリウムを用い
た場合もほとんど同様に作用することができる。
【0032】
【発明の効果】以上の如く本発明の研削方法及び研削装
置を利用することにより研削効率を高めても被加工物の
外周に発生するチッピングなどを極力なくすことができ
る。そのため、研削効率を挙げつつ歩留まりの高い窒化
物半導体素子などを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は本発明の研削機を上方から視認し
た模式的透過図であり、図1(B)は図1(A)のXX
における模式的断面である。
【図2】図2(A)は本発明の別の研削機を上方から視
認した模式的透過図であり、図2(B)は図2(A)の
XXにおける模式的断面図である。
【図3】本発明による研削を示した模式的説明図であ
る。
【図4】図4(A)は本発明と比較のために示した研削
機を上方から視認した模式的透過図であり、図4(B)
は図4(A)のXXにおける模式的断面図である。
【符号の説明】 101、201・・・ダミーワーク 102、202・・・窒化物半導体ウエハ 103、203・・・固定用貼り付け盤 104・・・円盤状の砥石 105、205・・・砥石のついた円盤 204・・・カップ型砥石 302・・・被加工物 304・・・砥石 314・・・砥粒 402・・・窒化物半導体ウエハ 403・・・固定用貼り付け盤 404・・・カップ型砥石 405・・・砥石のついた円盤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化物半導体ウエハを研削機の研削盤上
    に配置すると共に該窒化物半導体ウエハを砥石で研削す
    る研削装置において、前記研削盤上に配置された窒化物
    半導体ウエハの外周近傍に、窒化物半導体ウエハとは別
    に、前記窒化物半導体ウエハと共に研削され窒化物半導
    体ウエハの略平面と砥石とを均一に加圧研削させるダミ
    ーワークが設けられることを特徴とする窒化物半導体ウ
    エハの研削装置。
  2. 【請求項2】 前記ダミーワークはサファイア、スピネ
    ル、窒化物半導体、ステンレス及び銅から選択される1
    種である請求項1記載の窒化物半導体ウエハの研削装
    置。
  3. 【請求項3】 基板上に窒化物半導体を有する窒化物半
    導体ウエハの前記基板を研削する窒化物半導体ウエハの
    研削方法であって、 研削機の研削盤上に前記基板を研削面として配置させた
    窒化物半導体ウエハと該窒化物半導体ウエハの外周近傍
    に配置させたダミーワークとを固定させる工程と、 前記窒化物半導体ウエハの基板及びダミーワークを砥石
    に圧着させダミーワークごと前記基板を研削する工程と
    を有することを特徴とする窒化物半導体ウエハの研削方
    法。
JP23690698A 1998-08-24 1998-08-24 窒化物半導体ウエハの研削装置及び研削方法 Pending JP2000068556A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23690698A JP2000068556A (ja) 1998-08-24 1998-08-24 窒化物半導体ウエハの研削装置及び研削方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23690698A JP2000068556A (ja) 1998-08-24 1998-08-24 窒化物半導体ウエハの研削装置及び研削方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000068556A true JP2000068556A (ja) 2000-03-03

Family

ID=17007515

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23690698A Pending JP2000068556A (ja) 1998-08-24 1998-08-24 窒化物半導体ウエハの研削装置及び研削方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000068556A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7105859B2 (en) 2003-11-05 2006-09-12 Sharp Kabushiki Kaisha Nitride semiconductor light-emitting diode chip and method of manufacturing the same
JP2007273492A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Mitsubishi Electric Corp 窒化物半導体装置およびその製造方法
US8809086B2 (en) 2000-10-17 2014-08-19 Osram Gmbh Method for fabricating a semiconductor component based on GaN

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8809086B2 (en) 2000-10-17 2014-08-19 Osram Gmbh Method for fabricating a semiconductor component based on GaN
US7105859B2 (en) 2003-11-05 2006-09-12 Sharp Kabushiki Kaisha Nitride semiconductor light-emitting diode chip and method of manufacturing the same
CN1314135C (zh) * 2003-11-05 2007-05-02 夏普株式会社 氮化物半导体发光二极管芯片及其制造方法
JP2007273492A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Mitsubishi Electric Corp 窒化物半導体装置およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6214704B1 (en) Method of processing semiconductor wafers to build in back surface damage
TW529095B (en) Method of dividing wafer and manufacture of semiconductor device
US6884154B2 (en) Method for apparatus for polishing outer peripheral chamfered part of wafer
JPH1140520A (ja) ウェーハの分割方法及び半導体装置の製造方法
JP2004319951A (ja) エッジ研磨した窒化物半導体基板とエッジ研磨したGaN自立基板及び窒化物半導体基板のエッジ加工方法
US20070264911A1 (en) Method For Producing A Semiconductor Wafer With Profiled Edge
JP5498857B2 (ja) ウェーハの加工方法
JP3904943B2 (ja) サファイアウエハーの加工方法及び電子装置の製造方法
US20100006982A1 (en) Method of producing semiconductor wafer
JP6999322B2 (ja) ウエーハの研削方法
TWI818091B (zh) 晶圓的加工方法
JP2000068556A (ja) 窒化物半導体ウエハの研削装置及び研削方法
JP2013129023A (ja) サファイア基板の製造方法及びサファイア基板
US20130149941A1 (en) Method Of Machining Semiconductor Substrate And Apparatus For Machining Semiconductor Substrate
JP2012124331A (ja) 硬脆性ウェーハの平坦化加工方法
TWI805872B (zh) 晶圓的加工方法
JP5869280B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JPH0632905B2 (ja) ▲iii▼―v族化合物半導体ウエハ薄層化処理方法
WO2000047369A1 (en) Method of polishing semiconductor wafers
EP2192609A1 (en) Method of producing wafer for active layer
US20220274224A1 (en) Grinding method for workpiece
US20220172952A1 (en) Processing method of wafer
JP7191467B2 (ja) 被加工物の研削方法
JP2001176830A (ja) 半導体装置の裏面研削方法
KR20110042438A (ko) 사파이어 웨이퍼의 연마방법

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050329

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050927