JP2000068127A - 油入電気機器 - Google Patents

油入電気機器

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JP2000068127A
JP2000068127A JP10235678A JP23567898A JP2000068127A JP 2000068127 A JP2000068127 A JP 2000068127A JP 10235678 A JP10235678 A JP 10235678A JP 23567898 A JP23567898 A JP 23567898A JP 2000068127 A JP2000068127 A JP 2000068127A
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tank
chamber
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JP10235678A
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Kazuaki Ito
和昭 伊藤
Tatsuya Higuchi
達也 樋口
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Toshiba Corp
Toshiba FA Systems Engineering Corp
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Toshiba Corp
Toshiba FA Systems Engineering Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換器により冷却効率を高める場合に、工
作性及び信頼性に優れた構造を採用すること。 【解決手段】 タンク24は、機器収容室30を形成す
る上部タンク24aと下部室31を形成する下部タンク
24bが連結筒24cによって連結された2室構造とな
っている。連結筒24cは、変圧器本体22のダクトに
対応した位置に同心円状となるように配設されている。
また、このタンク24には、上部連通管25及び下部連
通管26により夫々上部タンク24a及び下部タンク2
4bに連通された熱交換器27が並設されている。変圧
器本体22は、上部タンク24aに載置され、下部室3
1から連結筒24cを通過した絶縁油23により冷却さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁油を冷却する
熱交換器を具備した油入電気機器に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の油入電気機器である油入変圧器
の従来構成を図9に示す。この図9において、タンク1
の内部には、変圧器本体2と、この変圧器本体2を冷却
するための絶縁油3とが収容されている。このタンク1
には、上部連通管4及び下部連通管5によって当該タン
ク1に連通された熱交換器6が並設されている。
【0003】三相用の変圧器本体2は、積層鋼板からな
る三脚鉄心7に巻線8が巻装されて構成されており、タ
ンク1の内周形状とほぼ同じ形状を有した1枚の厚い絶
縁紙からなる仕切板9が、前記巻線8の下端面と向き合
うように、複数の鋼製のL形アングル10によって前記
三脚鉄心7に固定されている。即ち、このL形アングル
10の垂直部10aが例えば溶接により三脚鉄心7に固
定され、その水平部10bにボルト及びナットにより仕
切板9が固定されている。また、仕切板9には、変圧器
本体2の高圧側巻線及び低圧側巻線夫々に設けられた冷
却油道としてのダクトの位置に対応して、前記三脚鉄心
7の各脚を中心として同心円状に複数の流通孔11が設
けられている。
【0004】この構成によれば、仕切板9によって、タ
ンク1内の下部に絶縁油の流路を制限するための油流入
部12が形成される。そして、この油流入部12にある
冷却された絶縁油3は、前記流通孔11を通して変圧器
本体2のダクトへと流入し、変圧器本体2内部の熱を吸
収してダクトの上端から流出する。そして、タンク1の
上部にある吸熱後の絶縁油3は、自然対流により上部連
通管4を通り熱交換器6へと流入し、熱交換器6を通過
することにより冷却された後、下部連通管5を通り再び
油流入部12へと戻される。この場合、油流入部12内
の冷却された絶縁油3は、変圧器本体2のダクトの位置
に対応した流通孔11を通りダクト内に供給されるの
で、変圧器本体2を効率良く冷却することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成では仕切板9の変圧器本体2への取付けに際し、仕切
板9をL形アングル10の水平部10bに複数のボルト
及びナットで固定するとともに、L形アングル10の垂
直部10aを三脚鉄心7に溶接する作業が必要となる。
そのため、三脚鉄心7の寸法や巻線8の下端面の位置に
製造上のばらつきが発生すると、前記複数のボルト及び
ナットの固定位置並びに複数の溶接位置の調整が難しく
なり工作性が悪化するという問題があった。
【0006】また、仕切板9とタンク1の内周面との隙
間13が小さくなるように、仕切板9とタンク1の内周
形状はほぼ同じ寸法を有して構成されているので、仕切
板9の取着された変圧器本体2をタンク1内に収容する
際、仕切板9がタンク1に当たり仕切板9が破損する虞
もあり、工作性が一層悪いものとなっていた。加えて、
ボルト及びナットを用いて仕切板9とL形アングル10
の水平部10bとを固定する場合、絶縁に配慮した固定
位置を選択する必要があり、設計上の負担が増加してい
た。
【0007】さらに、製造上三脚鉄心7に巻装される巻
線8の外径にばらつきが生じると、変圧器本体2のダク
トの位置と仕切板9に設けられた流通孔11の位置とが
ずれた状態となる。その結果、油流入部12の冷却され
た絶縁油3が隙間部13を通して多く流れるようにな
り、変圧器本体2のダクトへの流入量が減少する。ま
た、巻線8の外径が設計値よりも増大した場合、その増
大した部分に位置するダクトへの絶縁油3の供給がなさ
れないため、変圧器本体2の内部に局所的に高温部分が
発生し、変圧器本体2の信頼性が低下するといった不具
合も生じていた。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、熱交換器を用いて絶縁油の冷却効率を
高める場合に、工作性及び信頼性に優れた構造を採用し
た油入電気機器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の油入電気機器は、電気機器本体及びこの電
気機器本体を冷却するための絶縁油を収容する機器収容
室と、この機器収容室の下方にあって、前記電気機器本
体の下部近傍に位置する流通孔を介して前記機器収容室
に連通される下部室と、前記機器収容室及び前記下部室
の外部にあって、これら機器収容室及び下部室に連通さ
れ、前記機器収容室から流入する前記絶縁油を冷却して
前記下部室に供給する熱交換器とを備えて構成したもの
である(請求項1)。
【0010】この構成によれば、熱交換器を通過するこ
とによって冷却された絶縁油は、熱交換器から下部室に
流入する。下部室内の絶縁油は全体がほぼ均一な温度状
態となっており、その冷却された絶縁油は流通孔を通し
て電気機器本体が収容された機器収容室に流入する。流
通孔は電気機器本体の下部近傍に位置しているので、機
器収容室に流入した絶縁油は電気機器本体を効率良く冷
却することができる。そして、電気機器本体の熱を吸収
した絶縁油は、温度差により発生する自然対流の作用に
よって再び熱交換器へと送られて冷却される。
【0011】この油入電気機器は、機器収容室、下部
室、及び熱交換器を予め形成し、その後、機器収容室に
電気機器本体を収容することにより製造される。即ち、
絶縁油の流路を制限する構造は、電気機器本体側に形成
されるのではなく、機器収容室及び下部室の2室構造に
よって実現されることになる。このような2室構造は、
溶接等によって容易に形成することができるので、工作
性の向上が図られる。また、電気機器本体に他の工作物
が取着されていないので、機器収容室に当該電気機器本
体を収容する場合の作業が容易となる。そして、製造上
電気機器本体の寸法がばらついた場合であっても、流通
孔は電気機器本体の下部近傍に位置しているので、機器
収容室に流入した絶縁油は電気機器本体の内部又は電気
機器本体の近傍を通過することができ、電気機器本体の
温度上昇が抑制され電気機器本体の信頼性が向上する。
【0012】上記構成においては、機器収容室を上部タ
ンクにより構成し、下部室を下部タンクにより構成し、
流通孔をこれら上部タンク及び下部タンクを連結する連
結筒により構成することが好ましい(請求項2)。この
構成によれば、下部タンク内の冷却された絶縁油が連結
筒を通して上部タンクへと流入し電気機器本体を効率的
に冷却する。上部タンク及び下部タンクは板材の折り曲
げと溶接によって容易に製造でき、これら上部タンク及
び下部タンクと連結筒とは例えば溶接により容易に連結
できるので、本油入電気機器は工作性に優れたものであ
る。
【0013】また、機器収容室及び下部室は、タンクの
内部を、当該タンクに配設され流通孔を有する仕切板で
仕切ることにより形成するのが良い(請求項3)。この
構成によれば、工作性が一層向上するとともに、連結筒
を有する前記油入電気機器よりもその高さ寸法を低く抑
えることができる。
【0014】この構成においては、仕切板を断熱材で構
成し(請求項4)、或いは、仕切板に当該仕切板の有す
る流通孔と対応する位置に流通孔を備えた断熱材を接合
する構成とする(請求項5)ことが好ましい。この構成
によれば、機器収容室から下部室への熱伝導を遮断する
ことができるので、下部室内の絶縁油の温度を熱交換器
から供給される冷却された絶縁油の温度に維持すること
ができる。
【0015】一方、機器収容室をタンクにより構成し、
下部室を当該タンクを載せるベースにより構成すると良
い(請求項6)。この構成によれば、下部室をベースと
兼用することができるので、油入電気機器の高さ寸法を
低く抑えることができる。また、製造コストを下げるこ
とができる。
【0016】以上の各構成において、機器収容室に複数
の電気機器本体を収容することができる(請求項7)。
この場合であっても、熱交換器と機器収容室との間には
冷却された絶縁油を収容した下部室が介在されているの
で、全ての電気機器本体をほぼ均一に冷却することがで
きる。
【0017】このとき、複数の電気機器本体は熱交換器
側から順次離れるように配置され、流通孔は、前記熱交
換器から離れる電気機器本体に対応するものほど径大と
なるように構成すると良い(請求項9)。この構成によ
れば、熱交換器の出口から下部室、流通孔、機器収容室
を通り熱交換器の入口に至る流路について、各電気機器
本体の近傍における流路抵抗がほぼ等しくなるので、各
電気機器本体の近傍をほぼ等量の絶縁油が通過し、全て
の電気機器本体をより均一に冷却することができる。
【0018】さらに、電気機器本体の設置数によらず、
流通孔を、熱交換器から離れるものほど径大となるよう
に構成すると良い(請求項8)。この構成によれば、前
記各流路について、その流路抵抗をより等しくできるの
で、全ての電気機器本体の各部分に至るまでより均一に
冷却することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1実施例)以下、本発明を油
入変圧器に適用した第1実施例について図1を参照して
説明する。油入変圧器の縦断面図を示す図1において、
油入電気機器としての油入変圧器21は、例えば三相用
の変圧器本体22(本発明でいう電気機器本体に相当)
及びこの変圧器本体22を冷却するための絶縁油23を
収容したタンク24と、このタンク24に並設され上部
連通管25及び下部連通管26によって当該タンク24
に連通された熱交換器27とから構成されている。この
熱交換器27は、ヘッダとしての上部連通管25、下部
連通管26に夫々上、下端部で連通する多数の中空状の
放熱板27aを備えている。
【0020】変圧器本体22は、積層鋼板からなる三脚
鉄心28の各脚に巻線29が巻装されて構成されるもの
であり、その高圧側巻線及び低圧側巻線間には例えば複
数のダクトピースを用いて形成された冷却油道としての
ダクト(図示せず)が各脚を中心として同心円状に設け
られている。
【0021】タンク24は、上部タンク24aと下部タ
ンク24bとが複数の連結筒24cによって連結される
ように構成され、上部タンク24aには上部連通管25
が取着され、下部タンク24bには下部連通管26が取
着されている。これら上部タンク24aと下部タンク2
4bは、夫々機器収容室30と下部室31を形成するも
のであり、変圧器本体22は上部タンク24aの底面に
載置されるようになっている。複数の連結筒24cは、
上部タンク24aと下部タンク24bとを連通する連通
孔24dを形成するもので、全て同一の内径を有してお
り、変圧器本体22を上部タンク24aに載置した状態
で、三脚鉄心28の各脚を中心として変圧器本体22の
前記ダクトに対応した位置に同心円状となるように配設
されている。
【0022】絶縁油23の油面は、変圧器本体22の最
上部より上方にあり、上部タンク24aの天井面と前記
油面との間にはガスが封入されている。このガスは、温
度変化により熱膨張又は熱収縮する絶縁油23の体積変
化を吸収するためのものである。なお、上部タンク24
aに連通管(図示せず)により連通された補助タンク
(図示せず)を配設した構成としても良い。
【0023】次に、本実施例の作用について説明する。
機器収容室30の絶縁油23は、自然対流の作用によっ
て熱交換器27の上部連通管25を通して放熱板27a
に流入して冷却され、下部連通管26を通して下部室3
1に流入する。下部室31は、発熱体である変圧器本体
22を収容した機器収容室30と分離されているので、
下部室31内の絶縁油23は全体がほぼ均一な温度に保
持されている。さらに、連結筒24cにより連通されて
いる部分を除き、上部タンク24aの底面と下部タンク
24bの上面とが離れているので、機器収容室30から
下部室31への熱伝導が小さいという特徴を有する。
【0024】この下部室31内にある冷却された絶縁油
23は、連通孔24dを通して機器収容室30に流入す
る。連通孔24dは、上述したように変圧器本体22の
ダクトの位置に対応して配設されているので、機器収容
室30に流入した絶縁油23は、自然対流によって上昇
し変圧器本体22のダクトに効率良く流入することがで
きる。このとき、発熱した変圧器本体22には、絶縁油
23をダクト内へ吸い上げる作用が働くので、一層効率
の良い冷却が可能となっている。また、機器収容室30
に流入した絶縁油23は自然対流によって変圧器本体2
2の近傍を上昇するので、三脚鉄心28についても効率
良く冷却できる。このようにして変圧器本体22の熱を
吸収した絶縁油23は、自然対流の作用により上部連通
管25を通して再び放熱板27aへと送られ冷却され
る。
【0025】この場合、連通孔24dを通して機器収容
室30に流入した絶縁油23は、徐々に広がりながら変
圧器本体22の脚部近傍を上昇するので、変圧器本体2
2の製造上の誤差により巻線29が設計値よりも径大と
なった場合であっても、冷却された絶縁油23は巻線2
9の全体を冷却することができる。
【0026】なお、油入変圧器21のタンク24は、上
部タンク24aと下部タンク24bとを予め製造し、こ
れらタンク24a、24bに連結筒24cを連結するこ
とによって製造される。上部タンク24aと下部タンク
24bは、鋼板材の折り曲げと溶接によって容易に製造
でき、これら上部タンク24a及び下部タンク24bと
連結筒24cとは溶接により容易に連結することができ
る。
【0027】以上述べたように、本実施例によれば、タ
ンク24は、変圧器本体22を収納するための機器収容
室30を形成する上部タンク24aと、熱交換器27か
ら冷却された絶縁油23が供給される下部室31を形成
する下部タンク24bとを連結筒24cで連結すること
により構成された2室構造に特徴を有する。連結筒24
cは変圧器本体22のダクトの位置に対応して配設され
ているので、自然対流による絶縁油23の流路が制限さ
れ、機器収容室30に流入した絶縁油23は変圧器本体
22のダクト内又は変圧器本体22の近傍を通過するこ
とができ、製造上変圧器本体22の寸法(例えば巻線2
9の外径)がばらついた場合であっても、効率良く変圧
器本体22の全体を冷却することができ、油入変圧器2
1の信頼性の向上を図ることができる。
【0028】また、タンク22における上記2室構造
は、溶接等によって容易に実現することができるので、
従来における仕切板9の変圧器本体2への取付け(図9
参照)とは異なり、取付位置の面倒な調整が不要とな
る。さらに、変圧器本体22に他の工作物が取着されて
いないので、機器収容室30に当該変圧器本体22を収
容する場合の作業が容易となる。従って、本油入変圧器
21は工作性に優れたものであり、生産性の向上を図る
ことができる。
【0029】(第2実施例)次に、本発明を油入変圧器
に適用した第2実施例について図2を参照して説明す
る。なお、図2において図1と同一の構成部分には同一
の符号を付して説明を省略し、ここでは異なる構成部分
についてのみ説明する。
【0030】油入変圧器32の縦断面図を示す図2にお
いて、タンク33の内部は、当該タンク33の内周面に
溶接された鋼製の仕切板34によって、変圧器本体22
を収容する機器収容室30と、その下部に位置する下部
室31とに仕切られている。機器収容室30には上部連
通管25が連通され、下部室31には下部連通管26が
連通されている。また、変圧器本体22は仕切板34の
上に載置されるようになっている。
【0031】この仕切板34には、変圧器本体22を当
該仕切板34上に載置した状態で、変圧器本体22の三
脚鉄心28の各脚を中心として変圧器本体22のダクト
に対応した位置に複数の流通孔35が同心円状となるよ
うに配設されている。これら複数の流通孔35は全て同
一の径を有している。
【0032】本実施例によっても、油入変圧器32のタ
ンク33は、熱交換器27で冷却された絶縁油23が流
入する下部室31と変圧器本体22が収容される機器収
容室30との2室構造となっている。この場合、ほぼ均
一な温度に保持されている下部室31内の絶縁油23
が、仕切板34によってその流路を制限され、流通孔3
5を通して変圧器本体22のダクト内又は変圧器本体2
2の近傍を集中して通過することができるようになるの
で、第1実施例と同様に優れた冷却効果を得ることがで
きる。また、タンク33は、第1実施例のタンク24に
比べて一層工作性に優れたものとなっている。さらに、
タンク33は仕切板34によって機器収容室30と下部
室31とに仕切られているので、第1実施例のタンク2
4に比べその高さを低く抑えることができる。
【0033】(第3実施例)次に、上述した第2実施例
に変形を加えた第3実施例について図3を参照して説明
する。油入変圧器36の縦断面図を示す図3において、
タンク33の底面にはI型鋼37が溶接され、タンク3
3の側面には鋼製のL形アングル38が溶接されてい
る。これらI型鋼37とL形アングル38との上にはセ
ラミック等の断熱材からなる仕切板39が載置されてい
る。タンク33の内部は、この仕切板39によって、変
圧器本体22を収容する機器収容室30と、その下部に
位置する下部室31とに仕切られている。この仕切板3
9には、前述した仕切板34と同様の複数の流通孔40
が配設されている。
【0034】本実施例によっても、油入変圧器36は、
第2実施例と同様に優れた冷却効果と優れた工作性を備
えている。特に、本実施例の場合、仕切板39は変圧器
本体22の重量によりI型鋼37とL形アングル38に
圧接するので仕切板39の取付けが不要となる。また、
仕切板39を断熱材により構成したので、発熱体である
変圧器本体22を収容する機器収容室30から下部室3
1への熱伝導を遮断でき、変圧器本体22からの熱によ
る下部室31内の絶縁油23の温度上昇を防ぐことがで
きる。従って、熱交換器27から下部室31に供給され
た冷却された低温の絶縁油23が、そのままの温度状態
で下部室31から流通孔40を通って変圧器本体22の
ダクト内又は変圧器本体22の近傍を流れるので、冷却
効果がより大きくなり変圧器本体22の信頼性が一層向
上する。
【0035】(第4実施例)図4は上述した第2実施例
及び第3実施例に変形を加えた第4実施例を示してい
る。この図において、油入変圧器41のタンク33に設
けられた仕切板34の上には上述したセラミック等の断
熱材からなる仕切板39が載置されている。この載置さ
れた状態において、同一の径を有する仕切板34の流通
孔35と仕切板39の流通孔40とは同一の位置に配設
されており、下部室31内の絶縁油23が、これら流通
孔35と40を通して変圧器本体22のダクト内又は変
圧器本体22の近傍に流れるように構成されている。本
実施例によっても上述した第3実施例と同様の断熱効果
を得ることができる。また、仕切板39は変圧器本体2
2の重量により仕切板34に圧接するので仕切板39の
取付けが不要となり、工作性が一層向上する。
【0036】(第5実施例)次に、本発明を油入変圧器
に適用した第5実施例について図5を参照して説明す
る。なお、図5において図1と同一の構成部分には同一
の符号を付して説明を省略し、異なる構成部分について
のみ説明する。油入変圧器42の縦断面図を示す図5に
おいて、変圧器本体22と絶縁油23とを収容するタン
ク43はベース44の上に載置されている。このベース
44は、例えば井桁形状をなすものであって、その内部
は下部連通管26を通して熱交換器27と連通されてお
り、熱交換器27から冷却された絶縁油23が流入され
るようになっている。ここで、タンク43は機器収容室
30を形成し、ベース44は下部室31を形成してい
る。
【0037】変圧器本体22をタンク43に載置した状
態で、タンク43の底面及びベース44の上面には、同
一の位置に、夫々複数の流通孔45、46が三脚鉄心2
8の各脚を中心として変圧器本体22のダクトに対応し
た位置に同心円状となるように配設されている。
【0038】本実施例によれば、油入変圧器42はタン
ク43により形成される機器収容室30とベース44に
より形成される下部室31との2室構造となっている。
従って、第1実施例と同様に優れた冷却効果と優れた工
作性を備える他、ベース44の内部を下部室31として
使用しているので油入変圧器42の高さを増やす必要が
なく、また、製造コストを抑えることができる。
【0039】(第6実施例)次に、上述した第2実施例
に変形を加えた第6実施例について図6を参照して説明
する。油入変圧器47の縦断面図を示す図6において、
タンク33と同一構造をなすタンク48の内部は、当該
タンク48の内周面に溶接された鋼製の仕切板49によ
って、機器収容室30とその下部に位置する下部室31
とに仕切られている。機器収容室30には、例えば並列
に接続された3台の変圧器本体22が熱交換器27から
順次離れるように一列に配置されている。
【0040】この仕切板49には、各変圧器本体22を
当該仕切板49上に載置した状態で、各変圧器本体22
の三脚鉄心28の各脚を中心として各変圧器本体22の
ダクトの位置に対応した位置に複数の流通孔50が同心
円状となるように配設されている。これら複数の流通孔
50は全て同一の径を有している。
【0041】本実施例によっても、第2実施例と同様の
効果を奏する。なお、機器収容室30内の変圧器本体2
2の数は3台に限らず2台又は4台以上であっても良
く、これら変圧器本体22の配置は上記一列に限らず任
意であっても良い。
【0042】(第7実施例)次に、上述した第6実施例
に変形を加えた第7実施例について図7及び図8を参照
して説明する。油入変圧器51の縦断面図を示す図7に
おいて、タンク48の内部を機器収容室30と下部室3
1の2室に仕切る仕切板52には、3台の各変圧器本体
22に夫々対応して流通孔53〜55が設けられてい
る。
【0043】これら流通孔53〜55は、図7における
A−A線に沿う横断面図である図8に示すように、熱交
換器27に最も近く配置された変圧器本体22の各脚を
中心として同心円状に配設された流通孔53の径が最も
小さく、また、熱交換器27から最も遠く配置された変
圧器本体22の各脚を中心として同心円状に配設された
流通孔55の径が最も大きくなるように構成されてい
る。
【0044】仕切板52にこのような流通孔53〜55
を設けると、下部連通管26の出口から下部室31、各
流通孔53〜55、機器収容室30を通り上部連通管2
5の入口に至る流路の流路抵抗が、各流通孔53〜55
を通る各流路に対してほぼ等しくなる。その結果、各変
圧器本体22のダクト内又は各変圧器本体22の近傍を
流れる絶縁油23の流量が、各変圧器本体22の設置位
置によらずほぼ同じとなる。従って、各変圧器本体22
をより均一に冷却することができる。
【0045】(その他の実施例)なお、本発明は上記し
且つ図面に示す各実施例に限定されるものではなく、以
下のような拡張または変更が可能である。油入電気機器
としては油入変圧器の他例えば油入リアクトルであって
も良い。また、第1実施例における連結筒24cの内
径、及び第2実施例乃至第6実施例の夫々における連通
孔35、40、45、46、50の径は、夫々の実施例
において全て同じ大きさである必要はない。例えば、連
結筒又は連通孔を熱交換器27から離れる位置にあるも
のほど径大となるように構成することにより、各連結筒
又は各連通孔を通る流路抵抗を等しくでき、各変圧器本
体22の各部をより均一に冷却することができる。
【0046】上述した各実施例においては、連結筒24
c又は連通孔35、40、45、46、50、53〜5
5は、変圧器本体22の各脚を中心として1重の同心円
状に配設されていたが、各変圧器本体22のダクトの位
置に対応した位置に2重、3重、…の同心円状となるよ
うに配設されていても良く、さらには変圧器本体22の
ダクトの位置に対応している限り必ずしも同心円状とな
るように配設されていなくても良い。また、第7実施例
において図8に示した流通孔53〜55の数は各脚につ
いて4個に限られない。
【0047】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおりであるの
で、下記の効果を奏する。請求項1及び2の油入電気機
器によれば、電気機器本体を収容する機器収容室と熱交
換器から冷却された絶縁油が供給される下部室との2室
構造を有し、電気機器本体の下部近傍に位置する流通孔
によって絶縁油の選択的な流路が形成されるようになっ
ている。従って、製造上電気機器本体の寸法がばらつい
た場合であっても電気機器本体を効率良く冷却すること
ができ、油入電気機器の信頼性が向上する。この絶縁油
の流路を制限する上記2室構造は、溶接等によって容易
に形成することができるので、工作性が向上し生産性を
高めることができる。
【0048】請求項3の油入電気機器によれば、工作性
が一層向上するとともに、その高さ寸法の増加を低く抑
えることができる。請求項4及び5の油入電気機器によ
れば、断熱材によって機器収容室から下部室への熱伝導
を遮断することができるので、下部室内の絶縁油の温度
を熱交換器から供給される冷却された絶縁油の温度に保
持することができ、電気機器本体の冷却効率をより高め
ることができる。請求項6の油入電気機器によれば、下
部室をベースと兼用することができるので、その高さ寸
法を低く抑えることができる。
【0049】請求項7乃至9の油入電気機器によれば、
複数の電気機器本体をほぼ均一に且つ効率良く冷却する
ことができる。特に請求項8の油入電気機器によれば、
熱交換器の出口から下部室、流通孔、機器収容室を通り
熱交換器の入口に至る流路について、各流通路を通る流
路抵抗がほぼ等しくなるので、各流通路をほぼ等量の絶
縁油が通過し、全ての電気機器本体の各部分に至るまで
より均一に冷却することができる。また、請求項9の油
入電気機器によっても、各電気機器本体の近傍における
流路抵抗がほぼ等しくなるので、全ての電気機器本体を
より均一に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す油入変圧器の縦断面
【図2】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図3】本発明の第3実施例を示す図1相当図
【図4】本発明の第4実施例を示す図1相当図
【図5】本発明の第5実施例を示す図1相当図
【図6】本発明の第6実施例を示す図1相当図
【図7】本発明の第7実施例を示す図1相当図
【図8】図7におけるA−A線に沿う横断面図
【図9】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
21、32、36、41、42、47、51は油入変圧
器(油入電気機器)、22は変圧器本体(電気機器本
体)、23は絶縁油、24aは上部タンク、24bは下
部タンク、24cは連結筒、24d、35、40、4
5、46、50、53〜55は流通孔、27は熱交換
器、30は機器収容室、31は下部室、33、43、4
8はタンク、34、39、49、52は仕切板、44は
ベースである。
フロントページの続き (72)発明者 樋口 達也 三重県三重郡朝日町大字繩生2121番地 株 式会社東芝三重工場内 Fターム(参考) 5E050 CA02 CB01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気機器本体及びこの電気機器本体を冷
    却するための絶縁油を収容する機器収容室と、 この機器収容室の下方にあって、前記電気機器本体の下
    部近傍に位置する流通孔を介して前記機器収容室に連通
    される下部室と、 前記機器収容室及び前記下部室の外部にあって、これら
    機器収容室及び下部室に連通され、前記機器収容室から
    流入する前記絶縁油を冷却して前記下部室に供給する熱
    交換器とを備えて構成されていることを特徴とする油入
    電気機器。
  2. 【請求項2】 機器収容室は上部タンクにより構成さ
    れ、下部室は下部タンクにより構成され、流通孔はこれ
    ら上部タンク及び下部タンクを連結する連結筒により構
    成されていることを特徴とする請求項1記載の油入電気
    機器。
  3. 【請求項3】 機器収容室及び下部室は、タンクの内部
    を、当該タンクに配設され流通孔を有する仕切板で仕切
    ることにより形成されていることを特徴とする請求項1
    記載の油入電気機器。
  4. 【請求項4】 仕切板は断熱材で構成されていることを
    特徴とする請求項3記載の油入電気機器。
  5. 【請求項5】 仕切板には、当該仕切板の有する流通孔
    と対応する位置に流通孔を備えた断熱材が接合されてい
    ることを特徴とする請求項3記載の油入電気機器。
  6. 【請求項6】 機器収容室はタンクにより構成され、下
    部室は当該タンクを載せるベースにより構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の油入電気機器。
  7. 【請求項7】 機器収容室には複数の電気機器本体が収
    容されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか
    に記載の油入電気機器。
  8. 【請求項8】 流通孔は、熱交換器から離れるものほど
    径大となるように構成されていることを特徴とする請求
    項1乃至7の何れかに記載の油入電気機器。
  9. 【請求項9】 複数の電気機器本体は熱交換器側から順
    次離れるように配置され、流通孔は、前記熱交換器から
    離れる電気機器本体に対応するものほど径大となるよう
    に構成されていることを特徴とする請求項7記載の油入
    電気機器。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101099190B1 (ko) 2009-12-28 2011-12-27 주식회사 효성 유입 변압기
KR101167690B1 (ko) 2011-04-13 2012-07-24 동미전기공업(주) 변압기용 냉각장치
JPWO2015118656A1 (ja) * 2014-02-07 2017-03-23 株式会社日立産機システム 配電盤、パワーコンディショナ及び油入変圧器
CN111564288A (zh) * 2020-05-25 2020-08-21 云南电网有限责任公司电力科学研究院 一种用于油浸变压器过负荷的冷却装置及其控制方法
KR102290212B1 (ko) * 2021-07-14 2021-08-17 (주)나이스에너지엔지니어링 전기철도용 전기변압기의 심플형 냉각장치
CN116072388A (zh) * 2022-12-06 2023-05-05 南通晓星变压器有限公司 低噪减震型变压器

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