JP2000065799A - 電子捕獲型検出器 - Google Patents

電子捕獲型検出器

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JP2000065799A
JP2000065799A JP10238169A JP23816998A JP2000065799A JP 2000065799 A JP2000065799 A JP 2000065799A JP 10238169 A JP10238169 A JP 10238169A JP 23816998 A JP23816998 A JP 23816998A JP 2000065799 A JP2000065799 A JP 2000065799A
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JP
Japan
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support member
ionization chamber
gas
cylindrical support
collector electrode
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Application number
JP10238169A
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English (en)
Inventor
Masahito Ueda
雅人 上田
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】検出感度の高い電子捕獲型検出器を提供する。 【解決手段】イオン化室10aの壁面から離隔するよう
に支持部材12を取り付け、この支持部材の内外両面に
線源を設け、ガス流入路13から送られるキャリアガス
が支持部材12の外側面に沿って流れた後、支持部材1
2の内側面に流れるようにすることにより、イオン化が
促進された上でコレクタ電極に電流が流れるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスクロマトグラフ
装置等の検出器として用いられる電子捕獲型検出器(以
下、ECD(=Electron Capture Detector)と呼ぶ)
に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスクロマトグラフ装置の検出器として
は種々のものが実用化されているが、その中でECDは
ハロゲンやニトロ化合物等の親電子性化合物の測定に有
用である。このため、有機水銀、農薬、PCB等の残留
測定、或いは、ステロイドやアミノ酸等を親電子性の誘
導体に変換しての極微量分析等に利用されている。EC
Dの動作原理は次のとおりである。検出器内に63Ni
等放射性同位元素を封入しておき、検出器セルにキャリ
アガスを導入して、放射線によりキャリアガス分子をイ
オン化して電子(自由電子)を放出させる。検出セル内
に配置されたコレクタ電極(陽極)に電圧を印加する
と、定常状態では、この自由電子により電極に一定量の
電流が流れる。コレクタ電極に電圧を印加した状態で検
出セル内に電子捕獲型物質の分子を導入すると、その分
子はキャリアガスから放出された自由電子を吸収して自
由電子の密度を減少させる。自由電子を吸収した電子捕
獲性物質の負イオンは自由電子よりもはるかに移動速度
が小さいため、自由電子の減少により電極に流れる電流
は減少することとなり、この変化を検出することにより
電子捕獲性物質を検出することができるという原理を用
いている。
【0003】図1に従来のガスクロマトグラフ装置に使
用されているECDの構成を示す。このECDは、検出
セル20に設けられた中空のイオン化室20aに63
i等の放射性同位元素の線源21が封入してある。この
線源21は薄板に63Ni等が蒸着されたものであり、
イオン化室内壁面に密着するようにして支持されてい
る。一方、イオン化室20aの中央部には陽極となるコ
レクタ電極26がイオン化室20aの上部に設けた電極
挿入用の孔に挿入されており、イオン化室20a内に生
じた電子を捕獲して外部の図示しない検出回路に電流信
号として送られるようになっている。イオン化室20a
の下側にはキャリアガス、メイクアップガス、試料ガス
成分が送られてくるガス流入路23が接続されている。
また、イオン化室20aの上側にはコレクタ電極26の
周囲を通ってガスが排出されるためのガス排出路24が
形成されている。そして、ガス流入路23から送られて
きたキャリアガス、メイクアップガスがイオン化室20
a内で線源21からのβ線によってイオン化されて電子
が放出され、あらかじめコレクタ電極26に電圧を印加
しておくことにより、電流が流れる。この状態でキャリ
アガスとともに電子捕獲性物質が送られてくることによ
り、イオン化室20a内の電子が減少することとなるの
でコレクタ電極26に流れる電流が減少することとな
り、電子捕獲性物質の検出が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のECDでは、線
源はイオン化室内でその内壁面に密着して支持される薄
板の片側に線源物質が蒸着されることにより形成されて
いた。この線源から照射されるβ線とのキャリアガスが
衝突することによりガスのイオン化がなされるのである
が、このイオン化は主に線源の表面数mm程度の領域で
生じる。そのため、イオン化は線源の表面積を大きくす
るほど効率的である。しかしながら、線源の表面積を大
きくするにはイオン化室自体を大きくする必要があり、
装置の大型化、イオン化室の容積増大による感度の低下
等の問題が生じることとなる。
【0005】そこで、本発明はECDの検出セル自体は
特に拡大することなく従来と同様であっても、イオン化
が格段に効率よく行えるような検出セル内部構造とする
ことにより性能向上を図るようにしたECDを提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
になされた本発明のECDは、ガス流入路とガス排出路
とを有するイオン化室内に、コレクタ電極、およびイオ
ン化室内のガスをイオン化する放射性同位元素の線源を
装着したECDであって、前記線源をイオン化室の内壁
面から離隔するようにして取り付ける筒状支持部材の内
外両側面に形成し、コレクタ電極を筒状支持部材の内側
空間位置に取り付け、ガス流入路から送り込まれるガス
がイオン化室内壁面と筒状支持部材外側面との間を流れ
てから筒状支持部材の内側に流れ込むようにイオン化室
内のガス流路を形成する流路形成部材を設けたことを特
徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明のECDを図を用い
て説明する。 図2に本発明の一実施例であるECDの
構成を示す。検出セル10にはイオン化室10aが形成
されており、その下部側にはキャリアガス、メイクアッ
プガス、さらには試料ガスが送られるガス流入路13が
接続されている。一方、イオン化室10aの上部側には
貫通孔があり、ここにコレクタ電極16が挿入されコレ
クタ電極16の先端がイオン化室10aの中央部分に達
するようにしてある。また貫通孔はコレクタ電極16の
径よりも大きくしてあり、さらに貫通孔の途中から分岐
孔が形成されていてガス排出路14が形成されるように
してある。イオン化室10aは、略円筒形の内部空間と
してあり、密閉できるようにしてある。そして、イオン
化室10aの内径より少し小さい径の円筒形状の支持部
材12がイオン化室10aの内壁面と離隔するようにし
て内部に装着されている。この支持部材12の内側外側
両面には63Ni等の線源が蒸着してあり、両側面から
β線が照射されるようにしてある。したがって、円筒形
の支持部材12の内部空間だけでなく、イオン化室10
aと支持部材12との間の狭い空間にもβ線が照射され
るようにしてある。この円筒形の支持部材12には底部
15が設けてあり、支持部材12と底部15とが一体と
なって交換できるようになっている。この底部15にも
数箇所の凸部が形成され、底部15がイオン化室10a
の底から離隔するようにしてある。即ち、ガス流入路1
3が底部15により塞がれないようガスが流れる空間が
できるようにしてある。このようにして流入するガス
は、ガス流入路13から底部15に沿って流れた後、イ
オン化室10a内壁と円筒形支持部材12外壁との間の
空間を流れ、円筒支持部材12の上端をまわり込むよう
にして円筒支持部材12の内部空間に入る流路が形成さ
れる。
【0008】次に、このECDの動作について説明す
る。あらかじめコレクタ電極16に電圧を印加してお
く。そして、ガス流入路13からキャリアガスを流す。
キャリアガスとしては窒素ガスが一般的である。キャリ
アガスは底部15に沿って流れた後、支持部材12の外
壁とイオン化室内壁との間の狭い空間を流れる。このと
き支持部材12の外壁面にも線源11が存在するのでキ
ャリアガスのイオン化が促進される。特に、狭い空間を
キャリアガスが流れることからイオン化されやすい線源
11の表面近傍をキャリアガスが流れることになるので
イオン化が促進されやすい。キャリアガスが支持部材の
上端まで流れると続いて円筒形支持部材12の円筒内部
空間に回り込み、従来と同様程度のイオン化が行われ
る。したがって、キャリアガスに照射される線量が全体
として増大することになるので、イオン化効率が高まっ
ていることになり、検出器としての感度の向上が図られ
る。ここで、電子捕獲性物質をガス流入路13から送り
こむとイオン化室10a内に存在している増加した自由
電子が電子捕獲性物質の分子に多量に捕獲されて減少す
ることとなり、自由電子の減少量が増加するので電流の
変動分が増大することとなり検出感度が向上する。
【0009】本実施例では、支持部材12は円筒形状と
しているが、円筒形状でなく多角形状の支持部材であっ
てもよい。また、イオン化室10aを角形状にしてもよ
いが、その場合にはイオン化室の内壁面形状に合わせて
支持部材も角形状にすればよい。また、支持部材12と
底部15とを一体の構造としたが、分離するものであっ
てもよい。あるいは底部15はイオン化室に固定してお
き、その上に底部を有しない円筒状支持部材を載せるよ
うにしてもよい。要するに、イオン化室に送りこまれる
ガスが線源11が形成された支持部材12の外側面によ
ってもイオン化が促進されるようにガスが支持部材外側
に流れ込むようにできる流路を形成すればよい。
【0010】
【発明の効果】以上、説明したように本発明のECDで
は、線源を筒状部材の内外側両面に設けて線源の面積を
増大し、かつ、その両面の線源を通過するようガスが流
れるようにしたので、イオン化効率が高まり、ECDの
検出感度を向上することができる。特に、支持部材12
の外側面ではガスが線源表面近傍を流れるので、イオン
化効率が従来に比べて格段に向上し、検出感度が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のECDの構成図。
【図2】本発明の一実施例であるECDの構成図。
【符号の説明】
10:検出セル 10a:イオン化室 11:線源 12:支持部材 13:ガス流入路 14:ガス排出路 15:底部 16:コレクタ電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス流入路とガス排出路とを有するイオ
    ン化室内に、コレクタ電極、およびイオン化室内のガス
    をイオン化する放射性同位元素の線源を装着した電子捕
    獲型検出器であって、前記線源をイオン化室の内壁面か
    ら離隔するようにして取り付ける筒状支持部材の内外両
    側面に形成し、コレクタ電極を筒状支持部材の内側空間
    位置に取り付け、ガス流入路から送り込まれるガスがイ
    オン化室内壁面と筒状支持部材外側面との間を流れてか
    ら筒状支持部材の内側に流れ込むようにイオン化室内の
    ガス流路を形成する流路形成部材を設けたことを特徴と
    する電子捕獲型検出器。
  2. 【請求項2】 筒状支持部材が有底形状であり、この底
    部が流路形成部材であることを特徴とする請求項1に記
    載の電子捕獲型検出器。
JP10238169A 1998-08-25 1998-08-25 電子捕獲型検出器 Pending JP2000065799A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008232783A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Shimadzu Corp 電子捕獲型検出器
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