JP2000065149A - エンジンのバランサシャフト支持構造 - Google Patents
エンジンのバランサシャフト支持構造Info
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- JP2000065149A JP2000065149A JP10228153A JP22815398A JP2000065149A JP 2000065149 A JP2000065149 A JP 2000065149A JP 10228153 A JP10228153 A JP 10228153A JP 22815398 A JP22815398 A JP 22815398A JP 2000065149 A JP2000065149 A JP 2000065149A
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Abstract
ルの供給構造を単純化し、バランサ装置、延いてはエン
ジンを小型化、軽量化することが可能なエンジンのバラ
ンサシャフト支持構造を提供する。 【解決手段】 一対のバランサシャフト同士を接続す
るギヤの両端面が、これらを互いに平行に受容するケー
シングの内面に当接することによりスラスト軸受部をな
し、ケーシングの上記ギヤを覆う部分が他の部分に比較
して上方に膨出し、ケーシングの上面に軸線方向に延在
する複数のリブが形成されたバランサ装置の上記リブ間
に溜まったオイルをスラスト軸受に導くためのオイル通
路を、ケーシングの上記膨出部分に形成する構造とする
ことで、別途専用にオイル通路を設けなくても、上方か
ら滴下するオイルが好適にスラスト軸受に導かれるた
め、その構造が単純になり、装置全体が、小型化、軽量
化される。
Description
下方にバランサシャフトを配置してなるエンジンに関
し、特にそのバランサシャフトの支持構造に関するもの
である。
次バランサ装置を配置してなるエンジンがある(例え
ば、持開昭63‐106443号公報等参照)。このよ
うなエンジンに於いて、上記バランサ装置はシリンブロ
ック下方のオイルパン内に設けられたケーシングに支持
された一対のバランサシャフトからなり、各バランサシ
ャフトは互いにギヤ接続されると共に一方のバランサシ
ャフトにチェーン等を介してクランクシャフトから駆動
力が伝達され、各バランサシャフトがクランクシャフト
の2倍の回転数で互いに逆方向に回転するようになって
いる。
あまり大きな力を受けないことから、できる限り構造を
単純化することが望ましい。従来は、例えば各バランサ
シャフトのバランサウェイトの端面をケーシングの内面
に当接させていた。
サシャフトは単独では不安定なことからその端面の研磨
の精度を高めることが困難であるという問題があり、ま
た当接面を確保するために、バランサシャフト全体が重
量化するという問題もある。
るべく該バランサシャフトの外周に圧入等により一体的
に固定されたギヤの端面をケーシングの内面に当接さ
せ、スラスト軸受とすると良いが、その潤滑性を確保す
るべくオイルを供給する必要があり、専用のオイル通路
を設けると構造が複雑になり、場合によってはバランサ
装置の大型化、重量化を伴う。
みなされたものであり、バランサ装置のスラスト軸受へ
のオイルの供給構造を単純化し、バランサ装置、延いて
はエンジンを小型化、軽量化することが可能なエンジン
のバランサシャフト支持構造を提供することを目的とす
る。
よれば、シリンダブロック下方のオイルパン内に一対の
バランサシャフトを互いに平行に受容してなるケーシン
グが配置され、前記各バランサシャフトに、該バランサ
シャフト同士を互いに接続するギヤが設けられ、前記ギ
ヤの両端面が、前記ケーシングに当接することによりス
ラスト軸受部をなすエンジンのバランサシャフト支持構
造であって、前記ケーシングの上面に前記バランサシャ
フトの軸線方向に延在する複数のリブが形成され、前記
ケーシングの前記ギヤを覆う部分が他の部分に比較して
上方に膨出しており、前記シリンダブロック側から滴下
してリブ間に溜まったオイルを前記スラスト軸受に導く
べく、前記ケーシングの前記ギヤを覆う膨出部分に、そ
の下面の上下位置が前記ケーシング上面の他の部分と略
一致するオイル通路が形成されていることを特徴とする
エンジンのバランサシャフト支持構造を提供することに
より達成される。
通路を設けなくても、上方から滴下するオイルが好適に
スラスト軸受に導かれるようになる。また、そのための
リブによりケーシングの剛性が向上する。
サシャフトの軸線方向端部にオイルポンプが一体的に設
けられている場合、前記オイルポンプボディの上面にも
前記バランサシャフトの軸線方向に延在する複数のリブ
を形成し、前記リブが形成されたオイルポンプボディ上
面を前記ケーシング上面に隣接させ、前記オイルポンプ
ボディ上面に溜まったオイルをも前記ケーシング上面及
び前記オイル通路を介して前記スラスト軸受に導くよう
にすることで、油溜まり領域を拡大され、一層好適にオ
イルがスラスト軸受に導かれるようになる。
を、添付図面を参照して詳細に説明する。
2は図1のII‐II線について見た断面図である。エ
ンジンEは、4本のシリンダが略鉛直方向に配置され、
クランクシャフト1が水平方向に配置された直列4気筒
エンジンである。エンジン本体はシリンダヘッド2と、
該シリンダヘッド2の下面に結合されたシリンダブロッ
ク3と、シリンダブロック3の下面に結合されたロアブ
ロック4と、ロアブロック4の下面に結合されたオイル
パン5とを備えている。クランクシャフト1のジャーナ
ル部は、シリンダブロック3とロアブロック4との間に
形成された2つ割の軸受にて回転自在に軸支されてい
る。
二次振動を低減するための二次バランサ装置6と、トロ
コイドポンプからなるオイルポンプ7とが一体的に設け
られている。
ャフト8、9と、これらバランサシャフト8、9を支
持、受容する上側ケーシング10a及び下側ケーシング
10bとを備えている。バランサシャフト8、9は、ギ
ヤ11a、11bにより互いにギヤ接続されると共に一
方のバランサシャフト8の一端に設けられたスプロケッ
ト12、無端チェーン13及びクランクシャフト1の一
端に設けられたスプロケット14を介してクランクシャ
フト1から駆動力が伝達され、各バランサシャフト8、
9がクランクシャフト1の2倍の回転数で互いに逆方向
に回転するようになっている。
近傍と、他端近傍とに比較的小径の第1ジャーナル部8
a、9a及び第2ジャーナル部8b、9bが設けられて
いる。また、各バランサシャフト8、9の他端側には第
2ジャーナル部8b、9bにより軸線方向前後に2分割
されたバランサウェイト8c、8d、9c、9dが設け
られている。
受16、17は下側ケーシング10bと一体をなす後記
するオイルポンプボディ7aに孔状に形成されている。
また、各バランサシャフト8、9の中間部に設けられた
第2ジャーナル部8b、9bの軸受18、19は、上側
ケーシング10aと下側ケーシング10bとを整合させ
ることにより形成される2つ割のメタル軸受となってい
る。これにより、各バランサシャフト8、9を上側ケー
シング10aと下側ケーシング10bとに受容する際
に、各バランサシャフト8、9の一端側を下側ケーシン
グ10bの軸受16、17に挿入すると共に軸受18、
19の下側ケーシング10b側半割部分に載置し、上側
ケーシング10aを整合させ組み付ければ良いことか
ら、各ジャーナル部8a、9a、8b、9bをその強度
の確保できる範囲で細くでき、各ジャーナル部8a、9
a、8b、9bと各軸受16〜19との摺動抵抗を小さ
くすることができると共に、ケーシングの小型化及び軽
量化も可能になる。尚、第2ジャーナル部8b、9bは
各バランサシャフト8、9の他端部に形成しても良い。
ケーシング10a及び下側ケーシング10bは通しボル
ト20、21によりロアブロック4に締結される。この
とき、図4に示すように、上側ケーシング10a及び下
側ケーシング10bを通しボルト20、21によりロア
ブロック4に直接共締めすれば、部品点数及び組み付け
工数を削減できる。
IX−IIX線について見た図8及び図7のIX−IX
線について見た図9に示すように、上側ケーシング10
aのギヤ11a、11bを覆う部分はスラスト軸受2
2、23をなしており、バランサシャフト8と一体をな
すギヤ11aの軸線方向両端面に当接している。この上
側ケーシング10aのギヤ11a、11bを覆う部分は
外方、特に上方に膨出し、この膨出部分の前後面に上側
ケーシング10aの上面(外面)と連通するオイル通路
24、25が設けられている。このオイル通路24、2
5が連通する上側ケーシング10aの外面にはバランサ
シャフト8、9の軸線方向、即ち前後方向に延在するリ
ブ10cがその周囲を覆うように形成されており、エン
ジンEから飛来または滴下してリブ10c間、即ち油溜
まりに入ってきたオイルをオイル通路24、25に導
き、好適にギヤ11a、11b及びスラスト軸受22、
23に供給するようになっている。また、上記リブ10
cにより上側ケーシング10aの剛性が向上しているの
は云うまでもなく、特に、図5に示すように、上側ケー
シング10aのギヤ11a、11bを覆う膨出部分と、
バランサウェイト8c、8d、9c、9dを覆う膨出部
分との間にリブ10cが設けられていることにより、そ
の剛性が著しく向上している。
イルポンプボディ7aの上面にも上記同様にバランサシ
ャフト8、9の軸線方向、即ち前後方向に延在するリブ
7fが形成されている。従って、リブ7f間、即ち油溜
まりに入ってきたオイルをも上側ケーシング10aの上
面及びオイル通路24を介してスラスト軸受22、23
に供給するようになっている。ここで、オイルポンプボ
ディ7aの上面、即ち油溜まりの底面は、上側ケーシン
グ10aの上面、即ち油溜まりの底面と隣接し、オイル
ポンプボディ7aの上面の方がこれと隣接する上側ケー
シング10aの上面よりもHだけ高くなっている。その
ため多少の組付誤差があっても充分にスラスト軸受2
2、23にオイルを供給することが可能となっている。
また、この場合の隣接とはオイルが受け渡される範囲に
近接していることを意味し、実際には図7に示すように
組み付け誤差などを考慮して多少の隙間があっても良
い。
下側ケーシング10bにはオイルポンプ7のオイルポン
プボディ7aが一体成形されている。このオイルポンプ
ボディ7aのポンプ室7bに他方のバランサシャフト9
の一端部が突入し、トロコイドポンプのインナロータ7
cが取り付けられている。このインナロータ7cとアウ
タロータ7dとを組み合わせてポンプキャップ7eを整
合させ、組み付けることによりポンプ室7b及びオイル
通路の一部が画定されることとなる。そして、実際にイ
ンナロータ7cがアウタロータ7dと協動して下側ケー
シング10bの下部に設けられたオイルストレーナ27
からオイル導入通路28を介してオイルパン5内のオイ
ルを吸い上げ、エンジン各部へ供給するようになってい
る。
うに、オイルストレーナ27からポンプ室7bに至るオ
イル導入通路28が、下側ケーシング10bと一体的に
その下端に形成され、これにより下側ケーシング10b
が補強されている。また、オイル導入通路28はバラン
サシャフト8とバランサシャフト9との間にその軸線方
向と略平行に延在しており、両バランサシャフト8、9
間に入り込むことにより、下方に膨出せず、小型化され
ている。
サシャフト9との間、即ち両バランサシャフト8、9間
とは、両バランサシャフト8、9の最も大径な部分、即
ち、バランサウェイト8c、8d、9c、9dの回転軌
跡に対する共通の接線Lhよりも、上方側、即ちバラン
サシャフト8、9の軸心側にオイル導入通路28の一部
が配置されていることを意味する。ギヤ11a、11b
間も同様である。
28は、下側ケーシング10bの底壁を両バランサシャ
フト8、9間側及びオイルパン5の底面側に膨出させて
画定されている。そのため、下方への膨出が抑えられて
いるばかりでなく、下側の膨出部分がオイルパン5の油
面Loに触れることにより、油面Loのあばれを防止す
ることができる。
ウェイト8c、8d、9c、9dの位置する部分では、
上側ケーシング10aと下側ケーシング10bとの間に
上向きの開口30、31が設けられている。従って、両
バランサシャフト8、9の回転に伴いバランサウェイト
8c、8d、9c、9dが下側ケーシング10bの底部
に溜まったオイルを開口30、31から外部に掻き出す
ようになっている。また、この開口30、31の上部は
補強リブを兼ねる突条32、33に間隙をもって覆われ
ており、エンジンE本体側からの不必要なオイルの進入
を防止している。
明によるエンジンのバランサシャフト支持構造によれ
ば、一対のバランサシャフト同士を接続するギヤの両端
面が、これらを互いに平行に受容するケーシングの内面
に当接することによりスラスト軸受部をなし、ケーシン
グの上記ギヤを覆う部分が他の部分に比較して上方に膨
出し、ケーシングの上面にバランサシャフトの軸線方向
に延在する複数のリブが形成されたバランサ装置の上記
リブ間に溜まったオイルをスラスト軸受に導くためのオ
イル通路を、ケーシングの上記膨出部分に形成する構造
とすることで、別途専用にオイル通路を設けなくても、
上方から滴下するオイルが好適にスラスト軸受に導かれ
るため、その構造が単純になり、装置全体が、小型化、
軽量化される。また、上記リブによりケーシングの剛性
が向上する。また、ケーシングに於けるバランサシャフ
トの軸線方向端部にオイルポンプが一体的に設けられて
いる場合、このオイルポンプボディの上面にも軸線方向
に延在する複数のリブを形成し、リブが形成されたオイ
ルポンプボディ上面をこれと隣接するケーシング上面よ
りも高くし、オイルポンプボディ上面に溜まったオイル
をもケーシング上面及びオイル通路が介してスラスト軸
受に導くようにすることで、油溜まり領域が拡大され、
一層好適にオイルがスラスト軸受に導かれるようにな
り、スラスト軸受の潤滑性がより充分に確保できるよう
になる。
図。
Claims (2)
- 【請求項1】 シリンダブロック下方のオイルパン内に
一対のバランサシャフトを互いに平行に受容してなるケ
ーシングが配置され、前記各バランサシャフトに、該バ
ランサシャフト同士を互いに接続するギヤが設けられ、
前記ギヤの両端面が、前記ケーシングに当接することに
よりスラスト軸受部をなすエンジンのバランサシャフト
支持構造であって、 前記ケーシングの上面に前記バランサシャフトの軸線方
向に延在する複数のリブが形成され、 前記ケーシングの前記ギヤを覆う部分が他の部分に比較
して上方に膨出しており、 前記ケーシングの前記ギヤを覆う膨出部分に、前記シリ
ンダブロック側から滴下してリブ間に溜まったオイルを
前記スラスト軸受に導くためのオイル通路が形成されて
いることを特徴とするエンジンのバランサシャフト支持
構造。 - 【請求項2】 前記ケーシングに於ける前記バランサ
シャフトの軸線方向端部にオイルポンプが一体的に設け
られ、 前記オイルポンプボディの上面にも前記バランサシャフ
トの軸線方向に延在する複数のリブが形成され、 前記リブが形成されたオイルポンプボディ上面が前記ケ
ーシング上面に隣接しており、 前記オイルポンプボディ上面に溜まったオイルをも前記
ケーシング上面及び前記オイル通路を介して前記スラス
ト軸受に導くようになっていることを特徴とする請求項
1に記載のエンジンのバランサシャフト支持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22815398A JP3585376B2 (ja) | 1998-08-12 | 1998-08-12 | エンジンのバランサシャフト支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22815398A JP3585376B2 (ja) | 1998-08-12 | 1998-08-12 | エンジンのバランサシャフト支持構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000065149A true JP2000065149A (ja) | 2000-03-03 |
JP3585376B2 JP3585376B2 (ja) | 2004-11-04 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22815398A Expired - Fee Related JP3585376B2 (ja) | 1998-08-12 | 1998-08-12 | エンジンのバランサシャフト支持構造 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3585376B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1297762C (zh) * | 2003-07-07 | 2007-01-31 | 三菱自动车工业株式会社 | 平衡轴及发动机 |
JP2008138882A (ja) * | 2007-12-03 | 2008-06-19 | Honda Motor Co Ltd | エンジン用つり合い装置 |
-
1998
- 1998-08-12 JP JP22815398A patent/JP3585376B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1297762C (zh) * | 2003-07-07 | 2007-01-31 | 三菱自动车工业株式会社 | 平衡轴及发动机 |
JP2008138882A (ja) * | 2007-12-03 | 2008-06-19 | Honda Motor Co Ltd | エンジン用つり合い装置 |
JP4658265B2 (ja) * | 2007-12-03 | 2011-03-23 | 本田技研工業株式会社 | エンジン用つり合い装置 |
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---|---|
JP3585376B2 (ja) | 2004-11-04 |
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