JP2000063829A - 高活性再生生石灰組成物、その製造方法、及び土質安定化処理材としての使用 - Google Patents

高活性再生生石灰組成物、その製造方法、及び土質安定化処理材としての使用

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JP2000063829A
JP2000063829A JP10254626A JP25462698A JP2000063829A JP 2000063829 A JP2000063829 A JP 2000063829A JP 10254626 A JP10254626 A JP 10254626A JP 25462698 A JP25462698 A JP 25462698A JP 2000063829 A JP2000063829 A JP 2000063829A
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Katsumasa Nagabuchi
勝正 永渕
Takayoshi Shimizu
孝義 清水
Shiro Takahashi
史郎 高橋
Junichiro Yamamoto
順一郎 山本
Toshihiko Niinuma
俊彦 新沼
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NIPPON KANKYO CALCIUM KENKYUSHO KK
Chugai Ro Co Ltd
Ube Material Industries Ltd
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ENEKKUSU KK
NIPPON KANKYO CALCIUM KENKYUSHO KK
Chugai Ro Co Ltd
Ube Material Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚泥ケーキに生石灰を添加混合して生成した
汚泥石灰混合物を加熱焼却することにより得られる再生
生石灰組成物であって、汚泥ケーキの脱水材や土質安定
化処理材等に再利用することができる活性の高い再生生
石灰組成物、及びその製造方法を提供すること。また、
その再生生石灰組成物の利用方法を提供すること。 【解決手段】 生石灰の含量が50重量%以上の再生生
石灰組成物であって、その再生生石灰組成物による酸中
和活性が、その組成物中の生石灰の重量50g当り31
0mL以上である高活性再生生石灰組成物、及び汚泥石
灰混合物を循環流動床焼却炉内で830〜900℃の温
度にて加熱焼却する高活性再生生石灰組成物の製造方
法。また前記高活性再生生石灰組成物を処理対象の自然
土100重量部に対して2〜15重量部の範囲の量で添
加混合する土質の安定化処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚泥への生石灰の
添加混合により生成した汚泥石灰混合物を加熱焼却する
ことにより得られる高活性再生生石灰組成物、及びその
製造方法に関し、またその高活性再生生石灰組成物の土
質安定化処理剤としての使用にも関する。
【0002】
【従来の技術】下水などの排水を処理する際に発生する
汚泥は、一般的に、96〜98%以上の水分を含むスラ
リー状であり、そのまま処分するのは難しいので、最初
に脱水助剤を加えて機械的に脱水処理して含水率60〜
80%の固体状の汚泥ケーキ(脱水ケーキともいう)に
して処分する。この汚泥ケーキはそのまま埋立処分する
こともあるが、埋立処分地の確保が困難な大都市では、
さらに焼却して汚泥ケーキの体積をより小さくした後処
分する。しかし、汚泥ケーキの埋立処分には、汚泥ケー
キの輸送時の汚泥の飛散や汚泥の悪臭、または埋立処分
地の減少などの問題があり、汚泥の処分利用方法が検討
されている。
【0003】汚泥の利用方法として、汚泥ケーキをその
ままの状態で汚泥肥料として利用する方法、あるいは汚
泥ケーキのみを、または汚泥ケーキにモミガラ、オガク
ズ等の粗大有機物を加えたものを発酵させて、汚泥コン
ポスト(堆肥)として利用する方法などが検討されてい
る。しかし、このような汚泥の利用では、汚泥の消費量
が少ないため、大量に発生する汚泥のすべてを処分する
ことができない。
【0004】汚泥ケーキをさらに脱水し、固形物にして
利用する方法も検討されている。例えば、汚泥ケーキに
生石灰類を加えて脱水し乾燥処理して製造した固形物
(汚泥石灰混合物)を、セメント材料として利用する方
法などが提案されている(特開平3−98700号公
報、特開平6−55200号公報参照)。なお、生石灰
類は汚泥ケーキの脱水材として広く知られており、生石
灰は汚泥ケーキ中の水分と反応(消化)して消石灰とな
る。従って、汚泥石灰混合物は汚泥と消石灰の混合物で
ある。さらに、この生石灰の消化反応は発熱反応である
ので、反応時の発熱よって、汚泥ケーキ中の水分を蒸発
させることができる。しかし、大量の汚泥ケーキをセメ
ント工場まで輸送したり、汚泥ケーキをセメント工場で
貯蔵するのは難しく、そのための設備が必要となるので
通常のセメント材料よりコスト的に不利になるという問
題がある。また、汚泥ケーキには、セメント材料として
使用するのに不利な成分(例えば塩素)が含まれている
ことも問題となる。
【0005】また、汚泥ケーキに生石灰類を加えて脱水
し、乾燥処理して製造した汚泥石灰混合物を加熱焼却
し、この時の燃焼熱を利用して固形分中の消石灰を生石
灰に再生する汚泥の処分方法が提案されている(特開平
6−15297号公報参照)。この汚泥の処分方法は加
熱焼却工程を要するためエネルギー的には不利に見える
が、汚泥を完全に焼却することができ、さらに再生した
生石灰(以下、再生生石灰組成物という)は、再度汚泥
ケーキの脱水乾燥工程の生石灰類として、またはセメン
ト原料、土質改良剤(土質安定化処理材)等に用いる生
石灰の代替品として使用することができるという利点が
あるとされている。
【0006】一方、路床や路盤材をアスファルト舗装す
る際に、路床や路盤材の強度が弱いと、舗装面に部分的
なひび割れ、たわみ等が発生しやすくなるので路床や路
盤材の強度を強く安定化する必要がある。例えば、路床
が水分を多く含む粘性土である場合では、土質安定化処
理材として生石灰を用いることは知られている。生石灰
は上述の汚泥ケーキの脱水材と同様に、粘性土に含まれ
る水分と反応(消化)することによって、粘性土に含ま
れる水分量を低減し土質の強度を強くする効果がある。
上記の汚泥ケーキの脱水材や土質安定化処理材に再生生
石灰組成物を使用する場合、再生生石灰組成物中の生石
灰は水分との反応性(以下、活性という)が高く、活性
にばらつきがないものが望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らの検討によ
り、汚泥ケーキに生石灰を加えて脱水した汚泥石灰混合
物の加熱焼却方法によって、得られる再生生石灰組成物
中の生石灰の活性に大きな差があることが判明した。こ
の原因は明らかではないが、焼却方法によっては、再生
生石灰組成物中の生石灰の活性がほとんどないものが得
られることがあることも判明した。従って、本発明は、
汚泥ケーキへの生石灰の添加混合により生成した汚泥石
灰混合物を加熱焼却することにより得られる再生生石灰
組成物であって、汚泥ケーキの脱水材や土質安定化処理
材等に再利用することができる活性の高い再生生石灰組
成物、及びその製造方法を提供することを目的とする。
また、その再生生石灰組成物の利用方法すなわち、再生
生石灰組成物の土質安定化処理材としての使用方法を提
供することもその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、汚泥への生石
灰の添加混合により生成した汚泥石灰混合物を加熱焼却
して得られた生石灰含量が50重量%以上の再生生石灰
組成物であって、その再生生石灰組成物による酸中和活
性が、その組成物中の生石灰の重量50g当り310m
L以上であることを特徴とする高活性再生生石灰組成物
にある。なお、再生生石灰組成物による酸中和活性が、
その組成物中の生石灰の重量50g当り330m L以上
であることが好ましく、350mL以上であることがよ
り好ましい。
【0009】本発明はまた、汚泥ケーキに生石灰を添加
混合して得られた汚泥石灰混合物を循環流動床焼却炉内
で830〜900℃の温度にて加熱焼却することを特徴
とする上記の高活性再生生石灰組成物の製造方法にもあ
る。なお、生石灰の汚泥ケーキに対する添加量が、汚泥
ケーキの固形分100重量部に対して50〜200重量
部であることが好ましい。
【0010】本発明はさらに、高活性再生生石灰組成物
を主成分として含有する土質安定化処理材にもある。そ
して、本発明は、記載の高活性再生生石灰組成物を処理
対象の自然土100重量部に対して2〜15重量部の範
囲の量で添加混合することを特徴とする土質の安定化処
理方法にもある。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において、酸中和活性とは
生石灰の活性を表す指標であって、再生生石灰組成物を
一定の条件で水に浸漬した時に溶出したOH- を中和す
るのに要した4規定の塩酸の量(A)を再生生石灰組成
物中の生石灰の含有率(B)で割った値である。以下、
測定方法について説明する。最初に、再生生石灰組成物
の酸中和量(A)の測定方法を示す(石膏と石灰No1
00 1969 P.134参照)。 1)3Lのプラスチック製ビーカーに純水2Lをとり、
その水温を40℃に保持する。 2)攪拌機の羽(例えば、直径60mm、羽の角度45
度の3枚羽)の下端とビーカーの底面との距離が20c
mとなるように、攪拌機をビーカーの中央に設置する。 3)攪拌を開始する(回転速度350rpm)ととも
に、フェノールフタレイン指示薬を上記の温水(40℃
の純水)に2、3滴加える。 4)再生生石灰組成物を50gはかり取り、一度に上記
の温水に投入する。 5)試料投入1分経過した後、試験溶液がわずかに赤色
を持続するように4規定の塩酸を滴下する。この操作を
試料投入後、10分間行う。この10分間に要した4規
定の塩酸の量を酸中和量(A)とする。
【0012】次に、再生生石灰組成物中の生石灰の含有
率(B)の測定方法、及びその算出方法を示す。 1)全酸化カルシウム量(T・CaO%)、二酸化炭素
量(CO2 %)、強熱減量(Ig.loss%)の測定 JIS R 9011(石灰の化学分析方法)に記載の
方法より、再生生石灰組成物中の酸化カルシウム量(こ
こでは、全酸化カルシウム量(T・CaO%)とい
う)、二酸化炭素量(CO2 %)、強熱減量(Ig.l
oss%)を測定する。 2)全炭素(T・C%)量の測定 再生生石灰組成物中の全炭素(T・C%)量をJIS
Z 2615(金属材料の炭素定量方法)に記載の方法
に基づいて測定する。酸素雰囲気下で再生生石灰組成物
を加熱し酸化反応させて、その時発生する一酸化炭素及
び二酸化炭素の量から再生生石灰組成物中の全炭素(T
・C%)量を算出する。測定装置としては、EMIA−
820W((株)堀場製作所製)などが挙げられる。 3)再生生石灰組成物中の生石灰の含有率の算出 得られた全酸化カルシウム量(T・CaO%)、二酸化
炭素量(CO2 %)、強熱減量(Ig.loss%)及
び全炭素量(T・C%)から、酸中和活性を以下の方法
により算出する。式(1)及び(2)より、炭酸カルシ
ウムの含有率(CaCO3 %)及び消石灰の含有率(C
a(OH)2 %)を算出する。 式(1) CaCO3 %=CO2 %×100.09/44.01 式(2) Ca(OH)2 %={Ig.loss%−CO2 %−
(T・C%−CO2 %×12.011/44.01)}
×74.09/18.015 次いで、式(3)より生石灰の含有率(CaO%:B)
を算出する。 式(3) CaO%=T・CaO%−CaCO3 %×56.08/
100.09−Ca(OH)2 %×56.08/74.
09
【0013】上記酸中和量(A)と生石灰の含有率
(B)から、酸中和活性(生石灰50g当たりの酸中和
活性mL)を、式(4)により算出する。 式(4) 酸中和活性=A/B×100
【0014】本発明者らは、前記の方法により求められ
る酸中和活性が汚泥石灰混合物の焼却条件に依存してい
ることを見出した。さらに検討を重ねた結果、汚泥石灰
混合物を循環流動床焼却炉で焼却した場合に、酸中和活
性が高い再生生石灰組成物が得られることを見出した。
汚泥石灰混合物を加熱焼却する際の流動床焼却炉内の温
度は、830〜900℃の範囲、好ましくは840〜8
60℃の範囲である。流動床焼却炉内の温度が900℃
より高いと、得られる再生生石灰組成物中の生石灰の酸
中和活性の値が低下し、エネルギー的にも不利になる。
また、炉内の温度が830℃未満であると加熱焼却時に
発生する炭酸ガスと消石灰とが反応して生成される炭酸
カルシウムが多く再生生石灰組成物中に残存しやすくな
り生石灰の含有量が少なくなる。
【0015】汚泥ケーキに添加する生石灰の量は、汚泥
ケーキの含水率に応じて設定する必要があるが、汚泥ケ
ーキの固形分100重量部に対して50〜200重量部
であることが好ましく、より好ましくは60〜170重
量部である。生石灰の添加量が多ければ多いほど、汚泥
ケーキの水分は低くなるが、生石灰の添加量が多すぎる
とコスト的に不利になり、また過剰に汚泥ケーキが脱水
されると、汚泥ケーキが粉末状、塊状となって粉塵が発
生しやすくなり作業効率が悪くなる。また、生石灰の添
加量が少ない場合は、水分が汚泥石灰混合物に残ってし
まい、加熱焼却工程での熱損失が大きくなる。
【0016】本発明の高活性再生生石灰組成物の製造に
適した装置の一例を図1に示す。以下、図を参照しなが
ら、本発明の高活性再生生石灰組成物の製造方法につい
て説明する。循環流動床焼却装置10は、汚泥石灰混合
物を投入する投入機11、汚泥石灰混合物を焼却する燃
焼室(ライザー)12、微粒子を含む排ガスと粗粒子と
を分離するサイクロン(ホットサイクロン)13、分離
された粗粒子を受けるループシール14、微粒子を含む
排ガスを冷却する冷却塔15、微粒子と排ガスとを分離
するバグフィルター(ろ布フィルター)式集塵機16、
排ガスを大気中に放出する排ガスファン17、燃焼室に
空気を送り込む一次ブロワ18、二次ブロワ19とから
なる。
【0017】燃焼室12では、一次空気送り口21、二
次空気送り口22から送られた空気により、室内の硅砂
が流動化する。流動した硅砂は燃焼室12上部から飛び
出し、粗粒子としてサイクロン13で分離回収されルー
プシール14を経て、流動床焼却炉12に戻る。このよ
うに硅砂が循環することによって、通常の流動床焼却炉
と比較して、伝熱効率が大幅に向上し、燃焼室の温度も
均一になる。また、燃料送り口23から炉内に送り込む
燃料(重油)の量を調整することにより、炉内の温度を
調整することができる。
【0018】投入機11によって燃焼室12に投入され
た汚泥石灰混合物は、流動(循環)し高温に熱せられた
硅砂によって、激しく混合攪拌されて、分散、加熱、焼
却される。汚泥石灰混合物に含まれる消石灰は、燃焼室
12で再び生石灰へと変化しながら、硅砂と同様に燃焼
室12上部から飛び出す。飛び出した再生生石灰組成物
の微細な粒子は、サイクロン13では回収されずに、排
ガスと一緒に排ガス冷却塔15に送られ冷却された後、
バクフィルター式集塵機16で分離回収される。バグフ
ィルター式集塵機16で回収された再生生石灰組成物
が、再生生石灰組成物取り出し口24から取り出され
る。なお、サイクロン13で回収された粗粒子の再生生
石灰組成物は、再度硅砂と流動床焼却炉内を流動し分
散、加熱、焼却される。
【0019】再生生石灰組成物は、その形態が微粒子に
なるまで繰り返し分散、加熱、焼却されるので、再生生
石灰組成物中に未焼成の消石灰や汚泥などが混入しにく
い。また、本発明の再生生石灰組成物は微粒子であるの
で、これを水に消化した消化物は、排ガス処理剤として
使用することができる。
【0020】本発明の高活性再生生石灰組成物を土質安
定材として使用する場合、その添加量は、安定化させる
土壌の含水率及び土壌の目的とする土壌の強度によって
異なるが、高活性再生生石灰組成物を、自然土100重
量部に対して2〜15重量部、より好ましくは3〜10
重量部の範囲の量を添加すれば、十分な土壌の強度を得
ることができる。
【0021】
【実施例】(再生生石灰組成物の製造) (実施例1)含水率80.1%の汚泥ケーキ(下水処理
場で発生し脱水した汚泥ケーキ)の固形分100重量部
に対して、特号生石灰(生石灰分93%以上の品質のも
の)を150重量部加えて混合し、汚泥石灰混合物を製
造した。この汚泥石灰混合物の含水率は53%であっ
た。上記の汚泥石灰混合物を図1に示した循環流動床焼
却装置(高速循環流動焼却炉)で焼却した。すなわち、
一次空気送り口21、二次空気送り口22から空気を送
り、炉内の硅砂を流動させて、燃料送り口23から送り
込まれた燃料を燃焼し炉内の温度を850℃に調整した
後、投入機11から燃焼室12に1時間毎に30kgの
割合で24時間連して汚泥石灰混合物を投入し、バグフ
ィルター式集塵機16で分離された再生生石灰組成物を
回収した。24時間連続で汚泥石灰混合物を加熱焼却し
て得られた再生生石灰組成物は126kgであった。 (比較例1)多段炉焼却炉で汚泥石灰混合物を焼却して
得た再生生石灰組成物。 (比較例2)流動床焼却炉で汚泥石灰混合物を焼却して
得た再生生石灰組成物。
【0022】(評価) 1)再生生石灰組成物の評価 前記実施例及び比較例で得られた再生生石灰組成物中の
生石灰50g当たりの酸中和活性を前記の方法により測
定した。その結果を表1に示す。また、前記実施例で得
られた再生生石灰組成物について、X線回折法によりそ
の組成を調べた。測定は理学電気(株)社製RAD−R
X型広角X線回折装置で測定し、X線源に銅を用い、管
電流150mA、管電圧50kVで行った。それぞれの
X線回折パターンを図2に示す。 2)土質安定性 含水率75%の粘性土に前記実施例で得られた再生生石
灰組成物を、粘性土の固形分に対してそれぞれ無添加、
3、6、9%添加混合した後4時間室温で放置し、土質
工学会基準JSF T 721−1990に記載の方法
でCBR試験を行った。また、参考例として、前記の粘
性土にその固形分に対して実施例1で使用した特号生石
灰をそれぞれ3、6、9%添加混合した後4時間室温で
放置し、CBR試験を行った。その結果を併せて表2に
示す。
【0023】
【表1】 表1 ───────────────────────────── CaO(%) 酸中和活性(mL) ───────────────────────────── 実施例1 63.35 384 ───────────────────────────── 比較例1 生石灰量については不明 − 比較例2 36.04 115 ─────────────────────────────
【0024】図2のX線回折パターンから、実施例1の
再生生石灰組成物は、主成分が生石灰であり、少量の炭
酸カルシウムを含有することが確認できる。
【0025】
【表2】 表2 ───────────────────────────── CBR値(%) 無添加 3%添加 6%添加 9%添加 ───────────────────────────── 実施例1 4 9 14 26 ───────────────────────────── 特号生石灰 4 10 16 30 ─────────────────────────────
【0026】
【発明の効果】本発明の高活性再生生石灰組成物は、生
石灰分が50重量%以上であって、その再生生石灰組成
物による酸中和活性が、その組成物中の生石灰の重量5
0g当り310mL以上であるので、水分と反応性が高
い。従って、本発明の高活性再生生石灰組成物は土質安
定化処理剤や汚泥ケーキの脱水材として使用することが
できる。本発明の高活性再生生石灰組成物の製造方法に
よると、前記の高活性再生生石灰組成物を容易にかつ、
連続工程で製造することができる。また、汚泥は完全に
燃焼室内で焼却されるので、汚泥を大量に処理すること
ができる。さらに、本発明の高活性再生生石灰組成物の
土質安定化処理剤として使用した場合、特号生石灰とほ
ぼ同様の効果が得られ、安価に路床や路盤材の強度を強
く安定化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高活性再生生石灰組成物の製造に適し
た装置の一例の概略図である。
【図2】実施例1より得られた再生生石灰組成物のX線
回折パターン図である。
【符号の説明】
10 循環流動床焼却装置 11 投入機 12 燃焼室 13 サイクロン 14 ループシール 15 冷却塔 16 バグフィルター式集塵機 17 排ガスファン 18 一次ブロワ 19 二次ブロワ 21 一次空気送り口 22 二次空気送り口 23 燃料送り口 24 再生生石灰組成物取り出し口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 598123448 株式会社エネックス 東京都練馬区谷原5丁目21番1号 (72)発明者 永渕 勝正 千葉県市原市五井南海岸8番の2 宇部マ テリアルズ株式会社内 (72)発明者 清水 孝義 千葉県市原市五井南海岸8番の2 宇部マ テリアルズ株式会社内 (72)発明者 高橋 史郎 大阪府大阪市西区京町堀2丁目4番7号 中外炉工業株式会社内 (72)発明者 山本 順一郎 神奈川県川崎市多摩区宿河原3丁目2番1 株式会社日本環境カルシウム研究所内 (72)発明者 新沼 俊彦 東京都練馬区谷原5丁目21番1号 株式会 社エネックス内 Fターム(参考) 4D059 AA00 BB01 BB13 BE53 CC10 DA04 EB06 EB11 4H026 CA02 CC05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚泥への生石灰の添加混合により生成し
    た汚泥石灰混合物を加熱焼却して得られた生石灰含量が
    50重量%以上の再生生石灰組成物であって、その再生
    生石灰組成物による酸中和活性が、その組成物中の生石
    灰の重量50g当り310mL以上であることを特徴と
    する高活性再生生石灰組成物。
  2. 【請求項2】 再生生石灰組成物による酸中和活性が、
    その組成物中の生石灰の重量50g当り350mL以上
    であることを特徴とする請求項1に記載の高活性再生生
    石灰組成物。
  3. 【請求項3】 汚泥ケーキに生石灰を添加混合して得ら
    れた汚泥石灰混合物を循環流動床焼却炉内で830〜9
    00℃の温度にて加熱焼却することを特徴とする請求項
    1もしくは請求項2に記載の高活性再生生石灰組成物の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 生石灰の汚泥ケーキに対する添加量が、
    汚泥ケーキの固形分100重量部に対して50〜200
    重量部である請求項3に記載の高活性再生生石灰組成物
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1もしくは請求項2に記載の高活
    性再生生石灰組成物を主成分として含有する土質安定化
    処理材。
  6. 【請求項6】 請求項1もしくは請求項2に記載の高活
    性再生生石灰組成物を処理対象の自然土100重量部に
    対して2〜15重量部の範囲の量で添加混合することを
    特徴とする土質の安定化処理方法。
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Cited By (7)

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JP2003320397A (ja) * 2002-04-30 2003-11-11 Chugai Ro Co Ltd 下水汚泥の焼却処理方法
KR100740006B1 (ko) 2006-03-13 2007-07-16 조옥현 정수장 슬러지를 이용한 토양살균소독제
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