JP2000063478A - 親水性ポリウレタン系樹脂及びその製造方法 - Google Patents

親水性ポリウレタン系樹脂及びその製造方法

Info

Publication number
JP2000063478A
JP2000063478A JP10235545A JP23554598A JP2000063478A JP 2000063478 A JP2000063478 A JP 2000063478A JP 10235545 A JP10235545 A JP 10235545A JP 23554598 A JP23554598 A JP 23554598A JP 2000063478 A JP2000063478 A JP 2000063478A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrophilic
polyurethane resin
segment
hydrophilic polyurethane
molecular weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10235545A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuyuki Hanada
和行 花田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Ukima Chemicals and Color Mfg Co Ltd
Original Assignee
Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Ukima Chemicals and Color Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd, Ukima Chemicals and Color Mfg Co Ltd filed Critical Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Priority to JP10235545A priority Critical patent/JP2000063478A/ja
Publication of JP2000063478A publication Critical patent/JP2000063478A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種素材に対する接着性に優れ、かつ吸水
性、防曇性、透明性、可とう性、水性インクの筆記性並
びに耐水性、耐ブロッキング性、滑性に優れた親水性ポ
リウレタン系樹脂及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 有機ポリイソシアネート、高分子量親水
性ポリオール又はポリアミン、分子内に少なくとも1個
の活性水素基を有するポリシロキサン化合物及び必要に
応じて鎖延長剤を反応させることによって得られる、親
水性セグメントとポリシロキサンセグメントとを有し、
重量平均分子量が3,000〜800,000であるこ
とを特徴とする親水性ポリウレタン系樹脂及び上記の各
成分を反応させる親水性ポリウレタン系樹脂の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は親水性ポリウレタン
系樹脂及びその製造方法に関し、さらに詳しくは各種素
材に対する接着性に優れ、かつ吸水性、防曇性、透明
性、可撓性、水性インクの筆記性並びに耐水性、耐ブロ
ッキング性、滑性に優れた親水性ポリウレタン系樹脂及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン系樹脂は耐磨耗性、接着
性、可撓性、耐薬品性等に優れ、且つ各種加工法への適
性にも優れるため各種コーティング剤、塗料、インキ等
のバインダー、及びフィルム、シートその他成型体とし
て広く使用されており、各々の用途に適したポリウレタ
ン系樹脂が提案されている。このポリウレタン系樹脂と
は、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリウレタン
−ポリウレア樹脂を総称するものであり、以下の本発明
においても同様である。ポリウレタン系樹脂は、基本的
には高分子量ポリオール成分、有機ポリイソシアネート
成分、更に必要に応じて鎖延長剤成分を反応させて得ら
れるものであり、これら各成分の種類、組み合わせ等に
よって種々の物性のポリウレタン系樹脂が提供される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリウ
レタン系樹脂は、用途によっては、例えば、農業用樹脂
シートの防曇性塗料や内装用樹脂製壁紙用の表面処理
剤、繊維コーティング剤、インクシ゛ェット用受像シー
ト用コーティング剤等においては、上記特性とともに親
水性や耐ブロッキング性も同時に要求されるのが普通で
ある。しかしながら、高分子量親水性ポリオール成分と
してエチレンオキサイドの開環重合から得られるポリエ
チレングリコールを使用した場合には、高強度で高弾
性、且つ親水性に優れたポリウレタン系樹脂が得られる
ものの、耐水性が悪く、水分により膨潤、白化、強度低
下が起こり、各種塗料、印刷インキのバインダー、成型
体、フィルム、シート等には適さないという問題があっ
た。
【0004】従って、本発明の目的は、各種素材に対す
る接着性に優れ、かつ吸水性、防曇性、透明性、可撓
性、水性インクの筆記性並びに耐水性、耐ブロッキング
性、滑性に優れた親水性ポリウレタン系樹脂及びその製
造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は有機ポリイソシア
ネート、高分子量親水性ポリオール又はポリアミン、分
子内に少なくとも1個の活性水素基を有するポリシロキ
サン化合物及び必要に応じて鎖延長剤を反応させること
によって得られる、親水性セグメントとポリシロキサン
セグメントとを有し、重量平均分子量が3,000〜8
00,000であることを特徴とする親水性ポリウレタ
ン系樹脂及び有機ポリイソシアネート、高分子量親水性
ポリオール又はポリアミン、少なくとも1個の活性水素
基を有するポリシロキサン化合物及び必要に応じて鎖延
長剤を反応させることを特徴とする親水性ポリウレタン
系樹脂の製造方法である。
【0006】
【発明の実施形態】次に好ましい実施態様を挙げて本発
明を更に詳しく説明する。本発明の親水性ポリウレタン
系樹脂は、有機ポリイソシアネート、高分子量親水性ポ
リオール又はポリアミン及び必要に応じて鎖延長剤を反
応させて親水性ポリウレタン系樹脂を製造するに際し、
少なくとも1個の活性水素を有するポリシロキサン化合
物を共重合することにより得られる。本発明の親水性ポ
リウレタン系樹脂は、高分子量の親水性ポリオール又は
ポリアミンを構成単位とする親水性セグメントとポリシ
ロキサン化合物を構成単位とするポリシロキサンセグメ
ントとを有している。これらのセグメントは、鎖延長剤
を使用しない場合には、それぞれランダムにウレタン結
合、ウレア結合又はウレタン−ウレア結合で結合されて
いる。鎖延長剤を使用する場合には、これらの結合とと
もに、該結合の間に鎖延長剤の残基である短鎖が存在す
る結合が存在する。
【0007】ポリウレタン系樹脂にポリシロキサンセグ
メントを導入することにより、各種素材に対する接着性
に優れ、かつ吸水性、防曇性、透明性、可撓性、水性イ
ンクの筆記性並びに耐水性、耐ブロッキング性、滑性に
優れた親水性ポリウレタン系樹脂が得られる。
【0008】本来、疎水性(撥水性)であるポリシロキ
サンセグメントを樹脂構造中に導入することは、吸水性
及び親水性に対して良好な結果を期待できないはずであ
る。ところが、ポリシロキサンセグメント含有量の少な
い樹脂から形成される膜表面は、乾燥状態では完全にポ
リシロキサン成分で覆われるが、水中に浸漬した場合に
はポリシロキサン成分が樹脂中に埋没してしまう現象、
つまり環境応答性があることが知られている。(高分子
論文集、第48巻[第4号]、227頁(1991)
他)。本発明はこの現象を利用したものであり、樹脂中
におけるポリシロキサンセグメント含有量を適度にコン
トロールすることにより、高湿度又は水性インク等によ
る印字の際には、環境応答によりその表面は親水性を示
し、乾燥時又は乾燥後の表面はポリシロキサン成分で覆
われて、優れた耐水性、耐ブロッキング性、滑性等が発
現される。
【0009】本発明において親水性ポリウレタン系樹脂
を構成する分子鎖中にポリシロキサンセグメントを導入
するために使用するポリシロキサン化合物は、分子中に
1個又は2個以上の反応性基、例えば、アミノ基、エポ
キシ基、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基等を有
するポリシロキサン化合物である。反応性基を有するポ
リシロキサン化合物の好ましい例としては、例えば、下
記の如き化合物が挙げられる。
【0010】(1)アミノ変性ポリシロキサン化合物
【0011】(2)エポキシ変性ポリシロキサン化合物
【0012】
【0013】(3)アルコール変性ポリシロキサン化合
【0014】
【0015】(4)メルカプト変性ポリシロキサン化合
【0016】
【0017】(5)カルボキシル変性ポリシロキサン化
合物
【0018】以上列記した反応性有機官能基を有するポ
リシロキサン化合物は、本発明において使用する好まし
い化合物の例示であって、本発明はこれらの例示の化合
物に限定されるものではない。従って、上述の例示の化
合物のみならず、その他現在市販されており、市場から
容易に入手し得る化合物は、いずれも本発明において使
用することができる。
【0019】本発明で使用する有機ポリイソシアネート
としては、従来公知のいずれのものも使用でき、特に制
限されない。好ましいものとして、例えば、4,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、水添加
MDI、イソホロンジイソシアネート、1,3−キシリ
レンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシア
ネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−
トリレンジイソシアネート、1,5−ナフタリンジイソ
シアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フ
ェニレンジイソシアネート等があり、或いはこれらの有
機ポリイソシアネートと低分子量のポリオールやポリア
ミンを末端イソシアネートとなる様に反応させて得られ
るポリウレタンプレポリマー等も当然使用することがで
きる。
【0020】本発明で使用する高分子量親水性ポリオー
ル又はポリアミンとしては、水酸基、アミノ基、カルボ
キシル基等を有する重量平均分子量が400乃至800
0の範囲のもが好ましいる。末端が水酸基で親水性を有
するポリオールとしては、例えば、 ポリエチレングリコール ポリエチレングリコール/ポリテトラメチレングリコー
ル共重合ポリオール ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコール共
重合ポリオール ポリエチレングリコールアジペート ポリエチレングリコールサクシネート ポリエチレングリコール/ポリ−ε−ラクトン共重合ポ
リオール ポリエチレングリコール/ポリ−バレロラクトン共重合
ポリオール等が、末端がアミノ基で親水性を有するポリ
アミンとしては、例えば、 ポリエチレンオキサイドジアミン ポリエチレンオキサイドプロピレンオキサイドジアミン ポリエチレンオキサイドトリアミン ポリエチレンオキサイドプロピレンオキサイドトリアミ
ン等が、その他、カルボキシル基やビニル基を有したエ
チレンオキサイド付加物等が挙げられる。但し、他の性
能を付与する為、親水性鎖を有しない他のポリオール、
ポリアミン、ポリカルボン酸等を共重合することも可能
である。
【0021】本発明の親水性ポリウレタン系樹脂は、上
記のポリシロキサン化合物、高分子量親水性ポリオール
又はポリアミン、ポリイソシアネート及び必要により鎖
延長剤を用い、従来の公知のポリウレタン系樹脂の製造
方法に準じて反応させることによって得ることができ
る。反応は、無溶剤でもよいし、水溶液や溶剤中での反
応でもよい。本発明の親水性セグメント及びポリシロキ
サンセグメントを分子鎖中にを有する親水性ポリウレタ
ン系樹脂は、重量平均分子量(GPCで測定した標準ポ
リスチレン換算の)は3,000乃至800,000で
あり、好ましい重量平均分子量は5,000〜500,
000である。
【0022】本発明の親水性ポリウレタン系樹脂中のポ
リシロキサンセグメントは主鎖或は側鎖中、又は両方に
含有してよい。親水性ポリウレタン系樹脂中の該セグメ
ントの含有量は、0.1〜10重量%であり、好ましく
は2〜10重量%である。ポリシロキサンセグメントの
含有量が0.1重量%未満では本発明の目的である耐水
性、耐ブロッキング性、滑性といった表面特性の発現が
不十分となり、一方、10重量%を越えるとポリシロキ
サンセグメントによる撥水性が強くなるとともに、本発
明が利用する環境応答性に乏しくなり、吸水性、防曇性
や透明性に劣るようになるので好ましくない。
【0023】又、本発明の親水性ポリウレタン系樹脂中
のポ親水性セグメントの含有量は、30〜80重量%で
あり、好ましくは50〜75重量%である。親水性セグ
メントの含有量が30重量%未満では、吸水性、防曇性
に劣るようになり、一方、80重量%を超えると耐水
性、耐ブロッキング性に劣るようになり好ましくない。
【0024】本発明の親水性ポリウレタン系樹脂には、
鎖延長剤を使用しない場合には、上記の二種のセグメン
トとこれらの同種及び異種のセグメントをランダムに連
結するウレタン結合、ウレア結合又はウレタン−ウレア
結合が存在する。又、鎖延長剤を使用する場合には、こ
れらの結合とともに、これらの結合間に鎖延長剤の残基
である短鎖が存在する結合も存在する。従って、上記の
二種のセグメントの含有量の残部はこれらの結合部分で
ある。
【0025】以上の如き本発明で得られる親水性ポリウ
レタン系樹脂は、各種素材に対する接着性に優れ、且つ
吸水性、防曇性、透明性、可撓性、水性インクの筆記性
並びに耐水性、耐ブロッキング性、滑性に優れ、インク
ジェット受像シートの受像層用コーティング剤として、
各種フィルムの防曇性の塗料として、内装用樹脂製壁紙
の結露防止用表面処理剤として、吸水性の衣料用コーテ
ィング剤として、合成皮革用材料、合成紙の水性インク
筆記用処理剤等として非常に有用である。
【0026】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中の部又は%は重量基準であ
る。
【0027】実施例1 (ポリウレタン樹脂の合成) 上記構造のポリジメチルシロキサンポリオール(分子量
3,200)8部とポリエチレングリコール(分子量
2,040)142部、エチレングリコール8部を、2
50部のメチルエチルケトンと145部のジメチルホル
ムアミドとの混合溶剤中に溶解し、60℃でよく攪拌し
ながら、52部の水添加MDIを100部のメチルエチ
ルケトンに溶解したものを徐々に滴下し、滴下終了後8
0℃で6時間反応させて本発明のポリウレタン樹脂の溶
液を得た。この溶液は固形分35%で550dPa・s
(25℃)の粘度を有し、分離したポリウレタン樹脂の
GPCで測定した(以下の例においても同様)重量平均
分子量は88,000であり、ポリシロキサンセグメン
トの含有量は3.4%、親水性セグメントの含有量は6
8.0%であった。樹脂溶液から形成したフィルムの破
断強度は24.5Mpa、破断伸度は450%、且つ軟
化点は105℃であった。
【0028】実施例2 (ポリウレア樹脂の合成) 上記構造をのポリジメチルシロキサンジアミン(分子量
3,880)5部及びポリエチレンオキサイドジアミン
(テキサコケミカル社製ジェファーミンED;分子量
2,000)145部及びプロピレンジアミン8部をジ
メチルホルムアミド280部中に溶解し、内温を0〜−
5℃でよく攪拌しながら、47部の水添加MDIを10
0部のジメチルホルムアミドに溶解したものを徐々に滴
下して反応させた。滴下終了後、次第に内温を上昇さ
せ、50℃に達した所でさらに5時間反応させたて本発
明のポリウレア樹脂の溶液を得た。この溶液は固形分3
5%で、250dPa・s(25℃)の粘度を有してい
た。分離したポリウレア樹脂の重量平均分子量は68,
000であり、ポリシロキサンセグメントの含有量は
2.2%、親水性セグメントの含有量は70.0%であ
った。樹脂溶液から形成したフィルムの破断強度は2
7.6Mpa、破断伸度は310%、且つ軟化点は14
5℃であった。
【0029】実施例3 (ポリウレタン−ポリウレア樹脂の合成)実施例2のポ
リジメチルシロキサンジアミン(分子量3,880)5
部、ポリエチレングリコール(分子量2,040)14
5部及び1,3ブチレングリコール8部を、74部のト
ルエン及び197部のメチルエチルケトン混合溶剤中に
溶解し、60℃でよく攪拌しながら、42部の水添加M
DIを100部のメチルエルケトンに溶解したものを徐
々に滴下し、滴下終了後80℃で6時間反応させて本発
明のポリウレタン−ポリウレア樹脂の溶液を得た。この
溶液は固形分35%で、200dPa・s(25℃)の
粘度を有していた。又、分離したポリウレタン−ポリウ
レア樹脂の重量平均分子量は63,000であり、ポリ
シロキサンセグメントの含有量は2.2%、親水性セグ
メントの含有量は72.0%であった。樹脂溶液から形
成したフィルムの破断強度は14.7Mpa、破断伸度
は450%、且つ軟化点は90℃であった。
【0030】比較例1 ポリジメチルシロキサンポリオールを使用しない他は実
施例1と同じ材料と処方によりポリウレタン樹脂の溶液
を得た。この溶液は固形分35%で、500dPa・s
(25℃)の粘度を有し、分離したポリウレタン樹脂の
重量平均分子量は84,000であつた。樹脂溶液から
形成したフィルムの破断強度は26.5Mpa、破断伸
度400%、且つ軟化点は106℃であった。
【0031】比較例2 ポリジメチルシロキサンジアミンを使用しない他は参考
例2と同じ材料と処方によりポリウレア樹脂の溶液を得
た。この溶液は固形分35%で、300dPa・s(2
5℃)の粘度を有し、分離したポリウレア樹脂の重量平
均分子量は73,000であった。樹脂溶液から形成し
たフィルムの破断強度は28.0Mpa、破断伸度は3
00%、且つ軟化点は147℃であった。
【0032】比較例3 ポリジメチルシロキサンジアミンを使用しない他は実施
例3と同じ材料と処方によるポリウレタン−ポリウレア
樹脂の溶液を得た。この溶液は220dPa・s(25
℃)の粘度を有し、分離したポリウレタン−ポリウレア
樹脂の重量平均分子量は65,000であった。この樹
脂溶液から形成したフィルムの破断強度は13.0MP
a、破断伸度は470%で、且つ軟化点は88℃であっ
た。
【0033】参考例1 鹸化度98.5%のポリビニルアルコール(重合度55
0)の5% 水溶液を調整した。
【0034】上記で得られたポリウレタン系樹脂の評価
結果を以下に示す。 〔1〕インクジェット用受像層への応用 実施例1〜3、比較例1〜3で得られた樹脂の溶液及び
参考例1の樹脂輸液それぞれを100μm厚のPETフ
ィルムに乾燥後の厚みが20μmとなるように塗工して
透明シートを作製し、カラーインクジェツトプリンター
(セイコーエプソン社製PM−750C)で印字記録を
行い、以下の項目の評価を行った。 (1)耐ブロッキクング性 樹脂コーテイング面に未処理PETフィルムを重ね、荷
重0.29Mpa、温度40℃で1日放置後のブロッキ
ング性の評価を行った。結果の表示は以下の通りであ
る。 ○ :ブロッキング性なし △ :ややブロッキン
グ性あり ×:ブロッキング性あり (2)プリンター搬送性 インクジェットプリンターでの印字記録の際のプリンタ
ー搬送性を評価した。 ○:搬送性良好 △:わずかに異音を生じる
×:搬送性不良 (3)発色鮮明性 インクジェットプリンターでカラー画像を印字後、得ら
れたカラー画像の発色鮮明性を目視により観察した。 ○:良好 △:普通、 ×:不良 (4)印字画像の耐水性 インクジェットプリンターでカラー印字後、記録シート
を水中に漬け(20℃、24時間)、その後室温で乾燥
した際の、記録画像の滲み、発色の変化を目視により観
察。 ○:変化なし △:変色が認められる ×:
完全に溶解してなくなる 以上の評価結果を表1に示す。
【0035】表1 インキジェット受像層の評価結果
【0036】比較例4 比較例1で得られた樹脂に、非イオン性界面活性剤(ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル:日本油脂社
製)を固形分重量比で95:5に混合した。
【0037】参考例2 ポリビニルブチラール(重合度700:積水化学社製)
100部、トリオクチルフォスフェート50部及びポリ
オキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステル(リン
酸エステル系界面活性:、第一工業製薬社製)3部をエ
タノール400部に混合溶解した。
【0038】〔2〕防曇・帯電防止塗料への応用 実施例1〜3、比較例1、4で得られた樹脂溶液及び参
考例2の樹脂溶液をそれぞれ透明なアクリル樹脂板に刷
毛塗りして試料とし、防曇性、帯電防止性の評価を行っ
た。 (1)防曇性 沸騰水浴上、5cmのところに試料板をセットして50
℃の水蒸気に10分間曝した時の塗料の曇りを評価し
た。 ○:曇りなし △:部分的に曇り ×:
曇り (2)耐水性 沸騰水浴上、5cmのところに試料板をセットして50
℃の水蒸気に10分間曝した時の塗料状態を評価した。 ○: 変化なし △:少し状態の変化あり ×:塗膜の剥離又は溶解 (3)帯電防止性 ダストチェンバーテストにより帯電カーボンの付着性を
評価した。 ○:カーボンの付着なし △: 一部カーボンの付着あ
り ×:カーボン付着あり 以上の評価結果を表2に示す。
【0039】表2 防曇・帯電防止塗料の評価
【0040】
【発明の効果】上記のように、本発明で得られる親水性
ポリウレタン樹脂は、各種素材に対する接着性に優れ、
且つ吸水性、防曇性、透明性、可とう性、水性インクの
筆記性並びに耐水性、耐ブロッキング性、滑性に優れ、
インクジェット受像シートの受像層用コーティング剤と
して、各種フィルムの防曇性の塗料として、内装用樹脂
製壁紙の結露防止用表面処理剤として、吸水性の衣料用
コーティング剤として、合成擬革用材料として非常に有
用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 BA07 BA08 CA04 CB03 CB07 CC03 DA01 DA03 DA05 DA07 DA08 DB01 DB03 DB04 DB07 DF01 DF11 DF16 DF20 DG03 DG04 DG06 DG09 DM01 HA01 HA07 HC12 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC71 HC73 JA42 QA05 QB04 RA03 RA07 RA10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ポリイソシアネート、高分子量親水
    性ポリオール又はポリアミン、分子内に少なくとも1個
    の活性水素基を有するポリシロキサン化合物及び必要に
    応じて鎖延長剤を反応させることによって得られる、親
    水性セグメントとポリシロキサンセグメントとを有し、
    重量平均分子量が3,000〜800,000であるこ
    とを特徴とする親水性ポリウレタン系樹脂。
  2. 【請求項2】 親水性ポリウレタン系樹脂中のポリシロ
    キサンセグメントの含有量が0.1〜10重量%である
    請求項1に記載の親水性ポリウレタン系樹脂。
  3. 【請求項3】 親水性ポリウレタン系樹脂中の親水性セ
    グメントの含有量が、30〜80重量%である請求項1
    に記載の親水性ポリウレタン系樹脂。
  4. 【請求項4】 親水性セグメントがポリエチレンオキサ
    イドセグメントである請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の親水性ポリウレタン系樹脂。
  5. 【請求項5】 有機ポリイソシアネート、高分子量親水
    性ポリオール又はポリアミン、分子内に少なくとも1個
    の活性水素基を有するポリシロキサン化合物及び必要に
    応じて鎖延長剤を反応させることを特徴とする親水性ポ
    リウレタン系樹脂の製造方法。
  6. 【請求項6】 ポリシロキサン化合物の使用量が、親水
    性ポリウレタン系樹脂中の該化合物から構成されるセグ
    メントの含有量が0.1〜10重量%となる量である請
    求項5に記載の親水性ポリウレタン系樹脂の製造方法。
  7. 【請求項7】 高分子量親水性ポリオール又はポリアミ
    ンの使用量が、親水性ポリウレタン系樹脂中の上記物質
    から構成されるセグメントの含有量が30〜80重量%
    となる量である請求項5に記載の親水性ポリウレタン系
    樹脂の製造方法。
  8. 【請求項8】 高分子量親水性ポリオールがエチレンオ
    キサイドである請求項5〜7のいずれか1項に記載の親
    水性ポリウレタン系樹脂の製造方法。
  9. 【請求項9】 親水性ポリウレタン系樹脂の重量平均分
    子量が3,000〜800,000である請求項5〜8
    のいずれか1項に記載の親水性ポリウレタン系樹脂の製
    造方法。
JP10235545A 1998-08-21 1998-08-21 親水性ポリウレタン系樹脂及びその製造方法 Pending JP2000063478A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10235545A JP2000063478A (ja) 1998-08-21 1998-08-21 親水性ポリウレタン系樹脂及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10235545A JP2000063478A (ja) 1998-08-21 1998-08-21 親水性ポリウレタン系樹脂及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000063478A true JP2000063478A (ja) 2000-02-29

Family

ID=16987577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10235545A Pending JP2000063478A (ja) 1998-08-21 1998-08-21 親水性ポリウレタン系樹脂及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000063478A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009001712A (ja) * 2007-06-22 2009-01-08 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd プラスチック用塗料
JP2013155473A (ja) * 2013-02-13 2013-08-15 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd 合成擬革の表皮層形成用塗料および合成擬革の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009001712A (ja) * 2007-06-22 2009-01-08 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd プラスチック用塗料
JP2013155473A (ja) * 2013-02-13 2013-08-15 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd 合成擬革の表皮層形成用塗料および合成擬革の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101756257B1 (ko) 벌크 탑코트용 수지
EP0646609A1 (en) Aqueous dispersion of an aqueous, hydrazine-terminated polyurethane
JP4005231B2 (ja) 親水性ポリウレタン系樹脂の製造方法
JP3961689B2 (ja) 親水性ポリウレタン系樹脂及びその製造方法
JP4138638B2 (ja) シリカ分散親水性ポリウレタン系樹脂組成物の製造方法
JP2000063478A (ja) 親水性ポリウレタン系樹脂及びその製造方法
JP2005232197A (ja) 微粒子シリカ分散親水性ポリウレタン樹脂組成物及びその製造方法
JP3990235B2 (ja) アルミナ分散親水性ポリウレタン系樹脂組成物の製造方法
JP2000063470A (ja) 親水性ポリウレタン系樹脂及びその製造方法
JP4000035B2 (ja) アルミナ分散親水性ポリウレタン系樹脂組成物の製造方法
JP3927196B2 (ja) 親水性ポリウレタン系樹脂の製造方法
JPH11263822A (ja) 親水性ポリウレタン系樹脂及びその製造方法
JP3990248B2 (ja) アルミナ分散親水性ポリウレタン系樹脂組成物の製造方法
JP3990241B2 (ja) アルミナ分散親水性ポリウレタン系樹脂組成物の製造方法
JP2631941B2 (ja) 水性印刷インキ用バインダー
JP3990239B2 (ja) アルミナ分散親水性ポリウレタン系樹脂組成物の製造方法
JP3990246B2 (ja) アルミナ分散親水性ポリウレタン系樹脂組成物の製造方法
JP3816670B2 (ja) 親水性ポリウレタン系樹脂及びその製造方法
JP4414211B2 (ja) シリカ分散親水性ポリウレタン系樹脂組成物の製造方法
JP4354289B2 (ja) 微粒子シリカ分散親水性ポリウレタン樹脂組成物の製造方法
JP2005239778A (ja) 微粒子アルミナ分散親水性ポリウレタン樹脂組成物及びその製造方法
JP4000040B2 (ja) アルミナ分散親水性ポリウレタン系樹脂組成物の製造方法
JP4382568B2 (ja) 親水性ポリウレタン系樹脂の製造方法
JP2005220321A (ja) 微粒子シリカ分散親水性ポリウレタン樹脂組成物及びその製造方法
JPH11240935A (ja) 親水性ポリウレタン系樹脂及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040428

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20040625

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20040806