JP2000062713A - 自動結束装置 - Google Patents

自動結束装置

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JP2000062713A
JP2000062713A JP10231281A JP23128198A JP2000062713A JP 2000062713 A JP2000062713 A JP 2000062713A JP 10231281 A JP10231281 A JP 10231281A JP 23128198 A JP23128198 A JP 23128198A JP 2000062713 A JP2000062713 A JP 2000062713A
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wire
binding wire
guide
guide groove
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JP10231281A
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Inventor
Kazuhisa Shimomura
和久 下村
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SHIMOMURA TEKKOSHO KK
Original Assignee
SHIMOMURA TEKKOSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】針金製の結束線を使用する従来の自動結束装置
には、結束線の走行経路である案内溝から受ける抵抗が
大きく、また、結束線が案内溝から飛び出す際に、案内
溝の開放面を開閉するためのフラップに引っ掛かり易い
という問題があった。 【解決手段】案内溝75の底面を多数の球体99の表面
の連続とすることで案内溝75の摩擦抵抗を軽減した。
また、軸方向における半分が円錐台形部103bになっ
ているローラー103を4個乃至7個一組で回動プレー
ト105に支持させたものを案内溝75に沿って配列
し、このローラー103をフラップとし、一組のローラ
ー103のうち結束線5の送り方向における先頭に位置
した先頭ローラー103の外周面の案内溝75に対する
傾き角をその他のローラー103の外周面の同傾き角よ
り大きくして、結束線5の走行の安定とローラー103
への引っ掛かり防止を図った。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動結束装置に係
り、特に、結束材として針金製の結束線を使用するタイ
プの自動結束装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数の部材を束ねたり、針金ロール(コ
イル状に巻かれた針金)の形状を固定したりするための
装置として自動結束装置がある。この自動結束装置の中
でも、針金ロールや、棒鋼、平鋼あるいは金属パイプ等
を結束するためのものにあっては、通常、結束材として
針金製の結束線が用いられ、この種の自動結束装置にあ
っては、結束線をループ状に走行させるための結束線ガ
イドと、結束線に対する各種の処理を施すための処理手
段を備えている。
【0003】この結束線ガイドは、結束線の走行経路と
しての案内溝を有すると共に、互いに結合分離自在な二
つ割構造に構成され、この結束線ガイドが被結束部材の
目的の結束箇所を囲うように結合されることによって無
端状の案内溝が形成され、この案内溝は被結束部材と対
向する側において開放している。
【0004】また、処理手段は、前記案内溝への結束線
の送り出し−送り出した結束線の被結束部材への巻き付
け−結束線の端部の切断及び捩り−捻った部分の折倒し
といった動作をシーケンシャルに行うように構成され、
上記巻き付けは、結束線の送り先端を折り曲げクランプ
した状態で結束線を送り元側へ引っ張ることによって行
うようにしている。このため、一般には、結束線の送り
出し及び引張りを行う送りプーリと、結束線の端部の捩
りを行う回転型の処理ヘッドと、この処理ヘッドと協働
して結束線の端部の折り曲げクランプを行うクランパー
と、捻った端部の切断を行うためのカッターと、捻った
部分の折倒しを行うダウンアーム等を備えており、カッ
ターは処理ヘッドへの結束線導入を案内するガイド部材
と協働する構造にしたものが多い。
【0005】送りプーリの外周面には断面V字形をした
溝が設けられていて、この溝に結束線を巻き付けた状態
で送りプーリを回転させることで結束線が送り出された
り引っ張られたりする。送りプーリや処理ヘッドの回転
は油圧モーターを駆動源として行われ、クランパーやダ
ウンアームの作動は油圧シリンダーを駆動源として行う
ようにしている。
【0006】このような動作の制御には、シーケンス回
路が用いられ、油圧モータや油圧シリンダーの圧力変化
を圧力スイッチで検出し、その検出信号に従って油圧回
路の制御バルブを開閉したり方向を切換えたりしてい
る。検出手段として圧力スイッチを用いる理由は、この
種の装置が配備される製鋼所等の内部環境が粉塵でひど
く汚れているために、光センサ等を用いることが事実上
不可能だからである。
【0007】この制御は、具体的に次のように行われ
る。先ず、結束線の送りや戻しを担うフィードモータに
より送りプーリを回転させて結束線を案内溝に送り出
し、この結束線の先端がクランパーに突き当たるとフィ
ードモータへ供給されている作動油の圧力が上昇し、こ
の圧力変化は当該作動油供給系に介挿された圧力スイッ
チにより検出される(この検出にはタイマーを併用する
こともある)。この検出信号に従って、フィードモータ
の駆動(送りプーリの回転)を停止すると共に、クラン
パーを作動させて結束線の先端部を折り曲げてクランプ
する。このクランプが完了すると、当該作動油供給系の
油圧が上昇し、これを別の圧力スイッチが検出し、この
検出に従い今度はフィードモータによって送りプーリを
逆転させて結束線を送り元側へ引張ることにより、当該
結束線を被結束部材に巻き付ける。この巻付けが完了す
ると、フィードモータが空回りして当該作動油供給系の
圧力が再び上昇し、これを更に別の圧力スイッチが検出
すると、今度は、結束線の端部を処理する処理ヘッドを
回転させて結束線の端部を切断し、次いで数回捻る。こ
の処理ヘッドの回転の制御も、その駆動源としての油圧
モーターの圧力変化を検出して行われる。
【0008】ところで、針金ロールを結束する場合、そ
の形が線材間に隙間のある状態のまま結束してしまう
と、後で結束が緩んでしまうので、針金ロールを結束す
るための自動結束装置においては、通常、針金ロールを
隙間の無いきれいな形に整形してから結束するようにし
ており、この整形のためのプレス手段を備えている。具
体的には、供給されて来る針金ロールをその軸方向にお
ける両側から挟んで対向する立ち壁状をした一対のプレ
ス壁を有し、この一対のプレス壁で針金ロールを圧縮す
ることで線材間に隙間が無い形に整形し、この状態から
結束線による結束を行うようになっている。従って、こ
の種の自動結束装置においては、プレス壁を駆動するた
めの駆動手段と、結束線ガイドを結合分離させるための
駆動手段を備えている。
【0009】また、結束線は結束線ガイドの案内溝を通
されるときに塑性変形して屈曲する。この場合、案内溝
が真円形に延びる形であれば、結束線の屈曲形状が案内
溝に沿うので、走行中の結束線が案内溝から突出するこ
とは無いが、案内溝が非円形、例えばトラック形(陸上
競技用トラックの形)に延びる形である場合は、案内溝
の屈曲部を通る際に生じた先端の曲りが案内溝の直線部
を通る際に案内溝の開放面から突出してしまう。このよ
うな突出は、結束線の走行を不安定にする原因になるば
かりか、結束線が被結束部材に引っ掛かってトラブルを
生ずる原因になり、決まって動作不良を起こす。
【0010】更に、被結束部材を囲むようにループを形
成した結束線を被結束部材に巻き付ける動作は、結束線
の送り先端部を固定した状態で送り元端部を引っ張るこ
とで行われるのであるが、この場合、結束線の全体が一
気に案内溝から出てしまうと、結束線を目的の結束箇所
に上手く巻き付けることができなかったり、結束線が被
結束部材を強く擦って傷を付けてしまうという問題があ
る。
【0011】そこで、この種の自動結束装置において
は、従来から、案内溝の開放面の全体又は大部分を開閉
する多数のフラップを取り付け、結束線を送り出してい
る間はフラップを閉じておき、結束線を巻き付ける際
は、結束線の送り先側に位置したものから順にフラップ
を開放するようにしている。このようにすれば、送り出
し時に針金が案内溝から突出するのを確実に防止できる
と共に、巻き付け動作を安定に、且つ、被結束部材にで
きるだけ傷を付けないで行うことができる。このような
フラップとしては、従来、プレート状のものが多く、そ
れをエアーシリンダによって開閉するようにしていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の自動結束装置に
は、結束線の走行にトラブルが生じ易いという問題があ
った。この原因の一つは、走行する結束線が案内溝の中
で強い摺動抵抗を受けることにある。即ち、案内溝に供
給されて行く結束線は案内溝の底面を強くこすって走行
するので、特に、フラップにプレート状のものを用いて
いる場合はこのフラップに対しても結束線が擦ることに
なって、結束線に与える摺動抵抗はかなり大きなものに
なってしまうからである。また、フラップの開閉をエア
ーシリンダによって行う場合は、このエアーシリンダが
フラップの数だけ必要になるので、エアーシリンダとそ
れに伴う配管やエアーシリンダ用制御手段等が装置を著
しく複雑にし、コストを押し上げてしまうという問題が
あった。
【0013】この点、フラップを多数のローラーによっ
て構成したものによれば、摺動抵抗をかなり少さくでき
るという利点がある。特に、実公昭55−50085号
公報に記載された自動結束装置においては、ローラー式
フラップの閉鎖状態はバネ力によって保持し、このフラ
ップの開放は、案内溝から引っ張り出される結束線が押
しのけることで自動的に行われるようにしているので、
フラップ開閉のための特別な駆動手段を必要としない。
【0014】しかしながら、上記公報に記載された従来
のローラータイプのフラップにあっては、ローラーが開
きかけた際、ややもすると、結束線がローラーの根本側
へ滑ってここに引っ掛かったまま外れなくなってしまう
という重大な動作不良を起こす問題があった。そこで、
本発明者らは、この問題を解決するために、ローラーの
外周面の案内溝に対する傾き角を大きくして、結束線が
ローラーの根本側へ滑らないようにしてみたが、そうす
ると、結束線を案内溝から引き出す際のトラブルは減少
したが、結束線を供給する際に、結束線の先端がローラ
ー相互の間に突っ掛かって走行がスムーズで無くなると
いう別のトラブルが多発してしまった。
【0015】また前記したように、従来のこの種の自動
結束装置における動作制御は油圧モータや油圧シリンダ
ーの圧力変化を検出することで行っていたのであるが、
この圧力は作動油の温度変化によっても変動し、また、
結束線の硬度のバラツキによっても圧力変化特性が変っ
てしまうので、圧力検出動作は意外に不安定なものにな
ってしまう。従って、圧力検出動作が不安定であるため
に誤動作が多く発生し、その度に圧力スイッチの検出値
を調節することを余儀なくされていた。この検出値の調
節は、圧力スイッチの構造上、実際には勘に頼るといっ
たものであったから、結局、この調節に時間がかかって
稼働効率を非常に悪くしてしまっていた。
【0016】そして、針金ロールを結束するタイプの従
来の自動結束装置においては、構造上の制約から、結束
線ガイドの被押圧点が針金ロールの巻きの中心上に位置
するようになっていたので、プレス壁押圧手段がプレス
壁を押圧する押圧点が針金ロールの巻きの中心から大き
く外れていた。このため、針金ロールをプレスする際に
その反力によりプレス壁にモーメントが加わってプレス
壁に傾きが生じ、これによって、針金ロールのプレスし
た形が崩れてしまうとか、所要の軸寸法まで圧縮できな
かったりする不具合が生じていた。この不具合に対して
は、プレス壁を備えた移動部全体を重厚に形成して傾き
を生じ難くしたり、出力の大きな駆動手段を用いる等し
ていたが、これらのことが装置を重厚長大化し、製造コ
ストを押し上げる原因になっていた。
【0017】更に、従来の結束装置には、結束線が案内
溝をこすって走行する際に生じる塵埃が環境を悪化させ
るという問題もあり、また、オイルポンプの構造上、シ
ステム全体の動作タイムを自在に調節することが極めて
難しいという問題もあった。また、送りプーリやクラン
パーには結束線が滑らないようにするための溝が設けら
れているのであるが、経時的な摩耗でこの溝が浅くなっ
てくると結束線が滑ってしまって、送りや引張りが不能
になったりクランプミスが生じ、更には、カッターの摩
耗によって切断不良が生じるようになって来る。このよ
うな動作ミスが一つでも発生すると、当然、当該摩耗部
品が交換されるまで運転の中止を余儀なくされてしま
う。
【0018】本発明は上記した従来の諸問題に鑑みて為
されたものであり、フラップをローラータイプにして
も、結束線が案内溝を走行する際と案内溝から引き出さ
れる際に結束線がローラーに引っ掛かることの無い自動
結束装置を提供することを目的とする。また、本発明
は、案内溝の構造を工夫することで、この案内溝を走行
する結束線が案内溝から強い摺動抵抗を受けることの無
いようにして、結束線の走行が安定に行われ、塵埃の発
生を抑えることができ、発生した塵埃ができるだけ周囲
に飛散しないようにすることができる自動結束装置を提
供することを目的とする。更に本発明は、プレス壁にモ
ーメントが生じない針金ロール用の自動結束装置を提供
することを目的とする。そして、本発明は、制御系での
調整、特に、油圧回路の圧力スイッチの検出圧力の調整
を極めて容易に行うことができ、また、システム全体の
タイムコントロールを自在に調整することができる自動
結束装置を提供することを目的とする。また更に、本発
明は、処理手段における各種動作部材の摩耗の進行を抑
えることができて動作の信頼性を高めた自動結束装置を
提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1の自動結束装置は、針金製の結束線をルー
プ状に走行させるための案内溝を有したガイド部材及び
上記案内溝の開放面を開閉するフラップユニットを有し
た結束線ガイドを備え、フラップユニットはガイド部材
に回動自在に支持されたローラー支持板とこのローラー
支持板に支持され結束線の走行方向に沿って配列された
複数一組みのローラーと上記ローラー支持板に上記ロー
ラーの外周面が上記案内溝の開放面を閉塞する閉塞位置
側への回動力を付勢するための弾発手段とを有し、案内
溝への結束線の送り出しが完了して結束線の送り先端が
クランプされた状態から結束線を送り元側へ引っ張るこ
とにより結束線がローラーを押し退けて案内溝から引き
出されて被結束部材に巻き付けられるようにした自動結
束装置であって、複数一組みのローラーのうち結束線の
送り方向における先頭に位置した先頭ローラーの外周面
の案内溝開放面に対する傾き角をその余のローラーの外
周面の同傾き角より大きくしたものである。
【0020】従って、結束線が送り元側へ引っ張られる
と、結束線は先ず先頭ローラーの外周面に当たってこの
外周面を稍滑りながら押し退けて案内溝から飛び出し、
先頭ローラーが押し退けられるのに伴って当該ローラー
支持板が他のローラーと一体的に回動して結束線の前か
ら逃げるので、結束線が当該他のローラーに引っ掛かる
虞は無い。そして、複数一組のローラーのうち案内溝開
放面に対する傾き角が大きいものは先頭ローラーだけで
あるから、案内溝を走行する際に結束線が接触するロー
ラーは先頭ローラーを除いたその他のローラーだけとな
る。従って、走行する結束線の先端が隣接し合うローラ
ーの間に突っ掛かる虞は殆ど無い。
【0021】請求項2の発明は、請求項1に記載した自
動結束装置において、結束線ガイドがトラック形をして
おり、このトラック形の一方の円弧状部の略中間位置に
結束線の繰出し口が設けられ、他方の円弧状部の円弧中
心角略90°の範囲を除く範囲の大部分にフラップユニ
ットを設けたものである。このようにすれば、結束線の
先端部が案内溝における最初の円弧状部においてカール
しても、そのカールした部分が次の円弧状部に沿い始め
るまでは案内溝から飛び出すのをフラップユニットによ
って確実に防止され、また、このカールした部分が次の
直線部に入る稍手前の位置から再びフラップユニットの
内側に入るので、ここでも案内溝から飛び出すのを確実
に防止される。
【0022】請求項3の発明は、請求項1又は2に記載
した自動結束装置において、全てのローラーの形状を少
なくとも一端側部分においては先細りの円錐台形を成す
ようにし、一組のローラーのうち先頭ローラーは先端側
に円錐台形部が位置した向きで取り付け、その他のロー
ラーは先頭ローラーと逆の向きで取り付けたものであ
る。従って、ローラー支持軸等の傾き角が全てのローラ
ーについて同じであっても、先頭ローラーの外周面の案
内溝に対する傾き角はその他のローラーの同傾き角より
大きくなる。このため、先頭ローラーとして特別なもの
を用意する必要が無いので、その分、製造コストを削減
することができる。
【0023】上記した先頭ローラーの円錐台形をした部
位における外周面の、案内溝開放面に対する傾斜は、発
明者らが行った実験の結果によると、25°から35°
の範囲内が望ましい。
【0024】請求項5の発明は、針金製の結束線をルー
プ状に走行させるための案内溝を有した1又は複数の結
束線ガイドと、上記案内溝への結束線の送り出しとこの
結束線に対する所要の処理を行う処理手段とを備えた自
動結束装置であって、案内溝の下に球体配置空間を設
け、この球体配置空間に多数の球体を回転自在に配置
し、この球体が設けられた部分においては、球体の表面
の連続を案内溝の底面としたものである。このようにす
れば、案内溝を走行する結束線が受ける摺動抵抗をかな
り小さくすることができるので、結束線の走行が安定す
るだけでなく、結束線が案内溝を擦ることによって生じ
る塵埃を減らすことができる。
【0025】請求項6の発明は、請求項5に記載した自
動結束装置において、球体配置空間の反案内溝側に集塵
溝を形成することによって、結束線から生じる金属粉等
の塵埃を集塵溝に回収できるようにしたものである。
【0026】請求項7の発明は、相対的に近接離間する
一対のプレス壁と、このプレス壁を押圧するプレス壁押
圧手段と、一対のプレス壁の間に供給された針金ロール
の周方向における複数の位置を各別にループ状に囲む結
合分離自在な結束線ガイドと、この結束線ガイドを結合
分離させるためのガイド押圧手段と、結束線ガイドへの
結束線の供給を含む所定の処理を行う結束線処理機構と
を備えた自動結束装置において、プレス壁押圧手段がプ
レス壁を押圧する押圧点をプレス壁の間に供給された針
金ロールの巻きの中心と同軸上に設定し、ガイド押圧手
段の押圧点を前記中心から外れた位置に設定したもので
ある。従って、プレス壁に加えられる押圧力は針金ロー
ルの中心に向かって作用するので、プレス壁にモーメン
トが生じる虞は無く、これにより、針金ロールをきれい
な形にプレスできると共に、所要の軸寸法まで正確に圧
縮することができ、押圧力に無駄が生じないために押圧
手段を軽量化できてコスト低減にもなる。
【0027】請求項8の発明は、針金製の結束線をルー
プ状に走行させるための案内溝を有した1又は複数の結
束線ガイドと、少なくとも結束線の案内溝への送りとそ
の送り先端のクランプと当該結束線の先端部の捻りを行
うための油圧式アクチュエータと、この油圧式アクチュ
エータへの作動油の供給状態を制御するバルブを有した
油圧回路と、上記油圧式アクチュエータへの作動油供給
路の圧力変化を検出する圧力検出スイッチを含む制御回
路とを備え、この圧力検出スイッチによる検出信号に従
って上記バルブを制御するようにした自動結束装置であ
って、圧力検出スイッチとして、検出圧力を数値により
設定できる機能を有したデジタル式圧力スイッチを用い
たものである。
【0028】このようにすれば、作動油の温度や結束線
の硬度が変化して、設定済みの検出圧力が適さないもの
になった場合の圧力調整を、数量的認識に従って、且
つ、かなり微細に、しかも速やかに行うことができる。
従って、熟練者でなくても迅速、適切に圧力調整を行う
ことができると共に、調整に手間取ることがないので、
この圧力スイッチにバネ式のものを用いていた従来の自
動結束装置に較べて、稼働効率を大幅に高めることがで
きる。
【0029】請求項9の発明は、請求項8に記載した自
動結束装置において、デジタル式圧力スイッチを、複数
の検出圧力を設定できるタイプにしたものである。従っ
て、例えば、運転初期における設定値と経験的に得られ
ている必要な調整値の両方を圧力スイッチに設定してお
けば、誤動作したときは設定済みの調整値で直ちに試し
てみることができる等、迅速な処置が現実に可能にな
る。
【0030】請求項10の発明は、針金製の結束線をル
ープ状に走行させるための案内溝を有した1又は複数の
結束線ガイドと、少なくとも結束線の案内溝への送りと
その送り先端のクランプと当該結束線の先端部の捻りを
行うための油圧式アクチュエータと、この油圧式アクチ
ュエータへの作動油の供給状態を制御するバルブを有し
た油圧回路と、上記油圧式アクチュエータへの作動油供
給路の圧力変化を検出する圧力検出スイッチを含む制御
回路とを備え、この圧力検出スイッチによる検出信号に
従って上記バルブを制御するようにした自動結束装置で
あって、油圧回路のオイルポンプを圧力可変型にしたも
のである。これにより、油圧回路の基本的圧力を全体と
して加減することができるので、結束装置のシステム全
体の動作スピードを前後の工程の動作スピードに合わせ
て自在に調節することができる。
【0031】請求項11の発明は、針金製の結束線をル
ープ状に走行させるための案内溝を有した1又は複数の
結束線ガイドと、外周部に結束線巻付け溝が設けられ回
転することで結束線ガイドに対する結束線の送り及び引
張りを行う送りプーリと、結束線ガイドに送り出された
結束線の送り先端を保持するクランパーと、送り出され
た結束線の先端部の捻りを行うための処理手段とを備え
た自動結束装置であって、送りプーリはその結束線巻付
け溝を構成する部分を超硬質金属によって形成したもの
である。このようにすれば、結束線巻付け溝の摩耗をか
なり遅らせることができて、結束線のスリップによる動
作不良、即ち、結束線の送り出し不能や引張り不足とい
った動作不良を長期に亘って防止できる。
【0032】請求項12の発明は、針金製の結束線をル
ープ状に走行させるための案内溝を有した1又は複数の
結束線ガイドと、結束線ガイドに対する結束線の送り及
び引張りを行う送り手段と、結束線ガイドに送り出され
た結束線の送り先端を保持するクランパーと、送り出さ
れた結束線の先端部の捻りを行うための処理手段とを備
えた自動結束装置であって、クランパーはその結束線押
圧部を超硬質金属によって形成したものである。このよ
うにすれば、クランパーの摩耗をかなり遅らせることが
できるので、結束線の折り曲げ保持の信頼性を高めるこ
とができる。
【0033】請求項13の発明は、針金製の結束線をル
ープ状に走行させるための案内溝を有した1又は複数の
結束線ガイドと、結束線ガイドに対する結束線の送り及
び引張りを行う送り手段と、結束線ガイドに送り出され
た結束線の送り先端を保持するクランパーと、送り出さ
れた結束線の先端部の捻りを行うための処理手段と、結
束線の送り元を切断するための一対のカッターとを備え
た自動結束装置であって、カッターの少なくとも一方を
超硬質金属によって形成したものである。従って、カッ
ターの摩耗による切断不良の発生をかなり抑えることが
できるので、その分、動作の信頼性を高めることができ
る。
【0034】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態に係
る自動結束装置1を図面に従って説明する。図面に示し
た自動結束装置1は、針金ロール3(図18参照)の周
方向における4つの位置を針金製の結束線5によって結
束するためのものである。先ず、自動結束装置1の概要
を説明する(図1から図3を参照)。
【0035】7は自動結束装置1の据付けベースを示
す。この据付けベース7は、左右方向(図1における左
方へ向かう方向を左側とし、同図に向かって手前側を前
方とする。以下の説明において向きを言うときはこの方
向によるものとする。)に長い水平な枠状をしており、
その前後両側辺上にメインレール9が固定されている。
11、11´は油圧駆動方式によるプレス用シリンダを
示し、これらプレス用シリンダ11、11´は、据付け
ベース7の左右両脇に設けられたシリンダ取付け台13
に固定され、互いに内向きの姿勢で同軸上に位置してい
る。この左右のプレス用シリンダ11、11´の軸の延
長線C(図1参照)がワーク位置決め中心線である。1
5はリフト機構17が配置されたピットを示し、据付け
ベース7はその中間部にリフト機構17が下方から対応
する位置関係をもって設置される。
【0036】メインレール9には左右2つの作業車1
9、21が乗っている。23は左側の作業車19の移動
ベースとしてのメイン台車を示す。このメイン台車23
は、水平な基台25と、基台25の右端部から垂直に立
ち上がったプレス壁27と、前記メインレール9に乗っ
た車輪等から成り、プレス壁27の中心部(ワーク位置
決め中心線C上の部位)からは連結腕29が左方へ突出
し、この連結腕29の先端部に前記した左側のプレス用
シリンダ11のピストンロッド11aが連結されてい
て、このプレス用シリンダ11が駆動することによって
左側の作業車19が移動される。
【0037】メイン台車23にはサブ台車31が乗って
いる。このサブ台車31は、水平な基台33と、基台3
3の右端部から垂直に立ち上がったガイド取付壁35と
から構成され、基台33に取り付けられた図示しない車
輪が基台25上のサブレール37に乗ることによりメイ
ン台車23上で左右方向へ移動できるようになってい
る。基台25の左端部にはシリンダ取付け台39が固定
されており、このシリンダ取付け台39にエアー駆動方
式のガイド結合用シリンダ41が取り付けられている。
【0038】サブ台車31はプレス壁27の左側に位置
し、そのガイド取付壁35の中央部に図示しない孔が設
けられていて、この孔に前記プレス用シリンダ11のピ
ストンロッド11a等が通されている。そして、ガイド
取付壁35の高さ方向における中間より稍下の位置に上
記ガイド結合用シリンダ41のピストンロッドが連結さ
れており、このガイド結合用シリンダ41が駆動するこ
とによってサブ台車31が移動する。
【0039】ガイド取付壁35の右側面には4つのガイ
ド取付板43が固定されている。これらガイド取付板4
3は矩形の平板にU字形をした大きな切欠43aを設け
ることで形成されている。そして、この4つのガイド取
付板43は、図2を見て分かるように、切欠43aの開
口が右方を向く向きで、ワーク位置決め中心線Cを中心
として放射状に配列され、その配列ピッチは中心角90
°になっている。このガイド取付板43の切欠43aの
縁部に後述する結束線ガイドが取り付けられる。左側の
プレス壁27にはワーク位置決め中心線Cが交差する位
置を中心としてそこから放射状に延びる4つの切り溝2
7a(図2参照)が形成されている。そして、これら切
り溝27aに上記4つのガイド取付板43が左方から各
別に臨んでおり、サブ台車31が右方へ移動すると、ガ
イド取付板43は切り溝27aを通ってプレス壁27よ
り右方へ突出する。
【0040】45は右側の作業車21の移動ベースとし
ての台車を示す。この台車45は、水平な基台47と、
基台47の略中間位置から立ち上がった支持壁49と、
この支持壁49の左側に位置した垂直なプレス壁51
と、これら支持壁49とプレス壁51とを連結した連結
腕53等から成り、基台47に設けられた車輪が前記メ
インレール9に乗ることで、メインレール9上で移動す
る。支持壁49の中心部には右側のプレス用シリンダ1
1´のピストンロッド11´aが連結されており、この
プレス用シリンダ11´が駆動することによって右側の
作業車21が移動する。
【0041】尚、プレス壁51は、図3を見て分かるよ
うに、一つの垂直面内に配置された5枚の分割プレート
55から成り、これら分割プレート55と支持壁49と
が連結腕53によって連結され、分割プレート55は互
いに間隔57を置いている。
【0042】しかして、左右の作業車19、21が有し
ているプレス壁27と51は互いに平行に対向してお
り、これらプレス壁27と51との間に被結束部材とし
ての針金ロール3が供給される。59はワーク吊りアー
ムを示す。このワーク吊りアーム59は前後方向から見
て略コ字形をしており、その上辺59aが図示しない天
井クレーン等に吊持され、その下辺59bを針金ロール
3の内側に通すことで針金ロール3を吊持する。
【0043】リフト機構17は、ピット15内に固定さ
れた架構61と、架構61に支持された昇降軸63と、
この昇降軸63の上端部に固定されたワーク受け板65
と、昇降用シリンダ67とから構成され、昇降用シリン
ダ67のピストンロッドがワーク受け板65に連結され
ている。ワーク受け板65は左右方向に長く、その上面
は、左右方向から見て略逆ハの字形をしていて、この上
面に針金ロール3が安定に載置される。
【0044】69は結束線5の走行経路を案内するため
の結束線ガイドを示す。この結束線ガイド69は、ワー
ク位置決め中心線Cを中心とした中心角90°のピッチ
で4つ設けられており、且つ、いずれも左右方向で2分
されていて、その左側の部分と右側の部分が左右の作業
車19、21に各別に装着されている。即ち、71は左
側の作業車19に設けられた左側のガイドハーフを示
し、このガイドハーフ71の全体的形状は右方へ向かっ
て開口した略U字形をしており、前記ガイド取付板43
の切欠43aを縁取るように固定されている。また、7
3は右側の作業車21に設けられた右側のガイドハーフ
を示し、このガイドハーフ73の全体的形状は左方へ向
かって開口した略C字形をしており、その中間部が前記
分割プレート55の間隔57に収まった状態で設けられ
ている。
【0045】左右のガイドハーフ71、73の内側面に
は案内溝75(図4参照)が形成されており、この案内
溝75を結束線5が走行する。77は結束線処理機構を
示す(詳細は後述する)。この結束線処理機構77は結
束線5に対する送り、先端部のクランプ、引張り、捻
り、切断といった一連の処理を行うものであって、右側
の4つのガイドハーフ73のそれぞれに設けられてい
る。
【0046】79は結束線処理機構77が備えている処
理ヘッドを示す(図4、図9、図15等参照)。この処
理ヘッド79は軸方向が左右方向より稍左下りの方向へ
延びる円柱形をしていて、右側のガイドハーフ73の中
間部に臨むように位置し、その先端部には結束線5が通
る繰出し孔79aと終い孔79bが設けられている。こ
の2つの孔79a、79bは処理ヘッド79を軸方向と
交差する方向へ貫通している。
【0047】初期状態において、左右の作業車19と2
1は、図1に示す待機位置に来ており、そのプレス壁2
7と51は、針金ロール3が収まるのに十分な間隔を開
けて対向している。この状態から針金ロール3を吊持し
たワーク吊りアーム59が、プレス壁27と51との間
に来て停止する。ここで、ワーク受け板65が上昇して
これに針金ロール3が相対的に載せられる。この状態が
図1に示す状態であり、針金ロール3はその巻きの中心
がワーク位置決め中心線C上に位置する高さに位置決め
される。
【0048】次いで、左右の作業車19、21が互いに
前進し、そのプレス壁27、51が針金ロール3の両端
に各別に軽く接触したところで一旦停止し、ここから
は、左側の作業車19だけが更に前進する。これによ
り、プレス壁27と51とが針金ロール3を軸方向で圧
縮して隙間のない巻き形に整形する。この場合、プレス
用シリンダ11、11´がプレス壁27、51を押圧す
る力点は針金ロール3の中心線上にあるので、プレス壁
27、51にモーメントが生じることは無い。従って、
針金ロール3の圧縮整形に歪みが生じることも無い。
【0049】この後、サブ台車31が前進して、左右の
ガイドハーフ71と73の各先端部どうしが互いに嵌合
される。これにより、4つの結束線ガイド69がそれぞ
れトラック形(陸上競技用のトラック形)を形成して、
針金ロール3における中心角90°の4つの位置をそれ
ぞれループ状に囲うと共に、左右の案内溝75どうしが
連続して無端状案内溝80が形成される。
【0050】この状態から、前記結束線処理機構77に
よる処理がシーケンシャルに行われる。先ず、前記処理
ヘッド79の繰出し孔79aを通して結束線5が無端状
案内溝80へ送り出される。この送り出しは、無端状案
内溝80のうち針金ロール3の中心に近い側から始まっ
て、その送り先端が処理ヘッド79の終い孔79bを通
ってクランパー81(図13乃至図15参照)に突き当
たったところで終了する。次いで、クランパー81が処
理ヘッド79に圧着することで結束線5の送り先端が折
り曲げられて保持される。この状態から結束線5が送り
元側へ引き戻すように引っ張られ、それによって、無端
状案内溝80から結束線5が飛び出して針金ロール3に
巻き付く。ここで、処理ヘッド79が回転して結束線5
の繰出し元を切断すると共に、その両端部(繰出し元と
送り先端)を数回捻る。捻られた部分は、邪魔にならな
いようにダウンアーム181(図13、図14参照)に
よって折り倒される。
【0051】しかして、針金ロール3に対する結束処理
が完了する。そして、結束処理が完了すると、サブ台車
31が後退して結束線ガイド69が左右に分離されると
共に、作業車19、21がそれぞれ待機位置に戻され、
次いで、ワーク受け板65が下降して針金ロール3がワ
ーク吊りアーム59に掛けられる。そして、ワーク吊り
アーム59が移動して結束済みの針金ロール3を次の工
程へ搬送して行く。自動結束装置1の概要は以上の通り
である。
【0052】次に、結束線ガイド69の詳細を説明する
(図4から図9を参照)。ガイドハーフ71、73は、
そのベース部を為すガイド部材としてのガイドプレート
83、85と、1又は多数のフラップユニット101と
から成り、フラップユニット101は4乃至7つ程度の
ローラー103を有する。ガイドプレート83、85に
は焼き入れした工具鋼を用いている。
【0053】83は左側のガイドハーフ71のガイドプ
レートを示し、85は右側のガイドハーフ73のガイド
プレートを示す。これらガイドプレート83、85は、
比較的厚い金属板から成り、左側のガイドプレート83
は全体がU字形に屈曲した帯板状を為し、右側のガイド
プレート85は互いに略対称形の2つのハーフプレート
87と87が略C字形を為すように配置されて成る帯板
状をしている。
【0054】そして、これらガイドプレート83、85
の内側面側略半分の横断面形状は図6、図7を見て分か
るように略J字形をしていて、このJ字形の深い溝部分
の底部が球体配置部98で、この球体配置部98から上
の空間が結束線5が走行する案内溝75になっている。
球体配置部98の横断面形状は案内溝75側に向かって
開口した略C字形を為し、その内径は案内溝75の幅よ
り僅かに大きく、この球体配置部98に多数の球体99
が回転自在に収納されている。従って、案内溝75の底
面は球体99の表面即ち球面の連続から成る。案内溝7
5の幅は使用する結束線5の太さより稍大きく、案内溝
75の深さは結束線5の太さの2倍余りになっている。
【0055】球体配置部98の底面には、横断面の小さ
な集塵溝100(図6から図8のみに示してある)が形
成されている。案内溝75の両側に立つ壁のうち一方8
9は背が高く、他方の壁91は背が低い。
【0056】ガイドプレート83、85の厚み方向にお
ける両外側面のうち背が低い方の壁91の外側面がフラ
ップ取付面93、即ち、フラップユニット101が取り
付けられる面になっている。ガイドプレート83、85
にはこれを厚み方向へ貫通したバネ通し孔95が多数形
成されており、このバネ通し孔95はガイドプレート8
3、85の延びる方向に沿って所定の間隔をおいて配列
されている。
【0057】右側のガイドプレート85の両端部にはこ
こを囲うように位置した結合位置決め部材97が取り付
けられていて、この結合位置決め部材97に左側のガイ
ドプレート83の先端部が挿入されることで、左右のガ
イドプレート83、85の先端部どうしが位置決めを伴
って結合される。しかして、左右のガイドプレート83
と85とが互いに結合することによって、左右の案内溝
75が連続し、それにより、トラック形に延びる無端状
案内溝80が形成される。
【0058】フラップユニット101は、ローラー10
3を支持した回動プレート105と、この回動プレート
105をガイドプレート83、85に回動自在に取り付
けるための取付板107と、回動プレート105に回動
力を付与するためのコイルバネ109等により構成され
ている。
【0059】取付板107は、その丈方向における一端
部が厚肉に形成されることで側方から見て略L字形を為
すと共に、その厚肉な端部を長手方向へ貫通したヒンジ
通し孔107aが形成され、他端側へ偏寄した部分の中
央には浅いバネ受け凹部107bが形成され、このバネ
受け凹部107bの中心部にボルト通し孔107cが形
成されている。このような取付板107は、ボルトによ
ってガイドプレート83、85の前記フラップ取付面9
3に取り付けられ、そのバネ受け凹部107b及びボル
ト通し孔107cはガイドプレート83、85のバネ通
し孔95と同軸上に位置する。
【0060】回動プレート105は、ガイドプレート8
3、85の全幅と略同じ幅を有した板状を為すと共に、
その丈方向における一端部がその余の部分に対して厚み
方向へ略15°傾いたローラー支持部105aになって
いる。このローラー支持部105aの長手方向における
サイズは支持するローラー103の数に応じた長さにな
っているので、この点において回動プレート105の形
状は一様で無いが、その他の部分における形状には違い
が無い。
【0061】回動プレート105の丈方向における他端
部には切欠105bが形成され、この切欠105bの両
脇の部分にはヒンジ通し孔105cが形成され、切欠き
105bの奥面の中間部にはボルト配置用切欠105d
が形成されている。そして、回動プレート105は、上
記切欠105bに取付板107の厚肉部が収まった状態
で、ヒンジ通し孔107a、105cにヒンジ軸111
が通されることで取付板107に回動自在に支持され
る。
【0062】113はコイルバネ109を支持するため
のバネ支持ボルトを示す。このバネ支持ボルト113
は、その頭部113aが回動プレート105のボルト配
置用切欠105dに収まった状態でピン115により回
動プレート105に回動自在に支持され、その軸部11
3bは取付板107のボルト通し孔107cとガイドプ
レート83、85のバネ通し孔95を通され、この軸部
113bの先端部にナット117が取り付けられる。
【0063】コイルバネ109は、バネ支持ボルト11
3の軸部113bに外嵌されると共に取付板107のバ
ネ受け凹部107bの底面とナット117との間で圧縮
される。このように設けられたコイルバネ109の弾発
力は、バネ支持ボルト113を介して、回動プレート1
05にこれをフラップ取付面93に押しつける方向への
回動力を付勢し、この回動力と反対の方向へ押圧されて
いない状態において回動プレート105はフラップ取付
面93に密接した閉鎖位置に保持される。そして、回動
プレート105が閉鎖位置に来ている状態においては、
そのローラー支持部105aはフラップ取付面93に対
して仰向きに15°傾斜した姿勢となる。
【0064】回動プレート105のローラー支持部10
5aには、ガイドプレート83、85の延びる方向に沿
って一定のピッチで並んだ4本乃至7本のローラー支持
軸119が取り付けられている。このローラー支持軸1
19はローラー支持部105aをこれと垂直な方向へ貫
通した向きで取り付けられており、このローラー支持軸
119のガイドプレート83、85側へ突出した部分に
ローラー103が回転自在に支持されている。隣接し合
うローラー103と103との間の間隔はいずれも比較
的小さく、少なくとも前記結束線5の太さより小さい。
【0065】ローラー103の軸方向長さは、回動プレ
ート105が閉鎖位置に来た状態において、ガイドプレ
ート83、85の高い壁89とローラー支持部105a
との間の間隔より稍短く(図6、図7参照)、その外直
径は軸方向長さの1.5倍程度になっている。従って、
回動プレート105が閉鎖位置に来ている状態では、同
図に実線で示すように、ローラー103の軸方向におけ
る略半分が前記案内溝75(無端状案内溝80)の開放
面を覆うように位置する。
【0066】そして、ローラー103は、その軸方向に
おける略半分が円筒部103aになっており、その余の
部分は円筒部103aの一端を底とした円錐台形部10
3bになっている。この円錐台形部103bの外周面の
ローラー支持軸119に対する傾斜度は略15°になっ
ている。
【0067】1つの回動プレート105に装着された4
個乃至7個一組みのローラー103のうち、一端に位置
したものの向きはその他のローラー103の向きと逆に
なっている。即ち、図5、図8を見て分かるように、一
組みのローラーのうち結束線5が送られてゆく方向(図
5において左側へ向かう方向)における先頭に位置した
ローラー(以下、「先頭ローラー」と言う)103は円
錐台形部103bがガイドプレート83、85側に位置
した向きになっており、その他のローラー103は円筒
部103aがガイドプレート83、85側に位置した向
きになっている。
【0068】これにより、ローラー103が案内溝75
(無端状案内溝80)を覆う部位は、先頭ローラー10
3にあっては円錐台形部103bとなり、その他のロー
ラー103にあっては円筒部103aとなる。従って、
先頭ローラー103の円錐台形部103bの外周面は案
内溝75の開放面に対して30°傾斜した向きで対向し
(図7参照)、その他のローラー103の円筒部103
aの外周面は案内溝75の開放面に対して15°傾斜し
た向きで対向する(図6参照)。即ち、先頭ローラー1
03における外周面の案内溝75の開放面に対する傾き
角はその他のローラー103における外周面の同傾き角
より大きい。
【0069】以上のように構成されたフラップユニット
101は、左右のガイドプレート83、85の略全体に
渡って設けられている。即ち、左側のガイドプレート8
3においては、その両直線部の全域と円弧部の両端部に
隙間無く設けられている。円弧部においてフラップユニ
ット101が設けられていない範囲は、この円弧部の円
弧中心角で略90°の範囲である。また、右側のガイド
プレート85においてフラップユニット101が設けら
れている位置は、結束線5の送りが始まる側のハーフプ
レート87における処理ヘッド79近くの位置と、別の
ハーフプレート87における結合位置決め部材97寄り
の位置だけである。
【0070】そして、各フラップユニット101に設け
られている前記コイルバネ109の弾発力、即ち、閉鎖
位置に来ている回動プレート105を開く際の負荷は、
フラップユニット101ごとに異ならせてある。即ち、
この負荷は、結束線5が送られてゆく方向における一番
先のフラップユニット101(右側のガイドプレート8
5の、結合位置決め部材97近くに位置したフラップユ
ニット101)が最も小さく、そこから順に大きくなる
ように調節してある。この調節はナット117によって
行う。結束線ガイド69は以上のように構成されてい
る。
【0071】前記したように、無端状案内溝80に対す
る結束線5の供給は、右側のガイドプレート85のうち
ワーク位置決め中心線Cに近い側のハーフプレート87
から始まり、このハーフプレート87における案内溝7
5の開放面は、処理ヘッド79に近いところだけがフラ
ップユニット101によって覆われていてその余の部分
は開放されている。
【0072】従って、この案内溝75に供給されて来た
結束線5は、当該フラップユニット101のローラー1
03の下を潜り抜けたところから左側のガイドハーフ7
1の最初のフラップユニット101のローラー103の
下にもぐって行くまでの間、この案内溝75によって走
行経路を規制されることが殆ど無いので、図4に示すよ
うに、案内溝75から多少浮き出た経路を通って極く緩
やかに湾曲しながら走行して行く。このため、処理ヘッ
ド79から出て来た結束線5に当初から円弧状の曲がり
癖がつくことは殆ど無い。これにより、その後の走行を
スムーズに行わせることができる。
【0073】このようにして供給が始まった結束線5
は、左側のガイドハーフ71における案内溝75の最初
の直線部から円弧部を経て次の直線部へと走行して行
く。この円弧部を通る際、結束線5に曲がり癖がつく
が、円弧部が終わる手前の位置から再びローラー103
に下にもぐって行くので、案内溝75から飛び出す虞は
無い。
【0074】結束線5がこのように走行して行くとき、
結束線5は案内溝75の底面と摺動する。この場合、案
内溝75の底面は略間断無く配列された多数の球体99
の表面の連続から成っているために、結束線5がこの底
面から受ける摩擦抵抗は非常に小さく、従って、結束線
5の走行は一層にスムーズに行われる。
【0075】結束線5が案内溝75を走行する際に生じ
た金属粉等の塵埃の多くは集塵溝100に落ちてここに
留まる。従って、塵埃が案内溝75から外に舞い上がる
のをかなり抑えることができる。集塵溝100に溜った
塵埃は、随時清掃する。
【0076】結束線5の供給が完了し、結束線5が送り
元側へ引っ張られると、結束線5はローラー103を押
し退けながら無端状案内溝80から突出して針金ロール
3に巻きつく。この突出の際に結束線5がローラー10
3から受ける抵抗は、結束線5が送られてゆく方向にお
ける先頭のフラップユニット101が一番弱く、そこか
ら順に強くなっているので、結束線5は送り方向におけ
る先端近くの部分から順に、無端状案内溝80から突出
する。
【0077】そして、結束線5がローラー103を押し
退ける際、最初に押圧するのは4個乃至7個一組みのロ
ーラー103の中の前記した先頭ローラー103であ
る。そして、この先頭ローラー103が案内溝75の開
放面を覆っている部位は、この開放面に対して30°傾
斜した円錐台形部103bであるから、ここに当たった
結束線5は、確実に、円錐台形部103bの斜面を高い
壁89側へ向けて多少滑りながらローラー103を押圧
してローラー103から外れて行く(図7に二点鎖線で
示す状態)。この先頭ローラー103が押圧されるのに
伴って当該回動プレート105が回動するので、この回
動プレート105に支持されている他のローラー103
も全て結束線5の移動軌跡から外れ、又は、案内溝75
の開放面に対して大きく傾斜した姿勢になる(図6に二
点鎖線で示す状態)ので、結束線5はこれらのローラー
103に対して引っ掛かること無くスムーズに飛び出し
て行く。このようにして回動された回動プレート105
は、結束線5がローラー103から外れると同時に閉鎖
位置に戻されて案内溝75の開放面を覆う。
【0078】尚、案内溝75の開放面に対するローラー
103の傾斜角が30°程度に大きいのは、4個乃至7
個一組のローラー103のうちの先頭ローラー103一
つだけであるから、案内溝75を走行する際に結束線5
が接触するローラーは先頭ローラー103を除いたその
他のローラー103だけとなる。従って、走行する結束
線5の先端が隣接し合うローラーの間に突っ掛かる虞は
ない。
【0079】また、案内溝75の開放面に対する傾斜角
を先頭ローラー103だけ大きくするための手段とし
て、先頭ローラー103だけをその他のローラー103
とは逆の向きで使用しているために、先頭ローラー10
3として特別な部品を用意しなくて済む。
【0080】次に、結束線処理機構77を説明する(図
9、図11乃至図16参照)。121は結束線処理機構
77の筐体を示し、この筐体121はハーフプレート8
7とプレス壁51に支持されており、その右側面の一端
部には前記処理ヘッド79を回転させるための油圧モー
タ(以下、「ツイストモータ」と言う。)123(図9
参照)が固定され、別の側面にはツイストモータ123
と直交する向きの油圧モータ(以下、「フィードモー
タ」と言う。)125(図9参照)が固定されている。
このフィードモータ125は後述する送りプーリを回転
させて無端状案内溝80への結束線5の供給や引き戻し
を行うためのものである。筐体121内の一端部にはツ
イストモータ123の出力軸を支持している軸受機構1
27が設けられ、その出力軸の先端部に処理ヘッド79
が固定されている。
【0081】前記したように、処理ヘッド79は円柱状
をしており、その先端部に繰出し孔79aと終い孔79
bを有すると共に、外周面に開口した比較的大きな切欠
205が形成されている。この切欠205は横断面が中
心角略90°程度の扇形を為すと共に、繰出し孔79a
の略後ろ側に位置する。そして、この切欠205の周方
向における2つの内側面のうち処理ヘッド79の先端側
から見た反時計回り側の内側面207(図14、図15
参照)の稜線207aは後述する結束線導入ガイドの一
部と対を為して結束線5を切断するためのカッター20
9を構成している。処理ヘッド79はハイスピード鋼
(MH85)等の硬質な金属によって形成されている。
【0082】処理ヘッド79の繰出し孔79aは一端が
処理ヘッド79の先端面に開口し他端が上記内側面20
7に開口している。また、終い孔79bは一端が処理ヘ
ッド79の先端面に開口し他端が処理ヘッド79の外周
面に開口している。図9に示すように、筐体121の右
側壁外面には結束線5の入口路121aが設けられ、筐
体121の左側壁内面には結束線5の出口路121bが
略下方を向いた姿勢で設けられている。
【0083】211は結束線導入ガイドを示す(図13
乃至図16参照)。この結束線導入ガイド211は、処
理ヘッド79の繰出し孔79aに結束線79をスムーズ
に案内したり、案内溝80を通された結束線5の先端部
を処理ヘッド79の終い孔79bにスムーズに通したり
するためのガイド部材であり、ハイスピード等の硬質な
金属によって形成され、処理ヘッド79に上方から近接
したところに位置して、筐体121に取り付けられてい
る。結束線導入ガイド211には、繰出し導入孔213
と終い導入溝215が形成されており、繰出し導入孔2
13は、初期姿勢になっている状態の処理ヘッド79の
前記切欠205と筐体121の出口路121bとを結ぶ
経路を為すように位置し、また、終い導入溝215は、
初期姿勢になっている処理ヘッド79の終い孔79bに
上方から臨むように位置している。
【0084】繰出し導入孔213のうち処理ヘッド79
側の端部は、結束線導入ガイド211とは別体のカッタ
ーチップ217により構成されている。即ち、図14、
図16に示すように、結束線導入ガイド211の処理ヘ
ッド79側の端面には凹部211aが形成され、この凹
部211aに、超硬質金属製のカッターチップ217が
嵌め込み状に溶着されている。このカッターチップ21
7の開口縁のうち処理ヘッド79側のもの217aは処
理ヘッド79の前記稜線207aと対を為してカッター
209を構成する。即ち、処理ヘッド79が先端側から
見た時計回り方向へ回転すると、稜線207aがカッタ
ーチップ217の開口縁217aをかすめるように移動
し、このとき、結束線5のうち繰出し導入孔213から
出た箇所が、開口縁217aと稜線207aとで切断さ
れる。この場合、開口縁217aが超硬金属で形成され
ているため、エッジの摩耗が抑えられ、長期に亘ってき
れいな切断が保証される。
【0085】129は送りプーリを示し(図9、図1
1、図12参照)、この送りプーリ129は、円帯状を
したプーリハーフ183を2枚重ね合わせて成る。プー
リハーフ183は、円帯形をしたベース部185の外周
面にリング形をした外周部187を溶着して構成されて
おり、ベース部185は鋼材によって形成され、外周部
187は超硬質金属によって形成されている。外周部1
87の周回方向と直交する断面形状は略等脚台形状をし
ており、その一方の斜面には、外周部187の中心から
の放射方向へ延びる浅い溝187aが、中心角5°ピッ
チで形成されている。
【0086】フィードモータ125の回転軸189には
円板形をした2つの部材から成るプーリ取付板191が
固定されており、2枚のプーリハーフ183は、溝18
7aが互いに対向する向きで重ねられた状態でプーリ取
付板191に取り付けられる。従って、送りプーリ12
9はフィードモータ125によって回転される。送りプ
ーリ129には、プーリハーフ183の各外周部187
によって断面V字形をした結束線巻付け溝193(図1
1参照)が形成される。
【0087】この結束線巻付け溝193に結束線5が巻
き付けられる。即ち、図9に示すように、結束線5は、
筐体121の入口路121aを通って筐体121内に導
入されたところで送りプーリ129の結束線巻付け溝1
93に略半周巻き付けられた後、出口路121bを通っ
て筐体121外に出て、ここからは、図14に示すよう
に結束線導入ガイド211の繰出し導入孔213を通っ
て処理ヘッド79の繰出し口79aに通される。
【0088】送りプーリ129には結束線5を挟んでピ
ンチローラ131が圧着され、それにより、結束線5が
結束線巻付け溝193に圧着される。従って、送りプー
リ129が正転(図9における反時計回り方向への回
転)することによって結束線5が走行して案内溝80に
供給されて行き、送りプーリ129が逆転(図9におけ
る時計回り方向への回転)したときは、案内溝80に供
給されている結束線5が引き戻される方向へ引っ張られ
る。
【0089】前記したように、結束線巻付け溝193の
内側面には5°ピッチでの多数の溝187aが形成され
ているので、ここに巻き付けられた結束線5は、ピンチ
ローラ131による圧着でもって溝187aのエッジと
噛み、それにより、常時安定した走行が行われる。そし
て、結束線巻付け溝193を構成している外周部187
は超硬質金属から成るので摩耗の進行が遅く、従って、
溝187aの寿命をかなり延ばすことができ、結束線5
が送りプーリ129に対してスリップすること無く安定
に走行する信頼性を長期に保証できる。
【0090】前記クランパー81(図13乃至図15参
照)は左側から見て略L字形を為し、筐体121の前面
に固定された支持ブラケット201に回動自在に支持さ
れている。そして、クランパー81の回動先端部には工
具鋼(SKD11)等の硬質な金属から成る硬質プレー
ト82が固定され、この硬質プレート82の上側面の先
端部にL字形をした切欠82aが設けられており、この
切欠82aに押圧チップ203が溶着されている。この
押圧チップ203は、超硬質金属によって略矩形の平板
状に形成され、図13に示す向きで見て、処理ヘッド7
9に下方から比較的近接して対向している。押圧チップ
203の処理ヘッド79に対向した面には鋭角にえぐら
れた複数の溝が形成されていて、結束線5の先端部をし
っかり係止できるようになっている。
【0091】133はクランパー81を回動させるため
の2方向型の油圧シリンダー(図13参照。以下、「ク
ランプシリンダ」と言う。)を示し、このクランプシリ
ンダ133は筐体121の前面に取り付けられていて、
そのピストンロッドが下に向かって突出することでクラ
ンパー81が図13に二点鎖線で示すように回動され、
それによって、押圧チップ203が処理ヘッド79に圧
着される。しかして、結束線5の先端が処理ヘッド79
の終い孔79bを通ってクランパー81の先端に当接し
た状態(結束線5の供給が正しく完了した状態)からク
ランプシリンダ133が駆動すると、クランパー81が
回動して、結束線5の先端部を処理ヘッド79との間で
折り曲げ、それにより、当該先端部を処理ヘッド79に
クランプさせる。
【0092】結束線5に対するこのようなクランプが行
われる度に、押圧チップ203には結束線5の先端部が
かじり着くことになるが、前記したように押圧チップ2
03は超硬質な金属によって形成されているため、摩耗
の進行を大幅に遅らせて寿命をかなり延ばすことができ
る。
【0093】筐体121には別の油圧シリンダー135
(図10参照。以下、この油圧シリンダー135を「ダ
ウンシリンダー」と言う。)が外側から取り付けられて
おり、このダウンシリンダー135のピストンロッドの
先端には処理ヘッド79の先端をかすめるように移動す
るタガネ状のダウンアーム181(図13、図14参
照)が装着されている。前記したように、処理ヘッド7
9によって捻られた針金ロール5の端部は、事後の作業
の邪魔にならないように折り倒され、この折り倒し作業
は上記ダウンアーム181によって行われる。
【0094】図10は結束線処理機構77の制御系を示
すものである。同図において、141は油圧回路を示
し、圧力可変型のオイルポンプ143を有する。145
はオイルポンプ143の吐出口から延びた給油路を示
し、147はオイルタンク149への還流路を示す。
【0095】151、153、155及び157は、4
ポート2位置又は4ポート3位置の電磁操作型の方向制
御弁を示し、これら方向制御弁151、153、155
及び157は、それぞれ、一次側入出ポートが給油路1
45と還流路147に接続されている。方向制御弁15
1は前記ツイストモータ123の回転方向の切換えと停
止を制御するものであり、方向制御弁153は前記クラ
ンプシリンダー133の駆動方向を切換えるものであ
る。また、方向制御弁155は前記フィードモータ12
5の回転方向の切換えと停止を制御するものであり、方
向制御弁157は前記ダウンシリンダー135の駆動方
向を切換えるものである。
【0096】これら方向制御弁151、153、155
及び157には圧力及び温度補償機能付きのもの、即
ち、作動油の圧力や油温が変動しても制御流量が変動し
ないように補償する機能を有するものを用いている。こ
のような機能を備えた制御弁としては、例えば、「NA
CHI(株式会社不二越の商標)フローコントロールモ
ジュラーバルブ」等がある。
【0097】161、163、165、167はデジタ
ル式の圧力スイッチを示す。これら、圧力スイッチ16
1、163、165、167は、それぞれ、2つの調整
ノブ171a及び171bと、液晶表示器173を備え
ていて、調整ノブ171a、171bを回すことで各々
異なる値の検出圧力を選択的に設定でき、その選択され
た圧力が液晶表示器173に表示される。2つの調整ノ
ブ171a、171bの稼働選択は図示しないセレクト
ボタンによって行う。このような圧力スイッチとして
は、例えば、「VALCOM(商標)DC型の設定出力
付きデジタル圧力計」がある。
【0098】圧力スイッチ161はツイストモータ12
3と方向制御弁151との接続回路に介挿され、圧力ス
イッチ163はクランプシリンダー133と方向制御弁
153との接続回路に介挿されている。また、圧力スイ
ッチ165はフィードモータ125の正転側ポートと方
向制御弁155との接続回路に介挿され、圧力スイッチ
167はフィードモータ125の逆転側ポートと方向制
御弁155との接続回路に介挿されている。
【0099】175はシーケンス回路を示し、圧力スイ
ッチ161、163、165、167その他のセンサー
からの検出信号やタイマーからの時限信号等に従って動
作する図示しないリレー等によって構成されると共に、
方向制御弁151、153、155、157の図示しな
いソレノイドに接続されている。
【0100】シーケンス回路175は結束線処理機構7
7を次のように制御する。前記したように、プレス壁2
7、51による針金ロール3の成形が完了すると、左右
のガイドハーフ71と73とが結合されて無端状案内溝
80が形成される。この結合が完了した信号がシーケン
ス回路175に入力すると、まず、方向制御弁155が
ニュートラル状態から正転状態に切り換えられてフィー
ドモータ125が正転され、それによって、送りプーリ
129が結束線5を送り出すので、結束線5が出口路1
21b−結束線導入ガイド211の繰出し導入孔213
−処理ヘッド79の繰出し孔79aを経て、無端状案内
溝80に供給される。
【0101】この結束線5の先端が結束線導入ガイド2
11の終い導入溝215と処理ヘッド79の終い孔79
bを通ってクランパー81の押圧チップ203に突き当
たると、方向制御弁155とフィードモータ125との
間の回路の圧力が上昇し、この圧力が圧力スイッチ16
7に設定されている値に達すると、検出信号がシーケン
ス回路175に入力され、この信号に従って、方向制御
弁155がニュートラル状態に戻されてフィードモータ
125の正転が停止する。
【0102】次いで、方向制御弁153が前進状態に切
り換えられてクランプシリンダー133を前進駆動さ
せ、それによって、クランパー81が回動して、結束線
5の先端部が処理ヘッド79との間で折り曲げクランプ
される。クランプシリンダー133の前進が完了して、
このシリンダー133と方向制御弁153との間の回路
の圧力が圧力スイッチ163に設定されている値に達す
ると、方向制御弁153が後退状態に戻されてクランプ
シリンダー133が後退駆動される。
【0103】クランプシリンダー133の後退が検出さ
れると、今度は、方向制御弁155がニュートラル状態
から逆転状態に切り換えられてフィードモータ125が
逆転される。これにより、送りプーリ129が結束線5
を引っ張るので、無端状案内溝80に供給されていた結
束線5がこの無端状案内溝80から引き出されて針金ロ
ール3に巻き付く。そして、結束線5をそれ以上引っ張
ることができなくなると、方向制御弁155とフィード
モータ125との間の回路の圧力が再び上昇し、この圧
力が圧力スイッチ165に設定されている値に達する
と、検出信号がシーケンス回路175に入力され、この
信号に従って、方向制御弁155がニュートラル状態に
戻されてフィードモータ125の逆転が停止する。
【0104】フィードモータ125の逆転が停止する
と、方向制御弁151が励磁されてツイストモータ12
3がニュートラル状態から正転状態に切り換えられてツ
イストモータ123が正転され、それにより、処理ヘッ
ド79が先端側から見た時計回り方向へ回転して結束線
5の切断と捻りを行う。即ち、処理ヘッド79がこの方
向へ回転すると、先ずカッター209が結束線5を切断
し、更に回転することで、処理ヘッド79の先端面辺り
に位置している結束線5を捻る。
【0105】そして、この捻りの負荷によってツイスト
モータ123と方向制御弁151との間の回路の圧力が
上昇して、その値が圧力スイッチ161に設定されてい
る圧力に達すると、検出信号がシーケンス回路175に
入力され、この信号に従って、方向制御弁151がニュ
ートラル状態に戻されてツイストモータ123の正転が
停止する。
【0106】ツイストモータ123が停止すると、方向
制御弁157が前進状態に切り換えられてダウンシリン
ダー135を前進駆動させ、それによって、ダウンアー
ム181が結束線5の捻り部を折り倒す。ダウンシリン
ダー135の前進の完了は図示しないセンサーによって
行われ、それに従って方向制御弁157が後退状態に戻
されてダウンシリンダー135が後退駆動される。結束
線処理機構77によるシーケンス動作は以上のように制
御される。
【0107】前記したように、圧力スイッチ161乃至
167にはデジタル式のものを使用しているので、検出
圧力の初期的設定や運転途中での調整等は極めて容易
に、且つ、迅速に行うことができる。即ち、運転当初の
初期的設定は、使用する結束線5の種類等幾つかの条件
ごとに経験的に得られているデータに従って、そこに示
されている具体的な値を調整ノブ171a又は171b
を回して設定するだけで完了する。また、例えば、送り
プーリ129の回転が止まらなくなってしまう等、運転
途中で誤動作が生じた場合も同様、調整ノブ171a又
は171bを操作して設定値をデジタルに変更するだけ
で済む。尚、圧力スイッチ161乃至167は、2つの
値を設定できるので、誤動作した場合に用いる別の値
(修正値)を予備的に設定しておく等、様々な使い方を
することができる。
【0108】更に、前記したように、油圧回路141の
オイルポンプ143には圧力可変型のものを用いている
ので、このポンプ143の吐出圧を調節することによっ
て、前記したシーケンシャルな動作の1サイクル時間を
微細に増減することができ、それにより、前後の工程の
スピードに合わせた運転スピードを簡単に調整すること
ができる。
【0109】尚、この自動結束装置1においては、結束
線処理機構77の動作制御を行うセンサーとして、圧力
スイッチ161乃至167の他に、タイマーやメカニカ
ルセンサーを併用している。例えば、結束線5の供給が
開始した後一定時間しても圧力スイッチ167が設定値
を検出しない場合は、タイマーに設定しておいた一定時
間の経過に従ってフィードモータ125の正転を停止す
るという回路が組まれている。
【0110】また、メカニカルセンサーとしては、例え
ば、結束線5の案内溝80への供給完了を補助的に検出
する検出アーム177(図9参照)を用いている。この
検出アーム177は、筐体121に回動自在に支持され
ると共に、回動先端に接触ローラ179が設けられ、こ
の接触ローラ179が結束線5に弾接している。そし
て、結束線5の送りが完遂すると、送りプーリ129に
巻きついている部分の結束線5が送りプーリ129の溝
から浮き上がって接触ローラ1179を押し上げ、それ
により、検出アーム177が回動して図示しないリミッ
トスイッチを動作させるようになっている。
【0111】図17は処理ヘッド79の別の実施の形態
を示すものである。この図に示す処理ヘッド79におい
ては、切欠205の内側面207の稜線207aを含む
角部を超硬質チップ221で形成することによって、稜
線207aの摩耗を防止している。このように稜線20
7aを超硬質金属で形成する場合は、これと対を為して
カッター209を構成する部位である開口縁217aは
超硬質金属としない方が望ましい。
【0112】以上、本発明の実施の形態について詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設
計の変更などがあっても本発明に含まれる。特に、実施
の形態においては、結束線ガイドをトラック形にした
が、この結束線ガイドの形状は、請求項2の発明を除い
て、円形その他の曲線による形状のものであっても良
い。また、本発明で使用可能なデジタル式圧力スイッチ
が実施の形態で示した具体的なものに特定されることの
無いことは勿論である。そして、実施の形態において
は、被結束部材が針金ロールであるものに適用したが、
本発明は、このような例に限らず、各種の被結束部材を
結束するための各種の自動結束装置として広く適用する
ことができる。
【0113】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、結束線が送り元側へ引っ張られると、結束線は先ず
先頭ローラーの外周面に当たってこの外周面を稍滑りな
がら押し退けて案内溝から飛び出し、先頭ローラーが押
し退けられるのに伴って当該ローラー支持板が他のロー
ラーと一体的に回動して結束線の前から逃げるので、結
束線が当該他のローラーに引っ掛かる虞は無い。そし
て、複数一組のローラーのうち案内溝開放面に対する傾
き角が大きいものは先頭ローラーだけであるから、案内
溝を走行する際に結束線が接触するローラーは先頭ロー
ラーを除いたその他のローラーだけとなる。従って、走
行する結束線の先端が隣接し合うローラーの間に突っ掛
かる虞は殆ど無い。
【0114】請求項2の発明によれば、結束線の先端部
が案内溝における最初の円弧状部においてカールして
も、そのカールした部分が次の円弧状部に沿い始めるま
では案内溝から飛び出すのをフラップユニットによって
確実に防止され、また、このカールした部分が次の直線
部に入る稍手前の位置から再びフラップユニットの内側
に入るので、ここでも案内溝から飛び出すのを確実に防
止される。
【0115】請求項3又は4の発明によれば、ローラー
支持軸等の傾き角が全てのローラーについて同じであっ
ても、先頭ローラーの外周面の案内溝に対する傾き角は
その他のローラーの同傾き角より大きくなる。このた
め、先頭ローラーとして特別なものを用意する必要が無
いので、その分、製造コストを削減することができる。
【0116】請求項5の発明によれば、案内溝を走行す
る結束線が受ける摺動抵抗をかなり小さくすることがで
きるので、結束線の走行が安定するだけでなく、結束線
が案内溝を擦ることによって生じる塵埃を減らすことが
できる。
【0117】請求項6の発明によれば、結束線から生じ
る金属粉等の塵埃を集塵溝に回収することができる。
【0118】請求項7の発明によれば、プレス壁に加え
られる押圧力は針金ロールの中心に向かって作用するの
で、プレス壁にモーメントが生じる虞は無く、これによ
り、針金ロールをきれいな形にプレスできると共に、所
要の軸寸法まで正確に圧縮することができ、押圧力に無
駄が生じないために押圧手段を軽量化できてコスト低減
にもなる。
【0119】請求項8の発明によれば、作動油の温度や
結束線の硬度が変化して、設定済みの検出圧力が適さな
いものになった場合の圧力調整を、数量的認識に従っ
て、且つ、かなり微細に、しかも速やかに行うことがで
きる。従って、熟練者でなくても迅速、適切に圧力調整
を行うことができると共に、調整に手間取ることがない
ので、この圧力スイッチにバネ式のものを用いていた従
来の自動結束装置に較べて、稼働効率を大幅に高めるこ
とができる。
【0120】請求項9の発明によれば、誤動作したとき
の処置等に迅速に対応することが現実に可能になる。
【0121】請求項10の発明によれば、油圧回路の基
本的圧力を全体として加減することができるので、結束
装置のシステム全体の動作スピードを前後の工程の動作
スピードに合わせて自在に調節することができる。
【0122】請求項11の発明によれば、結束線巻付け
溝の摩耗をかなり遅らせることができて、結束線のスリ
ップによる動作不良、即ち、結束線の送り出し不能や引
張り不足といった動作不良を長期に亘って防止できる。
尚、実施の形態においては、結束線巻付け溝の内側面に
設けた溝の配列ピッチを5°にしたが、配列ピッチをこ
の程度に細かくすれば結束線の送りプーリに対する摩擦
を大きくできるので、結束線の送りを一層安定に行うこ
とができる。
【0123】請求項12の発明によれば、クランパーの
摩耗をかなり遅らせることができるので、結束線の折り
曲げ保持の信頼性を高めることができる。
【0124】請求項13の発明によれば、カッターの摩
耗による切断不良の発生をかなり抑えることができるの
で、その分、動作の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る自動結束装置の全体
正面図である。
【図2】図1に示す自動結束装置における左側の作業車
の拡大斜視図である。
【図3】図1に示す自動結束装置における右側の作業車
の拡大斜視図である。
【図4】図1に示す自動結束装置が有する結束線ガイド
の一つを左右結合した状態で示す拡大断面図である。
【図5】図1に示す自動結束装置の結束線ガイドの一部
を拡大した平面図である。
【図6】図5のA−A線に沿って切断した拡大断面図で
ある。
【図7】図5のB−B線に沿って切断した拡大断面図で
ある。
【図8】図1に示す自動結束装置の結束線ガイドの一部
を分解した拡大斜視図である。
【図9】図1に示す自動結束装置の結束線処理機構を拡
大した断面図である。
【図10】図1に示す自動結束装置における制御系を示
す図である。
【図11】図1に示す自動結束装置における送りプーリ
の保持部を拡大した要部断面図である。
【図12】図1に示す自動結束装置における送りプーリ
のプーリハーフを拡大した正面図である。
【図13】図1に示す自動結束装置における結束線処理
機構の要部を拡大した正面図である。
【図14】図1に示す自動結束装置における結束線処理
機構の要部を拡大した垂直断面図である。
【図15】図1に示す自動結束装置における結束線処理
機構の要部を拡大した一部切欠斜視図である。
【図16】図1に示す自動結束装置における結束線導入
ガイドを拡大した分解斜視図である。
【図17】図1に示す自動結束装置における処理ヘッド
の別の形態を示す要部斜視図である。
【図18】図1に示す自動結束装置により結束された針
金ロールの斜視図である。
【符号の説明】
1 自動結束装置 3 被結束部材、針金ロール 5 結束線 11 プレス壁押圧手段 11´ プレス壁押圧手段 27 プレス壁 41 ガイド押圧手段 51 プレス壁 69 結束線ガイド 75 案内溝 77 結束線処理機構 79 結束線の繰出し口、処理手段、、処理
ヘッド 81 クランパー 83 ガイドプレート、結束線ガイド 85 ガイドプレート、結束線ガイド 98 球体配置空間 99 球体 100 集塵溝 101 フラップユニット 103 ローラー 103b (ローラーの)一端側部分、円錐台形
をした部分 105 ローラー支持板 109 弾発手段 123 油圧式アクチュエータ 125 油圧式アクチュエータ 129 送りプーリ、送り手段 133 油圧式アクチュエータ 135 油圧式アクチュエータ 141 油圧回路 143 オイルポンプ 151 バルブ 153 バルブ 155 バルブ 157 バルブ 161 圧力検出スイッチ 163 圧力検出スイッチ 165 圧力検出スイッチ 167 圧力検出スイッチ 175 制御回路 185 (送りプーリの)その余の部分 187 (送りプーリの)結束線巻付け溝を構
成する部分 203 (クランパーの)結束線押圧部 209(207a、217a) カッター 217 超硬質金属で形成した部分 221 超硬質金属で形成した部分 C 巻きの中心

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】針金製の結束線をループ状に走行させるた
    めの案内溝を有したガイド部材及び上記案内溝の開放面
    を開閉するフラップユニットを有した結束線ガイドを備
    え、フラップユニットはガイド部材に回動自在に支持さ
    れたローラー支持板とローラー支持板に支持され結束線
    の走行方向に沿って配列された複数一組みのローラーと
    上記ローラー支持板に上記ローラーの外周面が上記案内
    溝の開放面を閉塞する閉塞位置への回動力を付勢するた
    めの弾発手段とを有し、案内溝への結束線の送り出しが
    完了して結束線の送り先端がクランプされた状態から結
    束線を送り元側へ引っ張ることにより結束線がローラー
    を押し退けて案内溝から引き出されて被結束部材に巻き
    付けられるようにした自動結束装置であって、複数一組
    みのローラーのうち結束線の送り方向における先頭に位
    置した先頭ローラーの外周面の案内溝開放面に対する傾
    き角をその余のローラーの外周面の同傾き角より大きく
    したことを特徴とする自動結束装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した自動結束装置におい
    て、結束線ガイドがトラック形をしており、このトラッ
    ク形の一方の円弧状部の略中間位置に結束線の繰出し口
    が設けられ、他方の円弧状部の円弧中心角略90°の範
    囲を除く範囲の大部分にフラップユニットを設けたこと
    を特徴とする自動結束装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載した自動結束装置に
    おいて、全てのローラーの形状を少なくとも一端側部分
    においては先細りの円錐台形を成すようにし、一組のロ
    ーラーのうち先頭ローラーは先端側に円錐台形部が位置
    した向きで取り付け、その他のローラーは先頭ローラー
    と逆の向きで取り付けたことを特徴とする自動結束装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1から3に記載した自動結束装置の
    いずれかにおいて、先頭ローラーの円錐台形をした部位
    における外周面の案内溝開放面に対する傾斜を25°か
    ら35°の範囲内としたことを特徴とする自動結束装
    置。
  5. 【請求項5】針金製の結束線をループ状に走行させるた
    めの案内溝を有した1又は複数の結束線ガイドと、上記
    案内溝への結束線の送り出しその他結束線に対する所要
    の処理を行う処理手段とを備えた自動結束装置であっ
    て、案内溝の下に球体配置空間を設け、この球体配置空
    間に多数の球体を回転自在に配置し、この球体が設けら
    れた部分においては、球体の表面の連続を案内溝の底面
    としたことを特徴とする自動結束装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載した自動結束装置におい
    て、球体配置空間の反案内溝側に集塵溝を形成したこと
    を特徴とする自動結束装置。
  7. 【請求項7】相対的に近接離間する一対のプレス壁と、
    このプレス壁を押圧するプレス壁押圧手段と、一対のプ
    レス壁の間に供給された針金ロールの周方向における複
    数の位置を各別にループ状に囲む結合分離自在な結束線
    ガイドと、この結束線ガイドを結合分離させるためのガ
    イド押圧手段と、結束線ガイドへの結束線の供給を含む
    所定の処理を行う結束線処理機構とを備えた自動結束装
    置において、プレス壁押圧手段がプレス壁を押圧する押
    圧点をプレス壁の間に供給された針金ロールの巻きの中
    心と同軸上に設定し、ガイド押圧手段の押圧点を前記中
    心から外れた位置に設定したことを特徴とする自動結束
    装置。
  8. 【請求項8】針金製の結束線をループ状に走行させるた
    めの案内溝を有した1又は複数の結束線ガイドと、少な
    くとも結束線の案内溝への送りとその送り先端のクラン
    プと当該結束線の先端部の捻りを行うための複数の油圧
    式アクチュエータと、この油圧式アクチュエータへの作
    動油の供給状態を制御するバルブを有した油圧回路と、
    上記油圧式アクチュエータへの作動油供給路の圧力変化
    を検出する圧力検出スイッチを含む制御回路とを備え、
    この圧力検出スイッチによる検出信号に従って上記バル
    ブを制御するようにした自動結束装置であって、圧力検
    出スイッチとして、検出圧力を数値により設定するデジ
    タル式圧力スイッチを用いたことを特徴とする自動結束
    装置。
  9. 【請求項9】請求項8に記載した自動結束装置におい
    て、デジタル式圧力スイッチを、複数の検出圧力を設定
    できるタイプのものにしたことを特徴とする自動結束装
    置。
  10. 【請求項10】針金製の結束線をループ状に走行させる
    ための案内溝を有した1又は複数の結束線ガイドと、少
    なくとも結束線の案内溝への送りとその送り先端のクラ
    ンプと当該結束線の先端部の捻りを行うための複数の油
    圧式アクチュエータと、この油圧式アクチュエータへの
    作動油の供給状態を制御するバルブを有した油圧回路
    と、上記油圧式アクチュエータへの作動油供給路の圧力
    変化を検出する圧力検出スイッチを含む制御回路とを備
    え、この圧力検出スイッチによる検出信号に従って上記
    バルブを制御するようにした自動結束装置であって、油
    圧回路のオイルポンプを圧力可変型のものにしたことを
    特徴とする自動結束装置。
  11. 【請求項11】針金製の結束線をループ状に走行させる
    ための案内溝を有した1又は複数の結束線ガイドと、外
    周部に結束線巻付け溝が設けられ回転することで結束線
    ガイドに対する結束線の送り及び引張りを行う送りプー
    リと、結束線ガイドに送り出された結束線の送り先端を
    保持するクランパーと、送り出された結束線の先端部の
    捻りを行うための処理手段とを備えた自動結束装置であ
    って、送りプーリはその結束線巻付け溝を構成する部分
    を超硬質金属によって形成したことを特徴とする自動結
    束装置。
  12. 【請求項12】針金製の結束線をループ状に走行させる
    ための案内溝を有した1又は複数の結束線ガイドと、結
    束線ガイドに対する結束線の送り及び引張りを行う送り
    手段と、結束線ガイドに送り出された結束線の送り先端
    を保持するクランパーと、送り出された結束線の先端部
    の捻りを行うための処理手段とを備えた自動結束装置で
    あって、クランパーはその結束線押圧部を超硬質金属に
    よって形成したことを特徴とする自動結束装置。
  13. 【請求項13】針金製の結束線をループ状に走行させる
    ための案内溝を有した1又は複数の結束線ガイドと、結
    束線ガイドに対する結束線の送り及び引張りを行う送り
    手段と、結束線ガイドに送り出された結束線の送り先端
    を保持するクランパーと、送り出された結束線の先端部
    の捻りを行うための処理手段と、結束線の送り元を切断
    するための一対のカッターとを備えた自動結束装置であ
    って、カッターの少なくとも一方を超硬質金属によって
    形成したことを特徴とする自動結束装置。
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