JP2000062472A - 電気自動車のバッテリ固定構造および固定方法 - Google Patents

電気自動車のバッテリ固定構造および固定方法

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JP2000062472A
JP2000062472A JP10239077A JP23907798A JP2000062472A JP 2000062472 A JP2000062472 A JP 2000062472A JP 10239077 A JP10239077 A JP 10239077A JP 23907798 A JP23907798 A JP 23907798A JP 2000062472 A JP2000062472 A JP 2000062472A
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Japan
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battery
case
battery cell
fixing structure
electric vehicle
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Takashi Matsuoka
孝 松岡
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Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Battery Mounting, Suspending (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 円柱形状のバッテリセルと、このバッテリセ
ルが収容される円筒形状のケースとの間の直径方向の位
置決めを行えるようにし、またバッテリセルとケースと
の直径方向および長さ方向の寸法ばらつきを吸収できる
ようにする。 【解決手段】 アルミニウム製の押し出し材からなるケ
ース41内の円筒形状のバッテリ収容空間43aに、円
柱形状のバッテリセル39を複数直列に収容する。ケー
ス41の両端開口には、バスバー59を備えた端子カバ
ー59が装着され、端子カバー59とバッテリセル39
との間および、バッテリセル39相互間には、カラー6
3,65がそれぞれ設けられている。カラー63,65
は、長さ方向の位置決めを行う長さ方向位置決め部63
aと直径方向の位置決めを行う直径方向位置決め部63
bとを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、バッテリを動力
源とする電気自動車のバッテリ固定構造およびバッテリ
固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】バッテリを動力源とする電気自動車は、
例えば特開平7−81432号公報に記載されているよ
うに、複数のバッテリを搭載したバッテリフレームを車
体のフロア下面に取り付けることで、バッテリの搭載を
行っている。
【0003】図9は、上記したようなバッテリフレーム
を利用したバッテリ固定構造を示す分解斜視図である。
バッテリフレーム1は、複数のバッテリ3を搭載可能で
あり、その上部開口に、カバー5が被せられた状態で、
車体下面のフロアメンバに、ボルト・ナットなどを利用
して固定される。このとき、バッテリフレーム1内への
水の侵入を防止するために、バッテリフレーム1と車体
側との間に、シール材が介装されている。
【0004】また、バッテリフレーム1の矢印Fで示す
車体前方側の端面には、吸気ダクト7,9が装着され、
同矢印Rで示す車体後方側の端面には、排気ダクト1
1,13,15,17および排気用ファン19がそれぞ
れ装着されている。排気用ファン19の駆動により吸気
ダクト7,9から吸入された空気は、バッテリフレーム
1内に導入されてバッテリ3を冷却し、排気ダクト1
1,13,15,17から外部へ排出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の電気自動車のバッテリ固定構造にあっては、バッ
テリフレーム1内に外気を導入することによってバッテ
リ3を冷却する構造であるため、バッテリフレーム1内
への水の侵入が発生しないよう厳重な品質管理が必要と
なり、原価工数の増大を招く。また、この防水対策とし
て、バッテリフレーム1と車体下面との間のシール材介
装部や、吸気ダクト7,9および排気ダクト11,1
3,15,17の各接続部など、水密管理部が多い上、
防水構造の検査を車両単位で行う必要があり、水漏れの
確認はバッテリフレーム1を車体から外すという大がか
りなものとなって、水密保証が極めて困難である。
【0006】上記問題を解消するため、例えば図10に
示すようなバッテリ固定構造が考えられる。これは、両
端に端子を備えた円柱形状のバッテリセル21を、ケー
ス23に形成した車体前後方向に延長される円筒形状部
のバッテリ収容空間23aに、絶縁材24(図12参
照)を介して複数(ここでは3個)直列に収容する構造
である。ケース23は、図10の拡大されたA−A断面
図である図11に示すように、バッテリ収容空間23a
を4列2段全部で8個備え、前後の開口部に端子カバー
25がボルトなどにより固定装着される。
【0007】図12は、ケース23に、バッテリセル2
1が収容されるとともに、端子カバー25が装着された
状態での図11の拡大されたB−B断面図に相当するも
のである。これによれば、端子カバー25は、内面にバ
スバー27を備えており、ケース23に装着すること
で、バッテリセル21相互の電気的導通が図られる。ま
た端子カバー25とケース23との間には、シール材2
9が介装され、収容されるバッテリセル21に対して水
密構造を確保している。
【0008】図11に示すように、バッテリ収容空間2
3a相互間および下部側には、冷却風導入空間31およ
び33が形成され、また端子カバー25には冷却風導入
空間31に整合する冷却風導入口25aが形成されてい
る。ケース23の車体後方側の端部には、排気ダクト3
5および排気用ファン37が装着され、排気用ファン3
7の作動により、車体前方側から外気が冷却風導入空間
31,33を通過することで、バッテリセル21が冷却
される。
【0009】このようなバッテリ固定構造であれば、バ
ッテリセル21の冷却は、バッテリ収容空間23aの外
部の冷却風導入空間31,33を外気が通過することで
なされ、バッテリ収容空間23a内は端子カバー25を
装着することで、密閉されるので、バッテリ収容空間2
3aへの水の侵入が容易に回避でき、水漏れの確認もケ
ース23単体で行うことができて水密保証が容易であ
る。
【0010】しかしながら、上記図10ないし図12に
示したバッテリ固定構造にあっては、加工精度の問題か
ら、ケース23内のバッテリ収容空間23aに対し、バ
ッテリセル21の直径方向の位置決め(センタリング)
が難しく、このため、バッテリセル21(絶縁材24を
含む)は、バッテリ収容空間23aの内周面に対し、外
周面が円周方向に沿って密着する部位と隙間を形成する
部位とが発生するものとなる。
【0011】この結果バッテリセル21(絶縁材24を
含む)は、バッテリ収容空間23aの内周面に対して均
一に接触しないこととなり、冷却効果が円周方向に沿っ
て不均一となって性能低下を引き起こす。また、絶縁材
24が外周部に設けられているものの、強く密着した部
位では、バッテリセル21とケース23との間で電気的
なリークが発生する恐れもある。
【0012】さらに、ケース23とバッテリセル21と
の直径方向および長さ方向の寸法ばらつきを吸収する構
造が特に考慮されておらず、特に長さ方向については、
バッテリセル21の端子の接触圧力とバッテリセル21
の固定力に大きな影響を与えるので、改善が望まれてい
る。
【0013】そこで、この発明は、円柱形状のバッテリ
セルと、円筒形状のケース内のバッテリ収容空間との間
の直径方向の位置決めを行えるようにし、またバッテリ
セルとバッテリ収容空間との直径方向および長さ方向の
寸法ばらつきを吸収できるようにすることを目的として
いる。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、両端に端子を備えた円柱形状の
バッテリセルを、円筒形状のケース内のバッテリ収容空
間に収容し、前記バッテリセルとケース内面との間に、
ほぼ均一な環状空間を形成する円筒形状のバッテリ位置
決め部材を設けた構成としてある。
【0015】このような構成のバッテリ固定構造によれ
ば、ケース内のバッテリ収容空間に収容されたバッテリ
セルと円筒形状のケース内面との間には、バッテリ位置
決め部材によって全周にわたりほぼ均一な隙間が確保さ
れ、この隙間を介してバッテリセルの熱がケース外部に
放出される。
【0016】請求項2の発明は、請求項1の発明の構成
において、バッテリ収容空間は、少なくとも一方の端部
に開口部を備え、この開口部にバッテリセルの端子に導
通可能な端子部を備えた端子カバーが装着され、バッテ
リ位置決め部材は、前記バッテリセルの両端角部に配置
されるとともに、前記端子カバーとバッテリセルとの間
に介装される長さ方向位置決め部を備え、この長さ方向
位置決め部と、端子カバーあるいはバッテリセルとの間
に、第1の弾性体を設けた構成としてある。
【0017】上記構成によれば、端子カバーをケースの
開口部に装着すると、バッテリ位置決め部材の長さ方向
位置決め部により、バッテリセルの長さ方向の位置決め
がなされるとともに、第1の弾性体により、バッテリセ
ルとケースとの長さ方向の寸法ばらつきが吸収される。
【0018】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明の構成において、バッテリ位置決め部材とケース内面
との間に、第2の弾性体を介装する構成としてある。
【0019】上記構成によれば、バッテリセルとケース
との直径方向の寸法ばらつきが、第2の弾性体によって
吸収される。
【0020】請求項4の発明は、請求項3の発明の構成
において、第2の弾性体は、バッテリ位置決め部材の外
周部の長さ方向適宜位置に装着したOリングで構成され
ている。
【0021】上記構成によれば、バッテリ位置決め部材
のケース内への挿入が、Oリングの摺動のみによること
から容易になる。
【0022】請求項5の発明は、請求項1の発明の構成
において、バッテリ位置決め部材は、それ自体が弾性体
で構成されている。
【0023】上記構成によれば、バッテリセルとケース
との直径方向の寸法ばらつきが、弾性体からなるバッテ
リ位置決め部材によって吸収される。
【0024】請求項6の発明は、請求項1の発明の構成
において、バッテリ位置決め部材は、バッテリセルの両
端角部に配置される弾性体で構成するとともに、端子カ
バーとバッテリセルとの間に介装される長さ方向位置決
め部を備えている構成としてある。
【0025】上記構成によれば、端子カバーをケースの
開口部に装着すると、弾性体からなるバッテリ位置決め
部材の長さ方向位置決め部により、バッテリセルの長さ
方向の位置決めがなされるとともに、バッテリセルとケ
ースとの長さ方向の寸法ばらつきが吸収される。
【0026】請求項7の発明は、請求項5または6の発
明の構成において、バッテリ位置決め部材は、外周部の
長さ方向適宜位置に、環状の突起が一体化して設けられ
ている構成としてある。
【0027】上記構成によれば、バッテリ位置決め部材
は、環状の突起により、バッテリとケースとの直径方向
の寸法ばらつきを吸収するとともに、ケース内への挿入
が、環状の突起の摺動のみによることから容易になる。
【0028】請求項8の発明は、請求項2または6の発
明の構成において、ケース内には、複数のバッテリセル
が相互に直列に収容され、この複数のバッテリセル相互
間にも、バッテリセルと端子カバーとの間と同様な位置
決め構造が設定されている構成としてある。
【0029】上記構成によれば、端子カバーをケースの
開口部に装着すると、バッテリ位置決め部材の長さ方向
位置決め部により、複数のバッテリセルの長さ方向の位
置決めがなされるとともに、第1の弾性体または長さ方
向位置決め部により、バッテリセルとケースとの長さ方
向の寸法ばらつきが吸収される。
【0030】請求項9の発明は、請求項5ないし7のい
ずれかの発明の構成において、弾性体からなるバッテリ
位置決め部材は、バッテリセルに一体成形される構成と
してある。
【0031】上記構成によれば、バッテリセルをケース
内に組み付む際に、バッテリ位置決め部材を同時に組み
込めるので、組み付け作業性が向上する。
【0032】請求項10の発明は、両端に端子を備えた
円柱形状のバッテリセルを、少なくとも一方の端部に開
口部を備えた円筒形状のケース内に収容する際に、前記
バッテリセルの両端角部に配置した円筒形状のバッテリ
位置決め部材により、前記バッテリセルとケース内面と
の間に、ほぼ均一な環状空間を形成するバッテリ固定方
法としてある。
【0033】上記バッテリ固定方法によれば、バッテリ
セルの冷却が、全周にわたりほぼ均一になされる。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、バッテリセル
と円筒形状のケース内面との間に、バッテリ位置決め部
材によって全周にわたりほぼ均一な隙間が確保されるの
で、バッテリセルは、円周方向に沿ってほぼ均一な冷却
効果を得ることができるとともに、ケース側への電気的
リークも回避することができる。
【0035】請求項2の発明によれば、バッテリ位置決
め部材の長さ方向位置決め部によりバッテリセルの長さ
方向の位置決めができるとともに、長さ方向位置決め部
と端子カバーあるいはバッテリセルとの間に設けた第1
の弾性体により、バッテリセルとケースとの長さ方向の
寸法ばらつきを吸収することができ、端子カバーのケー
スへの装着時での、バッテリセル端子の接触圧力および
端子カバーの固定力を良好に確保することができる。
【0036】請求項3の発明によれば、バッテリ位置決
め部材とケース内面との間に第2の弾性体を設けたの
で、バッテリセルとケースとの直径方向の寸法ばらつき
を吸収することができる。
【0037】請求項4の発明によれば、第2の弾性体
は、バッテリ位置決め部材の外周部の長さ方向適宜位置
に装着されるOリングで構成したので、バッテリ位置決
め部材のケース内への挿入作業が、Oリングの摺動のみ
よることから容易なものとなる。
【0038】請求項5の発明によれば、バッテリ位置決
め部材を弾性体で構成したので、バッテリセルとケース
との直径方向の寸法ばらつきを吸収することができる。
【0039】請求項6の発明によれば、バッテリ位置決
め部材を弾性体で構成したので、バッテリセルとケース
との直径方向の寸法ばらつきを吸収できるとともに、長
さ方向位置決め部により、バッテリセルの長さ方向の位
置決めおよび、バッテリセルとケースとの長さ方向の寸
法ばらつきの吸収を達成することができる。
【0040】請求項7の発明によれば、弾性体からなる
バッテリ位置決め部材は、外周部の長さ方向適宜位置
に、環状の突起が一体化して設けられているので、バッ
テリセルとケースとの直径方向の寸法ばらつきを、環状
の突起により容易に吸収できるとともに、ケース内への
挿入が、環状の突起の摺動のみによることから容易なも
のとなる。
【0041】請求項8の発明によれば、複数のバッテリ
セルの長さ方向の位置決めができるとともに、バッテリ
セルとケースとの長さ方向の寸法ばらつきを吸収するこ
とができる。
【0042】請求項9の発明によれば、弾性体からなる
バッテリ位置決め部材は、バッテリセルに一体成形され
ていることから、バッテリセルおよびバッテリ位置決め
部材をケース内に同時に組み込むことができ、組み付け
作業性を向上させることができる。
【0043】請求項10の発明によれば、バッテリセル
と円筒形状のケース内面との間に、バッテリ位置決め部
材によって全周にわたりほぼ均一な隙間が確保されるの
で、バッテリセルの冷却を、全周にわたりほぼ均一に行
うことができ、バッテリ性能の向上に寄与することがで
きる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づき説明する。
【0045】図1は、この発明の実施の一形態を示す電
気自動車のバッテリ固定構造の分解斜視図であり、図2
は、上記したバッテリ固定構造を備えた電気自動車の側
面図である。バッテリを構成するバッテリセル39は、
円柱形状を呈して両端に端子39aを備えたものが複数
使用される。このバッテリセル39を収容するケース4
1は、アルミニウム製の押し出し材で構成されて車幅方
向に2個並列に配置され、車体前方側あるいは車体後方
側からの拡大された正面図である図3に示すように、車
体前後方向に貫通するバッテリ収容空間43aを有する
円筒形状部43が、上下2段にそれぞれ4個ずつ全部で
8個形成されている。
【0046】これらの各バッテリ収容空間43aには、
バッテリセル39が3個直列に接続された状態で収容さ
れる。このため、8個のバッテリ収容空間43aを備え
た1個のケース41には、24個のバッテリセル39が
収容されることになり、ここではケース41を2個を使
用しているので、車両全体では48個のバッテリセル3
9を使用することになる。
【0047】ケース41は、図3に示すように、上段側
および下段側のそれぞれの4個のバッテリ収容空間43
aを有する2個のケース単体45から構成され、これら
各ケース単体45相互が2カ所の結合部47にて結合固
定されている。結合部47は、1個のケース単体45に
おける4個のバッテリ収容空間43aの中央2個の、相
手側のケース単体45に対向する位置に設けられてい
る。上記した2個のケース単体45は、上下を逆に配置
して使用しているだけで、互いに同一形状である。
【0048】上記2個のケース単体45相互間には、外
気を車両前方から導入して同後方に排出する冷却風導入
空間49が形成されている。上部側のケース単体45の
上部には天板51が、下部側のケース単体45の下部に
は底板53がそれぞれボルトにより固定され、天板51
および底板53とケース単体45との間には、冷却風導
入空間55および57がそれぞれ形成されている。
【0049】各ケース単体45の周囲適宜位置には、図
1に示されている端子カバー59を、ケース41の車体
前後方向両端に固定するためのねじ孔61が形成されて
いる。端子カバー59は、ケース41の車体前後方向両
端に、8個のバッテリ収容空間43aを密閉状に閉塞し
て装着するもので、図4に図1の拡大した斜視図として
示すように、この装着状態でケース41側の冷却風導入
空間49に整合する冷却風導入孔59aが形成されてい
る。また、端子カバー59には、上記ねじ孔61に整合
するボルト挿入孔59bが形成されている。
【0050】端子カバー59は、ケース41に、バッテ
リセル39が収容されるとともに、端子カバー59が装
着された状態での図3の拡大されたC−C断面図に相当
する図5に示すように、バッテリ収容空間43aの内周
面に近接あるいは密着した状態で入り込む環状の嵌入部
59cが形成されている。この嵌入部59cとバッテリ
セル39との間および、バッテリセル39相互間には、
バッテリセル39を位置決めするための円筒形状のバッ
テリ位置決め部材としてのカラー63および65がそれ
ぞれ介装されている。各カラー63,65とケース41
の円筒形状部43の内周面との間には、僅かな隙間が形
成されている。
【0051】カラー63は、端子カバー59の嵌入部5
9cとバッテリセル39との間に位置する長さ方向位置
決め部63aと、バッテリセル39の端部周囲に位置す
る直径方向位置決め部63bとから構成されている。一
方カラー65は、バッテリセル39相互間に位置する長
さ方向位置決め部65aと、各バッテリセル39の端部
周囲に位置する直径方向位置決め部65bとから構成さ
れている。
【0052】図6は、上記カラー65の斜視図で、両端
近傍の外周面には、環状溝65cが形成されるととも
に、長さ方向位置決め部65aのバッテリセル39に対
向する端面にも環状溝65dが形成されている。これら
各環状溝65c,65dには、ゴム材料からなるOリン
グ67,69がそれぞれ嵌め込まれている。Oリング6
9が第1の弾性体を、Oリング67が第2の弾性体をそ
れぞれ構成している。
【0053】カラー63についても同様に、外周面およ
び、長さ方向位置決め部63aのバッテリセル39に対
向する端面にそれぞれ形成した環状溝に、Oリング6
7,69が嵌め込まれている。
【0054】各カラー63,65は、直径方向位置決め
部63b,65bが、バッテリセル39の端部外周とケ
ース41の内周面との間に位置するので、バッテリセル
39とケース41の内周面との間に、円周方向に沿って
ほぼ均一な環状空間71が形成され、この環状空間71
には、絶縁材73が設けられている。
【0055】端子カバー59の嵌入部59cの外周側部
分において、端子カバー59とケース41の端面との間
には、シール材75が介装されている。すなわち、この
シール材75は、それぞれのバッテリ収容空間43aの
周囲を囲むように環状に形成された8個のものが、一体
化されている。
【0056】さらに、上記端子カバー59の内面には、
隣接する(図4では上下に隣接する)バッテリセル39
相互を電気的に導通させるための端子部としてのバスバ
ー77が設けられている。図5に示すバスバー77のバ
ッテリセル39に対向する位置には雄端子具79が設け
られ、一方バッテリセル39の端子39aには、雄端子
部79が挿入される雌端子具81が設けられている。
【0057】バッテリセル39の上記雌端子具81と反
対側の端子39aには、雄端子具83が設けられ、この
雄端子具83は、他のバッテリセル39の雌端子具81
に挿入される。車体後方側(図5中で右側)の他の端子
カバー59のバッテリセル39に対向する位置には、バ
ッテリセル39の雌端子具81と同様な雌端子具が設け
られ、この雌端子具には、バッテリセル39の雄端子具
83が挿入される。
【0058】これにより、3個直列に配置されたバッテ
リセル39は、両端の端子カバー59のバスバー77相
互間で電気的に接続されることになるとともに、バスバ
ー77によって上下あるいは左右に隣接するバッテリセ
ル39相互が導通接続された状態となり、このようなバ
スバー77および雄雌各端子具により、1個のケース4
1内に設けられた24個のバッテリセル39相互が電気
的に直列に接続されるようになっている。直列接続され
た両最端部のバッテリセル39の端子39aからは、図
示していないが、リード線などによって外部に引き出さ
れる。
【0059】並列配置された2個のケース41それぞれ
の車体後方側の端部には、排気ダクト85が装着され
る。排気ダクト85は、車体前方側に開口部が形成さ
れ、この開口部に、天板51および底板53を装着した
状態のケース41の端部が挿入された状態で、天板51
および底板53を固定するためのボルトにより、天板5
1および底板53と共締めによりケース41に固定され
る。
【0060】排気ダクト85の後面の開口部が形成され
た部位には排気用ファン87が装着される。排気用ファ
ン87は、車両停止時に作動して外気を強制的に冷却風
導入空間49,55,57に導入する一方、車両走行時
に停止して、冷却風導入空間49,55,57に走行風
が導入されるものとするが、走行時であっても必要とあ
れば作動するような構成としてもよい。
【0061】上記した天板51、底板53、端子カバー
59、排気ダクト85および排気用ファン87が装着さ
れたケース41は、図1に示すように、2本の支持ブラ
ケット89を用い、図2に示すように、車体91のフロ
ア下面91aにボルトにより固定装着される。
【0062】上記したバッテリ固定構造によれば、バッ
テリセル39は、カラー63,65の直径方向位置決め
部63b,65bにより、直径方向の位置決めがなされ
るので、バッテリセル39とケース41の内面との間に
は、円周方向に沿ってほぼ均一な環状隙間71が形成さ
れる。
【0063】この結果、バッテリセル39から発生した
熱は、均一な環状隙間71内に設けられた絶縁材73を
介してケース41の外部に放出され、バッテリセル39
は円周方向に沿ってほぼ均一に冷却されてバッテリ性能
が向上するものとなる。また、環状隙間71が円周方向
に沿ってほぼ均一となっているので、絶縁材73の円周
方向の一部が、バッテリセル39とケース41との間で
強く密着することもなく、このためバッテリセル39と
ケース41との間の電気的なリーク発生が回避され、信
頼性が向上する。
【0064】カラー63,65とケース41の内周面と
の間には、Oリング67が設けられているので、バッテ
リセル39とケース41との直径方向の寸法ばらつきを
吸収することができる。
【0065】さらに、上記カラー63,65は、長さ方
向位置決め部63a,65aを備えているので、バッテ
リセル39の長さ方向の位置決めができ、しかもこの長
さ方向位置決め部63a,65aとバッテリセル39と
の間には、Oリング69が介装されているので、上記長
さ方向の各部材の寸法ばらつきを吸収できる。このた
め、バスバー59とバッテリセル39との間および、バ
ッテリセル39相互間の端子接続状態が良好に確保され
ると同時に、端子カバー59のケース41へのシール材
75を介しての固定状態も良好に確保されてケース41
内の水密構造も良好なものとなる。
【0066】また、カラー63,65は、Oリング67
を環状溝65cに嵌め込まんだ状態でケース41内に挿
入することで、この挿入時のケース41に対する摺動は
Oリング67のみによってなされるので、挿入作業が容
易となる。さらに、Oリング67,69を設けること
で、例えば絶縁材73が液状のものを封入する際のシー
ル材として機能する。
【0067】なお、上記実施の形態において、カラー6
3,65をゴム材料などの弾性体で構成するとともに、
Oリング67,69を構成する部位をカラー63,65
に一体化させてもよい。また、カラー63,65をゴム
材料とした場合、カラー63,65自身が弾性体となる
ことから、Oリング67,69を構成する部位を廃止
し、外周面をケース41の内周面に密着させるようにし
ても、直径方向および長さ方向の寸法ばらつきを吸収す
ることが可能である。
【0068】図7および、図7のD−D断面図である図
8は、バッテリセル39に、ゴム材料からなるカラー9
3を一体成形したものである。カラー93の外周面に
は、前記Oリング67に相当する環状の突起93aが形
成され、この突起93aにより直径方向の寸法ばらつき
が効率よく吸収されるとともに、長さ方向の寸法ばらつ
きもカラー93自身の弾性変形によって吸収される。
【0069】なお、上記突起93aはなくてもよく、こ
の場合には、カラー93の外周面が、ケース41の内周
面に密着する構成とし、カラー93自身の弾性変形によ
って直径方向の寸法ばらつきを吸収する。
【0070】カラー93をバッテリセル39に一体成形
することで、ケース41内へバッテリセル39を挿入す
る際にカラー93も同時に挿入できるので、組み付け作
業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示す電気自動車のバ
ッテリ固定構造の分解斜視図である。
【図2】図1のバッテリ固定構造を備えた電気自動車の
側面図である。
【図3】図1のバッテリ固定構造におけるバッテリセル
を収容するケースの正面図である。
【図4】図1のバッテリ固定構造における端子カバーの
拡大された斜視図である。
【図5】図3における、バッテリセルを収容した状態で
のC−C断面図である。
【図6】図1のバッテリ固定構造に使用されるカラーの
斜視図である。
【図7】カラーを一体成形したバッテリセルの一部を示
す斜視図である。
【図8】図7のD−D断面図である。
【図9】従来例を示す電気自動車のバッテリ固定構造の
分解斜視図である。
【図10】図9のバッテリ固定構造に対し、円柱形状の
バッテリセルを円筒形状のバッテリ収容空間を備えたケ
ース内に収容するバッテリ固定構造の分解斜視図であ
る。
【図11】図10の拡大されたA−A断面図である。
【図12】図11における、バッテリセルを収容した状
態でのB−B断面図である。
【符号の説明】
39 バッテリセル 41 ケース 43a バッテリ収容空間 59 端子カバー 63,65,93 カラー 63a,65a 長さ方向位置決め部 67 Oリング(第2の弾性体) 69 Oリング(第1の弾性体) 71 環状空間 77 バスバー(端子部)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端に端子を備えた円柱形状のバッテリ
    セルを、円筒形状のケース内のバッテリ収容空間に収容
    し、前記バッテリセルとケース内面との間に、ほぼ均一
    な環状空間を形成する円筒形状のバッテリ位置決め部材
    を設けたことを特徴とする電気自動車のバッテリ固定構
    造。
  2. 【請求項2】 バッテリ収容空間は、少なくとも一方の
    端部に開口部を備え、この開口部にバッテリセルの端子
    に導通可能な端子部を備えた端子カバーが装着され、バ
    ッテリ位置決め部材は、前記バッテリセルの両端角部に
    配置されるとともに、前記端子カバーとバッテリセルと
    の間に介装される長さ方向位置決め部を備え、この長さ
    方向位置決め部と、端子カバーあるいはバッテリセルと
    の間に、第1の弾性体を設けたことを特徴とする請求項
    1記載の電気自動車のバッテリ固定構造。
  3. 【請求項3】 バッテリ位置決め部材とケース内面との
    間に、第2の弾性体を設けたことを特徴とする請求項1
    または2記載の電気自動車のバッテリ固定構造。
  4. 【請求項4】 第2の弾性体は、バッテリ位置決め部材
    の外周部の長さ方向適宜位置に装着したOリングで構成
    されていることを特徴とする請求項3記載の電気自動車
    のバッテリ固定構造。
  5. 【請求項5】 バッテリ位置決め部材は、それ自体が弾
    性体で構成されていることを特徴とする請求項1記載の
    電気自動車のバッテリ固定構造。
  6. 【請求項6】 バッテリ位置決め部材は、バッテリセル
    の両端角部に配置される弾性体で構成するとともに、端
    子カバーとバッテリセルとの間に介装される長さ方向位
    置決め部を備えていることを特徴とする請求項1記載の
    電気自動車のバッテリ固定構造。
  7. 【請求項7】 バッテリ位置決め部材は、外周部の長さ
    方向適宜位置に、環状の突起が一体化して設けられてい
    ることを特徴とする請求項5または6記載の電気自動車
    のバッテリ固定構造。
  8. 【請求項8】 ケース内には、複数のバッテリセルが相
    互に直列に収容され、この複数のバッテリセル相互間に
    も、バッテリセルと端子カバーとの間と同様な位置決め
    構造が設定されていることを特徴とする請求項2または
    6記載の電気自動車のバッテリ固定構造。
  9. 【請求項9】 弾性体からなるバッテリ位置決め部材
    は、バッテリセルに一体成形されていることを特徴とす
    る請求項5ないし7のいずれかに記載の電気自動車のバ
    ッテリ固定構造。
  10. 【請求項10】 両端に端子を備えた円柱形状のバッテ
    リセルを、少なくとも一方の端部に開口部を備えた円筒
    形状のケース内に収容する際に、前記バッテリセルの両
    端角部に配置した円筒形状のバッテリ位置決め部材によ
    り、前記バッテリセルとケース内面との間に、ほぼ均一
    な環状空間を形成することを特徴とする電気自動車のバ
    ッテリ固定方法。
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