JP2000062004A - 押出し機用のサイジングダイ及びこのサイジングダイを用いた押出し成形物の製造方法 - Google Patents

押出し機用のサイジングダイ及びこのサイジングダイを用いた押出し成形物の製造方法

Info

Publication number
JP2000062004A
JP2000062004A JP10238449A JP23844998A JP2000062004A JP 2000062004 A JP2000062004 A JP 2000062004A JP 10238449 A JP10238449 A JP 10238449A JP 23844998 A JP23844998 A JP 23844998A JP 2000062004 A JP2000062004 A JP 2000062004A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sizing die
extruder
sizing
cooling
extruded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10238449A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Yamauchi
茂 山内
Katsuhiro Tanaka
勝啓 田中
Toshio Maruyama
利夫 丸山
Susumu Hatanaka
畑中  進
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP10238449A priority Critical patent/JP2000062004A/ja
Publication of JP2000062004A publication Critical patent/JP2000062004A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大口径,肉厚の円筒状に溶融押出しされた熱
可塑性樹脂材料を小口径,薄肉の管状に成形する際の押
出し成形物の寸法及び外観を安定させることが出来る押
出し機用のサイジングダイ及びこのサイジングダイを用
いた押出し成形物の製造方法を提供することにある。 【解決手段】 サイジングダイ本体10は、冷却水槽等
の真空冷却槽11の押出し機1側に、サイジングホルダ
ー12を介して突出させて形成し、このサイジングダイ
本体10の突出部分13の外周面には、押出し成形機か
ら押出された熱可塑性樹脂材料Qの押出し成形物Sを間
接的に冷却して温度調整するための冷却手段14が設け
てある。この冷却手段14は、前記サイジングホルダー
12とサイジングダイ本体10の突出部分13との間に
断面矩形状の環状の冷却水路15を形成し、この冷却水
路15には、サイジングホルダー12に形成された冷却
水給排穴16から冷却水Waが供給されるようになって
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、押出し機用のサ
イジングダイ及びこのサイジングダイを用いた押出し成
形物の製造方法に係わり、更に詳しくは押出し機からサ
イジングダイの成形穴に熱可塑性材料(熱可塑性樹脂,
熱可塑性エラストマー)を押出して管状の押出し成形物
を成形する際、該押出し成形物の寸法ならびに外観を安
定させて押出し成形を行うことが出来る押出し機用のサ
イジングダイ及びこのサイジングダイを用いた押出し成
形物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図8及び図9に示すように、一軸
押出し機1の先端に取付けられた金型により押出された
溶融状態の熱可塑性材料Q(熱可塑性樹脂,熱可塑性エ
ラストマー)をサイジングダイ2の成形穴2aに吐出さ
せて管状に成形し、冷却水槽3で管状の押出し物(例え
ば、ホースの内管)を冷却して最終製品Sを製造する方
法が知られている。なお、4は押出し機1から吐出され
た熱可塑性材料Qの引落し部を示している。
【0003】しかし、押出し機1による押出し温度が不
十分であるとサイジングダイ2の入口部分2b付近に付
着する堆積物、所謂,目やにと言う現象が発生し、押出
し成形物へ付着し寸法及び外観が安定しないと言う問題
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記のような
不具合を解消するため、押出し機1による押出し温度を
上げると、熱可塑性樹脂材料Qは急激に粘度が低下して
成形が不可能となり、また、吐出させる押出し物の温度
を制御するためにサイジングダイ2内で成形する直前に
水の滴下や空気等で熱可塑性樹脂材料Qの冷却を行う
と、急激な粘度上昇のために過大な抵抗がサイジングダ
イ2の成形穴2aの内壁面と熱可塑性樹脂材料Qとの間
に発生し、押出し時の寸法及び外観が安定しないと言う
問題があった。
【0005】即ち、成形温度の幅が小さいと、軟化粘度
変化の大きい組成物の場合には成形制御が不能となるも
のであった。この発明の目的は、大口径,肉厚の円筒状
に溶融押出しされた熱可塑性樹脂材料を小口径,薄肉の
管状に成形する際の押出し成形物の寸法及び外観を安定
させることが出来る押出し機用のサイジングダイ及びこ
のサイジングダイを用いた押出し成形物の製造方法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するため、押出し機用のサイジングダイ本体は、冷
却槽の押出し機側に、サイジングホルダーを介してサイ
ジングダイ本体を突出させて形成し、このサイジングダ
イ本体の突出部分の外周面に押出し物の冷却手段を設け
たことを要旨とするものである。
【0007】また、この発明のサイジングダイ本体を用
いた押出し成形物の製造方法は、押出し機からサイジン
グダイ本体の成形穴に熱可塑性樹脂材料を押出す際、真
空冷却槽から突出したサイジングダイ本体の外周面に設
けた冷却手段により前記熱可塑性樹脂材料を冷却して温
度調整を行いながら管状押出し物を成形すると共に、真
空冷却槽で押出し成形物を吸引させてサイジングダイ内
壁へ密着させつつ冷却しながら最終製品に成形すること
を要旨とするものである。
【0008】このように、押出し機からサイジングダイ
本体の成形穴内に熱可塑性樹脂材料を押出す際、真空冷
却槽から突出したサイジングダイ本体の外周面に設けた
冷却手段により押出し機から押出された溶融状態の熱可
塑性樹脂材料を冷却して温度調整を行い、かつ真空冷却
槽で押出し成形物を吸引冷却して成形することで、寸法
及び外観を安定させた押出し成形物を成形することが出
来るものである。
【0009】また、押出し機からサイジングダイ本体に
熱可塑性樹脂材料を押出す際、サイジングダイ本体の先
端側曲面部及び平坦部に形成した噴出孔から冷却流体を
押出し成形物の外周面に噴出させることで、押出し成形
物を円滑に押出すことが出来るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、この発
明の実施形態を説明する。なお、従来例と同一構成要素
は、同一符号を付して説明は省略する。図1は、この発
明の第1実施形態を示すサイジングダイの断面図を示
し、サイジングダイ本体10は、冷却水槽等の真空冷却
槽11の押出し機1側に、サイジングホルダー12を介
して突出させて形成し、このサイジングダイ本体10の
突出部分13の外周面には、押出し成形機から押出され
た熱可塑性樹脂材料Qの押出し成形物Sを間接的に冷却
して温度調整するための冷却手段14が設けてある。
【0011】この冷却手段14は、前記サイジングホル
ダー12とサイジングダイ本体10の突出部分13との
間に断面矩形状の環状の冷却水路15を形成し、この冷
却水路15には、サイジングホルダー12に形成された
冷却水給排穴16から冷却水Waが供給されるようにな
っている。
【0012】また、サイジングダイ本体10の真空冷却
槽11内に位置する後端部分17には、複数の成形物吸
引穴18が形成されている。前記サイジングダイ本体1
0の先端側内壁面部19は、図2に示すように、押出し
機1から吐出された熱可塑性樹脂材料Qが接触して、サ
イジングダイ本体10の成形穴10a内に円滑に導くた
めの曲面Rに形成したり、図3に示すようにテーパ面T
に形成してあり、この曲面Rの曲率半径及びテーパ角度
αは、熱可塑性樹脂材料Q,押出し温度,引落し率等、
押出し条件に応じて任意に設定可能である。特に、大口
径肉厚の円筒状に溶融押出しされた熱可塑樹脂材料を小
口径なサイジングダイ内部へスムーズに導くため、曲面
Rの曲率半径は3〜10mm、図3に示すテーパ角度αは
30°〜45°が好ましい。
【0013】また、図4はこの発明の第2実施形態を示
し、この実施形態は、サイジングダイ本体10の先端側
内壁面部19に形成した曲面部分20に、冷却流体(冷
却水W)の噴出孔21aを形成し、押出し機1から吐出
された熱可塑性樹脂材料Qとサイジングダイ本体10の
成形穴10aの内壁面とを冷却水Waで覆い、熱可塑性
樹脂材料Qを直接冷却するようにしたものであり、また
図5の第3実施形態は、サイジングダイ本体10の平坦
部22に冷却流体(冷却水W)の噴出孔21bを形成
し、第2実施形態と同様に熱可塑性樹脂材料Qを直接冷
却するようにしたものである。
【0014】更に、この発明の第4実施形態としては、
図6に示すように、サイジングダイ本体10の先端側内
壁面部19に形成した曲面部分20と平坦部22とに、
それぞれ冷却流体(冷却水W)の噴出孔21a,21b
をそれぞれ形成しても良い。また、この発明の第5実施
形態としては、図7に示すように、サイジングダイ本体
10の突出部分13の外周面に設けた冷却手段14に、
押出し成形物Sの押出し開始時のみ先端側曲面部19に
形成した噴出孔21aを開口する開閉手段(コック)2
3が設けてある。
【0015】この開閉手段23は、押出し成形物Sの押
出し開始時のみ噴出孔21aに冷却水Waを供給するた
めに開口して、押出し成形物Sが真空冷却槽11内に位
置する後端部分17に位置して複数の成形物吸引穴18
で吸引された時、開閉手段23を閉鎖するものである。
以上のようにサイジングダイ本体10を構成すること
で、通常の熱可塑性樹脂(コポリエステルエラストマー
(COPE)及びナイロン(N11)等の熱可塑性材
料)の他、ホース成形が難しい熱可塑性樹脂中にゴム成
分を分散させた熱可塑性エラストマー組成物にも適用す
ることが可能となる。
【0016】この熱可塑性エラストマー組成物は、少な
くとも熱可塑性樹脂(A)、ゴム組成物(B)および加
硫剤(C)を配合してなり、熱可塑性樹脂(A)のマト
リックス中に加硫剤(C)によって加硫された加硫ゴム
組成物(B)の粒子が分散した形態のものである。熱可
塑性樹脂(A)は、特に限定されるものではないが、例
えば、熱可塑性ポリオレフィン系樹脂、熱可塑性ポリエ
ステル系樹脂、熱可塑性ウレタンエラストマー、又はナ
イロン系樹脂であり、好ましくは熱可塑性ポリエステル
系樹脂、さらに好ましくは熱可塑性コポリエステルエラ
ストマーである。
【0017】ゴム組成物(B)は、特に限定されるもの
ではないが、例えば、一般に用いられる原料ゴム(例え
ばジエン系ゴム及びその水添物(例えばNR、IR、エ
ポキシ化天然ゴム、SBR、BR(高シスBR及び低シ
スBR)、NBR、水素化NBR、水素化SBR)、オ
レフィン系ゴム(例えばエチレンプロピレンゴム(EP
DM、EPM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴ
ム(M−EPM)、IIR、イソブチレンと芳香族ビニ
ルまたはジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(A
CM)、アイオノマー)、含ハロゲンゴム(例えばBr
−IIR、CI−IIR、イソブチレンパラメチルスチ
レン共重合体の臭素化物(BIMS)、CR、ヒドリン
ゴム(CHR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CS
M)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩
素化ポリエチレン(M−CM))、シリコンゴム(例え
ばメチルブニルシリコンゴム、メチルフェニルビニルシ
リコンゴム)、含イオウゴム(例えばポリスルフィドゴ
ム)、フッ素ゴム(例えばビニリデンフルオライド系ゴ
ム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、含フッ素ホスファ
ゼン系ゴム)からなるゴム組成物が例示される。中でも
好ましいのは耐油性を有するゴム組成物であり、さらに
好ましくはアクリルゴム(ACM)を含むゴム組成物で
ある。
【0018】さらに熱可塑性樹脂(A)として、熱可塑
性コポリエステルエラストマーを、ゴム組成物(B)の
原料ゴムとしてアクリルゴムを用いる場合、熱可塑性樹
脂(A)とゴム組成物(B)の相溶化剤としてエポキシ
基含有単量体を用いるのがよい。このエポキシ基含有単
量体成分は、共重合ゴムの架橋において、エポキシ基が
架橋反応に使われるもので、通常1〜20重量%、好ま
しくは、1.5〜15重量%、更に好ましくは、2〜1
0重量%含有するものが、後述する混練中に動的に行わ
れる加硫反応性において、好適に用いられる。
【0019】熱可塑性樹脂(A)とゴム組成物(B)の
配合量比は、好ましくは、20〜90:80〜10(重
量比)、更に好ましくは30〜80:70〜20であ
る。ゴム組成物の配合量比が少ないと機械的強度が低下
するとともに、ゴム相がマトリックス相となり押出し加
工時などの流動性が損なわれ、逆に多いと柔軟性が損な
われるので好ましくない。
【0020】ゴム組成物の加硫剤(C)は前記アクリル
ゴム又はアクリルゴム含有組成物の加硫に一般的に用い
られる任意の加硫剤とすることができ、具体例としては
分子内にカルボキシル基及びカルボン酸無水物基の少な
くとも一方をカルボキシル基として2個以上有する架橋
剤化合物を配合するのが好ましい。かかる架橋剤化合物
の典型例としては、例えば、以下の化合物をあげること
ができる。
【0021】本発明の架橋剤は、分子中に2個以上のカ
ルボキシル基および/または1個以上のカルボン酸無水
物基を有する化合物である限り格別制限されない。好ま
しくは脂肪族、脂環式および芳香族のポリカルボン酸、
その(部分)カルボン酸無水物、ならびに、これらの化
合物と(ポリ)アルキレングリコールとの(部分)エス
テル化物が用いられる。架橋剤としては、分子量5,0
00以下のものが好ましい。
【0022】熱可塑性エラストマー組成物の好ましい構
造成分は、前述した通り熱可塑性コポリエステルエラス
トマーとアクリルゴムであり、かかる熱可塑性コポリエ
ステルエラストマー組成物は、それを構成するゴム成分
の少なくとも一部は架橋されているものである。かかる
熱可塑性コポリエステルエラストマー組成物は、通常、
バンバリーミキサー、プラペンダーミキサーまたはその
他の混練押出機(2軸混練押出機)等を使用し、例え
ば、前記熱可塑性コポリエステルエラストマーおよび前
記アクリルゴムの溶融物をこれらの装置内に維持し、ゴ
ム相を微細に混練分散させつつ、更に加硫剤(架橋剤)
を添加して、ゴム相の架橋が完了するまで、架橋を促進
する温度で混練することによって製造することができ
る。
【0023】すなわち、このように製造される熱可塑性
エラストマー組成物は、熱可塑性樹脂とゴム組成物を素
練りしながらゴムの架橋を進行させる、いわば、動的に
加硫を進行させる動的加硫(Dynamic CureまたはDynami
c Vicanization) により製造される熱可塑性エラストマ
ー組成物である。このような製法を利用することによ
り、得られた熱可塑性エラストマー組成物は、少なくと
も一部が連続相となる熱可塑性樹脂相に少なくとも一部
が不連続相となる加硫ゴム相が微細に分散した状態とな
るため、この熱可塑性エラストマー組成物は加硫ゴムと
同様の挙動を示し、かつ、少なくとも連続相が熱可塑性
樹脂相であるため、その成形加工に際しては、熱可塑性
樹脂に準じた加工が可能である。
【0024】このような熱可塑性エラストマー組成物
は、熱可塑性樹脂の少なくとも一部を連続相、ゴム組成
物の少なくとも一部を不連続相として構成し、不連続相
である加硫ゴム組成物の粒子径が50μm以下であるの
が好ましく、さらに、10〜1μmであるのがより好ま
しい。なお、混練条件や使用する加硫剤の種類、量や加
硫条件(温度等)等は、添加するゴム組成物の配合、ゴ
ム組成物の配合量に応じて適宜決定すればよく、特に限
定はされない。
【0025】このような熱可塑性エラストマー組成物の
製造方法を以下に示す。熱可塑性エラストマー組成物の
製造は、まず、熱可塑性樹脂(A)、ゴム組成物(B)
を添加し、溶融混練し、次いで、混練下で加硫剤(C)
を添加し、ゴムを動的に加硫させることにより行うこと
が出来る。また、組成物には、必要に応じ、補強剤、軟
化剤、老化防止剤などの配合剤を添加することができ
る。ゴム成分への配合剤は上記混練中に添加してもよい
が、加硫剤(C)を含め、全てあるいは一部の配合剤は
上記混練の前に予め混練しておいてもよい。熱可塑性樹
脂(A)成分への配合剤も、上記混練の前に予め混合し
ておいてもよく、また、上記混練中に添加してもよい。
【0026】組成物の製造に使用する混練機には、特に
限定はないが、スクリュー押出機、ニーダ、バンバリミ
キサー、2軸混練押出機等が挙げられる。中でも樹脂成
分とゴム成分の混練およびゴム成分の動的加硫を考慮す
ると、2軸混練押出機を使用するのが好ましい。更に、
2種類以上の混練機を使用し、順次混練してもよい。溶
融混練の条件としては、混練温度は、例えば180〜3
50℃、特に、180〜300℃であるのが好ましい
が、熱可塑性コポリエステルエラストマー成分が溶融す
る温度以上であれば特に限定はされない。混練時の剪断
速度は、1000〜8000秒-1、特に、1000〜5
000秒-1であるのが好ましい。
【0027】溶融混練全体の滞留時間は、30秒〜10
分、加硫剤を添加した後の滞留時間(加硫時間)は、1
5秒〜5分であるのが好ましい。特に、コポリエステル
エラストマー中にアクリルゴム(を分散させた熱可塑性
エラストマー塑性物の場合には、上記第5実施形態のよ
うなサイジングダイ本体10を使用することで、ホース
内管を成形する場合には、寸法及び外観の安定した押出
し成形を行うことが出来るものである。
【0028】次に、上記のようなサイジングダイを使用
してホース内管等の押出し成形物Sの製造方法について
説明する。まず、通常の熱可塑性樹脂Qを押出し機1に
より押出し、サイジングダイ本体10によりホース内管
等の押出し成形物Sを成形する場合には、押出し機1か
らサイジングダイ10の成形穴10aに溶融した熱可塑
性樹脂材料Qを押出す際、真空冷却槽11から突出した
サイジングダイ本体10の突出部分13の外周面に設け
た冷却手段14により、先端側内壁面部19に形成した
曲面部分20及び平坦部22に接触する熱可塑性樹脂材
料Qを間接的に冷却して温度調整をしながら管状に成形
し、この成形された押出し成形物Sは、真空冷却槽11
で吸引すると共に冷却しながら成形して、最終製品を連
続的に成形するものである。
【0029】また、通常の熱可塑性樹脂Qやコポリエス
テルエラストマー(COPE),熱可塑性エラストマー
塑性物等の熱可塑性材料を用いて上記のサイジングダイ
本体10によりホース内管等の押出し成形物Sを成形す
る場合には、図4〜図7に示すように、押出し機1から
サイジングダイ本体10の成形穴10aに溶融した熱可
塑性樹脂材料Qまたは熱可塑性材料を押出す際、サイジ
ングダイ本体10の先端側曲面部20及び平坦部22に
形成した噴出孔21a,21bから押出し成形物Sの外
周面に冷却流体(冷却水Wa)を直接吹き付けて直接的
に冷却し、温度調整をしながら管状に成形し、この成形
された押出し成形物Sは、真空冷却槽11で吸引すると
共に冷却しながら成形して、最終製品を連続的に成形す
るものである。
【0030】特に、熱可塑性エラストマー塑性物等の熱
可塑性材料を用いて上記のサイジングダイ本体10によ
りホース内管等の押出し成形物Sを成形する場合には、
図7に示すように、押出し機1からサイジングダイ本体
10の成形穴10aに熱可塑性材料を押出す際、サイジ
ングダイ本体10の先端側曲面部20及び平坦部22に
形成した噴出孔21a,21bから押出し成形物Sの外
周面に冷却流体(冷却水Wa)を噴出させて冷却し、真
空冷却槽11で押出し成形物Sを吸引した時点で、サイ
ジングダイ本体10の先端側曲面部20に設けた噴出孔
21aを開閉手段23により閉鎖する。
【0031】そして、上記の実施形態と同様に、成形さ
れた押出し成形物Sは、真空冷却槽11で吸引すると共
に冷却しながら成形して、最終製品を連続的に成形する
ものである。以上のように構成することで、押出し機1
からサイジングダイ本体10の成形穴10a内に熱可塑
性樹脂及び熱可塑性材料を押出す際、真空冷却槽11か
ら突出したサイジングダイ本体10の外周面に設けた冷
却手段14により押出し機1から押出された溶融状態の
熱可塑性樹脂材料Qを冷却して温度調整を行い、かつ真
空冷却槽11で押出し成形物Sを吸引冷却して成形する
ことで、寸法及び外観を安定させた押出し成形物を成形
することが出来るものである。
【0032】また、押出し機1からサイジングダイ本体
10に熱可塑性樹脂材料Qを押出す際、サイジングダイ
本体10の先端側曲面部20及び平坦部22に形成した
噴出孔21a,21bから冷却水Waを押出し成形物S
の外周面に噴出させることで、押出し成形物Sを円滑に
押出すことが出来るものである。次に、上記の各実施形
態からなるこの発明の実施例を、以下の表1,2,3に
示す。
【0033】〔実施例〕 .内管押出し寸法・ 内径:10.0mm, 外径:12.5mm . サイジングダイ寸法・ 内径:12.8mm . 押出し材料: ・ナイロン11(N11) ・コポリエステルエラストマー(COPE) ・コポリエステルエラストマー中にアクリルゴム(AC
M)を分散させた熱可塑性エラストマー組成物(ACM
/COPE組成物)
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】以上の実施例から明らかなように、サイジ
ングダイ本体10を第1実施形態〜第5実施形態のよう
な構成にして押出し成形物を製造することにより、内径
の変動がなく、しかも外観の良好な管状の押出し成形品
を成形することが出来るものである。
【0038】
【発明の効果】この発明は、上記のように真空冷却槽の
押出し機側に、サイジングホルダーを介してサイジング
ダイ本体を突出させて形成し、このサイジングダイ本体
の突出部分の外周面に押出し物の冷却手段を設け、押出
し機からサイジングダイ本体の成形穴に熱可塑性樹脂材
料を押出す際、真空冷却槽から突出したサイジングダイ
本体の外周面に設けた冷却手段により前記熱可塑性樹脂
材料を冷却して温度調整を行いながら管状押出し物を成
形すると共に、真空冷却槽で押出し成形物を吸引冷却し
ながら最終製品に成形するので、大口径,肉厚の円筒状
に溶融押出しされた熱可塑性樹脂材料を小口径,薄肉の
管状に成形する際の押出し成形物の寸法及び外観を安定
させることが出来る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態を示すサイジングダイ
の断面図である。
【図2】サイジングダイ本体の先端側内壁面部の形状を
示す断面図である。
【図3】サイジングダイ本体の先端側内壁面部の他の形
状を示す断面図である。
【図4】この発明の第2実施形態を示すサイジングダイ
の断面図である。
【図5】この発明の第3実施形態を示すサイジングダイ
の断面図である。
【図6】この発明の第4実施形態を示すサイジングダイ
の断面図である。
【図7】この発明の第5実施形態を示すサイジングダイ
の断面図である。
【図8】従来のサイジングダイの断面図である。
【図9】従来の熱可塑性材料の押出し装置の概略構成図
である。
【符号の説明】
1 押出し機 10 サイジング
ダイ本体 10a サイジングダイ本体の成形穴 11 真空冷
却槽 12 サイジングホルダー 13 突出部分 14 冷却手段 15 冷却水路 16 冷却水給排穴 17 後端部分 18 成形物吸引穴 19 先端側内
壁面部 20 曲面部分 21a,21b 噴出孔 22 平坦部 23 開閉手段
(コック) Q 熱可塑性樹脂材料 Wa 冷却流体
(冷却水) R 曲面 S 押出し成形
物 α テーパ角度 T テーパ面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 利夫 茨城県東茨城郡美野里町羽鳥西1番地 横 浜ゴム株式会社茨城工場内 (72)発明者 畑中 進 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 Fターム(参考) 4F207 AA29 AA45 AA47 AB03 AB06 AC01 AG08 AJ08 AK00 AM28 AR06 KA01 KA17 KK13 KK76 KM16

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却槽の押出し機側に、サイジングホル
    ダーを介してサイジングダイ本体を突出させて形成し、
    このサイジングダイ本体の突出部分の外周面に押出し物
    の冷却手段を設けて成る押出し機用のサイジングダイ。
  2. 【請求項2】 前記サイジングダイ本体の先端側内壁面
    を、曲面またはテーパ面に形成した請求項1に記載の押
    出し機用のサイジングダイ。
  3. 【請求項3】 前記サイジングダイ本体の突出部分の先
    端側曲面部及び平坦部の少なくとも一箇所以上に、冷却
    流体の噴出孔を形成した請求項1または2に記載の押出
    し機用のサイジングダイ。
  4. 【請求項4】 前記冷却流体の噴出孔を、サイジングダ
    イ本体の先端側曲面部及び平坦部にそれぞれ形成した請
    求項1,2または3に記載の押出し機用のサイジングダ
    イ。
  5. 【請求項5】 前記サイジングダイ本体の突出部分の外
    周面に設けた冷却手段に、押出し成形物の押出し開始時
    のみ先端側曲面部に形成した噴出孔を開口する開閉手段
    を設けた請求項1,2,3または4に記載の押出し機用
    のサイジングダイ。
  6. 【請求項6】 真空冷却槽に取付けられたサイジングダ
    イ本体の成形穴に、押出し機から溶融された熱可塑性樹
    脂材料を押出し、管状押出し物を成形すると共に冷却し
    て管状の製品を成形するサイジングダイを用いた押出し
    成形物の製造方法において、 前記押出し機からサイジングダイ本体の成形穴に熱可塑
    性樹脂材料を押出す際、真空冷却槽から突出したサイジ
    ングダイ本体の外周面に設けた冷却手段により前記熱可
    塑性樹脂材料を冷却して温度調整を行いながら管状押出
    し物を成形すると共に、真空冷却槽で押出し成形物を吸
    引冷却しながら最終製品に成形するサイジングダイを用
    いた押出し成形物の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記押出し機からサイジングダイ本体の
    成形穴に熱可塑性樹脂材料を押出す際、サイジングダイ
    本体の先端側曲面部及び平坦部に形成した噴出孔から押
    出し成形物の外周面と前記サイジングダイ本体の成形穴
    内壁面との間に冷却流体を噴出させる請求項6に記載の
    成形用サイジングダイを用いた押出し成形物の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 前記押出し機からサイジングダイ本体の
    成形穴に熱可塑性樹脂材料を押出す際、サイジングダイ
    本体の先端側曲面部及び平坦部に形成した噴出孔から押
    出し成形物の外周面に冷却流体を噴出させ、真空冷却槽
    で押出し成形物を吸引した時点で、サイジングダイ本体
    の先端側曲面部に設けた噴出孔を閉鎖する請求項6また
    は7に記載の成形用サイジングダイを用いた押出し成形
    物の製造方法。
JP10238449A 1998-08-25 1998-08-25 押出し機用のサイジングダイ及びこのサイジングダイを用いた押出し成形物の製造方法 Pending JP2000062004A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10238449A JP2000062004A (ja) 1998-08-25 1998-08-25 押出し機用のサイジングダイ及びこのサイジングダイを用いた押出し成形物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10238449A JP2000062004A (ja) 1998-08-25 1998-08-25 押出し機用のサイジングダイ及びこのサイジングダイを用いた押出し成形物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000062004A true JP2000062004A (ja) 2000-02-29

Family

ID=17030393

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10238449A Pending JP2000062004A (ja) 1998-08-25 1998-08-25 押出し機用のサイジングダイ及びこのサイジングダイを用いた押出し成形物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000062004A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007216062A (ja) * 2007-06-01 2007-08-30 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフクラブヘッド
JP2009061724A (ja) * 2007-09-07 2009-03-26 Yokohama Rubber Co Ltd:The マンドレルの製造方法及びその装置
JP2014083696A (ja) * 2012-10-19 2014-05-12 Konica Minolta Inc 筒状樹脂成形物の製造装置及び筒状樹脂成形物の製造方法
CN104129059A (zh) * 2014-08-11 2014-11-05 苏州金纬机械制造有限公司 大径实壁管干式定径装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007216062A (ja) * 2007-06-01 2007-08-30 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフクラブヘッド
JP2009061724A (ja) * 2007-09-07 2009-03-26 Yokohama Rubber Co Ltd:The マンドレルの製造方法及びその装置
JP2014083696A (ja) * 2012-10-19 2014-05-12 Konica Minolta Inc 筒状樹脂成形物の製造装置及び筒状樹脂成形物の製造方法
CN104129059A (zh) * 2014-08-11 2014-11-05 苏州金纬机械制造有限公司 大径实壁管干式定径装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6133957B2 (ja) 空気入りタイヤ製造装置及び空気入りタイヤの製造方法
TW200942402A (en) Device and method for preparation of a profiled element from an elastomeric thermoplastic gel
JP4063412B2 (ja) ゴムの連続混練押出し装置
JPH09510155A (ja) ポリマ押出ダイ
US10723091B2 (en) Method and apparatus for continuously producing a semi-finished product for the production of self-sealing tyres
JPH0796253B2 (ja) 押出機スクリュー
JP2000062004A (ja) 押出し機用のサイジングダイ及びこのサイジングダイを用いた押出し成形物の製造方法
JP4703034B2 (ja) 熱可塑性樹脂の可塑化装置及び方法
JP2000062003A (ja) 押出し機用のサイジングダイ及びこのサイジングダイを用いた押出し成形物の製造方法
CN109263031B (zh) 一种pe薄膜的吹塑加工装置
EP0034870A1 (en) Method for the forming of plastics
KR20000057518A (ko) 호스의 제조방법
CN207388264U (zh) 超高分子聚乙烯机筒螺杆
JPH1110713A (ja) 熱可塑性樹脂管の製造方法及び製造装置
JPH1036570A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物の製造方法及び製造装置
JP2000281731A (ja) シラン変性オレフィン系樹脂および架橋ポリオレフィン管の製造方法
JP2958642B1 (ja) 塩化ビニル系再生樹脂の製造方法
JP2002160283A (ja) 押出成形機および押出成形方法
WO2024085107A1 (ja) 発泡成形体の製造方法
CN103072253A (zh) 一种适用于热塑性弹性体挤出吹塑的成型工艺
JP3016711B2 (ja) 押出成形における脱気方法および押出機のベント装置
JPH07256780A (ja) シリコーンゴムチューブの製造方法
JPH10296833A (ja) 管状体の製造方法
CN1605450A (zh) 生产聚合物泡沫体的方法及聚合物泡沫体
JP2001079919A (ja) 熱可塑性エラストマーの発泡成形体の押出し成形機