JP2000061387A - 湿分硬化性流動体の硬化低減方法および装置 - Google Patents

湿分硬化性流動体の硬化低減方法および装置

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JP2000061387A
JP2000061387A JP10236042A JP23604298A JP2000061387A JP 2000061387 A JP2000061387 A JP 2000061387A JP 10236042 A JP10236042 A JP 10236042A JP 23604298 A JP23604298 A JP 23604298A JP 2000061387 A JP2000061387 A JP 2000061387A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、湿分硬化性シール剤などの硬
化を低減する。 【解決手段】 ノズルスタンド20の内室22には、注
入口29から乾燥空気を注入し、内室22内の湿り周囲
空気を上部開口部25から外部に追出し、内室22内を
乾燥状態に保つことができる。湿分硬化性のシール剤を
吐出する吐出ノズルを上部開口部25から挿入すれば、
待機中に、吐出ノズル先端の吐出口の周囲を乾燥した状
態に保ち、シール剤の硬化を防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気中などの湿分
と反応して硬化する流動体を吐出する作業時などに硬化
しにくくするための湿分硬化性流動体の硬化低減方法お
よび装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、たとえば電子機器の生産工程
などでは、シール剤や接着剤などとして、湿分硬化性流
動体が使用されている。湿分硬化性流動体は、乾燥した
状態では流動性を維持し、空気中の水分などの湿分に触
れると硬化を開始する。生産工程で、シール剤などの吐
出作業を生産性よく行うためには、吐出するまでは硬化
を防ぎ、吐出後には迅速に硬化するような特性を有する
ことが望ましい。湿分硬化性のシール剤は、乾燥状態で
はほとんど硬化しないので保存や取扱いが容易であり、
吐出後には空気中の水分などが反応して迅速に硬化する
ので、吐出後の取扱いも容易になる。
【0003】図11は、従来のシール剤吐出装置の概略
的な構成を示す。シール剤を吐出する吐出バルブ1は、
先端部にニードル2を有し、継手3,4にそれぞれ接続
されるシール剤ホース5およびバルブ制御エアホース6
からシール剤およびエアーが供給される。シール剤は、
ニードル2の先端の吐出口7から吐出される。
【0004】吐出バルブ1は、ノズルスタンド10と組
合せて用いられる。ノズルスタンド10の下部には、下
部開口部11が設けられ、ノズルスタンド10をシール
剤を吐出する対象物の上方にかぶせて、対象物の周囲を
ノズルスタンド10の内室12で覆うようにしておく。
【0005】ノズルスタンド10の内室12に満たされ
ている空気は、周囲の湿った空気と同じであり、ニード
ル2の先端の吐出口7から吐出されるシール剤が、水分
と反応して硬化する。硬化の程度はニードル2でシール
剤の吐出を停止している時間によって決まり、シール剤
の吐出量もばらつきときには吐出不可能となり、ニード
ル2の先端の吐出口7周辺を清掃しなければならなくな
る。したがって、特に指感乾燥時間の短いシール剤を用
いる場合は、生産性が低下してしまう。
【0006】図11に示すようなシール剤吐出装置で、
シール剤の吐出を断続的に行っていても、吐出を停止し
ている時間が短いときは、ニードル2の先端のシール剤
が湿った周囲の空気に触れていれても、水分と反応して
硬化するまでに至らず、問題はない。吐出を停止してい
る時間が長くなると、ニードル2の先端付近のシール剤
が水分と反応して硬化することによって、ニードル2の
先端の吐出口7から吐出するシール剤の量が減少し、ば
らついてくる。吐出の停止時間がさらに長くなると、シ
ール剤を吐出することができなくなる。このような状態
になると、ニードル2の先端の吐出口7に硬化したシー
ル剤が塞ぐことになるので、このようなシール剤を除去
しなければならず、手が汚れたり、汚れを除去するウエ
ス等も必要になる。また、そのような清掃作業が必要に
なるので、作業性が悪くなり、生産性が低下する。
【0007】図11に示すようなスタンド10の内室1
2内に、乾燥空気などを満たしておいて湿分硬化性接着
剤が硬化するのを防ぐ先行技術は、たとえば特開平8−
229484などに開示されている。この先行技術で
は、湿分硬化性を有するホットメルト接着剤を溶融させ
てアプリケータに供給する部分に、不活性ガスまたは乾
燥空気を複数のガスジェットとして吹込み、湿分硬化性
接着剤が周囲の水分と接触しないようにして早期硬化を
低減させている。また、特開平6−170527には容
器内に貯留される吸湿しやすいろう付け用粉末フラック
スを、乾燥空気を上方から流すことによって硬化を防ぐ
考え方が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図11に示すような構
成では、ノズルスタンド10の内室12内に周囲の湿っ
た空気が入り込んでいるので、吐出バルブ1を装着して
ニードル2の吐出口7からシール剤などを吐出する際
に、ニードル2の先端の吐出口7付近のシール剤が水分
と反応して硬化してしまう。このため、ニードル2の先
端の清掃などの作業が必要となり生産性が低下する。シ
ール剤などに、硬化しにくいものを用いると、吐出後も
硬化に長時間を要し、吐出対象物に対する次の作業が困
難となって、生産性を低下させてしまう。
【0009】特開平8−229484の先行技術のよう
に、湿分硬化性接着剤を供給する途中の部分に、ガスジ
ェットとして乾燥空気などを吹き込んで硬化を防いで
も、吐出の休止期間が長くなると、アプリケータのニー
ドルなどの先端付近で湿分硬化性接着剤が硬化してしま
う恐れがある。
【0010】本発明の目的は、簡単な構成で硬化を防
ぎ、生産性を向上させることができる湿分硬化性流動体
の硬化低減方法および装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、湿分と反応し
て硬化する性質を有する流動体を先端に吐出口を有する
ノズルから吐出対象に向けて吐出するまでに、吐出口の
周囲での硬化を低減する方法であって、吐出対象の近傍
に、ノズルが挿入可能な開口部が設けられ、挿入時にノ
ズルの先端を外囲する室を備えるノズルスタンドを設置
するスタンド設置ステップと、スタンドの室に乾燥気体
を満たす室乾燥ステップと、ノズルスタンドの室外で、
ノズル先端の吐出口から流動体を吐出させる吐出ステッ
プと、ノズルスタンドの開口部から室へノズルを挿入し
て、次の吐出対象に向けて吐出するまで待機する待機ス
テップとを含むことを特徴とする湿分硬化性流動体の硬
化低減方法である。
【0012】本発明に従えば、ノズルスタンドの開口部
から挿入されるノズルを外囲する室に乾燥気体を満た
す。ノズルスタンドの開口部外でノズルの吐出口から流
動体を吐出させておいてから、ノズルを開口部から内部
に挿入して、吐出口付近の流動体を乾燥気体雰囲気中に
置き、硬化を防ぐ。ノズルスタンドの室には、開口部が
設けられているので、室内に乾燥気体を供給すれば、室
内に存在した湿った空気は開口部から追い出され、室内
を乾燥気体で満たすことができる。乾燥気体によって満
たされている室内に開口部からノズルを挿入して待機す
れば、ノズルの先端の吐出口付近の流動体は、周囲の湿
分が微量であるので、硬化反応の速度が低下して、硬化
による吐出ばらつきが発生するまでの時間が大幅に長く
なる。したがって、ノズルの先端を清掃する作業等の必
要もなくなり、作業性を向上させることができる。
【0013】また本発明で前記乾燥気体は、工場内に供
給される圧縮空気を、相対湿度が予め設定される基準値
以下となるように除湿して生成することを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、乾燥気体として、工場内
に供給される圧縮空気を除湿して供給するので、大量の
乾燥気体を容易に得ることができる。圧縮空気の除湿
は、相対湿度が予め設定される基準値以下となるように
行われるので、ノズルの先端付近を充分に乾燥させるこ
とができる。
【0015】また本発明で前記流動体は、シール剤であ
ることを特徴とする。本発明に従えば、湿分硬化性の流
動体としてシール剤を吐出する際に、待機用のノズルス
タンド内を乾燥させてノズルの吐出口周辺でのシール剤
の硬化を防ぎ、吐出後には空気中などの湿分と反応させ
て迅速に硬化させ、電子機器などの吐出対象のシールを
生産効率よくかつ確実に行うことができる。
【0016】さらに本発明は、湿分と反応して硬化する
性質を有する流動体を吐出対象に向けて吐出するまで
に、吐出口の周囲での硬化を低減する装置であって、先
端に吐出口を有するノズルが挿入可能な開口部を有し、
開口部に連通して、挿入されたノズルを外囲する室を有
するノズルスタンドと、ノズルスタンドの室内に乾燥気
体を注入する気体注入手段とを、含むことを特徴とする
湿分硬化性流動体の硬化低減装置である。
【0017】本発明に従えば、ノズルスタンドを、その
内部に開口部から挿入されるノズルを外囲するように室
を形成し、気体注入手段によってノズルスタンドの室内
に乾燥気体を注入し、ノズルスタンドの開口部から先端
に吐出口を有するノズルを挿入して待機させながら、ノ
ズルスタンド外にノズルを引き出して、湿分と反応して
硬化する性質を有する湿分硬化性流動体を吐出対象に向
けて吐出することができる。ノズルスタンドにノズルを
挿入する前に、ノズルスタンド内部の室に乾燥気体を注
入しておき、開口部から湿った空気を追出して、室内の
雰囲気を充分に乾燥させておくことができる。
【0018】また本発明で前記ノズルスタンドは、前記
ノズルを傾斜した姿勢で挿入し、傾斜して保持可能なこ
とを特徴とする。
【0019】本発明に従えば、ノズルスタンドに傾斜し
た姿勢のノズルを開口部から挿入することができるの
で、ノズルスタンドへのノズルの着脱を傾斜状態で容易
に行うことができる。
【0020】また本発明で前記ノズルスタンドは、前記
開口部に、前記ノズルを挿入しないときに閉じ、挿入す
るときに開く弁機構を備えることを特徴とする。
【0021】本発明に従えば、ノズルスタンドにノズル
を挿入する開口部には弁機構が設けられ、ノズルを開口
部からノズルスタンドに挿入しないときには開口部を閉
じるようにしておくので、室内を乾燥状態にするために
要する乾燥気体の消費量を減少させることができる。
【0022】また本発明で前記ノズルスタンドは、前記
開口部が前記室に臨む側から外部に向かって、大きさが
増大するように形成されることを特徴とする。
【0023】本発明に従えば、ノズルスタンドの開口部
は、内部の室に臨む側から外部に向かって大きさが増大
するように形成されるので、開口部へのノズルの着脱を
容易に行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明の実施
の一形態の主要な要素となる硬化低減装置としてのノズ
ルスタンド20の概略的な構成を示す。図1はノズルス
タンド20の一部を断面視して側面から見た状態を示
し、図2はノズルスタンド20を平面視した状態を示
す。ノズルスタンド20は、ベース21を基部とし、内
部に内室22が形成される。内室22は、シール剤受け
23および吐出ノズル受け24の内周面をそれぞれ外囲
する空間として形成される。シール剤受け23の上部に
は、内室22に連通する上部開口部25が設けられる。
上部開口部25の内壁には、内室22に臨む側から外部
に向かって径が増大する勾配26が設けられる。勾配2
6は、上部開口部25に外部から図11に示すような吐
出バルブ1を保持部27まで挿入することが容易になる
ように設けられている。図11に示すような吐出バルブ
1の先端の吐出口7から吐出されるシール剤は、ノズル
スタンド20の外部で、たとえば電子回路装置を、シー
ルのために吐出される。ノズルスタンド20を構成する
ベース21、シール剤受け23および吐出ノズル受け2
4は、ボルト28によって結合される。
【0025】ノズルスタンド20内の空間である内室2
2は、吐出ノズル受け24の側面に連通する注入口29
の外周面に、流量調整継手30を設けている。流量調整
継手30は、エアホース31を介して、膜式エアドライ
ヤ32からの、乾燥空気の供給を受ける。膜式エアドラ
イヤ32は、一般的に市販されており、コンプレッサな
どの圧縮空気源33から工場内に供給される圧縮空気を
除湿して、相対湿度が6%RH以下にして流量調整継手
30に供給する。
【0026】図3は、図1および図2に示すノズルスタ
ンド20に、図11の吐出バルブ1と同様な吐出バルブ
41をノズルとして挿入し、保持部27で保持している
状態を示す。吐出バルブ41は、ノズルスタンド20外
で、ニードル42から湿分硬化性シール剤を吐出する。
吐出されるシール剤と、吐出するために用いる乾燥空気
とは、継手43,44を介して接続されるシール剤ホー
ス45およびバルブ制御エアホース46からそれぞれ供
給される。バルブ制御エアホース46は、流量調整継手
30に乾燥空気を供給するエアホース31と同様に、図
2に示す膜式エアドライヤ32の乾燥空気が供給され
る。
【0027】図4は、図1〜図3に示す実施形態のシー
ル剤硬化低減装置を用いて、シール剤を吐出対象に向け
て吐出する作業の際にシール剤の硬化を防ぐ概略的な手
順を示す。ステップa1から手順を開始し、ステップa
2では、シール剤を吐出する吐出対象の近傍にノズルス
タンド20の下部開口部27を合わせて、内室22が吐
出対象を外囲するようにベース21を設置する。次にス
テップa3で、内室22内に流量調整継手30から乾燥
空気を供給する。流量調整継手30によって適量に調節
した乾燥空気が、ノズルスタンド20の内室22内の湿
り周囲空気を、上部開口部25から排出し、内室22内
を乾燥した空気で満たした状態を保てるようにする。次
にステップa4では、ノズルスタンド20外で吐出バル
ブ41の吐出口47からシール剤を吐出対象に吐出す
る。ステップa5では、連続して吐出を続けるか否かを
判断する。連続吐出時はステップa4に戻る。
【0028】連続吐出しないとき、ステップa6では、
吐出を停止した吐出バルブ41のニードル42を、ノズ
ルスタンド20の上部開口部25から内室22に挿入し
て待機する。ニードル42の先端の吐出口47周辺のシ
ール剤は、内室22内を満たす乾燥空気に触れて、水分
が微量になって硬化反応の速度が低下する。これによっ
て、シール剤の硬化でニードル42の先端の吐出口47
からの吐出ばらつきが発生するまでの時間が大幅に延長
される。このことによって、ニードル42の先端の清掃
の必要がなくなり、作業性を向上させることができる。
【0029】なお、ステップa4では、ニードル42の
先端の吐出口47から、シール剤を吐出対象に向けて吐
出する。バルブ制御エアホース46を介して乾燥空気を
吐出バルブ41内に送り込むと、吐出バルブ41内でシ
ール剤ホース45から供給されるシール剤がニードル4
2から吐出口47に送り込まれ、バルブ制御エアホース
46を介して乾燥空気が供給されている間、シール剤が
吐出される。
【0030】ステップa7では、他に吐出対象があるか
否かを判断する。他にも吐出対象があれば、ステップa
8で吐出バルブ41がノズルスタンド20から離脱した
後、ステップa4に戻り、以下ステップa5からステッ
プa7までの手順を繰返す。ステップa7で、吐出対象
が残っていないと判断されるときには、ステップa9で
本実施形態の手順を終了する。本実施形態では、吐出に
待ち時間が生じる毎に、ノズルスタンド20に対して吐
出バルブ40の着脱を繰返す必要があるけれども、上部
開口部25に勾配26が設けられているので、着脱を容
易に行うことができる。
【0031】本実施形態で、上部開口部25に設ける勾
配26は、内室22に臨む保持部27側から外部に向か
って連続的に増大して広がるように設けられているけれ
ども、上部開口部25の上端の角を面取りまたは丸みR
を設けるようにしても、同様に吐出バルブ41の着脱を
容易にすることができる。
【0032】図5および図6は、本発明の実施の他の形
態の概略的な構成を示す。図5は一部を切欠いて断面視
して、側面から見た状態を示す。図6は、平面視した状
態を示す。本実施形態で、図1および図2に示す実施形
態に対応する部分には同一の参照符を付し、重複する説
明は省略する。本実施形態のノズルスタンド50では、
内室22に湿度センサ51を設け、流量調整継手30に
接続されるエアホース31の途中に電磁弁52を設け、
湿度センサ51の検出出力に応じてコントローラ53が
電磁弁52を制御する構成を有する。
【0033】コントローラ53は、湿度センサ51が検
出する内室22の湿度が予め設定される基準値、たとえ
ば相対湿度で10%RHよりも大きくなると、電磁弁5
2を開いて、乾燥空気を内室22内に注入して乾燥させ
る。内室22の湿度が基準値よりも小さくなると電磁弁
52を閉じて、上部開口部55からの乾燥空気の放出を
止め、乾燥空気の消費量を削減させる。電磁弁52を閉
じる相対湿度の基準値は、電磁弁52を開く基準値より
も小さくしてヒステリシスを持たせるようにすることも
できる。
【0034】なお、本実施形態のノズルスタンド50で
は、上部開口部55の上縁56に丸みRを形成し、図3
に示す吐出バルブ41の着脱が容易になるようにしてい
る。図1および図2のノズルスタンド20のようにテー
パ状の勾配26を設けることもできる。また、上縁56
付近のみの角を面取りしても、同様に吐出バルブ41の
着脱を容易にすることができる。
【0035】図7、図8および図9は、本発明の実施の
さらに他の形態の概略的な構成を示す。図7は、一部を
切欠いて断面視し、側面から見た状態を示す。図8は、
平面視した状態を示す。図9は、図7のノズルスタンド
に吐出バルブ41を挿入している状態を示す。本実施形
態で、先行して説明した実施形態と対応する部分には同
一の参照符を付し、重複する説明は省略する。本実施形
態のノズルスタンド60では、弁板61を含む弁機構を
追加し、内室62に注入される乾燥空気の消費量を低減
している。弁板61を配置するため、シール剤受け63
の高さを高くし、相対的に吐出ノズル受け64の高さを
低くしている。吐出ノズル受け64には、上部開口部6
5と内室62とを連通するセンタ孔66が保持部27に
形成される。弁板61は、センタ孔66を内室62側か
ら塞ぐように配置され、ボルト67で吐出ノズル受け6
4に取付けられている。弁板61の材料には、ばね性を
有する薄い金属板、たとえばステンレス鋼板やリン青銅
板などが用いられる。
【0036】図7に示すように、弁板61は吐出バルブ
受け64のセンタ孔66を塞いでいるので、図2に示す
ような膜式エアドライヤ32から、エアホース31およ
び流量調整継手30を介して内室62に供給される乾燥
空気は、上部開口部65から排出しにくくなり、消費量
が低減される。図9に示すように、本実施形態のノズル
スタンド60に吐出ノズル41を挿入すると、ニードル
42は弁板61を押しのけて内室62内に挿入される。
【0037】図10は、本発明の実施のさらに他の形態
の概略的な構成を示す。本実施形態で、先行して説明し
た実施形態と対応する部分には同一の参照符を付し、重
複する説明は省略する。本実施形態のノズルスタンド7
0では、ベース21に対して約30°に傾斜させて傾斜
板71を溶接して固定し、傾斜板71上にシール剤受け
23および吐出ノズル受け24などをボルト28で取付
けている。本実施形態のように、ノズルスタンド70を
傾けておけば、吐出バルブ41を傾斜した姿勢で容易に
着脱することができる。傾斜角度は、安定性と作業性と
の兼合いから、約45°よりは大きくならないことが好
ましい。
【0038】ノズルスタンド70の基本的な構成は、図
1のノズルスタンド20と同等である。ただし、上部開
口部75については図5のノズルスタンド50と同様
に、上縁76に面取りを施している。さらに、湿度セン
サ51、電磁弁52およびコントローラ53を設けるこ
ともできる。また、図7のノズルスタンド60と同様
に、弁板61で上部開口部75を塞ぐようにすることも
できる。
【0039】以上で説明した各実施形態では、ノズルス
タンド20,50,60,70の内室22に、流量調整
継手30から乾燥空気を注入するようにしているけれど
も、他の乾燥気体、たとえば露点を低く抑えた窒素など
を注入するようにすることもできる。また、乾燥空気を
注入する場合でも、圧縮空気を膜式エアドライヤ32で
除湿する方式ばかりではなく、他の形式の乾燥装置で除
湿することも可能である。さらに、湿分硬化性流動体と
してシール剤を吐出バルブ41から吐出し、待機中に硬
化を防ぐようにしているけれども、湿分硬化性の接着剤
などについても、同様に硬化を防いで生産性を向上させ
ることができる。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、乾燥気体
でノズルスタンドの室内を満たし、湿分硬化性流動体を
吐出するノズルを開口部から室内に挿入することによっ
て、ノズルの先端の吐出口付近で流動体が硬化しにくく
なり、吐出量がばらついたり吐出不可能になったりする
ようなことが起こりにくくなるようにすることができ
る。これによって、ノズルの先端の清掃をしたりする作
業が不要となり、流動体を吐出する作業の生産性が向上
する。また清掃するために必要な消耗品も減少する。特
に湿分硬化性流動体の硬化時間が短いような場合に、ノ
ズルの吐出口の周囲を乾燥気体で覆うことによって、ノ
ズルの清掃をなくし、稼働率を向上させることができ
る。
【0041】また本発明によれば、工場内に供給される
圧縮空気を相対湿度が予め定める基準値以下となるよう
に除湿させた乾燥空気を用いて、湿分硬化性流動体の硬
化速度を低減させて硬化を防ぐので、乾燥気体として窒
素などを用いるよりもコスト面や取扱いが容易となる。
【0042】また本発明によれば、湿分硬化性流動体と
してシール剤を生産性よく吐出することができる。
【0043】さらに本発明によれば、ノズルスタンド
を、その内部の室に乾燥気体を満たしておき、ノズルス
タンドの内部の室に臨む開口部からノズルを挿入して待
機している間の硬化を防ぎ、必要時にはノズルをノズル
スタンド外部に取出し、吐出対象に湿分硬化性流動体を
吐出することができる。ノズルスタンドの内部の室内に
は、気体注入手段によって乾燥気体を注入することがで
きる。ノズルスタンドの開口部からノズルを挿入する前
に、乾燥気体を注入しておくことによって、ノズルを挿
入した時点で周囲を乾燥気体によって覆うことができ
る。ノズルの先端付近で湿分硬化性流動体が固化しにく
くなるので、固化して付着した流動体の清掃作業などは
行う必要がなくなり、さらに生産性の向上を図ることが
できる。
【0044】また本発明によれば、ノズルスタンドにノ
ズルを傾けて着脱可能であるので、ノズルをノズルスタ
ンドの開口部に着脱する作業を容易に行うことができ
る。
【0045】また本発明によれば、ノズルスタンドの開
口部は弁機構によってノズルを挿入しないときには閉じ
ることができるので、ノズルを開口部に挿入しないとき
にはノズル内部の室内に気体注入手段によって注入され
る乾燥気体が開口部から外部に漏れにくくなり、乾燥気
体の消費量を低減することができる。
【0046】また本発明によれば、ノズルスタンドに設
ける開口部は、内部の室に臨む側から外部に向かって大
きさが増大するように形成されているので、ノズルを開
口部に容易に挿入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の主要な構成要素として
のノズルスタンド20について、一部を切欠いて示す側
面断面図である。
【図2】図1のノズルスタンド20の平面図である。
【図3】図1のノズルスタンド20に吐出バルブ41を
装着した状態を示す側面断面図である。
【図4】図1のノズルスタンド20を用いてシール剤の
吐出を行う際の概略的な作業手順を示すフローチャート
である。
【図5】本発明の実施の他の形態の主要な構成要素とし
てのノズルスタンド50について、一部を切欠いて示す
側面断面図である。
【図6】図5のノズルスタンド50の平面図である。
【図7】本発明の実施のさらに他の形態の主要な構成要
素としてのノズルスタンド60について、一部を切欠い
て示す側面断面図である。
【図8】図7のノズルスタンド60の平面図である。
【図9】図7のノズルスタンド60に吐出バルブ41を
装着した状態を示す側面断面図である。
【図10】本発明の実施のさらに他の形態の主要な構成
要素としてのノズルスタンド70について、一部を切欠
いて示す側面断面図である。
【図11】従来からのシール剤吐出装置の概略的な構成
を一部を切欠いて示す側面断面図である。
【符号の説明】
20,50,60,70 ノズルスタンド 21 ベース 22 内室 23,63 シール剤受け 24,64 吐出ノズル受け 25,55,65,75 上部開口部 26 勾配 29 注入口 30 流量調整継手 31 エアホース 32 膜式エアドライヤ 33 圧縮空気源 41 吐出バルブ 42 ニードル 47 吐出口 51 湿度センサ 52 電磁弁 53 コントローラ 61 弁板 71 傾斜板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿分と反応して硬化する性質を有する流
    動体を先端に吐出口を有するノズルから吐出対象に向け
    て吐出するまでに、吐出口の周囲での硬化を低減する方
    法であって、 吐出対象の近傍に、ノズルが挿入可能な開口部が設けら
    れ、挿入時にノズルの先端を外囲する室を備えるノズル
    スタンドを設置するスタンド設置ステップと、スタンド
    の室に乾燥気体を満たす室乾燥ステップと、 ノズルスタンドの室外で、ノズル先端の吐出口から流動
    体を吐出させる吐出ステップと、 ノズルスタンドの開口部から室へノズルを挿入して、次
    の吐出対象に向けて吐出するまで待機する待機ステップ
    とを含むことを特徴とする湿分硬化性流動体の硬化低減
    方法。
  2. 【請求項2】 前記乾燥気体は、工場内に供給される圧
    縮空気を、相対湿度が予め設定される基準値以下となる
    ように除湿して生成することを特徴とする請求項1記載
    の湿分硬化性流動体の硬化低減方法。
  3. 【請求項3】 前記流動体は、シール剤であることを特
    徴とする請求項1または2記載の湿分硬化性流動体の硬
    化低減方法。
  4. 【請求項4】 湿分と反応して硬化する性質を有する流
    動体を吐出対象に向けて吐出するまでに、吐出口の周囲
    での硬化を低減する装置であって、 先端に吐出口を有するノズルが挿入可能な開口部を有
    し、開口部に連通して、挿入されたノズルを外囲する室
    を有するノズルスタンドと、 ノズルスタンドの室内に乾燥気体を注入する気体注入手
    段とを、含むことを特徴とする湿分硬化性流動体の硬化
    低減装置。
  5. 【請求項5】 前記ノズルスタンドは、前記ノズルを傾
    斜した姿勢で挿入し、傾斜して保持可能なことを特徴と
    する請求項4記載の湿分硬化性流動体の硬化低減装置。
  6. 【請求項6】 前記ノズルスタンドは、前記開口部に、
    前記ノズルを挿入しないときに閉じ、挿入するときに開
    く弁機構を備えることを特徴とする請求項4または5記
    載の湿分硬化性流動体の硬化低減装置。
  7. 【請求項7】 前記ノズルスタンドは、前記開口部が前
    記室に臨む側から外部に向かって、大きさが増大するよ
    うに形成されることを特徴とする請求項4〜6のいずれ
    かに記載の湿分硬化性流動体の硬化低減装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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