JP2000061224A - 高温炉の集塵装置用濾材およびバグフィルタ― - Google Patents

高温炉の集塵装置用濾材およびバグフィルタ―

Info

Publication number
JP2000061224A
JP2000061224A JP11160137A JP16013799A JP2000061224A JP 2000061224 A JP2000061224 A JP 2000061224A JP 11160137 A JP11160137 A JP 11160137A JP 16013799 A JP16013799 A JP 16013799A JP 2000061224 A JP2000061224 A JP 2000061224A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
dust collector
layer
fibers
filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11160137A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Tamaru
眞司 田丸
Katsutoshi Yamamoto
勝年 山本
Jun Asano
純 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP11160137A priority Critical patent/JP2000061224A/ja
Publication of JP2000061224A publication Critical patent/JP2000061224A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温操作環境下でダイオキシンなどのサブミ
クロン粒子を高効率で捕集でき、しかも払い落とし性に
優れるバグフィルター用濾材を提供する。 【解決手段】 耐熱性繊維の織布または編布からなる基
布とフッ素樹脂繊維、たとえば分枝および/またはルー
プを有するポリテトラフルオロエチレンのステープルフ
ァイバーからなるフェルト層とを含み、該フッ素樹脂繊
維層が濾材の少なくとも一方の最外層を構成しているこ
とを特徴とする高温炉の集塵装置用濾材。基布と最外層
のフッ素樹脂繊維層との間に耐熱性繊維からなる中間層
を設けてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は焼却炉や溶融炉など
の高温炉の集塵装置に用いられる濾材、特にダイオキシ
ンなどの有害物質の除去に有効なバグフィルター用の濾
材に関する。
【0002】
【従来の技術】各種のゴミや廃棄物の焼却炉、溶融炉や
乾燥炉などの生産装置に用いられる高温炉から排出され
るガス中には煤塵などの固体粒子が含まれており、集塵
装置により固体粒子を捕集除去したのち排出されてい
る。
【0003】これらの高温炉の集塵方法としてはスクラ
バ法、サイクロン法、バグフィルター法などが知られて
いる。これらのうちでもバグフィルター法は、構成が簡
単であることに加えて高い濾過能力を備えるため、他の
集塵方法に比べて広い分野で採用されている。
【0004】バグフィルター法は円筒形、封筒状の多数
の濾布(バグフィルター)を内蔵するハウジング内に排
ガスを導入して濾布を通過させることにより、濾布の内
外表面で固体粒子を捕集する方法である。濾布として
は、排ガスの温度や酸、アルカリ、水分などの化学的条
件に応じてポリエステル繊維、メタ系アラミド繊維、パ
ラ系アラミド繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、
ポリイミド繊維、フェノール樹脂繊維、ポリテトラフル
オロエチレン繊維、カーボン繊維、ガラス繊維を単独も
しくは2種以上混合してフェルト状または織布状に加工
した濾材が使用されている。
【0005】バグフィルターによる集塵は使用初期にお
いて濾布の表面近傍で捕集された比較的粗大な固体粒子
が一次付着層を形成し、ついでこの一次付着層が排ガス
中の固体粒子を二次付着層として形成堆積しながら捕集
することによって行なわれる。バグフィルターによる実
質的な捕集能は一次付着層による捕集により達成されて
いるが、固体粒子の付着堆積は濾布の圧力損失を増大さ
せる。そこで定期的にパルスジェット方式などによる付
着堆積物の払い落しを行ない、再生している。しかし、
再生後、一次付着層が形成されるまで微細な粒子は捕集
されずに通過してしまう点が問題となる。
【0006】ところで焼却炉、特に都市ゴミや産業廃棄
物、医療廃棄物などの焼却炉では、廃棄物の焼却に伴っ
て発生する飛灰の集塵装置に採用されている集塵方法は
ほとんどが前記バグフィルターを用いる方法である。
【0007】焼却炉の集塵装置には冷却装置を通った焼
却廃ガスが送られてくるが、それでもガス温度は150
〜250℃である。したがって、集塵装置で使用するバ
グフィルターの濾材の材質も前記の耐熱性に富むものが
使用されており、市販のものとしては広く使用されてい
るものはたとえばガラス繊維の織布、エマルジョン紡糸
法で得られた枝やループのないポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)のモノフィラメントとガラス繊維とを
85/15の重量比で混合した混合繊維を耐熱性の基布
に植毛したフェルトなどがある。
【0008】ガラス繊維の織布は安価であるが耐薬品性
や通気性に劣る。一方、PTFEとガラス繊維の混合フ
ェルトにはそのような問題はないが払い落し性能に劣る
ほか、高価である。
【0009】ところでダイオキシンが都市ゴミなどの廃
棄物の焼却により発生し、集塵装置でも捕集されずに大
気中に放出されていることが問題となっている。ダイオ
キシンは融点302〜306℃、熱分解温度860〜9
20℃の熱的に安定な物質であり、約300℃前後で生
成するといわれている。そこで、集塵装置の運転温度を
下げ、150〜170℃という低温で処理する方向に向
かっている。かかる動向に対して、従来ほど耐熱性が要
求されないことから、ポリフェニレンサルファイド繊
維、ポリイミド繊維、メタ系アラミド繊維、パラ系アラ
ミド繊維のフェルトからなる濾材が開発されている。
【0010】ここでダイオキシンの大気中への放出につ
いて考えてみるに、集塵装置の運転温度でダイオキシン
は固体であり、ほとんど飛灰に付着した形で集塵装置に
送られ、そこでバグフィルターの捕集能に応じた粒径の
飛灰と共に集塵除去される。しかし現在使用または提案
されている前述の焼却炉の集塵装置用の濾材はいずれ
も、1μm以下、いわゆるサブミクロンの飛灰の捕集能
が不充分であり、また払い落し後の捕集能の低下という
問題があり、処理場外へのダイオキシン汚染の原因の一
つとなっていると考えられる。
【0011】サブミクロンの微粒子を捕集できる濾材
は、半導体製造の分野などで実用化されており、また有
価粉塵回収用としてポリエステルのフェルト上にPTF
Eの多孔質膜を接着剤により貼り合せたものなどが知ら
れている。
【0012】しかし、この高捕集能の濾材はPTFE多
孔質膜が25μm以下と非常に薄いため、支持材にホッ
トメルト型の接着剤で接着させているが、150〜17
0℃、またはそれ以上という集塵装置の運転温度では接
着剤が劣化する、払い落し操作時に膜の剥離を生じてし
まう、接着剤が熱により流動し多孔質の孔を塞いでしま
うといったトラブルが生ずるため、焼却炉の集塵装置用
のバグフィルターとして用いることはできない。
【0013】このように、耐熱性でかつサブミクロンの
飛灰まで捕集できる濾材は現在のところない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高温環境下
でサブミクロンの微粒子を高捕集率で集塵できる濾材を
提供することを目的とする。
【0015】さらに本発明は、ダイオキシンなどのサブ
ミクロンの飛灰を高効率で捕集できる高温炉の集塵装置
のバグフィルターを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、耐熱
性繊維からなる織布または編布である基布(A)とフッ
素樹脂繊維からなる層(B)とを含み、該フッ素樹脂繊
維の層(B)が濾材の少なくとも一方の最外層を構成し
ていることを特徴とする高温炉の集塵装置用濾材に関す
る。なお、本発明における高温炉の集塵装置は120℃
以上の運転温度で稼働される集塵装置をいう。
【0017】また本発明は、前記濾材において、前記基
布(A)と最外層のフッ素樹脂繊維層(B)との間に耐
熱性繊維の中間層を有していてもよい(なお、以下の説
明において基布(A)という場合は、織布などの基布と
フェルトなどの中間層とを合わせたものをいう場合もあ
る)。
【0018】また最外層のフッ素樹脂繊維層(B)の目
付は、50〜300g/m2のであるのが好ましい。
【0019】さらに前記基布(A)とフッ素樹脂繊維か
らなる層(B)との剥離強度が1000g/cm以上で
あることが好ましい。
【0020】また、本発明の高温炉の集塵装置用濾材と
して用いる場合、基布(A)の引張強度は30kgf/
5cm以上であるのが好ましく、濾材は初期通気度が1
cc/cm2/秒以上であるのが好ましく、また、粒子
径が1μm以上のフタル酸ジオクチル(DOP)粒子の
初期捕集効率が90%以上、好ましくは95%以上であ
る、さらには粒子径が0.3μm以上のDOP粒子の初
期捕集効率が70%以上、好ましくは90%以上である
のが好ましい。
【0021】本発明の濾材は、フタル酸ジオクチル粒子
の粒子径(μm)をXとし、式(1):
【0022】
【数2】
【0023】で算出されるPF値をYとするとき、Yが Y>29.34X0.3684 を満たすものが好ましい。
【0024】前記基布(A)が織布であり、縦および横
共に20本/インチ以上の織密度を有することが好まし
い。
【0025】これらの濾材はダイオキシンの発生する場
所に好適に使用される。
【0026】フッ素樹脂繊維は、ポリテトラフルオロエ
チレン(PTFE)繊維であるのが好ましい。また、こ
のフッ素樹脂繊維は分枝および/またはループを有して
いるのが好ましい。
【0027】基布または中間層を構成する耐熱性繊維と
しては、ポリフェニレンサルファイド(PPS)繊維、
ガラス繊維、メタ系アラミド繊維、パラ系アラミド繊
維、ポリイミド繊維および/または含フッ素樹脂繊維で
あるのが好ましく、特にPPS繊維が好ましい。
【0028】本発明はまた、前記の濾材により作製して
なる集塵装置用バグフィルターおよび該バグフィルター
を備えた集塵装置に関する。適用する高温炉としては、
都市ゴミ用焼却炉、各種産業廃棄物用焼却炉、医療用廃
棄物用焼却炉などの各種焼却炉、各種金属の溶融炉、焼
成炉、乾燥炉(装置)、ボイラーなどが好適である。
【0029】またバグフィルターとしても、リテイナー
を有するタイプの集塵装置用のバグフィルターとして用
いてもよいし、リテイナーを有しない逆圧洗浄用のバグ
フィルターとして用いてもよい。
【0030】なお各性能は後述する試験方法で測定した
ものである。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の高温炉の集塵装置用濾材
は、耐熱性繊維の基布(A)と少なくとも一方の最外層
にフッ素樹脂繊維の層(B)、好ましくは分枝および/
またはループを有するPTFEステープルファイバーの
フェルト層を有するものである。以下、特に断らない限
りPTFE繊維に代表させて説明するが、他のフッ素樹
脂繊維でも同様である。
【0032】また、基布(A)および中間層においても
含フッ素樹脂繊維を使用することもあるが、最外層
(B)で使用するフッ素樹脂繊維と同じでも異なってい
てもよい。ただし、基布(A)は織布または編布であ
り、含フッ素樹脂繊維がヤーンまたは加工糸などの形で
織布または編布を構成する糸となっており、バラバラの
繊維が交絡している最外層(B)と区分けできる。また
中間層に含フッ素樹脂繊維を使用する場合、最外層
(B)と同じ材質および形状のものを使用する場合は区
分けは困難であり、この場合は中間層が設けられている
とは見なさず最外層(B)が複層となっているとする。
また中間層の含フッ素樹脂繊維として後述するように分
枝やループを有しないステープルファイバーを使用する
場合、通常25〜100mm前後の長さに切り揃えた繊
維とし基布にニードル法などで交絡させることが好まし
く、長さに幅広い分布を有しかつ分枝やループを有する
繊維が好ましく使用される最外層(B)と区分けでき
る。好ましくは最外層(B)のフッ素樹脂繊維と中間層
の含フッ素樹脂繊維とは材質的に異なっている方がよ
い。
【0033】PTFEの最外フェルト層は基布に直接交
絡させてもよいが、バグを保持するリテーナーなどの機
械力による損傷を軽減する、または逆圧洗浄時の屈曲変
形に対する耐久性を向上させるなどの点から、耐熱性繊
維のフェルト層(中間フェルト層)を少なくとも集塵層
側に介在させた複層フェルトの形態が好ましい。
【0034】本発明に用いる基布は前記の耐熱性繊維で
作製した織布または編布である。織り方や編み方につい
ては特に限定されないが、バグフィルターとして使用す
るためには、30kgf/5cm以上の引張強度をもつ
ものが好ましい。耐熱性繊維は使用する環境温度や酸、
アルカリ、水分などの化学的条件などに応じて選定す
る。たとえば使用温度が190〜250℃の場合はカー
ボン繊維、ガラス繊維などの無機繊維、またはPTFE
繊維、ポリイミド繊維などの融点(熱分解温度)が25
0℃以上の有機合成繊維、使用温度が120〜190℃
の場合は前記の繊維に加えてPPS繊維、メタ系または
パラ系アラミド繊維、フェノール樹脂繊維、PTFE以
外のフッ素樹脂繊維などの有機合成繊維が使用できる。
【0035】なお、使用温度が約80℃以下の比較的低
温の場合は、前記の耐熱性繊維以外にも、たとえばポリ
エチレン繊維、ポリプロピレン繊維などのポリオレフィ
ン繊維;アクリル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリエス
テル系繊維などが使用できる。
【0036】もちろん、本発明におけるPTFEウェブ
を構成するPTFEステープルファイバーを用いた基布
も使用できる。
【0037】また基布が織布である場合は、通気性を確
保するために、織密度を縦および横共に20本/インチ
以上、好ましくは25本/インチ以上とすることが望ま
しい。
【0038】つぎに本発明の濾布の最外層(B)を形成
するフッ素樹脂繊維について説明する。
【0039】フッ素樹脂繊維としては、PTFE繊維、
特に分枝および/またはループを有するPTFEステー
プルファイバーがあげられるが、そのほか、たとえばテ
トラフルオロエチレン−パーフルオロ(アルキルビニル
エーテル)共重合体(PFA)繊維、テトラフルオロエ
チレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)
繊維、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(E
TFE)繊維、ポリビニルフルオライド(PVF)繊
維、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)繊維、ポ
リクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)繊維、エ
チレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECT
FE)繊維などが使用できる。
【0040】本発明で用いるPTFEのステープルファ
イバーは、分枝および/またはループを有しているのが
好ましく、交絡性、耐脱毛性に優れているという点か
ら、PTFEのフィルムから焼成または半焼成工程、延
伸工程、高速で回転する針刃ロールによる擦過、解繊工
程などをへて得られるステープルファイバーが好まし
い。
【0041】さらに、このうちでも、半焼成工程をへて
得られるステープルファイバーが、延伸倍率が大きく
(焼成工程をへて得られるものの3〜6倍)、比重の小
さなものが得られるのでウェブの目付を小さくでき、ま
た自己粘着性を示しやすいので熱プレス加工により、毛
羽立ちを抑制できるとともに平滑性に優れるという点で
好ましい。
【0042】本発明における最外層(B)には、前記P
TFEのステープルファイバーと併用して他の繊維、た
とえば無機繊維、耐熱性合成繊維、含フッ素樹脂繊維、
ポリエステル系繊維またはこれらの2種以上の繊維を用
いることができる。
【0043】前記他の繊維の混合割合としては、10〜
90重量%であり、10〜75重量%であることが好ま
しく、15〜75重量%であることがさらに好ましく、
該配合割合が10重量%未満では交絡性の改良も進まず
単に夾雑物となる傾向があり、90重量%を超えるとP
TFEの特性が発揮されなくなる傾向がある。
【0044】前記他の繊維を2種以上用いるのは、他の
層との交絡強度、見掛密度、導電性の付与、通気性など
の特性を様々変化させて、最終用途に見合った濾材を作
製するためである。
【0045】前記無機繊維としては、たとえば炭素繊
維、活性炭繊維、ガラス繊維、金属繊維、アスベスト、
ロックウールなどがあげられるが、繊維長の点から炭素
繊維、活性炭繊維、ガラス繊維、金属繊維が好ましい。
また、有毒ガスを吸着する活性炭繊維がさらに好まし
い。
【0046】前記耐熱性合成繊維としては、たとえばポ
リフェニレンサルファイド(PPS)繊維、ポリイミド
(PI)繊維、パラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊
維、フェノール系繊維、ポリアリレート繊維、炭素化繊
維、含フッ素樹脂繊維が好ましい。なお、フェルト層の
緻密化が得られる点から繊維径は1デニール以下とする
のが好ましい。
【0047】前記PTFE繊維以外の併用可能な含フッ
素樹脂繊維としては、たとえばテトラフルオロエチレン
−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体
(PFA)繊維、テトラフルオロエチレン−ヘキサフル
オロプロピレン共重合体(FEP)繊維、エチレン−テ
トラフルオロエチレン共重合体(ETFE)繊維、ポリ
ビニルフルオライド(PVF)繊維、ポリビニリデンフ
ルオライド(PVdF)繊維、ポリクロロトリフルオロ
エチレン(PCTFE)繊維、エチレン−クロロトリフ
ルオロエチレン共重合体(ECTFE)繊維などが好ま
しい。
【0048】前記ポリエステル系繊維としては、たとえ
ばポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレ
フタレート繊維などがあげられるが、工業的な生産など
による経済的理由からポリエチレンテレフタレート繊維
が好ましい。また、たとえばナイロン繊維、ウレタン繊
維なども用いることができる。
【0049】そのほか、たとえばテトラフルオロエチレ
ン(TFE)の乳化重合法により得られる水性分散体か
らエマルジョン紡糸工程、焼成工程などをへて得られる
ステープルファイバー、PTFEのフィルムから焼成工
程、スリット工程、延伸工程などをへて得られるステー
プルファイバー、PTFEのフィルムから焼成工程、延
伸工程、スプリット工程、裁断工程などをへて得られる
ステープルファイバーも交絡性、捕集性能に劣るものの
複層フェルトの形態の場合は使用してもよい。
【0050】前記の各繊維に光触媒金属酸化物が配合さ
れていてもよい。光触媒金属酸化物は酸化チタン、特に
アナターゼ型酸化チタンが好ましい。この光触媒金属酸
化物はフッ素樹脂繊維と組み合せるのが好ましい。
【0051】PTFEフェルト層(B)はPTFEステ
ープルファイバーからなるウェブをフェルト化して得ら
れる。このウェブ(PTFEフェルト層)の目付は、P
TFEが有する本来の特性を維持でき、耐摩擦性をはじ
めとする本発明の各用途における効果、さらにコストメ
リットが得られるという点から50〜300g/m2
あることが好ましく、捕集性能および圧力損失のバラン
スが好適になるという点から100〜250g/m2
あることがさらに好ましい。
【0052】また、PTFEのステープルファイバーか
らなるウェブの目付を50〜300g/m2にする場
合、該ステープルファイバーの繊維長としては1〜10
0mmであることが、ウェブの地合いがよく、比較的均
一なウェブを得ることができるという点から好ましく、
1〜50mmであることがより好ましく、3〜25mm
であることがさらに好ましく、3〜15mmであること
がとくに好ましい。
【0053】さらにPTFEステープルファイバーは
0.5m2/g以上の比表面積をもつことが微粒子と繊
維の接触効率が上がり捕集性能を向上させる点から好ま
しい。
【0054】PTFEステープルファイバーのウェブは
通常のウェブ形成技術、たとえばカード機による方法、
エアレイ法などにより作製できる。この際、本発明に用
いられるPTFEステールファイバーは分枝および/ま
たはループを有しているので、繊維の脱落などが極めて
少ないウェブが得られる。
【0055】本発明の高温炉の集塵装置用濾材は、かく
して得られたPTFEのウェブを基布に直接、または基
布に予め形成された他の耐熱性繊維の中間フェルト層に
交絡させて最外層のフェルト層を形成することにより製
造される。本発明においてはバグの機械的外力による損
傷の軽減などの点から、中間フェルト層を介する複層フ
ェルトの形態とするのが好ましい。
【0056】中間フェルト層は最外フェルト層を構成す
るPTFEステープルファイバー以外の耐熱性繊維で形
成されるのが好ましい。該耐熱性繊維としては前記の基
布に用いられる耐熱性繊維および前記PTFEフェルト
層に混合可能な耐熱性繊維があげられる。特に好ましい
中間フェルト層用の耐熱性繊維としては、たとえばメタ
系アラミド繊維、ポリイミド繊維、パラ系アラミド繊
維、PPS繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、
フェノール樹脂繊維、他のフッ素樹脂繊維、カーボン繊
維、ガラス繊維などがあげられる。基布および中間フェ
ルト層を形成する材料の種類は同じでも異なっていても
よいし、それぞれが混合物であってもよい。中間フェル
ト層は前記耐熱性繊維のウェブをニードルパンチ法など
で基布の繊維と交絡させることにより形成できる。
【0057】基布(A)と最外層(B)との剥離強度を
1000g/cm以上とすることにより、層間剥離が生
じなくなる。
【0058】本発明の複層フェルト型の濾材は、たとえ
ば図1に模式的に示すような断面構造を有している。図
1において、1は中間フェルト層2の少なくとも一方の
最外表面に形成されているPTFEのステープルファイ
バーからなる最外フェルト層(緻密層)であり、中間フ
ェルト層2は耐熱性繊維4からなりその中央部分に基布
3を有している。図2は、図1で示される本発明の複層
フェルト型濾材を集塵に用いたあとの断面を模式的に示
しており、1〜4は前記と同じであり、5はダストの粒
子を示している。
【0059】つぎに、このような本発明の複層フェルト
型の濾材を得るための製法について説明するが、とくに
断わりのない限り、用いる各種の材料は前記したものを
用いることができる。
【0060】(中間フェルト層の形成) (ア)本発明において基布に中間フェルト層を形成する
方法は、通常の方法、たとえばニードルパンチ法によれ
ばよい。
【0061】(複層化するためのPTFEウェブの作
製) (イ)PTFEの半焼成フィルムを6〜30倍に延伸し
たのち、図3に示す擦過および解繊をするための装置を
用いて擦過、解繊する。
【0062】図3において、6はPTFEの一軸延伸フ
ィルム、7はピンチロール、8は針刃ロール、9は針、
10はフード、11は搬送ベルト、12は解繊されたP
TFEのステープルファイバー、13はPTFEのステ
ープルファイバーからなる綿状物を示す。
【0063】前記擦過、解繊して得られるPTFEのス
テープルファイバーは、図4に模式的に示すような形状
を有している。図4において、14は前記綿状物を構成
するPTFEのステープルファイバー、16は縮れ、1
5、17および18は分枝、19はループを示す。
【0064】このような擦過、解繊により、ループ構造
および/または分枝を有し、場合によっては捲縮性のあ
る繊維長1〜100mmで比表面積0.5g/m2以上
のステープルファイバーの綿状物からなる目付50〜3
00g/m2のウェブが得られる。
【0065】(最外フェルト層の形成) (ウ)前記(ア)に示す中間フェルト層のうえに、前記
(イ)で得られたPTFEウェブをのせ、ウォータージ
ェットニードル装置を用いて、該フェルトを形成してい
る繊維と該ウェブを形成しているステープルファイバー
とを交絡により結合して、複層フェルト化する。ウォー
タージェットニードルの条件としては、通常のコットン
繊維のフェルト化に用いられる条件があげられる。
【0066】なお、複層化するためのPTFEの半焼成
ステープルファイバーからなるウェブ作製には、前記図
3に示す擦過および解繊をするための装置を用いること
が、該ファイバーが装置内に詰ったり、また付着したり
しないという点から好ましく、さらに中間フェルト層に
該ファイバーを直接堆積することができるので、工程の
簡略化が図れるという点で好ましい。また、このとき前
記中間フェルト層の代わりに通気性のあるスパンボンド
不織布や織布に前記PTFEステープルファイバーを一
時的に堆積してから、中間フェルト層に転載したのち、
前記したようなウェータージェットニードル装置を用い
て交絡してもよい。また金属針によるニードルパンチを
併用することにより交絡がより進み、とくに中間フェル
ト層の内部の該フェルトを形成している耐熱性繊維とも
交絡するので、より強固な複層フェルトが得られる。
【0067】また、前記手法により得られた複層フェル
トのPTFEステープルファイバーからなる最外フェル
ト層の表面を平滑化することにより、さらに摩擦係数が
低く、離型性に優れたものを作製できる。
【0068】表面平滑化の手段としては摩擦係数を低く
でき、離型性に優れることができるものであればよく、
たとえば、加熱できるニップロールや面圧でニップを行
うような連続式ベルト式ラミネーター(たとえばアサヒ
繊維機械(株)製JR:9005)を用いればよい。ま
た、焼きゴテのようなもので逐次プレスする方法や、家
庭用のアイロン、ズボンプレッサーなどでもよい。表面
平滑化の状態は、100〜360℃の範囲内の温度で圧
力と加圧時間により自由にか得ることができる。
【0069】このような製法により得られる複層フェル
ト型の濾材は、その表面のPTFEのステープルファイ
バーからなる最外フェルト層が緻密であり、該ファイバ
ーはループ構造および/または分枝を有しているので、
中間フェルト層を形成している繊維との交絡性に優れて
おり、とくに耐摩擦性に優れているとともに弾性、可撓
性を有しており、PTFEが本来有している特性を保持
しているものである。
【0070】本発明の濾材は、高温炉の集塵装置のバグ
フィルターなどに利用できる。バグフィルターは、たと
えば前記濾材をPTFEの最外フェルト層が外側になる
ように、直径100〜300mm、長さ0.5〜5mの
バグ状に縫製加工し、内部にリテイナーと呼ばれる形状
保持枠を挿入して得られ、PTFEの最外フェルト層の
側からダストなどの粒子を含む流体(液体や気体)を供
給することにより、濾過されて清浄な流体をバグフィル
ターの開口部から外部へ放出することができる。また、
前記ステープルファイバー層をバグフィルターの内側に
なるようにしてもよく、この場合の前記流体の流れは逆
になる。さらに、濾過面積を大きくするために、プリー
ツ状の濾材を用いてもよい。
【0071】リテイナーを持たないタイプの逆圧洗浄用
のバグフィルターは、たとえば前記濾材をPTFEの最
外フェルト層が内側になるように、直径100〜300
mm、長さ0.5〜20mのバグ状に縫製加工して得ら
れる。濾過操作は、バグの開口部からPTFEの最外フ
ェルト層の側(バグの内側)へダストなどの粒子を含む
流体(液体や気体)を供給することにより、濾過されて
清浄な流体をバグの外部へ放出することができる。
【0072】また、PTFEフェルト層中のステープル
ファイバーが基布または中間フェルト層の耐熱性繊維に
交絡により強固に結合しているため、バグフィルターと
して使用した場合、パルスジェット用空気や逆圧洗浄用
の空気によって発生する膨脹、振動、屈曲変形、摩耗な
どの機械的強度に対する耐久性が優れており、バグフィ
ルターの損傷トラブルを軽減することができる。
【0073】ところで、前述のように、耐熱バグフィル
ター用の濾布としてメタ系アラミド繊維、PPS繊維、
ポリイミド繊維、PTFE繊維などからなる単層のフェ
ルトが広く使用されている。このような従来の単層濾材
の表面のみをPTFEのステープルファイバーを用いて
複層化することで本発明の濾材とすることができ、PT
FEのステープルファイバーの優れた性能を安価に付与
することができる。
【0074】本発明の濾材は、集塵側の表面層(最外
層)がPTFEステープルファイバーのフェルト層であ
るので、その優れた特性すなわち小さい表面エネルギー
のためにダストなどの粒子の脱離がよく、たとえば湿潤
ダストの固着が起らず払い落し性に優れている。
【0075】また、最外層がPTFEのステープルファ
イバーで緻密に形成されているので、ダストなどの粒子
が母材フェルトの深部まで侵入せず、圧力損失の上昇を
長期にわたって低く維持することができる。
【0076】なお、本発明において、前記濾材は平板状
でも用いることができ、たとえば500mm×500m
mの大きさの濾材の外周を金属製の枠で囲い、外周から
流体が漏れないようにシールしたり、また流体の圧力に
耐えるように濾材の両面を網で覆って補強してもよく、
さらに濾過面積を大きくするために、プリーツ状の濾材
としてもよい。また箱状や球面状として用いることもで
きる。
【0077】本発明の濾材は優れた耐熱性に加えて捕集
効率、通気度、払い落し性にも優れている。
【0078】たとえば初期通気度は1cc/cm2/秒
以上、好ましくは5cc/cm2/秒以上であり、20
cc/cm2/秒まであげられる。したがって圧力損失
も少ない。通常10〜15cc/cm2/秒の範囲のも
のが好適に使用される。
【0079】またフタル酸ジオクチル(DOP)につい
て、粒子径が1μm以上の粒子の初期捕集効率は90%
以上、好ましくは95%以上であり、粒子径が0.3μ
m以上のサブミクロン粒子を含む場合でも70%以上、
好ましくは90%以上の初期捕集効率をもつ。したがっ
て、類似物質であるダイオキシンも同様の高効率で捕集
できる。
【0080】さらに、リテイナーを有する方式のパルス
ジェット方式による払い落し後(再生後)の目詰まりも
少なく、しかも再生後の捕集効率の極端な低下もない。
たとえばダスト付着量は5g/0.09m2以下、特に
3.5g/0.09m2以下にすることができる。
【0081】そのほか結露した水滴で濡れることがない
ので、たとえ100℃以下の条件での集塵でも濡れによ
る圧損の上昇が生じないし、また使用済のバグフィルタ
ーの付着物の水洗除去も容易であるなど各種性能に優れ
ているものである。
【0082】ところで集塵した付着堆積物を剥離する方
式として、前記のパルスジェット方式のようなリテイナ
ーを使用する方式のほか、リテイナーを持たない付着堆
積物の剥離方式としてたとえば逆圧洗浄方式や機械的加
振方式などが知られている。
【0083】本発明の濾材は、パルスジェット方式だけ
ではなく、リテイナーを持たない逆圧洗浄方式や機械的
加振方式のバグフィルターとしても、特に優れた効果を
発揮する。
【0084】リテイナーを持たない逆圧洗浄方式や機械
的加振方式では、付着した堆積物(ダスト)をバグフィ
ルターに物理的変形、たとえば屈曲変形や振動を加える
ことにより剥離している。この種のバグフィルターの材
料としては、従来、耐熱性繊維のフェルトにPTFEの
延伸多孔質膜をラミネートした濾材が使用されている。
しかしこのPTFE多孔質膜ラミネート材では、屈曲変
形操作を繰返し行なうと屈曲疲労により皺が発生し最終
的には座屈を生じてしまい、その部分の機械的強度が極
端に低下してしまう。本発明者らの検討の結果、この現
象はPTFE多孔質膜を外側に設けた場合(パルスジェ
ット方式)に起こる外曲げよりも、逆圧洗浄方式などの
内曲げにおいて顕著に生ずることが判明した。
【0085】しかし本発明の濾材をPTFEフェルト層
(B)を内側にして使用すると、バグの内側が繊維が交
絡したフェルト層であるから、屈曲変形を繰り返して行
なっても座屈はもとより極端な皺も発生せず、長期間に
わたる優れた耐久性が得られ、集塵効果を長期間維持で
きる。
【0086】本発明の濾材は種々の高温炉の集塵装置に
用いるものである。高温炉の集塵装置としては、たとえ
ば都市ゴミ用、産業廃棄物、医療廃棄物などの大型また
は小型の焼却炉の集塵装置;高炉、転炉、製鋼用アーク
炉、焼結炉、キュポラ、亜鉛電炉、アルミニウム電解
炉、伸銅設備、アルミニウム二次精練設備、低周波炉、
鉛溶解精練再生炉、フェロアロイ開放型アーク炉などの
金属溶融炉の集塵装置;コークス炉、石灰焼成炉、石膏
焼成炉、黒鉛焼成炉、カーボンブラック製造設備などの
焼成炉の集塵装置;肥料工場、製薬工場、アスファルト
プラント、スプレードライヤーなどの粉体乾燥機の集塵
装置;石炭流動床ボイラー、微粉炭ボイラー、オイルコ
ークスボイラー、石炭ストーカーボイラー、木屑ボイラ
ー、廃タイヤボイラーなどの各種ボイラーの集塵装置な
どがあげられる。
【0087】本発明の濾材は高温炉の集塵装置に最適で
あるが、それら以外の各種の集塵装置にも使用できる。
たとえば粉砕、分級の製品の捕集用として鋳物工場や飼
料工場の集塵装置、石油コークス粉集塵装置、鋳物砂再
生炉集塵装置、砕石プラント集塵装置、カーシュレッダ
ー集塵装置など;空気輸送用として農薬工場や製粉工場
の集塵装置、セメントクリンカ集塵装置など;局所の集
塵用としてサイジングプラント集塵装置、コークス炉ガ
イド車集塵装置、プラズマ切断機排煙集塵装置、鉛粉製
造工場集塵装置、コールドスカーファー集塵装置など;
その他飼料貯蔵庫集塵装置、溶融亜鉛メッキ槽集塵装
置、静電粉体塗装回収装置、ブレーキライニング研摩粉
集塵装置、ゴム精練用密閉式混合機集塵装置、ガラス繊
維溶融炉乾式フッ素ガス除去装置、酸素製造工場集塵装
置、貯鉱槽集塵装置などにも使用できる。
【0088】本発明の高温炉の集塵装置用の濾材として
好ましい実施形態をつぎにあげるが、本発明はこれらの
形態に限定されるものではない。
【0089】(I)(1)基布:耐熱性繊維の織布また
は編布 (2)フッ素樹脂フェルト層:分枝および/またはルー
プを有するPTFEステープルファイバー 繊維長:1〜100mm 比表面積:0.5m2/g以上 目付:50〜300g/m2 (3)性能 初期通気度:10cc/cm2/秒以上 初期捕集効率(DOP):1μm以上が90%以上、
0.3μm以上が70%以上 ダスト付着量:5g/0.09m2以下 (4)好適な用途 高温炉の集塵装置用バグフィルター
【0090】 (II)(1)基布:耐熱性繊維の織布または編布 (2)中間フェルト層:耐熱性繊維 目付((1)+(2)):300〜800g/m2 (3)フッ素樹脂繊維の最外フェルト層:分枝および/
またはループを有するPTFEステープルファイバー 繊維長:1〜50mm 比表面積:0.5m2/g以上 目付:50〜300g/m2 (4)性能 初期通気度:5cc/cm2/秒以上 初期捕集効率(DOP):1μm以上で90%以上、
0.3μm以上で70%以上 ダスト付着量:5g/0.09m2以下 (5)好適な用途 高温炉の集塵装置(運転温度120℃以上)用のバグフ
ィルター
【0091】(III)(1)基布:パラ系アラミド繊
維、メタ系アラミド繊維、PPS繊維、ポリイミド繊
維、含フッ素樹脂繊維の織布 (2)中間フェルト層:パラ系アラミド繊維、メタ系ア
ラミド繊維、PPS繊維、ポリイミド繊維 目付((1)+(2)):300〜800g/m2 (3)フッ素樹脂繊維最外フェルト層:分枝および/ま
たはループを有する半焼成PTFEステープルファイバ
ー 繊維長:1〜50mm 比表面積:0.9m2/g以上 目付:100〜250g/m2 (4)性能 初期通気度:9cc/cm2/秒以上 初期捕集効率(DOP):1μm以上で90%以上、
0.3μm以上で70%以上 ダスト付着量:5g/0.09m2以下 (5)好適な用途 各種焼却炉、金属溶融炉、焼成炉、乾燥機などの集塵装
置用バグフィルター
【0092】(IV)(1)基布:メタ系アラミド繊維、
PPS繊維、PTFE繊維 (2)中間フェルト層:メタ系アラミド繊維、PPS繊
維 目付((1)+(2)):350〜500g/m2 (3)フッ素樹脂繊維最外フェルト層:分枝および/ま
たはループを有する半焼成PTFEステープルファイバ
ー 繊維長:3〜25mm 比表面積:1.5m2/g以上 目付:100〜200g/m2 (4)性能 初期通気度:9cc/cm2/秒以上 初期捕集効率(DOP):1μm以上で95%以上、
0.3μm以上で90%以上 ダスト付着量:5g/0.09m2以下 (5)好適な用途 都市ゴミ焼却炉、産業廃棄物焼却炉
【0093】(V)(1)基布:PPS繊維の平織の織
布、PTFE繊維の織布 (2)中間フェルト層:PPSステープルファイバー 目付((1)+(2)):350〜500g/m2 (3)フッ素樹脂繊維最外フェルト層:分枝および/ま
たはループを有する半焼成PTFEステープルファイバ
ー 繊維長:3〜25mm 比表面積:1.5m2/g以上 目付:100〜200g/m2 (4)性能 初期通気度:9cc/cm2/秒以上 初期捕集効率(DOP):1μm以上で95%以上、
0.3μm以上で90%以上 ダスト付着量:3g/0.09m2以下 (5)好適な用途 都市ゴミ焼却炉、産業廃棄物焼却炉
【0094】(VI)(1)基布:パラ系アラミド繊維、
メタ系アラミド繊維、PPS繊維、ポリイミド繊維、ポ
リエステル繊維、含フッ素樹脂繊維の1種または2種以
上を用いた織布 (2)中間フェルト層:パラ系アラミド繊維、メタ系ア
ラミド繊維、PPS繊維、ポリイミド繊維、ポリエステ
ル繊維、含フッ素樹脂繊維、活性炭繊維、ガラス繊維の
1種または2種以上 目付((1)+(2)):300〜800g/m2 (3)フッ素樹脂繊維最外フェルト層:分枝および/ま
たはループを有する半焼成PTFEステープルファイバ
ー 繊維長:1〜50mm 比表面積:0.9m2/g以上 目付:100〜250g/m2 (4)性能 初期通気度:9cc/cm2/秒以上 初期捕集効率(DOP):1μm以上で90%、0.3
μm以上で70% ダスト付着量:5g/0.09m2以下 (5)好適な用途 各種焼却炉、金属溶融炉、焼成炉、乾燥機などの集塵装
置の逆圧洗浄用バグフィルター
【0095】
【実施例】つぎに実施例および比較例をあげて本発明を
説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるも
のではない。
【0096】実施例1 PTFEファインパウダーから常法により未焼成フィル
ムを作製し、337℃に加熱した塩浴中で45秒間熱処
理することにより半焼成フィルムを得、350℃で25
倍に一軸延伸した。この一軸延伸フィルムを回転速度4
500rpm、フィルム送り速度1.5m/分で針刃ロ
ールにより擦過解繊して分枝およびループを有するPT
FEステープルファイバーの綿状物を製造した。得られ
たPTFEステープルファイバーの繊維長は概ね1〜1
00mmの間にあり、比表面積は3.3m2/gであ
り、平均繊維径は10μmであった。
【0097】得られたPTFEステープルファイバーの
綿状物から目付150g/m2のウェブを作製した。
【0098】基布(耐熱性繊維の織布)にメタ系アラミ
ド繊維の中間フェルト層を交絡した濾布(目付350g
/m2、引張強度:縦80kgf/5cm、横115k
gf/5cm)の中間フェルト層上に前記PTFEのウ
ェブを載せ、ウォータージェットニードル法により後述
の条件下でPTFEステープルファイバーと中間フェル
ト表面層のメタ系アラミド繊維とを交絡させて最外層が
PTFEフェルト層の複層フェルト型濾材を製造した。
【0099】(ウォータージェットニードルの条件)ウ
ォータージェットニードルの吐出し孔の配置は、吐出し
孔径150μmが幅方向に0.6mm間隔の配列で長手
方向に4列配置されたものであり、その圧力は1列目が
17kgf/cm2、2列目が28kgf/cm2、3列
目が55kgf/cm2、4列目が55kgf/cm2
あった。この条件で3回処理した。
【0100】得られた本発明の複層フェルト型濾材およ
び、PTFEフェルト層を設けるまえの前記メタ系アラ
ミド繊維の濾布(比較例1)について、つぎの試験を行
なった。
【0101】通気度:JIS L1096に準じている
フラジール型通気度試験機を用いて測定した。結果を表
1に示す。 ダスト付着量:後述する図5に示す装置により関東ロー
ムdp50(1.5μm径)を擬似ダストとして、つぎ
の条件下で測定した。結果を表1に示す。 濾過速度:3.0m/秒 ダスト濃度:12.5g/m3 濾過面積:30×30cm(0.09m2) 圧力損失:後記する図6に示す装置を用い、濾過風速
3.3cm/秒の条件で測定した。結果を表1に示す。 厚 さ:圧縮弾性試験機(中山電機産業(株)製)を用
い、20g/cm2の荷重をかけ、ランダムに10点を
測定し、その平均値を用いた。結果を表1に示す。 初期捕集効率(DOP)および粒子透過率:後述する図
6に示す装置により、フタル酸ジオクチル(DOP)粒
子(粒径範囲約0.1〜1.0μm)を用い、つぎの条
件下で測定した。結果を図7に示す。 濾過風速:3.3cm/秒 濾過面積:95cm2 上流濃度:0.3μm径の粒子で30000個/リット
【0102】(図5に示す装置の説明)ヒーター付きフ
ィーダ21、エゼクタ22および空気取り入れ口23か
らなる粉塵供給部から試験用粉塵を供給する。集塵室2
4内には被験サンプル濾材25が配設されており、サン
プル濾材25の両側に圧力センサ26が設けられてい
る。集塵室24内はブロア27により粉塵供給部から図
中右側に流れる気流が生じており、供給された粉塵はサ
ンプル濾材25の図中左側に堆積し、サンプル濾材の左
右で圧力差が生ずる。この圧力差が所定の値になったと
き集塵室24の上部に設けられたパルス噴射口28から
衝撃波を送り、サンプル濾布25の図中左側に堆積した
粉塵をダストホッパ29に落下させる。ダストの付着量
は、集塵する前後の重量差から算出する。
【0103】(図6に示す装置の説明)空気をフィルタ
31およびマスフローコントローラ32を介してDOP
粒子発生器33に導入し、ついでプレフィルタ34で測
定外の大粒子(粒径1μm超)を減数したのち集塵室3
5に下から供する。集塵室35にはサンプル濾材36が
配設されており、サンプル濾材36の上下に圧力センサ
37が設けられ、差圧計38で圧力差を検出する。この
圧力差が一定になるようにマスフローコントローラ32
で流量を調節する。39はパーティクルカウンタで、サ
ンプル濾材36を通過後の気流中の粒子の粒径ごとの数
を測定し、粒径ごとに初期捕集効率および粒子透過率を
算出する。また、圧力損失は流量を一定にして差圧計で
測定する。
【0104】
【数3】
【0105】また、圧力損失および粒子透過率の値から
前記式(I)に従ってPF値を算出した。結果を図8に
示す。
【0106】実施例2および比較例2 実施例1において、耐熱性の基布にPPS繊維を中間フ
ェルト層として交絡した濾布(引張強度は表1に示す)
を用いたほかは実施例1と同様にしてPTFEの最外フ
ェルト層を設けて本発明の濾材を製造した。なお、PT
FEフェルト層を設けるまえの前記濾布を比較例2とし
た。
【0107】得られた各濾材につき、各性能を測定し
た。結果を表1、図7および図8に示す。
【0108】実施例3および比較例3 実施例1において、耐熱性の基布にポリイミド繊維を中
間フェルト層として交絡した濾布(引張強度は表1に示
す)に実施例1と同様にしてPTFEフェルト層を設け
て本発明の濾材を製造した。なお、PTFEフェルト層
を設けなかった濾布を比較例3とした。
【0109】得られた各濾材につき、各性能を測定し
た。結果を表1、図7および図8に示す。
【0110】実施例4 実施例1において、エマルジョン紡糸法で製造したPT
FEモノフィラメントの基布に同じくエマルジョン紡糸
法で製造したPTFEモノフィラメントのステープルフ
ァイバーのウェブを交絡させて中間フェルト層とした濾
布に実施例1と同様にしてPTFEの最外フェルト層を
設けて本発明の濾材を製造した。
【0111】得られた濾材につき、各性能を測定した。
結果を表1、図7および図8に示す。
【0112】比較例4 エマルジョン紡糸法で製造されたPTFEモノフィラメ
ントの織布を基布としこれの上下にエマルジョン紡糸法
で得たPTFEモノフィラメントを裁断して得られたス
テープルファイバー(分枝とループを有さない)85重
量%とガラス繊維のカットファイバー15重量%とから
なる混合ウェブを交絡した濾布につき、各性能を測定し
た。結果を表1、図7および図8に示す。
【0113】
【表1】
【0114】表1、図7および図8から明らかなよう
に、フッ素樹脂繊維、特に分枝および/またはループを
有するPTFEステープルファイバーからなるフェルト
層を最外層に有する本発明の濾材はサブミクロンの粒子
をも高効率で捕集でき、しかもダストの付着量が少な
く、長期間繰り返して使用できるものである。
【0115】実施例5 実施例1においてPTFEフェルト層の目付を250g
/m2とし、基布として表2に示す織密度を有するガラ
ス繊維の綾織布を用い、また以下に示すウォータージェ
ットニードル条件で交絡させたほかは同様にして本発明
の濾材を作製した。この濾材について、実施例1と同様
の試験を行ない(ただしダスト付着量試験を除く)、さ
らに以下のPTFEフェルト層と基布との剥離強度を調
べた。結果を表2に示す。
【0116】(ウォータージェットニードルの条件)ウ
ォータージェットニードルの吐出し孔の配置は、孔径の
異なる4列の吐き出し孔(吐出し孔径は順に150μ
m、130μm、120μmおよび100μm)が幅方
向に約1mm間隔の配列で長手方向に配置されたもので
あり、それぞれの列の吐き出し圧力条件をつぎのとおり
に変更しながら3回処理した。
【0117】 吐き出し孔径(μm) 圧力条件(kgf/cm2) 1回目 150 15 130 20 120 35 100 55 2回目 150 70 130 85 120 85 100 85 3回目 150 85 130 85 120 100 100 100
【0118】(剥離試験)被験サンプルの濾材(30×
150mm)のPTFEフェルト層(またはPTFE多
孔質膜)側にクラフトテープ(積水化学工業(株)製の
ビニルクロスNo750)をしっかり貼りつけたのち、
基布とPTFEフェルト層(またはPTFE多孔質膜)
との間を手で少し剥がしておく。ついで引張試験機
((株)島津製作所製のオートグラフDSC−500)
の一方のチャックに基布側を、他方のチャックにクラフ
トテープが貼りつけられたPTFEフェルト層(または
PTFE多孔質膜)を取りつけ、チャック間距離200
mm、引張速度300mm/分で180度剥離試験を5
枚のサンプルについて行ない、平均値を剥離強度とす
る。なお、各サンプルにおいては、剥離距離が20m
m、40mmおよび60mmの時点の剥離強度を測定
し、その平均値をそのサンプルの剥離強度とする。
【0119】比較例5 実施例5において使用した基布(ガラス繊維の綾織布)
にPTFEの多孔質膜を貼り合せた従来の濾材を用いて
実施例5と同様の試験を行なった。結果を表2に示す。
【0120】実施例6 実施例5において、基布として表2に示す織密度を有す
るガラス繊維の二重織りの織布を用いたほかは同様にし
て本発明の濾材を作製した。この濾材について、実施例
1および5と同様の試験を行なった(ただしダスト付着
量試験を除く)。結果を表2に示す。
【0121】比較例6 実施例6において使用した基布(ガラス繊維の二重織
布)にPTFEの多孔質膜を貼り合せた従来の濾材を用
いて実施例5と同様の試験を行なった。結果を表2に示
す。
【0122】
【表2】
【0123】表2から、基布にPTFE多孔質膜を貼り
合わせたものは基布とPTFE多孔質膜の間に層間剥離
が容易に起こるが、本発明のPTFEフェルト層(B)
は基布に強力に絡みついていることが分かる。
【0124】実施例7 実施例3で作製した本発明の濾材について、つぎの屈曲
疲労試験を行ない、屈曲疲労試験後に引張試験を行なっ
た。結果を表3に示す。
【0125】(屈曲疲労試験) 試験装置 デマチャ式屈曲疲労試験機(JIS K 6301 お
よびK 6202に規定する装置) 試験条件 試験温度:200℃ サンプル形状:幅25mm、長さ140mm チャック間屈曲距離:最大63mm、最小6mmのスト
ローク 屈曲サイクル速度:150サイクル/分 屈曲サイクル総回数:6万回 試験方法 サンプルをPTFEフェルト層が内側になるように屈曲
する試験(内曲げ試験)と、PTFEフェルト層が外側
になるように屈曲する試験(外曲げ試験)を行ない、5
枚のサンプルの平均値を算出する。
【0126】 (引張試験) 試験装置 引張試験機((株)島津製作所製のオートグラフDSC−500) 試験条件 試験温度:25℃ 試験片:(a)濾材を幅方向に幅20mm、長さ140mmに裁断したもの (b)濾材を長手方向に幅20mm、長さ140mmに裁断したもの チャック間距離:30mm 引張速度:200mm/分 強度の算出 5枚のサンプルの平均値を5cm幅に換算して評価する。
【0127】比較例7 ポリイミド繊維製の織布からなる基布およびポリイミド
繊維の中間層からなるフェルトの一方の面にPTFE多
孔質膜を貼りつけた従来の濾材(目付400m 2、厚さ
(100g荷重時)1.8mm)を作製し、実施例7と
同様にして屈曲疲労試験および屈曲疲労試験後の引張試
験を行なった。結果を表3に示す。
【0128】
【表3】
【0129】表3の結果から、PTFE多孔質膜を貼り
合わせた比較例7の濾材では、多孔質膜側(内側)に屈
曲疲労を加えた場合著しい強度の低下が生じたが、本発
明の濾材では強度の低下は内側屈曲でも外側屈曲でも殆
ど生じないことが分かる。
【0130】
【発明の効果】本発明の高温炉の集塵装置用濾材によれ
ば、耐熱性に優れた材料を用い、接着剤ではなく交絡に
より結合しているので高温の使用環境での使用に対応で
き、しかもサブミクロンの粒子の捕集効率が高くダイオ
キシンなどの捕集能に優れ、しかもダスト付着量が少な
い(払い落とし性に優れる)ので繰り返し長期間使用す
ることができる。
【0131】また、層間の剥離強度が大きく耐久性に優
れ、さらに耐屈曲疲労性にも優れるのでダストの払い落
とし方式を問わず、各種のバグフィルターとして、特に
従来耐久性に問題のあった逆圧洗浄方式や機械的加振方
式用のバグフィルターとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の複層フェルト型濾材の集
塵前の概略断面模式図である。
【図2】図1に示す濾材の集塵後の概略断面模式図であ
る。
【図3】本発明に用いるPTFEの一軸延伸フィルムを
擦過解繊するための装置の概略断面模式図である。
【図4】本発明に用いる分枝および/またはループを有
するPTFEステープルファイバーの模式図である。
【図5】本発明の実施例においてダスト付着量を測定す
るための装置の概略断面模式図である。
【図6】本発明の実施例において圧力損失および初期捕
集効率を測定するための装置のフローダイヤグラムであ
る。
【図7】本発明の実施例および比較例で測定したダスト
付着量と粒径の関係を示すグラフである。
【図8】本発明の実施例および比較例におけるPF値と
粒径の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 最外PTFEフェルト層 2 中間フェルト層 3 基布 4 耐熱性繊維 5 ダスト 14 分枝および/またはループを有するPTFEステ
ープルファイバー 15 分枝 16 縮れ 17 分枝 18 分枝 19 ループ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 純 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性繊維からなる織布または編布であ
    る基布(A)とフッ素樹脂繊維からなる層(B)とを含
    み、該フッ素樹脂繊維の層(B)が濾材の少なくとも一
    方の最外層を構成していることを特徴とする高温炉の集
    塵装置用濾材。
  2. 【請求項2】 前記基布(A)と最外層のフッ素樹脂繊
    維の層(B)との間に、さらに耐熱性繊維の中間層を有
    する請求項1記載の集塵装置用濾材。
  3. 【請求項3】 前記フッ素樹脂繊維からなる層(B)の
    目付が50〜300g/m2である請求項1または2に
    記載の集塵装置用濾材。
  4. 【請求項4】 前記基布(A)または基布(A)と中間
    層を合わせた層の引張強度が30kgf/5cm以上で
    ある請求項1〜3のいずれかに記載の集塵装置用濾材。
  5. 【請求項5】 前記基布(A)とフッ素樹脂繊維からな
    る層(B))との剥離強度が1000g/cm以上であ
    る請求項1〜4のいずれかに記載の集塵装置用濾材。
  6. 【請求項6】 初期通気度が1cc/cm2/秒以上で
    ある請求項1〜5のいずれかに記載の集塵装置用濾材。
  7. 【請求項7】 粒子径が1μm以上のフタル酸ジオクチ
    ル粒子の初期捕集効率が90%以上である請求項1〜6
    のいずれかに記載の集塵装置用濾材。
  8. 【請求項8】 粒子径が0.3μm以上のフタル酸ジオ
    クチル粒子の初期捕集効率が70%以上である請求項1
    〜6のいずれかに記載の集塵装置用濾材。
  9. 【請求項9】 フタル酸ジオクチル粒子の粒子径(μ
    m)をXとし、式(1): 【数1】 で算出されるPF値をYとするとき、Yが Y>29.34X0.3684 を満たす請求項1〜8のいずれかに記載の集塵装置用濾
    材。
  10. 【請求項10】 前記基布(A)が織布であり、縦20
    本/インチ以上で横20本/インチ以上の織密度を有す
    る請求項1〜9のいずれかに記載の集塵装置用濾材。
  11. 【請求項11】 ダイオキシンが発生する場所で使用さ
    れる請求項1〜10のいずれかに記載の集塵装置用濾
    材。
  12. 【請求項12】 前記層(B)のフッ素樹脂繊維がポリ
    テトラフルオロエチレン繊維である請求項1〜11のい
    ずれかに記載の集塵装置用濾材。
  13. 【請求項13】 前記層(B)のフッ素樹脂繊維が分枝
    および/またはループを有する繊維である請求項1〜1
    2のいずれかに記載の集塵装置用濾材。
  14. 【請求項14】 前記基布(A)または中間層の耐熱性
    繊維が、ポリフェニレンサルファイド繊維、ガラス繊
    維、メタ系アラミド繊維、パラ系アラミド繊維、ポリイ
    ミド繊維および/または含フッ素樹脂繊維である請求項
    1〜13のいずれかに記載の集塵装置用濾材。
  15. 【請求項15】 前記基布(A)または中間層の耐熱性
    繊維がポリフェニレンサルファイド繊維である請求項1
    4に記載の集塵装置用濾材。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のいずれかに記載の濾
    材を用いて作製された集塵装置用バグフィルター。
  17. 【請求項17】 バグフィルターが逆圧洗浄用バグフィ
    ルターである請求項16に記載の集塵装置用バグフィル
    ター。
  18. 【請求項18】 請求項16または17に記載のバグフ
    ィルターを備えた集塵装置。
JP11160137A 1998-06-08 1999-06-07 高温炉の集塵装置用濾材およびバグフィルタ― Pending JP2000061224A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11160137A JP2000061224A (ja) 1998-06-08 1999-06-07 高温炉の集塵装置用濾材およびバグフィルタ―

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-159469 1998-06-08
JP15946998 1998-06-08
JP11160137A JP2000061224A (ja) 1998-06-08 1999-06-07 高温炉の集塵装置用濾材およびバグフィルタ―

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000061224A true JP2000061224A (ja) 2000-02-29

Family

ID=26486263

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11160137A Pending JP2000061224A (ja) 1998-06-08 1999-06-07 高温炉の集塵装置用濾材およびバグフィルタ―

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000061224A (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002011312A (ja) * 2000-06-29 2002-01-15 Nitto Denko Corp 焼却炉排ガス処理フィルター及びその製造方法
JP2002273126A (ja) * 2001-03-16 2002-09-24 Nitto Denko Corp エアフィルタ用濾材およびその製造方法
JP2004243314A (ja) * 2003-01-22 2004-09-02 Toyo Roki Mfg Co Ltd 自動変速機又はエアクリーナ用濾材及びその製造方法
WO2004087293A1 (ja) * 2003-03-31 2004-10-14 Toray Industries Inc. フィルター材
US6890374B2 (en) 2000-05-31 2005-05-10 Miura Co., Ltd. Filter for sampling chlorinated organic compound
JP2006255693A (ja) * 2005-02-18 2006-09-28 Toray Ind Inc バグフィルター濾布およびバグフィルター
JP2007029800A (ja) * 2005-07-22 2007-02-08 Daikin Ind Ltd フィルタ及びこれを用いた空気調和機
JP2008121169A (ja) * 2006-11-15 2008-05-29 Nakao Filter Kogyo Kk 防溶融性バグフィルター
JP2009034648A (ja) * 2007-08-03 2009-02-19 Freunt Ind Co Ltd 微粉粒捕集用フィルタ濾材、それを用いたバグフィルタ及びカートリッジフィルタ並びに造粒コーティング装置
KR101159950B1 (ko) 2010-02-26 2012-06-25 현대제철 주식회사 제강공장의 집진장치
CN103816717A (zh) * 2014-03-12 2014-05-28 福建南纺股份有限公司 一种用于袋式除尘的高温滤料生产工艺
CN103961939A (zh) * 2014-04-22 2014-08-06 武汉纺织大学 一种聚苯硫醚复合滤料的制备方法
US9051067B2 (en) 2008-03-13 2015-06-09 Nippon Shokubai Co., Ltd. Method for producing particulate water-absorbing agent composed principally of water-absorbing resin
KR101848761B1 (ko) * 2017-09-19 2018-04-17 손제영 배열회수보일러의 철산화물 집진필터 및 그 제조방법
KR102024505B1 (ko) * 2019-02-14 2019-09-23 한국남부발전 주식회사 배열회수보일러용 고성능 철산화물 집진필터 및 그 제조방법
US20220111319A1 (en) * 2017-08-21 2022-04-14 Plasma Tech Holdings, Llc Tailing pond remediation

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6890374B2 (en) 2000-05-31 2005-05-10 Miura Co., Ltd. Filter for sampling chlorinated organic compound
JP2002011312A (ja) * 2000-06-29 2002-01-15 Nitto Denko Corp 焼却炉排ガス処理フィルター及びその製造方法
JP2002273126A (ja) * 2001-03-16 2002-09-24 Nitto Denko Corp エアフィルタ用濾材およびその製造方法
JP2004243314A (ja) * 2003-01-22 2004-09-02 Toyo Roki Mfg Co Ltd 自動変速機又はエアクリーナ用濾材及びその製造方法
AU2004226533B2 (en) * 2003-03-31 2009-01-29 Toray Industries, Inc. Filter medium
WO2004087293A1 (ja) * 2003-03-31 2004-10-14 Toray Industries Inc. フィルター材
JP4876579B2 (ja) * 2003-03-31 2012-02-15 東レ株式会社 フィルター材
JPWO2004087293A1 (ja) * 2003-03-31 2006-06-29 東レ株式会社 フィルター材
JP2011005860A (ja) * 2003-03-31 2011-01-13 Toray Ind Inc フィルター材
US7452831B2 (en) 2003-03-31 2008-11-18 Toray Industries, Inc. Filter medium
JP4687495B2 (ja) * 2005-02-18 2011-05-25 東レ株式会社 バグフィルター濾布およびバグフィルター
JP2006255693A (ja) * 2005-02-18 2006-09-28 Toray Ind Inc バグフィルター濾布およびバグフィルター
JP2007029800A (ja) * 2005-07-22 2007-02-08 Daikin Ind Ltd フィルタ及びこれを用いた空気調和機
JP2008121169A (ja) * 2006-11-15 2008-05-29 Nakao Filter Kogyo Kk 防溶融性バグフィルター
JP2009034648A (ja) * 2007-08-03 2009-02-19 Freunt Ind Co Ltd 微粉粒捕集用フィルタ濾材、それを用いたバグフィルタ及びカートリッジフィルタ並びに造粒コーティング装置
US9051067B2 (en) 2008-03-13 2015-06-09 Nippon Shokubai Co., Ltd. Method for producing particulate water-absorbing agent composed principally of water-absorbing resin
KR101159950B1 (ko) 2010-02-26 2012-06-25 현대제철 주식회사 제강공장의 집진장치
CN103816717A (zh) * 2014-03-12 2014-05-28 福建南纺股份有限公司 一种用于袋式除尘的高温滤料生产工艺
CN103961939A (zh) * 2014-04-22 2014-08-06 武汉纺织大学 一种聚苯硫醚复合滤料的制备方法
US20220111319A1 (en) * 2017-08-21 2022-04-14 Plasma Tech Holdings, Llc Tailing pond remediation
KR101848761B1 (ko) * 2017-09-19 2018-04-17 손제영 배열회수보일러의 철산화물 집진필터 및 그 제조방법
KR102024505B1 (ko) * 2019-02-14 2019-09-23 한국남부발전 주식회사 배열회수보일러용 고성능 철산화물 집진필터 및 그 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000061224A (ja) 高温炉の集塵装置用濾材およびバグフィルタ―
CA2520583C (en) Filter fabric
US5096473A (en) Filtration fabric laminates
US4983434A (en) Filter laminates
JP5490680B2 (ja) バグハウスフィルター及び媒体
US6808553B2 (en) Filter medium for turbine and methods of using and producing the same
EP1116510A1 (en) Filter medium for dust collector of high temperature furnace unit
WO2009141899A1 (ja) エアフィルター用のフェルト材
CN108472561B (zh) 过滤器和具有纤维混纺物的过滤介质
JP2010264430A (ja) バグフィルター用ろ布
JPH01189317A (ja) フィルターエレメントとしての管状の織物、それを使用した微細物含有気体濾過用組立物及び濾過方法
JP2022060251A (ja) 多孔質膜を含むフィルタバッグ
US6583072B1 (en) Fabric from impregnated polyphenylene sulfide fibers
JP2002204909A (ja) 集じん用ろ布、それを用いた集じん用フィルタバッグ及び集じん装置、及び集じん用ろ布の製造方法
JP2009112888A (ja) 濾材およびフィルターバグ
Shah et al. Textiles in filtration
Hardman High performance textiles for industrial filtration
JP2001038118A (ja) 高温炉ガスを用いた発電システム
JP3562627B2 (ja) ダスト剥離性に優れるバグフィルター用フェルト
JP3800388B2 (ja) 高集塵効率バグフィルター用ろ布およびその製造方法
JP2004160394A (ja) 高効率低圧損の表面濾過フィルター材
JP2003190720A (ja) バグフィルター及びその製造方法
JP2008111226A (ja) 布帛およびその製造方法
JP2000140531A (ja) 寸法安定性に優れたバグフィルター用ろ布及びその製造方法
US6610242B1 (en) Method for treating polymeric fiber mats and for making filters from such treated fiber mats

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060529

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080812

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081209