JP2000055460A - 流体加熱装置およびランプヒーターを収容する内管の被覆方法 - Google Patents

流体加熱装置およびランプヒーターを収容する内管の被覆方法

Info

Publication number
JP2000055460A
JP2000055460A JP10223017A JP22301798A JP2000055460A JP 2000055460 A JP2000055460 A JP 2000055460A JP 10223017 A JP10223017 A JP 10223017A JP 22301798 A JP22301798 A JP 22301798A JP 2000055460 A JP2000055460 A JP 2000055460A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inner tube
covering member
fluid
heat
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10223017A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Miyazaki
弘明 宮崎
Koji Nagano
康治 永野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumco Techxiv Corp
Original Assignee
Komatsu Electronic Metals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Electronic Metals Co Ltd filed Critical Komatsu Electronic Metals Co Ltd
Priority to JP10223017A priority Critical patent/JP2000055460A/ja
Publication of JP2000055460A publication Critical patent/JP2000055460A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】石英ガラス管の溶解防止に有効な流体加熱装置
およびランプヒーターを収容する内管の被覆方法を提供
する。 【解決手段】耐薬品性を有する被覆部材16で石英ガラ
ス製の内管10を保護するとともに、該内管10と該被
覆部材16を密着させることにある。即ち、内管10の
外周面を耐薬品性を有する被覆部材16で保護し、内管
10と流体14との接触を防止する。これにより、浸食
性の流体14を処理することが可能になる。さらに、内
管10と被覆部材16との間に介在する密着部材18に
より、気泡の残留および水分の侵入が防止される。その
結果、高温水蒸気の発生によって生じる被覆部材16の
破損を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体加熱装置およ
びランプヒーターを収容する内管の被覆方法に関し、特
に、石英ガラス管の溶解防止に有効な流体加熱装置およ
びランプヒーターを収容する内管の被覆方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェハを洗浄するいわゆるRCA
洗浄工程では、例えば、アンモニア過水を用いて、半導
体ウェハを洗浄し、該半導体ウェハに付着した有機物お
よびパーティクルを除去する処理や塩酸過水を用いて、
半導体ウェハを洗浄し、該半導体ウェハに付着した金属
イオンを除去する処理が行われる。
【0003】上記のように、アンモニア過水や塩酸過水
等の薬液を用いて、半導体ウェハを洗浄する場合には、
当該洗浄に使用する薬液の温度を例えば80度近くまで
上昇させる必要がある。
【0004】上記薬液の温度を調節する手段として、従
来から、ランプヒーターを用いて、薬液を加熱し、該薬
液の温度を上昇させる技術が知られている。この従来技
術は、ランプヒーターを石英ガラス管に収容し、ランプ
ヒーターに電流を流しながら、該石英ガラス管と薬液と
を接触させて、該薬液を加熱するものである。この従来
技術において、ランプヒーターを収容する部材として、
石英ガラス管を使用しているのは、石英ガラスが透光性
および耐熱性を有しているためである。この石英ガラス
の透光性により、ランプヒーターから照射された光は、
石英ガラス内をスムーズに進行し、薬液の温度上昇に寄
与する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、石英ガラス
は、KOH溶液やNaOH溶液等の強アルカリ薬液、フ
ッ酸およびリン酸に溶解するため、これらの溶剤を薬液
として使用することができないという問題があった。
【0006】そこで、本発明は、石英ガラス管の溶解防
止に有効な流体加熱装置およびランプヒーターを収容す
る内管の被覆方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、透光性の内管(10)に収
容されたランプヒーター(12)を用いて流体(14)
を加熱する流体加熱装置において、透光性、耐熱性およ
び耐薬品性を有し、前記内管(10)の外周を被覆する
被覆部材(16)と、透光性および耐熱性を有し、前記
内管(10)と前記被覆部材(16)との間に介在し
て、該内管(10)と該被覆部材(16)との密着性を
高める密着部材(18)とを具備することを特徴とす
る。
【0008】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記被覆部材(16)は、熱収縮チ
ューブであることを特徴とする。
【0009】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは請求項2記載の発明において、前記密着部材(1
8)を前記内管(10)と前記被覆部材(16)との間
に封止する封止部(20)をさらに具備することを特徴
とする。
【0010】また、請求項4記載の発明は、請求項1乃
至請求項3のいずれかに記載の発明において、前記密着
部材(18)は、液状シリコンオイルおよび液状フッ素
化合物のグループから選択されることを特徴とする。
【0011】また、請求項5記載の発明は、請求項1乃
至請求項3のいずれかに記載の発明において、前記密着
部材(18)は、シリコングリースおよびフッ素グリー
スのグループから選択されることを特徴とする。
【0012】また、請求項6記載の発明は、請求項1乃
至請求項3のいずれかに記載の発明において、前記密着
部材(18)は、シリコン系透明接着剤、フッ素系透明
接着剤およびアモルファスフッ素樹脂のグループから選
択されることを特徴とする。
【0013】また、請求項7記載の発明は、ランプヒー
ター(12)を収容する透光性の内管(10)を被覆す
る方法において、前記内管(10)の外周に、透光性、
耐熱性、耐薬品性および熱収縮性を有する被覆部材(1
6)を配置する被覆部材配置工程と、前記被覆部材(1
6)を部分的に加熱して、前記内管(10)の一端を封
止する封止工程と、前記一端が封止された内管(10)
と前記被覆部材(16)との間に流動性を有する密着部
材(18)を充填する密着部材充填工程と、前記密着部
材(18)の充填後、前記内管(10)の一端から該内
管(10)の他端に向かって、前記被覆部材(16)を
順次加熱してゆき、該被覆部材(16)と該内管(1
0)とを密着させる密着工程とを具備することを特徴と
する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して詳細に説明する。
【0015】(発明の概要)本発明の特徴は、耐薬品性
を有する被覆部材16で石英ガラス製の内管10を保護
するとともに、該内管10と該被覆部材16を密着させ
ることにある。即ち、内管10の外周面を耐薬品性を有
する被覆部材16で保護し、内管10と流体14との接
触を防止する。これにより、浸食性の流体14を処理す
ることが可能になる。さらに、内管10と被覆部材16
との間に介在する密着部材18により、気泡の残留およ
び水分の侵入が防止される。その結果、高温水蒸気の発
生によって生じる被覆部材16の破損を防止することが
できる(図1参照)。
【0016】(第1の形態)本発明の第1の形態は、内
管の被覆および被覆部材の密着に関する発明である。前
述したように、内管が石英ガラスで形成されている場合
には、該内管10強アルカリ薬液等の浸食性の薬液に接
触すると、内管の溶解という問題が発生する。従って、
浸食性の薬液を加熱する場合には、該浸食性の薬液から
内管を保護する必要がある。内管の保護は、耐薬品性を
有する被覆部材を用いて行うことが好ましい。
【0017】上記のように、耐薬品性を有する被覆部材
を用いて内管を保護する場合には、内管と被覆部材との
密着性をさらに考慮しておくことが好ましい。これは、
内管と被覆部材との間に気泡が存在すると、薬液の加熱
−停止の繰り返しによって、該気泡が膨張−収縮し、該
気泡内に水分が取り込まれる場合があるからである。気
泡内に水分が取り込まれると、当該取り込まれた水分が
薬液の加熱時に高温水蒸気となって、被覆部材を破損さ
せる。このような被覆部材の破損を防止するためには、
内管と被覆部材との密着性を高めることが好ましい。
【0018】本発明の第1の形態は、上記観点から構成
された発明であり、内管の浸食を防止するとともに、被
覆部材の破損を防止する技術を提供する。
【0019】図1は、本発明の第1の形態に係る流体加
熱装置の構成を示す断面図である。以下、同図を使用し
て、本発明の第1の形態の構成を説明する。
【0020】流体14は、本発明において、被加熱体と
なる媒体である。この流体14は、半導体ウェハの洗浄
やその他の処理用溶剤として使用される。特に、KOH
溶液やNaOH溶液等の強アルカリ薬液、フッ酸および
リン酸等の内管10を浸食する薬液が流体14である場
合に、本発明の効果が顕著に現れる。その他、流体14
としては、RCA洗浄に用いられるアンモニア過水およ
び塩酸過水、窒素除去液として用いられるリン酸、レジ
スト剥離液として用いられる硫酸過水等の半導体の製造
に関する薬液並びにメッキ処理等の半導体の製造以外の
分野で使用される薬液が使用できる。
【0021】ランプヒーター12は、本発明に係る流体
加熱装置の熱源となる要素である。ランプヒーター12
は、流体14に向かって光を照射し、該照射した光のエ
ネルギーによって流体14を加熱する。ランプヒーター
12としては、水銀灯やハロゲンランプ等の光照射型の
ヒーターが使用できる。
【0022】内管10は、ランプヒーター12を収容す
る部材である。この内管10は、ランプヒーター12が
照射した光が通過できるように、透光性の材料で形成す
る。特に、近赤外線領域の透光性にすぐれた材料で形成
することが好ましい。さらに、流体14の温度上昇に耐
えられるように、耐熱性を有する材料で形成することも
重要である。好ましくは、透光性および耐熱性の両方の
条件を満たした石英ガラスで形成する。
【0023】被覆部材16は、内管10の外周を被覆す
る部材である。この被覆部材16は、内管10と同様
に、ランプヒーター12が照射した光が通過できるよう
に、透光性の材料で形成し、さらに、加熱されて温度が
上昇した流体14との接触に耐えられるように、耐熱性
をも有する材料で形成する。好ましくは、200℃以上
の耐熱性を有する材料で形成する。加えて、浸食性の流
体14との接触にも耐えられるように、耐薬品性をも有
する材料で形成することも重要である。好ましくは、透
光性、耐熱性および耐薬品性を有するフッ素系樹脂で形
成する。より好ましくは、フッ素系の熱収縮チューブを
使用する。熱収縮チューブを使用すれば、被覆作業を容
易に行うことができる。
【0024】密着部材18は、内管10と被覆部材16
との密着性を高める部材である。同図に示すように、こ
の密着部材18は、内管10と被覆部材16との間に配
設される。この密着部材18も内管10と同様に、透光
性および耐熱性を有する材料で形成する。さらに、非常
に狭い隙間にも確実に充填されるように、液体やグリー
ス等の流動性を有する材料を使用する。好ましくは、液
状シリコンオイルや液状フッ素化合物(例えば、フロリ
ナートやカルデン)等の液状の材料、シリコングリース
やフッ素グリース等のグリース状の材料、シリコン系透
明接着剤、フッ素系透明接着剤またはアモルファスフッ
素樹脂等の熱を加えると硬化する材料を使用する。この
密着部材18を内管10と被覆部材16の間に介在させ
ることにより、被覆部材16と内管10との間に残留し
得る気泡、水分、その他被覆部材16の破損に影響する
物質が除かれた状態で内管10が被覆される。
【0025】尚、密着部材18を介在させる厚さは、均
一でなくてもよく、部分的に密着部材18が介在し、そ
れ以外の部分は被覆部材16が内管10に直接接触して
いる状態であってもよい。例えば、熱収縮チューブを被
覆部材16として使用する場合には、ドライヤー等の熱
風を当てて、熱収縮チューブを収縮させるが、このと
き、熱風によって収縮した熱収縮チューブと内管10と
の間に微小な隙間が形成される場合がある。このような
微小な隙間にのみ密着部材18を充填すれば、その他の
部分は、熱収縮チューブと内管10とが密着しているた
め、特に、密着部材18が介在していなくても気泡の残
留を防止することができる。
【0026】外管22は、流体14を収容する部材であ
る。この外管22は、流体14との接触に耐えられるよ
うに、耐熱性および耐薬品性を有する材料で形成する。
同図に示すように、この外管22には、洗浄等の処理に
使用された流体14を外管22の内部に導入する流体導
入口26と、ランプヒーター12によって加熱された流
体14を外管の外部に排出する流体排出口24が設けら
れ、流体14が常時循環できるように構成される。
【0027】以上説明した本発明の第1の形態によれ
ば、密着部材18が内管10と被覆部材16との間に介
在して気泡の残留を防止するため、被覆部材16の耐久
性を向上させることができる。
【0028】(第2の形態)本発明の第2の形態は、密
着部材18の封止に関する発明である。前述したよう
に、密着部材18は、微小な隙間にも確実に充填される
ように、流動性を有することが好ましい。ここで、密着
部材18が熱硬化性樹脂のように、充填後硬化する材料
で形成されている場合には問題ないが、充填後の粘度が
低い場合には、密着部材18が外部に漏れたり、被覆部
材16と内管10との間に外気が侵入するおそれがあ
る。
【0029】本発明の第2の形態は、上記観点から構成
された発明であり、密着部材18を封止して、被覆部材
16と内管10との密着状態を安定させる技術を提供す
る。
【0030】図2は、本発明の第2の形態に係る流体加
熱装置の構成を示す断面図である。以下、同図を使用し
て、本発明の第2の形態の構成を説明する。
【0031】封止部20は、密着部材18を内管10と
被覆部材16との間に封止する構造である。同図に示す
ように、封止部20は、内管10の両端にそれぞれ設け
られ、密着部材18が外部に漏れるのを防止する。同図
に示す封止部20は、内管10に形成された凸部28
と、該凸部28の位置に対応して配設され、被覆部材1
6を外側から押圧するバンド30から構成される。即
ち、被覆部材16がバンド30と凸部28で挟持された
状態となる。凸部28の先端形状は、平坦であっても曲
面であってもよく、特に制限はない。この構造により、
密着部材18は、被覆部材16と内管10との間に密封
される。その結果、密着部材18の粘度が低い場合で
も、漏れや外気の侵入等が防止される。封止部20は、
同図に示す形態の他、類似の手段によって構成できる。
以下に、封止部20の変形構成例をいくつか説明する。
【0032】図3は、本発明の第2の形態に係る封止部
20の第1の変形構成例を示す断面図である。同図に示
すように、この第1の変形構成例は、内管10に凹部を
形成して、該形成した凹部の中にOリング32を配設し
た構造を有する。このような構造により、密着部材18
は、Oリング32と、被覆部材16と、内管10とで封
止された状態となる。
【0033】図4は、本発明の第2の形態に係る封止部
20の第2の変形構成例を示す断面図である。同図に示
すように、この第2の変形構成例は、内管10の外周面
にゴムリング34を配設し、該配設したゴムリング34
をバンド30で固定した構造を有する。ゴムリング34
は、シリコンゴムやフッ素ゴムで形成することが好まし
い。このような構造により、密着部材18は、ゴムリン
グ34と、被覆部材16と、内管10とで封止された状
態となる。
【0034】図5は、本発明の第2の形態に係る封止部
20の第3の変形構成例を示す断面図である。同図に示
すように、この第3の変形構成例は、バンド30に凹部
を形成して、該形成した凹部の中にOリング32を配設
し、Oリング32を介して被覆部材16が押圧された構
造を有する。このような構造により、密着部材18は、
被覆部材16と、内管10とで封止された状態となる。
【0035】上述した例の他、Oリング32に代えてリ
ップシール等のシール部材を使用する方法やバンド30
の代わりにOリング32やゴムリング34を使用する等
の置換技術は、本発明の範囲内である。
【0036】以上説明した本発明の第2の形態によれ
ば、密着部材18が被覆部材16と内管10との間に封
止されるため、密着部材18の粘度が低い場合でも、被
覆部材16と内管10との密着状態を維持し、安定した
被覆構造を構築することができる。
【0037】(第3の形態)本発明の第3の形態は、内
管の被覆方法に関する発明である。前述したように、熱
収縮チューブ等の熱収縮性の被覆部材16を用いて内管
10を被覆すると、被覆部材16の収縮時に微小な隙間
ができる場合がある。この微小な隙間は、部分的に形成
される場合が多く、密着部材18をすべての隙間に充填
するためには、内管10の被覆作業を適切な手順で行う
必要がある。
【0038】本発明の第3の形態は、上記観点から構成
された発明であり、内管10と被覆部材16の密着性の
向上に有効な技術を提供する。
【0039】以下、図6乃至図8を使用して、本発明の
第3の形態に係る内管の被覆方法の実行手順を説明す
る。
【0040】図6は、本発明の第3の形態に係る内管の
第1の被覆手順を示す断面図である。同図に示す第1の
被覆手順では、まず、内管10の外周に、透光性、耐熱
性、耐薬品性および熱収縮性を有する被覆部材16を配
置し、該配置した被覆部材16のうち、内管10の下端
周辺に位置する部分を加熱して、被覆部材16を部分的
に収縮させる。これにより、内管10の下端が被覆部材
16で封止された状態となる。被覆部材16の加熱は、
ドライヤー等の熱風を用いて行うことが好ましい。上記
のようにして内管10の下端を封止した後、図7に示す
第2の被覆手順を実行する。
【0041】図7は、本発明の第3の形態に係る内管の
第2の被覆手順を示す断面図である。同図に示す第2の
被覆手順では、未封止である内管10の上端にポット3
6を配置し、内管10と被覆部材16との間に流動性を
有する密着部材18を充填する。密着部材18の充填
は、同図に示すように、内管10の下端がバンド30で
固定された状態で行うことが好ましい。上記のようにし
て密着部材18を充填した後、図8に示す第3の被覆手
順を実行する。
【0042】図8は、本発明の第3の形態に係る内管の
第3の被覆手順を示す断面図である。同図に示す第3の
被覆手順では、内管10の下端から上端に向かって、被
覆部材16を順次加熱してゆき、被覆部材16と内管1
0とを下端から順に密着させてゆく。その結果、流動状
態の密着部材18とともに、気泡の原因となる空気層が
被覆部材16の収縮によって押し上げられて、内管10
と被覆部材16とが密着する。密着作業の終了後、同図
に示すように、内管10の上端をバンド30で固定して
おくことが好ましい。
【0043】尚、密着部材18が熱硬化性樹脂である場
合には、上述した第3の被覆手順の実行後、当該樹脂の
硬化温度でキュアして、密着部材18を硬化させる。
【0044】以上説明した本発明の第3の形態によれ
ば、流動状の密着部材18が内管10の下端から順次充
填されてゆくため、内管10と被覆部材との間に気泡が
残りにくく、より耐久性の高い被覆状態を得ることがで
きる。
【0045】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面を参照し
て詳細に説明する。
【0046】(実施例の要約)ハロゲンランプ106を
収容した内管10の外周面を、透光性、耐熱性および耐
薬品性を有する熱収縮チューブ102で覆うとともに、
内管10と熱収縮チューブ102との間に、透光性およ
び耐熱性を有するシリコンオイル104を充填する(図
9参照)。
【0047】(好適な実施例)図9は、本発明の好適な
実施例に係る流体加熱装置の構造を示す一部断面図であ
る。同図に示す流体加熱装置には、内管10と、該内管
10の外周面を包囲する外管22と、該内管10に収容
されたハロゲンランプ106とが設けられる。そして、
内管10と外管22との間を流れる薬液100をハロゲ
ンランプ106の輻射熱で加熱する。
【0048】内管10は、透光性および耐熱性を有する
石英ガラスで形成され、外管22は、耐熱性および耐薬
品性を有するフッ素樹脂で形成される。内管10は、こ
の外管22の両側壁を貫通し、外管22の両端から突出
した形状で配設される。そして、当該突出した部分に
は、凸部28が形成され、左右の凸部28の間にシリコ
ンオイル104が充填される。
【0049】内管10の外周面は、左右の凸部28の間
に充填されたシリコンオイル104を介して、熱収縮チ
ューブ102で被覆され、薬液100との接触が防止さ
れる。熱収縮チューブ102と内管10とは、熱収縮チ
ューブの収縮性とシリコンオイル104の流動性によっ
て、密着する。そして、凸部28とバンド30によっ
て、熱収縮チューブ102が挟持され、シリコンオイル
104が熱収縮チューブ102と内管10との間に封止
される。
【0050】外管22と熱収縮チューブ102との接触
部には、耐圧性、耐熱性および耐薬品性を有するOリン
グ32が設けられ、薬液100の外部漏れを防止する構
造となっている。
【0051】ハロゲンランプ106は、隣接して配設さ
れた一対の石英ガラス管108と、当該各石英ガラス管
108内にそれぞれ配設されたフィラメントと、当該各
石英ガラス管108の一端を連結するセラミックベース
A112と、当該各石英ガラス管108の他端を連結す
るセラミックベースB114とから構成される。
【0052】図10は、図9のXーX断面の構造を示す
断面図である。同図に示すように、一対の石英ガラス管
108は、内管10の中に配設される。
【0053】図9に示すように、セラミックベースA1
12の外側には、一対のリード端子116が設けられ、
セラミックベースA112の内部を貫くリード線によっ
て、一対のフィラメント110に接続される。一方、セ
ラミックベースB114の内部には、各フィラメント1
10を相互接続するリード線が設けられる。即ち、ハロ
ゲンランプ106は、その一端にリード端子116を有
するシングルエンド構造で構成される。石英ガラス管1
08内には、窒素、アルゴン、クリプトン等の不活性ガ
スと微量のハロゲンガスとからなる混合ガスが封入され
る。
【0054】上記のように構成されるハロゲンランプ1
06は、リード端子116に電圧を印加すると、ハロゲ
ン作用によってフィラメント110が発光および発熱
し、薬液100を加熱する。このハロゲンランプ106
には、例えば、3KWのものが使用される。
【0055】外管22には、加熱前の薬液100を導入
する流体導入口26と、加熱後の薬液100を排出する
流体排出口24とが設けられ、流体導入口26がポンプ
122に接続され、流体排出口24がフィルタ120に
接続される。
【0056】ポンプ122の上流には、半導体ウェハの
洗浄等を行う処理槽118が設けられ、該処理槽118
内に所定量および所定温度の薬液100が収容される。
処理槽118内には、該処理槽118内に収容された薬
液100の温度を検出する温度センサ126が設置され
る。温度センサ126が検出した信号は、コントローラ
124に入って制御用の信号として使用される。
【0057】次に、上記のように構成される流体加熱装
置の動作を説明する。
【0058】コントローラ124は、温度センサ126
の出力信号に基づいて、ハロゲンランプ106への電力
を設定し、処理槽118に収容された薬液100の温度
を目標温度に収束させる。
【0059】半導体ウェハの洗浄等に使用され、温度が
下降した薬液100は、ポンプ122によって流体導入
口26に送り込まれる。流体導入口26から送り込まれ
た薬液100は、内管10の周辺を通過する際に、コン
トローラ124が設定した電力で加熱される。
【0060】上記のようにして、加熱された薬液100
は、流体排出口24から排出される。流体排出口24か
ら排出された高温の薬液100は、フィルタ120を通
過して、再び処理槽118に収容され、半導体ウェハの
洗浄等に使用される。
【0061】以上のような処理を繰り返し、薬液100
の温度を制御する。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
石英ガラス管の溶解防止に有効な流体加熱装置およびラ
ンプヒーターを収容する内管の被覆方法を提供すること
ができる。
【0063】また、本発明の第1の形態によれば、密着
部材18が内管10と被覆部材16との間に介在して気
泡の残留を防止するため、被覆部材16の耐久性を向上
させることができる。
【0064】また、本発明の第2の形態によれば、密着
部材18が被覆部材16と内管10との間に封止される
ため、密着部材18の粘度が低い場合でも、被覆部材1
6と内管10との密着状態を維持し、安定した被覆構造
を構築することができる。
【0065】また、本発明の第3の形態によれば、流動
状の密着部材18が内管10の下端から順次充填されて
ゆくため、内管10と被覆部材との間に気泡が残りにく
く、より耐久性の高い被覆状態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の形態に係る流体加熱装置の構成
を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の形態に係る流体加熱装置の構成
を示す断面図である。
【図3】本発明の第2の形態に係る封止部20の第1の
変形構成例を示す断面図である。
【図4】本発明の第2の形態に係る封止部20の第2の
変形構成例を示す断面図である。
【図5】本発明の第2の形態に係る封止部20の第3の
変形構成例を示す断面図である。
【図6】本発明の第3の形態に係る内管の第1の被覆手
順を示す断面図である。
【図7】本発明の第3の形態に係る内管の第2の被覆手
順を示す断面図である。
【図8】本発明の第3の形態に係る内管の第3の被覆手
順を示す断面図である。
【図9】本発明の好適な実施例に係る流体加熱装置の構
造を示す一部断面図である。
【図10】図9のXーX断面の構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10…内管、12…ランプヒーター、14…流体、16
…被覆部材、18…密着部材、20…封止部、22…外
管、24…流体排出口、26…流体導入口、28…凸
部、30…バンド、32…Oリング、34…ゴムリン
グ、36…ポット、100…薬液、102…熱収縮チュ
ーブ、104…シリコンオイル、106…ハロゲンラン
プ、108…石英ガラス管、110…フィラメント、1
12…セラミックベースA、114…セラミックベース
B、116…リード端子、118…処理槽、120…フ
ィルタ、122…ポンプ、124…コントローラ、12
6…温度センサ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性の内管(10)に収容されたラン
    プヒーター(12)を用いて流体(14)を加熱する流
    体加熱装置において、 透光性、耐熱性および耐薬品性を有し、前記内管(1
    0)の外周を被覆する被覆部材(16)と、 透光性および耐熱性を有し、前記内管(10)と前記被
    覆部材(16)との間に介在して、該内管(10)と該
    被覆部材(16)との密着性を高める密着部材(18)
    とを具備することを特徴とする流体加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記被覆部材(16)は、 熱収縮チューブであることを特徴とする請求項1記載の
    流体加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記密着部材(18)を前記内管(1
    0)と前記被覆部材(16)との間に封止する封止部
    (20)をさらに具備することを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の流体加熱装置。
  4. 【請求項4】 前記密着部材(18)は、 液状シリコンオイルおよび液状フッ素化合物のグループ
    から選択されることを特徴とする請求項1乃至請求項3
    のいずれかに記載の流体加熱装置。
  5. 【請求項5】 前記密着部材(18)は、 シリコングリースおよびフッ素グリースのグループから
    選択されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のい
    ずれかに記載の流体加熱装置。
  6. 【請求項6】 前記密着部材(18)は、 シリコン系透明接着剤、フッ素系透明接着剤およびアモ
    ルファスフッ素樹脂のグループから選択されることを特
    徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の流体
    加熱装置。
  7. 【請求項7】 ランプヒーター(12)を収容する透光
    性の内管(10)を被覆する方法において、 前記内管(10)の外周に、透光性、耐熱性、耐薬品性
    および熱収縮性を有する被覆部材(16)を配置する被
    覆部材配置工程と、 前記被覆部材(16)を部分的に加熱して、前記内管
    (10)の一端を封止する封止工程と、 前記一端が封止された内管(10)と前記被覆部材(1
    6)との間に流動性を有する密着部材(18)を充填す
    る密着部材充填工程と、 前記密着部材(18)の充填後、前記内管(10)の一
    端から該内管(10)の他端に向かって、前記被覆部材
    (16)を順次加熱してゆき、該被覆部材(16)と該
    内管(10)とを密着させる密着工程とを具備すること
    を特徴とする内管の被覆方法。
JP10223017A 1998-08-06 1998-08-06 流体加熱装置およびランプヒーターを収容する内管の被覆方法 Pending JP2000055460A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10223017A JP2000055460A (ja) 1998-08-06 1998-08-06 流体加熱装置およびランプヒーターを収容する内管の被覆方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10223017A JP2000055460A (ja) 1998-08-06 1998-08-06 流体加熱装置およびランプヒーターを収容する内管の被覆方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000055460A true JP2000055460A (ja) 2000-02-25

Family

ID=16791534

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10223017A Pending JP2000055460A (ja) 1998-08-06 1998-08-06 流体加熱装置およびランプヒーターを収容する内管の被覆方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000055460A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014078401A (ja) * 2012-10-10 2014-05-01 Toshiba Lighting & Technology Corp 管状ヒータおよび加熱モジュール
KR101393470B1 (ko) * 2008-09-01 2014-05-13 쿠리타 고교 가부시키가이샤 액체 가열기 및 액체 가열 방법

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101393470B1 (ko) * 2008-09-01 2014-05-13 쿠리타 고교 가부시키가이샤 액체 가열기 및 액체 가열 방법
US9485807B2 (en) 2008-09-01 2016-11-01 Kurita Water Industries Ltd. Liquid heating apparatus and liquid heating method
JP2014078401A (ja) * 2012-10-10 2014-05-01 Toshiba Lighting & Technology Corp 管状ヒータおよび加熱モジュール

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5559924A (en) Radiant fluid heater encased by inner transparent wall and radiation absorbing/reflecting outer wall for fluid flow there between
KR20010041334A (ko) 반도체 웨이퍼 세정 장치 및 방법
US10500794B2 (en) Method of joining resin tubes
JP2008172240A (ja) ギャップ発生防止構造及びこれを有するプラズマ処理装置
JPH06104804B2 (ja) 光結合器の製造方法
JP2000055460A (ja) 流体加熱装置およびランプヒーターを収容する内管の被覆方法
US4756781A (en) Method of connecting non-contaminating fluid heating element to a power source
JP2000161779A (ja) 流体加熱装置
JPH1183172A (ja) 流体加熱装置
JP3847469B2 (ja) 流体加熱装置
KR100430604B1 (ko) 반도체 웨이퍼를 가열하기 위한 몰딩히터 및 그 제조방법
JP5914833B2 (ja) プラズマクリーニング装置のメンテナンス方法
CN107305835B (zh) 灯及用于制造所述灯的方法
JP5412110B2 (ja) Xランプヒーター付き真空反応チャンバ
US1016320A (en) Method of hermetically sealing electrical conductors through or into hard vitreous substances.
TWM580257U (zh) 準分子燈
JP2007050463A (ja) 流路形成体及び流路形成体の製造方法
KR20190033229A (ko) 온수기
JP2003090614A (ja) 基板処理溶液加熱装置
JPH07235523A (ja) プラズマ反応装置
JP2000035248A (ja) 薬液加熱装置
CN111508816B (zh) 准分子灯及准分子灯的制造方法
TWI585819B (zh) 無電極燈管及無電極燈泡的製作流程
KR101868523B1 (ko) 자외선 램프 및 이의 제조 방법
CN106356322A (zh) 一种晶圆腐蚀装置以及腐蚀方法