JP2000055125A - 排気管用支持装置 - Google Patents

排気管用支持装置

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JP2000055125A
JP2000055125A JP10225057A JP22505798A JP2000055125A JP 2000055125 A JP2000055125 A JP 2000055125A JP 10225057 A JP10225057 A JP 10225057A JP 22505798 A JP22505798 A JP 22505798A JP 2000055125 A JP2000055125 A JP 2000055125A
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mass
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JP10225057A
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English (en)
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Takayuki Akimoto
孝之 秋元
Takumi Okada
巧 岡田
Naoki Yamaguchi
尚樹 山口
Hiroyuki Takabayashi
宏幸 高林
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Toyota Motor Corp
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気管用支持装置として、共振点を3個所以
上に分散させることにより、500Hz付近を含む60
0Hz以下の周波数領域全体に広範囲で絶対ばね定数を
低下させるようにする。 【解決手段】 車体側の第1保持部1と排気管側の第2
保持部2と、この両者を間隔を隔ててその両側で連結す
る一対の側壁部3,3と、第1と第2の両保持部1,2
間の中間位置に配された中央制振部5とを有し、中央制
振部5が、質量部5aと両側部分5b,5bとにより形
成され、質量部5aが両側部分5bより質量を大きく形
成されたものにおいて、質量部5aの重心gの位置を、
両保持部1,2の軸心と平行な厚み方向および前記両軸
心を含む平面に対し直交する幅方向の少なくとも1方向
に偏位させて形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のマフラー
ハンガー、すなわち排気管を車体に防振的に支持するた
めの排気管用支持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来よ
り、排気管を車体に防振的に支持する支持装置として
は、ゴム等の弾性材料により一体形成したもので、車体
側の支持材が挿入される貫通孔を有する第1保持部と、
排気管側の支持材が挿入される貫通孔を有する第2保持
部とを、主として両者の貫通孔を平行にしてかつ上下に
間隔をおいて相対向するように左右のアーチ状の両側壁
部により連結し、全体として略環状に構成したものが知
られている。
【0003】この支持装置は、弾性材料により振動を吸
収するものであるが、車体側あるいは排気管側の振動に
よって左右の側壁部が揺動し易く、高周波数領域(例え
ば500Hz以上の領域)では動的絶対ばね定数が高く
なり、充分な振動伝達抑制の効果を期待できないことか
ら、第1と第2の両保持部間の中間位置に中央連結部を
配して左右の両側壁部を連結することが提案されてい
る。
【0004】本出願人らも、前記の支持装置のように両
側壁部を中央連結部によって単純に連結したものでは、
雰囲気温度の上昇による周波数特性のずれ等のために、
特に300〜400Hz及びその前後の帯域で十分な振
動伝達抑制効果が得られないことから、これを改善する
目的で、前記の中央連結部に代えて、中央部を両側部分
より質量の大きい質量部とし、かつ両側部分を二股状に
分岐形成して左右の両側壁部に連結した中央制振部を設
けた支持装置を提案している(特開平9−264381
号)。
【0005】図10および図11は、前記提案の支持装
置を示しており、図中の(101)は第1保持部、
(2)は第2保持部であり、それぞれ支持材挿入用の貫
通孔(111)(121)を有している。(103)
(103)は第1と第2の両保持部(101)を連結す
る両側壁部、(105)は中央を質量部(105a)と
した中央制振部を示す。
【0006】この提案の支持装置は、実際の使用上での
支持強度や静的ばね定数等の要求や支持形態等のため
に、通常、図11に示すように、例えば、第1保持部
(101)の軸方向の厚み(t)が25mmのとき、側
壁部(103)の前記同方向の厚み(t1 )は20m
m、幅(w1 )が10mmとされている。
【0007】ところが、前記提案の支持装置の場合、3
00〜400Hz付近では絶対ばね定数を低減できるの
であるが、周波数250Hz付近と、周波数500Hz
付近の2個所で共振点が見られ、特に500Hz付近の
高周波側では絶対ばね定数がかなり高く、例えば300
N/mmを越えるものであり、このためエンジンの高速
回転時にこもり音が発生するという問題があった。
【0008】すなわち、この種の排気管用支持装置とし
ては、振動伝達および騒音の抑制等の効果の点から、5
00Hz以下の周波数領域では勿論のこと、500Hz
付近の高速回転時の高周波数の領域においても、絶対ば
ね定数が200N/mm以下であるのが望ましく、この
点で前記提案の支持装置のさらなる改善が望まれてい
る。
【0009】本発明は、上記に鑑みてなしたものであ
り、かかる排気管用支持装置として、共振点を3個所以
上に分散することにより、500Hz付近を含む600
Hz以下の周波数領域全体に広範囲で絶対ばね定数を低
下させて、振動伝達抑制および騒音の発生防止の効果を
高めるようにしたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するものであり、請求項1の発明は、ゴム等の弾性材
料により正面よりみて環状に一体形成された本体部を有
し、この本体部が、車体側の支持材が挿入される貫通孔
を有する第1保持部と、排気管側の支持材が挿入される
貫通孔を有する第2保持部と、第1保持部と第2保持部
とを間隔を隔ててその両側で連結する一対の側壁部と、
第1と第2の両保持部間の中間位置に配されて前記両側
壁部に連結された中央制振部とを有してなり、前記中央
制振部は、質量部として形成された中央部分と、該質量
部より延びる両側部分とにより形成されるとともに、該
質量部が両側部分より質量が大きく形成されてなる排気
管用支持装置において、この質量部は、その重心位置
が、前記第1と第2の両保持部の両軸心と平行な厚み方
向および前記両軸心を含む平面に対し直交する幅方向の
少なくとも1方向に偏位して形成されてなることを特徴
とする。
【0011】請求項2の発明は、前記の排気管用支持装
置において、本体部が、正面よりみて、前記第1と第2
の両保持部の両軸心を通る線を長軸とし、かつ前記両軸
心間の中央で該長軸と直交する線を短軸とする略楕円形
の環状をなし、前記質量部がその重心を前記厚み方向に
位置をずらせて形成されてなるものである。
【0012】請求項3の発明は、略楕円形の環状をなす
排気管用支持装置において、前記質量部が、その重心
を、前記長軸と前記短軸とが交叉する中心点から前記短
軸方向に位置をずらせて形成されてなるものであり、こ
の場合、同時に前記のように厚み方向にも位置をずらせ
ておくことができる。
【0013】請求項4の発明は、本体部の基本構成が請
求項1の場合と同様の構成をなす排気管用支持装置にお
いて、前記左右の両側壁部が、厚みおよび/または幅を
変えて左右で断面積を異にして形成されてなることを特
徴とする。
【0014】請求項5の発明は、前記各発明の排気管用
支持装置における中央制振部の両側部分が、それぞれ二
股状に分岐した分岐脚部として形成されて両側壁部に連
結されてなるものである。
【0015】請求項6の発明は、本体部の基本構成が請
求項1の場合と同様の構成をなす排気管用支持装置で、
中央制振部の両側部分が分岐脚部として分岐形成されて
左右の両側壁部に連結されてなるものにおいて、前記中
央制振部の両側部分の分岐脚部の厚みを左右で異にして
形成したことを特徴とする。
【0016】この場合において、請求項7の発明のよう
に、左右の両側壁部について、厚みおよび/または幅を
変えて左右で断面積を異にして形成しておくこともでき
る。さらに、請求項8の発明のように、前記構成に加え
て、中央制振部の質量部を、その重心位置が、前記第1
と第2の両保持部の両軸心と平行な厚み方向および前記
両軸心を含む平面に対し直交する幅方向の少なくとも1
方向に偏位して形成した構成とすることもできる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の排気管用支持装置
の実施例を図面に基いて説明する。
【0018】図1〜図4は第1の発明に係る1実施例の
排気管用支持装置を示している。
【0019】この実施例の支持装置(A)は、図に示す
ように、本体部の全体形状が長軸を上下方向、短軸を幅
方向とする略楕円形の厚板状をなすもので、素材である
弾性材料、すなわちゴム材料を加硫成形することにより
正面よりみて環状に一体形成されており、この本体部の
基本構成は次のとおりである。
【0020】支持装置(A)の上部に、車体側の支持材
が挿入される厚さ方向の貫通孔(11)を有する第1保
持部(1)を有し、また前記第1保持部(1)とは所要
の間隔を隔てて相対向する下部には、排気管側の支持材
が挿入される厚さ方向の貫通孔(21)を有する第2保
持部(2)を有している。この第1と第2の両保持部
(1)(2)は、それぞれその左右両側に両端が接続さ
れたアーチ状の左右一対の側壁部(3)(3)により連
結されており、これにより全体として上下および左右に
対称の略楕円形の環状に形成されている。すなわち、正
面よりみて、前記上下の第1と第2の両保持部(1)
(2)の両軸心を通る線を長軸とし、かつ前記両軸心間
の中央で該長軸と直交する線を短軸とする略楕円形の環
状に形成されている。
【0021】また前記両側壁(3)(3)は、前記第1
と第2の両保持部(1)(2)間の中間位置に両保持部
(1)(2)との間にそれぞれ若干の空隙(4)(4)
を保有するように配されかつ両端が両側壁部(3)
(3)の内面に連結された中央制振部(5)により連結
されている。
【0022】図示する実施例の場合、前記中央制振部
(5)は、質量部(5a)として形成された柱状の中央
部分と、該質量部(5a)より延びる両側部分(5b)
(5b)とを有し、前記質量部(5a)は両側部分(5
b)(5b)より質量が大きく形成されている。両側部
分(5b)(5b)が二股状に分岐形成されて、該分岐
脚部(5c)(5c)、(5c)(5c)がそれぞれ前
記両側壁部(3)(3)にそれぞれ連結されている。
【0023】そして第1の発明の場合は、前記の構成を
基本とするものにおいて、前記の質量部(5a)につい
て、その重心(g)の位置を、前記第1と第2の両保持
部(1)(2)の軸心と平行な厚み方向(図中の矢印X
方向)および前記両軸心を含む平面に対し直交する幅方
向(図中の矢印Y方向)の少なくとも1方向に偏位させ
て形成している。
【0024】図1〜4の実施例は、質量部(5a)を前
記厚み方向(X方向)つまり前後方向の一方に位置をず
らせて一方側に突出させるように配置形成することによ
り、その重心(g)の位置を、上下左右および前後(厚
み方向)に対称形をなす基本形態の支持装置の重心位
置、つまりは前記上下左右および前後の対称軸の交点で
ある中心点(O)に対し前記厚み方向(X方向)に少し
位置をずらせた場合を示している。
【0025】また図6の実施例は、前記質量部(5a)
を前記幅方向(Y方向)の一方に位置をずらせて配置形
成することにより、その重心(g)の位置を、前記中心
点(O)に対し前記幅方向(Y方向)に少し位置をずら
せた場合を示している。
【0026】また、図示はしていないが、前記両実施例
を組合せて、質量部(5a)の重心(g)の位置を、厚
み方向(X方向)と幅方向(Y方向)の双方にずらせて
実施することもできる。
【0027】前記質量部(5a)の位置のずらし量は、
余り小さいと効果がなく、また余り大きいと振動吸収の
効果がかえって効果がえられなくなることから、実施可
能な範囲は質量部(5a)の前記X方向の寸法またはY
方向の寸法の5〜50%、特に好ましくは20〜30%
程度である。
【0028】なお、これらの図示する実施例では、図1
0および図11の従来品に比べて、前記第1保持部
(1)と第2保持部(2)および両側壁部(3)(3)
の前記厚み方向(X方向)の寸法(T)および(T1 )
を大きくする一方、両側側壁部(3)(3)の幅(W1
)を小さくして、両側壁部(3)(3)の断面積を小
さくした場合を示している。そして両側壁部(3)
(3)の断面積を小さくした場合、該側壁部(3)の強
度が低下し、さらに静的ばね定数も低下することになる
ので、これを補うために、ゴム硬度(日本工業規格のJ
IS K−6301Aに規定されたゴム硬さ試験の測定
法による)を60度以上、特に好ましくは60〜70度
のゴム材料を用いることとしている。これにより要求さ
れる強度や静的ばね定数を良好に確保できるようにして
いる。
【0029】前記のほか、図示していないが、前記第1
保持部(1)と第2保持部(2)および両側壁部(3)
(3)の前記厚み方向(X方向)の寸法(T)および
(T1)を、図10および図11の従来品と同じもの、
同じ材料を用いたものにおいても、前記と同様に質量部
(5a)の重心(g)の位置をずらせて実施することが
できる。
【0030】さらに、質量部(5a)を前後あるいは左
右で異形に形成したり、金属を一部に埋設する等の手段
によって、重心の位置をずらせるようにして実施するこ
とも可能である。
【0031】前記の各実施例のように質量部(5a)の
重心(g)の位置をずらせることにより、例えば上下方
向(前記長軸方向)の振動の際、左右の両側壁部(3)
(3)による支持装置(A)としての上下振動に対し、
重心位置がずれている前記質量部(5a)が偏心した振
動となって、振動の共振点がずれて分散することで、全
体としての絶対ばね定数を下げることができる。
【0032】すなわち、前記質量部(5a)を前記厚み
方向(X方向)の一方にずらせたものの場合(図1〜4
の実施例)は、上下方向の振動の際、図5のように質量
部(5a)の突出端側で大きく振動し、また質量部(5
a)を前記幅方向(Y方向)の一方にずらせたものの場
合は、上下方向の振動の際、図6の鎖線のようにずらせ
た方向とは反対側で振動が大きくなり、この偏心した振
動のために、前記のように共振点がずれて共振作用が分
散することになり、その結果、絶対ばね定数が低下する
ことになる。これは両実施例を組合せた場合も同様であ
る。
【0033】例えば、図1〜図4に示す構成をなし、上
下方向(長軸方向)の全長(H)が65mm、幅(W)
が55mmの支持装置で、第1保持部(1)の厚み方向
の寸法(T)を35mm、側壁部(3)の厚み方向の寸
法(T1 )を26mm、同幅方向の寸法(W1 )を6m
m、素材のゴム硬度を65度とし、中央の質量部(5
a)の前後方向(X方向)の厚み方向の寸法を30.5
mmとして5mm前方へずらせた本発明の実施例品と、
図10および図11に示す支持装置で、第1保持部の厚
み方向の寸法(t)を25mm、側壁部(53)の厚み
方向の寸法(t1)を20mm、幅方向の寸法(w1 )
を10mm、ゴム硬度を55度として、質量部をずらし
ていない従来品(比較例1)、および前記実施例品と基
本的に同じ構成をなすもので、質量部(5a)を前後に
ずらさずに厚み方向の寸法を第1保持部と同じ寸法にし
たもの(比較例2)とについて、周波数と動的絶対ばね
定数の関係を測定し比較した。その結果を図7に示す。
両側の分岐脚部(5c)(5c)の分岐角度(α)は4
0°である。
【0034】前記の動的絶対ばね定数の測定は、鷺宮製
作所製の動特性策定試験機(KC−V型)を用い、支持
装置の第1保持部と第2保持部に挿入した棒状支持金具
により前記動特性試験機の治具に固定し、静的に所定の
荷重(30N)を加え、加振機により所定の振動(加速
度5G一定)を与え、100Hz〜600Hzまでスイ
ープさせた時の動荷重・動変位(たわみ)とその位相角
を測定し、絶対ばね定数を所定の演算方法により算出す
ることにより行なった。
【0035】図7から明らかなように、従来品である比
較例1は、周波数250Hz付近および500Hz付近
で共振点がみられ、絶対ばね定数かなり高いものとなっ
た。また側壁部の断面積を減じた比較例2の場合は、絶
対ばね定数はかなり低下したが、周波数200Hz付近
と600Hzを越える位置に共振点があって、高周波数
域(例えば600Hz付近あるいはそれ以上の領域)に
なると絶対ばね定数が高くなり、エンジンの高速回転時
のこもり音の低減の効果が小さくなるが、本発明の実施
例の場合、共振点が周波数150Hz付近と300Hz
付近および600Hzを越える周波数域の3個所に共振
点があり、この共振作用が分散された結果、相対的に絶
対ばね定数が比較例1のみならず比較例2に比してもか
なり低いものとなり、例えば600Hz付近以下では絶
対ばね定数が100N/mm以下になり、振動伝達の抑
制および騒音防止にさらに効果のあることが判る。
【0036】前記の支持装置(A)は、その使用場所や
使用形態等によってその大きさが設定されるもので、そ
の大きさは前記実施例の寸法をなすものに限られるもの
ではない。
【0037】なお、上記した実施例において、中央制振
部(5)の中央の質量部(5a)については、厚み方向
(前後方向,つまり第1保持部の軸方向と平行方向)の
寸法を側壁部(3)より長くするとともに、上下方向の
寸法を大きくして、四角柱状に拡大形成することによ
り、両側部分(5b)(5b)より大きい質量を保有さ
せているが、このほか、断面円形や楕円形の柱状に形成
して両側部分より大きい質量を持たせることもできる。
また金属質量体を前記中央の質量部に配して大きい質量
を持たせることもできる。
【0038】また、前記中央制振部(5)と両保持部
(1)(2)との間の空隙(4)(4)は、大振幅の振
動時に、質量部(5a)が両保持部(1)(2)の内側
面に当接することで過度の変形を規制するストッパとし
ての役目を果すように、その間隔が例えば2mm程度に
設定されている。
【0039】また前記両側部分(5b)の二股状の分岐
脚部(5c)(5c)については、その分岐角度(α)
は30°〜60°、その縦横寸法比すなわち厚み(T2
)と長さ(L)の比率(T2 /L)は、0.2〜0.
5の範囲であるのが、絶対バネ定数低減の効果上特に好
ましい。
【0040】なお、上記した実施例では、支持装置の基
本構成として、中央制振部(5)について、その中央部
分を両側部分より質量の大きい質量部(5a)とし、か
つ両側部分(5b)(5b)を二股状に分岐して側壁部
(3)に連結した場合を示したが、前記両側部分を分岐
せずに側壁部(3)に連結しておくこともできる。
【0041】図8は、第2の発明の1実施例を示してい
る。
【0042】この実施例では、本体部の基本構成が図1
〜図4の実施例と同様の形態をなす排気管用支持装置
(同構成部分に同符号を付している)において、質量部
(5a)の位置をずらすことなく、左右の両側壁部
(3)(3)の厚み寸法(T1 )および/または幅寸法
(W1 )を変えて、左右で断面積を異に、すなわち一方
の断面積を他方より小さく形成している。
【0043】この実施例の場合も、例えば上下方向(前
記長軸方向)の振動の際は、左右両側壁部(3)(3)
による支持装置(A)としての上下振動が左右で異なり
(断面積の小さい側ほど大きく振動する)、このために
中央の質量部(5a)の振動との共振点がずれて分散す
ることで、全体としての絶対ばね定数を下げることがで
きる。
【0044】なお、前記の場合も、両側部分(5b)
(5b)については、図のように分岐脚部(5c)(5
c)として分岐形成しておくほか、分岐せずに両側壁部
(3)(3)に連結しておくことができる。
【0045】図9は、第3の発明の1実施例を示してい
る。
【0046】この実施例の支持装置(A)においては、
本体部の基本構成が図1〜図4の実施例と同様の形態を
なす排気管用支持装置(同構成部分に同符号を付してい
る)において、中央制振部(5)の質量部(5a)の位
置をずらすことなく、両側部分(5b)(5b)の厚
み、すなわち分岐形成された分岐脚部(5c)(5c)
の厚み(T2 )を左右で異にして形成している。
【0047】この実施例の場合も、例えば上下方向(前
記長軸方向)の振動の際は、質量部(5a)より延びる
分岐脚部(5c)(5c)の厚みが左右で異なっている
ために、質量部(5a)は分岐脚部(5c)の厚みの小
さい側ほど大きく振動するために、前記同様に共振点が
ずれて共振作用が分散することになり、その結果、絶対
ばね定数が低下することになる。
【0048】なお、図示していないが、前記の両側壁部
(3)(3)の断面積を左右で異にする構成と、左右の
分岐脚部(5c)(5c)の厚みを異にする構成を組合
せることも、さらにこれに図1〜図4および図5の質量
部(5a)の重心位置をずらせる構成を適宜組合せて実
施することも可能である。
【0049】上記のように構成される本発明の各実施例
の支持装置(A)は、上側の第1保持部(1)の貫通孔
(11)に車体側の支持材を挿入して固定するととも
に、下側の第2保持部(2)の貫通孔(21)に排気管
側の支持材を挿入して固定することにより、排気管を支
持して使用する。この際、二つの支持装置を一組にして
第1の保持部の側に角度を持たせるように配し、排気管
の左右の揺動を規制するように支持して使用するのが望
ましい。
【0050】この使用状態において、エンジンの作動に
より排気管側から伝達される振動や車体側から伝達され
る振動を吸収して、車室内の騒音振動の悪化を防止す
る。
【0051】
【発明の効果】上記したように本発明の排気管用支持装
置によれば、共振点を3個所に分散することにより、5
00Hz付近を含む600Hz以下の周波数領域全体に
おいて絶対ばね定数を大幅に低減でき、高速回転時のこ
もり音の発生を防止でき、振動伝達抑制の効果を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の1実施例の排気管用支持装置を示
す斜視図である。
【図2】同上支持装置の正面図である。
【図3】同上支持装置の半部縦断側面図である。
【図4】図2のI−I線の断面図である。
【図5】上下方向の振動状態の説明図である。
【図6】本発明の他の実施例の排気管用支持装置を示す
正面図である。
【図7】周波数と動的絶対ばね定数の関係を示すグラフ
である。
【図8】第2の発明の1実施例の支持装置を示す正面図
である。
【図9】第3の発明の1実施例を示す正面図である。
【図10】従来の支持装置を例示する斜視図である。
【図11】同上のII−II線の断面図である。
【符号の説明】
(A) 排気管用支持装置 (1) 第1保持部 (11) 貫通孔 (2) 第2保持部 (21) 貫通孔 (3)(3) 左右の両側壁部 (5) 中央制振部 (5a) 質量部 (5b)(5b) 両側部 (5c)(5c) 分岐脚部 (H) 上下方向の全長 (W) 幅 (T) 第1および第2の保持部の厚み (T1 ) 側壁部の厚み (W1 ) 側壁部の幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 巧 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 山口 尚樹 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 (72)発明者 高林 宏幸 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 3D038 BA02 BB01 BC22 3G004 AA01 BA04 DA13 EA03 FA08 3J048 AA02 AD07 BA21 BB06 BF02 DA07 EA30

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排気管用支持装置であって、ゴム等の弾性
    材料により正面よりみて環状に一体形成された本体部を
    有し、この本体部が、車体側の支持材が挿入される貫通
    孔を有する第1保持部と、排気管側の支持材が挿入され
    る貫通孔を有する第2保持部と、第1保持部と第2保持
    部とを間隔を隔ててその両側で連結する一対の側壁部
    と、第1と第2の両保持部間の中間位置に配されて前記
    両側壁部に連結された中央制振部とを有してなり、 前記中央制振部は、質量部として形成された中央部分
    と、該質量部より延びる両側部分とにより形成されると
    ともに、該質量部が両側部分より質量が大きく形成され
    た排気管用支持装置において、 前記質量部は、その重心位置が、前記第1と第2の両保
    持部の両軸心と平行な厚み方向および前記両軸心を含む
    平面に対し直交する幅方向の少なくとも1方向に偏位し
    て形成されてなることを特徴とする排気管用支持装置。
  2. 【請求項2】本体部は、正面よりみて、前記第1と第2
    の両保持部の両軸心を通る線を長軸とし、かつ前記両軸
    心間の中央で該長軸と直交する線を短軸とする略楕円形
    の環状をなしており、前記質量部が、その重心を前記厚
    み方向に位置をずらせて形成されてなる請求項1に記載
    の排気管用支持装置。
  3. 【請求項3】本体部は、正面よりみて、前記第1と第2
    の両保持部の両軸心を通る線を長軸とし、かつ前記両軸
    心間の中央で該長軸と直交する線を短軸とする略楕円形
    の環状をなしており、前記質量部が、その重心を、前記
    長軸と前記短軸とが交叉する中心点から前記短軸方向に
    位置をずらせて形成されてなる請求項1または2に記載
    の排気管用支持装置。
  4. 【請求項4】排気管用支持装置であって、ゴム等の弾性
    材料により正面よりみて環状に一体形成された本体部を
    有し、この本体部が、車体側の支持材が挿入される貫通
    孔を有する第1保持部と、排気管側の支持材が挿入され
    る貫通孔を有する第2保持部と、第1保持部と第2保持
    部とを間隔を隔ててその左右両側で連結する一対の側壁
    部と、第1と第2の両保持部間の中間位置に配されて前
    記両側壁部に連結された中央制振部とを有してなり、 前記中央制振部は、質量部として形成された中央部分
    と、該質量部より延びる両側部分とを有し、該質量部が
    両側部分より質量が大きく形成された排気管用支持装置
    において、 前記左右の両側壁部は、厚みおよび/または幅を変えて
    左右で断面積を異にして形成されてなることを特徴とす
    る排気管用支持装置。
  5. 【請求項5】中央制振部の両側部分が、それぞれ二股状
    に分岐した分岐脚部として形成されて両側壁部に連結さ
    れてなる請求項1または4に記載の排気管用支持装置。
  6. 【請求項6】排気管用支持装置であって、ゴム等の弾性
    材料により正面よりみて環状に一体形成された本体部を
    有し、この本体部が、車体側の支持材が挿入される貫通
    孔を有する第1保持部と、排気管側の支持材が挿入され
    る貫通孔を有する第2保持部と、第1保持部と第2保持
    部とを間隔を隔ててその両側で連結する一対の側壁部
    と、第1と第2の両保持部間の中間位置に配されて前記
    両側壁部に連結された中央制振部とを有してなり、 前記中央制振部は、質量部として形成された中央部分
    と、該質量部より延びる両側部分とを有し、該質量部が
    両側部分より質量が大きく形成されるとともに、前記両
    側部分がそれぞれ二股状に分岐した分岐脚部として形成
    されて両側壁部に連結された排気管用支持装置におい
    て、 前記中央制振部は、前記両側部分の分岐部分の厚みを左
    右で異にして形成されてなることを特徴とする排気管用
    支持装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の排気管用支持装置におい
    て、前記左右の両側壁部が、左右で断面積を異にして形
    成されてなる排気管用支持装置。
  8. 【請求項8】請求項6または7に記載の排気管用支持装
    置において、前記中央制振部の質量部は、その重心位置
    が、前記第1と第2の両保持部の両軸心と平行な厚み方
    向および前記両軸心を含む平面に対し直交する幅方向の
    少なくとも1方向に偏位して形成されてなる排気管用支
    持装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101748434B1 (ko) * 2016-11-17 2017-06-28 주식회사 디엠씨 자동차 배기관 고정용 행거
KR102032825B1 (ko) 2019-01-23 2019-10-16 주식회사 디엠씨 아이솔레이터 행거

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KR101748434B1 (ko) * 2016-11-17 2017-06-28 주식회사 디엠씨 자동차 배기관 고정용 행거
WO2018092978A1 (ko) * 2016-11-17 2018-05-24 주식회사 디엠씨 자동차 배기관 고정용 행거
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