JP2000053804A - 導電性チップス、電磁波遮蔽性樹脂成形物およびそれらの製造方法 - Google Patents

導電性チップス、電磁波遮蔽性樹脂成形物およびそれらの製造方法

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JP2000053804A
JP2000053804A JP10225568A JP22556898A JP2000053804A JP 2000053804 A JP2000053804 A JP 2000053804A JP 10225568 A JP10225568 A JP 10225568A JP 22556898 A JP22556898 A JP 22556898A JP 2000053804 A JP2000053804 A JP 2000053804A
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conductive
coating material
chips
resin
electrically conductive
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Norihisa Oga
規久 大賀
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RAITO BLACK KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性繊維をベース樹脂内に均一に散らばら
せることができ電磁波遮蔽特性を向上させることができ
る導電性チップスを提供することである。 【解決手段】 本発明の導電性チップスは、束状に形成
された導電性繊維を内側からコーティング材料で拘束す
る。そして、熱が加えられた場合には、束状の導電性繊
維が外側からほぐれていくように形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不要電磁波の遮断
性に優れた電磁波遮蔽性樹脂の成形物を製作する際に使
用される導電性チップス、電磁波遮蔽性樹脂成形物およ
びそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、不必要な電磁波から内部機器の
破壊を防ぐための電磁シールド部材としては、導電性繊
維を含有した導電性チップスをベース樹脂に熱を加えて
混合し成形したものがある。この電磁波遮蔽性樹脂成形
物は、導電性繊維をコーティング材料でバインドあるい
はコーティングした導電性チップスを用意し、所定の比
率でベース樹脂に混合し、射出成形機で熱を加えて噴出
成形したものである。この場合のベース樹脂としては、
少なくとも熱可塑性樹脂が用いられ、必要に応じて無機
充填材や炭素繊維等が加えられる。
【0003】図5は、電磁波遮蔽性樹脂成形物を得る際
に用いられる従来の導電性チップス1の説明図である。
導電性チップス1は、導電性繊維2を束状に形成して、
その導電性繊維2の間にコーティング材料を含浸し、そ
の導電性繊維2の周面をコーティング材料3で被覆して
形成されている。
【0004】このような導電性チップス1は、ベース樹
脂に混合された後に熱を加えられる。これによりコーテ
ィング材料3が溶け、導電性繊維2がほぐれてベース樹
脂内に散らばることになる。これによって、比較的少な
い導電性繊維2の添加量で、電磁波遮蔽性樹脂成形物が
優れた電磁波遮断性を発揮できるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来において
は、導電性繊維2の束の外周にコーティング材料3を被
覆しているので、導電性繊維2のほぐれる確率が余りよ
くない。また、単に導電性チップス1のコーティング材
料3を溶かすのみであるので、ベース樹脂によっては導
電性繊維のほぐれる確率がさらに悪くなる場合がある。
例えば、ベース樹脂に炭素繊維が混合される場合には、
導電性繊維2に炭素繊維が絡まり合って団子状になり、
導電性繊維2が均一にベース樹脂内に散らばらなくな
る。
【0006】この場合には、導電性繊維2が塊になり、
電磁波遮蔽性樹脂の表面に浮き出る確率が多くなる。導
電性繊維2のほぐれる確率が少なくなると、ベース樹脂
内での導電性繊維2の散らばりの均一性がなくなるの
で、電磁波遮蔽性樹脂成形物のシールド効果が低下す
る。
【0007】また、電磁波遮蔽性樹脂成形物の表面抵抗
値として定常的に103〜107オームの表面抵抗値を得
ることは困難となる。つまり、個々の電磁波遮蔽性樹脂
成形物においての表面抵抗値は炭素繊維や導電性繊維の
混入量のばらつきに大きく左右される傾向が見られた。
【0008】本発明の目的は、導電性繊維をベース樹脂
内に均一に散らばらせることができ電磁波遮蔽特性を向
上させることができる導電性チップス、電磁波遮蔽性樹
脂成形物およびそれらの製造方法を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係わる
導電性チップスは、束状に形成された導電性繊維を内側
からコーティング材料で拘束し、熱が加えられた場合に
束状の前記導電性繊維が外側からほぐれていくように形
成したことを特徴とする。
【0010】請求項2の発明に係わる導電性チップス
は、導電性繊維を束状にし円筒状に形成した導電性繊維
集合体と、前記導電性繊維集合体の前記導電性繊維の間
に含浸されるコーティング材料と、円筒状の前記導電性
繊維集合体の中心部に位置し前記導電性繊維を含まない
コーティング材料部とを備えたことを特徴とする。
【0011】請求項3の発明に係わる導電性チップス
は、請求項2の発明において、前記導電性繊維集合体
は、円筒状の一部に開口部を有した不完全円筒状とした
ことを特徴とする。
【0012】請求項4の発明に係わる導電性チップス
は、請求項2または請求項3の発明において、前記導電
性繊維集合体の前記導電性繊維の間に含浸されるコーテ
ィング材料は、前記導電性繊維集合体の外側から内側に
向けて含浸量を多くするようにしたことを特徴とする。
【0013】請求項5の発明に係わる導電性チップス
は、請求項1乃至請求項4のいずれか1の発明におい
て、前記コーティング材料は、熱可塑性樹脂または生分
解性プラスチックであることを特徴とする。
【0014】請求項6の発明に係わる導電性チップス
は、請求項5の発明において、前記熱可塑性樹脂は、ア
クリロニトリル−ブタジェン−スチレン3元共重合樹脂
(ABS)、ポリカーボネートまたはハイフローポリカ
ーボネートであり、前記生分解性プラスチックは、天然
物系プラスチック、化学合成系プラスチックまたは微生
物合成系プラスチックであることを特徴とする。
【0015】請求項7の発明に係わる電磁波遮蔽性樹脂
成形物は、5〜10%の請求項1乃至請求項5のいずれ
か1の導電性チップスと、90〜95%のベース樹脂と
を配合してなることを特徴とする。
【0016】請求項8の発明に係わる電磁波遮蔽性樹脂
成形物は、請求項7の発明において、前記ベース樹脂
は、前記導電性チップスのコーティング材料が熱可塑性
樹脂であるときは熱可塑性樹脂であり、前記導電性チッ
プスのコーティング材料が生分解性プラスチックである
ときは生分解性プラスチックであることを特徴とする。
【0017】請求項9の発明に係わる導電性チップスの
製造方法は、ワイヤ状の導電性繊維集合体の先端部から
順次コーティング材料を含浸させ、前記コーティング材
料が含浸された導電性繊維集合体を平板状に形成し、平
板状に形成された導電性繊維集合体の一方面に対して厚
めにコーティング材料を施し、厚めにコーティング材料
を施した面を内側とし中心部にコーティング材料部が形
成されるように円筒状または不完全円筒状に形成し、円
筒状または不完全円筒状に形成されたワイヤ状の導電性
繊維集合体を所定の長さでかつ切断面が所定の大きさを
保つように切断して導電性チップスを製造するようにし
たことを特徴とする。
【0018】請求項10の発明に係わる電磁波遮蔽性樹
脂成形物の製造方法は、5〜10%の請求項1乃至請求
項6のいずれか1の導電性チップスと90〜95%のベ
ース樹脂とを混合し、混合した導電性チップスとベース
樹脂とを射出成形機のシリンダに導き、前記射出成形機
のシリンダの中央部温度はその入口部温度および出口部
温度より高めに調整すると共に前記入口部温度が前記出
口部温度より低めになるように調整し、前記射出成形機
のノズル部の温度は前記シリンダの温度より低めになる
ように調整し、前記ノズルから電磁波遮蔽性樹脂を射出
してその成形物を製造するようにしたことを特徴とす
る。
【0019】請求項11の発明に係わる電磁波遮蔽性樹
脂成形物の製造方法は、請求項10の発明において、前
記ベース樹脂は、前記導電性チップスのコーティング材
料が熱可塑性樹脂であるときは熱可塑性樹脂であり、前
記導電性チップスのコーティング材料が生分解性プラス
チックであるときは生分解性プラスチックであることを
特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明の実施の形態に係わる導電性チップ
ス1の説明図であり、図1(a)は第1の実施の形態に
係わる導電性チップス1の説明図、図1(b)は第2の
実施の形態に係わる導電性チップス1の説明図である。
【0021】図1(a)、図1(b)に示すように、本
発明の実施の形態に係わる導電性チップス1は、束状に
形成された導電性繊維2を内側のコーティング材料5で
拘束し、熱が加えられた場合に束状の導電性繊維2が外
側からほぐれていくように形成されている。
【0022】図1(a)において、まず、導電性繊維2
を束状にして中心部が空洞となる円筒状に形成する。導
電性繊維2としては1000〜35000本のステンレ
ス繊維、銅繊維または錫繊維等を用いる。導電性繊維集
合体4の導電性繊維2の間にはコーティング材料を含浸
させて導電性繊維間を固着する。そして、円筒状の導電
性繊維集合体4の中心部にコーティング材料を充填しコ
ーティング材料部5を形成する。このコーティング材料
部5には導電性繊維2を含まないようにする。この場
合、導電性繊維/コーティング材料が重量比で(95〜
60)/(5〜40)とする。
【0023】また、導電性チップス1はその長さは6〜
8mmで切断されて形成され、その切断面は通常は90
度であるが、その切断面が小さい場合には斜めに切断す
る。これにより、切断面が所定の大きさを保つように
し、導電性繊維2の断面積を確保して、後述するように
ベース樹脂と混合されて熱が加えられた場合の熱の伝導
を良好にする。
【0024】このように導電性チップス1を形成するの
で、ベース樹脂と混合されて熱が加えられると、コーテ
ィング材料が含浸されている円筒状の導電性繊維集合体
4の外側から、徐々にコーティング材料が溶け始めて導
電性繊維2が徐々にほぐれ均一にベース樹脂内に散らば
っていくことになる。つまり、一時に全体的に導電性チ
ップス1のコーティング材料が溶け始めることがなく、
部分的に徐々にコーティング材料が溶け始めるので、導
電性繊維のベース樹脂内での均等化が図れる。
【0025】図1(a)の導電性チップス1では、導電
性繊維集合体4を円筒状に形成したが、図1(b)に示
すように、円筒状の一部に開口部6を有した不完全円筒
状とすることも可能である。この場合には、ベース樹脂
と混合されて熱が加えられた場合に、円筒状の導電性繊
維集合体の4の外側から徐々に導電性繊維2がほぐれる
ことに加えて、開口部6からも徐々に導電性繊維2がほ
ぐれるので、導電性繊維2のほぐれる時間を早めること
ができる。
【0026】ここで、導電性繊維集合体4の導電性繊維
2の間に含浸されるコーティング材料は、導電性繊維集
合体4の外側から内側に向けて含浸量を多くするように
形成する。これにより、導電性チップス1がベース樹脂
と混合されて熱が加えられた場合、コーティング材料が
薄い外側が、より確実にコーティング材料が厚い内側よ
り先に溶け始めることになる。従って、円筒状の外側か
ら順次内側に向けてコーティング材料が溶け始めるの
で、より確実に導電性繊維2がベース樹脂内に均一に散
らばっていくことになる。
【0027】また、コーティング材料としては、熱可塑
性樹脂または生分解性プラスチックを使用する。熱可塑
性樹脂としては、アクリロニトリル−ブタジェン−スチ
レン3元共重合樹脂(ABS)、ポリカーボネートまた
はハイフローポリカーボネートを用い、生分解性プラス
チックとしては、天然物系プラスチック、化学合成系プ
ラスチックまたは微生物合成系プラスチックを用いる。
【0028】図2は、導電チップス1の製造工程の説明
図である。まず、プーリ7に券回されたワイヤー状の導
電性繊維集合体4aは、含浸工程S1において、液体状
のコーティング材料3aに導かれ、ワイヤ状の導電性繊
維集合体4aの先端部から順次コーティング材料3aを
含浸させる。コーティング材料3aが含浸されたワイヤ
ー状の導電性繊維集合体4bは、平板状形成工程S2に
おいて、プレスされて平板状の導電性繊維集合体4cに
形成される。
【0029】次に、平板状に形成された導電性繊維集合
体4cはコーティング工程S3に導かれ、平板状に形成
された導電性繊維集合体4cの一方面に対して厚めにコ
ーティング材料3bが施される。そして、円筒状形成工
程S4において、厚めにコーティング材料3bを施した
面を内側とし、中心部にコーティング材料部5が形成さ
れるように円筒状または不完全円筒状に形成する。
【0030】円筒状または不完全円筒状に形成されたワ
イヤ状の導電性繊維集合体4dは、切断工程S5におい
て、所定の長さでかつ切断面が所定の大きさを保つよう
に切断される。これにより、図1(a)または図1
(b)に示す導電性チップス1が得られる。
【0031】次に、図3は、電磁波遮蔽性樹脂成形物の
製造工程の説明図である。まず、図1(a)または図1
(b)に示した導電性チップス1とベース樹脂8とをミ
キサー9により混合する。この場合、導電性チップス1
とベース樹脂8との比率は、(5〜10%)/(90〜
95%)とする。
【0032】ベース樹脂としては、コーティング材料と
同じ熱可塑性樹脂または生分解性プラスチックを用い
る。すなわち、導電性チップス1のコーティング材料が
熱可塑性樹脂であるときは、ベース樹脂8として熱可塑
性樹脂を用い、導電性チップス1のコーティング材料が
生分解性プラスチックであるときは、ベース樹脂8とし
て生分解性プラスチックを用いる。また、着色(黒色)
のためにベース樹脂に1%以下の炭素を入れる場合もあ
る。
【0033】このミキサー9でのミキシング工程で導電
性チップス1とベース樹脂8とを約10分間程度ブレン
ドする。導電性チップス1とベース樹脂8とを混合した
樹脂は、射出成形機10のホッパー11に入れられ温度
調整工程に移行する。すなわち、導電性チップス1とベ
ース樹脂8との混合樹脂は、ホッパー11からシリンダ
12に導かれ温度調整される。
【0034】シリンダ12では、その入口部12a、中
央部12b、出口部12cでそれぞれ異なる温度に温度
調整される。すなわち、射出成形機10のシリンダ12
の中央部12bの温度は、その入口部12aの温度およ
び出口部12cの温度より高めに調整されると共に、入
口部12aの温度が出口部12cの温度より低めになる
ように調整される。また、射出成形機10のノズル13
のヘッド部の温度はシリンダ12の各部の温度より低め
になるように調整される。
【0035】例えば、ベース樹脂がポリカーボネート樹
脂である場合には、シリンダ12の入口部12aは約2
45℃に温度調整され、シリンダ12の中央部12bは
約250℃に温度調整され、シリンダ12の出口部12
cは約240℃に温度調整される。そして、ノズル13
のヘッド部は約230℃に温度調整される。
【0036】これにより、導電性チップスに含まれる導
電性繊維が高温になり混合樹脂に焼けを生じることを防
止する。
【0037】このシリンダ12内において、導電性チッ
プス1はその外側からコーティング材料が溶け始め、徐
々に導電性繊維2が剥離していきベース樹脂内に散らば
っていく。従って、団子状の塊になることがなく、ベー
ス樹脂内で均一に分散される。これにより、電磁遮蔽性
の優れた樹脂が形成される。
【0038】そして、ノズル13からその樹脂を射出し
て、所望の形状をした電磁波遮蔽性樹脂成形物を射出す
る。この場合、混合樹脂の焼けを防止するべくノズル1
3の温度を低めに設定しているので、電磁波遮蔽性樹脂
成形物の表面はなめらかに仕上げることができる。
【0039】
【実施例】ポリカーボネート樹脂(ジェネラル エレク
トリック社)を100重量部に対し、5〜25重量部の
ABS樹脂をミキサーを用いてミキシングして得られた
2つの樹脂を、射出成形機にて単体ペレットにした樹脂
の混合物100重量部に対し、直径が8ミクロンmで収
束本数が12000本のステンレス繊維(ベカルトN.V.
S.A社製商品名 BEKI-SHIELD BU)にハイフローポリカ
ーボネート樹脂をコーティングした本発明の導電性チッ
プスを10%加え、タンブラーにより10分間ドライブ
レンドした。
【0040】そして、このようにして得られた混合樹脂
を、射出成形機10を用いノズル13のヘッド部の温度
230℃で、厚さ3mm、縦横1500mmの電磁波遮
蔽性樹脂成形物の試験片を作成した。
【0041】得られた試験片のシールド効果を(アメリ
カン ソサィティーテスティングメタリアル団体)の実
験方法を基に測定した。その測定結果を図4に示す。
【0042】図4では、本発明の導電性チップスを用い
て形成した3個の電磁波遮蔽性樹脂成型物の試験片に対
する特性曲線K1、K2、K3をそれぞれ示している。
図4の縦軸は電磁波のカット率、横軸は電磁波の周波数
である。これら特性曲線K1、K2、K3から分かるよ
うに、それぞれ3個の電磁波遮蔽性樹脂成型物の試験片
の特性はほぼ同一の特性曲線を示しており、ばらつきが
ほとんどなく極めて優れた電磁波遮断性を有しているこ
とが分かる。
【0043】つまり、本発明の導電性チップスを使用し
た場合には、ばらつきのほとんどない極めて優れた電磁
波遮蔽性樹脂成型物が得られる。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、導
電性チップスは外側に導電性繊維が位置し内側にコーテ
ィング材料部を形成するので、導電性チップスがベース
樹脂と混合されて熱が加えられると、コーティング材料
が含浸されている導電性繊維集合体の外側から、徐々に
コーティング材料が溶け始めて導電性繊維が徐々にほぐ
れる。従ってベース樹脂内に導電性繊維が均一に散らば
り、電磁波遮蔽性の優れた樹脂成形物を得ることができ
る。
【0045】つまり、外部よりの静電気破壊を防止する
表面抵抗値103〜107オームを定常的に示す樹脂成形
物を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる導電性チップスの
説明図であり、図1(a)は第1の実施の形態に係わる
導電性チップスの説明図、図1(b)は第2の実施の形
態に係わる導電性チップスの説明図。
【図2】本発明の実施の形態における導電チップスの製
造工程の説明図。
【図3】本発明の実施の形態における電磁波遮蔽性樹脂
成形物の製造工程の説明図。
【図4】本発明の実施の形態における導電性チップスを
用いて形成した3個の電磁波遮蔽性樹脂成型物の試験片
に対する特性曲線を示す特性図。
【図5】従来の導電性チップスの説明図。
【符号の説明】
1 導電性チップス 2 導電性繊維 3 コーティング材料 4 導電性繊維集合体 5 コーティング材料部 6 開口部 7 プーリ 8 ベース樹脂 9 ミキサー 10 射出成形機 11 ホッパー 12 シリンダ
フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA02 AA12 AA22 AA34 AA50 AD01 AE15 AF36 AF37 AF52 BB13 BC02 4F072 AA02 AB18 AD02 AD03 AD05 AD41 AH25 AH49 AK06 AK20 4F206 AA01 AA13 AA28 AB13 AB25 AE03 JA07 4J002 BN151 CG001 DC006 FA046 FB266 GQ02 5E321 BB34 GG01 GG05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 束状に形成された導電性繊維を内側から
    コーティング材料で拘束し、熱が加えられた場合に束状
    の前記導電性繊維が外側からほぐれていくように形成し
    たことを特徴とする導電性チップス。
  2. 【請求項2】 導電性繊維を束状にし円筒状に形成した
    導電性繊維集合体と、前記導電性繊維集合体の前記導電
    性繊維の間に含浸されるコーティング材料と、円筒状の
    前記導電性繊維集合体の中心部に位置し前記導電性繊維
    を含まないコーティング材料部とを備えたことを特徴と
    する導電性チップス。
  3. 【請求項3】 前記導電性繊維集合体は、円筒状の一部
    に開口部を有した不完全円筒状としたことを特徴とする
    請求項1に記載の導電性チップス。
  4. 【請求項4】 前記導電性繊維集合体の前記導電性繊維
    の間に含浸されるコーティング材料は、前記導電性繊維
    集合体の外側から内側に向けて含浸量を多くするように
    したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    導電性チップス。
  5. 【請求項5】 前記コーティング材料は、熱可塑性樹脂
    または生分解性プラスチックであることを特徴とする請
    求項1乃至請求項3のいずれか1に記載の導電性チップ
    ス。
  6. 【請求項6】 前記熱可塑性樹脂は、アクリロニトリル
    −ブタジェン−スチレン3元共重合樹脂(ABS)、ポ
    リカーボネートまたはハイフローポリカーボネートであ
    り、前記生分解性プラスチックは、天然物系プラスチッ
    ク、化学合成系プラスチックまたは微生物合成系プラス
    チックであることを特徴とする請求項4に記載の導電性
    チップス。
  7. 【請求項7】 5〜10%の請求項1乃至請求項5のい
    ずれか1の導電性チップスと、90〜95%のベース樹
    脂とを配合してなることを特徴とする電磁波遮蔽性樹脂
    成形物。
  8. 【請求項8】 前記ベース樹脂は、前記導電性チップス
    のコーティング材料が熱可塑性樹脂であるときは熱可塑
    性樹脂であり、前記導電性チップスのコーティング材料
    が生分解性プラスチックであるときは生分解性プラスチ
    ックであることを特徴とする請求項7に記載の電磁波遮
    蔽性樹脂成型物。
  9. 【請求項9】 ワイヤ状の導電性繊維集合体の先端部か
    ら順次コーティング材料を含浸させ、前記コーティング
    材料が含浸された導電性繊維集合体を平板状に形成し、
    平板状に形成された導電性繊維集合体の一方面に対して
    厚めにコーティング材料を施し、厚めにコーティング材
    料を施した面を内側とし中心部にコーティング材料部が
    形成されるように円筒状または不完全円筒状に形成し、
    円筒状または不完全円筒状に形成されたワイヤ状の導電
    性繊維集合体を所定の長さでかつ切断面が所定の大きさ
    を保つように切断して導電性チップスを製造するように
    したことを特徴とする導電性チップスの製造方法。
  10. 【請求項10】 5〜10%の請求項1乃至請求項6の
    いずれか1の導電性チップスと90〜95%のベース樹
    脂とを混合し、混合した導電性チップスとベース樹脂と
    を射出成形機のシリンダに導き、前記射出成形機のシリ
    ンダの中央部温度はその入口部温度および出口部温度よ
    り高めに調整すると共に前記入口部温度が前記出口部温
    度より低めになるように調整し、前記射出成形機のノズ
    ル部の温度は前記シリンダの温度より低めになるように
    調整し、前記ノズルから電磁波遮蔽性樹脂を射出してそ
    の成形物を製造するようにしたことを特徴とする電磁波
    遮蔽性樹脂成形物の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記ベース樹脂は、前記導電性チップ
    スのコーティング材料が熱可塑性樹脂であるときは熱可
    塑性樹脂であり、前記導電性チップスのコーティング材
    料が生分解性プラスチックであるときは生分解性プラス
    チックであることを特徴とする請求項10に記載の電磁
    波遮蔽性樹脂成型物の製造方法。
JP10225568A 1998-08-10 1998-08-10 導電性チップス、電磁波遮蔽性樹脂成形物およびそれらの製造方法 Pending JP2000053804A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020001183A (ja) * 2018-06-25 2020-01-09 日精樹脂工業株式会社 射出成形機の成形支援装置

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