JP2000053787A - カルボキシル基の導入方法 - Google Patents

カルボキシル基の導入方法

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JP2000053787A
JP2000053787A JP10224140A JP22414098A JP2000053787A JP 2000053787 A JP2000053787 A JP 2000053787A JP 10224140 A JP10224140 A JP 10224140A JP 22414098 A JP22414098 A JP 22414098A JP 2000053787 A JP2000053787 A JP 2000053787A
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Japan
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carboxyl group
solution
halogen
compound
porous body
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JP10224140A
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English (en)
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Masayuki Kaneko
昌之 金子
Masaaki Kawabe
雅章 川部
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Japan Vilene Co Ltd
Original Assignee
Japan Vilene Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カルボキシル基の導入の程度の高いカルボキ
シル基の導入方法を提供すること。 【解決手段】 本発明のカルボキシル基の導入方法は、
被処理体と、ハロゲン酢酸、ハロゲン酢酸塩、ハロゲン
プロピオン酸、ハロゲンプロピオン酸塩の中から選ばれ
る少なくとも1つの化合物を含む溶液とを接触させた状
態で、これらにエネルギーを与えることにより、前記被
処理体にカルボキシル基を導入する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカルボキシル基の導
入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、アルカリ電池用セパレータは耐
アルカリ性であると同時に、電解液の保持性に優れてい
る必要がある。そのため、ポリオレフィン系繊維からな
る不織布にカルボキシル基を導入すれば、上記のような
条件を満足できると考えられる。
【0003】このカルボキシル基を導入する手段の1つとし
て、特開平6−340759号公報には、カルボキシル
基を含む化合物の雰囲気中で、C−H結合を有するプラ
スチック材料とカルボキシル基を含む化合物又は混合物
との界面に、光子エネルギーが80.6kcal以上の
紫外光を照射して、カルボキシル基をC−H結合を有す
るプラスチック材料に導入する方法が開示されている。
しかしながら、この方法によるとカルボキシル基の導入
の程度が低く、実用的でない場合が多かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためになされたものであり、カルボキシル基
の導入の程度の高いカルボキシル基の導入方法を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のカルボキシル基
の導入方法は、被処理体と、ハロゲン酢酸、ハロゲン酢
酸塩、ハロゲンプロピオン酸、ハロゲンプロピオン酸塩
の中から選ばれる少なくとも1つの化合物を含む溶液と
を接触させた状態で、これらにエネルギーを与えること
により、前記被処理体にカルボキシル基を導入する方法
である。本願発明者は鋭意研究の結果、カルボキシル基
を発生可能な化合物の中でも、ハロゲン酢酸、ハロゲン
酢酸塩、ハロゲンプロピオン酸、ハロゲンプロピオン酸
塩はカルボキシル基を導入しやすく、実用的であること
を見出したのである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の方法によりカルボキシル
基を導入できる被処理体はどのような材料から構成され
ていても良く、例えば、C−H結合を有する材料などか
ら構成されていることができる。
【0007】また、被処理体はどのような態様からなるもの
であっても良く、例えば、非多孔質体(例えば、フィル
ムなど)や、多孔質体(例えば、発泡体、開口部を有す
るフィルム、不織布、織物、編物、或いはこれらの複合
体など)などの態様からなる被処理体にカルボキシル基
を導入することができる。
【0008】本発明のカルボキシル基を導入する方法におい
て使用する化合物は、ハロゲン酢酸、ハロゲン酢酸塩、
ハロゲンプロピオン酸、ハロゲンプロピオン酸塩であ
り、より具体的には、フルオロ酢酸、クロロ酢酸、ブロ
モ酢酸などのハロゲン酢酸、2−又は3−フルオロプロ
ピオン酸、2−又は3−クロロプロピオン酸、2−又は
3−ブロモプロピオン酸などのハロゲンプロピオン酸、
或いはこれらハロゲン酢酸又はプロピオン酸のリチウム
塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カル
シウム塩などのハロゲン酢酸塩やハロゲンプロピオン酸
塩を使用することができる。
【0009】本発明のカルボキシル基の導入方法は、上述の
ような被処理体と化合物を含む溶液とを接触させた状態
で、これらにエネルギーを与えることにより、被処理体
にカルボキシル基を導入する方法である。
【0010】この被処理体と化合物を含む溶液(以下、「化
合物溶液」という)とを接触させる方法としては、例え
ば、(1)被処理体を化合物溶液中に浸漬する方法、
(2)被処理体に化合物溶液を散布又はコーティングす
る方法、などがある。なお、被処理体が多孔質体である
場合には、図1に示すような方法により化合物溶液と接
触させることができる。
【0011】図1においては、反応容器3中に化合物溶液2
が注液されており、また、この反応容器3の中央部に化
合物溶液2を含み、化合物溶液2を多孔質体1へ供給す
ることのできる物質5(供給物質5)が配置されてい
る。そして、この供給物質5の上に改質すべき多孔質体
1を配置することによって、化合物溶液2と多孔質体と
を接触させることができる。
【0012】この化合物溶液は化合物をどのような溶媒(例
えば、水、水とアルコールとの混合溶媒など)に溶解さ
せたものであっても良いが、化合物の溶解性及び取り扱
い性の点から、水に溶解させた化合物水溶液であるのが
好ましい。また、化合物溶液中における化合物の濃度は
0.1〜20mass%であるのが好ましい。化合物溶
液中における化合物の濃度が0.1mass%未満であ
ると、化合物の濃度が低すぎてカルボキシル基の導入の
程度が低くなる傾向があり、20mass%を越える
と、化合物の濃度が高すぎて、化合物溶液中の化合物に
エネルギー(例えば、紫外線など)が吸収され、エネル
ギーが被処理体まで効率良く到達することができず、カ
ルボキシル基の導入の程度が低くなる傾向があるため
で、好適には0.5〜10mass%である。
【0013】なお、この化合物溶液中には、前記のような化
合物以外に様々なものを含んでいることができる。例え
ば、被処理体がC−H結合を有する材料からなる場合、
臭化水素やフッ化水素などのハロゲン水素酸、ハロゲン
分子を含んだ水溶液(ハロゲン水)などを含んでいるこ
とができる。このようなハロゲン水素酸やハロゲン水を
含んでいると、カルボキシル基で置換するために引き抜
きたい水素原子をハロゲン原子で引き抜くことができ、
効率的にカルボキシル基を導入することができる。この
ハロゲン水素酸やハロゲン水の濃度は0.1〜50ma
ss%であるのが好ましく、1〜20mass%である
のがより好ましい。
【0014】また、被処理体がC−H結合を有する材料から
なり、しかも後述のエネルギーを与える手段が紫外線で
ある場合には、化合物溶液中にベンゾフェノンなどの紫
外線吸収剤を含んでいると、この紫外線吸収剤により水
素原子を引き抜くことができるため、効率的にカルボキ
シル基を導入することができる。この紫外線吸収剤の濃
度は0.01〜5mass%であるのが好ましく、0.
01〜1mass%であるのがより好ましい。なお、こ
の紫外線吸収剤を溶液中に溶解させるために、界面活性
剤を併用するのが好ましい。更に、この紫外線吸収剤は
化合物溶液中に含まれている必要はなく、化合物溶液と
は別に紫外線吸収剤を溶解させた溶液を被処理体にコー
ティングしたり、被処理体を構成する材料自体に練り込
んでも良い。
【0015】次いで、被処理体と化合物溶液とを接触させた
状態で、これらにエネルギーを与えることにより、被処
理体にカルボキシル基を導入する。このカルボキシル基
の導入は、カルボキシル基で置換する原子の引き抜きと
同時に、化合物中のカルボキシル基が原子の引き抜かれ
た位置に導入されると考えられる。そのため、引き抜こ
うとする原子を引き抜くのに必要な最低限のエネルギー
以上のエネルギーが必要である。
【0016】このエネルギーを与える方法としては、例え
ば、紫外線、赤外線、放射線、超音波などを照射する方
法や、加熱する方法などがあり、これらを単独で、又は
併用することができる。なお、紫外線、赤外線、放射
線、超音波などを照射する前に、被処理体と化合物とを
30〜80℃程度に温めると、より効率的にカルボキシ
ル基を導入することができる。
【0017】例えば、C−H結合を有する材料からなる被処
理体にカルボキシル基を導入する場合には、170nm
〜370nm程度の紫外線を、例えば、レーザー、ラン
プ、或いは放電などからの紫外線を照射することにより
カルボキシル基を導入できる。
【0018】なお、前述の図1のような方法により多孔質体
と化合物溶液とを接触させた状態で、多孔質体と化合物
溶液2に対して、例えば、紫外線を照射すると、仮に化
合物溶液2が蒸発したとしても、供給物質5から多孔質
体1へ化合物溶液2を供給することができるため、多孔
質体1は乾燥することなく、多孔質体全体にカルボキシ
ル基を導入できる。
【0019】また、被処理体と化合物溶液へのエネルギーの
供与は空気雰囲気下で行うのが工業的に好適であるが、
窒素や不活性ガスの存在下などで行っても良い。
【0020】以下に、本発明のより具体的な実施例を記載す
るが、以下の実施例に限定されるものではない。
【0021】
【実施例】(実施例1〜3、比較例)ポリエチレンフィ
ルムを室温に保たれた表1に示すような各種化合物水溶
液上に浮かせた。次いで、空気中、ポリエチレンフィル
ムと低圧水銀ランプとの距離を5cmに保った状態で、
紫外線を30分間照射してカルボキシル基を導入した。
その後、ポリエチレンフィルムを水で30分間洗浄し、
次いで、ポリエチレンフィルムを60℃に設定された温
風乾燥機により60分間乾燥した。
【0022】次いで、このポリエチレンフィルムの水に対す
る接触角を接触角計(協和界面科学(株)製、CAS−
M)により測定した。この結果は表1に示す通りであっ
た。なお、カルボキシル基を導入する前のポリエチレン
フィルムの水に対する接触角は85°であった。
【0023】
【表1】 #:ノニオン系界面活性剤(シェル化学製)
【0024】表1から明らかなように、ハロゲン酢酸やハロ
ゲンプロピオン酸を用いると、カルボキシル基の導入の
程度が高いため、水との接触角が著しく小さくなってい
ることがわかった。
【0025】
【発明の効果】本発明のカルボキシル基の導入方法は、
被処理体と、ハロゲン酢酸、ハロゲン酢酸塩、ハロゲン
プロピオン酸、ハロゲンプロピオン酸塩の中から選ばれ
る少なくとも1つの化合物を含む溶液とを接触させた状
態で、これらにエネルギーを与えることにより、被処理
体にカルボキシル基を導入する方法であり、この方法は
カルボキシル基を導入しやすい方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 カルボキシル基の導入方法の模式的断面図
【符号の説明】
1 多孔質体 2 化合物溶液 3 反応容器 4 光源 5 供給物質

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体と、ハロゲン酢酸、ハロゲン酢
    酸塩、ハロゲンプロピオン酸、ハロゲンプロピオン酸塩
    の中から選ばれる少なくとも1つの化合物を含む溶液と
    を接触させた状態で、これらにエネルギーを与えること
    により、前記被処理体にカルボキシル基を導入すること
    を特徴とするカルボキシル基の導入方法。
JP10224140A 1998-08-07 1998-08-07 カルボキシル基の導入方法 Pending JP2000053787A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019151535A1 (ja) * 2018-02-05 2019-08-08 株式会社エースネット ポリマー成形体への目的分子の選択的な結合方法、およびそれを用いた目的分子結合型ポリマー成形体の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019151535A1 (ja) * 2018-02-05 2019-08-08 株式会社エースネット ポリマー成形体への目的分子の選択的な結合方法、およびそれを用いた目的分子結合型ポリマー成形体の製造方法
US11326035B2 (en) 2018-02-05 2022-05-10 Earth Corporation Method for selectively binding target molecule to polymer molded body and method for producing target molecule-bound polymer molded body using the same

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