JP2000053576A - ハーブ植物を有効成分とする閉経後骨粗鬆症の予防又は治療剤 - Google Patents
ハーブ植物を有効成分とする閉経後骨粗鬆症の予防又は治療剤Info
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Abstract
さらにエストロゲン活性が緩和で、当該成分をカルシウ
ムとともに、日常的に飲料や食品の形態で、簡便に摂取
することで、閉経後骨粗鬆症の予防や治療に有効な閉経
後骨粗鬆症の予防又は治療剤を提供すること。 【解決手段】 セリ科ペトロセリヌム(Petroselinum)
属、キク科カーサムス(Carthamus)属、バラ科ルブス
(Rubus)属、バラ科アグリモニア(Arimonia)属、ク
マツヅラ科ヴァーベナ(Verbena)属、およびシソ科メ
リッサ(Melissa)属のハーブ植物から選ばれた、少な
くとも1種類の植物の生および乾燥物またこれらより得
られる抽出物を有効成分とする閉経後骨粗鬆症の予防又
は治療剤。
Description
は治療剤に関し、さらに詳細には、ハーブ植物成分及び
必要に応じてカルシウムを含有する閉経後骨粗鬆症の予
防又は治療剤に関する。
成するカルシウムやコラーゲンの減少による骨量の低下
と、骨組織の微細構造の退行を引き起こす全身性の骨疾
患で、骨の脆弱性と骨折のリスクを伴うことを特徴とす
る。近年の高齢者人口の増加に伴い、本疾患は年々増加
の一途をたどっており、糖尿病に代表される生活習慣病
と同様、現代社会において重要視されいる疾患となって
いる。また、骨粗鬆症が原因で腰椎や大腿骨を骨折し、
寝たきりの状態が長期化すると、痴呆を引き起こす危険
性をも有していることから、予防や早期の治療が重要な
課題となっている。
鬆症は、50歳以上の更年期を過ぎた女性に高頻度に発症
し、骨粗鬆症患者数の90%以上を占めることから、最も
予防法や治療法の開発が望まれている難治性疾患の一つ
となっている。閉経後骨粗鬆症の発症は、出産機能の廃
絶による、卵巣からの内因性エストロゲンの分泌不足が
原因とされているが、すべての女性に閉経が訪れるにも
かかわらず、骨粗鬆症を発症しない女性もいることなど
不明な点も多く、発症機序の全貌は明らかにされていな
い。
よびカルシウム製剤を用いた不足カルシウム分の補給が
行われるとともに、経口や経皮エストロゲン製剤を用い
たホルモン補充療法が採用され、治療効果を上げてい
る。この他、骨代謝調節ホルモン製剤であるカルシトニ
ン(CT)やパラソルモン(PTH)、ビタミン製剤である
ビタミンK2や活性型ビタミンD3、さらに最近では、強力
な骨吸収抑制作用を有するビスフォスホネート化合物な
ども症状の進行に応じて使用されている。
る骨代謝改善薬は、有効性が高いものほど安全域と中毒
域の差が狭く、投与量の調節が困難である。特に、ビス
フォスホネート製剤は、投薬・休薬のプロトコールの設
定が難しく、時には骨形成に重要な骨構成成分の石灰化
を抑制することで、症状の増悪を引き起こすこともある
いわれている。
ストロゲン製剤も、副作用の発生の可能性という点では
例外でなく、6ヶ月以上にわたる長期投与の間に、顔面
紅潮、乳房痛、子宮や膣からの不正性器出血などの副作
用が高頻度で発生する。さらに、黄体ホルモン製剤(プ
ロゲステロン)を併用しないと、子宮体ガンや乳ガン発
症の危険性があり、安全性の面で問題が指摘されてい
る。
ソフラボン配糖体のダイジン(daidzin)やゲニスチン
(genistin)、さらにそのアグリコンであるダイゼイン
(daidzein)やゲニステイン(genistein)など、イソ
フラボンを基本骨格とした成分に、エストロゲン活性が
見いだされ、食品由来の安全なエストロゲンとして、閉
経後骨粗鬆症に対する有用性が、社会的に注目を浴びて
いる。
問題を解決するものであり、その目的とするところは、
合成ホルモン製剤と異なり副作用が少なく、さらにエス
トロゲン作用が緩和で、当該成分をカルシウムととも
に、日常的に飲料や食品の形態で、簡便に摂取すること
で、閉経後骨粗鬆症の予防や治療に有効な閉経後骨粗鬆
症の予防又は治療剤を提供することにある。
の評価には、雌性未成熟ラットに被験物を投与し、子宮
重量の増加を測定する方法や、エストロゲン感受性細胞
の増殖を指標としたアッセイ法が使用されている。ヒト
乳癌組織より樹立された細胞株のMCF-7、T-47DおよびZR
-75-1は、いずれもin vitro培養系で、エストロゲン濃
度に依存した増殖性を示し、その中でもMCF-7 [Soule
H. D., Vazquez J., Long A., Albert S., Brennan M.,
J. Natl. Cancer. Inst., 51, 1409(1973)]は、生体
内で合成されるエストロゲンの中で、高い生理活性を示
す17β-estradiolに対して、高感受性を示すことから、
エストロゲン作動薬や乳ガン治療を目的とした抗癌剤の
評価、さらには人工的に産出された環境汚染物質で生態
系やヒトの生殖機能に異常をもたらす物質として、社会
問題として認識されつつある内分泌撹乱物質(環境エス
トロゲン)の評価にも汎用されている。
標として、安全で通常食品として使用される天然物やハ
ーブ類の中から、エストロゲン活性を示す素材(植物エ
ストロゲン: phytoestrogen)を探索した結果、セリ科
ペトロセリヌム(Petroselinum)属、キク科カーサムス
(Carthamus)属、バラ科ルブス(Rubus)属、バラ科ア
グリモニア(Agrimonia)属、クマツヅラ科ヴァーベナ
(Verbena)属、およびシソ科メリッサ(Melissa)属の
ハーブ植物から得た抽出物に、エストロゲン活性を見い
だした。
ム(Petroselinum)属、キク科カーサムス(Carthamu
s)属、バラ科ルブス(Rubus)属、バラ科アグリモニア
(Agrimonia)属、クマツヅラ科ヴァーベナ(Verbena)
属、およびシソ科メリッサ(Melissa)属のハーブ植物
から選ばれた、少なくとも1種類の植物の生または乾燥
物、さらにこれらより得られる抽出物を有効成分とし、
必要に応じてこれにカルシウムを配剤した閉経後骨粗鬆
症の予防又は治療に有効な製剤を提供し、上記目的を達
成するものである。
説明すると、セリ科のペトロセリヌム属(Petroselinu
m)属では、ヨーロッパ中・北部原産で、いわゆる葉を
食用にするパセリ(Petroselinum crispum MILL. NYMA
N, ペトロセリヌム・クリスプム・ミル・ニーマン)
や、その改良変種のカブラ根パセリ(Petroselinum cri
spum MILL. NYMAN var. tuberosum CROVETTO, ペトロセ
リヌム・クリスプム・ミル・ニーマン・バール・ツベロ
スム・クロヴェット)などがあげられる。これらの植物
は、野菜や茶として食用に供されるほか、生あるいは乾
燥した葉、乾燥した根、種子、時には油が利尿、通経、
催乳、健胃および駆風薬として使用されている。
では、エジプト原産で、中国やインド、日本では秋田県
で栽培されているベニバナ(Carthamus tinctorius
L., カーサムス・チンクトリウス・エル)などがあげら
れる。ベニバナの花から得た色素は着色料や染料に、ま
た油は調理用に利用されている。さらに、第13改正日本
薬局方にも収載され、婦人病薬として月経促進などに用
いられている。
ーラシア大陸原産で、ラズベリー(Raspberry)と総称
されるヨーロッパキイチゴ(Rubus idaeus L., ルブス
・イダエウス・エル)やその亜種であるルブス・ウルミ
フォリウス・スコット(Rubusulmifolius SCHOTT)や
ルブス・ウルシヌス・チャム・アンド・シュレシュテン
ド(Rubus ursinus CHAM & SCHLECHTEND)など、さらに
はこれらの改良品種があげられる。ラズベリーは、実が
ワインやリキュールの原料、製菓、料理、化粧用として
幅広く使用される一方で、薬用としては、生または乾燥
した葉や実が、収斂・陣痛促進・緩下薬として用いられ
ている。
存在し、漢薬として用いられている。例えば、フユイチ
ゴ(Rubus buergeri MIQ, ルブス・ブエルゲリ・ミク)
の葉や全草は、「全毛懸鈎子」と称され、産後の風邪、
月経不順、四肢の酸痛、麻痺に用いられている。
は、アジア、ヨーロッパ、北アメリカに自生するアグリ
モニー(Agrimony)、別名ヨウシュキンミズヒキ(Agri
moniaeupatoria L., アグリモニア・ユーパトリア・エ
ル)や、中国において漢薬「仙鶴草」と称されるキンミ
ズヒキ(Agrimonia pilosa LEDEB)があげられる。アグ
リモニーは、花の付いた乾燥した植物を収斂薬として止
血や月経抑制に用いる。また、キンミズヒキは、収斂薬
のほか消炎強壮薬として使用される。
植物では、地中海沿岸地域原産で、日本、中国、ヨーロ
ッパおよび北アフリカに広く分布するヴァーベインすな
わちクマツヅラ(Verbena officinalis L., ヴァーベナ
・オフィシナリス・エル)があげられる。この植物は、
花の付いた乾燥した全草を強壮、収斂、利尿、発汗、催
乳、通経、傷、鎮痙薬として利用する。また、中国では
「馬鞭草」と称し、利水、通経薬として、月経促進や分
娩後の胎盤剥離促進に使用されている。
は、南ヨーロッパ原産で、北半球の温帯地域に広く分布
するレモンバーム、別名セイヨウヤマハッカと称される
Melissa officinalis L.(メリッサ・オフィシナリス・
エル)があげられる。
かして、料理や飲料の香り付けに使用されるほか、駆
風、発汗、鎮痙、鎮静薬として、薬用にも使用されてい
る。さらに中国では、同属植物のMelissa axillaris BE
NETH BAKH. f.(メリッサ・アクシラリス・ベネス・バ
ク・エフ)の全草を「鼻血草」と称し、リュウマチの知
覚麻痺、吐血、鼻血出血および皮膚の掻痒に民間的に用
いている。
食物や民間薬として知られているものであるが、これら
がエストロゲン活性を有し、閉経後骨粗鬆症の予防や治
療に有効であるとの知見は全くなかった。
生または乾燥品をそのまま、あるいは粉砕したものを、
単独または2種以上を組み合わせたものである。また、
これら原料植物の植物体より、熱水抽出、あるいはエタ
ノール等の低級アルコールまたは含水低級アルコール、
酢酸エチル等の低級エステルに代表される有機溶媒抽出
によって得られる抽出物も包括する。
は、動物の骨や卵殻、魚介類、乳清や植物に由来するカ
ルシウム素材のほかに、一般に食品添加物として使用さ
れるグルコン酸カルシウム、炭酸カルシウム、クエン酸
カルシウムなどを用いることができる。
は乾燥品を粉砕したものを、そのまま使用しても良い
が、上記植物体から、有効成分を効果的に抽出し得る溶
媒を用いて作製した抽出物を使用しても良い。
成分を効果的に抽出し得る溶媒であれば特に限定される
ものではないが、例えば、水や、アセトン、もしくはメ
タノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコー
ルのように水と混和する有機溶媒、またはそれらの混
液、酢酸エチル等の低級エステル等を用いるのが好まし
い。
ままこれらの溶媒で抽出することもできるが、抽出効率
を高めるために、焙煎、揉ねん、細断などの加工処理を
施した後、溶媒で抽出することが望ましい。更に、抽出
を2〜4回繰り返して抽出効率を高めることも可能であ
る。
1gに対して5〜100ml、特に10〜20ml程度の溶媒を用い
る方法が上げられる。抽出溶媒として有機溶媒を用いる
場合は、1日から1カ月間、好ましくは2〜5日間、室
温で行うか、また、抽出溶媒として水、メタノール、エ
タノールまたは、これらの混合溶媒を用いる場合は、抽
出効率を高めるため、加温することが望ましい。
植物から得られたものであっても良いが、2種以上の植
物を混合した後、上記抽出方法を適用することも可能で
ある。
そのまま、あるいは粉砕したものを、単独または2種以
上を組み合わせたもの、さらにこれらより得られる抽出
物を有効成分として、これにカルシウムを配剤した閉経
後骨粗鬆症の予防又は治療剤を製造するには、粉砕物、
または上記のようにして得た抽出物を有効成分とし、常
法に従って公知の食品用あるいは医薬品用担体と組み合
わせて製剤化すれば良い。
は、種々の剤型での投与が可能であり、例えば経口投与
剤としては、茶剤、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、細粒
剤、シロップ剤、ドライシロップ剤等が例示できる。
の有効成分となるハーブの配合量は、原料乾物換算とし
て、通常成人1日当たり1〜100g、好ましくは3〜30g
を1〜3回に分けて経口投与できる投与単位とすれば良
い。また、カルシウム素材の配合量は、カルシウム換算
で成人一日あたり600〜1200mgとし、さらに食品添加物
の場合は、その使用許可範囲内で使用すればよい。これ
らの投与量は、年齢、症状等により適宜増減することが
可能である。
通常の飲食物中に添加することも可能である。このよう
にして得られた飲食物は、日常的に摂取することが可能
であるため、閉経後骨粗鬆症の予防効果が期待でき、保
健用食品として有用である。
の添加量は、対象食品の種類に応じ、食品本来の味を損
なわない範囲で添加すれば良く、通常対象食品に対し、
0.01〜10重量%の範囲内で添加すれば良い。
剤および飲食物において用いられるハーブ植物は、前記
の通り、すでに食品や民間薬として使用されているもの
で、安全性において特に問題になる点はない。
た、エストロゲン活性の評価方法について説明する。
は、すでに述べたように、医薬品や環境汚染物質の評価
に汎用されている方法であるが、その概略を説明すれば
以下の通りである。
ゲンを除去したウシ胎児血清(以下DCC-FCS)を5%を
含むダルベッコ改変イーグル培地(D-MEM)に、2×104
個/mlになるように調製したMCF-7細胞を、96穴プラスチ
ック培養プレートに100μlずつ播種する。24時間培養
後、培地を全量交換するとともに、ジメチルスルホキシ
ド(DMSO)に溶解後、培地で希釈した被験物を10μlず
つ添加し、さらに4日間培養を続ける。培養終了後、MC
F-7細胞の増殖度をMTTアッセイ[Carmichael J.,DeGraff
W.g., Gazdar A. F., Minna J. D., Mitchell J. B.,
Cancer Res., 47, 936(1987).] を用いて、細胞の増
殖に伴う波長562nmにおける吸光度の変化を、被験物を
加えないグループと比較することにより、エストロゲン
活性の有無を判定する方法である。
ら得られる抽出物は、MCF-7の増殖を有意に促進させ
る。このことから、本発明のハーブ植物はエストロゲン
活性を示す事が明らかとなり、閉経後骨粗鬆症の予防ま
たは治療剤として有用であることが判明する。
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
トルのメタノールを加え、70℃に加温しながら、2時間
抽出を行った。濾過後、残渣に再びメタノール2リット
ルを加え、更に2時間抽出後、2回の抽出で得られた濾
液を集め、減圧濃縮の後凍結乾燥して、抽出物を得た。
得られたメタノール抽出物の収率は32.4%であった。
ールを加え、70℃に加温しながら、2時間抽出を行っ
た。濾過後、残渣に再びメタノール2リットルを加え、
更に2時間抽出後、2回の抽出で得られた濾液を集め、
減圧濃縮の後凍結乾燥して、抽出物を得た。得られたメ
タノール抽出物の収率は23.6%であった。
ットルのメタノールを加え、70℃に加温しながら、2時
間抽出を行った。濾過後、残渣に再びメタノール2リッ
トルを加え、更に2時間抽出後、2回の抽出で得られた
濾液を集め、減圧濃縮の後凍結乾燥して、抽出物を得
た。得られたメタノール抽出物の収率は17.6%であっ
た。
2リットルのメタノールを加え、70℃に加温しながら、
2時間抽出を行った。濾過後、残渣に再びメタノール2
リットルを加え、更に2時間抽出後、2回の抽出で得ら
れた濾液を集め、減圧濃縮の後凍結乾燥して、抽出物を
得た。得られたメタノール抽出物の収率は17.4%であっ
た。
リットルのメタノールを加え、70℃に加温しながら、2
時間抽出を行った。濾過後、残渣に再びメタノール2リ
ットルを加え、更に2時間抽出後、2回の抽出で得られ
た濾液を集め、減圧濃縮の後凍結乾燥して、抽出物を得
た。得られたメタノール抽出物の収率は12.8%であっ
た。
リットルのメタノールを加え、70℃に加温しながら、2
時間抽出を行った。濾過後、残渣に再びメタノール2リ
ットルを加え、更に2時間抽出後、2回の抽出で得られ
た濾液を集め、減圧濃縮の後凍結乾燥して、抽出物を得
た。得られたメタノール抽出物の収率は17.6%であっ
た。
%, バイオウィッタカー社)、インシュリン(10μg/m
l, シグマ社)および非必須アミノ酸(0.1mM,ライフテ
ック社)を含むD-MEM(フェノールレッド含有, ライフ
テック社)中で、10〜20回継代培養したMCF-7(東北大
学加齢医学研究所からの分譲品)を使用した。
プシン(ディフコ社)および0.05%EDTAを含むリン酸緩
衝生理食塩水(PBS)処理を用いて回収し、5%DCC-FCS
含有D-MEM(フェノールレッド不含, ライフテック社)
を加えて、遠心操作(×80g)により3回洗浄後、2×1
04個/mlになるように調製した。
ーニング社)に100μlずつ播種し、37℃、5%CO2存在
下で24時間培養後、培地を全量除去するとともに、直ち
に新しい培地を90μlずつ補充した。ここに、DMSOに溶
解後、培地で希釈した被験物(対照群には、培地で希釈
したDMSO)を10μlずつ添加して撹拌後、さらに4日間
培養を続けた。なお、DMSOの終濃度は0.1%に統一し
た。
解したMTTを各ウェルに10μlずつ添加して、37℃で4時
間インキュベートを行った。培地を吸引除去後、ミネラ
ルオイル(ナカライテスク社)200μlを各ウェルに加え
て、生成したホルマザンを超音波破砕機(MicrosonTM,
ハートシステムズ社)を用いて破砕し、遠心分離(×15
00g)の後、上清100μlを別のアッセイ用プレートに移
し、マイクロプレートリーダー(モデルEL-340, バイオ
テック社)を用いて、波長562nmにおける吸光度を660nm
を参照波長として測定した。
群における吸光度、すなわちMCF-7の増殖を100としたと
きの相対値で示した。また、有意差検定にはDunnettの
多重比較検定を用い、危険率p<0.05以下を有意とし
た。
ソフラボン配糖体分画を除きメタノール抽出物を使用し
た。結果(MCF-7の増殖)は対照群(control)の細胞増
殖率を100とし、この対照群に対する相対値(%)で表
した。アスタリスク(*)は対照群との有意差を表わ
し、*についてはp<0.05、**についてはp<0.01を
それぞれ表わす。
殖を有意に増強した。この結果は、本発明のハーブ植物
が、エストロゲン活性を有し、閉経後骨粗鬆症の予防や
治療に有効であることを示唆するものである。
10mm角に細断後、乳酸カルシウムを加えてよく混和し、
ティーバックに充填した。
lに溶解し、蒸留水を加えて全量1000mlとした後、0.22m
mの除菌フィルターで滅菌し、100mlずつ褐色びんに無菌
充填して、1剤あたり200mgの実施例1の抽出物および6
00mgのカルシウムを含有するドリンク剤を得た。
びそれらの抽出物は、エストロゲン活性を有する成分を
含有することが確認された。これらハーブ植物は、食品
や民間薬として古来より伝承的に婦人病の治療などに用
いられていることから、臨床で用いられているエストロ
ゲン製剤とは異なり、副作用が少なく極めて安全性が高
い。さらにこれに、カルシウムを配剤することにより閉
経後骨粗鬆症の予防や治療に有効である。
閉経後骨粗鬆症の予防または治療に有用なものである。
また、本発明の抽出物を飲食物に添加して日常的に摂取
することにより、閉経後骨粗鬆症の予防のための保健用
食品等としても有用である。
Claims (2)
- 【請求項1】 セリ科ペトロセリヌム(Petroselinum)
属、キク科カーサムス(Carthamus)属、バラ科ルブス
(Rubus)属、バラ科アグリモニア(Arimonia)属、ク
マツヅラ科ヴァーベナ(Verbena)属、およびシソ科メ
リッサ(Melissa)属のハーブ植物から選ばれた、少な
くとも1種類の植物の生および乾燥物またこれらより得
られる抽出物を有効成分とする閉経後骨粗鬆症の予防又
は治療剤。 - 【請求項2】 更にカルシウムが配剤された請求項1記
載の閉経後骨粗鬆症の予防又は治療剤。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP22271998A JP3479224B2 (ja) | 1998-08-06 | 1998-08-06 | ハーブ植物を有効成分とする閉経後骨粗鬆症の予防又は治療剤 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2000053576A true JP2000053576A (ja) | 2000-02-22 |
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ID=16786844
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JP22271998A Expired - Lifetime JP3479224B2 (ja) | 1998-08-06 | 1998-08-06 | ハーブ植物を有効成分とする閉経後骨粗鬆症の予防又は治療剤 |
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