JP2000051344A - 留置カテ―テル - Google Patents
留置カテ―テルInfo
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Abstract
の剛性と血中留置後の柔軟性を有するとともに、留置操
作に最適な弾性率の低下挙動を示し、かつ耐キンク性に
優れた留置カテーテルを提供する。 【解決手段】 分子量の異なるポリグリコールを含有す
る複数のポリウレタン樹脂からなる留置カテーテルは、
25℃の乾燥状態での動的貯蔵弾性率が1GPa以上で
あり、25℃の乾燥状態から37℃の湿潤状態にして時
間tが経過したときの動的貯蔵弾性率の低下率が20秒
経過時に60%未満であり、1分経過時に60%以上で
ある。各ポリウレタン樹脂はジイソシアネート、ジオー
ル系鎖延長剤及びポリグリコールを主成分とする。複数
のポリウレタン樹脂は、分子量500〜1500のポリ
グリコールを含有する第一のポリウレタン樹脂と、分子
量1500〜3000のポリグリコールを含有する第二
のポリウレタン樹脂からなり、ポリグリコールの分子量
の差は500以上である。
Description
関し、特に体内への輸液・薬液の注入や輸血、血液の採
取及び血行動態のモニター等の目的で血管内に留置して
使用する留置カテーテルに関する。
管に留置可能なプラスチック等で形成されたカテーテル
であり、これを血管内に留置した状態で輸液バッグ等の
輸液や薬液が収納された容器から延出したチューブを接
続して使用するものである。この留置針には、金属等で
形成された尖端を有する内針が挿通されて一体に構成さ
れたものもある。このタイプの留置針は、内針とともに
カテーテルを血管内に穿刺した後、内針を留置針から抜
去してから上述のものと同様にして使用する。
・薬液の注入を果たすためには、留置されたカテーテル
の流路の確保が重要であることから、優れた耐キンク性
がカテーテルに求められている。さらに穿刺時の操作性
と、穿刺時及び留置後の血管壁の相互作用は、カテーテ
ルの機械的物性に影響を受けるため、穿刺時は十分にコ
シがあり、留置後柔軟化することが望ましい。
トラフルオロエチレン,エチレン−テトラフルオロエチ
レン共重合体等のフッ素樹脂が主に用いられている。フ
ッ素樹脂製カテーテルは、穿刺時は硬くてコシが強いた
め操作性に優れており、血管確保を行いやすい。しかし
ながら、これらのフッ素樹脂製カテーテルは血管留置後
十分に柔軟とはならず、血管壁を損傷する可能性があ
る。また耐キンク性が十分でなく、輸液流路の確保に支
障をきたす恐れがある。
グメントとソフトセグメントからなり、ソフトセグメン
トがポリエーテルからなるポリウレタン樹脂が留置針の
カテーテル素材として使用されるようになった。特公平
8−11129号には、親水性のポリエーテルポリウレ
タン樹脂を使用した、血管内で柔軟化するカテーテルチ
ューブが開示されており、カテーテル挿入時の剛性と血
管留置後の柔軟性のバランスをコントロールする方法も
記載されている。しかしながら、このカテーテルには耐
キンク性が劣るという問題がある。ポリエーテルポリウ
レタン樹脂からなる留置カテーテルは、留置後に柔軟と
なっても、十分な耐キンク性が発現されないという欠点
があり、穿刺時の操作性を求めてカテーテルを硬くする
と、更に耐キンク性が損なわれてしまう。
ことで弾性率変化量や耐キンク性を向上させることも可
能である。しかし、ソフトセグメントに分子量が500
〜1500にあるポリグリコールを用いたポリウレタン
樹脂だけを使用する場合、25℃の乾燥状態から37℃
の湿潤状態への変化で弾性率が大きく変化するが、耐キ
ンク性は良好でないか、良好であっても一度キンクする
と元の形状に復元しないという欠点がある。一方、分子
量が1500〜3000のポリグリコールを用いたポリ
ウレタン樹脂は耐キンク性が良好であるが、25℃の乾
燥状態から37℃の湿潤状態への変化で弾性率が大きく
変化しない。このように実質的に単一分子量のソフトセ
グメントを含有するポリウレタン樹脂を用いた場合、目
的とする弾性率変化量及び耐キンク性の両者を満足する
ものはできない。
樹脂製の留置針が記載されている。この留置針のカテー
テルは血管挿入時には硬く、血管留置後は柔軟となる
が、その変化のスピードが速すぎるため、留置操作を行
っている最中に柔軟化してしまい、穿刺操作に支障が生
じてしまう。
は、血管への挿入時にはフッ素樹脂製カテーテルとほぼ
同等の剛性を有するが、血管内留置後柔軟化して血管へ
の損傷を軽減できるとともに、留置操作に適した弾性率
の低下挙動を示し、かつ耐キンク性に優れた留置カテー
テルを提供することである。
の結果、本発明者らは、留置カテーテルが穿刺時に良好
な剛性(操作性)を有するとともに、留置後は柔軟化し
て血管の損傷を抑えることができるためには、室温乾燥
状態から37℃の湿潤状態に置かれたときの弾性率低下
の速度を調整することが重要であり、弾性率の低下速度
が緩慢すぎると柔軟化するのに時間がかかりすぎるため
留置後の血管損傷を引き起こす恐れがあり、逆に弾性率
が急速に低下しすぎると留置の操作中に柔軟となり穿刺
が困難となる恐れがあることに着目した。
化性能について検討した結果、一般にポリウレタン樹脂
の軟化の度合いは、その中に含まれるポリグリコールの
結晶化度に大きく依存することが分かった。分子量の低
いポリグリコールがポリマー鎖中に存在する場合にはポ
リウレタン樹脂の結晶化度が大きくなりにくく、温度上
昇によって結晶融解が促進される。そのため温度上昇に
伴うポリウレタン樹脂の軟化速度は大きくなる。
マー同士は相溶性を有するので、それらをブレンドした
時は物性的に加成性を示す。従って、ポリウレタン樹脂
についてもソフトセグメントの分子量が異なった複数の
ポリウレタン樹脂をブレンドすると、それらの平均的な
物性を示すものが得られると予測される。しかしなが
ら、本発明者らは、ポリウレタン樹脂のブレンドでは、
上記物性の加成性が必ずしも成り立たないことを発見し
た。そこで鋭意研究の結果、単独では特性の劣るポリウ
レタン樹脂を複数組合せることにより、血管への挿入時
にはフッ素樹脂製カテーテルとほぼ同等の剛性を有する
が、血管内留置後柔軟化して血管への損傷を軽減できる
とともに、耐キンク性に優れた留置カテーテルが得られ
ることを発見した。
の留置後に所望の柔軟化を達成するためには、室温の乾
燥状態から体温の湿潤状態としたときの動的貯蔵弾性率
の低下率を所定のレベルに調整する必要があることを発
見した。本発明はかかる発見に基づくものである。
カテーテルは、分子量の異なるポリグリコールを主成分
とする複数のポリウレタン樹脂のブレンドからなること
を特徴とする。
テルは、複数のポリウレタン樹脂のブレンドからなり、
25℃の乾燥状態での動的貯蔵弾性率が1GPa以上で
あり、25℃の乾燥状態から37℃の湿潤状態にして時
間tが経過したときの動的貯蔵弾性率の低下率Ep を、
下記式: Ep =〔(E0−Et)/(E0−E30)〕×100
% (ただし、E0は25℃の乾燥状態での動的貯蔵弾性率
であり、E30は37℃の湿潤状態での30分後の動的
貯蔵弾性率であり、Etは37℃の湿潤状態で時間tが
経過したときの動的貯蔵弾性率である。)により表した
とき、20秒経過時の動的貯蔵弾性率の低下率Ep が6
0%未満であり、1分経過時の低下率Ep が60%以上
であることを特徴とする。
樹脂としては、ジイソシアネート、ジオール系鎖延長剤
及びポリグリコールを主成分とし、ポリグリコールの分
子量がそれぞれ異なるものを使用するのが好ましい。特
に各ポリウレタン樹脂は、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、1,4−ブタンジオール及びポリカ
プロラクトングリコールの反応生成物であり、60D以
上のショア硬度を有するのが好ましい。また複数のポリ
ウレタン樹脂としては、分子量500〜1500のポリ
グリコールを20〜70重量%含有する第一のポリウレ
タン樹脂と、分子量1500〜3000のポリグリコー
ルを20〜70重量%含有する第二のポリウレタン樹脂
とを含有し、第一のポリウレタン樹脂中のポリグリコー
ルの分子量と第二のポリウレタン樹脂中のポリグリコー
ルの分子量との差が500以上であるものが好ましい。
テーテルは、25℃の乾燥状態及び37℃の湿潤状態で
ともに10mm以上の耐キンク性を示す。またその初期
弾性率は25℃の乾燥状態で50kgf/mm2 以上で
あり、37℃の湿潤状態とすると5分以内に25kgf
/mm2 以下となる。
潤状態への変化で最大限に柔軟化するためには、複数の
ポリウレタン樹脂をブレンドするにあたり、少なくとも
一つのポリウレタン樹脂のポリグリコールの分子量は1
500以下、好ましくは500〜1000とする。ポリ
グリコールの分子量が500未満では、セグメント化ポ
リウレタン樹脂としての機能の発現が困難となる。とこ
ろが、ソフトセグメントに分子量が500〜1500に
あるポリグリコールを用いたポリウレタン樹脂だけを使
用する場合、25℃の乾燥状態から37℃の湿潤状態へ
の変化で弾性率が大きく変化するが、耐キンク性は良好
でないか、良好であっても一度キンクすると元の形状に
復元しないという欠点がある。一方、分子量が1500
〜3000のポリグリコールを用いたポリウレタン樹脂
は25℃の乾燥状態から37℃の湿潤状態への変化で弾
性率が大きく変化しないが、耐キンク性が良好である。
そのため、ポリグリコールの分子量が1500以下、好
ましくは500〜1000の第一のポリウレタン樹脂に
ブレンドすべき第二のポリウレタン樹脂は、分子量が1
500〜3000のポリグリコールを有するのが好まし
い。また第一のポリウレタン樹脂中のポリグリコールの
分子量と第二のポリウレタン樹脂中のポリグリコールの
分子量との差は、500以上であるのが好ましく、10
00以上がより好ましい。なお用語「分子量」は数平均
分子量を意味する。また本発明に使用するポリマーの分
子量分布は狭い。
脂の物性は左右される。ポリグリコールの分子量が50
0〜1500のポリウレタン樹脂の場合、ポリグリコー
ルの含量が20重量%未満では非常に硬く、25℃の乾
燥状態から37℃の湿潤状態への変化での弾性率の低下
率は小さく、耐キンク性も悪い。一方、70重量%超で
は25℃の乾燥状態と37℃の湿潤状態とで弾性率に大
きな差はあるものの、25℃の乾燥状態での弾性率が小
さく、カテーテルにコシを与えない。従って、ポリグリ
コールの分子量が500〜1500のポリウレタン樹脂
では、ポリグリコール含量は20〜70重量%であるの
が好ましく、35〜50重量%がより好ましい。
3000のポリウレタン樹脂の場合、ポリグリコールの
含量が20%未満では同様に非常に硬く、25℃の乾燥
状態から37℃の湿潤状態への変化での弾性率の低下率
は小さい。また70重量%超では柔らかすぎ、留置カテ
ーテルとしてのコシを与えない。従って、ポリグリコー
ルの分子量が1500〜3000のポリウレタン樹脂で
は、ポリグリコール含量は20〜70重量%であるのが
好ましく、30〜55重量%がより好ましい。
リコールの分子量の差は500以上であるのが好まし
い。分子量の差が500未満であると、異なる分子量の
ポリグリコールからなる複数のポリウレタン樹脂をブレ
ンドする効果が得られない。より好ましい分子量の差は
1000以上である。
タン樹脂との重量比は8:2〜2:8であるのが好まし
い。重量比が上記範囲外であると、異なる分子量のポリ
グリコールからなる複数のポリウレタン樹脂をブレンド
する効果が不十分である。
トングリコール、ポリアジペートグリコール、ポリエー
テルグリコール、ポリカーボネートグリコール等が好ま
しい。各ポリウレタン樹脂に使用するポリグリコールは
一つでも複数組合せても良い。また複数のポリウレタン
樹脂のブレンドに含まれるポリグリコールは同種である
必要はないが、相溶性の点から同種であるのが好まし
い。特に好ましいポリグリコールはポリカプロラクトン
グリコールである。
シアネート(例えば4,4’−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、2,4−トルエンジイソシアネート等)、
脂肪族ジイソシアネート(例えばヘキサメチレンジイソ
シアネート等)、脂環式ジイソシアネート(例えばイソ
ホロンジイソシアネート等)を使用するのが好ましい。
特に好ましいジイソシアネートは4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネートである。
ば1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられ
る。特に好ましい鎖延長剤は1,4−ブタンジオールで
ある。またエチレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミン等を鎖延長剤として使用し、部分的
に尿素結合を導入しても良い。
蔵弾性率、湿潤によるその低下率、初期弾性率、耐キン
ク性及び/又はショア硬度を有する。
しい実施例による留置カテーテルは25℃の乾燥状態で
1GPa以上の動的貯蔵弾性率を有し、また25℃の乾
燥状態から37℃の湿潤状態に変化させたときの動的貯
蔵弾性率の低下率は、20秒経過時に60%未満であ
り、1分経過時に60%以上である。
能な動的貯蔵弾性率測定装置(DVA−225、アイテ
ィー計測制御(株)製)を用いる。25℃の乾燥状態で
の動的貯蔵弾性率は、治具にサンプルを固定し、装置に
水を入れずに測定周波数10Hzの条件で5分間測定す
る。次に動的貯蔵弾性率の低下率を求めるには、37℃
に保った水の循環を行い、経時的に動的貯蔵弾性率を測
定する。動的貯蔵弾性率は37℃の温水の循環開始と同
時に低下し、30分後にはほぼ一定値に飽和する。そこ
で25℃の乾燥状態から37℃の湿潤状態へ変化させて
30分経過した時における動的貯蔵弾性率の変化の大き
さを基準(100%)とし、37℃の湿潤状態で時間t
が経過したときの動的貯蔵弾性率の低下率Ep を、下記
式: Ep =〔(E0−Et)/(E0−E30)〕×100
% (ただし、E0は25℃の乾燥状態での動的貯蔵弾性率
であり、E30は37℃の湿潤状態での30分後の動的
貯蔵弾性率であり、Etは37℃の湿潤状態で時間tが
経過したときの動的貯蔵弾性率である。)により求め
る。
GPa未満であると、留置カテーテルはコシが不足し、
穿刺時の操作性に劣る。また37℃の湿潤状態にして2
0秒経過時の動的貯蔵弾性率の低下率が60%以上であ
ると、湿潤状態での留置カテーテルの柔軟化は急速す
ぎ、やはり操作性に劣る。一方1分経過時の動的貯蔵弾
性率の低下率が60%未満であると、湿潤状態での柔軟
化が遅すぎ、血管壁を損傷する可能性がある。より好ま
しい動的貯蔵弾性率は、20秒経過時で55%以下であ
り、1分経過時で65%以上である。
ために、フッ素樹脂製の留置針と同程度に高く25℃の
乾燥状態で50kgf/mm2 以上であるのが好まし
い。また留置後は血管の損傷を抑えるため、37℃の湿
潤状態で5分以内に25kgf/mm2 以下となるのが
好ましい。より好ましくは、25℃の乾燥状態で55k
gf/mm2 以上、37℃の湿潤状態で5分以内に20
kgf/mm2 以下である。上述したように穿刺時から
留置後への軟化度が重要であり、最適な軟化度を実現す
るためには、25℃の乾燥状態から37℃の湿潤状態へ
の変化において初期弾性率が25kgf/mm2 以上低
下するのが好ましく、35kgf/mm2 以上低下する
のがより好ましい。
機ストログラフT型(東洋精機製作所(株)製)を用い
て、25℃の乾燥状態及び37℃の温水に所定時間浸漬
した後の湿潤状態においてそれぞれ標線間距離10mm
及び試験速度5mm/ 分で引張試験を行い、得られた応
力−歪み曲線の初期直線部分から算出したものである。
を安定して確保するために、37℃の湿潤状態で10m
m以上であるのが好ましく、より好ましくは12mm以
上、更に好ましくは14mm以上である。また25℃の
乾燥状態における耐キンク性も10mm以上であるのが
好ましく、より好ましくは12mm以上、更に好ましく
は14mm以上である。
グラフAGS−100A(島津製作所(株)製、以下圧
縮試験機Aとする。)を用いて測定する。圧縮試験機A
は、上部に設けられた上下方向に一定速度で移動可能な
把持具7と、下部に設けられた固定された把持具7’と
を備え、把持具7、7’間に所定長に切断されたカテー
テル6を配置し、軸方向の圧縮試験を行い、カテーテル
に掛かる荷重の変化をチャート上に記録できるように構
成されている。この圧縮試験機Aにより、サンプル長8
を25mmとしたカテーテル6を50mm/ 分の試験速
度で、それぞれ25℃の乾燥状態及び37℃の温水に所
定時間浸漬後の湿潤状態において、以下のようにして測
定する。
圧縮していくと、カテーテルに掛かる荷重が変化する。
図3はその荷重変化をチャートに示すものである。カテ
ーテルを軸方向に圧縮すると、カテーテルに掛かる荷重
が瞬時に増加するが、たわみ始めると荷重は低下する。
更に圧縮を続けるとカテーテルの内腔が潰れて閉塞(即
ちキンク)が始まり、荷重低下の変化が大きくなり、チ
ャートに変曲点を生じる[ キンク開始点] 。カテーテル
内腔がほぼ閉塞すると同時に荷重はほぼ一定となるが、
この時にもチャートに変曲点を生じる[ キンク点] 。チ
ャート上で、圧縮試験を開始した時点[ 始点] からカテ
ーテル内腔が閉塞する[ キンク点] までを判定し、この
間移動した把持具7の移動距離9(mm)で耐キンク性
を表す。
ポリウレタン樹脂のショア硬度は60D以上であるのが
好ましい。ショア硬度が60D未満では、カテーテルの
コシが充分でなく、穿刺時の操作性に支障をきたすおそ
れがある。なおショア硬度が85Dを超えるものは、押
出成形性が低く、所望のカテーテルに成形するのが難し
い。実用上より好ましいショア硬度の範囲は65〜80
Dである。
ーテルの切断事故が発生した場合等にX線により位置確
認を可能とするため、ポリウレタン樹脂にX線不透過物
質を混合してなるストライプを有しても良い。ストライ
プを成形するには、ポリウレタン樹脂にX線不透過物
質、例えば硫酸バリウム、タングステン、酸化ビスマ
ス、炭酸ビスマス、金等を混合した樹脂を、X線不透過
物質を混合していないポリウレタン樹脂と同時に押出成
形することによって、容易に製造することができる。勿
論X線不透過物質として使用できるものは、上記に限定
されるものではない。ストライプは、一般的な共押出成
形によって容易に成形することができ、押出成形ダイの
設計によって、ストライプを所望の形状及び数に成形す
ることも可能である。
明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
なお実施例で使用したポリウレタン樹脂は、各種のソフ
トセグメント成分に、ジイソシアネートとして4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)及びジ
オールとして1,4−ブタンジオールからなる他の成分
を、[NCO]/[OH]のモル比=1の割合で配合
し、ワンショット法又はプレポリマー法により合成した
ものである。なお以下の実施例においてポリウレタン樹
脂の成分としてポリグリコールのみ記載しているが、他
の成分は上記と同じである。
ソフトセグメントを37重量%含有し、ショア硬度が7
8Dのポリウレタン樹脂と、分子量2000のポリカプ
ロラクトングリコールからなるソフトセグメントを42
重量%含有するショア硬度が68Dのポリウレタン樹脂
とを6:4の重量比で溶融ブレンドし、内径0.65m
m及び外径0.88mmのカテーテル6を押出し成形し
た。このカテーテル6を有効長25mmとなるように、
かしめピン(図示せず)にてハブ3に接合し、内針ハブ
4に接合された内針2をカテーテル内腔に挿入し、さら
に内針ハブ4後端にフィルターキャップ5を接続して、
図1に示す留置針1を作製した。
て、前述の方法に従って、引張試験機ストログラフT型
(東洋精機製作所(株)製)を用いて引張試験を行い、
25℃の乾燥状態及び37℃の温水に所定時間浸漬後の
湿潤状態における初期弾性率を測定した。
示す圧縮試験機Aを用いて前述した方法に従い、25℃
の乾燥状態及び37℃の温水にそれぞれ所定時間浸漬後
の湿潤状態において測定した。
性は、それぞれ図4及び図5に示す通りであった。25
℃の乾燥状態(図4中、0分)での初期弾性率は59k
gf/mm2 であり、血管留置操作に対して十分なコシ
の強さを示した。また37℃の湿潤状態では速やかに柔
軟となり、5分後には14kgf/mm2 と良好な柔軟
性を示した。耐キンク性は、25℃の乾燥状態(図5
中、0分)において12.9mmであり、また37℃の
温水に10分間浸漬した後において14.2mmと良好
であった。
の乾燥状態時、37℃の湿潤状態にして20秒経過時及
び1分経過時において、このカテーテル6の動的貯蔵弾
性率を測定し、37℃の湿潤状態にして20秒後及び1
分後の動的貯蔵弾性率の低下率を求めた。結果を表1に
示す。37℃の湿潤状態にして20秒後の動的貯蔵弾性
率の低下率は54%、1分後の低下率は74%と、良好
な弾性率の低下挙動を示した。
ソフトセグメントを46重量%含有するショア硬度が7
0Dのポリウレタン樹脂と、分子量2000のポリカプ
ロラクトングリコールからなるソフトセグメントを32
重量%含有するショア硬度が74Dのポリウレタン樹脂
とを1:1の重量比で溶融ブレンドし、内径0.66m
m及び外径0.89mmのカテーテル6を押出し成形し
た。このカテーテル6を用いて、実施例1と同様に留置
針1を作製し、カテーテル6の初期弾性率及び耐キンク
性を実施例1と同様に測定した。
性は、図4及び図5に示す通りであった。25℃の乾燥
状態での初期弾性率は58kgf/mm2 と高く、穿刺
時にコシが強くて血管留置操作が容易であることが分か
る。また37℃の湿潤状態では速やかに柔軟となり、5
分後には14kgf/mm2 と良好な柔軟性を示した。
耐キンク性は25℃乾燥状態において14.3mmであ
り、37℃の温水に10分間浸漬した後では14.8m
mと良好であった。
るソフトセグメントを32重量%含有するショア硬度が
76Dのポリウレタン樹脂と、分子量2000のポリカ
プロラクトングリコールからなるソフトセグメントを3
7重量%含有するショア硬度70Dのポリウレタン樹脂
とを1:1の重量比で溶融ブレンドし、内径0.65m
m及び外径0.88mmのカテーテル6を押出し成形し
た。このカテーテル6を用いて実施例1と同様に留置針
1を作製し、カテーテル6の初期弾性率及び耐キンク性
を実施例1と同様に測定した。
期弾性率は58kgf/mm2 と高く、穿刺時にコシが
強く血管留置操作が容易であることが分かった。また3
7℃の湿潤状態で速やかに柔軟となり、5分後には20
kgf/mm2 と良好な柔軟性を示した。耐キンク性
は、25℃の乾燥状態において13.5mmであり、ま
た37℃の温水に10分間浸漬した後において15.1
mmと良好であった。
ソフトセグメントを37重量%含有するショア硬度が7
8Dのポリウレタン樹脂と、分子量3000のポリカプ
ロラクトングリコールからなるソフトセグメントを37
重量%含有するショア硬度が66Dのポリウレタン樹脂
とを6:4の重量比で溶融ブレンドし、内径0.66m
m及び外径0.88mmのカテーテル6を押出し成形し
た。このカテーテル6を用いて、実施例1と同様に留置
針1を作製し、カテーテル6の初期弾性率及び耐キンク
性を実施例1と同様に測定した。
期弾性率は58kgf/mm2 と高く、穿刺時にコシが
強く血管留置操作が容易であることが分かった。また3
7℃湿潤状態で速やかに柔軟となり、5分後には18k
gf/mm2 と良好な柔軟性を示した。耐キンク性は、
25℃の乾燥状態において11.8mmであり、また3
7℃の温水に10分間浸漬した後において16.2mm
と良好であった。
コールからなるソフトセグメントを37重量%含有する
ショア硬度が78Dのポリウレタン樹脂と、分子量20
00のポリヘキサメチレンカーボネートグリコールから
なるソフトセグメントを42重量%含有するショア硬度
が64Dのポリウレタン樹脂を1:1の重量比で溶融ブ
レンドし、内径0.65mm及び外径0.89mmのカ
テーテル6を押出し成形した。このカテーテル6を用い
て、実施例1と同様に留置針1を作製し、カテーテル6
の初期弾性率及び耐キンク性を実施例1と同様に測定し
た。
期弾性率は58kgf/mm2 と高く、穿刺時にコシが
強く血管留置操作が容易であることが分かった。また3
7℃の湿潤状態で速やかに柔軟となり、5分後には21
kgf/mm2 と良好な柔軟性を示した。耐キンク性
は、25℃の乾燥状態において15.1mmであり、ま
た37℃の温水に10分間浸漬した後において17.5
mmと良好であった。
の乾燥状態時、37℃の湿潤状態にして20秒経過時及
び1分経過時において、このカテーテル6の動的貯蔵弾
性率を測定し、37℃の湿潤状態にして20秒後及び1
分後の動的貯蔵弾性率の低下率を求めた。結果を表1に
示す。37℃の湿潤状態にして20秒後の動的貯蔵弾性
率の低下率は52%であり、また1分後の低下率は69
%であり、良好な弾性率の低下挙動を示した。
ソフトセグメントを32重量%含有するショア硬度が7
9Dのポリウレタン樹脂と、分子量2000のポリカプ
ロラクトングリコールからなるソフトセグメントを42
重量%含有するショア硬度が65Dのポリウレタン樹脂
を7:3の重量比で溶融ブレンドし、内径0.65mm
及び外径0.88mmのカテーテル6を押出し成形し
た。このカテーテル6を用いて、実施例1と同様に留置
針1を作製し、カテーテル6の初期弾性率及び耐キンク
性を実施例1と同様に測定した。
期弾性率は60kgf/mm2 と高く、穿刺時にコシが
強く血管留置操作が容易であることが分かった。また3
7℃の湿潤状態で速やかに柔軟となり、5分後には16
kgf/mm2 と良好な柔軟性を示した。耐キンク性
は、25℃の乾燥状態において10.2mmであり、ま
た37℃の温水に10分間浸漬した後において14.8
mmと良好であった。
コールからなるソフトセグメントを37重量%含有する
ショア硬度が78Dのポリウレタン樹脂と、分子量20
00のポリカプロラクトングリコールからなるソフトセ
グメントを42重量%含有するショア硬度が65Dのポ
リウレタン樹脂を6:4の重量比で溶融ブレンドし、内
径0.67mm及び外径0.87mmのカテーテル6を
押出し成形した。このカテーテル6を用いて、実施例1
と同様に留置針1を作製し、カテーテル6の初期弾性率
及び耐キンク性を実施例1と同様に測定した。
期弾性率は61kgf/mm2 と高く、穿刺時にコシが
強く血管留置操作が容易であることが分かった。また3
7℃の湿潤状態で速やかに柔軟となり、5分後には21
kgf/mm2 と良好な柔軟性を示した。このカテーテ
ルの耐キンク性は25℃の乾燥状態で10.0mmであ
り、また37℃の温水に10分間浸漬した後において1
2.5mmであった。
ソフトセグメントを32重量%含有するショア硬度が7
9Dのポリウレタン樹脂と、分子量2000のポリテト
ラメチレングリコールからなるソフトセグメントを42
重量%含有するショア硬度が67Dのポリウレタン樹脂
を6:4の重量比で溶融ブレンドし、内径0.68mm
及び外径0.86mmのカテーテル6を押出し成形し
た。このカテーテル6を用いて、実施例1と同様に留置
針1を作製し、カテーテル6の初期弾性率を実施例1と
同様に測定した。
期弾性率は67kgf/mm2 と高く、穿刺時にコシが
強く血管留置操作が容易であることが分かった。また3
7℃の湿潤状態で速やかに柔軟となり、5分後には20
kgf/mm2 と良好な柔軟性を示した。
ソフトセグメントを32重量%含有するショア硬度が7
9Dのポリウレタン樹脂と、分子量2000のポリテト
ラメチレングリコールからなるソフトセグメントを42
重量%含有するショア硬度が65Dのポリウレタン樹脂
を7:3の重量比で溶融ブレンドし、内径0.65mm
及び外径0.88mmのカテーテル6を押出し成形し
た。得られたカテーテル6について、上述の試験法に従
い、それぞれ25℃の乾燥状態時、37℃の湿潤状態に
して20秒経過時及び1分経過時において、動的貯蔵弾
性率を測定し、37℃の湿潤状態にして20秒後及び1
分後の動的貯蔵弾性率の低下率を求めた。結果を表1に
示す。37℃の湿潤状態にして20秒後の動的貯蔵弾性
率の低下率は45%、1分後の低下率は69%と、良好
な弾性率の低下挙動を示した。
成形した内径0.64mm及び外径0.83mmのカテ
ーテルから留置針を作製し、カテーテルの初期弾性率及
び耐キンク性を実施例1と同様に測定した。このカテー
テルの初期弾性率及び耐キンク性は図4及び図5に示す
通りであった。25℃の乾燥状態での初期弾性率は63
kgf/mm2 で、血管留置操作に対して十分なコシの
強さを示したが、37℃の湿潤状態でも初期弾性率は5
9kgf/mm2 とほとんど柔軟化しなかった。耐キン
ク性は25℃の乾燥状態で7.0mmであり、また37
℃の温水に10分間浸漬した後において6.8mmと低
かった。
ソフトセグメントを37重量%含有するポリウレタン樹
脂を用いて押出し成形した内径0.68mm及び外径
0.89mmのカテーテルから留置針を作製し、カテー
テルの初期弾性率及び耐キンク性を実施例1と同様に測
定した。このカテーテルは、25℃の乾燥状態での初期
弾性率が100kgf/mm2 と非常に高く、コシはあ
ったが、37℃の温水に10分間浸漬した後の初期弾性
率は30kgf/mm2 と十分に柔軟化しなかった。耐
キンク性は25℃の乾燥状態で11.8mmであり、ま
た37℃の温水に10分間浸漬した後では13.5mm
と良好であったが、一度キンクした部位は復元せず、閉
塞したままだった。
ソフトセグメントを46重量%含有するポリウレタン樹
脂を用いて押出し成形した内径0.68mm及び外径
0.89mmのカテーテルから留置針を作製し、カテー
テルの初期弾性率及び耐キンク性を実施例1と同様に測
定した。このカテーテルは、25℃の乾燥状態での初期
弾性率が15kgf/mm2 と柔軟であり、37℃の温
水に10分間浸漬した後の初期弾性率は1kgf/mm
2 と非常に柔軟であった。耐キンク性は25℃の乾燥状
態で11.1mmであり、また37℃の温水に10分間
浸漬した後では13.5mmと良好であったが、乾燥状
態で一度キンクした部位は復元せず閉塞したままだっ
た。またこのカテーテルは37℃の湿潤状態では柔軟す
ぎ、押しつぶれやすかった。
るソフトセグメントを32重量%含有するポリウレタン
樹脂を用いて押出し成形した内径0.67mm、外径
0.90mmのカテーテルから留置針を作製し、カテー
テルの初期弾性率及び耐キンク性を実施例1と同様に測
定した。このカテーテルの初期弾性率及び耐キンク性は
図4及び図5に示す通りであった。耐キンク性は、25
℃の乾燥状態で11.5mmであり、また37℃の温水
に10分間浸漬した後において13.2mmと良好であ
った。しかしながら、このカテーテルの25℃の乾燥状
態での初期弾性率は63kgf/mm2 と高かったが、
37℃の温水に10分間浸漬した後は27kgf/mm
2 と充分柔軟とはならなかった。
るソフトセグメントを42重量%含有するポリウレタン
樹脂を用いて押出し成形した内径0.66mm及び外径
0.88mmのカテーテルから留置針を作製し、カテー
テルの初期弾性率、耐キンク性を実施例1と同様に測定
した。このカテーテルの初期弾性率及び耐キンク性は、
図4及び図5に示す通りであった。このカテーテルは3
7℃の温水に10分間浸漬した後の初期弾性率が8kg
f/mm2 と充分に柔軟であったが、25℃の乾燥状態
でも20kgf/mm2 と柔軟であり、弾性率の変化は
大きくなかった。また押し込み性に乏しく、穿刺手技が
困難であった。耐キンク性は25℃の乾燥状態で9.2
mmであり、また37℃の温水に10分間浸漬した後で
は10.4mmと良好ではなかった。
カテーテルについて、上述の試験法に従い、それぞれ2
5℃の乾燥状態時、及び37℃の湿潤状態にして20秒
経過時及び1分経過時において動的貯蔵弾性率を測定
し、かつ37℃湿潤状態にして20秒後及び1分後の動
的貯蔵弾性率の低下率を求めた。結果を表1に示す。3
7℃の湿潤状態にして20秒後に既に動的貯蔵弾性率は
75%まで低下しており、留置操作に支障をきたすこと
が分かる。
るソフトセグメントを42重量%含有するショア硬度が
65Dのポリウレタン樹脂から、内径0.69mm及び
外径0.88mmのカテーテルを押出し成形した。この
カテーテルについて上述の試験法に従い、それぞれ25
℃の乾燥状態時、及び37℃の湿潤状態にして20秒経
過時及び1分経過時において動的貯蔵弾性率を測定し、
かつ37℃の湿潤状態にして20秒後及び1分後の動的
貯蔵弾性率の低下率を求めた。結果を表1に示す。37
℃の湿潤状態にして1分経過した時点での動的貯蔵弾性
率の低下率は59%と小さかった。
ルは、25℃の乾燥状態での動的貯蔵弾性率が1GPa
以上と大きいとともに、25℃の乾燥状態から37℃の
湿潤状態にして時間tが経過したときの動的貯蔵弾性率
の低下率が、20秒経過時に60%未満であり、かつ1
分経過時に60%以上であるので、穿刺時のコシが十分
にあるとともに、留置後は適度な速度で柔軟化する。本
発明の留置カテーテルはまた、25℃乾燥状態及び37
℃の湿潤状態でともに10mm以上の耐キンク性を有
し、留置後のカテーテルの流路を安全に確保することが
できる。また従来のカテーテルとは異なり、耐キンク性
を損なうことなく、穿刺時には十分なコシがあり、留置
後は適切な速度で柔軟となるので、血管壁への損傷を著
しく軽減できる。
圧縮試験方法を示す概略図である。
の関係を示すグラフであり、カテーテルの耐キンク性を
表す。
係を示すグラフである。
係を示すグラフである。
Claims (9)
- 【請求項1】 分子量が異なるポリグリコールを含有す
る複数のポリウレタン樹脂のブレンドからなることを特
徴とする留置カテーテル。 - 【請求項2】 請求項1に記載の留置カテーテルにおい
て、各ポリウレタン樹脂がジイソシアネート、ジオール
系鎖延長剤及びポリグリコールを主成分とし、前記ポリ
グリコールがそれぞれ異なる分子量を有することを特徴
とする留置カテーテル。 - 【請求項3】 複数のポリウレタン樹脂のブレンドから
なる留置カテーテルであって、25℃の乾燥状態での動
的貯蔵弾性率が1GPa以上であり、25℃の乾燥状態
から37℃の湿潤状態にして時間tが経過したときの動
的貯蔵弾性率の低下率Ep を、下記式: Ep =〔(E0−Et)/(E0−E30)〕×100
% (ただし、E0は25℃の乾燥状態での動的貯蔵弾性率
であり、E30は37℃の湿潤状態での30分後の動的
貯蔵弾性率であり、Etは37℃の湿潤状態で時間tが
経過したときの動的貯蔵弾性率である。)により表した
とき、20秒経過時の動的貯蔵弾性率の低下率Ep が6
0%未満であり、1分経過時の低下率Ep が60%以上
であることを特徴とする留置カテーテル。 - 【請求項4】 請求項3に記載の留置カテーテルにおい
て、前記ポリウレタン樹脂がジイソシアネート、ジオー
ル系鎖延長剤及びポリグリコールを主成分とし、前記ポ
リグリコールの分子量がそれぞれ異なることを特徴とす
る留置カテーテル。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の留置カ
テーテルにおいて、前記複数のポリウレタン樹脂が、分
子量500〜1500のポリグリコールを20〜70重
量%含有する第一のポリウレタン樹脂、及び分子量15
00〜3000のポリグリコールを20〜70重量%含
有する第二のポリウレタン樹脂を含有し、前記第一のポ
リウレタン樹脂中のポリグリコールの分子量と前記第二
のポリウレタン樹脂中のポリグリコールの分子量との差
が500以上であることを特徴とする留置カテーテル。 - 【請求項6】 請求項5に記載の留置カテーテルにおい
て、前記第一のポリウレタン樹脂と前記第二のポリウレ
タン樹脂との重量比が8:2〜2:8であることを特徴
とする留置カテーテル。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の留置カ
テーテルにおいて、前記ポリウレタン樹脂が4,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート、1,4−ブタンジ
オール及びポリカプロラクトングリコールの反応生成物
であり、60D以上のショア硬度を有することを特徴と
する留置カテーテル。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の留置カ
テーテルにおいて、耐キンク性が25℃の乾燥状態及び
37℃の湿潤状態でともに10mm以上であることを特
徴とする留置カテーテル。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の留置カ
テーテルにおいて、初期弾性率が25℃の乾燥状態で5
0kgf/mm2 以上であり、37℃の湿潤状態とする
と5分以内に25kgf/mm2 以下となることを特徴
とする留置カテーテル。
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JP15241498 | 1998-06-02 | ||
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