JP2000050072A - 画像出力システム - Google Patents

画像出力システム

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JP2000050072A
JP2000050072A JP10213266A JP21326698A JP2000050072A JP 2000050072 A JP2000050072 A JP 2000050072A JP 10213266 A JP10213266 A JP 10213266A JP 21326698 A JP21326698 A JP 21326698A JP 2000050072 A JP2000050072 A JP 2000050072A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部装置からの画像データを印刷制御装置を
介して画像形成装置のプリンタ部で画像出力する画像出
力システムにおいて、ディザ処理の効果である階調安定
性や階調の線形性を維持し、疑似輪郭の発生を低減し、
かつ、経時安定性を保証すること。 【解決手段】 プリンタコントローラ(印刷制御装置)
419が、ホストコンピュータ(外部装置)418から
入力した画像データの階調変換を行う際の基準となる基
準階調変換テーブルと、デジタル複写機101のプリン
タ部からプリンタ用階調変換テーブルを入力し、基準階
調変換テーブルと合成して生成した合成階調変換テーブ
ルと、を備え、さらに合成階調変換テーブルを用いてホ
ストコンピュータ418から入力した画像データの階調
変換を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル方式の複
写機、プリンタ装置、ファクシミリ装置等の画像形成装
置と印刷制御装置とからなる画像出力システムに関し、
より詳細には、外部装置からの画像データを印刷制御装
置を介して画像形成装置のプリンタ部で画像出力する画
像出力システムに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式のカラー複写機等のデジタ
ル画像形成装置では、良好な画像が経時・環境変化に対
しても維持されることが必要である。ところが、画像濃
度および階調再現性は、温度、湿度等の周囲の環境の変
化、使用する現像剤や、感光体等の径時劣化等により変
動する。このため、この変動の補正を行い、常に安定し
た画像濃度および階調再現性を得るために、機械内で画
像濃度、階調性(の変動)を検知し、階調変換テーブル
で補正を行っている。
【0003】また、画像形成装置に画像を出力するため
の印刷制御装置においても、階調変換機能を有している
ものが多く、また一般的である。したがって、印刷制御
装置を介して画像形成装置のプリンタ部で画像出力を行
う場合、画像データは、印刷制御装置内で階調変換さ
れ、ディザ処理を行われた後、画像形成装置内部の階調
変換テーブルを用いて階調変換され、記録紙に画像形成
されている。
【0004】一方、特開平9−141942号公報の
『印刷制御装置』では、印字装置(画像形成装置)固有
の特性のバラつきを除去することを目的として、印刷制
御装置内に階調変換を行う画像処理手段を設けたものが
開示されている。ここで、印字装置固有のバラつきの除
去とは、具体的には個体差による出力濃度特性の違いを
吸収すること、画像の最高濃度を調整し、トナーのチリ
による印刷品質の低下を防ぐように調整することであ
る。
【0005】また、特開平7−261479号公報の
『画像形成方法および装置』では、スキャナ(読取手
段)とプリンター(像形成手段)の双方を含む系につい
て第1のキャリブレーション(画像濃度のキャリブレー
ション)を行った後に、プリンター部単独で第2のキャ
リブレーション(画像濃度のキャリブレーション)を行
うものが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術によれば、印刷制御装置内と画像形成装置内の
2箇所で階調変換を実行することによる弊害として、以
下の問題点があった。
【0007】第1に、2回の階調変換を行うことによ
り、量子化誤差が大きくなり、階調データが失われる虞
があるという問題点があった。具体的には、印刷制御装
置内のYMCK階調変換、階調処理(ディザ処理)とい
った画像信号処理を経て、画像形成装置内のYMCK階
調変換が行われるため、画像形成装置内のYMCK階調
変換を行わない場合と比較して、ディザ処理の効果であ
る階調安定性や階調の線形性が失われるという問題点が
あった。例えば、ハイライト(トナー付着量が少ない場
合)に差が出る虞がある。
【0008】第2に、2回の階調変換を行うため、出力
された画像に疑似輪郭が発生しやすくなるという問題点
もあった。
【0009】また、特開平9−141942号公報『印
刷制御装置』によれば、印刷制御装置内に階調変換を施
す画像処理手段を有することにより、パラメータの通信
時間にかかる時間を無くし、高速化を図るようにしたも
のであり、また、印字装置固有のバラつきによる特性の
違いを吸収し、画像の最高濃度を調整し、トナーのチリ
による印刷品質の低下を防ぐように調整できるようにし
たものであるが、画像形成装置内の出力濃度特性を経時
的に補正していくことはできなかった。
【0010】さらに、特開平7−261479号公報
『画像形成方法および装置』によれば、複数種類のキャ
リブレーションによって画質の安定化を図っているもの
の、印刷制御装置内と画像形成装置内の2箇所で階調変
換を実行することによる弊害を解消するものではなかっ
た。
【0011】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て、外部装置からの画像データを印刷制御装置を介して
画像形成装置のプリンタ部で画像出力する画像出力シス
テムにおいて、ディザ処理の効果である階調安定性や階
調の線形性を維持し、疑似輪郭の発生を低減し、かつ、
経時安定性を保証することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に係る画像出力システムは、スキャナ部
で読み取った画像データに、画像処理部で画像処理を施
し、プリンタ部で記録紙に画像形成する画像形成装置
と、外部装置から画像データを入力し、入力した画像デ
ータに画像処理を施すと共に、前記画像形成装置のプリ
ンタ部を制御して記録紙に画像形成する印刷制御装置
と、を有し、前記プリンタ部を介して前記スキャナ部で
読み取った画像データおよび前記外部装置から入力した
画像データの画像出力が可能な画像出力システムにおい
て、前記プリンタ部が、画像データの入力先として前記
画像処理部と前記印刷制御装置との切り替えを行う切替
手段と、前記切替手段を介して入力した画像データの階
調変換を行う際に使用するプリンタ用階調変換テーブル
と、を備え、前記画像処理部が、前記スキャナ部で読み
取った画像データの階調変換を行う際に使用するスキャ
ナ用階調変換テーブルを備え、前記印刷制御装置が、前
記外部装置から入力した画像データの階調変換を行う際
の基準となる基準階調変換テーブルと、前記プリンタ部
からプリンタ用階調変換テーブルを入力し、前記基準階
調変換テーブルと合成して生成した合成階調変換テーブ
ルと、を備え、さらに前記印刷制御装置が、前記合成階
調変換テーブルを用いて前記外部装置から入力した画像
データの階調変換を行うものである。
【0013】また、請求項2に係る画像出力システム
は、請求項1記載の画像出力システムにおいて、前記基
準階調変換テーブルは、画像領域に応じて複数の基準階
調変換テーブルが存在し、前記合成階調変換テーブル
は、画像領域毎に、該当する基準階調変換テーブルと前
記プリンタ用階調変換テーブルとを合成して生成した複
数の合成階調変換テーブルが存在するものである。
【0014】また、請求項3に係る画像出力システム
は、請求項1または2記載の画像出力システムにおい
て、前記画像形成装置は、画像データとして複数の階調
パターンを発生する階調パターン発生手段を有し、前記
プリンタ部は、前記階調パターン発生手段から階調パタ
ーンを入力し、前記プリンタ用階調変換テーブルを用い
て階調変換を行った後の階調パターンに基づいて、像担
持体上に静電潜像を書き込む画像書込手段と、複数色の
現像剤を用いて前記像担持体上の静電潜像を顕像化し、
記録紙上に転写する現像・転写手段と、前記像担持体上
に形成された階調パターンの静電潜像の表面電位を検知
する表面電位検知手段と、前記像担持体上に形成された
階調パターンの静電潜像を現像剤で顕像化したときの現
像剤の量を光学的に検知する光学検知手段と、を有し、
さらに前記画像形成装置が、前記表面電位検知手段の検
知結果および前記光学検知手段の検知結果に基づいて、
前記プリンタ用階調変換テーブルの補正を行うものであ
る。
【0015】また、請求項4に係る画像出力システム
は、請求項1〜3記載のいずれか一つの画像出力システ
ムにおいて、前記画像形成装置が、画像データとして複
数の階調パターンを発生する階調パターン発生手段を有
し、前記スキャナ部が、前記階調パターンを前記プリン
タ部で記録紙に形成して作成した階調パターン画像を読
み取り、読み取った階調パターンの読み取り信号および
予め記憶されている基準となる階調パターンの読み取り
信号に基づいて、前記スキャナ用階調変換テーブルを補
正するものである。
【0016】また、請求項5に係る画像出力システム
は、請求項1〜4記載のいずれか一つの画像出力システ
ムにおいて、さらに、前記スキャナ用階調変換テーブル
と前記プリンタ用階調変換テーブルとを合成して第2の
合成階調変換テーブルを求め、前記第2の合成階調変換
テーブルに平滑化処理を施したものである。
【0017】また、請求項6に係る画像出力システム
は、請求項1〜5記載のいずれか一つの画像出力システ
ムにおいて、前記スキャナ用階調変換テーブルと前記プ
リンタ用階調変換テーブルとを合成して第2の合成階調
変換テーブルを求め、前記第2の合成階調変換テーブル
を前記スキャナ用階調変換テーブルまたはプリンタ用階
調変換テーブルのいずれか一方に設定し、他方には階調
変換を実質的に行わない無変換テーブルを設定するもの
である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を画像出力システム
を、画像形成装置として電子写真複写機(以下、単に複
写機またはデジタル複写機と言う)を用い、印刷制御装
置としてプリンタコントローラを用いた場合を例とし
て、〔実施の形態1〕、〔実施の形態2〕の順に、添付
の図面を参照して詳細に説明する。
【0019】〔実施の形態1〕実施の形態1の画像出力
システムは、スキャナ部,画像処理部およびプリンタ部
を備えた複写機にプリンタコントローラを接続し、該プ
リンタコントローラ側に、外部装置から入力した画像デ
ータの階調変換を行う際の基準となる基準階調変換テー
ブルと、プリンタ部から入力したプリンタ用階調変換テ
ーブルと前記基準階調変換テーブルと合成して生成した
合成階調変換テーブルとを設け、外部装置から入力した
画像データについては、該合成階調変換テーブルを用い
て階調変換を行うようにしたものである。
【0020】以下、実施の形態1の画像出力システムに
ついて、 実施の形態1の複写機の概略構成 実施の形態1のプリンタコントローラ(印刷制御装
置)の概略構成 合成階調変換テーブルの作成方法 −1 画像濃度(階調性)の自動階調補正 −2 地肌の補正 −3 合成階調変換テーブルの作成 プリンタ用階調変換テーブルの作成方法 現像特性の補正処理 合成階調変換テーブルの合成処理(作成処理) の順で、詳細に説明する。
【0021】実施の形態1の複写機の概略構成 図1は、実施の形態1のデジタル複写機101の機構の
概略を示し、図において、デジタル複写機101のほぼ
中央部に配置された像担持体としてのφ120〔mm〕
の有機感光体(OPC)ドラム102の周囲には、該感
光体ドラム102の表面を帯電する帯電チャージャ10
3と、一様帯電された感光体ドラム102の表面上に半
導体レーザ光を照射して静電潜像を形成するレーザ光学
系104と、静電潜像に各色トナーを供給して現像し、
各色毎にトナー像を得る黒現像装置105およびイエロ
ーY、マゼンタM、シアンCの3つのカラー現像装置1
06、107、108と、感光体ドラム102上に形成
された各色毎のトナー像を順次転写する中間転写ベルト
109と、該中間転写ベルト109に転写電圧を印加す
るバイアスローラ110と、転写後の感光体ドラム10
2の表面に残留するトナーを除去するクリーニング装置
111と、転写後の感光体ドラム102の表面に残留す
る電荷を除去する除電部112と、が順次配列されてい
る。
【0022】また、中間転写ベルト109には、転写さ
れたトナー像を記録紙に転写する電圧を印加するための
転写バイアスローラ113および記録紙に転写後に残留
したトナー像をクリーニングするためのベルトクリーニ
ング装置114が配設されている。
【0023】中間転写ベルト109から剥離された記録
紙を搬送する搬送ベルト115の出口側端部には、トナ
ー像を加熱および加圧して定着させる定着装置116が
配置されていると共に、この定着装置116の出口部に
は、排紙トレイ117が取り付けられている。
【0024】さらに、レーザ光学系104の上部には、
デジタル複写機101の上部に配置された原稿載置台と
してのコンタクトガラス118、このコンタクトガラス
118上の原稿に走査光を照射する露光ランプ119が
設けられ、原稿からの反射光を反射ミラー121によっ
て結像レンズ122に導き、光電変換素子であるCCD
(Charge Coupled Device)のイ
メージセンサアレイ123に入光させる。CCDのイメ
ージセンサアレイ123で電気信号に変換された画像信
号は画像処理部(図3参照)を経て、レーザ光学系10
4中の半導体レーザのレーザ発振を制御する。
【0025】次に、上記複写機に内蔵される制御系を説
明する。図2に示すように制御系は、メイン制御部(C
PU)130を備え、このメイン制御部130に対して
所定のROM131およびRAM132が付設されてい
ると共に、上記メイン制御部130には、インターフェ
ースI/O133を介してレーザ光学系制御部134、
電源回路135、光学センサ136、トナー濃度センサ
137、環境センサ138、感光体表面電位センサ13
9、トナー補給回路140、中間転写ベルト駆動部14
1、操作部142、電流検知回路143がそれぞれ接続
されている。
【0026】ここで、レーザ光学系制御部134は、レ
ーザ光学系104のレーザ出力を調整するものであり、
また電源回路135は、帯電チャージャ103に対して
所定の帯電用放電電圧を与えると共に、現像装置10
5、106、107、108に対して所定電圧の現像バ
イアスを与え、かつバイアスローラ110および転写バ
イアスローラ113に対して所定の転写電圧を与えるも
のである。
【0027】また、光学センサ136は、感光体ドラム
102の転写後の領域に近接配置される発光ダイオード
などの発光素子とフォトセンサなどの受光素子とからな
り、感光体ドラム102上に形成される検知パターン潜
像のトナー像におけるトナー付着量および地肌部におけ
るトナー付着量が各色毎にそれぞれ検知されると共に、
感光体除電後のいわゆる残留電位が検知されるようにな
っている。
【0028】この光学センサ136からの検知出力信号
は、図示を省略した光電センサ制御部に印加されてい
る。光電センサ制御部は、検知パターントナー像におけ
るトナー付着量と地肌部におけるトナー付着量との比率
を求め、その比率値を基準値と比較して画像濃度の変動
を検知し、トナー濃度センサ137の制御値の補正を行
なっている。
【0029】さらに、トナー濃度センサ137は、現像
装置105〜108において、現像装置105〜108
内に存在する現像剤の透磁率変化に基づいてトナー濃度
を検知し、検知されたトナー濃度値と基準値と比較し、
トナー濃度が一定値を下回ってトナー不足状態になった
場合に、その不足分に対応した大きさのトナー補給信号
をトナー補給回路140に印加する機能を備えている。
【0030】電位センサ139は、像担持体である感光
体102の表面電位を検知し、中間転写ベルト駆動部1
41は、中間転写ベルト109の駆動を制御する。
【0031】現像装置105〜108(但し、図2では
現像装置107のみを示す)内にはそれぞれ黒トナーま
たは対応するカラートナーとキャリアを含む現像剤が収
容されており、これは、現像剤撹拌部材202の回転に
よって撹拌され、現像スリーブ201上で、現像剤規制
部材202によってスリーブ上に汲み上げられる現像剤
量を調整する。この供給された現像剤は、現像スリーブ
201上に磁気的に担持されつつ、磁気ブラシとして現
像スリーブ201の回転方向に回転する。
【0032】次に、図3のブロック図に基づいて、複写
機101の画像処理部(スキャナ・IPU部)およびプ
リンタ部について説明する。図において、420はスキ
ャナ、401はシェーディング補正回路、402はスキ
ャナγ変換回路、403は画像メモリ、404は画像分
離回路、405はMTFフィルタ、406は色変換UC
R処理回路、407は変倍回路、408は画像加工(ク
リエイト)回路、409は画像処理用プリンタγ補正回
路、410は階調処理回路、411、423はインター
フェースI/F・セレクタ、412は画像形成部用プリ
ンタγ(以後プロコンγと呼ぶ)変換回路、413はプ
リンタ、417はシステムコントローラ、421、42
2はそれぞれパターン生成回路、424はエリア処理回
路である。なお、図において、418は、複写機を介し
て画像データを出力する外部装置としてのホストコンピ
ュータを示し、419はホストコンピュータ418から
画像データを入力し、入力した画像データに画像処理を
施すと共に、複写機のプリンタ部を制御して記録紙に画
像形成する印刷制御装置としてのプリンタコントローラ
を示す。
【0033】そして、スキャナ420、シェーディング
補正回路401、エリア処理回路424、インターフェ
ースI/F423、スキャナγ変換回路402、画像メ
モリ403、画像分離回路404、MTFフィルタ40
5、色変換UCR処理回路406、パターン生成回路4
21、変倍回路407、画像加工(クリエイト)回路4
08、画像処理用プリンタγ補正回路409、階調処理
回路410、CPU30、ROM31、RAM32によ
ってスキャナ・IPU部(本発明のスキャナ部および画
像処理部)が形成され、画像形成用プリンタγ(以後プ
ロコンγと呼ぶ)補正回路412、プリンタ413、I
/F・セレクタ411、システムコントローラ417、
パターン生成回路422によってプリンタ部(本発明の
プリンタ部)が形成される。
【0034】複写する原稿は、カラースキャナ420に
よりR、G、Bに色分解されて一例として10ビット信
号で読み取られる。読み取られた画像信号(画像デー
タ)は、シェーディング補正回路401により、主走査
方向のムラが補正され、10ビット信号で出力される。
【0035】エリア処理回路424では、現在処理を行
っている画像データが原稿内のどの領域に属するかを区
別するための領域信号(エリア信号)を発生する。この
回路から出力された領域信号により、後段の画像処理部
で用いるパラメータを切り替える。これらの領域は、指
定領域毎に、文字、写真、銀塩写真(印画紙)、印刷原
稿、インクジェット、蛍光ペン、地図、熱転写原稿な
ど、それぞれの原稿に最適な色補正係数、空間フィル
タ、階調変換テーブルなどの画像処理パラメータをそれ
ぞれ画像領域に応じて複数の階調変換テーブル設定の中
から選択することができる。
【0036】インターフェース(I/F)423は、ス
キャナで読み取った画像を外部に出力する際に使用す
る。複写機のようにプリンタ部とスキャナ・IPU部と
して使用する場合には、プリンタ部のI/Fセレクタ4
11からプリンタコントローラ(印刷制御装置)419
に読み取った画像データを取り出すことができる。
【0037】また、スキャナγ変換回路402では、ス
キャナ420からの読み取り信号が反射率データから明
度データに変換される。画像分離回路404では、文字
部と写真部の判定、および有彩色・無彩色判定が行われ
る。MTFフィルタ405では、シャープな画像やソフ
トな画像など、使用者の好みに応じてエッジ強調や平滑
化等、画像信号の周波数特性を変更する処理が行われ
る。
【0038】また、色変換UCR処理回路406では、
入力系の色分解特性と出力系の色材の分光特性の違いを
補正し、忠実な色再現に必要な色材YMC の量を計算する
色補正処理部と、YMCの3色が重なる部分をBk(ブ
ラック)に置き換えるためのUCR処理部からなる。す
なわち、色補正処理は下式のようなマトリクス演算をす
ることにより実現できる。
【0039】
【数1】
【0040】ここで、バーR、バーG、バーBは、R、
G、Bの補数を示す。マトリクス係数aijは入力系と
出力系(色材)の分光特性によって決まる。ここでは、
1次マスキング方程式を例に挙げたが、バーB2 、バー
BGのような2次項、あるいはさらに高次の項を用いる
ことにより、より精度良く色補正することができる。ま
た、色相によって演算式を変えたり、ノイゲバウアー方
程式を用いるようにしても良い。何れの方法にしても、
Y、M、CはバーR、バーG、バーB(またはB、G、
Rでもよい)の値から求めることができる。
【0041】一方、UCR処理は次式を用いて演算する
ことにより行うことができる。 Y’ = Y−α・min(Y,M,C) M’ = M−α・min(Y,M,C) C’ = C−α・min(Y,M,C) Bk = α・min(Y,M,C) 上式において、αはUCRの量を決める係数で、α=1
の時100%UCR処理となる。αは一定値でも良い。
例えば、高濃度部では、αは1に近く、ハイライト部
(低画像濃度部)では、0に近くすることにより、ハイ
ライト部での画像を滑らかにすることができる。
【0042】変倍回路407では縦横変倍が行われ、画
像加工(クリエイト)回路408では、リピート処理な
どが行われる。
【0043】画像処理用プリンタγ補正回路409で
は、文字、写真などの画質モードに応じて、画像信号の
補正が行われる。また、地肌飛ばしなども同時に行うこ
ともできる。画像処理用プリンタγ補正回路409は、
前述したエリア処理回路424が発生した領域信号に対
応して切り替え可能な複数本(一例として10本)の階
調変換テーブル(本発明のスキャナ用階調変換テーブ
ル)を有する。この階調変換テーブルは、文字、銀塩写
真(印画紙)、印刷原稿、インクジェット、蛍光ペン、
地図、熱転写原稿など、それぞれの原稿に最適な階調変
換テーブルを複数の画像処理パラメータの中から選択す
ることができる。
【0044】次に、階調処理回路410でディザ処理ま
たはパターン処理が行われる。階調処理回路410の出
力は、画素周波数を1/2に下げるため、2画素分のデ
ータを同時にプリンタ部に転送することができるよう
に、画像データバスは、16ビットの幅(8ビットの画
像データの2本分)を有する。
【0045】I/F・セレクタ411は、スキャナ42
0で読み込んだ画像データをホストコンピュータ418
などの外部装置で処理するために、出力したり、外部の
ホストコンピュータ418または他の画像処理装置から
の画像データをプリンタ413で出力するための切り替
え機能(本発明の切替手段に相当)を有する。
【0046】画像形成用プリンタγ(プロコンγ)補正
回路412は、I/F・セレクタ411からの画像信号
を階調変換テーブル(本発明のプリンタ用階調変換テー
ブル)で変換し、後述するレーザ変調回路に出力する。
【0047】前述したように実施の形態1では、I/F
・セレクタ411、画像形成用プリンタγ補正回路41
2、プリンタ413およびシステムコントローラ417
でプリンタ部が構成されており、スキャナ・IPU部と
は独立して使用可能である。したがって、プリンタ部
は、ホストコンピュータ418からの画像信号をプリン
タコントローラ419を通してI/F・セレクタ411
に入力し、画像形成用プリンタγ補正回路412により
階調変換し、プリンタ413により画像形成を行うこと
により、プリンタ機能(プリンタ)として使用できる。
【0048】以上の画像処理部(スキャナ・IPU部)
はCPU30により制御される。CPU30は、ROM
31およびRAM32およびスキャナ・IPU部の各部
とBUS425を介して接続されている。また、CPU
30はシリアルI/Fを通じて、システムコントローラ
417と接続されており、操作部142(図2参照)な
どからのコマンドが、システムコントローラ417を通
じて送信される。送信された画質モード、濃度情報およ
び領域情報等に基づいて上述したそれぞれの画像処理回
路に各種パラメータが設定される。パターン生成回路4
21、422はそれぞれ画像処理部、画像形成部で使用
する階調パターンを発生する。
【0049】すなわち、図4に示すように、原稿上の指
定されたエリア情報と画像読み取り時の読み取り位置情
報とを比較し、エリア処理回路424からエリア信号を
発生させる。エリア信号に基づいて、スキャナγ変換回
路402、MTFフィルタ405、色変換UCR回路4
06、画像加工回路408、画像処理用プリンタγ補正
回路409、階調処理回路410で使用するパラメータ
を変更する。ここでは、特に、画像処理用プリンタγ補
正回路409、階調処理回路410を詳しく図示する。
【0050】画像処理用プリンタγ補正回路409内で
は、エリア処理回路402からのエリア信号をデコーダ
1でデコードし、セレクタ1により、文字、インクジェ
ットなどの複数の階調変換テーブル(本発明のスキャナ
用階調変換テーブル)の中から選択する。図4に示す原
稿の例では、文字の領域0と、印画紙の領域1と、イン
クジェットの領域2が存在する例を図示している。文字
の領域0に対しては、文字用の階調変換テーブル1、印
画紙の領域1に対しては、印画紙用の階調変換テーブル
3、インクジェットの領域2に対しては、インクジェッ
ト用の階調変換テーブル2がそれぞれ一例として選択さ
れる。
【0051】画像処理用プリンタγ補正回路409で階
調変換された画像信号(画像データ)は、階調処理回路
410の中で再びエリア信号に対応させてデコーダ2に
よってデコードされた信号に基づいて、セレクタ2によ
り、使用する階調処理が切り替えられる。使用可能な階
調処理としては、ディザを使用しない処理、ディザを行
った処理、誤差拡散処理などを行う。誤差拡散処理は、
インクジェット原稿に対して行う。
【0052】階調処理後の画像信号は、デコーダ3によ
り、読み取り位置情報に基づいてライン1であるか、ま
たはライン2であるかが選択される。ライン1およびラ
イン2は副走査方向に1画素異なる毎に切り替えられ
る。ライン1のデータはセレクタ3の下流に位置するF
IFO(First In First Out)メモ
リに一時的に蓄えられ、ライン1とライン2のデータが
出力される。これにより、画素周波数を1/2に下げて
I/F・セレクタ411に入力させることができる。
【0053】次に、図5を参照して、ライン1、ライン
2の画像データのそれぞれに対応して用意されたレーザ
変調回路について説明する。ここで、書き込み周波数
は、18.6[MHz]であり、1画素の走査時間は、
53.8[nsec]であるとする。また、8ビットの
画像データはルックアップテーブル(LUT)451で
γ変換を行うことができる。
【0054】パルス幅変調回路(PWM)452で8ビ
ットの画像信号の上位3ビットの信号に基づいて8値の
パルス幅に変換され、パワー変調回路(PM)453で
下位5ビットで32値のパワー変調が行われ、レーザダ
イオード(LD)454が変調された信号に基づいて発
光する。フォトディテクタ(PD)455で発光強度を
モニターし、1ドット毎に補正を行う。レーザ光の強度
の最大値は、画像信号とは独立に8ビット(256段
階)に可変できる。
【0055】また、1画素の大きさに対し、主走査方向
のビーム径(これは、静止時のビームの強度が最大値に
対し、1/e2 に減衰するときの幅として定義される)
は、90%以下、望ましくは80%である。600DP
I、1画素42.3[μm]では、ビーム径は主走査方
向50[μm]、副走査方向60[μm]が使用され
る。
【0056】なお、図4のライン1、ライン2の画像デ
ータのそれぞれに対応して、図5に示したレーザ変調回
路が用意されている。ここでは、ライン1およびライン
2の画像データは同期しており、感光体上を主走査方向
に並行して走査する。
【0057】実施の形態1のプリンタコントローラ
(印刷制御装置)の概略構成 次に、図6を参照して、実施の形態1のプリンタコント
ローラ(印刷制御装置)の概略構成について説明する。
図6は、プリンタコントローラ419を中心として、該
プリンタコントローラ419の構成と、プリンタコント
ローラ419に接続される周辺機器を示したブロック図
である。
【0058】図示の如く、プリンタコントローラ419
には、少なくとも1台のホストコンピュータ418およ
びデジタル複写機101が接続されている。ホストコン
ピュータ418では、使用者が作成または入力した印刷
原稿を、プリンタコントローラ419に対して印刷命令
および画像データという形式で供給する。デジタル複写
機101は、前述したようにプリンタエンジン(プリン
タ部)を備えており、電子写真方式による印刷を実行す
るようになっている。
【0059】プリンタコントローラ419は、ホストイ
ンターフェース12、CPU(中央処理装置)13、R
AM14、ROM15、データ変換部16、画像処理部
17、およびビデオインターフェース18を備えてい
る。ホストインターフェース12は、ホストコンピュー
タ418と接続されており、ホストコンピュータ418
から印刷命令を受信すると、CPU13に対して印刷命
令をインタラプト等で伝える。
【0060】RAM14は、ホストコンピュータ418
から供給される画像データ等のデータを格納するランダ
ム・アクセス・メモリである。RAM14は、画像デー
タを多値で記憶する以上の容量を有している。ROM1
5は、CPU13で印刷制御を行うために必要な各種の
プログラムやデータが格納されたリード・オンリ・メモ
リである。
【0061】また、データ変換部16は、RAM14に
格納した画像データの階調数を、デジタル複写機101
で出力可能な階調数に変換する。画像処理部17は、階
調変換、最高濃度調整等の画像調整を行うものである。
ビデオインターフェース18は、デジタル複写機101
に接続されており、画像処理部17で処理された画像デ
ータを出力する。
【0062】以上の構成において、その概略動作を説明
する。先ず、使用者が印刷したい原稿をホストコンピュ
ータ418上で作成し、ホストコンピュータ418を介
してプリンタコントローラ419に印刷命令を出力する
と共に、画像データを出力する。プリンタコントローラ
419は、ホストインターフェース12から印刷命令が
出されると、CPU13にインタラプト等で伝え、CP
U13は送られてきた画像データをRAM14上にビッ
トイメージで書き込んでいく。
【0063】この際、ホストコンピュータ418からの
印刷命令が多値の指定である場合は、ホストコンピュー
タ418から送られてきた画像データのうち、ハーフト
ーンで表されているデータは、そのままのハーフトーン
の値またはディザ処理をかけた値をRAM14に書き込
む。例えば、通常、ホストコンピュータからは1画素あ
たりの画像データが8ビットで指定されてくる。このと
き、RAM14の容量が8ビットで記憶可能な場合に
は、8ビットで書き込み、RAM14の容量が4ビット
分しかない場合には、ディザ処理を行って4ビットのデ
ータにして、RAM14に書き込む。
【0064】ホストコンピュータ418からの画像デー
タ全てを、2値または多値でRAM14上にビットイメ
ージ展開すると、CPU13はデジタル複写機101に
画像データの準備が完了したことを伝え、デジタル複写
機101が通常のコピー動作などで使われていないこと
を確認した後、印刷命令を出力する。デジタル複写機1
01から印刷制御信号がアサートされると、プリンタコ
ントローラ419側は、DMA(ダイレクト・メモリ・
アクセス)を行い、RAM14に格納した画像データを
データ変換部16に送出する。
【0065】データ変換部16は、多値出力が可能なデ
ジタル複写機101の階調数よりも、RAM14に格納
した画像データの階調数が小さい場合には、データをリ
ピートしてデジタル複写機の出力可能な階調数に変換し
直す。例えば、8ビット(256階調)の出力が可能な
デジタル複写機101に出力する場合で、RAM14に
格納した画像データが、1画素あたり、1ビット(2階
調)、2ビット(4階調)、4ビット(16階調)であ
った場合には、図7〜図9に示すように、それぞれのビ
ットを拡張して全て256階調の画像データに変換し直
して、画像処理部17に供給する。
【0066】画像処理部17は、データ変換部16で変
換された画像データを入力して、階調変換、最高濃度調
整などの処理を行う。ここで階調変換は、デジタル複写
機101のプリンタエンジン(プリンタ部)上での固体
差による出力濃度特性の違いを吸収するために、入力画
像に対して出力画像の値を調整するものである。また、
最高濃度調整は、最高濃度(8ビットの場合は0xF
F)に近い値を電子写真方式で印刷すると出力画像にト
ナーが散ることを考慮して、画像データをある一定の値
に調整するものである。
【0067】このように画像処理部17において調整さ
れた画像データは、ビデオインターフェース18を通し
てデジタル複写機101に送出される。デジタル複写機
101では、入力した画像データに基づいて、プリンタ
部で電子写真方式による印刷が実行される。
【0068】なお、ビデオインターフェース18を通過
する際のフォーマットは、接続されるデジタル複写機1
01により多種多様であり、画像データが反転している
ものもあるため、必要に応じて出力時に画像データを反
転させて出力することができるように、画像データの反
転・非反転が切り替えられるようになっている。また、
画像処理部17内にある階調変換回路(図示せず)を随
時書き込み可能なRAMによって構成した場合には、画
像データの反転回路なしにデータを反転させることも可
能である。
【0069】さらに、カラーで印刷する場合には、階調
変換は通常C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロ
ー)、K(ブラック)の4種類の階調変換テーブルが必
要であるが、回路的には同じであるため、ビデオインタ
ーフェース18の構成が、1色ずつの出力の場合には、
1つの回路だけの構成になる。また、複写機101には
スキャナ420が搭載されているため、画像処理部17
を双方向に入出力可能な構成にすれば、プリンタコント
ローラ419をスキャナコントローラとして使用するこ
ともでき、かつ、画像処理部17の構成により、画像デ
ータの2値化処理や、スキャナ用階調変換回路としても
使うことが可能となる。
【0070】図10は、図6のプリンタコントローラ4
19における画像処理部17の構成例を示し、画像処理
部17は、モードレジスタ20および階調変換回路21
を備えている。
【0071】モードレジスタ20には、プリンタ/スキ
ャナ、1ビット/2ビット/4ビット/8ビット等の設
定値が格納されている。階調変換回路21は、RAMで
構成されており、CPU13によって接続されるデジタ
ル複写機の特性に合わせた変換値が図11に示されるよ
うなテーブル形式で書かれている。また、画像を反転さ
せて出力する場合は、図12に示すように、階調変換テ
ーブルの値を、入力画像データの値が小さいときには大
きな値を出力し、入力画像データが大きな値の場合には
小さな値を出力するように、設定されている。
【0072】以上の構成において、その動作を説明す
る。前述したようにプリンタコントローラ419は、ホ
ストコンピュータ418から送られてきた画像データを
RAM14にビットマップで展開していく。なお、ここ
では、RAM14には、仮に4ビットの多値の階調が記
憶できるものとして説明する。4ビットのデータが扱え
るため、RAM14には0x0から0xFまでの16段
階の値を持つデータが記憶される。また、接続されるデ
ジタル複写機101は、8ビット(256階調)のデー
タが出力可能なものとする。
【0073】RAM14上に画像データが全て展開され
ると、画像データをRAM14から、ビデオインターフ
ェース18に送出するが、その際モードレジスタ20に
記憶された、プリンタ/スキャナ、1ビット/2ビット
/4ビット/8ビット等の変換値を参照して画像データ
を変換していく。ビデオDMA動作が始まると、RAM
14上の画像データは、CPUバス上を通って、データ
変換部16に入力され、モードレジスタ20の階調があ
らかじめ4ビットに指定されているため、図9に示すテ
ーブルに従ってビット拡張され、8ビットのデータとし
て出力される。ただし、この実施の形態は4ビットの場
合を記述しているが、1ビット、2ビットであった場合
も図9の変換テーブルが、それぞれ図7、図8に変わる
のみであり、変換処理の方式が変わるものではない。
【0074】データ変換部16から出力された画像デー
タは、階調変換回路21により、参照されるデータに再
度変換される。例えば、データ変換部16から出力され
た画像データが0x11であった場合には、図11の参
照テーブルの出力データの値が0x13であるので、こ
の値が新たな画像データとして出力される。また、画像
を反転させて出力する場合は、図12の階調変換テーブ
ルによって、入力画像データの値が小さいときには大き
な値を出力し、入力画像データが大きな値の場合には小
さな値を出力する。
【0075】さらに、データ変換部16の出力に対し
て、階調変換をかけることにより、4ビット(16階
調)の画像データに対して階調変換をかけてから、デー
タ変換部16に入力する場合に比べて、出力できるデー
タの数は、1回のビデオDMA内では16通りで変わら
ないが、0x13、0xEC等の、16階調で表される
階調よりさらに中間調の値が出力可能となる。4ビット
(16階調)の画像データに対して階調変換をかけてか
らデータ変換部16に入力する場合には、出力できる画
像データの値は、0x00、0x11、・・・、0xF
Fといった、4ビットの繰り返しになる16通りの値に
限られてしまう。また、16通りの入力で、16通りの
出力階調変換をすると、違う入力画像データに対して、
同じ出力画像データになってしまう場合があるため、結
果として、出力できる階調数を減らすことになる場合が
ある。
【0076】前述したように実施の形態1の構成によれ
ば、複写機101内部に持つγ補正回路を使うことな
く、階調変換が可能となるため、処理の高速化が図れる
だけでなく、種々のビデオインターフェース18にも対
応できる構成となり、かつ、少ない階調数にビットマッ
プ展開された画像データであっても、階調数の多い画像
データとしても扱うことが可能となる。
【0077】の部分と後述するの部分の違いが明確
でないので、正しいか否か確認下さい。当方の理解が間
違っていれば、どのように訂正すべきが、ご指示下さ
い。 合成階調変換テーブルの作成方法 次に、プリンタコントローラ419の階調変換回路17
に設定する合成階調変換テーブルの作成方法について、 −1 画像濃度(階調性)の自動階調補正 −2 地肌の補正 −3 合成階調変換テーブルの作成 の順で詳細に説明する。
【0078】−1 画像濃度(階調性)の自動階調補
正 先ず、図13のフローチャートおよび図14〜図19を
参照して、画像濃度(階調性)の自動階調補正(AC
C: Auto Color Calibration)の動作について説明す
る。なお、図13は画像濃度のACCの動作フローチャ
ートを示し、図13は操作部142の概略構成を示し、
図14〜図16,図18〜図19は操作部142の液晶
画面の表示例を示し、図17は記録紙に印刷された複数
の濃度階調パターンを示す説明図である。
【0079】先ず、ACCを実行する場合、操作部14
2を操作して複数の濃度階調パターンを記録紙上に形成
する(ステップS1)。具体的には、デジタル複写機1
01の上面に設けられた操作部142(図14参照)の
液晶画面142aを操作してACCメニュー呼び出す
と、図15に示す自動階調補正(ACC)メニュー画面
が表示される。
【0080】次に、図15の自動階調補正(ACC)メ
ニュー画面において、『コピー時』または『プリンタ
時』と表示されたコピー使用時またはプリンタ使用時用
の自動階調補正の『実行』を選択すると、図16の画面
が表示される。ここで、コピー使用時を選択した場合に
は、以降の処理においてコピー使用時に使用する階調補
正テーブルが参照データに基づいて変更され、プリンタ
使用時を選択するとプリンタ使用時の階調補正テーブル
が参照データに基づいて変更される。
【0081】続いて、図16の画面において印刷スター
トキーを選択すると、図17に示すような、YMCK各
色、および文字、写真の各画質モードに対応した、複数
の濃度階調パターンが記録紙上に形成される。なお、こ
の濃度階調パターンは、あらかじめスキャナ・IPU部
のROM131中に記憶・設定されている。
【0082】ここで、パターンの書込み値は、16進数
表示で、00h、11h:22h、…, EEh、FFh
の16パターンである。図17では、地肌部を除いて5
階調分のパッチ(トナーパターン)を表示しているが、
00h−FFhの8ビット信号のうち、任意の値を選択
することができる。文字モードでは、パターン処理など
のディザ処理を行わず、1ドット256階調でパターン
が形成され、写真モードでは、一例として、主走査2画
素×副走査1画素の計2画素を単位とした階調処理を使
用する。主走査方向の2画素ずつを組にし、そのうちの
主走査方向の手前側の画素を画像信号をN1、主走査方
向奥側の画素の画像信号をN2、処理後の手前側の画素
の画像信号をN1’、処理後の奥側の画素の画像信号を
N2’とすると、 N1’= 2×N1 (0≦N1≦32) N1’= N1+32 (32 <N1≦223) N1’= 255 (223 <N1≦225) N2’= 0 (0≦N2≦32) N2’= N2−32 (32 <N2≦223) N2’= 2×N2−255 (223 <N1≦225) とすることができる。
【0083】記録紙にパターンが出力された後、操作部
142の液晶画面には、図18に示すように、記録紙を
原稿台118上に載置するようにメッセージ表示が行わ
れる。
【0084】パターンが形成された記録紙を原稿台11
8に載置した後、図18の『読み取りスタート』キーを
押下すると(ステップS2)、スキャナ420が走行
し、YMCK濃度パターンのRGBデータを読み取る
(ステップS3)。この際、パターン部のデータと記録
紙の地肌部のデータを読み取る。
【0085】次に、パターンの読み取り値を、後述する
RGB補正値を用いて補正する(ステップS4)。
【0086】続いて、操作部142の液晶画面に地肌デ
ータ処理を行うか否かの選択画面が(図示せず)が表示
される。この選択画面において、地肌データを用いた処
理を行うことが選択されると(ステップS5:肯定)、
読み取りデータに対する地肌データ処理を行う(ステッ
プS6)。同様に操作部142の液晶画面上において参
照データの補正の選択画面(図示せず)が表示され、こ
の選択画面において、参照データの補正を行うを選択す
ると(ステップS7:肯定)、参照データに対する高画
像濃度部の処理(ステップS8)を行った後、YMCK
階調補正テーブルを作成・選択を行う(ステップS
9)。
【0087】上記の処理をYMCKの各色ついて終了し
たか否かを判定し(ステップS10)、終了していれ
ば、次に写真、文字の各画質モード毎に上記の処理が終
了したか否かを判定し(ステップS11)、終了してい
れば、作成された階調変換テーブルをプリンタコントロ
ーラ419に送出する(ステップS12)。なお、ステ
ップS5〜ステップS12において、各選択画面におけ
る選択後の各処理中には、図19に示す画面が表示され
る。
【0088】なお、処理終了後のYMCK階調補正テー
ブルで画像形成を行った結果が、望ましくない場合に
は、処理前のYMCK階調補正テーブルを選択すること
ができるように、図15に示すように、『元に戻す』が
画面中に表示されている。
【0089】−2 地肌の補正 次に、地肌の補正について説明する。地肌の補正処理の
目的として、以下に示す2つが挙げられる。
【0090】第1に、ACC時に使用される記録紙の白
色度を補正することである。これは、同一の機械に同じ
時に画像を形成しても、使用する記録紙の白色度によっ
て、スキャナ420で読み取られる値が異なるためであ
る。この記録紙の白色度の違いを補正しない場合のデメ
リットとしては、例えば、白色度が低い、再生紙などを
このACCに用いた場合、再生紙は一般にイエロー成分
が多いため、イエローの階調補正テーブルを作成すると
イエロー成分が少なくなるように補正する。この状態
で、次に、白色度が高いアート紙などでコピーをした場
合に、イエロー成分が少ない画像となって望ましい色再
現が得られないという不具合がある。
【0091】第2に、ACC時に用いた記録紙の厚さ
(紙厚)が薄い場合には、記録紙を押さえつける圧板な
どの色が透けてスキャナ420で読み取られてしまう。
例えば、圧板の代わりにADF(Auto Document Feede
r)と呼ばれる原稿自動送り装置を装着している場合に
は、原稿の搬送用にベルトを用いており、このベルトに
使用しているゴム系の材質は白色度が低く、若干の灰色
味がある。そのため、読み取られた画像信号も、見かけ
上、全体に高くなった画像信号として読み取られる。し
たがって、YMCK階調補正テーブルが作成される際
に、その分薄くなるように作成される。この状態で、今
度は紙厚が厚く、透過性が悪い記録紙を用いた場合に
は、全体の濃度が薄い画像として再現されるため、必ず
しも望ましい画像が得られないという不具合がある。
【0092】上記のような不具合を防ぐために、紙の地
肌部の読み取り画像信号から紙の地肌部の画像信号によ
り、パターン部の読み取り画像信号の補正を行ってい
る。
【0093】一方、上記の地肌の補正処理を行わない場
合にもメリットがあり、常に再生紙のように、イエロー
成分が多い記録紙を用いる場合には、補正をしない方が
イエロー成分が入った色に対しては色再現が良くなる場
合がある。また、常に、紙厚が薄い記録紙のみしか用い
ない場合には、薄い紙に合わせた状態に階調補正テーブ
ルが作成されるというメリットがある。
【0094】したがって、地肌の補正を行うか否かは、
使用者の状況と好みとに応じて、所定の選択画面上(図
示せず)で地肌部の補正をON/OFFすることで選択
することができる。
【0095】−3 合成階調変換テーブルの作成 次に、プリンタコントローラ419の階調変換回路17
に設定する合成階調変換テーブルの作成方法について、
具体的に説明する。パターン生成回路421で生成した
階調パターンの書込み値をLD〔i〕(i=0,1,
…,9) 、記録紙に形成されたパターンをスキャナ42
0で読み取った読み取り値(r〔t〕〔i〕,g〔t〕
〔i〕,b〔t〕〔i〕)(t=Y,M,CまたはK,
i=0,1,…,9)とする。なお、(r,g,b)の
代わりに、明度、彩度、色相角(L*,c*,h*),
あるいは、明度、赤み、青み(L*,a*,b*)など
で表しても良い。
【0096】参照データは、階調変換テーブルへの入力
値n(n=0,1,2,…,255)とスキャナの読み
取り値(r〔t〕〔i〕,g〔t〕〔i〕,b〔t〕
〔i〕)の目標値である。ここで、参照データを以下の
ように表すものとする。 Ar〔t〕〔n〕 (0≦n≦255,t=Y,M,CまたはK) Ag〔t〕〔n〕 (0≦n≦255,t=Y,M,CまたはK) Ab〔t〕〔n〕 (0≦n≦255,t=Y,M,CまたはK) ‥‥‥(式1)
【0097】上記の(式1)のAr,Ag,Abは、そ
れぞれRed信号、Green信号、Blue信号に対
する参照データで、YMCKはトナーの色を表す。ま
た、上記の(式1)は、8ビット信号処理において階調
変換テーブルへの入力値の取り得る値、すなわち、0か
ら255値までの256値に対応する参照データをメモ
リ中に保持していることを表している。
【0098】上記のように256個の参照データをメモ
り中に記憶しておくことにより、後述する処理を簡単に
することができるが、参照データを記憶するためのメモ
リの量を節約するために、下記の(式2)で示すよう
に、n
〔0〕=0,n〔i〕=26×i−5(i=1,
2…10)を一例としたいくつかのn〔i〕(この場合
には、16個)の値と、対応する参照データ(式1)と
の組をメモリ中に記憶して、n〔i〕(i=0,1,2
…10)以外のn(式2では、n=1〜20など) に対
する参照データAr〔t〕〔n〔i〕〕などは、後述す
るように補間を行うことによって算出しても良い。
【0099】 n〔i〕 (0≦n〔i〕≦255,i=0,1,2…10) Ar〔t〕〔n〔i〕〕 (0≦n〔i〕≦255,i=0,1…10,t=Y,M,CまたはK) Ag〔t〕〔n〔i〕〕 (0≦n〔i〕≦255,i=0,1…10,t=Y,M,CまたはK) Ab〔t〕〔n〔i〕〕 (0≦n〔i〕≦255,i=0,1…10,t=Y,M,CまたはK) ‥‥‥(式2)
【0100】補間の一例として、n〔i〕≦n≦n〔i
+1〕となるn〔i〕,n〔i+1〕(n=1〜20に
対しては、i=0,n
〔0〕=0,n〔1〕=21)に
対応する参照データAr,g,b〔t〕〔n〔i〕〕,
Ar,g,b〔t〕〔n〔i+1〕〕を用いて補間を行
うことにより求めることができる。
【0101】一方、RAM132中には、YMCKトナ
ーのそれぞれに対し、パターンの読み取り値の参照デー
タにおけるRGB成分の大きさの割合である、 k〔s〕〔t〕〔s=R,GまたはB;t=Y,M,C
またはK〕 が記憶されている。ここで、k〔s〕〔t〕は1 付近の
値をとる。ただし、複写機内部では以下のように、整数
データとして保持している。 k〔s〕〔t〕=k1〔s〕〔t〕/2n (k1
〔s〕〔t〕は整数) 例えば、n=10、2n ( 2のn乗を意味する) =10
24などである。
【0102】図20は、RGB信号の補正値であるk
〔s〕〔t〕の値の一例を示す説明図である。図20に
示されたRGB信号の補正データは、図21に示すよう
に、デジタル複写機101の操作部142の表示画面に
表示され、表示箇所の該当する部分を指で押圧すること
によりそれら数値の入力ができる。入力されたデータは
RAM132内に記憶される。
【0103】一例として、t=C(シアン)の場合につ
いて説明する。シアントナーの参照データのRGB成分
を、以下の(式3)のように補正する。 Ar1〔C〕〔n〔i〕〕 =Ar〔W〕+(Ar〔C〕〔n〔i〕〕−Ar〔W〕)×k〔r〕〔C〕 Ag1〔C〕〔n〔i〕〕 =Ag〔W〕+(Ar〔C〕〔n〔i〕〕−Ar〔W〕)×k〔g〕〔C〕 Ab1〔C〕〔n〔i〕〕 =Ab〔W〕+(Ar〔C〕〔n〔i〕〕−Ar〔W〕)×k〔b〕〔C〕 (i=0,1,2,…,10) ‥‥‥(式3)
【0104】ここで、(Ar1〔C〕〔n〔i〕〕,A
g1〔C〕〔n〔i〕〕,Ab1〔C〕〔n〔i〕〕)
は、それぞれ補正後の参照データのRGB成分を表し、
(Ar〔t〕〔n〔i〕〕,Ag〔t〕〔n〔i〕〕,
Ab〔t〕〔n〔i〕〕)は、補正前の参照データであ
る。また、Ar〔W〕,Ag〔W〕,Ab〔W〕は、そ
れぞれ白色(使用するスキャナにとって最も明るい色)
を読み取った時のRGB信号である。この値は、読み取
り値が8ビット信号である場合には、0から255値の
範囲にあり、0値は最も暗い画像濃度(反射率、または
透過率が低い物体を読みとったときのスキャナのCCD
が検知する光量)、255値は最も明るい画像濃度(反
射率、または透過率が高い物体を読みとった時の値スキ
ャナのCCDが検知する光量)、255値近辺の値を有
する。
【0105】なお、上記の場合と比較して若干精度は低
下するが、実使用上は、Ar〔W〕=Ar〔C〕
〔0〕,Ag〔W〕=Ag〔C〕
〔0〕,Ab
〔0〕=
Ab〔C〕
〔0〕としてもよい。
【0106】ここで、Ar〔C〕
〔0〕、Ag〔C〕
〔0〕、Ab〔C〕
〔0〕は、紙の地肌部を読みとった
値である。紙の地肌部を読みとる際には、紙の裏面に、
紙を数枚重ね(いわゆる、ホワイトバック)紙の裏当て
が暗くならないように注意することにより、精度が低下
することを防ぐことができる。
【0107】他の補正方法として、同様に、t=C(シ
アン)の場合の例を示すと、(式4)のように処理する
ことも実用上は可能である。ただし、この場合には、i
=0,n
〔0〕=0,すなわち、階調補正テーブルへの
入力値が0の場合に補正を行わないようにしている。 Ar1〔C〕〔n〔i〕〕=Ar〔C〕〔n〔i〕〕×k〔r〕〔C〕 Ag1〔C〕〔n〔i〕〕=Ag〔C〕〔n〔i〕〕×k〔g〕〔C〕 Ab1〔C〕〔n〔i〕〕=Ab〔C〕〔n〔i〕〕×k〔b〕〔C〕 (i=1,2,…,10) ‥‥‥(式4)
【0108】なお、(式 4)で用いるk〔r〕〔C〕,
k〔g〕〔C〕,k〔b〕〔C〕の値と、(式 3)で用
いたk〔r〕〔C〕,k〔g〕〔C〕,k〔b〕〔C〕
とは、同一の数値ではなく、使用する式によって数値を
適正な値に変更する必要がある。
【0109】また、処理を簡単にするために、上式の、
(Ar1〔C〕〔n〔i〕〕,Ag1〔C〕〔n
〔i〕〕,Ab1〔C〕〔n〔i〕〕)を新たな(Ar
〔t〕〔n〔i〕〕,Ag〔t〕〔n〔i〕〕,Ab
〔t〕〔n〔i〕〕)として、以下で用いる。
【0110】ACC実行時に作成され、プリンタコント
ローラ419の階調変換回路17に設定される階調変換
テーブル(LUT)の生成方法を説明する。
【0111】YMC各トナーの補色の画像信号は、それ
ぞれブルー、グリーン、レッドであるので、処理を簡単
にするために、上記の参照データAr〔t〕〔i〕,A
g〔t〕〔i〕,Ab〔t〕〔i〕のうち、各トナーに
対するそれぞれの補色の参照データAb〔t〕〔i〕,
Ag〔t〕〔i〕、Ar〔t〕〔i〕を用いる。
【0112】上記の取り扱いは、使用するトナーの分光
(反射率)特性が大きく変化しない場合(つまり色味が
変わらない場合)に有効である。
【0113】また、後の説明を簡単にするために、A
〔t〕〔n〔i〕〕(0≦n〔i〕≦255;i=1,
2,…,10;t=C,M,Y)を用いて表す。なお、
ブラックトナーについては、RGBのいずれの画像信号
を用いても十分な精度が得られるが、ここでは、G(グ
リーン)成分を用いる。
【0114】同様に、読み取り信号も補色の画像信号の
みを用いて、a〔t〕〔i〕(i=0,1,…,9;t
=C,M,Y,K)で表す。
【0115】また、ある色のトナーt(t=C,M,
Y,K)に対する、参照データA〔t〕〔i〕とLDの
書込み値a〔t〕〔i〕とを、以下では、A〔i〕と
a〔i〕と略して表記する。
【0116】YMCK階調変換テーブルは、前述したa
〔LD〕とA〔n〕とを比較することによって得られ
る。ここで、nは、YMCK階調変換テーブルへの入力
値で、RGB信号を補正した参照データA〔n〕は、入
力値nをYMCK階調変換した後のレーザ書込み値LD
〔i〕で出力したYMCトナー・パターンを、スキャナ
で読み取った読み取り画像信号の目標値である。ここ
で、RGB信号を補正した参照データには、プリンタの
出力可能な画像濃度に応じて補正を行う参照データと補
正を行わない参照データの2種類がある。補正を行うか
どうかの判断は、予めROMまたはRAM中に記憶され
ている後述する判断用のデータにより判断される(この
補正については後述する)。
【0117】前述した参照データA〔n〕に対応するL
Dを求めることにより、YMCK階調変換テーブルへの
入力値nに対応するレーザ出力値LD〔n〕を求める。
これを、入力値i=0,1,…,255(8bit信号
の場合) に対して求めることにより、階調変換テーブル
を求めることができる。
【0118】その際、YMCK階調変換テーブルに対す
る入力値n=00h,01h,…,FFh(16進数)
に対するすべての値に対して、上記の処理を行う代わり
に、n〔i〕=0,11h,22h,…,FFhのよう
な飛びとびの値について上記の処理を行い、それ以外の
点については、スプライン関数などで補間を行う(階調
変換テーブルの作成)か、あるいは、予めROM131
中に記憶されているYMCK階調変換テーブルのうち、
上記の処理で求めた(0,LD
〔0〕),(11h,L
D〔11h〕),(22h,LD〔22h〕),…,
(FFh,LD〔FFh〕)の組を通る、最も近いテー
ブルを選択する(階調変換テーブルの選択)。
【0119】ここで、図22を参照して上記の処理につ
いて説明する。図において、第1象現(a)の横軸はY
MCK階調変換テーブルへの入力値n、縦軸はスキャナ
420の読み取り値(処理後)で、前述した参照データ
A〔i〕を表す。スキャナ420の読み取り値(処理
後)は、階調パターンをスキャナで読み取った値に対
し、RGBγ変換(ここでは変換を行っていない)、階
調パターン内の数ヶ所の読み取りデータの平均処理およ
び加算処理後の値であり、演算精度向上のために、ここ
では、12ビットデータ信号として処理する。
【0120】また、第2象現(b)の横軸は、縦軸と同
じく、スキャナ420の読み取り値(処理後)を表す。
【0121】第3象現(c)の縦軸は、レーザ光(L
D)の書込み値を表す。このデータa〔LD〕は、プリ
ンタ部の特性を表す。また、実際に形成するパターンの
LDの書込み値は、00h(地肌),11h,22h,
…,EEh,FFhの16点であり、飛びとびの値を示
すが、ここでは、検知点の間を補間し、連続的なグラフ
として扱う。
【0122】第4象現のグラフ(d)は、YMCK階調
変換テーブルLD〔i〕で、このテーブルを求めること
が目的である。
【0123】グラフ(f)の縦軸・横軸は、グラフ
(d)の縦軸・横軸と同じである。検知用の階調パター
ンを形成する場合には、グラフ(f)に示したYMCK
階調変換テーブル(g)を用いる。
【0124】グラフ(e)の横軸は、第3象現(c)と
同じであり、階調パターン作成時のLDの書込み値と階
調パターンのスキャナ420の読み取り値(処理後)と
の関係を表すための、便宜上の線形変換を表す。
【0125】ある入力値nに対して参照データA〔n〕
が求められ、A〔n〕を得るためのLD出力LD〔n〕
を階調パターンの読み取り値a〔LD〕を用いて、図中
の矢印(l)に沿って求める。
【0126】次に、図23に基づいて演算手順について
説明する。図23はACC実行時の階調変換テーブルの
作成手順を示すフローチャートである。先ず、YMCK
階調変換テーブルを求めるために必要な入力値を決める
(ステップS21)。ここでは、n〔i〕=11〔h〕
×i(i=0,1,…,imax=15)とする。
【0127】つづいて、前述した手順でRGB信号の補
正値k〔s〕〔t〕を用いて参照データA〔n〕を補正
し(ステップS22)、参照データA〔n〕をプリンタ
413が出力可能な画像濃度に応じて補正を行う(ステ
ップS23)。ここで、プリンタ413で作成可能な最
大画像濃度を得られるレーザの書込み値を、FFh(1
6進数表示) であるとし、この時のパターンの読み取り
値m〔FFh〕をmmaxとする。低画像濃度側から中
間画像濃度側にかけて補正を行わない参照データA
〔i〕(i=0,1,…,i1)、高画像濃度側の補正
を行わない参照データA〔i〕(i=i2+1,…,i
max−1)(i2≧i1,i2≦imax−1)、補
正を行う参照データA〔i〕(i=i1+1,…,i
2)とする。
【0128】以下では、RGB−γ変換を行わない、原
稿反射率に比例した画像信号として仮定して、具体的な
計算方法を述べる。補正を行わない参照データのうち、
高画像濃度部の最も画像濃度が低い参照データA〔i2
+1〕と、低画像濃度部の最も画像濃度が高い参照デー
タA〔i1〕とから、そのデータの差Δrefを求め
る。すなわち、以下の(式5)のようにデータの差Δr
efを求める。ここで、反転処理であるRGBγ変換を
行わない反射率リニアあるいは明度リニアの場合には、
Δref>0である。 Δref = A〔i1〕−A〔i2+1〕 ‥‥‥(式5)
【0129】一方、プリンタ部で作成可能な最大画像濃
度を得られるパターンの読み取り値mmaxから、同様
に差Δdetを求める。すなわち、以下の(式6)のよ
うにデータの差Δdetを求める。 Δdet = A〔i1〕−mmax ‥‥‥(式6)
【0130】これにより、(式5)、(式6)から高濃
度部の補正を行った参照データA〔i〕(i=i1+
1,…,i2)を、以下の(式7)で表すことができ
る。 A〔i〕=A〔i1〕+(A〔i〕−A〔i1〕)×(Δdet/Δref) (i=i1+1,i1+2,…,i2−1,i2) ‥‥‥(式7)
【0131】つづいて、ステップS21求めたn〔i〕
に対応するスキャナ420の読み取り値の目標値m
〔i〕を参照データA〔n〕から求める(ステップS2
4)。実際には、飛びとびのn〔j〕に対応する参照デ
ータA〔n〔j〕〕(0≦n〔j〕≦255、j=0,
1,…jmax、n〔j〕≦n〔k〕 for j≦k)を
次のようにする。すなわち、n〔j〕≦n〔i〕<n
〔j+1〕となるj(0≦j≦jmax)を求める。
【0132】8ビット画像信号の場合、n
〔0〕=0,
n〔jmax〕=255、n〔jmax+1〕=n〔j
max〕+1、A〔jmax+1〕=A〔jmax〕と
して参照データを求めておくと計算が簡単になる。
【0133】上記のようにして求めたjから、m〔i〕
を(式8)から求める。 m〔i〕=A〔j〕+(A〔j+1〕−A〔i〕)・(n〔i〕−n〔j〕) /(n〔j+1〕−n〔j〕) ‥‥‥(式8)
【0134】また、参照データの間隔は、n〔j〕はで
きるだけ小さい間隔である方が、最終的に求める階調変
換テーブルの精度が高くなる。
【0135】ここでは、一次式により補間したが、高次
関数やスプライン関数などで補間を行っても良い。その
場合には、 m〔i〕=f(n〔i〕) とする。
【0136】また、k次関数の場合には、例えば、次式
のようにする。
【数2】
【0137】つづいて、ステップS24で求めた目標値
m〔i〕を得るためのLDの書込み値LD〔i〕をステ
ップS24と同様な手順でパターンの読み取り値a
〔i〕から求める(ステップS25)。例えば、RGB
γ変換を行っていない画像信号を処理する場合には、L
Dの値が大きくなるに応じて、a〔LD〕が小さくな
る。すなわち、 LD〔k〕<LD〔k+1〕 に対して、 a〔LD〔k〕〕≧a〔LD〔k+1〕〕 となる。
【0138】ここで、パターン形成時の値をLD〔k〕
=00h,11h,22h,…,66h,88h,AA
h,FFh,(k=0,1,…,9)の10値とした。
これは、トナー付着量が少ない画像濃度では、トナー付
着量に対するスキャナ420の読み取り値の変化が大き
いため、パターンの書込み値LD〔k〕の間隔を密に
し、トナー付着量が多い画像濃度では、トナー付着量に
対するスキャナの読み取り値の変化が小さいために、間
隔を広げて読み込む。
【0139】これによるメリットとしては、LD〔k〕
=00h,11h,22h,…,EEh,FFh(計1
6点)などとパターンの数を増やす場合に比べて、トナ
ー消費を抑えられること、また、高画像濃度領域では、
LD書込み値に対する変化が少ないこと、感光体上の電
位ムラ、トナーの付着ムラ、定着ムラ、電位ムラなどの
影響で、読み取り値が逆転したりしやすい為、LD書込
み値の間隔を狭めても必ずしも精度の向上に有効ではな
いことなどから、上記のようなLD書込み値でパターン
を形成した。
【0140】また、a〔LD〔k〕〕≧m〔i〕>a
〔LD〔k+1〕〕となるLD〔k〕に対しては、数3
の式とする。
【数3】
【0141】0≦k≦kmax(kmax>0)とした
とき、a〔LD〔kmax〕〕>m〔i〕の場合(参照
データから求めた目標値の画像濃度が高い場合)には、
【数4】 として、1次式で外挿を行うことによって予測する。こ
れは、1次式のほか、対数を取るなどして他の方法で外
挿を行っても良い。
【0142】これにより、YMCK階調変換テーブルへ
の入力値n〔i〕と出力値LD〔i〕の組(n〔i〕,
LD〔i〕)(i=0,1,…,15)が求められる。
【0143】次に、ステップS25で求められた(n
〔i〕,LD〔i〕)(i=0,1,…,15)を元
に、スプライン関数などで内挿を行うか、あるいは、R
OM中に有している階調変換テーブルを選択する(ステ
ップS26)。
【0144】プリンタ用階調変換テーブルの作成方法 次に、画像形成用プリンタγ補正回路412に設定する
プリンタ用階調変換テーブルの作成方法について説明す
る。
【0145】先ず初めに、図24を参照して、現像特性
の検知処理について説明する。感光体102上にnp個
(ここでは、np=12)の濃度階調パターンを形成し
(ステップS31)、表面電位センサ139で感光体1
02の表面電位Vsi(i=1,2,...,np)を
読み込む(ステップS32)。
【0146】次に、感光体102上に形成した濃度階調
パターンを現像器により現像することにより、顕像化し
(ステップS33)、つづいて、図25に示すように、
感光体102の回転方向下流側に存在する光学センサ1
36により、感光体102上のトナー像の検知出力Vp
i(i=1,2,...,np)を得る(ステップS3
4)。
【0147】ここで、検知に用いるレーザ出力は、一例
として、画像信号の値(16進数表示)で、00
(h)、10(h)、20(h)、30(h)、40
(h)、50(h)、60(h)、70(h)、90
(h)、B0(h)、D0(h)、FF(h)を用い
る。
【0148】次に、階調処理の例として、主走査2画素
×副走査1画素の計2画素を単位とした階調処理につい
て説明する。主走査方向の2画素ずつを組にし、そのう
ちの主走査方向の手前側の画素を画像信号をN1、主走
査方向奥側の画素の画像信号をN2、処理後の手前側の
画素の画像信号をN1’、処理後の奥側の画素の画像信
号をN2’とすると、 N1’= 2×N1 (0≦N1≦32) N1’= N1+32 (32 <N1≦223) N1’= 255 (223 <N1≦225) N2’= 0 (0≦N2≦32) N2’= N2−32 (32 <N2≦223) N2’= 2×N2−255 (223 <N1≦225) とした階調処理を用いる。
【0149】つづいて、図26を参照して、画像信号の
補正方法について説明する。グラフa)において、縦軸
はレーザ出力(または画像出力信号)、横軸は光学セン
サ136の出力を表す。このグラフは、np個の濃度階
調パターン潜像を感光体ドラム102上に形成した後、
現像し、そのトナー像の反射光量を光学センサ136で
検知することによって得られる。
【0150】グラフb)において、縦軸はグラフa)と
同じくレーザ出力、横軸は感光体の表面電位を表す。こ
れは、感光体の光減衰特性を表す。これは、グラフa)
と同じく、np個の濃度階調パターン潜像を感光体ドラ
ム102上に形成したときの表面電位を電位センサ13
9によって測定することにより得られる。
【0151】グラフc)は、画像形成部に用いる階調変
換テーブルを表し、図の横軸は、画像入力信号(これ
は、例えば原稿画像の濃度に比例する量)で、縦軸は、
レーザの出力または画像入力信号を階調変換テーブルに
よる変換後の画像信号(画像出力信号)を表す。ここで
は、画像入力信号は8ビット(256値)の分解能を有
し、レーザの書込み光量も、同様にレーザの最小値と最
大値との間を8(〜10)ビットの分解能を持つ。な
お、図中の○a(○の中に文字aがある符号、以降、○
a等のように記載する)は検知時に用いられるレーザ出
力と画像入力信号との関係を表す。
【0152】グラフd)において、縦軸は感光体102
上のトナー付着量、横軸は光学センサ136の出力を表
し、これは、光学センサ136の出力特性を表す。この
特性は、使用するセンサの種類や取付角度や感光体から
の距離などによって異なるが、これは予め知られてお
り、ほぼ一定である。
【0153】グラフe)において、縦軸はトナー付着
量、横軸は感光体102の表面電位を表す。これは、感
光体102の表面電位と感光体102上のトナー付着量
の関係(すなわち、現像特性)を表す。なお、図中の○
h(○の中にhがある符号)は、現像バイアスのDC成
分を表す。
【0154】グラフf)は、画像入力信号に対する感光
体102上のトナー付着量の関係を表す。
【0155】グラフd)の関係を用いて光学センサの出
力Vpiを感光体上トナー付着量(M/A)i〔mg/
cm2〕(i=1,2,..,np)に換算する。これ
は、一例として以下に述べる方法により求める。
【0156】感光体102上に形成されたトナー像の反
射光は、光学センサ136により検出され、検知信号と
してメイン制御部(CPU130)に送られる。VS
P、VSGをそれぞれ基準パターン部のトナー付着部か
らの光学センサ出力および地肌部の出力として、基準パ
ターンに付着したトナーの単位面積当りの付着量m
1 〔g/cm2 〕は、 m1 = −ln(VSP/VSG)/β β = −6.0×103〔cm2 /g〕 の関係からトナー付着量が換算される。ここで、βは、
光学センサとトナーによって決まる定数であり、上記の
値は黒トナーの値である。イエロー、シアン、マゼンタ
についても同様に換算することができる。ここでは、計
算を行ったが、予め作成されたルックアップテーブルに
より、変換してもよい。
【0157】上記の方法により、感光体表面電位Vsi
と感光体上トナー付着量(M/A)iとの関係が求めら
れ、グラフe)の現像特性iが得られる。
【0158】しかしながら、グラフd)に示すように、
光学センサの出力は、あるトナー付着量(M/A)Cよ
り高いトナー付着量領域((M/A)≧(M/A)C)
では、一定の値Vpminを示す。一方、図中のグラフ
c)のnという画像入力信号以上の画像入力信号に対し
ては、実際には、グラフb)に示す様に感光体102の
表面電位が低下し、トナー付着量が変化しているにも関
わらず、感光体102上のトナー付着量(M/A)は常
に一定値(M/A)Cになる。そのため、グラフe)中
で、実際の現像特性が○cであっても、検知した結果か
ら求めた現像特性は○iのようになり、実際の値○cと
検知された値○iとの間でずれが生じる。
【0159】そこで、実際の現像特性と検知値から求め
た現像特性のずれを補うために、次のような補正を行
う。画像信号○iに対する光学センサ136の検出値V
piが、所定値Vpc以上である場合、その検出値から
感光体102上のトナー付着量またはそれにほぼ比例す
る量(M/A)iに換算する。これらの値から、表面電
位センサの出力値Vsiと(M/A)iとの関係式を求
める。ここでは、1次式を用いて次のような関係 (M/A)i=a×Vsi+b (Vpi≧Vpc) もしくは、現像バイアスのDC成分をVDCとして、 (M/A)i=a×(Vsi−VDC)+b (Vpi
≧Vpc) を用いる。ここで、a,bは係数で、Vsiと(M/
A)iの値から最小自乗法等の方法を用いて決定する。
なお、光学センサ136の出力値がVpcとなる感光体
102上のトナー付着量を(M/A)Cとすると、(M
/A)i≦(M/A)Cを満たす付着量範囲としても同
じである。
【0160】感光体102上のトナー付着量がある値
(M/A)MINより低い領域では、トナー付着量と感
光体102上の表面電位との直線関係からのずれが大き
くなる場合がある。それを防ぐために、(M/A)MI
N≦(M/A)i≦(M/A)Cを満たす感光体102
上トナー付着量の検知結果について、前述した式の係数
a,bを決定する。
【0161】ここでは、トナー付着量を用いたが、(M
/A)MINに対応する光学センサ136の検知出力を
Vpmaxとして Vpc≦Vp≦Vpmax を満たすトナー付着領域に対応するトナー付着領域から
前述した式の係数a,bを決定してもよい。
【0162】以上の現像特性の予測処理について、フロ
ーチャートに纏めると図27のようになる。先ず、光学
センサ136の検知出力Vpiをトナー付着量(M/
A)iに換算する(ステップS41)。次に、トナー付
着量(M/A)iが(M/A)MIN≦(M/A)i≦
(M/A)Cを満たすか否かを判定し(ステップS4
2,ステップS43)、条件を満たした場合に、トナー
付着量(M/A)iと電位出力Vsiから関数式(M/
A)i=f(Vsi)の係数(前述した係数a,b)を
求める(ステップS44)。
【0163】次に、(M/A)i>(M/A)Cとなっ
たか否かを判定し(ステップS45)、条件を満たせ
ば、電位出力Vsiから関数式(M/A)i=f(Vs
i)を用いてトナー付着量(M/A)iを求める(ステ
ップS46)。
【0164】上記の例では、所定値Vpcに対する光学
センサ136の検知出力の大小関係からその値を用いる
かどうかを判断したが、このVpcは、図28に示すよ
うに、感光体102のトナー付着量(M/A)の変化Δ
(M/A)に対する、光学センサ136の出力値Vpの
変化量ΔVpの比の絶対値|ΔVp/Δ(M/A)|
が、所定値|ΔVp/Δ(M/A)|0 と等しい感光体
102上のトナー付着量を(M/A)C、そのときの光
学センサの出力値をVpcとすることにより、前述した
方法を用いることができる。
【0165】この場合、|ΔVp/Δ(M/A)|≧|
ΔVp/Δ(M/A)|0 を満たす感光体上トナー付着
量領域が、(M/A)≦(M/A)Cと対応し、|ΔV
p/Δ(M/A)|>|ΔVp/Δ(M/A)|0 が、
(M/A)i≦(M/A)Cに対応する。
【0166】このようにして求められた現像特性iと画
像信号からグラフf)の検知結果○cが得られる。第1
象現の○aの階調変換テーブルに対して、第4象現の検
知特性○cが得られた。この結果を用いて、理想特性○
dを得るための補正後の階調変換テーブル○bを得るこ
とができる。
【0167】上記のようにして得られた階調変換テーブ
ルをプリンタ用階調変換テーブルとして使用する。
【0168】以上、説明したプリンタ用階調変換テーブ
ルの作成方法について、フローチャートで示すと図29
のようになる。先ず、感光体102上に基準パターンを
作成する(ステップS51)。次に、形成された基準パ
ターンを光学センサ136、表面電位センサ139によ
り検知する(ステップS52)。つづいて、検知された
結果とパターン形成持に使用したレーザの出力値(画像
信号)から、現像特性を予測する(ステップS53)。
最後に、予測された現像特性などからプリンタ用階調変
換テーブルを作成する(ステップS54)。
【0169】現像特性の補正処理 次に、図30を参照して、現像特性が初期設定時から所
定時間後、経時変化によって変化した場合の補正処理を
について説明する。なお、図において、グラフa)〜
f)はそれぞれ図26の対応するグラフと同一であるた
め説明を省略する。
【0170】図30において、設定時の画像入力信号と
レーザ出力との関係を○a(○の中に文字aがある符
号、以降、○a等のように記載する)、そのときのレー
ザ出力に対する光学センサ136の検知データを○b、
前述した方法によって求められた感光体102の表面電
位に対する感光体102上のトナー付着量の関係を○
c、画像入力信号と感光体102上のトナー付着量との
関係を○dとする。
【0171】図において、所定時間後の光学センサの検
知出力が○b' となったとすると、これは、現像特性が
○cから○c' に変化したことを表し、その結果、画像
入力画像信号に対する感光体102上のトナー付着量と
の関係は○d' となったことを表す。そのため、初期と
所定時間後では、階調性は変化してしまっている。
【0172】初期と所定時間後で階調性が変化してしま
っていることが、画像再現の点から望ましいことではな
い。そのため、これを次のように補正する。
【0173】第1象現の画像入力信号nとレーザ出力P
との関係は、初期設定時には、○aに示すような線形の
関係であるとする。すなわち、画像信号FF(h)の時
のレーザ光量をPmaxとして、 P=Pmax/FF(h)×n である。
【0174】画像入力信号とレーザ出力との関係が○a
であるとき、画像入力信号iに対する、レーザ出力はP
iに対し、感光体102上のトナー付着量は、初期(M
/A)i(0)から所定時間後、(M/A)i(t)に
変化している。
【0175】一方、画像入力信号jに対して、レーザ出
力はPjで、このレーザ出力に対する感光体上のトナー
付着量は、初期(M/A)j(0)から所定時間後、
(M/A)j(t)に変化している。
【0176】上記の場合のうち、特に(M/A)i
(0)=(M/A)j(t)である場合、所定時間後の
画像入力信号iとレーザ出力との関係を、i→Piから
i→Pjと変更することにより、見かけ上、画像入力信
号に対する画像濃度が初期と所定時間後で変化していな
いことになる。
【0177】このようにして、np個の検知データを用
いて、同様な処理を行うことにより、特性○a 'を求め
ることができる。この際、実際の測定点の間の値は、直
線補間を行うかスプライン曲線などにより補間すること
により、与えることができる。あるいは、全ての点につ
いて計算を行わずに、検知されたnp個のデータ点また
はその中の何点かについて、上記の計算を行い、その値
を用いてROM131中に記憶されたルックアップテー
ブルを選択し、それを補正特性○a' として用いてもよ
い。
【0178】これにより、初期設定時と所定時間後の経
時変化した階調性を見かけ上変化していないように補正
することができる。
【0179】なお、現像特性の補正処理の概略は図31
のフローチャートのようになる。先ず、現像特性の検知
(図27で示した現像特性の予測処理と同一)を実行し
(ステップS61)、検知出力を(M/A)i(t)と
して記憶し(ステップS62)、前述したように現像特
性の補正を行う(ステップS63)。
【0180】上記の処理によって得られた所定時間後の
特性○a' において、画像入力信号FF(h)に対応す
るレーザ出力をPmax(t)、初期設定時の画像入力
信号FF(h)のレーザ出力をPmax(0)とした場
合、Pmax(0)≠Pmax(t)である時の補正方
法として、画像信号00(h)でのレーザ出力P00と
Pmax(0)との間の分解能を維持したままで、Pm
ax(t)=Pk(0)となる画像入力信号kまでを使
用する場合と、Pmax(t)との間を8〜10ビット
の分解能を持たせる場合の2つの補正方法がある。本発
明では、上記の2つのいずれの方法を用いてもよいが、
前者の場合は、レーザ光量の最大値を変更しないため、
作像条件の制御が簡単になるが、実質的な階調数が減っ
てしまうという欠点がある。
【0181】上記の補正方法の他に、作像条件の1つで
ある現像バイアスを、図30中の○e→○e' と変更す
ることにより、現像開始電位(ここでは、付着量(M/
A)MINでの表面電位)を○f’→○f" と変化させ
ることができる。この結果、感光体上の表面電位に対す
る感光体上トナー付着量の関係が○c' →○c" と変わ
る。但し、ここでは○e' は、初期の現像開始電位○e
と一致するように選択した。
【0182】この場合、画像入力信号とレーザ出力の間
の補正量(○aと○a' との差と、○aと○a" との
差)が○a→○a' (図26参照)に対して、○a→○
a" (図30参照)は少なくて済む。補正テーブルを選
択する方式の場合には、この方法を用いることにより補
正幅が少なくて済むため、補正テーブルの記憶容量が少
なくて済むというメリットがある。
【0183】なお、現像バイアスの他にも、感光体の帯
電電位などを制御することにより、同様な効果を得るこ
とができる。この場合、現像特性の補正処理の概略フロ
ーチャートを図32に示す。先ず、現像特性の検知(図
27で示した現像特性の予測処理と同一)を実行し(ス
テップS71)、検知出力を(M/A)i(t)として
記憶し(ステップS72)、次に、感光体の帯電出に等
の作像条件を変更し(ステップS73)、最後に、前述
したように現像特性の補正を行う(ステップS74)。
【0184】合成階調変換テーブルの合成処理(作成
処理) 図33のフローチャートを参照して、複写機101のプ
リンタ部のプリンタ用階調変換テーブルと、プリンタコ
ントローラ419の基準階調変換テーブルと、を合成し
て合成階調変換テーブルを作成する処理について説明す
る。
【0185】先ず、上記のようにして作成されたプリン
タ用階調変換テーブルをプリンタ部からプリンタコント
ローラ419へ送出する(ステップS81)。
【0186】次に、プリンタ部のプリンタ用階調変換テ
ーブルをスルーの階調変換テーブルにを設定し、プリン
タ部でプリンタ用階調変換テーブルによる補正を二重に
行わないようにする(ステップS82)。図34にスル
ーの階調変換テーブルのデータを示す。
【0187】つづいて、プリンタコントローラ419側
で、プリンタコントローラ419のの基準階調変換テー
ブルと、入力したプリンタ用階調変換テーブルとの合成
を行う(ステップS83)。
【0188】ここで、ステップS83の階調変換テーブ
ルの合成処理について、プログラム言語Cの書式を用い
て具体的に説明する。基準となる基準階調変換テーブル
の階調曲線Aに対し、プリンタ用階調変換テーブルの階
調変換をBとする。階調曲線Aを階調変換Bにより、階
調変換を行った階調曲線をE=B(A)と表記する。ま
た、文字、写真、地図などのモード毎に湾曲度を変える
階調変換をmodeとする。
【0189】 <リスト1> const mode_max=1 ; typedef int Table[256]; Table A,E[mode_max], B; /* full():全体の湾曲度を変える処理, */ Table full(int mode) { /* mode は、画質モードを指定する。 */ int i; for (i = 0; i <= 255; i++) E[mode][i] = B[ A[mode][i] ]; return E; } main() { /* mode は、画質モードを指定する。 */ int mode; for (mode = 0; mode < mode#max; mode++) E[mode] = full( mode ); }
【0190】なお、上記の例では、mode_max =1 とし
ていることから、1 種類の画質モードに対する処理とな
る。
【0191】最後に、合成した階調変換テーブルを合成
階調変換テーブルとして設定する(ステップS84)。
【0192】前述したように実施の形態1によれば、複
写機101のプリンタ部で作成したプリンタ用階調変換
テーブルを、プリンタコントローラ(印刷制御装置)4
19に出力し、プリンタコントローラ419内で、プリ
ンタコントローラ419の有する基準階調変換テーブル
と複写機101から送られてきたプリンタ用階調変換テ
ーブルとを合成して合成階調変換テーブルを作成し、プ
リンタコントローラ419内に設定して使用するので、
ディザ処理の効果である階調安定性や階調性の線形性が
維持され、疑似輪郭の発生を低減し、かつ経時安定性を
確保することができる。
【0193】また、実施の形態1によれば、光学センサ
136の検知結果と電位センサ139の検知結果とをあ
わせて使用することにより、プリンタ用階調変換テーブ
ルの補正を行うので、現像特性の変動により階調特性が
変化した場合でも、濃度変動を補正して常に良好な濃度
を再現し、原稿に忠実な画像を得ることができる。
【0194】また、実施の形態1によれば、プリンタ部
で記録紙に形成して作成した階調パターン画像をスキャ
ナ420で読み取り、読み取った階調パターンの読み取
り信号および予め記憶されている基準となる階調パター
ンの読み取り信号に基づいて、スキャナ用階調変換テー
ブルを補正するので、経時変化による現像特性の変化の
ために像担持体(感光体102)上から読み取った階調
パターンの濃度と、実際にプリンタ部から記録紙に出力
した階調パターン画像の濃度が一致しなくなる場合で
も、スキャナ用階調変換テーブルを適切な値に設定し
て、原稿に忠実な色再現性を維持することができる。
【0195】〔実施の形態2〕実施の形態2の画像出力
システムは、プリンタコントローラ419内に、画像領
域の種類に応じた複数の基準階調変換テーブルを配置
し、合成階調変換テーブルとして、画像領域毎に該当す
る基準階調変換テーブルとプリンタ用階調変換テーブル
とを合成して複数の合成階調変換テーブルを生成し、生
成した複数の合成階調変換テーブルを画像領域毎に使い
分けるものであり,また、スキャナ用階調変換テーブル
とプリンタ用階調変換テーブルとを合成した求めた第2
の合成階調変換テーブルを、スキャナ用階調変換テーブ
ルまたはプリンタ用階調変換テーブルのいずれか一方に
設定し、他方には階調変換を実質的に行わない無変換テ
ーブルを設定するようにしたものである。
【0196】なお、基本的な構成は実施の形態1の画像
出力システムと同様であるため、ここでは異なる部分の
みを説明する。
【0197】図35は、実施の形態2の画像出力システ
ムの概略構成を示す。実施の形態2のプリンタコントロ
ーラ419は、画像処理部17(図示せず)が、モード
セレクタ22と階調変換回路23と階調処理回路24と
から構成され、さらに階調変換回路23内に画像領域毎
の複数の階調変換回路#1〜#3(ここでは、一例とし
て3つの階調変換回路)を有し、階調処理回路24内に
画像領域毎の複数の階調処理回路#1〜#3(ここで
は、一例として3つの階調処理回路)を有している。な
お,図中の符号25は画像領域を判定する領域判定部を
示す。
【0198】ここで、領域判定部25は、出力画像デー
タ(ホストコンピュータ418から入力した画像デー
タ)が、“文字データ”であるか、“写真データ”であ
るか、もしくは“それ以外の処理を必要とするデータ”
であるかを判定する。領域判定部25での判定の目的
は、後述する階調変換回路23および階調処理(ディザ
処理)回路24で使用するパラメータを切り替えるため
である。
【0199】また、領域判定部25の判定方法として
は、次のような3つの方法を例示することができる。
【0200】1つ目の方法は、ホストコンピュータ41
8からの画像データがポストスクリプトデータの場合
に、ポストスクリプトデータに文字コードが含まれる場
合には、“文字データ”と判定し、文字と判定された以
外の画像データもしくはビットマップデータが送信され
ていた場合には“写真データ”であると判定する。
【0201】2つ目の方法は、ホストコンピュータ41
8から送られてきた画像データをRAM14中に含まれ
る画像メモリに展開し、展開されたデータに基づいて文
字データであるか、写真データであるかを判定する。こ
れは、カラー複写機が原稿をスキャナで読み取り、原稿
の部分を文字部であるか、写真部であるか、網点部であ
るか、などを判定する方法と同じである。
【0202】3つ目の方法は、ホストコンピュータ41
8内のソフトウェアが、画像データ中のどの領域が、
“文字データ”、“写真データ1”、“写真データ2”
などの画質モードのデータであるかを指定する手段を有
し、該指定する手段で指定された画質モードに応じて階
調変換回路23の階調変換回路#1〜#3に設定する階
調変換テーブルと、階調処理回路24の階調処理回路#
1〜#3に設定する階調処理(ディザ処理)パラメータ
とを切り替える。
【0203】一例として、“文字データ1”の階調処理
回路#1には、ディザ処理を行わないスルーの階調処理
を設定し、“写真データ1”用の階調処理回路#2に
は、ディザマトリックスを使用した階調処理を設定、
“写真データ2”用の階調処理回路#3には、誤差拡散
法による階調処理を設定する。それに対応して、“文字
データ1”の階調変換回路#1には、スルーの階調処理
用の階調変換テーブル1を設定し、“写真データ1”用
の階調変換回路#2には、ディザマトリックスに対応し
た階調変換テーブル2を設定、“写真データ2”用の階
調処理回路#3には、誤差拡散処理に対応した階調変換
テーブル3を設定する。
【0204】なお、上記の階調変換テーブル1〜3が、
画像領域の種類に応じた複数の基準階調変換テーブルに
相当する。また、この複数の基準階調変換テーブルと、
デジタル複写機101から送信されてきたプリンタ用階
調変換テーブルとの合成は、前述した実施の形態1と同
様の方法により行う。具体的には、実施の形態1で示し
た<リスト1>におけるmode_max=3とし、Table E[mo
de_max]を上述の階調変換テーブル1〜3とみなすこと
により、階調変換テーブルの合成を行う。したがって、
実施の形態2では、複数の基準階調変換テーブルに対応
した数の合成階調変換テーブルが合成されることにな
る。
【0205】次に、画像形成用プリンタγ補正回路41
2に設定するプリンタ用階調変換テーブルと画像処理用
プリンタγ補正回路409に設定するスキャナ用階調変
換テーブルとを合成して作成した第2の合成階調変換テ
ーブルに対し、平滑化処理を行い、階調変換テーブルの
階調飛びを無くす方法について述べる。
【0206】合成した階調変換テーブル(第2の合成階
調変換テーブル)の一例を図36に示す。図示の如く、
INの3と4の間に階調飛び2→5が見られ、疑似輪郭
となる可能性がある。上の表で、INは、階調変換テー
ブルへの入力値、OUTは、階調変換テーブルの出力値
を表す。
【0207】図36の第2の合成階調変換テーブルに対
し、一例として、1×5の大きさを持つデジタル・フィ
ルタによる処理を行う。フィルタとして、以下に示す
(係数5)を用いる。 1 2 4 2 1 × 1/10 ‥‥‥(係数5)
【0208】この処理をプログラム言語Cを用いて表記
すると、<リスト2>のように表すことができる。
【0209】 <リスト2> #define BYTE_MASK 255 typedef int Table[256]; Table E2, E3 ; int filter_size = 5; int digital _filter[filter _size] = {1, 2, 4, 2, 1 }; int *filtering( Table Out, Table In ) { int i, j, k ; uint normalize, sum, fil _half; uint *f = digital_filter; int f _size = filter _size; /*** normalize : フィルタ係数の和(規格化係数) ***/ for (i = 0, normalize = 0; i < f_size; i++) normalize += f[i]; fil _half = f_size / 2; /** i = 0 より小さい係数は、i = 0 の LUTの値を用いる **/ for (i = - fil _half; i < 0; i++) { for (j = 0, sum = 0; j < f_size; j++){ k = i + j; if (k > 0) sum += In[ k ]*f[j]; else sum += In[ 0 ]*f[j]; } Out[i + fil _half] = sum / normalize; } for (i = 0; i <= ByteMax - f_size; i++){ for (j = 0, sum = 0; j < f_size; j++) sum += In[i + j]*f[j]; Out[i + fil _half] = sum / normalize; } /** i = ByteMax より大きい係数は、i = ByteMax の LUT **/ /** の値を用いる **/ for (i = ByteMax - f_size + 1; i <= ByteMax; i++) Out[i] = In[i]; /** LUT の値が、BYTE_MASKより大きい場合には、BYTE_MASK **/ /** にする. **/ for (i = 0; i <= BYTE _MASK; i++){ if (Out[i + fil _half] > BYTE_MASK) Out[i + fil _half] = BYTE_MASK; } return Out; } main() { filtering( Out, In ); }
【0210】ここで、関数 filtering(Table Out, Tab
le In )の関数引き数の中の TableIn は、デジタルフ
ィルタ処理を行う前の補正諧調曲線(即ち、LUT )、Ta
bleOut は、デジタルフィルタ処理後の補正諧調曲線で
ある。
【0211】これにより前述した第2の合成階調変換テ
ーブルは、図37に示すように、より諧調飛びの小さい
階調補正テーブルとなる。
【0212】図33のステップS82において、画像形
成用プリンタγ補正回路412に設定するプリンタ用階
調変換テーブルは、スルーの階調変換テーブルでなくて
も、ほぼ同等の機能を有する図38のような階調変換テ
ーブルを使用する事も可能である。
【0213】また、レーザ発光回路の特性として、階調
の逆転などが生じる場合には、階調の逆転を生じないよ
うな補正テーブルを画像形成部用の階調変換テーブルに
設定しても良い。
【0214】前述したように実施の形態2によれば、実
施の形態1の効果に加えて、プリンタコントローラ41
9において、複写機101のプリンタ部から受信したプ
リンタ用階調変換テーブルを、プリンタコントローラ4
19が出力すべき画像の複数の領域のそれぞれに対応し
た階調変換テーブルと合成し、合成した複数の合成階調
変換テーブルを、プリンタコントローラ419内の原画
像のそれぞれの領域で使用するので、複数の階調変換テ
ーブルを有する高機能な画像処理部が、階調変換テーブ
ル数が少ない比較的シンプルな画像処理部とで共通のプ
リンタ部を共有することができる。
【0215】また、プリンタ用階調変換テーブルとスキ
ャナ用階調変換テーブルとを合成した求めた第2の合成
階調変換テーブルに平滑化処理を施すので、第2の合成
階調変換テーブルの階調飛びによる疑似輪郭の発生を防
ぐことができる。
【0216】また、前記第2の合成階調変換テーブル
を、プリンタ用階調変換テーブルまたはスキャナ用階調
変換テーブルのいずれか一方に設定し、他方には無変換
テーブル(無変換に近い階調変換テーブル)を設定する
ので、疑似輪郭の発生を防止することができる。すなわ
ち、これにより、2つの階調変換テーブルにより変換す
ることによる疑似輪郭の発生を防ぐことができる。
【0217】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像出力
システムによれば、印刷制御装置が、外部装置から入力
した画像データの階調変換を行う際の基準となる基準階
調変換テーブルと、プリンタ部からプリンタ用階調変換
テーブルを入力し、基準階調変換テーブルと合成して生
成した合成階調変換テーブルと、を備え、さらに合成階
調変換テーブルを用いて外部装置から入力した画像デー
タの階調変換を行うため、外部装置からの画像データを
印刷制御装置を介して画像形成装置のプリンタ部で画像
出力する画像出力システムにおいて、ディザ処理の効果
である階調安定性や階調の線形性を維持し、疑似輪郭の
発生を低減し、かつ、経時安定性を保証することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の複写機の概略構成図であ
る。
【図2】実施の形態1の複写機における制御系の説明図
である。
【図3】実施の形態1の複写機の画像処理部(スキャナ
・IPU部)およびプリンタ部のブロック構成図であ
る。
【図4】実施の形態1の複写機における階調変換テーブ
ルの切り替え動作の説明図である。
【図5】実施の形態1の複写機におけるレーザ変調回路
の構成図である。
【図6】実施の形態1のプリンタコントローラ(印刷制
御装置)の概略構成を示す説明図である。
【図7】実施の形態1のプリンタコントローラのデータ
変換部において、RAMに格納された2階調の画像デー
タをビット拡張して256階調の画像データに変換する
ための変換テーブルを示す説明図である。
【図8】実施の形態1のプリンタコントローラのデータ
変換部において、RAMに格納された4階調の画像デー
タをビット拡張して256階調の画像データに変換する
ための変換テーブルを示す説明図である。
【図9】実施の形態1のプリンタコントローラのデータ
変換部において、RAMに格納された16階調の画像デ
ータをビット拡張して256階調の画像データに変換す
るための変換テーブルを示す説明図である。
【図10】実施の形態1のプリンタコントローラの画像
処理部の構成例を示す説明図である。
【図11】図10の階調変換回路(RAM)に記憶され
ているデジタル複写機の特性に合わせた変換値(テーブ
ル形式)の具体例を示す説明図である。
【図12】図10の階調変換回路(RAM)に記憶され
ている画像を反転させて出力する場合の設定値(テーブ
ル形式)の具体例を示す説明図である。
【図13】実施の形態1の画像濃度(階調性)の自動階
調補正(ACC: Auto Color Calibration)の動作を示
すフローチャートである。
【図14】実施の形態1の操作部の概略構成を示す説明
図である。
【図15】実施の形態1の操作部の液晶画面の表示例を
示す説明図である。
【図16】実施の形態1の操作部の液晶画面の表示例を
示す説明図である。
【図17】記録紙に印刷された複数の濃度階調パターン
を示す説明図である。
【図18】実施の形態1の操作部の液晶画面の表示例を
示す説明図である。
【図19】実施の形態1の操作部の液晶画面の表示例を
示す説明図である。
【図20】RGB信号の補正値であるk〔s〕〔t〕の
値の一例を示す説明図である。
【図21】実施の形態1の操作部の液晶画面の表示例を
示す説明図である。
【図22】階調変換回路に設定される階調変換テーブル
(LUT)の生成方法を示す説明図である。
【図23】実施の形態1のACC実行時の階調変換テー
ブルの作成手順を示すフローチャートである。
【図24】実施の形態1の現像特性の検知処理のフロー
チャートである。
【図25】実施の形態1の光学センサによる感光体上の
トナー像の検知を示す説明図である。
【図26】実施の形態1の画像信号の補正方法を示す説
明図である。
【図27】実施の形態1の現像特性の予測処理を示すフ
ローチャートである。
【図28】光学センサの出力とトナー付着量の関係を示
す説明図である。
【図29】実施の形態1のプリンタ用階調変換テーブル
の作成処理を示すフローチャートである。
【図30】現像特性が経時変化によって変化した場合の
補正処理を示す説明図である。
【図31】現像特性の補正処理の概略フローチャートで
ある。
【図32】他の現像特性の補正処理の概略フローチャー
トである。
【図33】実施の形態1の合成階調変換テーブルの合成
処理(作成処理)のフローチャートである。
【図34】スルーの階調変換テーブルのデータを示す説
明図である。
【図35】実施の形態2の画像出力システムの概略構成
を示す説明図である。
【図36】実施の形態2の合成した階調変換テーブル
(第2の合成階調変換テーブル)の一例を示す説明図で
ある。
【図37】第2の合成階調変換テーブルに対してデジタ
ル・フィルタで処理した後の、より諧調飛びの小さい階
調補正テーブルの例を示す説明図である。
【図38】スルーの階調変換テーブルに代わる他の階調
変換テーブルの例を示す説明図である。
【符号の説明】
101 デジタル複写機 102 感光体ドラム 130 メイン制御部(CPU) 131 ROM 132 RAM 136 光学センサ 139 電位センサ 142 操作部 420 スキャナ 401 シェーディング補正回路 402 スキャナγ変換回路 409 画像処理用プリンタγ補正回路 410 階調処理回路 412 画像形成部用プリンタγ変換回路 413 プリンタ 417 システムコントローラ 418 ホストコンピュータ(外部装置) 419 プリンタコントローラ(印刷制御装置) 421,422 パターン生成回路 13 CPU(中央処理装置) 14 RAM 15 ROM 16 データ変換部 17 画像処理部 20 モードレジスタ 21 階調変換回路 22 モードセレクタ 23 階調変換回路 24 階調処理回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スキャナ部で読み取った画像データに、
    画像処理部で画像処理を施し、プリンタ部で記録紙に画
    像形成する画像形成装置と、外部装置から画像データを
    入力し、入力した画像データに画像処理を施すと共に、
    前記画像形成装置のプリンタ部を制御して記録紙に画像
    形成する印刷制御装置と、を有し、前記プリンタ部を介
    して前記スキャナ部で読み取った画像データおよび前記
    外部装置から入力した画像データの画像出力が可能な画
    像出力システムにおいて、 前記プリンタ部は、画像データの入力先として前記画像
    処理部と前記印刷制御装置との切り替えを行う切替手段
    と、前記切替手段を介して入力した画像データの階調変
    換を行う際に使用するプリンタ用階調変換テーブルと、
    を備え、 前記画像処理部は、前記スキャナ部で読み取った画像デ
    ータの階調変換を行う際に使用するスキャナ用階調変換
    テーブルを備え、 前記印刷制御装置は、前記外部装置から入力した画像デ
    ータの階調変換を行う際の基準となる基準階調変換テー
    ブルと、前記プリンタ部からプリンタ用階調変換テーブ
    ルを入力し、前記基準階調変換テーブルと合成して生成
    した合成階調変換テーブルと、を備え、 さらに、前記印刷制御装置は、前記合成階調変換テーブ
    ルを用いて前記外部装置から入力した画像データの階調
    変換を行うことを特徴とする画像出力システム。
  2. 【請求項2】 前記基準階調変換テーブルは、画像領域
    に応じて複数の基準階調変換テーブルが存在し、前記合
    成階調変換テーブルは、画像領域毎に、該当する基準階
    調変換テーブルと前記プリンタ用階調変換テーブルとを
    合成して生成した複数の合成階調変換テーブルが存在す
    ることを特徴とする請求項1記載の画像出力システム。
  3. 【請求項3】 前記画像形成装置は、画像データとして
    複数の階調パターンを発生する階調パターン発生手段を
    有し、 前記プリンタ部は、前記階調パターン発生手段から階調
    パターンを入力し、前記プリンタ用階調変換テーブルを
    用いて階調変換を行った後の階調パターンに基づいて、
    像担持体上に静電潜像を書き込む画像書込手段と、複数
    色の現像剤を用いて前記像担持体上の静電潜像を顕像化
    し、記録紙上に転写する現像・転写手段と、前記像担持
    体上に形成された階調パターンの静電潜像の表面電位を
    検知する表面電位検知手段と、前記像担持体上に形成さ
    れた階調パターンの静電潜像を現像剤で顕像化したとき
    の現像剤の量を光学的に検知する光学検知手段と、を有
    し、 さらに前記画像形成装置は、前記表面電位検知手段の検
    知結果および前記光学検知手段の検知結果に基づいて、
    前記プリンタ用階調変換テーブルの補正を行うことを特
    徴とする請求項1または2記載の画像出力システム。
  4. 【請求項4】 前記画像形成装置は、画像データとして
    複数の階調パターンを発生する階調パターン発生手段を
    有し、 前記スキャナ部は、前記階調パターンを前記プリンタ部
    で記録紙に形成して作成した階調パターン画像を読み取
    り、読み取った階調パターンの読み取り信号および予め
    記憶されている基準となる階調パターンの読み取り信号
    に基づいて、前記スキャナ用階調変換テーブルを補正す
    ることを特徴とする請求項1〜3記載のいずれか一つの
    画像出力システム。
  5. 【請求項5】 さらに、前記スキャナ用階調変換テーブ
    ルと前記プリンタ用階調変換テーブルとを合成して第2
    の合成階調変換テーブルを求め、前記第2の合成階調変
    換テーブルに平滑化処理を施したことを特徴とする請求
    項1〜4記載のいずれか一つの画像出力システム。
  6. 【請求項6】 前記スキャナ用階調変換テーブルと前記
    プリンタ用階調変換テーブルとを合成して第2の合成階
    調変換テーブルを求め、前記第2の合成階調変換テーブ
    ルを前記スキャナ用階調変換テーブルまたはプリンタ用
    階調変換テーブルのいずれか一方に設定し、他方には階
    調変換を実質的に行わない無変換テーブルを設定するこ
    とを特徴とする請求項1〜5記載のいずれか一つの画像
    出力システム。
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