JP2001260415A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001260415A
JP2001260415A JP2000074621A JP2000074621A JP2001260415A JP 2001260415 A JP2001260415 A JP 2001260415A JP 2000074621 A JP2000074621 A JP 2000074621A JP 2000074621 A JP2000074621 A JP 2000074621A JP 2001260415 A JP2001260415 A JP 2001260415A
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image signal
forming apparatus
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JP2000074621A
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English (en)
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Koji Hayashi
浩司 林
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潜像を形成するレーザ光のエネルギー飛びに
よる階調飛びのない画像形成装置及びその方法を提供す
る。 【解決手段】 階調処理回路410における4*4画素
で構成されるディザ・テーブルの設定を以下に示される
ように設定方法を変えることにより課題の解決が図れ
る。例えば、ある画像信号値Na1とNa1+1との間
で5階調分の階調飛びが生じるとすると、階調処理回路
410にNa1以下の画像信号が入力された場合は、入
力された画像信号値に比例した値で出力する。Na1+
1の画像信号が入力された場合は、その画素の値はNa
1の値で出力され、隣接画素の値が1階調分増加させて
出力される。Na1+5以上の大きさの画像信号が入力
されたら隣接画素は使用されず、もとのように1つの画
素で表現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザプリンタあ
るいはレーザコピー等のレーザ光によって感光体に潜像
を形成し、顕像化された潜像を転写材に定着させて画像
を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、階調画像を含む画像情報を再生記
録する画像処理方法として多値誤差拡散法技術が知られ
ているが、誤差拡散法の性質から生じる偽輪郭等の発生
という問題があった。この問題に対しては様々な解決手
段が取られていた。例えば、特開平3−16379号公
報では3値誤差拡散法の2つの固定閾値に4*4のディ
ザマトリクスが加算され、閾値を周期的に移動させる手
法が使用される方法が提案されている。
【0003】また特開平3−34770号公報では、4
値誤差拡散法において2*2のマトリクスによる閾値が
順序づけされて設定される手法が提案されている。さら
に特開平3−34772号公報では4値誤差拡散法に対
して4*4の閾値ディザを設定し、さらにエッジ検出に
より中間調部で多値ディザ出力のみになるように誤差拡
散を制御する手法が提案されている。上記された各々の
技術では閾値を周期的なディザで乱すことによって偽輪
郭を解消し、視覚的に良好なドット配列が得られるよう
な技術が提案されている。
【0004】さらに特開平10−304189号公報で
は、多階調の画像信号をパルス幅変調により多値化再現
する画像処理装置において、画像が形成される際に形成
される万線の位置に同期して変動する複数の閾値レベル
と、入力画像信号とを比較して多値化データを出力し、
さらに入力画像信号と多値化データとの誤差で次の入力
画像信号を補正した上で、出力された多値化データを画
像として形成するという方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記さ
れた発明ではレーザ光によって画像を形成する画像形成
装置におけるレーザ光の発光エネルギー飛びによる偽輪
郭が発生することが考慮されておらず、発光エネルギー
飛びによって偽輪郭が発生しても上記の発明では偽輪郭
が除去されないという問題点があった。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、発光エネルギー飛びによる偽輪郭が発生しな
い画像形成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、隣接する複数の所定数個の
画素を1つの単位として入力された画像信号に階調処理
を施す階調処理手段と、光波領域の波長を有する電磁波
が照射されると表面電位が低下/上昇する潜像担持手段
と、階調処理手段によって階調処理が施された画像信号
値の大きさに比例したエネルギー値で干渉性の光波領域
の波長を有する電磁波を潜像担持手段に照射する光線照
射手段と、潜像担持手段の光線照射手段によって電磁波
が照射された箇所に、電荷を含むトナーを付与する現像
手段と、現像手段によって付与されたトナーを転写材に
転写する画像転写手段と、画像転写手段によって転写さ
れたトナーを転写材に定着させる画像定着手段と、を有
する画像形成装置であって、画像表現手段の出力特性を
検知する出力特性検知手段と、階調処理手段による階調
処理の際のパラメータを変更する階調処理パラメータ変
更手段とを、さらに有し、出力特性検知手段によって検
知された結果、出力の際に階調飛びが存在することが検
知された場合、階調飛びの為に表現されない画像信号値
を有する画像信号は隣接画素と合わせて複数の画素によ
って表現されるように、前記階調処理パラメータ変更手
段によって階調処理の際のパラメータが変更されること
を特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1に記載の
画像形成装置において、光線照射手段が照射できる画像
信号値を有する画像信号は1つの画素によって表現され
ることを特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1または2
に記載の画像形成装置において、階調飛びの為に表現さ
れない画像信号値を有する画像信号は、隣接し合う2つ
の画素によって表現されることを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1から3の
いずれか1項に記載の画像形成装置において、階調処理
手段によって階調処理が施される画素の数は4であるこ
とを特徴とする。
【0011】請求項5記載の発明は、請求項1から4の
いずれか1項に記載の画像形成装置において、前記光線
照射手段によって照射される電磁波をパルス幅変調によ
って制御する光線パルス幅変調制御手段をさらに有する
ことを特徴とする。
【0012】請求項6記載の発明は、請求項1から4の
いずれか1項に記載の画像形成装置において、光線照射
手段によって照射される電磁波をパルス幅変調とパワー
変調の組み合わせによって制御する光線制御手段をさら
に有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照した本発明
に係る画像形成装置の実施例が詳細に説明されている。
以下には本発明の一実施例として、本発明に係る画像形
成装置が電子写真複写機(以下では複写機と呼ばれる)
である例が示されている。図1から図53には、本発明
が適用される画像形成装置の実施例が示されている。な
お以下で使用される数値で最後にhがつくものは16進
数表示の数値とする。例えば、C0hと示されていたと
すると16進数でC0を意味し、10進数だと192を
意味する。
【0014】以下には本発明に適用される複写機の構成
についての説明が行われている。図2に示される複写機
の構成図によれば、複写機本体101のほぼ中央部に配
置された像担持体としてのφ120[mm]の有機感光
体(OPC)ドラム102の周囲には、感光体の表面を
帯電させる帯電チャージャ103、一様に帯電した感光
体ドラム102の表面上に半導体レーザ光を照射して静
電潜像を形成するレーザ光学系104、静電潜像に各色
トナーを供給して現像し各色毎にトナー像を得る黒現像
装置105、イエローY、マゼンダM、シアンC各々3
色のカラー現像装置106、107、108、感光体ド
ラム102上に形成された各色毎のトナー像を順次転写
する中間転写ベルト109、中間転写ベルト109に転
写電圧を印加するバイアスローラ110、転写後の感光
体ドラム102の表面に残留するトナーを除去するクリ
ーニング装置111、転写後の感光体ドラム102の表
面に残留する電荷を除去する除電部112などが、感光
体ドラム102の回転の順に沿い順次配列されている。
【0015】また、中間転写ベルト109には、転写さ
れたトナー像を転写材に転写するための電圧を印加する
転写バイアスローラ113及び転写後に中間転写ベルト
109に残留したトナー像を除去するためのベルトクリ
ーニング装置114が配設されている。中間転写ベルト
109から剥離された転写材を搬送する搬送ベルト11
5の転写材出口側端部には、転写されたトナー像を加熱
及び加圧して定着させる定着装置116が配置されてお
り、定着装置116の転写材出口部には、排紙トレイ1
17が取り付けられている。
【0016】レーザ光学系104の上には、複写機本体
101の上に配置された原稿戴置台としてのコンタクト
ガラス118、コンタクトガラス118上の原稿に走査
光を照射する露光ランプ119、露光ランプ119によ
って照射され原稿によって反射された反射光を結像する
結像レンズ122に導く反射ミラー121、反射ミラー
121によって導かれた反射光を結像する結像レンズ1
22、結像レンズ122によって結像された反射光を電
気信号に変換するCCD(Charge Coupled Device)のイ
メージセンサアレイ123及び図2には図示されない画
像処理装置が存在する。なおイメージセンサアレイ12
3において電気信号に変換されたが小津信号は、画像処
理装置を経てレーザ光学系104における半導体レーザ
のレーザ発振を制御する。
【0017】以下には複写機に内蔵される制御系につい
ての説明が行われている。図3には複写機に内蔵される
制御系についての図が示されている。図3によれば、制
御系にはメイン制御部(CPU)130が存在し、メイ
ン制御部130には、所定のROM131及びRAM1
32が付設されているとともに、インタフェイスI/O
133を介し、レーザ光学系制御部134、電源回路1
35、光学センサ136(a,b,c)、トナー濃度セ
ンサ137、環境センサ138、感光体ドラム表面電位
センサ139、トナー補給回路140、中間転写ベルト
駆動部141及び操作部142が接続されている。
【0018】レーザ光学系制御部134は、レーザ出力
を調整し、電源回路135は帯電チャージャ103には
所定の放電電圧を与え、黒現像装置105、カラー現像
装置106、107及び108には所定電圧の現像バイ
アスを与え、バイアスローラ110及び転写バイアスロ
ーラ113には所定の転写電圧を与えるものである。
【0019】光学センサ136は、感光体ドラム102
の転写後の領域に近接して配置される発光ダイオードな
どの発光素子及びフォトセンサなどの受光素子からな
り、感光体ドラム102上に形成される検知パターン潜
像のトナー像におけるトナー付着量及び転写材の地肌部
におけるトナー付着量を、各色毎に検知するとともに、
感光体ドラム102の除電後における残留電位を検知す
るようになっている。
【0020】なお光学センサ136a,b,cは、それ
ぞれ同順で感光体ドラム102、転写ベルト109及び
搬送ベルト115に対向するように設置され、光学セン
サ136aは、感光体ドラム102に付着したトナー付
着量を検知し、光学センサ136bは、転写ベルト10
9に付着したトナー付着量を検知し、光学センサ136
cは、搬送ベルト155に付着したトナー付着量を検知
する。実用上は、上記3つの光学センサ136の内のい
ずれか1つが検知すればよい。
【0021】光学センサ136からの検知出力信号は、
図示を省略した光学センサ制御部に印加されている。光
学センサ制御部は、検知パターン潜像のトナー像におけ
るトナー付着量と転写材の地肌部におけるトナー付着量
との比率を求め、その比率値を所定の基準値と比較して
画像濃度の変動を検知し、トナー濃度センサ137がト
ナー補給回路140に印加するトナー補給信号の制御値
の補正を行っている。
【0022】さらに、トナー濃度センサ137は、黒現
像装置105、カラー現像装置106、107及び10
8に存在する現像剤の透磁率変化に基づいてトナー濃度
を検知し、検知されたトナー濃度の値と所定の基準値と
を比較し、トナー濃度が一定の値を下回った場合は、下
回った分に対応した現像剤を補給する旨を表すトナー補
給信号をトナー補給回路140に印加する手段を有して
いる。電位センサ139は、感光体ドラム102の表面
電位を検知し、中間転写ベルト駆動部141は中間転写
ベルトの駆動を制御する。
【0023】以下に現像装置についての説明がされる。
各々の現像装置は同じ構成を有し同じ動作を行うので、
図3の例にあわせてマゼンダ現像装置107について説
明される。マゼンダ現像装置107内にはマゼンダ色ト
ナーとキャリアと含む現像剤が収容されていて、現像剤
攪拌規制部材202Mの回転によって現像剤は攪拌さ
れ、現像スリーブ201M上で現像剤攪拌規制部材20
2Mによって現像スリーブ201Mに汲み上げられる現
像剤量が調整される。供給された現像剤は、現像スリー
ブ201M上に磁気的に担持されるとともに、磁気ブラ
シとして現像スリーブ201Mの回転方向に回転する。
【0024】以下には複写機の画像処理部の構成につい
ての説明が行われている。図1には、本実施例における
複写機の画像処理部を中心としたブロック図が示されて
いる。図1によれば、本実施例の複写機における画像処
理部は、大きくわけてスキャナ・IPU部及びプリンタ
部によって構成されている。スキャナ・IPU部は、ス
キャナ420、シェーディング補正回路401、エリア
処理回路423、スキャナγ補正回路402、画像メモ
リ403、画像分離回路404、MTFフィルタ40
5、色変換UCR処理回路406、変倍回路407、画
像加工回路(クリエイト回路)408、画像処理用プリ
ンタγ補正回路409、階調処理回路410、パターン
発生回路421、ROM414、CPU415及びRA
M416によって構成されている。
【0025】プリンタ部は、I/F・セレクタ411、
画像形成用プリンタγ補正回路412(以下、プロコン
γと呼ばれる)、プリンタ413、システムコントロー
ラ及びパターン発生回路422によって構成されてい
る。なおCPU415とシステムコントローラ417及
びシステムコントローラ417とプリンタコントローラ
419は、それぞれシリアルI/F424及びシリアル
I/F425によって接続されており、プリンタコント
ローラ419と外部コンピュータ418とは、双方向イ
ンタフェイスによって接続されている。なおプリンタ4
13は、複写機の画像形成部を意味する。
【0026】以下に画像処理部におけるスキャナ・IP
U部を構成するそれぞれの画像処理回路についての説明
が行われている。複写すべき原稿は、スキャナ420に
よってRed,Green,Blueの3色に色分解さ
れて10ビット信号として読み取られる。読み取られた
画像信号は、シェーディング補正回路401により主走
査方向のムラが補正され、10ビット信号で出力され
る。スキャナ420及びシェーディング補正回路401
に関する詳細な説明は画像読み取り系の説明の箇所にお
いて記述されている。
【0027】エリア処理回路423では、現在処理を行
っている画像信号が写真領域あるいは文字領域等のどの
画像領域に属するかを区別するための領域信号が発生さ
れる。エリア処理回路423において発生された領域信
号に応じて、以降の画像処理部の各回路等において使用
されるパラメータが切り替えられる。
【0028】これらの画像領域は、指定された領域毎
に、文字、銀塩写真(印画紙)、印刷原稿、インクジェ
ット、蛍光ペン、地図などそれぞれの原稿毎に最適な色
補正係数、空間フィルタ、階調変換テーブルなどの画像
処理パラメータをそれぞれの画像領域に応じて設定され
る。
【0029】スキャナγ補正回路402ではスキャナ4
20からの読み取り信号が、反射率データから明度デー
タに変換される。画像メモリ403はスキャナγ補正さ
れた画像信号が記憶される。画像分離回路404では、
文字部か写真部かの判定及び有彩色か無彩色かの判定が
行われる。
【0030】MTFフィルタ405では、ユーザの好み
に応じてエッジの強調や平滑化などの画像信号の周波数
特性を変更する処理に加えて、画像信号のエッジ度に応
じたエッジ強調処理、いわゆる、適応エッジ強調処理が
行われる。例えば、文字エッジにはエッジ強調が行わ
れ、網点画像にはエッジ強調が行われないというように
画像に応じたエッジ強調の処理が、Red,Gree
n,Blueの信号それぞれに対して行われる。
【0031】図5には、MTFフィルタ405の例が示
されている。図5によれば、スキャナγ補正回路402
において、反射率リニアから明度リニアに変換された画
像信号は、平滑化フィルタ1101によって平滑化が行
われる。一例として、図13に示される係数が使用され
る。
【0032】次段の3*3のラプラシアンフィルタ11
02によって画像信号の微分成分が抽出される。ラプラ
シアンフィルタ1102は具体例として、図14に示さ
れる例が使用される。
【0033】スキャナγ補正回路402によるγ補正が
行われない10ビットの画像信号のうち、一例として、
上位8ビットの成分が、エッジ量検出フィルタ1103
によってエッジ検出される。図6、図7、図8及び図9
にはエッジ量検出フィルタの具体例が示されている。
【0034】図6、図7、図8及び図9に示されるエッ
ジ量検出フィルタにより得られたエッジ量の内、最大値
がエッジ度として後段で使用される。エッジ度は必要に
応じて後段の平滑化フィルタ1104によって平滑化さ
れる。これによりスキャナ420の偶数画素と奇数画素
との感度差による影響が軽減される。
【0035】一例として図15に示される係数が使用さ
れる。テーブル変換回路1105により、求められたエ
ッジ度がテーブル変換される。このテーブルの値によ
り、線や点の濃さ(コントラスト及び濃度が含まれる)
及び網点部の滑らかさが指定される。テーブルの例が、
図24に示されている。
【0036】エッジ度は白地に黒い線や点などのように
画素の境界がはっきりしているものほど大きくなり、印
刷の細かい網点、銀塩写真や熱複写原稿などのような画
素の境界が滑らかなものほど小さくなる。テーブル変換
回路1105によって変換されたエッジ度(画像信号
C)と、ラプラシアンフィルタ1102の出力値(画像
信号B)との積が、平滑処理後の画像信号(画像信号
A)に加算され、画像信号Eとして後段の画像処理部に
おける画像処理回路に伝達される。
【0037】色変換UCR処理回路406は、入力系の
色分解特性と出力系の色材の分光特性の違いを補正し、
忠実な色再現に必要な色材YMCの量を計算する色補正
処理部及びYMCの3色が重なる部分をBk(ブラッ
ク)に置き換えるためのUCR処理部によって構成され
る。色補正処理は、式1に示されるマトリクス演算を行
うことにより実現できる。ここでR,G,BはR,G,
Bの補数を表す。
【0038】
【数1】
【0039】マトリクス係数aijは、入力系及び出力
系の色材分光特性によって決定される。本実施例では、
1次マスキング方程式が例にあげられているが、B2、
BGのような2次項あるいはさらに高次の項が用いられ
ることにより、より精度の高い色補正が行われることが
可能となる。また、色相によって演算式が変えられた
り、ノイゲバウアー方程式が用いられたとしても色補正
が行われることは可能である。いずれの方法がとられた
としても、Y,M,Cの値はB,G,Rの値から求めら
れることが可能である。
【0040】一方UCR処理は、下記の式2を用いて演
算することにより行われることが可能である。 Y’=Y−α*min(Y,M,C) M’=M−α*min(Y,M,C) C’=C−α*min(Y,M,C) Bk= α*min(Y,M,C) ・・・式2
【0041】式2において、αはUCRの量を決定する
係数で、α=1の時100%UCR処理となる。αは一
定値でも式2は成り立つ。例えば、高濃度部ではαは1
に近く、低画像濃度部では(ハイライト部)では、0に
近くすることにより低画像濃度部での画像を滑らかにす
ることができる。変倍回路407では縦横変倍が行わ
れ、画像加工(クリエイト)回路408ではリピート処
理などが行われる。
【0042】画像処理用プリンタγ補正回路409で
は、文字や写真などの画質モードに応じた画像信号の補
正が行われ、地肌飛ばしなども同時に行われることもあ
る。画像処理用プリンタγ補正回路409は、エリア処
理回路423で発生した領域信号に対応して切り替え可
能複数本(一例として10本)の階調変換テーブルを有
する。この階調変換テーブルは、文字、銀塩写真(印画
紙)、印刷原稿、インクジェット、蛍光ペン、地図、熱
複写原稿などのそれぞれの原稿に適したものが用意され
ており、複写される原稿の種類に応じて最適な階調変換
テーブルが、複数本の画像処理パラメータの中から選択
される。
【0043】階調処理回路410でディザ処理が行われ
る。階調処理回路410の出力は、画素周波数を1/2
に下げられ、階調処理回路410からI/F・セレクタ
411への画像データバスは、2画素分の画像信号が同
時にプリンタ部に転送されるように、16ビットの幅
(8ビットの画像データの2本分)を有する。
【0044】以下に画像処理部のプリンタ部を構成する
それぞれの画像処理回路についての説明が行われてい
る。なおスキャナ・IPUとは独立で使用されても、プ
リンタ部としての機能を果たす。
【0045】I/F・セレクタ411は、スキャナ42
0で読み込んだ画像信号を外部の画像処理装置などで処
理するように接続したり、外部のホストコンピュータや
画像処理部からの画像信号をプリンタ413で出力する
ように接続したりすることができるような切り替え機能
と、前述されたように接続された場合のインタフェイス
の機能とを果たす。
【0046】プロコンγ412は、I/F・セレクタ4
11からの画像信号を階調変換テーブルで変換し、図4
に示されるプリンタ413内のレーザ変調回路に出力す
る。
【0047】外部コンピュータ418から画像信号が入
力された場合、プリンタコントローラ419を通じてI
/F・セレクタ411に入力され、プロコンγ412に
よって階調変換され、プリンタ413により画像が形成
されることによってプリンタ部としての機能を果たす。
【0048】上述されたスキャナ・IPU部及びプリン
タ部の各画像処理回路はCPU415により制御され,
BUS426によってCPU415と接続されている。
CPU415は、さらにROM414とRAM416と
もBUS426によって接続されており、システムコン
トローラ417とはシリアルI/F424を通じて接続
されている。図示されない操作部などからのコマンド
が、システムコントローラ417を通じて送信される。
送信された画質モード、濃度情報及び領域情報等に基づ
いて各画像処理回路に各種パラメータが設定される。
【0049】パターン発生回路421及びパターン発生
回路422では、それぞれスキャナ・IPU部及びプリ
ンタ部で使用される階調パターンが発生される。図10
によれば、原稿上の指定されたエリア情報と画像読み取
り時の読み取り位置情報とを比較した後、エリア処理回
路423からエリア信号が発生される。エリア信号に基
づいて、スキャナγ補正回路402、MTFフィルタ4
05、色変換UCR処理回路406、画像加工回路40
8、画像処理用プリンタγ補正回路409及び階調処理
回路410で使用されるパラメータが変更される。図1
0では、特に画像処理用プリンタγ補正回路409及び
階調処理回路410が図示されている。
【0050】画像処理用プリンタγ補正回路409内で
は、エリア処理回路423からのエリア信号は、デコー
ダ1によってデコードされ、セレクタ1によって、文字
あるいはインクジェットなどの複数の階調変換テーブル
の中から入力に応じて適切なものが選択される。図10
の原稿の例では、文字の領域0と、印画紙の領域1と、
インクジェットの領域2とが存在する例が図示されてい
る。文字の領域0に対しては文字用の階調変換テーブル
1が選択され、印画紙の領域1に対しては印画紙用の階
調変換テーブル3が選択され、インクジェットの領域2
に対してはインクジェット用の階調変換テーブル2が選
択されている。
【0051】画像処理用プリンタγ補正回路409で階
調変換された信号は、階調処理回路410の中で再びエ
リア信号と対応させられて、デコーダ2によってデコー
ドされたエリア信号に基づいて、セレクタ2によって、
使用される階調処理が切り替えられる。使用可能な階調
処理としては、ディザが使用されない処理、ディザが使
用される処理、誤差拡散処理などが存在する。誤差拡散
処理はインクジェット原稿に対し行われる。
【0052】階調処理後の画像信号はライン1で送信さ
れるか、ライン2で送信されるかが読み取り位置情報に
応じてデコーダ3によって決定される。ライン1で送信
されるか、ライン2で送信されるかということは、副走
査方向に1画素異なる毎に切り替えられる。ライン1の
画像信号はセレクタ3の下流に位置するFIFO(Firs
t In First Out) メモリに一時的に蓄えられ、ライン1
とライン2の画像信号は同期して出力される。このよう
にすることにより、画素周波数は1/2に下げられて、
I/F・セレクタ411に入力される。
【0053】以下に図49のブロック図に基づく画像読
み取り系の説明が行われている。画像読み取り系は、C
CD(Charge Coupled Device)5401、増幅回路54
02、S/H回路5403、A/D変換回路5404、
黒補正回路5405、シェーディング補正回路540
6、CCDドライバ5409、パルスジェネレータ54
10、クロックジェネレータ5411、ROM541
3、CPU5414及びRAM5415によって構成さ
れている。なお画像処理部5407とプリンタ5412
は複写機の画像処理部と画像形成部を表す。
【0054】各々の画像読み取り系の回路はBUS54
20によって接続され、CPU5414によって制御さ
れており、制御に必要なデータはROM5413及びR
AM5415に記憶されている。一方でCPU5414
は、複写機全体の制御を行うシステムコントローラ54
19とシリアルI/F5421によって接続されてい
る。さらにCPU5414は、図示されないスキャナ駆
動装置も制御し、図1に示されるスキャナ420の制御
を行っている。
【0055】各々の画像読み取り系の回路についての説
明が、全体的な動作の説明とともに行われている。複写
される原稿は、図50に示される露光ランプにより照射
され、その反射光がCCD5401のRGBフィルタに
より、Red(R),Green(G),Blue
(B)の各色に色分解され、アナログの電気信号に変換
され、増幅回路5402により所定レベルに増幅され
る。
【0056】パルスジェネレータ5410によって供給
されたタイミングをもとに、CCD5401によってア
ナログの電気信号に変換された画像信号は、S/H回路
(サンプルホールド回路)5403によりサンプルホー
ルドされ、A/D変換回路5404によりデジタル電気
信号に変換される。デジタル電気信号に変換された画像
信号は黒補正回路5405により、CCD5401のチ
ップ間及び画素間の反射光量が少ない場合の電気信号で
ある黒レベルのばらつきが低減される。それによって画
像の黒の部分にスジやムラが発生することが防がれる。
【0057】黒補正回路5405で黒部分のスジやムラ
がなくなった画像信号は、シェーディング補正回路54
06で、反射光量が多い場合の電気信号である白レベル
が補正される。白レベルはスキャナ420を均一な白色
版の位置に移動して照射して、読み取った時の白色デー
タに基づいており、照射系、光学系あるいはCCD54
01の感度のばらつきが補正される。図51には、黒補
正及び白補正の概念図が示されている。
【0058】シェーディング補正回路5406で白補正
された画像信号は、前述の画像処理部5407により処
理され、プリンタ412でプリントされて出力され、複
写機の一連の動作は終了する。
【0059】CCDドライバ5409は、CCD540
1を駆動するためのパルス信号を供給する。CCDドラ
イバ5409を駆動するために必要なパルス源は、パル
スジェネレータ5410で生成され、パルスジェネレー
タ5410は、水晶振動子などからなるクロックジェネ
レータ5411で生成される基準信号とする。前述され
たようにパルスジェネレータ5410は、S/H回路5
403がCCD5401からの画像信号をサンプルホー
ルドするために必要なタイミングを供給する。
【0060】以下に各々の画像読み取り回路についての
詳細な説明が行われている。増幅回路5402の増幅量
は、特定の原稿濃度に対して、A/D変換回路5404
の出力値が所望の値になるように決定する。一例とし
て、通常のコピー時に原稿濃度が、0.05(反射率で
0.891)の画像信号が入力された場合は、A/D変
換回路5404の出力値が8ビットとすると、240値
として出力されるように増幅する。
【0061】一方、シェーディング補正回路5406に
おける白補正が必要な画像信号が入力された場合は、増
幅率を下げて補正の感度を上げる。そうすることによっ
て、反射光が多く8ビット信号で255値を超える大き
さの画像信号が入力された場合、通常のコピー時の増幅
率では255値に飽和してしまう時でも、より正確な白
レベルが検知できるので、白補正に誤差が生じなくな
る。
【0062】図52には、増幅回路5402で増幅され
た画像の読み取り信号が、S/H回路5403でサンプ
ルホールドされる模式図が示されている。横軸は、増幅
後のアナログ画像信号がS/H回路5403を通過する
時間を表し、縦軸は、増幅回路5402によって増幅さ
れ、S/H回路5403を通過するアナログ電気信号で
ある画像信号の大きさを表す。S/H回路5403に入
力されたアナログの電気信号の画像信号は、所定のサン
プルホールド時間5501でサンプルホールドされた
後、A/D変換回路5404に送られる。
【0063】図52には、白補正が必要な画像信号が入
力された場合と、白補正が不必要な画像信号が入力され
た場合の一例が各々示されている。上述の場合と同様に
原稿濃度が0.05の画像信号が入力されたとして、白
補正が必要な場合は、デジタル電気信号に変換された後
の値が、180値となるように増幅され、不必要な場合
は、240値となるように増幅されている。
【0064】以下には感光体ドラム102において、潜
像を形成する電位に対してどのくらいのトナーが付着す
るかというトナー付着特性についての説明が行われてい
る。図21には、潜像電位に対するトナー付着特性の図
が示されている。この特性は現像剤の特性の変化によっ
ても変化するが、AC(Alternative Current)現像バイ
アス条件が変化することによっても変化する。
【0065】AC現像バイアス条件のうち、AC成分の
周波数Vf、AC成分のpeakからpeakまでの電圧である
peak-to-peak電圧、あるいはディーティー比などを変更
すると、現像部においてトナーを感光体ドラム102に
付着させる際の特性が変化する。
【0066】図21においてa)の直線で示されるトナ
ー付着特性は現像ポテンシャルが0の時トナー付着量は
0ではないがこの特性で画像が形成された場合、非画像
部にトナーが付着する現象(地肌汚れあるいはかぶりと
呼ばれる現象)が起こったり、現像ポテンシャルΔV1
に対しトナー付着量M1 が望ましい付着量である場合、
a)の特性ではトナー付着量が不足し、画像濃度が低い
などといった問題が生じ望ましい画像が得られない。
【0067】上記された問題が回避されるために、b)
で示される特性のようになるように現像バイアス条件が
変更されることによって、地肌の汚れの発生が防止され
たり、画像形成の際に必要とされるトナー付着量が得ら
れたりする。
【0068】図23及び図24は潜像とトナー付着の模
式図である。図23は感光体上に形成された四角いパッ
チの潜像の模式図であり、各○印はレーザが照射された
潜像を表し、その下の図は潜像の強さを表す。
【0069】図24は、図23に示される潜像が現像さ
れた例であり、現像バイアスの周波数Vfやpeak-to-pe
ak電圧Vppが適正値よりも高い状態では、このような
トナー付着状態が得られる。白部は非画像域、斜線部は
画像域であり、潜像は画像域が均一なトナー付着領域に
あることを要求しているが、実際には中央部が周辺部に
対して周辺部のトナー付着が低くなった状態に現像され
る。
【0070】以下には、図1におけるプリンタ部の階調
特性を検知して、スキャナ・IPU部から出力される画
像信号を自動的に補正する自動階調補正が機能するよう
に、ユーザが選択する操作画面について説明されてい
る。なお本実施形態の複写機は、ある大きさの画像信号
に対してどのくらいの濃度で出力されるかという例が、
図34に示されるような各色毎及び文字モードと写真モ
ード毎に分けて、一定段階毎にパッチ状に形成される階
調パターンを作成する手段を有する。
【0071】図26に示される操作部の液晶画面におい
て、自動階調補正(ACC:Auto Color Calibration)
メニューが呼び出されると、液晶画面に図28に示され
るような画面が表示される。図28に示される画面にお
いて、「実行」が選択されると図29の画面が表示され
る。「コピー使用時」が選択された場合には、コピー使
用時の階調補正テーブルが、「プリンタ使用時」が選択
された場合には、プリンタ使用時の階調補正テーブルが
各々参照データに基づいて変更される。
【0072】変更後のYMCK階調補正テーブルで形成
された画像がユーザにとって望ましくない場合には、処
理前のYMCK階調補正テーブルで画像を形成できるよ
うに、図29において上記各々の場合について「元に戻
す」キーが付設されている。
【0073】図29の画面における上記以外の選択項目
には、「地肌の補正」、「高濃度部の補正」、「コピー
使用時における目標更新」及び「プリンタ使用時におけ
る目標更新」のそれぞれに対して「行う」あるいは「行
わない」の選択が行える項目が存在する。これらの選択
は、必ずしも必要ではので、常時「行う」が選択される
ように設定しておいてもよい。
【0074】以下には図35に示されるフローチャート
に基づいて、本実施例の複写機における画像濃度が自動
階調補正される動作についての説明が行われる。図29
の画面で、コピー使用時あるいはプリンタ使用時用の自
動階調補正の「実行」が選択されると、図30の画面が
表示される。図30の画面中の印刷スタートキーが押し
下げられると、図34に示されるようなYMCK各色と
文字及び写真の各画質モードに対応した、複数の濃度階
調パターンが転写材上に形成される(ステップS1)。
【0075】図34に示されるような濃度階調パターン
は、予めスキャナ・IPUのROMに記憶及び設定され
ている。パターンの入力画像信号である書き込み値は、
16進数表示で00h、11h、22h、・・・、EE
h、FFhで表される16パターンである。図34で
は、地肌部をのぞいて5階調分のパッチが表示されてい
るが、00hからFFhまでの8ビット信号の範囲なら
ば、任意の値が選択可能である。文字モードの場合は、
パターン処理等のディザ処理は行われず、1ドットに対
し256階調でパターンが形成される。写真モードの場
合は、ディザ処理が行われる。
【0076】転写材にパターンが出力された後、転写材
をコンタクトガラス118に戴置するように指示する、
図32に示されるような画面が表示される。画面の指示
に従い、ユーザはステップS1で出力された転写材をコ
ンタクトガラス118に戴置して(ステップS2)、図
32の画面上で「読み取りスタート」を選択するか、
「キャンセル」を選択する(ステップS3)。
【0077】「キャンセル」が選択された場合には処理
は終了し、「読み取りスタート」が選択された場合には
YMCK濃度パターンのRGBデータが読み取られる
(ステップS4)。この時、パターンが記されているパ
ターン部のデータと、パターンが記されていない地肌部
のデータとが読み取られる。次にパターン部のデータが
正常に読み取られたか否かの判定が行われる(ステップ
S5)。正常に読み取られていない場合には再び図32
の画面が表示され、ステップS3からの動作が繰り返さ
れ、2度目も正常に読み取られない場合には処理が終了
する(ステップS6)。
【0078】パターン部のデータが正常に読み取られた
場合、読み取りデータが機差補正され(ステップS
7)、図29の画面において選択された結果に基づい
て、地肌の補正が行われるか否か判定が行われる(ステ
ップS8)。地肌の補正を「行う」が選択されていた場
合、読み取りデータに対して地肌補正の処理が行われる
(ステップS9)。「行わない」が選択されていた場
合、地肌補正の処理は行われず次のステップに進む。
【0079】図29の画面において選択された結果に基
づいて、高濃度部における補正が行われるか否かの判定
が行われる(ステップS10)。高濃度部の補正を「行
う」が選択されていた場合、高濃度部の補正が行われる
(ステップS11)。「行わない」が選択されていた場
合、高濃度部補正の処理は行われず、次のステップに進
む。
【0080】YMCK階調補正テーブルが作成され、そ
の選択が行われる(ステップS12)。当該選択の結果
に基づいて、YMCK各色に対し階調補正処理が行われ
(ステップS13)、処理が実行されなければフローチ
ャートの動作はステップS4に戻る。同様に写真及び文
字等の各画質モードに対しても階調補正処理が行われ
(ステップS14)、同じく処理が実行されなければス
テップS4に戻る。
【0081】上記ステップS4からの処理中には、操作
画面には図33の画面が表示される。処理終了後のYM
CK階調補正テーブルで形成された画像が、ユーザにと
って望ましいものではない場合には、ユーザが処理前の
YMCK階調補正テーブルを選択できるように「元に戻
す」キーが図29の画面中に表示されている。
【0082】図35のステップS9で地肌の補正が行わ
れる目的についての説明が以下で行われている。その目
的は2つあり、1つは自動階調補正実行の際に使用され
る転写材そのものの白色度を補正することであり、もう
1つは、自動階調補正実行の際に使用された転写材の厚
さ(以下、紙厚と呼ぶ)が薄く、転写材を押さえつける
圧板などの色が透けてスキャナに読み取られてしまった
時の転写材の白色度を補正することである。
【0083】1つ目の転写材そのものの白色度が補正さ
れなければならない理由は、同一の機械によって、ほぼ
同じ時に、同じ図34の階調パターンが形成されたとし
ても、使用される転写材の白色度によって、スキャナが
階調パターンを読み取る画像信号が実際のものとは異な
った値となる場合があるためである。
【0084】この補正が行われない場合のデメリットと
としては、白色度が低い再生紙が使用された場合、再生
紙は一般にイエロー成分が多いために、階調補正テーブ
ルはイエロー成分が少なくなるように補正される。この
階調補正テーブルで白色度が高いアート紙などにコピー
された場合、イエロー成分が少ない画像が形成される。
【0085】2つ目の紙厚が薄く圧板の色が透けて読み
取られる場合に、転写材の白色度が補正されなければな
らない理由は、透けた圧板の色によってスキャナが読み
取る画像信号が実際のものとは異なった値となる場合が
あるためである。
【0086】例えば、圧板の代わりにADF(Auto Doc
ument Feeder) と呼ばれる原稿自動送り装置を装着して
いて、原稿の搬送用にゴムのベルトが使用されているこ
とがあるが、このゴムの材質により白色度が低く若干の
灰色味がある場合がある。その場合読み取られる画像信
号も、全体的に高くなった画像信号として読み取られる
ために、YMCK階調補正テーブルが作成される際に
は、高くなった分薄くなるように作成される。この階調
補正テーブルで紙厚が厚く、光の透過性が悪い転写材が
使用された場合、全体的に濃度の薄い画像として再現さ
れる。
【0087】上記2つの場合に代表される不具合をなく
すために、転写材の地肌部から読み取られる画像信号に
基づいて、パターン部から読み取られる画像信号の補正
が行われている。しかしながら、上記の補正が行われな
い場合にもメリットはあり、常に同じ性質の転写材が使
用される場合には、その転写材の性質にあわせた階調補
正テーブルが作成されるで、その転写材だけが使用され
るならば色再現が良くなるというメリットがある。
【0088】具体例をもとに考えると、再生紙のように
イエロー成分が多い転写材が常に使用される場合には、
地肌の補正が行われない方がイエロー成分が入った色に
対しては色再現がよくなるような階調補正テーブルが作
成され、紙厚が薄い転写材が常に使用される場合には、
紙厚の薄い転写材にあわせた状態に階調補正テーブルが
作成されるというメリットがある。上記のようにユーザ
の状況と好みとにあわせて、地肌の補正のON/OFF
が行われる。
【0089】以下には図35のフローチャートに示され
る自動階調補正実行時に、画像処理用プリンタγ補正回
路409において階調変換テーブルが生成される手順に
ついて説明されている。
【0090】図34に示される転写紙上に形成された階
調パターンを形成する際の各々の画像信号の大きさをL
D[i](i=0,1,・・・9)、形成されたパター
ンをスキャナで読み取った値をベクトル形式でv[t]
[i]=(r[t][i],g[t][i],b[t]
[i])(t=Y,M,C,orK、i=0,1,・・
・,9)とする。
【0091】(r,g,b)の代わりに、明度、彩度、
色相角(L* ,c* ,h* )、あるいは明度、赤み、青
み(L* ,a* ,b* )などで表してもよい。予めRO
M414またはRAM416に記憶されている基準とな
る白の読み取り値を(r[W],g[W],b[W])
とする。
【0092】パターンの読み取り値v[t][i]=
(r[t][i],g[t][i],b[t][i])
において、YMCトナーの各補色の画像信号はそれぞれ
b[t][i]、g[t][i]、r[t][i]であ
るので、それぞれの補色の画像信号のみが使用される。
本実施例では、後の記載を簡単にするために、a[t]
[i](i=0,1,2,・・・,9;t=C,M,
Y,orK)が使用される。階調変換テーブルが作成さ
れると処理が簡単である。なお、ブラックトナーについ
ては、RGBのいずれの画像信号が使用されたとしても
十分な精度が得られるが、ここではGの成分が使用され
る。
【0093】参照データはスキャナの読み取り値v0
[t][i]=(r0[t][i],g0[t]
[i],b0[t][i])及び対応するレーザの書き
込み値LD[i](i=1,2,・・・,m)の組によ
って与えられる。同様に、YMCK各色の補色画像信号
のみによって、後の記載を簡単にするために、 A[t][n[i]] (0≦n[i]≦255;i=
1,2,・・・,m;t=Y,M,C,or,K) と表される。mは参照データの数である。
【0094】図25には、画像信号の機差補正値の一例
が示されている。Black (G),Cyan(R),MAgenta
(G),Yellow(B)それぞれのトナーに対応する補正
値で、括弧内のRGBは自動階調補正の時に使用される
スキャナが読み取ったRed (R),Green (G),Blue
(B)の信号を表す。それぞれの色のトナーに対し、k
(0)、k(1023)は、参照データ値0及び参照デ
ータ値1023に対する補正値を示す。
【0095】補正後の参照データの値をA1[t][n
[i]]とすると、図25の値を用いて参照データA
[t][n[i]]は以下のように補正される。 A1[t][n[i]]=A[t][n[i]]+(k(1023)−k(0 ))*n[i]/1023+k(0) ・・・式3
【0096】図36には式3に示される関数がグラフで
表された例が示されている。図25の補正値は製造時に
設定され機械内に保持されているか、図37に示される
操作部の液晶画面により、ユーザの手によって設定され
ることも可能である。なお、以下では式3によって求め
られるA1[t][n[i]]を新たにA[t][n
[i]]として使用される。
【0097】YMCK階調変換テーブルは、a[LD]
とROM414に記憶される参照データA[n]とを比
較することによって得られる。ここでnはYMCK階調
変換テーブルへの入力値であり、参照データA[n]
は、入力値nを階調変換しレーザ書き込み値LD[i]
で出力したYMCK階調パターンをスキャナで読み取っ
た読み取り画像信号の目標値である。
【0098】ここで参照データは、プリンタが出力可能
な画像濃度に応じて補正を行う参照値A[n]と補正さ
れないA[n]との2種類の値からなる。補正されるか
否かの判断は、予めROM414またはRAM416に
記憶されている判断用のデータにより判断される。
【0099】前述のa[LD]から、A[n]に対応す
るLDが求まることにより、YMCK階調変換テーブル
への入力値nに対応するレーザ出力値LD[n]が求ま
る。これが、入力値i=0,1,・・・,255に対し
て求められることにより、階調変換テーブルが求められ
る。
【0100】その際、YMCK階調変換テーブルに対す
る入力値n=00h,01h,・・・,FFh(16進
数で表現されている)に対する全ての値に対して、上記
の処理が行われる代わりにni =0,11h,22h,
・・・,FFhのような飛び飛びの値について上記の処
理が行われ、それ以外の点については、スプライン関数
などで補間されるか、予めROM414に記憶されてい
るYMCKγ補正テーブルの内、上記の処理で求められ
た(0,LD[0])、(11h,LD[11h])、
(22h,LD[22h])、・・・、(FFh,LD
[FFh])の組を通過するテーブルが選択される。
【0101】図38には自動階調補正の演算手順を説明
するための4元チャートが示されている。図38におい
て第1象限(a)の横軸はYMCK階調変換テーブルへ
の入力値nを表す。縦軸は処理後のスキャナの読み取り
値で前述の参照データA[i]を表す。このグラフにお
ける処理後のスキャナの読み取り値は、スキャナが階調
パターンを読み取り、読み取られた値に対しRGBγ変
換され、階調パターン中の数箇所の読み取りデータが平
均処理及び加算処理された後の値であり、演算精度の向
上のために図38では12ビットデータ信号として処理
される。
【0102】図38において第2象限(b)の横軸は縦
軸同様に処理後のスキャナの読み取り値を表す。第3象
限(c)の縦軸はレーザ光の書き込み値を表す。このデ
ータa[LD]は、プリンタ部の出力特性を表す。ま
た、実際に形成されるパターンのレーザ光の書き込み値
は00h(地肌),11h,22h,・・・,EEh,
FFhの16点であり飛び飛びの値を示すが、図38で
は検知点が補間され連続的なグラフとされる。
【0103】第4象限(d)のグラフはYMCK階調変
換テーブルLD[i]を表す。このテーブルを求めるこ
とが目的である。グラフ(f)の縦軸と横軸とは、グラ
フ(d)の縦軸と横軸と位置関係も含めて同じであり、
検知用の階調パターンが形成される際には、グラフ
(f)に示されるYMCK階調変換テーブル(g)が使
用される。
【0104】グラフ(e)の横軸は、第3象限(c)と
同じであり、階調パターン作成時のレーザ光の書き込み
値と階調パターンが処理後にスキャナによって読み取ら
れる値との関係が表されるための、便宜上の線形変換が
示されている。ある入力値nに対して参照データA
[n]が求められ、A[n]を得るためのLD出力LD
[n]を階調パターンの読み取り値a[LD]を用い
て、図38に示される矢印(l)に沿って求められる。
【0105】以下には図39のフローチャートに基づい
て演算手順が説明されている。YMCK階調変換テーブ
ルが求められるために必要とされる入力値が決定される
(ステップS101)。ここでは、n[i]=11h*
i(i=0,1,・・・,imax=15)とされる。
【0106】機差補正が行われる(ステップS10
2)。機差補正の処理は前述の通りである。次に参照デ
ータA[n]が、プリンタが出力可能な画像濃度に応じ
て補正される(ステップS103)。
【0107】以下には、参照データA[n]がプリンタ
が出力できる濃度に応じた値に補正される際の計算方法
が示されている。スキャナγ補正回路402によってR
GBγ変換されずに、原稿反射率に比例した画像信号と
いう仮定のもとでの計算方法である。
【0108】プリンタ部で作成可能な最大画像濃度が得
られるレーザ光の書き込み値をFFhであるとし、この
時のパターンの読み取り値m[FFh]をmmaxとす
る。低画像濃度側から中間画像濃度側にかけて補正され
ない参照データA[i](i=0,1,・・・,i
1)、高画像濃度側の補正が行われない参照データA
[i](i=i2+1,・・・,imax−1)(i1
≦i2,i2≦imax−1)、補正される参照データ
A[i](i=i1+1,・・・,i2)とされる。
【0109】補正されない参照データの内、高画像濃度
部で最も画像濃度が低い参照データA[i2+1]と低
画像濃度部の最も画像濃度が低い参照データA[i1]
とから、そのデータの差Δrefが求められる。即ち、 Δref=A[i1]−A[i2+1] ・・・式4 反転処理であるスキャナγ補正回路402によるRGB
γ変換が行われない反射率リニアあるいは明度リニアの
場合、Δref>0である。
【0110】一方、プリンタ部で作成可能な最大画像濃
度が得られるパターンの読み取り値mmaxから、同様
にΔdetが求められる。即ち、 Δdet=A[i1]−mmax ・・・式5 とされる。
【0111】これにより、高画像濃度部が補正された参
照データA[i](i=i1+1,・・・,i2)は、 A[i]=A[i1]+(A[i]−A[i1])*(Δdet/Δref) (i=i1+1,i1+2,・・・,i2−1,i2) ・・・式6 となる。
【0112】次にn[i]に対応するスキャナの読み取
り画像信号m[i]が参照データA[n]から求められ
る(ステップS104)。その計算手順が以下に示され
ている。実際には、飛び飛びの値であるn[j]に対応
する参照データA[n[j]](0≦n[j]≦25
5,j=0,1,・・・,jmax,n[j]≦n
[k]forj≦k)は、以下のように設定される。
【0113】n[j]≦n[i]<n[j+1]となる
(0≦j≦jmax)を求める。8ビット画像信号の場
合、n[0]=0,n[j]=255,n[jmax+
1]=n[jmax]+1,A[jmax+1]=A
[jmax]として参照データを求めておくと計算が簡
単になる。また、参照データの間隔はn[j]の間隔が
できるだけ小さい間隔である方が、最終的に求まるγ補
正テーブルの精度が高くなる。
【0114】上記のように求められたjから、m[i]
が次式によって求められる(ステップS105)。 m[i]=A[j]+(A[j+1]−A[i])・(n[i]−n[j]) /(n[j+1]−n[j]) ・・・式7
【0115】本実施例においては一次式により補間され
たが、高次関数やスプライン関数などで補間されても所
望の結果は得られる。そのような式で求めたい場合に
は、m[i]=f(n[i])とされる。
【0116】LDの書き込み値LD[i]と入力値n
[i]とから階調変換テーブルが求められる(ステップ
S106)。そのためのLD[i]がステップS105
と同様な手順によって求められる。
【0117】RGBγ変換されていない画像信号データ
が処理される場合には、LDの値が大きくなるに応じ
て、a[LD]が小さくなる。即ち、LD[k]<LD
[k+1]に対して、a[LD[k]]≧a[LD[k
+1]]となる。
【0118】パターン形成時の値はLD[k]=00
h,11h,22h,33h,44h55h,66h,
88h,AAh,FFh,(k=0,1,・・・,9)
の10点とした。トナー付着量が少ない画像濃度では、
トナー付着量に対するスキャナの読み取り値の変化が大
きいので、パターンの書き込み値LD[k]の間隔は密
にして読みこまれ、トナー付着量が多い画像濃度では、
トナー付着量に対するスキャナの読み取り値の変化が小
さいために間隔は広げて読み込まれる。
【0119】このように設定されるメリットとしては、
LD[k]=00h,11h,22h,33h,44
h,55h,66h,77h,88h,99h,AA
h,BBh,CCh,DDh,EEh,FFhのように
パターンの数が増える場合に比べて、トナー消費量が抑
えられるというメリットがある。また間隔を狭めるデメ
リットととして、感光体上の電位ムラ、トナーの付着ム
ラ、定着ムラ、電位ムラ等の影響による読み取り値が逆
転することが多いことから、LD書き込みの間隔が狭ま
ることが精度の向上に有効ではないということがある。
これらのメリット及びデメリットが考慮されて、上記さ
れた10点のLD書き込み値でパターンが形成されるよ
うにした。
【0120】a[LD[k]]≧m[i]>a[LD
[k+1]]となるLD[k]に対して、 LD[i]=LD[k]+(LD[k+1]−LD
[k])・(m[i]−a[LD[k]])/(a[L
D[k+1]]−a[LD[k]]) とされる。
【0121】0≦k≦kmaxとしたとき、a[LD
[kmax]]>m[i]の場合(参照データから求め
られた目標値の画像濃度が高い場合)には、 LD[i]=LD[k]+(LD[kmax]−LD
[kmax−1])・(m[i]−a[LD[kmax
−1]])/(a[LD[kmax]]−a[LD[k
max−1]]) とされ、1次式で外挿されることによって予測される。
【0122】上述のようにYMCK階調補正テーブルへ
の入力値n[i]と出力値LD[i]の組が(n
[i],LD[i])(i=0,1,・・・,15)が
求められる。求められた(n[i],LD[i])(i
=0,1,・・・、15)が元になって、スプライン関
数などで内挿されて階調変換テーブルが作成されるか、
ROM414に保存される階調変換テーブルが選択され
る。
【0123】以下には現像特性の検知方法について図4
0のフローチャートに基づいて説明されている。なお現
像特性が検知される目的としては地肌汚れが発生した際
に検知されたり、濃度が確保されているか否かが検知さ
れたりするように行われる。
【0124】図41に図示されるようなパターンで、感
光体ドラム102上にnp個(ここでは、np=12)
の濃度階調パターンが形成される(ステップS23
0)。表面電位センサー139により、感光体ドラム1
02に形成された階調パターンの各々のパッチについて
表面電位VSi (i=1,2,・・・,np)が検知さ
れ(ステップS231)、現像装置105、106、1
07及び108のいずれか1つによって現像されること
により顕像化される(ステップS232)。
【0125】感光体ドラム102の回転方向下流側に位
置する光学センサ136により、感光体ドラム102上
に形成されたトナー像の検知出力VPi (i=1,2,
・・・,np)が得られる(ステップS233)。現像
特性の検知の際に使用されるレーザの出力は、一例とし
て、画像信号の値で00h,10h,20h,30h,
40h,50h,60h,70h,90h,B0h,E
0h,FFhという値が使用される。形成された階調パ
ターンの現像特性が予測され(ステップS234)、階
調変換テーブルが作成される(ステップS235)。
【0126】以下には図42に基づいて複写機の現像特
性などが考慮された上で画像信号が補正される方法につ
いての説明が行われている。以下には図42に示される
各々の座標中のグラフについて説明されている。
【0127】座標a)において、縦軸は画像が感光体ド
ラム102上に形成される際のレーザの書き込み光量あ
るいは画像出力信号を表し、横軸は光学センサ136の
出力を表す。座標a)の曲線は、np個の濃度階調パタ
ーンが感光体ドラム102上で現像された後に、現像さ
れたトナー像の反射光量を光学センサ136が検知する
ことによって得られる。
【0128】座標b)において、縦軸は座標a)と同様
にレーザの書き込み光量あるいは画像出力信号を表し、
横軸は感光体ドラム102の表面電位を表す。座標b)
に示される実線で描かれた直線グラフは、感光体ドラム
102の光減衰特性を表す。この直線グラフはnp個の
濃度階調パターン潜像が感光体ドラム102上に形成さ
れた際の表面電位が感光体電位センサ139に測定され
た結果によって得られる。
【0129】座標c)において、縦軸は座標a)及び座
標b)と同様に、レーザ書き込み光量あるいは画像出力
信号を表し、横軸は画像入力信号(原稿画像の濃度に比
例する量)を表す。なお座標中のグラフaおよびグラフ
bは、図1のプリンタ部で使用される階調補正テーブル
を表す。座標c)において画像入力信号は8ビット(2
56値)の分解能を有し、レーザの書き込み光量も同様
に最小値と最大値との間を8ビット程度の分解能を有す
る。座標c)に示されるaは検知時に使用されるレーザ
書き込み光量と画像入力信号との関係を表す。
【0130】座標d)において、縦軸は感光体ドラム1
02に付着するトナー付着量を表し、横軸は光学センサ
136の出力を表す。座標d)に描かれたグラフは光学
センサ136の出力特性を表す。この特性は、使用され
るセンサの種類、取付角度あるは感光体ドラム102か
らの距離等によって変化するが、一般的な複写機ではほ
ぼ一定である。
【0131】座標e)において、縦軸は座標d)と同様
にトナー付着量を表し、横軸は感光体ドラム102の表
面電位を表す。座標e)に示されるグラフは、感光体ド
ラム102の表面電位に対するトナー付着量を表してい
て、いわゆる、現像特性を表す。座標e)に示されるh
は、現像バイアスのDC(Direct Current)成分を表
す。座標f)において、縦軸は座標d)及びe)と同様
にトナー付着量を表し、横軸は画像入力信号を表す。座
標f)に示されるグラフは、画像入力信号に対する感光
体ドラム102上のトナー付着量を表す。
【0132】以下には、座標d)に示される関係を用い
て光学センサ136の検知出力VP i から感光体ドラム
102上のトナー付着量(M/A)i [mg/cm2
(i=1,2,・・・,np)を求める方法が述べられ
ている。
【0133】感光体ドラム102上に形成されたトナー
付着領域からの反射光は光学センサ136により検出さ
れ、検知信号としてメイン制御部130に送信される。
VS i を、形成されたパターンのトナー付着領域からの
反射光を検知した光学センサ136の出力とし、VSG
を、地肌部からの反射光を検知した光学センサ136の
出力とする。
【0134】VSP ,VSG と式8に示される関係とを
用いることにより、光学センサ136の出力からトナー
付着量が換算される。 m1 =−ln(VSp /VSG )/β ・・・式8 β =−6.0*103 [cm/g] 式8においてβは光学センサ136とトナーの成分とに
よって決まる定数であり、式8に示される値は黒トナー
の値である。イエロー、シアン及びマゼンタについても
同様に換算することができる。ここでは計算で求められ
たが予め作成されたルックアップテーブルで変換されて
もよい。
【0135】上記された方法により光学センサ136の
検知出力VPi から感光体ドラム102上のトナー付着
量が換算され、求められた関係に基づいて感光体ドラム
102の表面電位VSi と感光体ドラム102上のトナ
ー付着量(M/A)i との関係である現像特性が求めら
れる。求められた結果は、座標e)中に示されるグラフ
fで与えられる。
【0136】しかしながら、座標d)に描かれたグラフ
に示されるように、光学センサ136の出力はあるトナ
ー付着量(M/A)c より高い付着量領域では(座標の
範囲では(M/A)i ≧(M/A)c )、一定の値のV
MIN しか取らなくなる。こうなる理由としては、トナ
ー付着量が多くなるほど照射された場所からの反射光が
減り、最終的にVP=VPc の点で反射光が検知できな
くなるからである。
【0137】そのため、レーザの書き込み光量あるいは
画像入力信号が上昇して、感光体ドラム102の表面電
位が低下し、トナー付着量が増加していたとしても、光
学センサ136の検知出力から求められるトナー付着量
は一定値(M/A)c を境に増加しなくなる。
【0138】座標e)には光学センサ136の検知出力
から求められるトナー付着量を示すグラフfと、実際に
感光体ドラム102に付着するトナー量を示すグラフe
とが示されている。これらのグラフからもわかるよう
に、トナー付着量が(M/A) c より増加している範囲
では、実際のトナー付着量と光学センサ136の検知出
力から求められるトナー付着量との間でずれが生じるよ
うになる。
【0139】以下には上記のずれが補正される方法が示
されている。画像入力信号に対する光学センサ136の
検出値VPi が、VPmin =VPC 以上である時、検出
値VPi から感光体ドラム102のトナー付着量かトナ
ー付着量に比例する量(M/A)i に換算される。これ
らの値に基づいて感光体ドラム表面電位センサ136の
出力値VSi と(M/A)i との関係式が求められる。
【0140】例として以下に示される式9あるいは式1
0の1次式が使用される。 (M/A)i =a*VSi +b (VPi ≧VPc ) ・・・式9 現像バイアスのDC成分をVDCとして (M/A)i =a*(VSi −VDC)+b (VPi ≧VPc ) ・・・式10 ここでa,bは係数を表し、いくつかのVSi と(M/
A)i との値の組から最小2乗法などの方法によって決
定される。 ここで式9及び式10において、値を与え
る範囲をトナー付着量で考えて、(M/A)i ≦(M/
A)c としても同様の結果が得られる。
【0141】上記の表面電位との直線関係からのずれが
大きくなる場合がある。そのような状況になることを防
ぐために、(M/A)min ≦(M/A)≦(M/A)c
が満たされる感光体ドラム102上のトナー付着量の検
知結果について、式8及び式9の係数a,bが決定され
る。ここでは、トナー付着量が使用されたが、(M/
A)min に対応する光学センサ136の検知出力をVP
max として、VPc ≦VP≦VPmax が満たされるトナ
ー付着領域に対応するトナー付着領域から式9あるいは
式10の係数a,bが決定されてもよい。
【0142】図52には本実施例で使用されるレーザ光
が感光体ドラム102に照射される照射エネルギーの階
調特性の例が示されている。横軸は図4に示されるレー
ザ変調回路への入力値を表し、縦軸はレーザ変調回路か
ら出力されるレーザ光の照射エネルギーの相対値を表し
ている。横軸の入力値において入力値が0の時のレーザ
の照射エネルギーはE0(0.10[mW])で、入力
値が0からNa1(1Fh)までの間はほぼリニアに出
力されるが、入力値Na1と入力値Na2(20h)と
の間で出力のレーザの照射エネルギーに飛びが生じてい
る。
【0143】以下にはレーザ光の照射エネルギーの具体
的な値について説明されている。入力値255の時のレ
ーザ光の照射エネルギーが900[mW]だとすると、
入力値0でのレーザ光の照射エネルギーE0は50[m
W]程度である。50[mW]の大きさの照射エネルギ
ーで、感光体ドラム102が照射されたとしたら、感光
体ドラム102の帯電電位は50[V]程度低下するこ
とが目安とされている。(具体的には700[V]から
650[V]程度の低下である。)
【0144】以下には、図47に示される階調特性を有
するレーザ光を発振させる画像信号に施される階調処理
について説明されている。本実施例の画像形成装置で
は、主走査方向2画素*副走査方向2画素の合わせて4
画素が1つの単位として階調処理が施される。図12に
は、以下の説明で使用される画素の位置関係が示されて
いる。図17は、本実施例の複写機において階調処理回
路410に入力された画像信号が階調変換されてどのよ
うな値で出力されるかということが示されるディザ・テ
ーブルの例である。図11及び図18は、本実施例の複
写機において画像信号が処理される方法が説明されるた
めの概念図として利用される。
【0145】図11において横軸は図13に示されるデ
ィザ画素の各々の構成要素である画素a00、画素a1
0、画素a01及び画素a11への入力値を表し、縦軸
は入力された値に対するレーザ光の照射エネルギーを表
す。以下には図11に示されるディザ・テーブルが設定
された階調処理回路410に入力された画像信号が、ど
のようなエネルギー値を有するレーザ光で照射されるか
ということについての説明が行われている。
【0146】従来の技術では、階調処理回路410から
出力される画像信号はレーザ光の出力特性が特に考慮さ
れていなっかったため、Na1とNa2とによって与え
られるエネルギー値の差は他の階調間の信号に比べて大
きく、結果としてNa1とNa2の値をとる画素の間で
階調飛びが生じるようになっていた。
【0147】上記の階調飛びが補正される方法が図11
の概念図に基づいて以下で説明されている。なお図12
に示される概念図は、図17に示されるディザ・テーブ
ルにおいて、入力画像信号の階調が低い領域について考
えられているものである。本実施例におけるレーザ光の
エネルギー特性は図53に示されるように、書き込み値
Na1に対してEa1(0.175[mW])とLD書
き込み値Na2に対してEa2(0.20[mW)との
間でエネルギー飛びが生じ、その間表現され得る階調は
5階調分であるとする。
【0148】a00の位置に示されるディザ画素に入力
された画像信号の値が0からNa1以下までの値である
場合は、特に階調飛びがないのでレーザ光の照射エネル
ギーは入力値に比例して出力され、Na1の時はエネル
ギーの大きさがEa1(0.175[mW])であるレ
ーザ光が照射される。
【0149】a00に入力した画像信号の値がNa2で
ある場合、比例させて出力するとエネルギー飛びが生じ
てしまうので、画素a00から出力されるエネルギー値
はEa1に固定して、画素a10から出力されるエネル
ギー値をE0から1階調分増加させる。
【0150】ディザへの入力値がNa1+2の値で与え
られる画像信号である場合は、同様にa00の画素はE
a1のエネルギー値で照射され、隣接画素a10はE0
から2階調分増加した値の照射エネルギー値で照射され
る。このように、ディザに入力される画像信号がNa1
以上Na1+(Nb2−Nb1)+1未満の場合は、画
素a00から出力されるエネルギー値は固定され、隣接
する画素a10の値が1階調分ずつ増加した値によっ
て、エネルギー飛びによって表現できない階調が隣接画
素で表現される。Nb1=00h,Nb2=05hとす
る。
【0151】ディザに入力される画像信号がNa1+
(Nb2−Nb1)+1以上の値であったら、画素a1
0から出力されるエネルギー値はE0に戻され、元のよ
うに1つの画素で表現されるようになる。その際、従来
a00にNa2が入力されて出力されていたエネルギー
値がNa1+(Nb2−Nb1)+1が入力された際に
出力されるようにディザ・テーブルが設定される。
【0152】以上の方法が利用されて形成されたディザ
・テーブルが図17に示されるものである。以下には図
17に示されるディザ・テーブルについて説明されてい
る。図17に示されるディザ・テーブルは、図11に示
される方法によって、画素a00及び画素a10の2つ
の画素のそれぞれ別の入力値について補正されている。
また階調処理回路410から出力される画像信号の値が
4n0 以上になると、4n0 以下の場合よりもトナー付
着時の階調性が豊富でなくなる場合が想定されている。
【0153】ディザ・テーブルへの入力値をnとする
と、 a00=4n (00h≦n<n1 ) a00=Na1 (n1 ≦n<n1 +Δn) a00=4(n−Δn) (n1 +Δn≦n<n0 +Δn) a00=4n0 (n0 +Δn≦n<4n0 +2Δn) a00=|α・{n−(4n0 +2Δn)}| (4n0 +2Δn≦n≦FFh) ただし、n1 =|Na1/4| α=(FFh−4n0 )/{FFh−(4n0 +2Δn)} で|x|は、Gaussの数と呼ばれ、xより小さな最
大の整数を表す。
【0154】 a10=00h (00h≦n<n1 ) a10=(Nb2/Δn)(n−n1 ) (n1 ≦n<n1 +Δn) a10=00h (n1 +Δn≦n<n0 +Δn) a10=4(n−n0 −Δn) (n0 +Δn≦n<2・n0 +2Δn) a10=4・n0 (2・n0 +2Δn≦n<4・n0 +2Δn) a10=|α{n−(4・n0 +2Δn)}| (4・n0 +2Δn≦n≦FFh)
【0155】 a01=a11=00h (00h≦n<2(n0 +Δn)) a01=a11=2{n−2(n0 +Δn)} (2・(n0 +Δn)≦n<4・n0 +2Δn) a01=a11=|α・{n−(4・n0 +2Δn)}| (4・n0 +2Δn≦n≦FFh) 以上のディザ・テーブルは、一般的にはNa1=1F
h,n0 =40h,Δn=05hとされて使用されるこ
とが多い。
【0156】また、レーザ光の照射エネルギー飛びによ
る階調飛びが補正される方法として、図16に示される
概念図に基づく補正でも補正される。以下にはその方法
が示されている。
【0157】a00の位置に示されるディザ画素に入力
された画像信号の値が0からNa1以下までの値である
場合は、特に階調飛びもないのでレーザ光の照射エネル
ギーは入力値に比例して出力され、Na1の時はエネル
ギーの大きさがEa1(0.175[mW])であるレ
ーザ光が照射される。
【0158】a00に入力した画像信号の値がNa2で
ある場合、Na1からNa2に書き込み値を増加させて
出力するとエネルギー飛びが生じてしまうので、画素a
00から出力されるエネルギー値はEa1に固定され
て、画素a10から出力されるエネルギー値がE0から
1階調分増加される。
【0159】ディザへの入力値がNa2+1の値で与え
られる画像信号である場合は、同様にa00の画素はE
a1のエネルギー値で照射され、隣接画素a10はE0
から2階調分増加した値の照射エネルギー値で照射され
る。このように、a00に入力される画像信号がNa1
以上Na1+(Nb2−Nb1)+1未満の場合は、画
素a00から出力されるエネルギー値は固定され、隣接
する画素a10の値が1階調分づつ増加した値によっ
て、エネルギー飛びによって表現できない階調が隣接画
素で表現される。Nb1=00h,Nb2=05hとす
る。
【0160】a00に入力される画像信号がNa1+
(Nb2−Nb1)+1以上の値であったら、画素a1
0から出力されるエネルギー値はE0に戻され、元のよ
うに1つの画素で表現されるようになる。その際、従来
a00にNa2が入力されて出力されていたエネルギー
値がディザに対してNa1+(Nb2−Nb1)+1が
入力された際に出力されるようにディザ・テーブルが設
定される。
【0161】図16で示される方法と図11で説明され
る方法との違いは隣接画素が1つ使用されているか、2
つ使用されているかということである。このようにして
隣接画素値を3つに増やす方法も考えられるが、以下に
おいての説明は省略される。
【0162】上記されるように階調処理回路410のデ
ィザ・テーブルが設定されることによって、レーザ光の
照射エネルギーの特性が考慮された画像信号が出力さ
れ、適切な階調で潜像が形成されるようになるので、レ
ーザ光の照射エネルギー飛びによる階調飛び、ひいては
それによって生じる偽輪郭の発生が回避されることが可
能になる。
【0163】照射エネルギー及び潜像電位の条件につい
ての説明が以下で行われている。感光体ドラム102へ
の照射エネルギーは、Ea1≧Eb2であることと、で
きるだけEa1とEb2との差が大きいことが望まし
い。理由としてはEa1<Eb2という条件で潜像が形
成された場合、顕像化時に現像バイアスの条件によって
画像濃度の逆転などが生じる場合があるからである。以
下にはその詳細が説明されている。
【0164】図18にはレーザ照射によって形成される
潜像の模式図が示されている。縦軸は潜像が形成される
際の電位を表しており、現像バイアスのDC成分はVB
で表示されており、潜像へのトナー付着はVB からVL
の範囲(図中のiで示される範囲)で行われる。V0
帯電電位を表し、VD は画像信号00hに対するレーザ
照射によって低下した電位を表す。
【0165】横軸は、位置で画素の幅(f)〜(h)に
よって示されている。レーザ光の照射エネルギーがEa
1からEa2へ変化した場合、図18に示される潜像の
変化は(g)で示される画素2において(a)から
(b)のように変化するとする。
【0166】仮に画素2に隣接する画素1(f)あるい
は画素3(h)のE0のレーザ光が照射された潜像電位
が(d)で示され、Eb1のレーザ光が照射された潜像
電位が(c)で示されるとすると、2つの画素をあわせ
て見ると、(a)と(c)をあわせて表現される画像よ
りも(b)と(d)をあわせて表現される画像のほうが
薄くなるという、画像濃度の逆転が生じてしまう。
【0167】そこでE0の照射エネルギーに対応する潜
像電位とEb2の照射エネルギーに対応する潜像電位
は、VD のVB 間であることが望ましい。図18におい
ては、Na1の画像信号が入力された場合は(a)と
(j)とで表現され、Na1+(Nb2−Nb1)の画
像信号が入力された場合は、(a)と(e)とで表現さ
れるようにする。
【0168】レーザ変調回路のブロック図が図4に示さ
れている。画像処理時の画素周波数は25[MHz]で
あるが、2本のレーザ光を走査しているため、感光体ド
ラム102への書き込み周波数は画素周波数の半分の1
2.5[MHz]であり、1画素の走査時間は80[n
sec]である。8ビットの画像データはLUT(ルッ
クアップテーブル)451でγ変換を行うことができ
る。
【0169】PWM(パルス幅変調回路)452で8ビ
ットの画像信号の上位3ビットの信号に基づいて8値の
パルス幅に変換され、PM(パワー変調回路)453で
下位5ビットで32値のパワー変調が行われ、LD(レ
ーザダイオード)454が変調された信号に基づいて発
光する。PD(フォトディレクタ)455で発光強度を
モニターし、1ドット毎に補正される。
【0170】レーザ光の強度の最大値は画像信号とは独
立に8ビット(256段階)に可変できる。1画素の大
きさに対し主走査方向のビーム系は(これは静止時のビ
ームの強度が最大値に対し、1/e2 に減衰するときの
幅として定義される)は、600DPIで1画素42.
3[μm]とすると、ビーム系は主走査方向50[μ
m]、副走査方向60[μm]が使用される。図10に
示されるライン1及びライン2の画像データの各々に対
して、上記のレーザ変調回路が用意されている。ライン
1及びライン2の画像データは、同期しており感光体ド
ラム102上を主走査方向に並行して走査する。
【0171】以下には図19に基づいて発光波形の特徴
について説明されている。図19(1)は画像信号0F
h、(2)は1Fh、(3)は2Fh、(4)は3F
h、(5)は4Fh、(6)は5Fhの場合で、横軸は
1画素を走査する時間である。本発明で使用される変調
方式は一例として8ビット・256階調の画像信号に対
して、上位3ビット(8値分)をパルス幅変調に割り当
て、下位5ビット分をパワー変調に割り当てるものであ
る。
【0172】そのため、図19(1)に示される画像信
号値0Fhに対しては1番目のパルス幅の発光強度(パ
ワー)がP0 +(15/31)(PM −P0 )={(1
5/31)PM +(16/31)P0 }として出力され
る矩形領域となる発光波形の目標値が斜線部(a)に示
されている。PM はあるパルス幅の最大パワーである
が、ここではパルス幅によらず一定とされている。また
0 はパルス幅の最小発光強度(パワー)の最小値であ
る。このP0 は、P0 〜PM の発光出力が安定するよう
に決定されており、その結果として微弱な発光がされて
いる。
【0173】実際の発光波形は、上述されているように
オーバーシュートやアンダーシュートが発生し、一例と
して実線(b)に示された発光波形となる。ここで斜線
部(a)より大きな発光出力が得られている実線部
(b)はオーバーシュートであり、斜線部(a)より小
さな発光出力が得られている実線部(b)はアンダーシ
ュートである。このオーバーシュートとアンダーシュー
トにより、1画素内に照射されるトータルの発光エネル
ギーが、目標とされる(あるいは理想値)に比べて”ず
れ”が生じる。
【0174】実際に感光体ドラム102上に形成される
潜像は発光エネルギーをパラメータとしたガウス分布が
レーザの走査方向に沿ってスキャンされたものであるの
で、静電潜像となる時点で発光波形がなまらされてその
影響は小さくなる。知られていることであるが、位置座
標(x,y)、画像信号nにおけるレーザ光の照射エネ
ルギーをE(x,y,n)とすると、式11に示され
る。
【0175】
【数2】
【0176】ただし、A(y)=(2/π・wx・w
y)exp(−2y2 /wy2 )でP(n,t)は、画
像信号n,時刻tの時の感光体ドラム102上への照射
エネルギー(発光波形に比例)、vは感光体ドラム10
2を走査するレーザの線速度、wx、wyは、それぞれ
主走査、副走査方向のビーム経の半径で、上記されるよ
うに本実施例ではwx=25[μm]wy=30[μ
m]である。
【0177】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、出力機構の特性で階調飛びが
生じる場合でも、階調飛びを低減させ偽輪郭の発生を抑
えることが可能になる。
【0178】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明において、階調飛びが生じない階調が出力
される場合は、1つの画素で表現されるようになるの
で、無駄な画素の使用が避けられる。
【0179】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
または2に記載の発明において、階調飛びが生じる階調
を表現するのは2つに限定されるので、余分な画素の使
用が避けられる。
【0180】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
から3に記載の発明において、階調処理が施される画素
の数が4つに限定されるので、階調処理回路410にお
ける処理がより早くなる。
【0181】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
から4のいずれか1項に記載の発明において、パルス幅
変調によってレーザ光の照射が制御されていても、偽輪
郭の発生が抑えられる。
【0182】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
から4のいずれか1項に記載の発明において、パルス幅
変調とパワー変調の組み合わせによってレーザ光の照射
が制御されていても、偽輪郭の発生が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例として適用される電子写真複
写機の画像処理部を中心とした全体ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例として適用される電子写真複
写機全体の内部構成が示された概略図である。
【図3】本発明の一実施例として適用される電子写真複
写機の制御系のブロック図である。
【図4】本発明の一実施例として適用される電子写真複
写機のレーザ書き込み系の内部構成について示されるブ
ロック図である。
【図5】MTFフィルタ405の構成が示される図であ
る。
【図6】図5に示されるMTFフィルタ405のエッジ
量検出フィルタ1103において副走査方向のエッジを
検出する際に用いられるフィルタ係数の一例が示される
図である。
【図7】図5に示されるMTFフィルタ405のエッジ
量検出フィルタ1103において主走査方向のエッジを
検出する際に用いられるフィルタ係数の一例が示される
図である。
【図8】図5に示されるMTFフィルタ405のエッジ
量検出フィルタ1103において斜め方向のエッジを検
出する際に用いられるフィルタ係数の一例が示される図
である。
【図9】図5に示されるMTFフィルタ405のエッジ
量検出フィルタ1103において斜め方向のエッジを検
出する際に用いられるフィルタ係数の一例が示される図
である。
【図10】エリア加工が行われる際の動作が説明される
ための概念図である。
【図11】階調処理回路410における階調処理の一例
が説明されるための概念図である。
【図12】階調処理回路410において階調処理される
際に使用される2*2ディザマトリクスの画素の位置関
係である。
【図13】図5に示される適応エッジ強調回路の平滑化
フィルタ1101によって平滑化される際に使用される
係数の一例である。
【図14】図5に示される適応エッジ強調回路のラプラ
シアンフィルタ1102によって微分成分が抽出される
際に使用される係数の一例である。
【図15】図5に示されるMTFフィルタの平滑化フィ
ルタ1104によってエッジ度が平滑化される際に使用
される係数の一例である。
【図16】階調処理回路410における階調処理の一例
が説明されるための概念図である。
【図17】階調処理回路410において使用されるディ
ザ・テーブルの一例である。
【図18】感光体ドラム102において形成される潜像
の模式図である。
【図19】図4に示されるレーザ変調回路に入力される
画像信号の値とレーザの出力との関係が示された図であ
る。
【図20】感光体ドラム102における現像特性であ
る。
【図21】AC現像バイアスとトナー付着量との関係が
示された図である。
【図22】感光体ドラム102上に形成された静電潜像
の模式図である。
【図23】図22において形成された潜像がトナーによ
って顕像化された模式図である。
【図24】適応エッジ強調フィルタテーブルの一例であ
る。
【図25】Black,Cyan,Magenda,Y
ellowのそれぞれトナーに対する機差補正値の例で
ある。
【図26】本発明の一実施例として適用される電子写真
複写機の操作部全体が示された図である。
【図27】本発明の一実施例として適用される電子写真
複写機の操作部における液晶画面が示された図である。
【図28】自動階調補正(Auto Color Calibration)が
実行されるか否かをユーザに問い合わせる画面である。
【図29】自動階調補正を実行するか否かをユーザが選
択するために表示される画面である。
【図30】自動階調補正の実行中に表示される画面であ
る。
【図31】自動階調補正の実行中に表示される画面であ
る。
【図32】自動階調補正の実行中に表示される画面であ
る。
【図33】自動階調補正の実行中に表示される画面であ
る。
【図34】自動階調補正の実行の際に出力されるパター
ンである。
【図35】自動階調補正実行の動作手順が示されたフロ
ーチャートである。
【図36】自動階調補正の機差補正値である。
【図37】自動階調補正の機差補正値をユーザが入力す
るための液晶画面である。
【図38】自動階調補正の演算手順が説明されるための
4元チャートである。
【図39】自動階調補正の演算手順が説明されるための
フローチャートである。
【図40】現像特性が検知される動作手順が示されたフ
ローチャートである。
【図41】現像特性が検知される際に感光体ドラム10
2上に形成される濃度階調パターンの例である。
【図42】画像信号が補正される方法が説明されるため
の図である。
【図43】画像形成用プリンタγ補正回路412の階調
変換特性とトナー付着量との関係が示された図である。
【図44】画像形成用プリンタγ補正回路412の階調
変換特性とトナー付着量との関係が示された図である。
【図45】ディザ・テーブルが補正される際の動作が示
されたフローチャートである。
【図46】ディザ・テーブルが補正される際の動作が示
されたフローチャートである。
【図47】自動階調補正実行の際のフローチャートであ
る。
【図48】ディザ・テーブルが補正される際の動作が示
されたフローチャートである。
【図49】本発明の一実施例として適用される電子写真
複写機の画像読み取り系のブロック図である。
【図50】本発明の一実施例として適用される電子写真
複写機のスキャナ光学系の模式図である。
【図51】シェーディング補正回路5406及び黒補正
回路5405において白補正及び黒補正が説明されるた
めの概念図である。
【図52】S/H回路5403において画像信号がサン
プルホールドされる模式図である。
【図53】潜像を形成するレーザ光の照射エネルギーの
階調特性である。
【符号の説明】
401 シェーディング補正回路 402 スキャナγ補正回路 403 画像メモリ 404 画像分離回路 405 MTFフィルタ 406 色変換UCR処理回路 407 変倍回路 408 画像加工回路 409 画像処理用プリンタγ補正回路 410 階調処理回路 411 I/F・セレクタ 412 画像形成用プリンタγ補正回路 413 プリンタ 414 ROM 415 CPU 416 RAM 417 システムコントローラ 418 外部コンピュータ 419 プリンタコントローラ 420 スキャナ 421 パターン発生回路 422 パターン発生回路 423 エリア処理回路 424 シリアルI/F 425 シリアルI/F 426 BUS 1101 平滑化フィルタ 1102 ラプラシアンフィルタ 1103 エッジ量検出フィルタ 1104 平滑化フィルタ 1105 テーブル変換回路 5401 CCD 5402 増幅回路 5403 S/H回路 5404 A/D変換回路 5405 黒補正回路 5406 シェーディング補正回路 5407 画像処理部 5408 BUS 5409 CCDドライバ 5410 パルスジェネレータ 5411 クロックジェネレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/29 B41J 3/00 A 5C074 1/407 H04N 1/40 101E 5C077 9A001 Fターム(参考) 2C262 AA05 AA24 AA26 AA27 AB07 BB06 BB12 BB13 BB15 BB49 BC10 GA02 2C362 CA03 CA05 CA09 CA11 EA04 2H027 DA50 EA02 EA18 EB04 EC03 EC07 ZA07 2H076 AB05 AB12 AB22 DA17 DA19 5B057 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC01 CE11 CH01 CH07 5C074 AA05 AA09 BB03 BB26 CC26 DD03 DD07 DD16 DD24 EE11 FF15 GG12 GG13 HH02 5C077 LL19 MP08 NN04 NN09 NN17 NN19 PP15 PP33 PQ08 PQ23 TT03 TT06 9A001 HH25 HH31 JJ35 KK42

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接する複数の所定数個の画素を1つの
    単位として入力された画像信号に階調処理を施す階調処
    理手段と、 光波領域の波長を有する電磁波が照射されると表面電位
    が低下/上昇する潜像担持手段と、 前記階調処理手段によって階調処理が施された画像信号
    値の大きさに比例したエネルギー値で干渉性の光波領域
    の波長を有する電磁波を前記潜像担持手段に照射する光
    線照射手段と、 前記潜像担持手段の前記光線照射手段によって電磁波が
    照射された箇所に、電荷を含むトナーを付与する現像手
    段と、 該現像手段によって付与されたトナーを転写材に転写す
    る画像転写手段と、 該画像転写手段によって転写されたトナーを転写材に定
    着させる画像定着手段と、を有する画像形成装置であっ
    て、 前記画像表現手段の出力特性を検知する出力特性検知手
    段と、 前記階調処理手段による階調処理の際のパラメータを変
    更する階調処理パラメータ変更手段とを、さらに有し、 前記出力特性検知手段によって検知された結果、出力の
    際に階調飛びが存在することが検知された場合、階調飛
    びの為に表現されない画像信号値を有する画像信号は隣
    接画素と合わせて複数の画素によって表現されるよう
    に、前記階調処理パラメータ変更手段によって階調処理
    の際のパラメータが変更されることを特徴とする画像形
    成装置。
  2. 【請求項2】 前記光線照射手段が照射できる画像信号
    値を有する画像信号は1つの画素によって表現されるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記画像形成装置において、階調飛びの
    為に表現されない画像信号値を有する画像信号は、隣接
    し合う2つの画素によって表現されることを特徴とする
    請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記階調処理手段によって階調処理が施
    される画素の数は4であることを特徴とする請求項1か
    ら3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記画像形成装置において、前記光線照
    射手段によって照射される電磁波をパルス幅変調によっ
    て制御する光線パルス幅変調制御手段をさらに有するこ
    とを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の
    画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記画像形成装置において、前記光線照
    射手段によって照射される電磁波をパルス幅変調とパワ
    ー変調の組み合わせによって制御する光線制御手段をさ
    らに有することを特徴とする請求項1から4のいずれか
    1項に記載の画像形成装置。
JP2000074621A 2000-03-16 2000-03-16 画像形成装置 Pending JP2001260415A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012133036A (ja) * 2010-12-20 2012-07-12 Kyocera Document Solutions Inc 画像形成装置およびトナー量算出方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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