JP2009232289A - 画像処理装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 原稿の表裏両面ともに、それぞれの色相の感色性を、合わせる画像処理と合わせない画像処理を、原稿種に応じて切り替えたり、あるいは、カラーモードによって切り替える。
【解決手段】 搬送路原稿の第1面画像を読み取る第1読取り部(CCD)および第2面画像を読み取る第2読取り部(CIS)を有し、第1読取り部が得る第1画像データと第2読取り部が得る第2画像データの画像処理をする画像処理部(12)と、を有する画像処理装置において、第1面の画像から第1画像データが表す画像への第1変換特性と第2面の画像から第2画像データが表す画像への第2変換特性とが同等となる第1,第2画像データの各画像処理を行う第1画像処理と、第1変換特性と第2変換特性が不一致の第1,第2画像データの各画像処理を行う第2画像処理と、を画像処理部に切換え設定する手段(130)を有する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、原稿画像を読み取って原稿上の画像を表す画像データを生成する画像処理装置およびそれを用いる画像形成装置に関し、とくに、原稿の表面の画像読取りと並行して裏面の画像読取りも行う両面読取の、各面読取データの色調整を行う画像処理装置に関する。本発明は、デジタル方式の複写機,プリンタ,FAX等に使用できる。
特開2005−210268号公報 特開2006− 86918号公報。
特許文献1は、原稿表面の画像を光学系を介してCCD(Charge Coupled Device)に投影する読取機構と原稿裏面の画像を原稿に密着するCIS(Contact Image Sensor)を備え、原稿の1パスによる両面同時読取り,反転パスを利用する表面と裏面の順次読取りおよび1パスによる片面読取りが可能な画像読取装置を開示している。CCDによる読取りはフルカラー読取り用で、CISによる読取はモノクロ読取りである。CISによるモノクロ読取出力の場合の画像濃度を、CCD読取りの濃度に合わせる画像処理装置が記載されている。特許文献2は、画像配信機能があり、自機印刷と配信先の印刷の画質を同等とする画像処理装置を備えるカラー複写機を開示している。これは、各色相の色再現性を合わせる。
紙様状の原稿の両面をフィーダ内を一度の通過で、カラー両面同時読み取り可能なスキャナを有するコピー複写機では、読み取りデバイスとして、原稿の片面は、原稿台に載置された原稿の読み取りに使用されるCCDを使用し、CCDが読み取る面とは反対面の読み取りには、CISを使用する(特許文献1)。
コピーもしくは画像データの送信・配信の生産性を高めるためにカラー原稿の同時読み取りを行う際には、CCDでの読み取りには蛍光灯光源を使用し、CISでの読み取りにはLED光源を使用する。このように光源および読み取りデバイスが異なるために、両方の読取りデバイス(CCD,CIS)で読み取った画像データに対して、用紙に印刷したり、パソコン(PC)に配信する場合には、CCDで読み取った画像データの画像処理後の色再現性や階調性と、CISで読み取った画像データの画像処理の色再現性や階調性を合わせたり、あるいは相違が小さくなるように補正を行い、用紙に印刷したり、あるいは、有線もしくは無線を使用した画像データの送信あるいは配信を行う。
両方の読取りデバイスのそれぞれから読み取った画像データに対して画像処理を行い、画像処理後の色再現性、階調性を一致させるように処理するが、それぞれのデバイスの可視光域の分光感度・感色性やS/N比の特性などが異なるために、それぞれの共通とする特性に合わせるために、それぞれのデバイスが他方のデバイスに対しての特徴とする、感色性や色識別性などのメリットを抑制する場合がある。
しかしながら、原稿上の印刷インクにおける特色や、蛍光ペンなどの原稿種類によっては、それぞれのデバイスの分光特性を生かすことにより、一方のデバイスでは判別が不可能な原稿の色域の色であっても、他方のデバイスで読み取った場合には、判別可能な原稿の色域が存在するが、特性を合わせることにより、色の識別性がよくなったり、原稿によっては、より人間の見た目に近く再現される場合がある。図44は、CCDを使用した光学系の色の識別域とCISを使用した光学系の色の識別域の概念図で、それぞれのデバイスを用いた光学系により、それぞれ、色の識別を得意・不得意とする色の識別を図示した概念図である。
本願発明は、原稿の第1面の画像を読み取る第1読取り部の第1画像データと該原稿の第1面の裏側の第2面の画像を読み取る第2読取り部の第2画像データを、色相によっては色再現性を合わせるように補正し、あるいは、色再現性を合わせないように補正する画像処理装置を提供することを目的とする。具体的には、原稿の表裏両面ともに、カラー読み取りであるが、それぞれの色相の感色性を、合わせる画像処理と合わせない画像処理を、原稿種に応じて切り替えたり、あるいは、カラーモードによって切り替えることができる画像処理装置を提供することを目的とする。
(1)原稿を給紙する給紙部と、
該給紙部により給紙された原稿が搬送される搬送路と、該搬送路の原稿の第1面の画像を読み取る第1読取り部(CCD)および該原稿の第1面の裏側の第2面の画像を読み取る第2読取り部(CIS)を有する画像読取り手段と、第1読取り部(CCD)によって得られた第1画像データと第2読取り部(CIS)によって得られた第2画像データの画像処理をする画像処理部(12)と、を有する画像処理装置において、
前記第1面の画像から第1画像データが表す画像への第1変換特性と前記第2面の画像から第2画像データが表す画像への第2変換特性とが同等となる第1画像データと第2画像データそれぞれの画像処理を行う第1画像処理と、前記第1変換特性と第2変換特性が不一致の第1画像データと第2画像データそれぞれの画像処理を行う第2画像処理と、を前記画像処理部(12)に切換え設定する手段(130)、を有することを特徴とする画像処理装置。
なお、理解を容易にするためにカッコ内には、図面に示し後述する実施例の対応又は相当要素の記号又は相当事項を、例示として参考までに付記した。以下も同様である。
各読取り部(CCD,CIS)から出力された各画像データを、感色性,色再現性あるいは階調性などの画像品質を合わせる第1,第2変換特性のための画像処理パラメータを用いる第1画像処理と、各読取り部(CCD,CIS)から出力された各画像データを、感色性,色再現性あるいは階調性などの画像品質が不一致の第1,第2変換特性のための画像処理パラメータをもちいる第2画像処理とが選択可能であり、切換えることができるので、多様な原稿の読み取りや使用者のニーズに対応する。
すなわち、第1読取り部(CCD)で読み取った画像データの画像処理後の色再現性や階調性と、第2読取り部(CIS)で読み取った画像データの画像処理の色再現性や階調性を合わせたり、あるいは相違が小さくなるように補正した画像データ、たとえば図44に示す斜線塗り潰し領域あるいは2点鎖線楕円領域の画像データに補正することができる。のみならず、読取り部それぞれのデバイスの可視光域の分光感度・感色性やS/N比の特性などの相違に着目して、各読取り部の分光特性を生かして、一方の読取り部では判別が不可能な原稿の色域の色であっても、他方の読取るなど、色識別性が良く、より人間の見た目に近く再現できる画像読取りが可能になる。たとえば、第1画像データを第1読取り部(CCD)の読取特性に従う、図44に点線楕円で示す領域のものに、第2画像データを第2読取り部(CIS)の読取特性に従う、図44に一点鎖線楕円で示す領域のものに、補正することができる。なお、図44は、CCDを使用した光学系の色の識別域とCISを使用した光学系の色の識別域の概念図で、それぞれのデバイスを用いた光学系により、それぞれ、色の識別を得意・不得意とする色の識別を図示した概念図である。
(2)前記画像処理部(12)は、第1読取り部(CCD)からの第1の画像データと、第2読取り部(CIS)からの第2の画像データがそれぞれ、色空間内に明度軸に平行に設けられた面を境界として形成された複数の色相領域のいずれであるか判定する色相判別手段と、判定した色相領域に対応した色補正を行う色補正手段とを含み、
第1画像処理は、第1変換特性と第2変換特性とが同等となる第1画像データと第2画像データそれぞれの色補正であり、第2画像処理は第1変換特性と第2変換特性が不一致の第1画像データと第2画像データそれぞれの色補正である、上記(1)に記載の画像処理装置。
カラー両面同時読み取り可能なスキャナを有するコピー複写機で、読取り部(CCD/CIS)の読取特性により、色に対する感色性が異なるので、感色性を合わせることが行われる。その場合に、各読取り部の読取特性の共通部分に特性を合わせ、読み取り色再現域が狭いデバイスに合わせる場合がある。しかしながら、各読取り部の読取特性を生かすことにより、一方の読取り部では判別が不可能な原稿の色域の色であっても、他方の読取り部で読取った場合には、判別可能な原稿の色域が存在する。それぞれの読取り部の読取り特性より広い色相・彩度領域を残しておくことにより、多様な原稿種や使用者のニーズに対応する。本実施態様によれば、赤黒モードなどの特定のモードが使用者によって選択された場合に、各読取り部の読取り特性を合わせる色相と、合わせない色相とを併用することにより、多様な原稿の読み取りや使用者のニーズに対応する。色相に応じて、第1画像データと第2画像データの感色性を合わせたり、あるいは意図的に異ならせることができる。
(3)前記画像処理部(12)は、第1読取り部(CCD)からの第1の画像データと、第2読取り部(CIS)からの第2の画像データがそれぞれ、色空間内に明度軸に平行に設けられた面を境界として形成された複数の色相領域のいずれであるか判定する色相判別手段と、判定した色相領域に対応した色補正を行う第1色補正手段(407)と、色補正後の画像データを蓄積する画像データ蓄積手段(417,419)と、蓄積された画像データに色相領域に対応した色補正を行う第2色補正手段(407a)とを含み、
第1画像処理は、第1変換特性と第2変換特性とが同等となる第1画像データと第2画像データそれぞれの色補正であり、第2画像処理は第1変換特性と第2変換特性が不一致の第1画像データと第2画像データそれぞれの色補正であり、
前記切換え設定する手段(130)は、前記第1又は第2色補正手段による第1又は第2画像処理を前記画像処理部(407,407a)に設定する、上記(1)に記載の画像処理装置(図16)。
蓄積部を挟んで、色補正を蓄積前と蓄積後で色補正を行うことが可能な構成において、それぞれの読取り部の特性を生かした色補正をした画像データを得ることができる。
(4)第1変換特性および第2変換特性は感色性の変換を含む、上記(2)又は(3)に記載の画像処理装置。
第1読取り部(CCD),第2読取り部(CIS)のそれぞれの読取り特性を生かした変換特性の画像処理を行うことにより、赤色や蛍光ペンなどの特定の色相の色の識別性が向上する。たとえば、第1面は黒のシングルカラー処理、第2は赤黒モード処理として、第1面,第2面の黒部の感色性を合わせ、赤部の感色性を合わせないで、赤領域は同等とせずに、黒領域を同等の感色性とする。
(5)第1変換特性および第2変換特性は彩度の変換を含む、上記(1)乃至(4)4のいずれか1つに記載の画像処理装置。
第1読取り部(CCD),第2読取り部(CIS)のそれぞれの読取り特性を生かした変換特性の画像処理を行うことにより、赤色や蛍光ペンなどの特定の色相の色の識別性が向上する。たとえば、第1面は黒のシングルカラー処理、第2面は赤黒モード処理として、第1,2面の黒部の感色性を合わせ、赤部の感色性を合わせないで、赤領域は同等とせずに、黒領域を同等の感色性とする。
(6)前記切換え設定する手段(130)は、同一の色相で出力するシングルカラーモード,異なる2つの色相ので出力する2色モード、もしくは、フルカラーで出力するフルカラーモードのいずれで出力するかに応じて第1画像処理と第2画像処理とを切り替えることを特徴とする上記(1)乃至(5)のいずれか1つに記載の画像処理装置。
たとえば、第1面は黒のシングルカラー処理,第2面は赤黒モード処理として、第1,2面の黒部の感色性を合わせ、赤部の感色性を合わせないで、赤領域は同等とせずに、黒領域を同等の感色性とする。
(7)前記切換え設定する手段(130)は、指定原稿種に応じて第1画像処理と第2画像処理とを切り替えることを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれか1つに記載の画像処理装置。
蛍光ペンなどの特殊な色材を使用した原稿への色の識別性を向上することができる。たとえば、第1読取り部(CCD),第2読取り部(CIS)のそれぞれの読取り特性を生かして画像処理設定を、原稿種に応じて選択可能とする。これにより、原稿として用いられる色材の識別性を向上し、多様な原稿種類とユーザのニーズに対応することができる。
(8)前記切換え設定する手段(130)は、第2色補正手段(407a)が行う色補正のカラーモードに応じて、第1色補正手段(407)による第1画像処理と第2画像処理を色相ごとに切換えることを特徴とする上記(3)に記載の画像処理装置。
第1面は黒のシングルカラー処理、第2面は赤黒モード処理として、第1,2面の黒部の感色性を合わせ、赤部の感色性を合わせないで、赤領域は同等とせずに、黒領域を同等の感色性とすることができる。第2色補正手段の色補正で行われるカラーモードを、アウトプット情報として、第1色補正手段の処理に反映することにより、それぞれの読取り部の特徴を生かした画像データを得ることができる。
(9)第1読取り部もしくは第2読取り部で読み取られた画像データであるかに応じて、第2色補正手段(407a)の色補正に用いる画像処理パラメータを切換えることを特徴とする上記(3)に記載の画像処理装置。
第1読取り部で読み取られた画像データであるか、第2読取り部で読み取られた画像データであるかを書誌情報として、これに対応して第2色補正手段で行う色補正処理パラメータを切り替える。これにより、それぞれの読取り部の特徴を生かした画像データを得ることができる。
(10)前記搬送路への原稿の一度の搬送で当該原稿の第1面および第2面を読み取る場合に、第1画像データに行う色補正と、第2画像データに対する色補正とを、独立に設定可能である、上記(1)乃至(9)のいずれか1つに記載の画像形成装置。
第1読取り部の読取特性と、第2読取り部の読取特性を生かした原稿種を、それぞれの読取り部で読み取らせるために、操作部に原稿種対応で第1画像処理と第2画像処理を指定する手段を設ける。第1面と第2面の画像処理をそれぞれ独立に設定可能であることにより、第1読取り部の読取特性と、第2読取り部の読取特性を有効にした画像処理を行う事ができる。
(11)第1読取り部で原稿を読み取るか、第2読取り部で原稿を読み取るかを表示する表示手段(118)と、第1読取り部で原稿を読み取るか、第2読取り部で原稿を読み取るかを使用者が設定した読取りモード対応して判定し判定結果を前記表示手段に表示する手段(130)と、を備えることを特徴とする上記(1)乃至(10)のいずれかに1つ記載の画像処理装置。
第1読取り部と第2読取り部とで、それぞれ、得意とする画像種が存在し、使用者自身がどちらで読み取るか判定することが困難である。その判定を画像処理装置自身が行って表示手段に判定結果を表示する。使用者が設定した画質モード,原稿種類,カラーモード等の設定情報に基づいて、第1読取り部、もしくは第2読取り部のいずれかで読み取って、使用者に好ましい出力結果を与えることができる。
(12)上記(1)乃至(11)のいずれか1つに記載の画像処理装置、および、該画像処理装置が画像処理した画像データに基づいて用紙上に画像を生成する作像手段、を備える画像形成装置。
本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
以下、本発明を画像形成装置である電子写真複写機(以下、単に複写機と言う)に実施した実施例について説明する。まず、図1に示す機構図によって実施例の、複写機本体101の機構の概略を説明する。図1において、複写機本体101のほぼ中央部に4つ並んで配置された像担持体としてのφ30[mm]の有機感光体(OPC)ドラム102a〜dの周囲には、該感光体ドラム102a〜dの表面を帯電する帯電チャージャー103a〜d、一様帯電された感光体ドラム102a〜dの表面上に半導体レーザ光を照射して静電潜像を形成するレーザ光学系104a〜d、静電潜像に各色トナーを供給して現像し、各色毎にトナー像を得る黒現像装置105a〜d及びイエローY、マゼンタM,シアンCの3つのカラー現像装置106a〜d、107a〜d、108a〜d、感光体ドラム102a〜d上に形成された各色毎のトナー像を順次転写する中間転写ベルト109、上記中間転写ベルト109に転写電圧を印加するバイアスローラ110a〜d、転写後の感光体ドラム102の表面に残留するトナーを除去するクリーニング装置111a〜d、転写後の感光体ドラム102a〜dの表面に残留する電荷を除去する除電部112a〜dなどが順次配列されている。また、上記中間転写ベルト109には、転写されたトナー像を転写材に転写する電圧を印加するための転写バイアスローラ113及び転写材に転写後に残留したトナー像をクリーニングするためのベルトクリーニング装置114が配設されている。
中間転写ベルト109から剥離された転写材を搬送する搬送ベルト115の出口側端部には、トナー像を加熱及び加圧して定着させる定着装置116が配置されているとともに、この定着装置116の出口部には、図示を省略した排紙トレイが取り付けられている。
レーザ光学系104の上部には、複写機本体101の上部に配置された原稿載置台としてのコンタクトガラス118、このコンタクトガラス118上の原稿に走査光を照射する露光ランプ119,原稿からの反射光を反射ミラー121によって結像レンズ122に導き、光電変換素子であるCCD(Charge Coupled Device)のイメージセンサアレイ123に入光させる。CCDのイメージセンサアレイ123で電気信号に変換された画像信号は図示しない画像処理装置を経て、レーザ光学系104中の半導体レーザのレーザ発振を制御する。
次に、上記複写機に内蔵される制御系を説明する。図2に示したように制御系は、メイン制御部(CPU)130を備え、このメイン制御部130に対して所定のROM131及びRAM132が付設されているとともに、上記メイン制御部130には、インターフェースI/O133を介してレーザ光学系駆動部134、電源回路135、YMCK各作像部に設置された光学センサ136、YMCK各現像器内に設置されたトナー濃度センサ137、環境センサ138、感光体表面電位センサ139a〜d、トナー補給回路140、中間転写ベルト駆動部141、操作部142、がそれぞれ接続されている。該メイン制御部(CPU)130が、後述する画像処理部12に後述の各種設定,切換えを行い、画像処理部12の各種機能を制御する。
上記レーザ光学系駆動部134は、前記レーザ光学系104a〜dのレーザ出力を調整するものである。図3に、図2に示すレーザ光学系駆動部134内のレーザ変調回路を示す。書き込み周波数は、18.6[MHz]であり、1画素の走査時間は、53.8[nsec]である。8ビットの画像データはルックアップテーブル(LUT)451でγ変換を行うことができる。パルス幅変調回路(PWM)452で8ビットの画像信号の上位3ビットの信号に基づいて8値のパルス幅に変換され、パワー変調回路(PM)453で下位5ビットで32値のパワー変調が行われ、レーザダイオード(LD)454が変調された信号に基づいて発光する。フォトディテクタ(PD)455で発光強度をモニターし、1ドット毎に補正を行う。レーザ光の強度の最大値は、画像信号とは独立に、8ビット(256段階)に可変できる。1画素の大きさに対し、主走査方向のビーム径(これは、静止時のビームの強度が最大値に対し、1/e2に減衰するときの幅として定義される)は、600DPIでは、1画素42.3[μm]では、ビーム径は主走査方向50[μm]、副走査方向60[μm]が使用される。
図2に示す電源回路135は、前記帯電チャージャー113a〜dに対して所定の帯電用放電電圧を与えると共に、現像装置105a〜d、106a〜d、107a〜d、108a〜dに対して所定電圧の現像バイアスを与え、かつ前記バイアスローラ110a〜dおよび転写バイアスローラ113a〜dに対して所定の転写電圧を与えるものである。
なお、光学センサ136は、それぞれ感光体102a〜dに対向させ、感光体102a〜d上のトナー付着量を検知するための光学センサ136a、転写ベルト109に対向させ、転写ベルト109上のトナー付着量を検知するための光学センサ136b、搬送ベルト115に対向させ、搬送ベルト115上のトナー付着量を検知するための光学センサ136cを図示した。なお、実用上は光学センサ136a〜cのいずれか1カ所で検知すれば良い。
光学センサ136(a〜c)は、前記感光体ドラム102a〜dの転写後の領域に近接配置される発光ダイオードなどの発光素子とフォトセンサなどの受光素子とからなり、感光体ドラム102上に形成される検知パターン潜像のトナー像におけるトナー付着量及び地肌部におけるトナー付着量が各色毎にそれぞれ検知されるとともに、感光体除電後のいわゆる残留電位が検知されるようになっている。
この光学センサ136(a〜c)からの検知出力信号は、図示を省略した光学センサ制御部に印加されている。光学センサ制御部は、検知パターントナー像に於けるトナー付着量と地肌部におけるトナー付着量との比率を求め、その比率値を基準値と比較して画像濃度の変動を検知し、YMCK各色のトナー濃度センサ137の制御値の補正を行なっている。
更に、トナー濃度センサ137は、現像装置105から108には、現像装置105から108内に存在する現像剤の透磁率変化に基づいてトナー濃度を検知する。トナー濃度センサ137は、検知されたトナー濃度値と基準値と比較し、トナー濃度が一定値を下回ってトナー不足状態になった場合に、その不足分に対応した大きさのトナー補給信号をトナー補給回路140に印加する機能を備えている。
電位センサ139は、像担持体である感光体102a〜dのそれぞれの表面電位を検知し、中間転写ベルト駆動部141は、中間転写ベルトの駆動を制御する。
図1に示す黒現像器105内に黒トナーとキャリアを含む現像剤が収容されていて、これは、剤撹拌部材の回転によって撹拌され、現像スリーブ上で、現像剤規制部材によってスリーブ上に汲み上げられる現像剤量を調整する。この供給された現像剤は、現像スリーブ上に磁気的に担持されつつ、磁気ブラシとして現像スリーブの回転方向に回転する。
図4は、図1に示す複写機101の画像処理装置11の概要を示すブロック図である。カラー複写機101は、図4に示すように、スキャナ部400a,bと、画像処理装置11と、プリンタ部415と、操作部142とで構成されている。画像処理装置11は、画像処理部12と、パラメータ演算部14と、制御部15と、送受信部16と、バス18で構成され、バス18を介して画像処理装置11は、スキャナ部400a,bと、プリンタ部415と操作部142と、データ送受信可能に接続して構成される。
スキャナ部400a,bは、画像データ(原稿やキャリブレーションパターン)を読み取るユニットであり、光学系による原稿反射光の読み取り処理、CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)での電気信号への変換処理、A/D変換器でのデジタル化処理、シェーディング補正処理(光源の照度分布ムラを補正する処理)、などの処理をおこなう。
画像処理部12は、画像データに対し加工編集等の画像処理を施すユニットであり、スキャナγ補正処理(読み取り系の濃度特性を補正する処理)、MTF補正処理、平滑処理、主走査方向の任意変倍処理、濃度変換(γ変換処理:濃度ノッチに対応)、単純多値化処理、単純二値化処理、誤差拡散処理、ディザ処理、ドット配置位相制御処理(右寄りドット、左寄りドット)、孤立点除去処理、像域分離処理(色判定、属性判定、適応処理)、密度変換処理、などの処理をおこなう。
また、プリンタ部415は、画像データを転写紙等に書き込むユニットであり、エッジ平滑処理(ジャギー補正処理)、ドット再配置のための補正処理、画像信号のパルス制御処理、パラレルデータとシリアルデータのフォーマット変換処理、などの処理をおこなう。
また、パラメータ演算部14は、他のカラー複写機から印刷データを受けて、印刷出力を分担する子カラー複写機としての役割を果たす場合に、キャリブレーションパターンの読み取りデータ(以下、「キャリブレーションデータ」という。)に基づいて、キャリブレーションを行うユニットである。このパラメータ演算部14は、概略的には、キャリブレーションデータに対して、機差補正処理,地肌補正処理,高濃度部補正、などの処理をおこなうことにより、分担印刷を指示する親カラー複写機の読み取り特性並びに子カラー複写機の印刷特性に係る画像処理パラメータを演算する。なお、この画像処理パラメータは、制御部15に記憶され、親カラー複写機から受信した画像データを印刷する際に、画像処理部12およびプリンタ部415における処理に用いられる。
送受信部16は、LAN,インターネットケーブルおよびHUBを介して、外部のパソコン,サーバあるいはカラー複写機とデータ送受信をおこなうユニットである。たとえば、親カラー複写機としての機能を果たす場合には、キャリブレーション処理の開始指示コマンド、キャリブレーションデータ、連結印刷の開始指示コマンド、原稿の画像データなどを子カラー複写機に送信する。
操作部142は、ユーザからカラー複写機の各部の処理条件を受け付けるユニットである。たとえば、キャリブレーション処理の開始指示、キャリブレーションパターンの読み取り開始指示、連結印刷の開始指示、原稿の読み取り開始指示、印刷部数などを受け付ける。
制御部15は、操作部142によって受け付けられた処理条件などに基づいて、カラー複写機の各部を制御するユニットである。たとえば、キャリブレーションパターンを印刷出力するよう各部を制御する。また、制御部15は、たとえば、読み取り特性に対応する画像処理パラメータを演算するよう各部を制御する。
図示は省略したが、画像処理装置11の画像処理部12は、カラー複写機101が、LAN,インターネットケーブルおよびHUBを介して、パソコン又はサーバにもデータ送受信可能に接続される。例えばカラー複写機101において読み取った画像データを、サーバに送信し、サーバの記録装置に記憶する。この記憶装置は、ハードディスクやCD−ROMなどである。
サーバ内に保存された画像データは、出力プリントが必要な時に必要な場所から呼び出され、カラー複写機101あるいは別のカラー複写機に送信して印刷をおこなう。大量の部数が必要な場合には、複数のカラー複写機で印刷を分担して同時に印刷出力する。
図5には、図1,図2に示す複写機101の画像処理部12の第1例の概要を示す。図5に示す400aはCCD(Charge Coupled Device)を読み取りデバイスとして使用する第1読取り部である第1スキャナ、400bはCIS(Contact Image Sensor)を読み取りデバイスとして使用する第2読取り部である第2スキャナ、401aは第1スキャナ(CCD)400a用のシェーディング補正回路、401bは第2スキャナ(CIS)400b用のシェーディング補正回路、430は第1スキャナ(CCD)400a用のFL補正処理回路、431は第2スキャナ(CIS)400b用のチップ間画素補間回路、432は画像メモリ433に対する画像データの読み書きを制御するメモリコントローラ、402はスキャナγ変換回路、403は像域分離・ACS(自動色判定)回路、404は空間フィルタ、405は自動濃度調整レベル検出・除去回路、406は色相判定回路、407は色変換UCR処理回路、408は変倍処理回路、409はプリンタγ変換(2)回路1、410は二値階調処理回路、411は編集処理回路、412はMutilayer BUS、413はパターン生成回路、414はプリンタγ変換回路(3)、415は複写機本体101内の作像機構であるプリンタ、422は特徴量抽出処理、423はプリンタγ変換回路(2),424は階調処理回路、416は圧縮・伸張回路、417は画像メモリ、418はHDDI/F(HDDインターフェース)、419はHDD(Hard Disk)、420は回転処理回路、421は外部I/F、である。
複写(コピー)又は読取(スキャナ配信)すべき原稿は、両面同時読み取りをユーザが指定した場合には、原稿の第1面である表面の画像が、カラー読取りの第1スキャナ(CCD)400aによりR、G、Bに色分解されて、一例として10ビット信号で読み取られ、原稿の表面と反対側の第2面である裏面の画像が、カラー読取りのスキャナ(CIS)400bによりよみとられ、これらの読取りにより、原稿の一回の搬送により、原稿の両面の画像が同時に読み取られる。第1スキャナ(CCD)400aからの読み取られた画像信号は、シェーディング補正回路401aにより、主走査方向のムラが補正され、8ビット信号で出力される。第2スキャナ(CIS)400bからの読み取られた画像信号は、同様にシェーディング補正回路401bにより、主走査方向のムラが補正され、8ビット信号で出力される。FL補正処理回路430では、主走査方向に並べた2組のCCDの感度差(階調性の差)を補正する。チップ間画素補間回路431は、主走査方向に並べられたCISデバイスのチップ間の間隙の画像データを、両隣の画素から補間する。
メモリコントローラ432は、第1スキャナ(CCD)400aで読み取られシェーディング補正回路401a、FL補正回路430の処理後の第1画像データ、あるいは、第2スキャナ(CIS)400bで読み取られ、シェーディング補正回路401b、チップ間画素補間回路431で処理された第2画像データを、一時的に、DDRメモリを使用した画像メモリ433に記憶させておくためのDDRメモリコントローラである。像域分離・ACS回路403が、第1画像データ,第2画像データのそれぞれについて、文字領域、写真領域などの像域分離(判定)およびカラー原稿であるか、白黒原稿であるかのカラー判定(有彩色・無彩色判定)を行なう。
スキャナγ変換回路402では、スキャナからの読み取り信号を、反射率データから明度データに変換する。空間フィルタ404では、シャープな画像やソフトな画像など、使用者の好みに応じてエッジ強調や平滑化等、画像信号の周波数特性を変更する処理に加えて、画像信号のエッジ度に応じたエッジ強調処理(適応エッジ強調処理)を行う。例えば、文字エッジにはエッジ強調を行い、網点画像にはエッジ強調を行わないという所謂適応エッジ強調をR、G、B信号それぞれに対して行う。
図6に、空間フィルタ404内の適応エッジ強調回路の例を示す。スキャナγ変換402によって反射率リニアから明度リニアに変換された画像信号は、平滑化フィルタ回路1101によって平滑化を行う。次段の3×3のラプラシアンフィルタ1102によって画像データの微分成分が抽出される。ラプラシアンフィルタの具体例は、
0 −1 0
−1 4 −1
0 −1 0
である。この例では、注目画素を中心とする3×3画素マトリクスの各画素の画像データに、上記各係数値(重み値:注目画素宛ては”4”)を乗算した積の和(積和演算値)を、注目画素の画像データの微分値とする。
スキャナγ変換によるγ変換をされない10ビットの画像信号のうち、上位8ビット(一例である)成分が、エッジ量検出フィルタ1103により、エッジ検出がなされる。
エッジ量検出フィルタ1103によるエッジ量検出フィルタの具体例は、
1 1 1 1 1
1 1 1 1 1
0 0 0 0 0
−1 −1 −1 −1 −1
−1 −1 −1 −1 −1
である。この例では、注目画素を中心とする5×5画素マトリクスの各画素の画像データに、上記各係数値(重み値:注目画素宛ては”0”)を乗算した積の和を、注目画素の画像データのエッジ量とする。
エッジ量検出フィルタ1103による主走査方向エッジ検出フィルタは、
1 1 0 −1 −1
1 1 0 −1 −1
1 1 0 −1 −1
1 1 0 −1 −1
である。この例では、注目画素を中心とする5×5画素マトリクスの各画素の画像データに、上記各係数値(重み値:注目画素宛ては”0”)を乗算した積の和を、注目画素の画像データの主走査方向エッジ量とする。
エッジ量検出フィルタ1103による斜め方向検出フィルタ1は、
0 1 1 1 1
−1 0 0 1 1
−1 −1 −1 0 1
0 1 1 1 1
−1 −1 −1 −1 0
である。この例では、注目画素を中心とする5×5画素マトリクスの各画素の画像データに、上記各係数値(重み値:注目画素宛ては”−1”)を乗算した積の和を、注目画素の画像データの斜め方向検出値1とする。
エッジ量検出フィルタ1103による斜め方向検出フィルタ2は、
1 1 1 1 0
1 1 0 0 −1
1 1 0 0 −1
1 0 −1 −1 −1
0 −1 −1 −1 −1
である。この例では、注目画素を中心とする5×5画素マトリクスの各画素の画像データに、上記各係数値(重み値:注目画素宛ては”0”)を乗算した積の和を、注目画素の画像データの斜め方向検出値2とする。
上記の各種検出フィルタにより得られた値のうち、最大値がエッジ度として後段で使用される。エッジ度は、必要に応じて後段の平滑化フィルタ1104により平滑化される。これにより、スキャナの偶数画素と奇数画素の感度差の影響が軽減する。
平滑化の一例では、下記の平滑フィルタ
1 2 1
による積和演算値に、(1/4)を乗算した値を、平滑化したエッジ度とする。
テーブル変換回路1105により、求められたエッジ度をテーブル変換(ルックアップテーブルを用いる変換)する。このテーブル変換値により、線や点の濃さ(コントラスト,濃度を含む)および網点部の滑らかさを指定する。
エッジ度は、白地に黒い線や点などで最も大きくなり、印刷の細かい網点や、銀塩写真や熱転写原稿などのように画素の境界が滑らかなものになるほど小さくなる。テーブル変換回路1105によって変換されたエッジ度(画像信号C)と、ラプラシアンフィルタ1102の出力値(画像信号B)との積(画像信号D)が、平滑処理後の画像信号(画像信号A)に加算され、画像信号Eとして後段の画像処理回路の色相判定(1)406および色補正・UCR処理(1)407に伝達される。
色補正は上述した色補正・UCR処理回路(1)407にて行われる。色補正・UCR処理回路(1)407では、入力系の色分解特性と出力系の色材の分光特性の違いを補正し、忠実な色再現に必要な色材YMCの量を計算する色補正処理部と、YMCの3色が重なる部分をBk(ブラック)に置き換えるためのUCR処理部からなる。その処理の方法について図7〜図9の色空間の図を用いて説明する。
図7に示すように色補正は、無彩色軸(R=G=B(≡N軸))を中心として放射状に広がる平面で、色空間(R,G,B)を分割して行われる。彩度は、N軸に垂直に設けられたT軸に沿って変化する。また、色相は、T軸に平行な平面においてN軸を中心とした回転方向Uに沿って変化する。すなわち、所定の回転方向UにおいてN軸に平行に形成された面上のすべての点は、回転方向Uによって定まる色相を示す色の点である。また、点C,M,Yは、それぞれプリンタの一次色であるCMYにおいて、彩度が最大となる点である。また、点R,G,Bは、それぞれプリンタの2次色であるRGBにおいて、彩度が最大となる点である。プリンタ色再現領域672は、これらの点C,M,Y,R,G,Bと、点Wおよび点Kを曲線で結ぶことによって形成された略球面状の領域である。すなわち、このプリンタ色再現領域672の内側がプリンタにおいて出力可能な色の領域である。また、信号色領域660は、カラー画像信号に対する信号色が取り得る色の領域である。
なお、画像処理装置は、この色空間において信号色を補正する場合に、処理を簡単にするために、プリンタ色再現領域670をプリンタ色再現領域672とみなす、すなわちプリンタ色再現領域670をプリンタ色再現領域672とする。ここで、プリンタ色再現領域670は、8色の最大値に対応する点C,M,Y,R,G,B、点Wおよび点Kを直線で結ぶことによって形成された12面体状の領域である。なお、このように、プリンタ色再現領域670を、プリンタ色再現領域672とみなすことにより、上記信号色の補正量Xに実質的な誤差は生じない。
次に、図8に基づいて色相領域について説明する。図8は、複数の色相領域に分割された色空間を示している。C境界面633は、点C,W,Kにより定まる平面である。同様に、i境界面634〜638(i=M,Y,R,G,B)は、それぞれ、点i,W,K(i=M,Y,R,G,B)により定まる平面である。色空間は、これらの境界面633〜638によって分割される。これら境界面633〜638によって分割された色空間には、CB色相領域640、BM色相領域641、MR色相領域642、RY色相領域643、YG色相領域644、GC色相領域645が形成されている。
色相判定回路406による画像データの色相判定方法について説明すると、まず、3次元空間の色相判定の方法を説明し、次に2次元色平面における色相判定の方法について説明する。3次元空間の色相判定においては、画像データから各色相評価値Fxを算出し、色相評価値Fxに基づいて、信号色を含む色相領域の色相領域コードを決定する。ここで、色相評価値Fxの理論的な導出方法について説明する。図7に示した点C,M,Y,R,G,B,W,Kを示す色座標をそれぞれ(Dir,Dig,Dib)(i=c,m,y,r,g,b,w,k)と示すことにする。
例えば、点Cに対応する色座標は、(Dcr,Dcg,Dcb)である。この場合、例えば、C境界面633は下記(1)式で、境界面634〜638は下記(2)〜(6)式で、表される:
(Dcg−Dcb)・Dr+(Dcb−Dcr)・Dg+(Dcr−Dcg)・Db=0 ・・・(1)
(Dmg−Dmb)・Dr+(Dmb−Dmr)・Dg+(Dmr−Dmg)・Db=0 ・・・(2)
(Dyg−Dyb)・Dr+(Dyb−Dyr)・Dg+(Dyr−Dyg)・Db=0 ・・・(3)
(Drg−Drb)・Dr+(Drb−Drr)・Dg+(Drr−Drg)・Db=0 ・・・(4)
(Dgg−Dgb)・Dr+(Dgb−Dgr)・Dg+(Dgr−Dgg)・Db=0 ・・・(5)
(Dbg−Dbb)・Dr+(Dbb−Dbr)・Dg+(Dbr−Dbg)・Db=0 ・・・(6)。
色空間は、例えば、境界面633によって、CB色相領域640を含む領域とGC色相領域645を含む領域との2つの領域に分割される。同様に、色空間は、各境界面634〜638によって2つの領域に分割される。そこで、カラー画像信号がいずれの色相領域に含まれるかは、カラー画像信号が各境界面633〜638によって形成される2つの領域のうちいずれの領域に含まれるかに基づいて判定することができる。すなわち、(1)〜(6)式のそれぞれにカラー画像信号(Dr,Dg,Db)を代入して得られた値の正負に基づいて、カラー画像信号が含まれる色相領域を判定することができる。そこで、(1)〜(6)式に基づいて色相評価値Fxを定める。
すなわち、(1)〜(6)式の左辺をそれぞれFc,Fm,Fy,Fr,Fg,Fbとして、次のように算出する:
Fc=(Dcg−Dcb)・Dr+(Dcb−Dcr)・Dg+(Dcr−Dcg)・Db ・・・(7)
Fm=(Dmg−Dmb)・Dr+(Dmb−Dmr)・Dg+(Dmr−Dmg)・Db ・・・(8)
Fy=(Dyg−Dyb)・Dr+(Dyb−Dyr)・Dg+(Dyr−Dyg)・Db ・・・(9)
Fr=(Drg−Drb)・Dr+(Drb−Drr)・Dg+(Drr−Drg)・Db ・・・(10)
Fg=(Dgg−Dgb)・Dr+(Dgb−Dgr)・Dg+(Dgr−Dgg)・Db ・・・(11)
Fb=(Dbg−Dbb)・Dr+(Dbb−Dbr)・Dg+(Dbr−Dbg)・Db ・・・(12)。
すなわち、3次元空間の色相判定においては、(7)〜(12)式において定められた各色相評価値Fxを算出する。例えば、色空間における任意の点(Dr,Dg,Db)から算出されたFc,Fgが、「Fc≦0 and Fb>0」を満たす場合、この点はCB色相領域に含まれることが、つぎの表1からわかる。このように、各色相領域は、色相評価値Fxにより定義される。すなわち、表1に示した色相領域コードテーブルにおいて色相領域コードに対応付けられている色相評価値Fxの条件は、以上の式から定められた条件である。
表1 色相領域コードテーブル(その1)
色相評価係数の条件 色相領域コード
Fc≦0 and Fb > 00 {CB色相領域}
Fc≦0 and Fm > 01 {BM色相領域}
Fm≦0 and Fr > 02 {MR色相領域}
Fr≦0 and Fy > 03 {RY色相領域}
Fy≦0 and Fg > 04 {YG色相領域}
Fg≦0 and Fg > 05 {GC色相領域}。
なお、表1に示した色相領域コードテーブルにおいては、便宜的にN軸上の色座標をGC色相領域に含めているが、他の色相領域に含めてもよい。また色相評価値Fxは、(Dir,Dig,Dib)(i=c,m,y,r,g,b,w,k)の実際の値によって変化する。したがって、色相領域コードテーブル(表1)において各色相領域コードに対応付けるべき色相評価値の条件は色相評価値の値に応じて変更してもよい。
次に、3次元の色空間を2次元平面に写像し、2次元平面における、カラー画像信号の色座標を利用して、カラー画像信号が含まれる色相領域を判定する方法について、図10の色平面図と、色相領域判定部424の動作を示す図11のフローチャートに基づいて説明する。
図11に示すフローチャートで、まず、色相領域判定部424にカラー画像信号が入力されると、カラー画像信号の値を2次元化する(step250)。すなわち、カラー画像信号の値を下記の(13),(14)式(に代入して差分GRおよび差分BGを得る。これにより、カラー画像信号の色空間における値(Dr,Dg,Db)を、色平面における値(GR,BG)に変換する。図10は、カラー画像信号を写像すべき2次元平面を示している。この2次元平面において、「Dg−Dr」に相当する直線をGR軸とし、「Db−Dg」に相当する直線をBG軸とする。GR軸とBR軸とは互いに直交している。色空間上の点(Dr,Dg,Db)は、次の(13),(14)式により、図10に示す色平面に写像される:
GR=Dg−Dr ・・・(13)
BG=Db−Dg ・・・(14)。
また、色空間におけるN軸上の点(Dnr,Dng,Dnb)は、図10に示す色平面における点(Dng−Dnr,Dnb−Dng)に写像される。Dnr=Dng=Dnbであるから、
(Dng−Dnr,Dnb・Dng)=(0, 0) ・・・(15)
となる。すなわち、N軸上のすべての点は、図10に示す平面における原点nに写像される。また、色空間における点C,M,Y,R,G,Bは、原点nの周囲に図10に示すように配置されている。したがって、図8に示した6つの色相領域640〜645は、色平面においてN軸と点C,M,Y,R,G,Bとをそれぞれ結んだ直線で分割された領域740〜745に写像される。
次に、再度図11を参照すると、入力されたカラー画像信号の各色の値から差分GR、差分BG、および各色相評価値Fx’(x=c,m,y,r,g,b)を算出し(step252)、各色相評価値Fx’、差分GR、および差分BGに基づいて、色相領域コードテーブル(表2)を利用して、信号色を含む色相領域の色相領域コードを決定する(step254)。
表2 色相領域コードテーブル(その2)
色相評価係数の条件Fx’ 色相領域コードcode
BG≦fc’ and BG>fb’ 0 {CB部分色空間}
BG≦fb’ and BG<fm’ 1 {BM部分色空間}
BG≧fm’ and BG<fr’ 2 {MR部分色空間}
BG≧fr’ and BG<fy’ 3 {RY部分色空間}
BG≧fy’ and BG>fg’ 4 {YG部分色空間}
BG≦fg’ and BG≧fc’ 5 {GC部分色空間}。
色相評価値Fx’の導出方法について説明する。図10に示した色平面において、点Nと、点C,M,Y,R,G,Bとをそれぞれ結んだ直線、すなわち、直線NC、直線NM、直線NY、直線NR、直線NG、および直線NBはそれぞれ以下のように表される:
BG=(Dcb−Dcg)/(Dcg−Dcr)・GR(但し、Dcg−Dcr≠0) ・・・(16)
BG=(Dmb−Dmg)/(Dmg−Dmr)・GR(但し、Dmg−Dmr≠0) ・・・(17)
BG=(Dyb−Dyg)/(Dyg−Dyr)・GR(但し、Dyg−Dyr≠0) ・・・(18)
BG=(Drb−Drg)/(Drg−Drr)・GR(但し、Drg−Drr≠0) ・・・(19)
BG=(Dgb−Dgg)/(Dgg−Dgr)・GR(但し、Dgg−Dgr≠0) ・・・(20)
BG=(Dbb−Dbg)/(Dbg−Dbr)・GR(但し、Dbg−Dbr≠0) ・・・(21)。
(16)〜(21)式のそれぞれに、カラー画像信号のGR値を代入して得られるBG値と、実際のカラー画像信号のBG値との大小関係から、各式によって定まる直線と、カラー画像信号に対応する点との位置関係がわかる。したがって、カラー画像信号が、いずれの色相領域に含まれるかは、(16)〜(21)式にカラー画像信号のGR値を代入して得られるBG値と、カラー画像信号のBG値との大小関係に基づいて、判定することができる。そこで、(16)〜(21)式に基づいて次のように色相評価値Fx’を定める。すなわち、(16)〜(21)式の左辺を次のように、それぞれFc’,Fm’,Fy’,Fr’,Fg’,Fb’とする:
Fc’=(Dcb−Dcg)/(Dcg−Dcr)・GR ・・・(22)
Fm’=(Dmb−Dmg)/(Dmg−Dmr)・GR ・・・(23)
Fy’=(Dyb−Dyg)/(Dyg−Dyr)・GR ・・・(24)
Fr’=(Drb−Drg)/(Drg−Drr)・GR ・・・(25)
Fg’=(Dgb−Dgg)/(Dgg−Dgr)・GR ・・・(26)
Fb’=(Dbb−Dbg)/(Dbg−Dbr)・GR ・・・(27)。
例えば、色平面における任意の点(GR,BG)から算出されたFc’およびFb’が、「BG≦Fc’ and BG>Fb’」を満たす場合、この点は、CB色相領域に含まれることがわかる。すなわち、表2に示した色相領域コードテーブルにおいて色相領域コードに対応付けられている色相評価値Fx’の条件は、以上の式から定められた条件である。このように、表2の色相領域コードテーブルに色相評価値Fx’の条件が予め設定されている。したがって、色相判定回路424は、表2の色相領域コードテーブルのように、各色相領域コードに対応付けられている色相評価値Fx’の条件の中から、BGおよび色相評価値Fx’が満たす条件を特定し、色相領域コードテーブル(表2)において、この条件に対応付けられている色相領域コードを選択する。なお、表2に示した色相領域コードテーブルにおいては、N軸上の色座標をGC色相領域に含めているが、他の色相領域に含めてもよい。また色相評価値Fx’は、(Dir,Dig,Dib)(i=c,m,y,r,g,b,w,k)の実際の値によって変化する。したがって、色相領域コードテーブル(表2)において各色相領域コードに対応付けるべき色相評価値の条件は色相評価値Fx’の値に応じて変更してもよい。
なお、(13),(14)式に示した変換式によりカラー画像信号(Dr,Dg,Db)を色平面における値(GR,BG)に変換したが、これにかえて、以下に示す変換式により、変換してもよい:
GR=Ri・Dr+Gi・Dg+Bi・Db ・・・(28)
BG=Rj・Dr+Gj・Dg+Bj・Db ・・・(29)
ここで、
Ri=Gi=Bi=0, Rj=Gj=Bj=0
である。
入力された画像信号(R,G,B)が、分割された空間の何処に属するかを上述したように、色相判定回路424にて判定し、その後、各空間毎に予め設定しておいたマスキング係数を用いて、下記(30)式を用いて色補正処理を行う。その際、濃度調整やカラーバランス調整など、必要に応じてマスキング係数の線形処理等を行う。なお、以下で分割点とは、例えば図7における点G(Green)のように、境界面と辺が交わった点である。なお、下記式は行列式であり、縦線は行間で連続とみなす:
|Y(hue)| |aYB(hue) aYG(hue) aYR(hue) aY(hue)||B(hue)|
|M(hue)|=|aMB(hue) aMG(hue) aMR(hue) aM(hue)||G(hue)|・・・(30)
|C(hue)| |aCB(hue) aCG(hue) aCR(hue) aC(hue)||R(hue)|
|K(hue)| |aKB(hue) aKG(hue) aKR(hue) aK(hue)|| 1 | 。
色相hueをG(Green)とした場合は以下のような式になる:
|Y(G)| |aYB(G) aYG(G) aYR(G) aY(G)||B(G)|
|M(G)|=|aMB(G) aMG(G) aMR(G) aM(G)||G(G)|・・・(31)
|C(G)| |aCB(G) aCG(G) aCR(G) aC(G)||R(G)|
|K(G)| |aKB(G) aKG(G) aKR(G) aK(G)||1 | 。
ここで、左辺P(hue)(P=C,M,Y,K;hue=色相R,G,B,Y,M,C,K,W etc)をプリンタベクトル、右辺S(hue)(S=B,G,R;hue=色相R,G,B,Y,M,C,K,W etc)をスキャナベクトル、aPS(hue)(P=C,M,Y,K;S=B,G,R)を各色相毎の線形マスキング係数と呼ぶ。
通常、各空間の線形マスキング係数aPS(色相)(P=Y,M,C,K;S=R,G,B,定数)は、図8に示すような無彩色軸上の異なる2点(R1,G1,B1)及び(R2,G2,B2)と、無彩色軸上にない2境界面上の2点(R3,G3,B3)及び(R4,G4,B4)の計4点のR,G,Bの値とその色再現に最適な現像部C、M、Y及びKの記録値(C1,M1,Y1,K1)、(C2,M2,Y2,K2)、(C3,M3,Y3,K3)及び(C4,M4,Y4,K4)を予め決めておき、以下に示す演算により求める:
|Y(1)Y(2)Y(3)Y(4)| |aYB(3-4) aYG(3-4) aYR(3-4) aY(3-4)||B(1)B(2)B(3)B(4)|
|M(1)M(2)M(3)M(4)|=|aMB(3-4) aMG(3-4) aMR(3-4) aM(3-4)||G(1)G(2)G(3)G(4)|
|C(1)C(2)C(3)C(4)| |aCB(3-4) aCG(3-4) aCR(3-4) aC(3-4)||R(1)R(2)R(3)R(4)|
|K(1)K(2)K(3)K(4)| |aKB(3-4) aKG(3-4) aKR(3-4) aK(3-4)|| 1 2 3 4 |
・・・(32)。
(32)式より、両辺に、
|B(1) B(2) B(3) B(4)|
|G(1) G(2) G(3) G(4)|
|R(1) R(2) R(3) R(4)|
| 1 1 1 1 |
の逆行列
|B(1) B(2) B(3) B(4)|−1
|G(1) G(2) G(3) G(4)|
|R(1) R(2) R(3) R(4)|
| 1 1 1 1 |
をかけて、両辺を入れ替えると、
|aYB(3-4)aYG(3-4)aYR(3-4)aY(3-4)| |Y(1)Y(2)Y(3)Y(4)||B(1)B(2)B(3)B(4)|-1
|aMB(3-4)aMG(3-4)aMR(3-4)aM(3-4)|=|M(1)M(2)M(3)M(4)||G(1)G(2)G(3)G(4)|
|aCB(3-4)aCG(3-4)aCR(3-4)aC(3-4)| |C(1)C(2)C(3)C(4)||R(1)R(2)R(3)R(4)|
|aKB(3-4)aKG(3-4)aKR(3-4)aK(3-4)| |K(1)K(2)K(3)K(4)|| 1 1 1 1 |
・・・(33)
として線形マスキング係数aPS(色相)(P=Y,M,C,K; S=R,G,B)が得られる。ここで、aXY(3−4)は、色相3と色相4の間の色領域で成り立つマスキング係数を表す。また、各点のC、M、Y及びKの記録値はUCR(下色除去)前の等価無彩色濃度換算値とする。尚、以下では説明を簡略にするために、無彩色軸上の2点を白点と黒点とする。この場合、等価無彩色濃度換算値が取得る最大値をXmaxとすれば、各値には以下のような関係がある:
白点の場合: R1=G1=B1=C1=M1=Y1=0≧K1
黒点の場合: R1=G1=B1=C1=M1=Y1=Xmax≧K2
また、境界面上の2点は、現像部C、M、Y及びKの記録値の最小値が0で、記録値の最大値がXmaxとなる点、即ち、各境界面上で記録可能な、最も彩度の高い点とすると良い。すなわち、
Min(C3,M3,Y3)=0≧K3
Max(C3,M3,Y3)=Xmax
Min(C4,M4,Y4)=0≧K4
Max(C4,M4,Y4)=Xmax
が成立する。
現像部Kの記録値を現像部C、M、及びYのうちの最小値から、例えば以下のように決定しておくことで、UCR率を制御することもできる。
UCR率100%の場合: K=Min(C,M,Y)
UCR率 70%の場合:K=Min(C,M,Y)×0.7
図7のように6つの境界面で色空間(R,G,B)を分割する場合、少なくとも各境界面上の6点と無彩色軸上の2点の、計8点のR,G,Bの値と、その色の再現に最適な現像部のC、M、Y及びKの記録値を予め決めておき、これらに基づいて各空間のマスキング係数を求める。なお、上述にように各空間のマスキング係数を予め求めてROM、RAM等に記憶しておき、色補正において、色相判定で判定された色に応じて適切なマスキング係数を選択し、色補正を行うことができる。
CCDやCISの分光特性の違いを補正するために、上記の線形マスキング係数を図12に示したスキャナデータ・キャリブレーションチャートの読み取り値に基づいて新たな線形マスキング係数を算出する。以下、その方法について説明する。
無彩色軸上にない境界面上の点を、例えば標準的な分光特性を示すスキャナCCDで読取った場合の値を(Ri,Gi,Bi)(i=色相1〜4)とする。同じ点を他のスキャナで読み取った場合、スキャナCCDの分光特性のばらつきによりこの点は(Ri,Gi,Bi)(i=色相1〜4)とは異なる値である(Ri’,Gi’,Bi’)(i=色相1〜4)として読み取られる。
この結果、(1)式により現像部C、M、Y及びKの記録値は、
(Ci’,Mi’,Yi’,Ki’)(i=色相1〜4)
として計算される。すなわち、(32)式を次の(34)式のように表すことができる:
|Y(1') Y(2') Y(3') Y(4')| |aYB(3'-4') aYG(3'-4') aYR(3'-4') aY(3'-4')|
|M(1') M(2') M(3') M(4')|=|aMB(3'-4') aMG(3'-4') aMR(3'-4') aM(3'-4')|×
|C(1') C(2') C(3') C(4')| |aCB(3'-4') aCG(3'-4') aCR(3'-4') aC(3'-4')|
|K(1') K(2') K(3') K(4')| |aKB(3'-4') aKG(3'-4') aKR(3'-4') aK(3'-4')|
|B(1') B(2') B(3') B(4')|
|G(1') G(2') G(3') G(4')|
|R(1') R(2') R(3') R(4')|
| 1 1 1 1 |
・・・(34)。
(34)式より、色相領域3’−4’の線形マスキング係数
aPS(色相3’−4’)(P=Y,M,C,K;S=R,G,B)
を求めるために、両辺に、
|B(1') B(2') B(3') B(4')|
|G(1') G(2') G(3') G(4')|
|R(1') R(2') R(3') R(4')|
| 1 1 1 1 |
の逆行列
|B(1') B(2') B(3') B(4')|-1
|G(1') G(2') G(3') G(4')|
|R(1') R(2') R(3') R(4')|
| 1 1 1 1 |
をかけて、







|aYB(3'-4') aYG(3'-4') aYR(3'-4') aY(3'-4')| |Y(1') Y(2') Y(3') Y(4')|
|aMB(3'-4') aMG(3'-4') aMR(3'-4') aM(3'-4')|=|M(1') M(2') M(3') M(4')|×
|aCB(3'-4') aCG(3'-4') aCR(3'-4') aC(3'-4')| |C(1') C(2') C(3') C(4')|
|aKB(3'-4') aKG(3'-4') aKR(3'-4') aK(3'-4')| |K(1') K(2') K(3') K(4')|
|B(1') B(2') B(3') B(4')|-1
|G(1') G(2') G(3') G(4')|
|R(1') R(2') R(3') R(4')|
| 1 1 1 1 |
・・・(35)
として色相領域3’−4’の線形マスキング係数aPS(色相3’−4’)(P=Y,M,C,K; S=R,G,B)を求めることができる。同様に、他の色相の各々について線形マスキング係数aPS(各色相)(P=Y,M,C,K; S=R,G,B)を求めることができる。線形マスキング係数aPSは、コピーを行う対象である原稿の原稿種類に応じて変更することにより、コピーの色再現性を向上させることができる。
原稿種とはたとえば、インクを色材に用いた印刷原稿、YMC感光層を色材にした印画紙写真原稿、トナーを色材にした複写原稿、インクジェットプリンタ出力を原稿としたインクジェット原稿、特色インクを使用した地図原稿、蛍光ペンを識別させるための蛍光ペンを対象とした色補正係数などが一例としてあげられる。
すなわち、上記線形マスキング係数aPSとしては、上記の各原稿種に対応したPdi(i)(P=Y,M,C,K;i=各色相、原稿種=印刷、印画紙写真、複写原稿、地図、インクジェット、蛍光ペンetc)を操作部で選択された各画質モードに対応して各画質モードに対応したaPSdi(色相)(P=Y,M,C,K;S=R,G,B,定数)を演算し、色補正・UCR処理(1)(ASIC回路)407に設定してコピー時に用いる。Pdi(i)の「di」は、「原稿種」である:
|aYBdi(3'-4') aYGdi(3'-4') aYRdi(3'-4') aY(di3'-4')|
|aMBdi(3'-4') aMGdi(3'-4') aMRdi(3'-4') aMdi(3'-4')|=
|aCBdi(3'-4') aCGdi(3'-4') aCRdi(3'-4') aCdi(3'-4')|
|aCBdi(3'-4') aCGdi(3'-4') aCRdi(3'-4') aCdi(3'-4')|
|Ydi(1) Ydi(2) Ydi(3) Ydi(4)||B(1') B(2') B(3') B(4')|-1
|Mdi(1) Mdi(2) Mdi(3) Mdi(4)||G(1') G(2') G(3') G(4')|
|Cdi(1) Cdi(2) Cdi(3) Cdi(4)||R(1') R(2') R(3') R(4')|
|Kdi(1) Kdi(2) Kdi(3) Kdi(4)|| 1 1 1 1 |
・・・(39)
とする。
一方、UCR処理は次式を用いて演算することにより行うことができる:
Y’=Y−α・min(Y,M,C)
M’=M−α・min(Y,M,C)
C’=C−α・min(Y,M,C)
Bk= α・min(Y,M,C)
・・・(40)。
上式において、αはUCRの量を決める係数で、α=1の時100%UCR処理となる。αは一定値でも良い。例えば、高濃度部では、αは1に近く、ハイライト部(低画像濃度部)では、0に近くすることにより、ハイライト部での画像を滑らかにすることができる。
上記の色補正係数は、RGBYMCの6色相をそれぞれ更に2分割した12色相に、更に黒および白の14色相毎に異なる。色相判定回路424は、読み取った画像データがどの色相に判別するかを判定する。判定した結果に基づいて、各色相毎の色補正係数が選択される。
変倍処理回路408では、主走査,副走査変倍を行う。プリンタγ変換(1)409は、像域分離信号に応じて文字用・写真用のプリンタγ変換を行ったり、あるいは、二値階調処理回路410で二値化処理を行う前に、プリンタγ変換を行う。二値階調処理410では、FAX送信や、スキャナ配信を行う際に、単純二値化処理、二値ディザ処理、二値誤差拡散処理、二値変動閾値誤差拡散処理などの二値化処理を、文字モード、写真モード、文字・写真モードなど、操作部もしくは、I/F421に接続したLANを経由してPC(Personal Computer)などからの指示により、適応する。編集回路411では、端部マスク処理、論理反転などの編集処理を行う。
画像データ保管時には、Multilayer Bus412を経由して、圧縮・伸張処理回路416で、圧縮処理がなされ、HDDI/F418を介して、HDD(Hard Disk Drive)419内に圧縮された画像データが保管される。保管される画像データは、使用目的に応じて、RGB信号、K(Gray)信号、CMYK信号、RGBX信号(X信号は像域分離結果)として保管される。RGB信号は配信用、K(Gray)信号は配信やFAX送信用、CMYK信号は紙への印刷用、RGBX信号は、CMYKデータ生成、もしくは、sRGB信号に色空間変換を行い配信するなどの再処理用として保管する。
スキャナ400a,bにより読み取られた画像データを、FAX送信、あるいはスキャナ送信用(配信)に使用する場合には、色補正・UCR処理回路407で、s−RGBもしくはK(Gray)信号に変換したのち、I/F421を通して、配信される。
転写紙に印刷出力する場合には、色補正・UCR処理407でCMYKデータに変換され、Multilayer Bus412を経由して、特徴量抽出処理回路422にて、画像のエッジ、非エッジ、エッジと非エッジの中間の弱エッジなどの判定処理がなされ、プリンタγ変換(2)423,階調処理回路424で、エッジ、非エッジ、弱エッジなどの判定結果に応じて、プリンタγ変換処理が行われ、階調処理回路424で、二値あるいは多値のディザ処理、二値あるいは多値の誤差拡散処理、二値あるいは多値の変動閾値誤差拡散処理などの階調処理が行われる。ディザ処理は、1×1(1画素)のディザ無し処理から、m×nの画素(m,nは正の整数)からなるディザ処理まで、任意のサイズのディザ処理を選択することができる。ここでは、36画素まで(一例である)の画素を用いたディザ処理までを行うことができる。36画素すべての画素を使用するディザのサイズとしては、一例として主走査方向6画素×副走査方向6画素の計36画素、あるいは、主走査方向18画素×副走査方向2画素の計36画素などである。
図13aは、主走査方向6画素×副走査方向6画素の計36画素の画像マトリクスをディザ処理に用いた場合の、マトリクス内画素番号を図示した。図13bは、インデックステーブルの例で、図13c〜図13eは、主走査2画素×副走査2画素の階調処理テーブルの例である。図13bのインデックステーブルは、それぞれの画素と、その画素に適応される階調テーブルの番号との対応関係を記録したテーブルである。インデックステーブル、および階調処理テーブルは、階調処理回路410内にレジスタと呼ばれる一時的なメモリとして存在し、それぞれへの設定値は、CPUの制御により行われる。図13c〜図13eの横軸は画素に入力する画像信号で、縦軸は画素からの出力値を表す。図13cは、T1,T2,T3の3つのテーブルを図示し、図13dに対しては、T1およびT2のテーブルは、図13cと共通で、T4,T5のテーブルが異なっている。図13eは、T6,T7,T3のテーブルを図示した。T3のテーブルは、図13cと共通である。
図14は、画素の番号を主走査方向に1画素シフトするように値を設定した例である。図示しないが、このほかにも副走査方向にシフトさせる用に設定することも可能であり、これらの主走査方向のシフト量、および副走査方向のシフト量への値を設定する事により、YMCK各色毎にスクリーン角を異ならせた階調処理の設定も可能である。図15は、主走査方向2画素×副走査方向2画素のディザに対応するインデックステーブルの例である。
画像処理部12は、両面原稿に対し、第1スキャナ(CCD)400aで読み取る原稿面を処理するための画質モードを、第1変換特性の画質モード(印刷原稿モード、印画紙原稿モード、複写原稿モードなど)に設定し、スキャナ(CIS)400bで読み取る原稿面を処理するための画質モードを、第2変換特性を行う画質モード(地図原稿モード、蛍光ペンモード、鉛筆原稿モード)に設定し、原稿の両面を一度の搬送により読み取る。
図16に、画像処理部12の第2例を示した。図5の第1例とは、スキャナ(CCD)400aおよびスキャナ(CIS)400bから、二値階調処理回路410までのブロック図は同一で、図5の編集(1)411と、図16の編集(1)回路411とは同一である。スキャナ(CCD)400aおよびスキャナ(CIS)400bで読み取られた原稿の画像データRGBXは、グレー→RGB変換回路425、RGB合成回路426、内部パターン発生427、空間フィルタ(2)404a、ADS検出・除去405a,色相判定(2)406a,色補正・UCR処理(2)407a,パターン生成428,変倍408a,総量規制434,特徴量抽出回路422,プリンタγ変換(2)423,階調処理424,編集(2)435で設定された機能に応じて処理される。グレー→RGB変換425は、RGB画像データからGray信号を生成する。その際、Green信号をR=G=BとしてGray化する処理を、必要に応じて行なう。RGB合成回路426は、必要に応じてRGB画像データを上書き合成、透かし合成を行う。
内部パターン発生427は、必要に応じて、後述するACC(自動階調補正)パターンや、登録色パターンなどを発生する。空間フィルタ(2)404aは、必要に応じてエッジ強調、平滑化処理など空間フィルタ処理を行う。ADS検出・除去回路405aは、必要に応じて原稿追従型の地肌除去処理を行う。色相判定(2)406a,色補正・UCR処理(2)407aの機能はそれぞれ、色相判定(1)406,色補正・UCR処理(1)407と同様である。変倍(408a)の機能は、変倍408と同様である。総量規制434は、紙出力(印刷)用に、色補正・UCR処理(2)407aでCMYK信号に変換された場合に、転写紙上のトナーの総量を規制する。特徴量抽出回路422〜階調処理424は、図5の第1例のものと同じである。編集(2)435は、画像追加/削除、枠消去、センターマスクなどのマスク処理、白黒(論理)反転などを、必要に応じて行う。
図17に、図1,2の画像読み取り部である原稿スキャナ部を示し、図18には、第1読取り部である第1スキャナ400aの読取り電気系統の構成を示す。原稿は、図17の露光ランプ(キセノンランプ)により照射され、反射光は、CCD(Charge Coupled Device)5401のRGBフィルタにより色分解されて読みとられる。図18を参照すると、読取った画像信号は、増幅回路5402により所定レベルに増幅される。CCDドライバー5409は、CCD5401を駆動するためのパルス信号を供給する。CCDドライバー5409を駆動するために必要なタイミングパルスは、パルスジェネレータ5410で生成され、パルスジェネレータ5410は、水晶発振子などからなるクロックジェネレータ5411が発生するクロックパルスを基準信号とする。パルスジェネレータ5410は、サンプルホールド(S/H)回路5403がCCD5401からの信号をサンプルホールドするための必要なタイミングパルスを供給する。S/H回路5403によりサンプルホールドされたアナログカラー画像信号は、A/D変換回路5404で8ビット信号(一例である)にデジタル化される。黒補正回路5405は、CCDのチップ間、画素間の黒レベル(光量が少ない場合の電気信号)のばらつきを低減し、画像の黒部にスジやムラを生じることを防ぐ。すなわち、図19に示す黒データ読取り値(光を照射しないときの画信号)が基底レベルとなるように、主走査方向各画素の読取レベルを補正する。シェーディング補正回路5406は、白レベル(光量が多い場合の電気信号)を補正する。白レベルは、キセノンランプおよび第1ミラーを搭載した第1キャリッジを均一な白色板である基準白板の位置に移動して照射した時の白色データに基づき、照明光照射系,光学系やCCD5401の感度ばらつきを補正して、図19に示す基準白板の読取り値が主走査方向で均一(一定レベル)となるように、主走査方向各画素の読取レベルを補正する。FL補正430が、ランプの光量の変動による読取りレベルの変動を補正して、ランプ光量のばらつきあるいは変動によっても、基準白板読取りレベルを一定にする。
シェーディング補正401aおよびFL補正430をした信号すなわち画像データは、図5(又は図16)に示すメモリコントローラ432以降の画像処理部12により処理され、プリンタ412で出力(用紙に印刷)される。上記シェーディング補正回路401aは、CPU5414により制御され、ROM5413及びRAM5415に、CPU5414が行う制御に必要なデータを記憶する。CPU5414は、複写機101全体の制御を行うシステムコントローラ419とシリアルI/Fにより通信を行っている。CPU5414は、図示しないスキャナ駆動装置を制御し、第1スキャナ400aの駆動制御を行う。
増幅回路5402の増幅量は、ある特定の原稿濃度に対して、A/D変換回路5404の出力値が所望の値になるように決定する。一例として、通常のコピー時に原稿濃度が、0.05(反射率で0.891)のものを8ビット信号値で240値として得られるようにする。一方、シェーディング補正時には、増幅率を下げてシェーディング補正の感度を上げる。その理由は、通常のコピー時の増幅率では、反射光が多い場合には、8ビット信号で255値を超える大きさの画像信号となると、255値に飽和してしまい、シェーディング補正に誤差が生じるためである。
図20に、増幅回路5402で増幅された画像読取り信号の、S/H回路5403でサンプルホールドされるタイミングのレベルを示す。横軸は、増幅後のアナログ画像信号がS/H回路5403を通過するタイミングの時間経過で、縦軸は、増幅後のアナログ信号の大きさすなわち信号レベルを表す。所定のサンプルホールドタイミング5501でアナログ信号がサンプルホールドされて、A/D変換回路5404に信号が送られる。図20は、前述したシェーディング補正のための基準白板読取り時の増幅量は、基準白板読取りのピーク値を180とするものであること、ならびに、原稿読取り時の増幅量は、仮に基準白板読取りをすると、ピーク値が240となるものであることを示している。
図21には、第2読取り部である第2スキャナ(SIC)400bの構成を示す。LED光源からの光は、カバーを通過して原稿面を照明する。原稿からの反射光は、SLA(Self-focusing Lenz Array)により、等倍の光学センサ(以下では等倍センサという)に集光される。等倍センサでは、画像光がアナログ電気信号に光電変換され、CISドライバにより、画像データへのA/D変換,シェーディング補正401b、チップ間画素補間処理431などのデジタル処理が実行される。等倍センサの出力画像データは、図5に示す画像処理部12のメモリコントローラ432に出力され、メモリコントローラ432により、画像メモリ433に一時記憶がなされる。
次に、第1スキャナ(CCD)400aと第2スキャナ(CIS)400bの分光特性の相違について説明する。
図22は、第1スキャナ(CCD)400aのRGBフィルタの分光感度(一点鎖線)および、第2スキャナ(CIS)400bで使用されるRGBフィルタの分光感度(実線)の相対値を図示した。第1スキャナ(CCD)400aおよび、第2スキャナ(CIS)400bのそれぞれで使用されるRGBフィルタの分光感度のピーク波長と、Greenフィルタの短波長への広がりが多少異なっている。
図23は、第1スキャナ(CCD)400aで使用する光源であるXeランプの分光強度(一点鎖線)と、第2スキャナ(CIS)400bで使用する青色LED+黄色蛍光体の分光強度(実線)の、特定波長のレベルに対する相対値を図示した。第2スキャナ(CIS)400bの光源であるLEDは、450nm付近に青色LEDのピークがあり、長波長域にかけては黄色蛍光体により、ブロードな分光強度を有する。一方、第1スキャナ(CCD)で使用するXeランプ光源は、550nm付近を始めとして特徴的なピークが存在する。
図24は、第1スキャナ(CCD)400aの赤外カットフィルタの分光透過率(一点鎖線)と第2スキャナ(CIS)400bの赤外カットフィルタの分光透過率(実線)を図示した。第1スキャナ(CCD)400aの赤外カットフィルタの分光透過率は、650nm以上の長波長域に相違がある。
図25〜図27は、それぞれ、Yellow(1),(2)、Orange(1),(2)、Red(1),(2)の分光反射率の例を図示した。Yellow(1)とYellow(2)、Orange(1)とOrange(2)、Red(1)とRed(2)、とは分光反射率が0に近い波長から1.0にかけて変化する(反射率が立ち上がる)波長が異なる。
Xeランプを使用する第1スキャナ(CCD)400aでは、いずれも輝線のピークからずれているために、Yellow(1)のRGB成分とYellow(2)のRGB成分は、RGBそれぞれの成分ともほぼ等しい。また、Orange(1)のRGB成分とOrange(2)のRGB成分についても、Red(1)のRGB成分とRed(2)のRGB成分ともほぼ等しい。したがって、第1スキャナ(CCD)400aで読み込んだ場合には、Yellow(1)とYellow(2)、Orange(1)とOrange(2)、Red(1)とRed(2)のそれぞれの区別がつきにくい。
一方、第2スキャナ(CIS)400bで読み込んだ場合には、
{Yellow(1)のGreen成分}<{Yellow(2)のGreen成分)
{Orange(1)のRed成分}>{Orange(2)のRed成分)
{Red(1)のRed成分}>{Red(2)のRed成分)
となる。Yellow(1)とYellow(2)、Orange(1)とOrange(2)、Red(1)とRed(2)のそれぞれの判別をすることができる。
上記の、Orange(1)とOrange(2)、Red(1)とRed(2)の感色性を、第1スキャナ(CCD)400aと第2スキャナ(CIS)400bとで合わせる場合、第1スキャナ(CCD)400aで読み取ったRGB成分(Ra,Ga,Ba)すなわち第1画像データと、第2スキャナ(CIS)400bで読み取ったRGB成分(Rb,Gb,Bb)すなわち第2画像データのそれぞれの輝度を求めるための、第1変換特性を表す係数(kBa,kGa,kRa)と、第2変換特性を表す係数(kBb,kGb,kRb)は、原稿の両面の感色性あるいは色識別性を合わせる画像処理すなわち第1変換特性と第2変換特性による画像処理結果を同等とする第1画像処理においては、
第1画像データにかける輝度係数(kBa,kGa,kRa)=(1/8)(2,4,2) ・・・(41)
第2画像データにかける輝度係数(kBb,kGb,kRb)=(1/8)(2,6,0) ・・・(42)
などとする。このようにすると、原稿の両面の感色性あるいは色識別性を合わせることができる。第1画像処理は、両面で読み取った場合に、感色性あるいは色識別性を第1スキャナ(CCD)400aおよび第2スキャナ(CIS)400bに対する画像処理後の特性を合わせるものである。
しかしながら、(42)式の係数は、Red成分に対する係数を0とし、Red成分に対する色識別性あるいは感色性の感度を低下させることとなるので、Red成分に対する感色性あるいは色識別性を必要とする場合、第1変換特性と第2変換特性による画像処理結果を不一致とする第2画像処理においては、第1スキャナ(CCD)400aの第1画像データにかける、第1変換特性を表す輝度(あるいは濃度)算出係数は、
(kBa, kGa, kRa)=(1/8)(2,4,2) ・・・(43)
第2スキャナ(SIC)400bの第2画像データにかける、第2変換特性を表す輝度(あるいは濃度)算出係数は、
(kBb, kGb, kRb)=(1/8)(2,5,1) ・・・(44)
などのように、
「第1スキャナ400aの画像処理後のRedに対する感色性あるいは色識別性」<
「第2スキャナ400bの画像処理後のRedに対する感色性あるいは色識別性」
とする。この設定により、画像処理後のCCDとCIS、両デバイスの画像処理後の特性が異なるが、第2スキャナ(CIS)400bで読み取った場合の色識別性あるいは感色性の特性を生かすことができる。これが、第1スキャナ(CCD)400aから得られた第1画像データに対する画像処理パラメータ(第1変換特性)と、第2スキャナ(CIS)400bで読み取られた画像データに対する画像処理パラメータ(第2変換特性)が不一致の第2画像処理である。
第1画像処理と第2画像処理は、色相ごとに切り替え可能とする。たとえば、RGBCMYの6色相について、R(Red)とM(Magenta)、Y(Yellow)色相の色相は第2画像処理で、それ以外のGBC(Green,Blue,Cyan)は第1画像処理で処理するなどというように、色相ごとに切り替え可能である。また、輝度(あるいは濃度)算出係数は、色相ごとに変更することも可能である。
Figure 2009232289
この第1画像処理と第2画像処理とは、出力するカラーモード、画質モードにより、一例として表6に記載するようにカラーモードと画質モードとに応じて次のように切り替える。
Figure 2009232289
ここで、赤黒モードとは、原稿の赤色の色相のみ、赤で印刷(もしくは配信)し、原稿の赤色相以外の色相を黒で印刷(もしくは配信)するカラーモードである。また、2色モードとは、原稿の無彩色をユーザによって指定された第1色(黒など)で印刷(もしくは配信)し、原稿の有彩色をユーザによって指定された第2色(Greenなど)で印刷(もしくは配信)するカラーモードである。原稿の無彩色をGreenに、原稿の有彩色を黒として印刷もしくは配信することも可能である。シングルカラーモードは、カラー原稿もしくはモノトーンの原稿を、ユーザが指定した1色(黒や、赤などの単一色)により印刷もしくは画像データとして配信するモードである。フルカラーモードは、原稿の色味に応じて、CMYKのすべてのトナーを使用して多色再現するカラーモードである。
輝度(あるい濃度)算出係数(kB,kG,kR)は、色補正・UCR処理(1)407に設定するマスキング係数の算出において、図28のstep304にて選択される。
Figure 2009232289
次に、彩度の設定方法について説明する。
(step1) RGB信号(R1,G1,B1)からY(輝)uvへの変換
RGB信号からY(輝度)UVへの変換係数(kR,kG,kB)として、
|Y1(輝)(hue)| |aY(輝)B(hue) aY((輝)G(hue) aY(輝)R(hue)||B1(hue)|
|U1(hue) |=|aUB(hue) aUG(hue) aUR(hue) ||G1(hue)|
|V1(hue) | |aVB(hue) aVG(hue) aVR(hue) ||R1(hue)|
・・・(45)
とする。ここで、YellowのYと区別するために、輝度をY(輝)と表記した。
係数a[Y(輝)UV][RGB](hue)は、RGB→Y(輝)UVへの変換マトリックスである。a[Y(輝)UV][RGB](hue)は、第1スキャナ(CCD)400a用,第2スキャナ(CIS)400b用のそれぞれに最適化した係数を用いるが、それぞれスキャナ(CCD)400a用,スキャナ(CIS)400bに最適化せずに、同一の値を用いても、同様な効果は得られる。
(step2) 各色相毎に第1スキャナ(CCD)400a用彩度係数Chroma(Hue, CCD)もしくは、第2スキャナ(CIS)用彩度係数Chroma(Hue, CIS)を積算する。
U2(hue)=Chroma(hue, CCD or CIS)×U1(hue)
V2(hue)=Chroma(hue, CCD or CIS)×V1(hue)
(Step3) Y(輝)uvRGBからの変換
|B2(hue)| |aY(輝)B(hue) aY((輝)G(hue) aY(輝)R(hue)|-1 |Y1(輝)(hue)|
|G2(hue)|=|aUB(hue) aUG(hue) aUR(hue) | |U2(hue) |
|R2(hue)| |aVB(hue) aVG(hue) aVR(hue) | |V2(hue) |
・・・(46)
変換されたRGB信号(R2, G2、B2)を、(30)式の右辺(R(色相)、G(色相),B(色相))に代入して、彩度補正後のマスキング係数として反映する。
Figure 2009232289
第1スキャナ(CCD)400aで読み取ったデータに対して、第2スキャナ(CIS)400bで読み取ったデータは、文字の色づきがしやすいために、第1スキャナ(CIS)400bで読み取った画像データの彩度を抑制するパラメータを第1画像処理用とし、彩度を抑制しないパラメータを第2画像処理用とする。
Figure 2009232289
フルカラーモードの実施例を表10に、赤黒モードの実施例を表5に、2色モード(ただし、有彩色を黒に変更しない)設定を表8に示した。
Figure 2009232289
印刷原稿モードは、印刷インクの色再現性や網点に合わせてモアレが出にくいような画像処理パラメータを設定する画質モードである。印画紙モードは、印画紙に使用される色材に色再現性を合わせた画像処理パラメータを設定する。複写原稿モードは、CMYKトナーの色再現性に合わせた画像処理パラメータを設定する。印刷インクは、特殊インクあるいは特色を除いたプロセスインクの分光反射率は、上記の図12〜図14のYellow(1)(2)、Orange(1)(2)、Red(1),(2)などに比べて比較的ブロードで、種類も限られているので第1画像処理を用いている。ただし、プロセスインク以外を使用する割合が多い原稿種などの色識別のために、フルカラーモードにおいては第2画像処理も印刷原稿(2)モードとして選択可能である。印画紙,複写原稿なども、やはり色材の種類が限られていることと、色材の分光反射率がブロードであることから、同様な理由で第1画像処理を用いる。地図原稿モードは、道路地図や国土地理院や各市町村で発行されている地図などの色再現性を重視した画像処理パラメータを設定する。特に、発行する市町村により使用される色材が異なる場合があるために、上記の第2画像処理を使用することは有効である。蛍光ペンモードや色鉛筆モードは、蛍光塗料やあるいはマーカーインクを使用したモードで、塗料の種類が多いことから、多様な原稿・色材に対応するために第2画像処理を用いる。
操作部142(図4)などから、読み取る原稿種(あるいは原稿種モード)を指定された際に、設定された原稿種に応じて、第1スキャナ(CCD)400aで読み取るか、第2スキャナ(CIS)400bで読み取るかを、制御部15のCPUにより判定する。判定結果によって、操作画面にADFにシート状の原稿を載置する場合に、原稿面を下向き(あるいは上向き)にして第2スキャナ(CIS)400bで読み取るか、あるいは原稿面を上向き(あるいは下向き)に載置して第1スキャナ(CCD)400aで読み取るかを、使用者に報知する。また、別の手段として、指定された原稿種類に基づいて、第1スキャナ(CCD)400aで読み取るか、第2スキャナ(CIS)400bで読み取るかに応じて、ADF内で原稿を必要に応じて反転させる。すなわち、一例として、読み取り面を常に上向きに設定し、印刷原稿モードが指定された場合には、第1スキャナ(CCD)400aで読み取る。蛍光ペンモードが指定された場合には、ADF内で原稿を反転し、第2スキャナ(CIS)400bで読み取る。
図16の、第2例の画像処理部12において、第2スキャナ400bの画像データを補正する第2変換特性を適応する画像処理パラメータを設定する際に、色補正・UCR処理(1)407においては、第1スキャナ400aの画像データを補正する第1変換特性により画像処理パラメータを設定し、第1スキャナ(CCD)400aからの入力か、第2スキャナ(CIS)400bからの入力かに基づいて第1変換特性のパラメータか第2変換特性のパラメータかに切り替え、画像処理後の画像データをHDD419内に保管する。その際に、第1スキャナ(CCD)400aによって読み取られた画像データであるか、第2スキャナ(CIS)400bによって読み取られた画像データであるかを、書誌情報として画像データと付加・もしくは対応させて記憶させる。プリンタ415を用いての印刷、もしくは、I/F421からの配信の際には、色補正・UCR処理(2)407aにおいて、付加もしくは対応させて記憶された書誌情報に基づいて、第1スキャナ(CCD)400aに読み取られた画像データであるか、第2スキャナ(CIS)400bによって読み取られた画像データであるかより、画像処理パラメータを、第1変換特性のものか第2変換特性のものかに切り替える。
内部パターン発生427が、後述するACC(自動階調補正)で使用するスキャナγ変換テーブルは、上述したコピー用のスキャナγ変換テーブルと異なり、読み取り対象である転写紙上のトナーの分光反射率特性に対して感度が高く、またCCDの分光感度バラつきの影響を補正するようにACCパターン読み取り用のスキャナγ変換テーブルを、スキャナデータ・キャリブレーションチャートの有彩色パッチの読み取り値を用いて作成するものである。
色味の異なる有彩色パッチと無彩色パッチとから、後述する図29に示すACCパターンの読み取り用のスキャナγ変換テーブルの作成を、Yellowトナー読み取り用のスキャナγ補正テーブルの作成方法を一例として、図30を参照して説明する。Yellowトナーの読み取りは、スキャナのRGBの3つの読み取り信号のうち、トナー量の変化に対してもっとも感度があるBlue信号の読み取り値を用いる。以下に、有彩色パッチと無彩色パッチの読み取り値の例を示す。
表11は、イエロートナーの補正用に使用する有彩色(カラー)パッチの例で、これは、Yellowトナーの補正用として抽出したカラーパッチを、基準となるスキャナで読み取った数値の例である。Yellowトナーの読み取りに際しては、Blue信号の感度が高いために、Blue信号を用いる。色味が異なる複数の有彩色のカラーパッチから、異なるBlue信号値を出力する1.White,2.Yellow,5.Blue,6.Cyan,10.Gray,11.BlackのRGB読取り信号のうち、Blue信号を用いることにより、Yellowトナー読取り用の補正テーブルを作成する。
Figure 2009232289
ACC実行時のYellow読み取り用の補正テーブルを作成するにあたり、スキャナデータ・キャリブレーションチャートは印刷インクで作成されているので、トナーの分光反射率とのずれが生じる。その分のBlue用の補正係数kの例を表11に示した。上記補正係数を次のようにして求める。
図30の横軸は波長で、縦軸はグラフa)については左側の軸に示したCCDの分光感度[%]、グラフc)、d)に対しては右側の軸の分光反射率[%]である。a)はBlue信号のフィルタの分光感度で、c)はイエロートナーの分光反射率、d)はイエローインクの分光反射率、m)は付着量が少ない場合のブラックトナーの分光反射率を表す。a)の分光感度には、CCDのBlueフィルタの分光透過率に、光源の分光エネルギーの積とした。Blue信号の出力B(CCD,色材)は、波長λに対して、CCDの分光感度S(CCD,λ)と色材の分光反射率ρ(色材、λ、面積率)との積
S(CCD,λ)×ρ(色材、λ,面積率)
に対する波長λに対しての積分値である。すなわち、
B(CCD,色材,面積率)=∫S(CCD,λ)・ρ(色材,λ,面積率)dλ
である。Yellowトナー(以後“Yトナー”と略す)とYellowインク(以後、’Yインク’と略す)を読み取った時のCCDの分光感度特性aに対するBlue信号をそれぞれ次のように表す:
B(a,Yトナー、100%)=∫S(a,λ)・ρ(Yトナー、λ,100%)dλ
・・・(47)
B(a,Yインク,100%)=∫S(a,λ)・ρ(Yインク、λ,100%)dλ
・・・(48)
分光感度S(a、λ)を使用するスキャナの代表的な値とし、Yトナーρ(Yトナー、λ)とYインクの分光反射率ρ(Yインク、λ)を分光測色計による測定によって求める。これにより、B(a,Yトナー)およびB(a,Yインク)を求めることができる。
スキャナデータ・キャリブレーションチャート上の、印刷インクのYellowパッチを読み取って得たBlue信号の読み取り値B(Yインク)から、ACC実行時のYトナーの読み取り値用として、Yトナーを読み取った場合の読み取り値B(Yトナー)を予測する際に、補正する係数k(Yellow)として、
B(Yトナー)=k(Yellow)×B(Yインク)
ただし、
k(Yellow)=B(a,Yトナー,100%)/B(a,Yインク,100%)
などとする。
上記は、Yellowトナーについて記載したが、他の色パッチについては、CCDのBlueの分光感度が0でない領域において、Yellowトナーの分光反射率と、計算しようとする印刷インクによる色パッチの反射率が略等しい、Yトナーの面積率(もしくは、単位面積あたりのトナー付着量[mg/cm])を用いる。図31には、i)青緑インクの分光反射率特性と、c)面積率50%のYellowトナーの分光反射率を示す。Blue信号の読み取り値が、Yellowトナー(インク)の読み取り値よりも低い読み取り値を得るパッチ(Black、Greenなど)に関しては、補正係数の計算を行わず係数を1として使用する。表11には、このようにして求めた補正係数kを記載した。
ACCパターン読み取り値補正用の変換テーブルの作成方法を図32に示す。図32の第1象現は、求めるACCパターン読み取り値補正用の変換テーブルを表し、横軸はACCパターン読み取り値、縦軸は変換後の値を表す。第4象現の縦軸は有彩色ならびに無彩色パッチの上記補正係数kでの補正後の読み取り値を表し、グラフは有彩色&無彩色パッチの読み取り値から、ACCパターン読み取り値補正用の変換テーブルを求めるための目標値(基準値)を表す。第3象現の横軸は有彩色ならびに無彩色パッチの読み取り値の基準値で、グラフは、有彩色ならびに無彩色パッチをスキャナで読み取った読み取り値を、前記補正係数kで補正した値を表した。第2象現は無変換(スルー)である。
図32に示した特性により、第3象現の読み取り値の結果(a)、(a’)から、それぞれ第1象現の(b)、(b’)の求めるACCパターン読み取り値補正用の変換テーブル
D[ii] (ii=0,1,2,…,255)
が作成される。図32の第4象現に示した読み取り値の目標値は、ACCパターンで読み取るYMCKの各トナー毎に作成する。これにより、ACC(自動階調補正)の調整精度を向上する。
表12は、Cyanトナーの補正用として抽出したカラーパッチを、基準となるスキャナで読み取った数値の例である。なお、Cyanトナーの読み取りに際しては、Red信号の感度が高いために、Red信号を用いる。そこで、色味が異なる複数の有彩色のカラーパッチから、異なるRed信号値を出力する、1.White,2.Yellow,3.Red(もしくは4.Magenta),5.Magenta〜Blueの間の色1,6.Magenta〜Blueの間の色2,7.Blue,8.Cyan,10.Gray,11.Blakの有彩色並びに無彩色パッチのRed信号を用いてACC実行時のCyanトナー読み取り用の補正テーブルを作成する。ACC実行時のCyan読み取り用のスキャナγ変換テーブルを作成するにあたり、スキャナデータ・キャリブレーションチャートは印刷インクで作成されているので、トナーの分光反射率とのずれが生じる。その分のRed用の補正係数の例を表12に示した。
Figure 2009232289
画像濃度(階調性)の自動階調補正(ACC:Auto Color Calibration)の機能を選択するための操作画面について説明する。図33に示すように、スキャナ部400aのコンタクトガラスの近くに操作部142があり、該操作部の液晶画面118には、通常は図34に示すコピー入力画面が表示されている。図33に示す操作部142のカラー調整/登録ボタンをユーザが操作すると、液晶画面118には、図35に示す自動階調補正メニューすなわちACCメニューが表示される。このACCメニューの「コピー使用時」、あるいは「プリンタ使用時」用の自動階調補正の[実行]を選択すると、図36の画面が表示される。「コピー使用時」を選択した場合には、コピー使用時に使用する階調補正テーブルが、「プリンタ使用時」を選択するとプリンタ使用時の階調補正テーブルが参照データに基づいて変更される。変更後のYMCK階調補正テーブルで画像形成を行った結果が、望ましくない場合には、処理前のYMCK階調補正テーブルを選択することができるように、[元に戻す]キーが図35の画面中に表示されている。
画像濃度(階調性)の自動階調補正(ACC:Auto Color Calibration)の動作を、図37のフローチャートに基づいて説明する。図35の画面で、「コピー使用時」、あるいは「プリンタ使用時」用の自動階調補正の[実行]を選択すると、図38の画面が表示される。図38の画面中の印刷スタートキーを押し下げると、図29に示すような、YMCK各色、及び文字、写真の各画質モードに対応した、複数の濃度階調パターンを転写材上に形成する(STEP 1)。この濃度階調パターンは、あらかじめ画像処理部12のROM中に記憶・設定がなされている。パターンの書込み値は、16進数表示で、00h,11h,22h,…,EEh,FFhの16パターンである。図29では、地肌部を除いて5階調分のパッチを表示しているが、00h〜FFhの8ビット信号の内、任意の値を選択することができる。文字モードでは、パターン処理などのディザ処理を行わず、1ドット256階調でパターンが形成され、写真モードでは、後述するディザ処理が行われる。
転写材(用紙)にパターンが出力された後、転写材を原稿台118上に載置するように、操作画面上には、図39の画面が表示される。画面の指示に従い、パターンが形成された転写材を原稿台に載置して(STEP 2)、図39の画面で“読み取りスタート”を選択するか、または“キャンセルを選択する(STEP 3)。”キャンセル“を選択した場合には終了する(STEP 4)。
しかし“読み取りスタート”を選択すると、スキャナが読取り動作し、YMCK濃度パターンのRGBデータを読み取る(STEP 5)。この際、パターン部のデータと転写材の地肌部のデータを読み取る。パターン部のデータが正常に読み取られたかの判断を行う(STEP 6)。正常に読み取られない場合には、再び図39の画面が表示される。2回正常に読み取られない場合には処理を終了する(STEP 7)。
ACCパターンの各読み取り値は、前述したACCパターン読み取り値補正用テーブルD[ii](ii=0,1,2,…,255)で、YMCK各色毎に補正する。(STEP 8)地肌データを用いた処理の”実行”・”非実行”を図35の画面で選択された結果により判断する(STEP 9)。地肌データを用いた処理の”実行”が選択されていた場合には、読み取りデータに対する地肌データ処理を行う(STEP 10)。更に、参照データの高画像濃度部の補正の”実行”・”非実行”を図35の画面で選択された結果により判断する(STEP 14)。参照データの高画像濃度部の補正の”実行”が選択されていた場合には(STEP 11)、参照データに対する高画像濃度部の処理を行う(STEP 12)。YMCK階調補正テーブルを作成・選択を行う(STEP 13)。上記の処理をYMCKの各色について行う(STEP 14)。上記の処理を写真、文字の各画質モード毎に行う(STEP 15)。処理中には、操作画面には図40の画面が表示される。
処理終了後のYMCK階調補正テーブルで画像形成を行った結果が、望ましくない場合には、処理前のYMCK階調補正テーブルを選択することができるように、[元に戻す]キーが図35の画面中に表示されている。
地肌の補正について説明する。地肌の補正の処理の目的として2つある。1つは、ACC時に使用される転写材の白色度を補正することである。これは、同一の機械に、同じ時に画像を形成しても、使用する転写材の白色度によって、スキャナで読み取られる値が異なるためである。これは補正しない場合のデメリットとしては、例えば、白色度が低い、再生紙などをこのACCに用いた場合、再生紙は一般にイエロー成分が多いために、イエローの階調補正テーブルを作成した場合に、イエロー成分が少なくなるように補正する。この状態で、次に、白色度が高いアート紙などでコピーをした場合に、イエロー成分が少ない画像となって望ましい色再現が得られない場合がある。
もう一つの理由としては、ACC時に用いた転写紙の厚さ(紙厚)が薄い場合には、転写材を押さえつける圧板など色が透けてスキャナに読み取られてしまう。例えば、圧板の代わりにADF(Auto Document Feeder)と呼ばれる原稿自動送り装置を装着している場合には、原稿の搬送用にベルトを用いているが、これが使用しているゴム系の材質により、白色度が低く、若干の灰色味がある。そのため、読み取られた画像信号も、見かけ上、全体に高くなった画像信号として読み取られるために、YMCK階調補正テーブルを作成する際に、その分薄くなるように作成する。この状態で、今度は紙厚が厚く、透過性が悪い転写紙を用いた場合には、全体の濃度が薄い画像として再現されるため、必ずしも望ましい画像が得られない。
上記のような不具合を防ぐために、紙の地肌部の読み取り画像信号から紙の地肌部の画像信号により、パターン部の読み取り画像信号の補正を行っている。しかし、上記の補正を行わない場合にもメリットがあり、常に再生紙のように、イエロー成分が多い転写紙を用いる場合には、補正をしない方がイエロー成分が入った色に対しては色再現が良くなる場合ができる。また、常に、紙厚が、薄い転写紙のみしか用いない場合には、薄い紙に合わせた状態に階調補正テーブルが作成されるというメリットがある。上記のように、使用者の状況と好みとに応じて、地肌部の補正をON/OFFを行うことができる。
転写紙上に形成した階調パターン(図29)の書込み値を
LD[i](i=0,1,…,9)
とし、形成されたパターンのスキャナでの読み取り値をベクトル型式で
v[t][i]≡(r[t][i],g[t][i],b[t][i])
(t=Y,M,C,orK,i=0,1,…,9)
とする。(r,g,b)の代わりに、明度、彩度、色相角(L*,c*,h*),あるいは、明度、赤み、青み(L*,a*,b*)などで表しても良い。あらかじめ制御部15(図4)のROM416またはRAM417(図1,2)に記憶してある基準となる白の読み取り値を(r[W],g[W],b[W])とする。
この前置きに基づいて、ACC実行時にγ変換処理部410で行われる階調変換テーブル(LUT)の生成方法について説明する。
パターンの読み取り値
v[t][i]≡(r[t][i],g[t][i],b[t][i])
において、YMCトナーの各補色の画像信号はそれぞれ
b[t][i],
g[t][i],
r[t][i]、
であるので、それぞれの補色の画像信号のみを用いる。ここでは、後の記載を簡単にするために、
a[t][i](i=0,1,2,…,9;t=C,M,Y,orK)
を用いて表す。階調変換テーブルを作成すると処理が簡単である。なお、ブラックトナーについては、RGBのいずれの画像信号を用いても十分な精度が得られるが、ここでは、G(グリーン)成分を用いる。参照データは、スキャナの読み取り値
v0[t][i]≡(r0[t][i],g0[t][i],b0[t][i])
及び対応するレーザの書込み値
LD[i](i=1,2,…,m)
の組によって与えられる。同様に、YMCの補色画像信号のみを用いて、後の記載を簡単にするために、
A[t][n[i]]
(0≦n[i]≦255;i=1,2,…,m;t=Y,M,CorK)
と表す。mは参照データの数である。
YMCK階調変換テーブルは、前述したa[LD]とROM416中に記憶されている参照データA[n]とを比較することによって得られる。ここで、nは、YMCK階調変換テーブルへの入力値で、参照データA[n]は、入力値nをYMCK階調変換した後のレーザ書込み値LD[i]で出力したYMCトナー・パターンを、スキャナで読み取った読み取り画像信号の目標値である。ここで、参照データは、プリンタの出力可能な画像濃度に応じて補正を行う参照値A[n]と補正を行わない参照値A[n]との2種類の値とからなる。補正を行うかどうかの判断は、予めROMまたはRAM中に記憶されている後述する判断用のデータにより判断される。この補正については後述する。
前述したa[LD]から、A[n]に対応するLDを求めることにより、YMCK階調変換テーブルへの入力値nに対応するレーザ出力値LD[n]を求める。これを、入力値i=0,1,…,255(8bit信号の場合)に対して求めることにより、階調変換テーブルを求めることができる。その際、YMCK階調変換テーブルに対する入力値
n=00h,01h…,FFh(16進数)
に対するすべての値に対して、上記の処理を行う代わりに、
ni=0,11h,22h,…,FFh
のようなとびとびの値について上記の処理を行い、それ以外の点については、スプライン関数などで補間を行うか、あるいは、予めROM416中に記憶されているYMCKγ補正テーブルの内、上記の処理で求めた
(0,LD[0]),
(11h,LD[11h]),
(22h,LD[22h]),
・・・,
(FFh,LD[FFh])
の組を通る、最も近いテーブルを選択する。
上記の処理を図41に基づいて説明すると、図41の第1象現(a)の横軸は、YMCK階調変換テーブルへの入力値n、縦軸は、スキャナの読み取り値(処理後)で、前述した参照データA[i]を表す。スキャナの読み取り値(処理後)は、階調パターンをスキャナで読み取った値に対し、RGBγ変換(ここでは変換を行っていない)、階調パターン内の数ヶ所の読み取りデータの平均処理及び加算処理後の値であり、演算精度向上のために、ここでは、12ビットデータ信号として処理する。図の第2象現(b)の横軸は、縦軸と同じく、スキャナの読み取り値(処理後)を表す。第3象現(c)の縦軸は、レーザ光(LD)の書込み値を表す。このデータa[LD]は、プリンタ部の特性を表す。また、実際に形成するパターンのLDの書込み値は、
00h(地肌),11h,22h,…,EEh,FFh
の16点であり、飛び飛びの値を示すが、ここでは、検知点の間を補間し、連続的なグラフとして扱う。第4象現のグラフ(d)は、YMCK階調変換テーブルLD[i]で、このテーブルを求めることが目的である。グラフ(f)の縦軸・横軸は、グラフ(d)の縦軸・横軸と同じである。検知用の階調パターンを形成する場合には、グラフ(f)に示したYMCK階調変換テーブル(g)を用いる。グラフ(e)の横軸は、第3象現(c)と同じであり、階調パターン作成時のLDの書込み値と階調パターンのスキャナの読み取り値(処理後)との関係を表すための、便宜上の線形変換を表す。ある入力値nに対して参照データA[n]が求められ、A[n]を得るためのLD出力LD[n]を階調パターンの読み取り値a[LD]を用いて、図中の矢印(l)に沿って求める。
演算手順を図42のフローチャートに基づいて説明する。
(step 101) YMCKγ補正テーブルを求めるために必要な入力値を決める。ここでは、
n[i]=11(h)×i(i=0,1,…,imax=15)
とした。
(step 102) 参照データA[n]を、プリンタの出力可能な画像濃度に応じて補正する。プリンタ部で作成可能な最大画像濃度を得られるレーザの書込み値を、FFh(16進数表示)であるとし、この時のパターンの読み取り値m[FFh]をmmaxとする。低画像濃度側から中間画像濃度側にかけて補正を行わない参照データを、
A[i](i=0,1,…,i1)
とし、高画像濃度側の補正を行わない参照データを、
A[i](i=i2+1,…,imax−1)(i1≦i2,i2≦imax−1)
とし、補正を行う参照データを、
A[i](i=i1+1,…,i2)
とする。
以下では、RGB−γ変換を行わない、原稿反射率に比例した画像信号として仮定して、具体的な計算方法を述べる。補正を行わない参照データの内、高画像濃度部の最も画像濃度が低い参照データA[i2+1]と、低画像濃度部の最も画像濃度が低い参照データA[i1]とから、そのデータの差Δrefを求める。すなわち、
Δref=A[i1]−A[i2+1] ・・・(50)
ここで、反転処理であるRGBγ変換を行わない反射率リニアあるいは明度リニアの場合には、Δref>0である。一方、プリンタ部で作成可能な最大画像濃度を得られるパターンの読み取り値mmaxから、同様に差Δdetを求める。すなわち、
Δdet=A[i1]−mmax ・・・(51)
とする。
これにより、高濃度部の補正を行った参照データA[i](i=i1+1,…,i2)を、
A[i]=A[i1]+(A[i]−A[i1])×(Δdet/Δref)・・・(52)
(i=i1+1,i1+2,…,i2−1,i2)
とする。
(step 103) n[i]に対応するスキャナの読み取り画像信号m[i]を参照データA[n]から求める。実際には、飛び飛びのn[j]に対応する参照データ
A[n[j]](0≦n[j]≦255,j=0,1,…jmax,n[j]≦n[k]forj≦k)
を次のようにする:
n[j]≦n[i]<n[j+1]
となるj(0≦j≦jmax)を求める。8bit画像信号の場合、
n[0]=0,
n[jmax]=255,
n[jmax+1]=n[jmax]+1,
A[jmax+1]=A[jmax]
として参照データを求めておくと、計算が簡単になる。また、参照データの間隔は、n[j]はできるだけ小さい間隔である方が、最終的に求めるγ補正テーブルの精度が高くなる。
(step 104)
書込み値LDに対するACCパターン読み取り値a[LD]を、前述した補正用テーブルD[ii](ii=0,1,2,…,255)(図43のb)もしくはb’)として例示)を用いて補正する:
a1[LD]=D[a[LD]]
このa1[LD]を、以下では、a[LD]として表記する。
(step 105) 上記のようにして求めたjから、m[i]を次式から求める:
m[i]=A[j]+(A[j+1]−A[i])・(n[i]−n[j])/(n[j+1]−n[j])
ここでは、一次式により補間したが、高次関数やスプライン関数などで補間を行っても良い。その場合には、
m[i]=f(n[i])
とする。k 次関数の場合には、


f(x)=Σbi xi
i=0
などとする。
(step 106) m[i]を得るためのLDの書込み値LD[i]を同様な手順によって求める:
RGBγ変換を行っていない画像信号データを処理する場合には、LDの値が大きくなるに応じて、a[LD]が小さくなる。すなわち、
LD[k]<LD[k+1]に対して、
a[LD[k]]≧a[LD[k+1]]
となる。
ここで、パターン形成時の値を、LD[k]=00h,11h,22h,…,66h,88h,AAh,FFh,(k=0,1,…,9)の10値とした。これは、トナー付着量が少ない画像濃度では、トナー付着量に対するスキャナの読み取り値の変化が大きいため、パターンの書込み値LD[k]の間隔を密にし、トナー付着量が多い画像濃度では、トナー付着量に対するスキャナの読み取り値の変化が小さいために、間隔を広げて読み込む。
これによるメリットとしては、LD[k]=00h,11h,22h,…,EEh,FFh(計16点)などとパターンの数を増やす場合に比べて、トナー消費を抑えられること、また、高画像濃度領域では、LD書込み値に対する変化が少ないこと、感光体上の電位ムラ、トナーの付着ムラ、定着ムラ、電位ムラなどの影響で、読み取り値が逆転したりしやすい為、LD書込み値の間隔を狭めても必ずしも精度の向上に有効ではないことなどから、上記のようなLD書込み値でパターンを形成した。
a[LD[k]]≧m[i]>a[LD[k+1]]
となるLD[k]に対して、
LD[i]=LD[k]+(LD[k+1]−LD[k])・(m[i]−a[LD[k]])
/(a[LD[k+1]]−a[LD[k]])
とする。0≦k≦kmax(kmax>0)としたとき、
a[LD[kmax]]>m[i]
の場合(参照データから求めた目標値の画像濃度が高い場合)には、
LD[i]=LD[k]+(LD[kmax]−LD[kmax−1])・(m[i]−a[LD[kmax−1]])
/(a[LD[kmax]]−a[LD[kmax−1]])
として、1次式で外挿を行うことによって予測する。これにより、YMCKγ補正テーブルへの入力値n[i]と出力値LD[i]の組(n[i],LD[i])(i=0,1,…,15)が求められる。求められた(n[i],LD[i])(i=0,1,…,15)を元に、スプライン関数などで内挿を行うか、あるいは、ROM中に有しているγ補正テーブルを選択する。
本発明の一実施例である複合機能カラー複写機の機構部の縦断面と制御部を示すブロック図である。 図1に示す複写機のシアン作像機構部と作像制御部を示すブロック図である。 図2に示すレーザ光学系駆動部134のシアン作像のためのレーザダイオードLDの駆動回路を示すブロック図である。 図1に示す複写機101の、画像処理系統の概要を示すブロック図である。 図4に示す画像処理部12の第1例の機能を示すブロック図である。 図5に示すADS検出・除去405の機能を示すブロック図である。 図5に示す色補正・UCR処理(1)407での色補正処理を説明するための色空間を第1態様で表すグラフである。 図5に示す色補正・UCR処理(1)407での色補正処理を説明するための色空間を第2態様で表すグラフである。 図5に示す色補正・UCR処理(1)407での色補正処理を説明するための色空間を第3態様で表すグラフである。 図5に示す色補正・UCR処理(1)407での色補正処理を説明するための色平面をしめすグラフである。 図5に示す色相判定(1)406の色相判定処理の概要を示すフローチャートである。 図1,図2,図4,図5に示すスキャナ400a,400bの、画像読取り特性の校正に用いるキャリブレーションチャートの平面図である。 ディザ処理の画素マトリクスの一例とマトリクス内画素番号を示す平面図である。 マトリクス内画素番号に割り付けた参照テーブルIDを示すインデックステーブルを示す平面図である。 主走査2画素×副走査2画素の1つの階調処理テーブル1を用いた場合の、入力画像データから出力画像データへの変換特性を示すグラフである。 主走査2画素×副走査2画素のもう1つの階調処理テーブル2を用いた場合の、入力画像データから出力画像データへの変換特性を示すグラフである。 主走査2画素×副走査2画素のもう1つの階調処理テーブル3を用いた場合の、入力画像データから出力画像データへの変換特性を示すグラフである。 ディザ処理の画素マトリクスのもう1つの例とマトリクス内画素番号、ならびに、マトリクス内画素番号に割り付けた参照テーブルIDを示すインデックステーブル、を示す平面図である。 主走査2画素×副走査2画素の画素マトリクスとインデックステーブルを示す平面図である。 図4に示す画像処理部12の第2例の機能を示すブロック図である。 図1,図2に示す複写機101のスキャナ部を示す縦断面図である。 図1,図2に示す複写機101の第1スキャナ部(CCD)400aの、読取り信号処理系の概要を示すブロック図である。 図1,図2に示す複写機101の第1スキャナ部(CCD)400aの、基準白板読取りレベルを示すグラフである。 読取り信号を画像データにデジタル変換するための、読取り信号をサンプルホールドするタイミングと読取り信号レベルを示すグラフである。 図1,図2に示す複写機101の第2スキャナ部(CIS)400bの、読取り機構の概要を示す拡大縦断面図である。 第1スキャナ(CCD)400aのRGBフィルタの分光感度(一点鎖線)および第2スキャナ(CIS)400bで使用されるRGBフィルタの分光感度(実線)の相対値を示すグラフである。 第1スキャナ(CCD)400aで使用する光源であるXeランプの分光強度(一点鎖線)と、第2スキャナ(CIS)400bで使用する青色LED+黄色蛍光体の分光強度(実線)の、特定波長のレベルに対する相対値を示すグラフである。 第1スキャナ(CCD)400aの赤外カットフィルタの分光透過率(一点鎖線)と第2スキャナ(CIS)400bの赤外カットフィルタの分光透過率(実線)を示すグラフである。 Yellow(1),(2)の分光反射率の例を示すグラフである。 Orange(1),(2)の分光反射率の例を示すグラフである。 Red(1),(2)の分光反射率の例を示すグラフである。 図5に示す色補正・UCR処理(1)407における、マスキング係数算出のフローチャートを示す。 図16に示す内部パターン発生427が、ACC(自動階調補正)で参照する転写紙上の階調パターンを示す平面図である。 第1スキャナ400aのCCDのBlue信号の分光感度とYellowトナーの分光反射率の一例を示すグラフである。 第1スキャナ400aのCCDのBlue信号の分光感度とYellowトナーの分光反射率のもう1つの例を示すグラフである。 図29に示すACCパターンの読み取り値補正用テーブルの4元チャートを示す。 図4に示す操作部142の平面図である。 操作部142の液晶画面118に通常表示されるコピー入力画面を示す拡大平面図である。 液晶画面118に表示するACC(自動階調補正)用の入力画面を示す平面図である。 液晶画面118に表示するスキャナ・キャリブレーションの入力画面を示す平面図である。 画像処理部12および制御部15が実行するACC(自動階調補正)の概要を示すフローチャートである。 ACC(自動階調補正)の実行中に液晶画面118に表示される入力指示画面の1つを示す平面図である。 ACC(自動階調補正)の実行中に液晶画面118に表示される入力指示画面のもう一つを示す平面図である。 ACC(自動階調補正)の実行中に液晶画面118に表示される状態表示画面を示す平面図である。 ACCパターンの読取り値補正の4元チャートを示す。 ACCパターンの読取り値補正の内容を示すフローチャートである。 スキャナデータ・キャリブレーションの4元チャートである。 色の識別域の概要を示すグラフである。
符号の説明
102:感光体ドラム
103:帯電チャージャ
104:レーザ光学系
105〜108:現像装置
109:中間転写ベルト
110:バイアスローラ
111:クリーニング装置
115:定着装置
116:加圧ローラ
451:ルックアップテーブル(LUT)
452:パルス幅変調回路(PWM)
453:パワー変調回路(PM)
454:レーザダイオード(LD)
455:フォトダイオード(PD)

Claims (12)

  1. 原稿を給紙する給紙部と、
    該給紙部により給紙された原稿が搬送される搬送路と、該搬送路の原稿の第1面の画像を読み取る第1読取り部および該原稿の第1面の裏側の第2面の画像を読み取る第2読取り部を有する画像読取り手段と、第1読取り部によって得られた第1画像データと第2読取り部によって得られた第2画像データの画像処理をする画像処理部と、を有する画像処理装置において、
    前記第1面の画像から第1画像データが表す画像への第1変換特性と前記第2面の画像から第2画像データが表す画像への第2変換特性とが同等となる第1画像データと第2画像データそれぞれの画像処理を行う第1画像処理と、前記第1変換特性と第2変換特性が不一致の第1画像データと第2画像データそれぞれの画像処理を行う第2画像処理と、を前記画像処理部に切換え設定する手段、を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記画像処理部は、第1読取り部からの第1の画像データと、第2読取り部からの第2の画像データがそれぞれ、色空間内に明度軸に平行に設けられた面を境界として形成された複数の色相領域のいずれであるか判定する色相判別手段と、判定した色相領域に対応した色補正を行う色補正手段とを含み、
    第1画像処理は、第1変換特性と第2変換特性とが同等となる第1画像データと第2画像データそれぞれの色補正であり、第2画像処理は第1変換特性と第2変換特性が不一致の第1画像データと第2画像データそれぞれの色補正である、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記画像処理部は、第1読取り部からの第1の画像データと、第2読取り部からの第2の画像データがそれぞれ、色空間内に明度軸に平行に設けられた面を境界として形成された複数の色相領域のいずれであるか判定する色相判別手段と、判定した色相領域に対応した色補正を行う第1色補正手段と、色補正後の画像データを蓄積する画像データ蓄積手段と、蓄積された画像データに色相領域に対応した色補正を行う第2色補正手段とを含み、
    第1画像処理は、第1変換特性と第2変換特性とが同等となる第1画像データと第2画像データそれぞれの色補正であり、第2画像処理は第1変換特性と第2変換特性が不一致の第1画像データと第2画像データそれぞれの色補正であり、
    前記切換え設定する手段は、前記第1又は第2色補正手段による第1又は第2画像処理を前記画像処理部に設定する、請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 第1変換特性および第2変換特性は感色性の変換を含む、請求項2又は3に記載の画像処理装置。
  5. 第1変換特性および第2変換特性は彩度の変換を含む、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  6. 前記切換え設定する手段は、同一の色相で出力するシングルカラーモード,異なる2つの色相ので出力する2色モード、もしくは、フルカラーで出力するフルカラーモードのいずれで出力するかに応じて第1画像処理と第2画像処理とを切り替えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  7. 前記切換え設定する手段は、指定原稿種に応じて第1画像処理と第2画像処理とを切り替えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  8. 前記切換え設定する手段は、第2色補正手段が行う色補正のカラーモードに応じて、第1色補正手段による第1画像処理と第2画像処理を色相ごとに切換えることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  9. 第1読取り部もしくは第2読取り部で読み取られた画像データであるかに応じて、第2色補正手段の色補正に用いる画像処理パラメータを切換えることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  10. 前記搬送路への原稿の一度の搬送で当該原稿の第1面および第2面を読み取る場合に、第1画像データに行う色補正と、第2画像データに対する色補正とを、独立に設定可能である、請求項1乃至9のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  11. 第1読取り部で原稿を読み取るか、第2読取り部で原稿を読み取るかを表示する表示手段と、第1読取り部で原稿を読み取るか、第2読取り部で原稿を読み取るかを使用者が設定した読取りモード対応して判定し判定結果を前記表示手段に表示する手段と、を備えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに1つ記載の画像処理装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1つに記載の画像処理装置、および、該画像処理装置が画像処理した画像データに基づいて用紙上に画像を生成する作像手段、を備える画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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