JP2000049772A - バルク伝送装置 - Google Patents

バルク伝送装置

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JP2000049772A
JP2000049772A JP10215741A JP21574198A JP2000049772A JP 2000049772 A JP2000049772 A JP 2000049772A JP 10215741 A JP10215741 A JP 10215741A JP 21574198 A JP21574198 A JP 21574198A JP 2000049772 A JP2000049772 A JP 2000049772A
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Japan
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communication
delay
correction
delay amount
unit
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JP10215741A
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English (en)
Inventor
Sadanori Seki
禎徳 関
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 呼接続が完了してから128kbpsの
バルク伝送が開始されるまでの時間を短縮すること。 【解決手段】 遅延補正部109には、遅延測定部A1
08が測定した遅延量又は不揮発性メモリ111に蓄積
されている同一回線番号の過去の遅延量、が設定され、
バルク通信時における2つのBチャネル間に生ずる遅延
を補正する。不揮発性メモリ111には、遅延補正部1
08に設定された遅延量及びその通信相手の回線番号が
バルク通信ごとに蓄積される。上記遅延補正を行った結
果に対して遅延測定部B110は遅延量を測定し、成否
を判定する。上記補正が適切でなかった場合は、遅延測
定部B110の測定した遅延量を用いて、遅延補正部1
09の設定を修正する。このように遅延補正に要する時
間を短縮させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、総合ディジタル通
信網(ISDN)の回線交換サービスの利用に際し、B
チャネルを2つ用いて128kbpsのデータ通信を行
うバルク伝送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ISDN回線によるデータ通信におい
て、TV会議のためにBチャネルを2つ用いる場合、I
SDNではBチャネル毎に別々の回線として確立される
ため、B1チャネルとB2チャネルとでは回線網でのル
ートが異なる。よって両端末ともデータ受信時に、B1
チャネルとB2チャネルとの間に遅延を生ずる。
【0003】そこで、従来のバルク伝送装置がどのよう
にしてこの遅延を補正しているかを図3及び図4を用い
て説明する。図3は従来のバルク伝送装置の構成を示す
ブロック図である。
【0004】ISDN回線を通じて通信相手へ送信する
ために端末装置301からバルク伝送装置に入力された
128kbpsのデータは、最初にデータ分離部302
に入力される。データ分離部302は受け取った128
kbpsのデータを、B1チャネルとB2チャネルそれ
ぞれ64kbpsずつに分離する。
【0005】B1チャネル、B2チャネル共に、各々B
1チャネル切換スイッチ303、B2チャネル切換スイ
ッチ304を経由してISDN基本インタフェース部3
05よりISDN回線網へ送信される。
【0006】B1チャネル切換スイッチ303及びB2
チャネル切換スイッチ304は、マイクロプロセッサ3
06によって制御される。切替スイッチ303及び切替
スイッチ304は、データ通信時の端末装置からのデー
タ送信と、遅延測定時の特定パターン・データ送信部3
07からの試験用特定パターン・データの送信と、を切
り替える役割を持っている。切替スイッチ303及び切
替スイッチ304が、aなら特性パターンの送信、bな
らデータ送信、である。
【0007】特定パターン・データ送信部307は、特
定パターン・データ(8ビット)をB1チャネル・B2
チャネル両方同時に、125μs毎に複数回送信する。
受信側では125μs毎にB1チャネル・B2チャネル
の各々で特定パターン(8ビット)の到着回数を測定す
る。遅延量の補正は到着回数の差分で行うため、125
μs単位で行うことになる。よって到着回数が同一なら
ば遅延はないものをみなす。
【0008】ISDN基本インタフェース部305は、
ISDNユーザ・網インタフェースにおけるレイヤ1及
びレイヤ2の機能を有し、B1チャネルとB2チャネル
を別々に入出力する。マイクロプロセッサ306は、I
SDNユーザ・網インタフェースにおけるレイヤ3の機
能と装置全体の制御を行う。
【0009】ISDN基本インタフェース部305で受
信した特定パターン・データ送信部307が送信した特
定パターン・データ(8ビット)は、125μs毎に遅
延測定部309へ送られる。遅延測定部309は、特定
パターン・データ送信部307が複数回送った特定パタ
ーン・データ(8ビット)をB1チャネル・B2チャネ
ル各々に何回到着したかを調べることによって、遅延量
を算出する。すなわち、(B1チャネルとB2チャネル
間の遅延量(遅延時間))=125μs×(到着回数の
差)となる。
【0010】遅延補正部308には、遅延測定部309
が測定した遅延量(到着回数の差)がマイクロプロセッ
サ306によって設定される。これによって、内部にバ
ッファメモリを有する遅延補正部308は、早く到着し
た方のBチャネルのデータを一時的に蓄積し、遅延測定
部309の算出した遅延時間分ずらして出力すること
で、2つのBチャネル間に生ずる遅延を補正することが
可能となる。
【0011】ISDN基本インタフェース部305で受
信した128kbpsのデータは、遅延補正部308へ
送られる。遅延補正部308は、2つのBチャネル間の
遅延を補正し、データ合成部300へ送る。データ合成
部300では、2つのBチャネルの64kbpsずつの
データを128kbpsのデータに合成し、端末装置3
01へ出力する。
【0012】次いで、上記構成による遅延補正の動作に
ついて図4を用いて説明する。図4は従来のバルク伝送
装置の遅延補正動作を示すフロー図である。ここで、受
信側装置と送信側装置はいずれも上記従来のバルク伝送
装置とする。
【0013】ST401は、Dチャネルを使って、送信
側のバルク殿装置と受信側のバルク伝送装置との間で呼
接続が完了した状態である。これによって、B1チャネ
ルとB2チャネルは開通し、網事業者は利用者に課金を
開始する。
【0014】ST402では、送信側バルク伝送装置
は、遅延測定用の特定パターン・データ送信のため、マ
イクロプロセッサ306が切替スイッチ303及び切替
スイッチ304をbにセットする。特定パターン・デー
タ送信部307は、8ビットで構成される特定パターン
・データを、B1、B2チャネルに同時に、125μs
毎に複数回、ISDN基本インタフェース部305を介
してISDN回線へ出力する。
【0015】ST403では、受信側バルク伝送装置
は、送信側バルク伝送装置から受信した特定パターン・
データが125μs毎に遅延測定部309に取り込ま
れ、B1チャネル・B2チャネル各々で受信した特定パ
ターン・データの到着回数をカウントする。B1チャネ
ルとB2チャネル間の遅延量(遅延時間)は、125μ
s×(到着回数の差)となる。
【0016】ST404では、マイクロプロセッサ30
6は、遅延測定部309が算出した遅延量を遅延補正部
308に設定する。これによって、内部にバッファメモ
リを有する遅延補正部308は、早く到着した方のBチ
ャネルのデータを一時的に蓄積し、遅延測定部309の
算出した遅延時間分ずらして出力することで、遅延を補
正することが可能となる。又、マイクロプロセッサ30
6は、遅延量遅延補正が完了した通知をDチャネル・パ
ケットを使用して送信側バルク伝送装置に送信する。
【0017】ST405では、受信側バルク伝送装置か
らの遅延補正完了の通知を受けた送信側バルク伝送装置
は、マイクロプロセッサ306によって切替スイッチ3
03及び切替スイッチ304をaにセットする。そし
て、128kbpsのデータをデータ分離部302にお
いて64kbpsのデータ2個に分離し、B1チャネル
及びB2チャネルで送信する。ST406では、受信側
バルク伝送装置では、受信したB1チャネル・B2チャ
ネルのデータを遅延補正部308で補正して遅延を解消
し、データ合成部300で64kbpsのデータ2個を
128kbpsに合成して受信側の端末装置301へ出
力する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置においては、バルク通信では同じ通信相手(回線番
号)であれば同一の遅延量になる可能性が高いにもかか
わらず、過去に通信を行ったことのある通信相手(回線
番号)と通信を行う場合であっても、回線を接続する度
に遅延量の測定を行う構成となっており、呼接続が完了
してから128kbpsのバルク伝送が開始されるまで
に要する時間、すなわち利用者にとって課金はされるが
データ通信は行えないロスタイム、が回線を接続する度
に生ずるという問題がある。
【0019】また、遅延量が大きい場合には、遅延量の
測定に多くの時間が掛かるため、上記ロスタイムが長く
なるという問題がある。
【0020】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、呼接続が完了してから128kbpsのバルク伝
送が開始されるまでの時間を短縮するバルク伝送装置を
提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、バルク通信時
の2つのBチャネル間の遅延補正において、初めて通信
を行う通信相手(回線番号)であれば測定した遅延量を
用いて遅延補正するとともに遅延量をメモリに蓄積す
る。そして通信を行うのが2回目以降の通信相手(回線
番号)とバルク通信を行う際は、蓄積されている過去の
遅延量を用いて補正を行うことで、遅延補正に要する時
間を短縮させる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の第1の態様は、通信履歴
を蓄積するメモリと、ISDN通信で2つのBチャネル
を同時に用いるバルク通信において前記2つのBチャネ
ル間の遅延を前記通信履歴を用いて補正する補正手段
と、を具備する構成を採る。
【0023】この構成によれば、蓄積されている通信履
歴を用いることで遅延補正に要する時間を短縮すること
ができるため、遅延補正に要する時間を短縮することが
できる。
【0024】本発明の第2の態様は、第一の態様におい
て、前記通信履歴は、過去に1度以上通信を行った通信
相手の回線番号と、前記通信相手との通信時の遅延量
と、を有する構成を採る。
【0025】この構成によれば、回線番号ごとに過去に
通信を行った際の遅延量を検索することができるため、
遅延補正に要する時間を短縮することができる。
【0026】本発明の第3の態様は、第2の態様におい
て、前記補正手段は、初めて通信を行う相手との遅延量
を測定する第一測定部と、通信を行うのが2回目以降で
ある相手との遅延量を測定する第二測定部と、を有する
構成を採る。
【0027】この構成によれば、蓄積されている過去の
遅延量を用いて遅延補正をした場合に補正が適切である
か否かの確認を行うことによって、初めて通信を行う相
手との遅延量を測定するのと同様の手段を採らずとも、
別構成によって遅延量が許容範囲内に収まっているか否
かを確認するだけで済むため、遅延補正に要する時間を
短縮することができる。
【0028】本発明の第4の態様は、第3の態様におい
て、前記補正手段は、前記第一測定部が測定した遅延量
を前記メモリに蓄積する構成を採る。
【0029】この構成によれば、一度バルク通信を行え
ば、その通信相手(回線番号)との通信時の遅延量をメ
モリに蓄積することができるため、利用者はメモリ内に
遅延量のデータを蓄積するのに作業を要しない。
【0030】本発明の第5の態様は、第4の態様におい
て、前記補正手段は、初めて通信を行う相手との通信に
おいては、前記第一測定部の測定した遅延量を用いて補
正を行い、通信を行うのが2回目以降である相手との通
信においては、前記メモリに蓄積されている遅延量を用
いて補正を行う構成を採る。
【0031】この構成によれば、バルク通信において同
じ通信相手(回線番号)であれば遅延量は毎回同じにな
る確率が高いという性質を利用して、通信を行うのが2
回目以降である相手とのバルク通信においては、メモリ
に蓄積されている遅延量を用いて補正を行うことで、遅
延補正に要する時間を短縮することができる。
【0032】本発明の第6の態様は、第5の態様におい
て、前記第二測定部は、前記メモリに蓄積されている遅
延量を用いて補正を行った後に測定を行う構成を採る。
【0033】この構成によれば、第二測定部は蓄積され
ている過去の遅延量を用いて補正された2つのBチャネ
ルの受信信号の遅延が適切に補正されているか否かを確
認するために用いられるため、第一測定部よりも簡素を
構成とすることができる。
【0034】本発明の第7の態様は、第2の態様乃至第
6の態様いずれかにおいて、前記補正手段は、呼接続の
要求を受信すると、この呼接続の要求の送信元の回線番
号を前記メモリ内の前記通信履歴の中から検索する検出
部と、この検出部が前記送信元の回線番号を前記メモリ
内から検出しなかった場合は通信相手から一定の間隔で
複数回送信される第一試験信号を、前記検出部が前記送
信元の回線番号を前記メモリ内から検出した場合は通信
相手から前記第一試験信号よりも少ない回数送信される
第二試験信号を、それぞれ受信するように通信相手を制
御する試験信号制御部と、を有する構成を採る。
【0035】この構成によれば、通信相手が過去に1度
以上通信を行ったことのある回線番号であるならばその
際の遅延量がメモリ内に蓄積されているため、この蓄積
されている遅延量を用いることで遅延量がどの程度の大
きさなのか推定できない場合でも遅延量を測定すること
ができる程多くの試験信号を必要せず、遅延補正の設定
をすることができる。よって、通信相手に過去の遅延量
が蓄積されている旨を通信相手に通知することにより、
通信相手から送られてくる試験信号を必要最小量に抑
え、遅延補正に要する時間を短縮することができる。
【0036】本発明の第8の態様は、第7の態様におい
て、前記第一測定部は、前記2つのBチャネル各々にお
ける前記第一試験信号の到着回数の差によって遅延量を
測定し、前記第二測定部は、前記第二試験信号を前記メ
モリに蓄積されている遅延量を用いて行った補正後の前
記2つのBチャネル間での遅延量を測定する構成を採
る。
【0037】この構成によれば、遅延量がどの程度の大
きさなのか推定できない場合でも遅延量を測定すること
ができ、又遅延量が微少と見込まれる場合は時間を掛け
ずに最小限の構成で遅延量を測定するため、全体として
遅延補正に要する時間を短縮することができる。
【0038】本発明の第9の態様は、第8の態様におい
て、前記補正手段は、前記第二測定部が測定した前記第
二試験信号の遅延量が125μs以内でなかった場合、
前記第二測定部が測定した前記遅延量に基づいて補正を
行うように修正を施す構成を採る。
【0039】この構成によれば、蓄積されている過去の
遅延量を用いた補正が適切でなかった場合でも、第一測
定部を用いることによって適切に補正を行うことができ
るため、確実に遅延補正を行うことができる。
【0040】本発明の第10の態様は、バルク通信にお
いて、通信相手の回線番号と前記通信相手との通信時の
遅延量とをメモリに蓄積する蓄積工程と、初めて通信を
行う相手との通信においては測定部の測定した遅延量を
用いて、通信を行うのが2回目以降である相手との通信
においては前記蓄積工程において前記メモリに蓄積され
た遅延量を用いて2つのBチャネル間の遅延を補正する
補正工程と、を具備するようにした。
【0041】この方法によれば、バルク通信において同
じ通信相手(回線番号)であれば遅延量は毎回同じにな
る確率が高いという性質を利用して、通信を行うのが2
回目以降である相手とのバルク通信においては、メモリ
に蓄積されている遅延量を用いて補正を行うことで、通
信毎に遅延量を測定する工程を省き、遅延補正に要する
時間を短縮することができる。
【0042】本発明の第11の態様は、第10の態様に
おいて、前記補正工程は、前記蓄積工程で前記メモリに
蓄積された遅延量を用いて補正する場合にこの補正が適
切であるか否かを判断する判定工程と、この判定工程に
よって補正が適切でないと判断された場合に遅延量を修
正する修正工程と、を有するようにした。
【0043】この方法によれば、蓄積されている過去の
遅延量を用いて遅延補正を行う場合でも、この補正が適
切であるか否かを確認し、適切でなければ遅延量を修正
し補正を行うため、確実に遅延補正を行うことができ
る。
【0044】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照して詳細に説明する。
【0045】まず図1を用いて、本実施の形態に係るバ
ルク伝送装置の構成を示す。図1は本発明の一実施の形
態に係るバルク伝送装置の構成を示すブロック図であ
る。
【0046】ISDN回線を通じて通信相手へ送信する
ために端末装置101からバルク伝送装置に入力された
128kbpsのデータは、最初にデータ分離部102
に入力される。データ分離部102は受け取った128
kbpsのデータを、B1チャネルとB2チャネルそれ
ぞれ64kbpsずつに分離する。
【0047】B1チャネル、B2チャネル共に、各々B
1チャネル切換スイッチ103、B2チャネル切換スイ
ッチ104を経由してISDN基本インタフェース部1
05よりISDN回線網へ送信される。
【0048】B1チャネル切換スイッチ303及びB2
チャネル切換スイッチ104は、マイクロプロセッサ1
06によって制御される。切替スイッチ103及び切替
スイッチ104は、データ通信時の端末装置からのデー
タ送信と、遅延測定時の特定パターン・データ送信部1
07からの試験用特定パターン・データの送信と、を切
り替える役割を持っている。切替スイッチ103及び切
替スイッチ104が、aなら特性パターンの送信、bな
らデータ送信、である。
【0049】特定パターン・データ送信部107は、特
定パターン・データをB1チャネル・B2チャネル両方
同時に、初めての通信相手(回線番号)には125μs
毎に複数回送信し、過去に一度でも通信を行ったことの
ある相手(回線番号)には1回だけ送信する。初めて通
信する相手(回線番号)と通信を行う場合(以下、初回
という)には、従来技術で既に述べたのと同様の方法で
遅延量を測定する必要があるが、過去に一度でも通信を
行ったことのある相手(回線番号)と通信を行う場合
(以下、2回目以降という)には、後述する蓄積された
遅延量を用いることで例え遅延が生じていても微少な遅
延であると考えられるため、初回のような遅延がどれだ
け大きくても対応できるような構成を必要とせず、一つ
のデータ送信で充分に判定できるからである。勿論、初
回の複数回送信された特定パターン・データよりも少な
い回数であれば、遅延補正に要する時間を短縮させると
いう本発明の効果を得ることができるが、上記のように
1つのデータ送信でも判定は可能であるため、送信回数
を1回にすると効果を最大限にすることができる。
【0050】受信側では125μs毎にB1チャネル・
B2チャネルの各々で特定パターン(8ビット)の到着
回数を測定する。遅延量の補正は到着回数の差分で行う
ため、125μs単位で行うことになる。よって到着回
数が同一(遅延時間が125μs以内)ならば遅延がな
いものとみなす。
【0051】ISDN基本インタフェース部105は、
ISDNユーザ・網インタフェースにおけるレイヤ1及
びレイヤ2の機能を有し、B1チャネルとB2チャネル
を別々に入出力する。マイクロプロセッサ106は、I
SDNユーザ・網インタフェースにおけるレイヤ3の機
能と装置全体の制御を行う。
【0052】ISDN基本インタフェース部105で受
信した特定パターン・データ送信部107が送信した特
定パターン・データは、初回は遅延測定部A108によ
って測定され、2回目以降は遅延補正部109で補正さ
れた上で遅延測定部B110によって測定される。
【0053】初回の遅延測定部A108での遅延量測定
方法は、従来技術で既に述べた方法と同様である。すな
わち、送信側バルク伝送装置から受信した特定パターン
・データが遅延測定部A108に取り込まれ、B1チャ
ネル・B2チャネル各々で受信した特定パターン・デー
タの到着回数をカウントする。特定パターン・データは
125μs毎に送信される。B1チャネルとB2チャネ
ル間の遅延量(遅延時間)は、125μs×(到着回数
の差)となる。
【0054】遅延測定部B110は、B1チャネル及び
B2チャネル各々において特定パターン・データの検出
を行い、両チャネルにおいて検出される時間差を測定
し、バルク伝送可能な許容範囲内、すなわち125μs
以内か否かを判定する。
【0055】遅延補正部109には、遅延測定部A10
8が測定した遅延量(遅延時間)がマイクロプロセッサ
106によって設定される。これによって、内部にバッ
ファメモリを有する遅延補正部109は、早く到着した
方のBチャネルのデータを一時的に蓄積し、遅延測定部
109の算出した遅延時間分ずらして出力することで、
2つのBチャネル間に生ずる遅延を補正することが可能
となる。なお、遅延測定部B110の判定結果が許容範
囲外であれば、マイクロプロセッサ106は遅延測定部
B110の測定した遅延量を用いて遅延補正部109の
設定を修正する。
【0056】不揮発性メモリ111には、マイクロプロ
セッサ106によって、マイクロプロセッサ106が遅
延補正部108へ設定した遅延量及びその通信相手の回
線番号が蓄積される。
【0057】このようにして、遅延補正部108は、2
つのBチャネルのうち早く到着した方を一時的に遅延補
正部108内のバッファメモリに蓄積し、早く到着した
方のBチャネルを遅れて到着した方のBチャネルに合わ
せて設定された遅延量に応じて遅れを合わせてデータ合
成部112へ送る。データ合成部112では、2つのB
チャネルの64kbpsずつのデータを128kbps
のデータに合成し、端末装置101へ出力する。
【0058】次に上記実施の形態に係るバルク伝送装置
の動作について図2を用いて説明する。図2は上記実施
の形態に係るバルク伝送装置の遅延補正動作を示すフロ
ー図である。
【0059】ST201は、呼接続時において、送信側
のバルク伝送装置(以下、単に送信側装置という)から
発呼し、受信側のバルク伝送装置(以下、単に受信側装
置という)に着信した状況である。受信側装置では、マ
イクロプロセッサ106がDチャネル上の呼設定メッセ
ージに含まれる送信側の回線番号を認識して、不揮発性
メモリ111に蓄積している過去の通信相手の回線番号
を検索する。同一の回線番号が存在したならば、マイク
ロプロセッサ106はその回線番号に対応し蓄積されて
いる遅延量を遅延補正部109に設定する。
【0060】なお、同一の回線番号が存在しない場合
は、従来装置と同一の方法で遅延量の測定を行い、相手
の回線番号と測定した遅延量を不揮発性メモリ111に
蓄積する。
【0061】ST202は、同一の回線番号が存在した
場合、マイクロプロセッサ106は遅延補正部109へ
の設定後、Dチャネル上に応答メッセージを送出する。
その際、応答メッセージのユーザ情報領域に過去の通信
時の遅延量を使用する旨を載せる。
【0062】ST203で送信側装置は、上記の応答確
認メッセージを受信し、マイクロプロセッサ106がB
1チャネル切換スイッチ103とB2チャネル切換スイ
ッチ104をbにセットし、Bチャネルが開通する。ユ
ーザーにはこの時点で課金が始まることになる。
【0063】ST204では、特定パターン・データ送
信部107が、8ビットで構成される特定パターン・デ
ータを1回のみB1チャネル及びB2チャネルに同時に
出力し、ISDN基本インタフェース部105を介し
て、ISDN回線へ送信する。応答メッセージに過去の
通信時の遅延量を使用する旨載っていない場合は、従来
装置と同様に、特定パターン・データを一定間隔で複数
回送信する。
【0064】ST205で受信側装置は、遅延測定部A
108における2つのBチャネル間での遅延量の測定は
行わず、ISDN基本インタフェース部105を介して
受信したB1チャネル及びB2チャネルのデータを、既
に遅延量が設定されている遅延補正部109に入力し、
遅延補正部109において過去の遅延量によって遅延補
正を行い、遅延測定部B110に入力する。遅延測定部
B110において、B1チャネル及びB2チャネル各々
において特定パターン・データの検出を行い、両チャネ
ルにおいて検出される時間差を測定する。マイクロプロ
セッサ106は、この両チャネルにおいて検出される時
間差が、バルク伝送可能な許容範囲内、すなわち125
μs以内か否かを判定する。
【0065】上記時間差が許容範囲内であれば、マイク
ロプロセッサ106は、遅延補正が完了したことを通知
するデータをDチャネル・パケットを使用して送信側装
置に送信する。許容範囲外であれば、マイクロプロセッ
サ106は、上記の時間差によって遅延補正部109に
設定している遅延量を修正し、新たな遅延量を不揮発性
メモリ111に蓄積し、その後遅延補正が完了したこと
を通知するデータをDチャネル・パケットを使用して送
信側装置に送信する。
【0066】ST206で送信側装置は、マイクロプロ
セッサ106によってB1チャネル切換スイッチ103
とB2チャネル切換スイッチ104をaにセットし、送
信側の端末装置101からの128kbpsのデータを
データ分離部102において64kbpsのデータ2個
に分離し、B1チャネル及びB2チャネルに出力する。
【0067】ST207で受信側装置は、受信したB1
チャネル及びB2チャネルのデータを遅延補正部109
に入力し、遅延補正部109で遅延を無くし、データ合
成部112で64kbpsのデータ2個を128kbp
sに合成して受信側の端末装置101に出力する。
【0068】このようにして、過去と同一の相手回線番
号とバルク通信を行う場合は、B1チャネル及びB2チ
ャネルの遅延量は過去と同一になる可能性が極めて高
く、その場合、過去の通信時と同一の遅延量を用いるこ
とにより、遅延量の測定が省けるため、遅延補正に要す
る時間を短縮できる。
【0069】また、過去と同一の遅延量でない場合は、
遅延補正部の出力に対して遅延量を測定し、その遅延量
を再度遅延補正部に設定することによって遅延測定時間
を従来方法よりも短縮できるという効果を有する。
【0070】なお、B1チャネルとB2チャネルの遅延
量が大きい程、上記の2つの効果は大きくなる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
呼接続が完了してから128kbpsのバルク伝送が開
始されるまでの時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るバルク伝送装置の
構成を示すブロック図
【図2】上記実施の形態に係るバルク伝送装置の遅延補
正動作を示すフロー図
【図3】従来のバルク伝送装置の構成を示すブロック図
【図4】従来のバルク伝送装置の遅延補正動作を示すフ
ロー図
【符号の説明】
101 端末装置 102 データ分離部 103 B1チャネル切換スイッチ 104 B2チャネル切換スイッチ 105 ISDN基本インタフェース部 106 マイクロプロセッサ 107 特定パターン・データ送信部 108 遅延測定部A 109 遅延補正部 110 遅延測定部B 111 メモリ 112 データ合成部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信履歴を蓄積するメモリと、ISDN
    通信で2つのBチャネルを同時に用いるバルク通信にお
    いて前記2つのBチャネル間の遅延を前記通信履歴を用
    いて補正する補正手段と、を具備することを特徴とする
    バルク伝送装置。
  2. 【請求項2】 前記通信履歴は、過去に1度以上通信を
    行った通信相手の回線番号と、前記通信相手との通信時
    の遅延量と、を有することを特徴とする請求項1記載の
    バルク伝送装置。
  3. 【請求項3】 前記補正手段は、初めて通信を行う相手
    との遅延量を測定する第一測定部と、通信を行うのが2
    回目以降である相手との遅延量を測定する第二測定部
    と、を有することを特徴とする請求項2記載のバルク伝
    送装置。
  4. 【請求項4】 前記補正手段は、前記第一測定部が測定
    した遅延量を前記メモリに蓄積することを特徴とする請
    求項3記載のバルク伝送装置。
  5. 【請求項5】 前記補正手段は、初めて通信を行う相手
    との通信においては、前記第一測定部の測定した遅延量
    を用いて補正を行い、通信を行うのが2回目以降である
    相手との通信においては、前記メモリに蓄積されている
    遅延量を用いて補正を行うことを特徴とする請求項4記
    載のバルク伝送装置。
  6. 【請求項6】 前記第二測定部は、前記メモリに蓄積さ
    れている遅延量を用いて補正を行った後に測定を行うこ
    とを特徴とする請求項5記載のバルク伝送装置。
  7. 【請求項7】 前記補正手段は、呼接続の要求を受信す
    ると、この呼接続の要求の送信元の回線番号を前記メモ
    リ内の前記通信履歴の中から検索する検出部と、この検
    出部が前記送信元の回線番号を前記メモリ内から検出し
    なかった場合は通信相手から一定の間隔で複数回送信さ
    れる第一試験信号を、前記検出部が前記送信元の回線番
    号を前記メモリ内から検出した場合は通信相手から前記
    第一試験信号よりも少ない回数送信される第二試験信号
    を、それぞれ受信するように通信相手を制御する試験信
    号制御部と、を有することを特徴とする請求項2乃至請
    求項6いずれかに記載のバルク伝送装置。
  8. 【請求項8】 前記第一測定部は、前記2つのBチャネ
    ル各々における前記第一試験信号の到着回数の差によっ
    て遅延量を測定し、前記第二測定部は、前記第二試験信
    号の前記メモリに蓄積されている遅延量を用いて行った
    補正後の前記2つのBチャネル間での遅延量を測定する
    ことを特徴とする請求項7記載のバルク伝送装置。
  9. 【請求項9】 前記補正手段は、前記第二測定部が測定
    した前記第二試験信号の遅延量が125μs以内でなか
    った場合、前記第二測定部が測定した前記遅延量に基づ
    いて補正を行うように修正を施すことを特徴とする請求
    項8記載のバルク伝送装置。
  10. 【請求項10】 バルク通信において、通信相手の回線
    番号と前記通信相手との通信時の遅延量とをメモリに蓄
    積する蓄積工程と、初めて通信を行う相手との通信にお
    いては測定部の測定した遅延量を用いて、通信を行うの
    が2回目以降である相手との通信においては前記蓄積工
    程において前記メモリに蓄積された遅延量を用いて2つ
    のBチャネル間の遅延を補正する補正工程と、を具備す
    ることを特徴とするバルク伝送方法。
  11. 【請求項11】 前記補正工程は、前記蓄積工程で前記
    メモリに蓄積された遅延量を用いて補正する場合にこの
    補正が適切であるか否かを判断する判定工程と、この判
    定工程によって補正が適切でないと判断された場合に遅
    延量を修正する修正工程と、を有することを特徴とする
    請求項10記載のバルク伝送方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002152300A (ja) * 2000-11-16 2002-05-24 Nec Eng Ltd データ伝送システム及びその方法

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