JP2000049564A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JP2000049564A
JP2000049564A JP10218058A JP21805898A JP2000049564A JP 2000049564 A JP2000049564 A JP 2000049564A JP 10218058 A JP10218058 A JP 10218058A JP 21805898 A JP21805898 A JP 21805898A JP 2000049564 A JP2000049564 A JP 2000049564A
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surface acoustic
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Ikuo Ohara
郁夫 尾原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フリップチップ実装の持つ低実装面積かつ低
背位である特徴を損なうことなく、且つ高価な高気密性
封止用金属材料を使用せずに、外来雑音を効率良く遮断
可能な構造を有する弾性表面波装置を提供すること。 【解決手段】 圧電基板1の下面に弾性表面波を発生さ
せる励振電極2を形成した弾性表面波素子S1をパッケ
ージ5内に収容し、蓋体4で圧電基板1の上面を覆って
成る弾性表面波装置F1であって、圧電基板1の上面と
蓋体4との間に、電磁波遮断用の導電膜11を形成して
成るとともに、パッケージ5に形成した接地用電極8に
導電膜11を接続させたものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気通信分野にお
いて携帯電話やセルラ電話等の移動体用通信機器に高周
波素子として頻繁に使用されるフリップチップ実装型,
低面積,低背位の弾性表面波デバイスの構造に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】移動体通信用の弾性表面波フ
ィルタは、携帯電話端末の小型化のために低実装面積且
つ低背位であることが望ましい。その上、受信用および
送信用として高周波回路の段間に使用される弾性表面波
フィルタには、空中線の直接的な飛び込みによる出力信
号への雑音や送信側回路やアンテナからの飛び込みを効
率よく遮断し、通信の品位を保つ重要な性能が要求され
る。
【0003】従来の弾性表面波フィルタでは、低実装面
積と低背位を実現させる手法として、フリップチップ実
装法を用いた弾性表面波フィルタが実用化されて来てい
る。しかしながら、外部雑音を遮断する構造については
電磁波に対する遮断構造上の制約から改善が進まず、従
来からの金属性カバーを用いているのが実状であった。
【0004】図5に従来のフリップチップ実装による弾
性表面波フィルタJの構造を示す。弾性表面波素子K
は、圧電基板1上にアルミニウム若しくはアルミニウム
合金より成る金属膜により作製した、すだれ状電極指を
形成して成る弾性表面波フィルタもしくは共振子であ
る。その入出力パッド部に、ワイヤーボンドを施してパ
ッケージ5との電気的接続を取る代りに、励振電極2に
接続された入出力パッド部に金属製のバンプ3を施し、
主面を下側に向けてパッケージ電極部7(グランド電
極),9(信号電極)に対して実装し、バンプ3とパッ
ケージ電極部7,9を導電性接着剤若しくははんだ等の
接続体6により接続する構造を有していた。なお、図
中、5a〜5cは積層パッケージ5の各層を示す。
【0005】この弾性表面波装置Kの気密封止には、コ
バール材等を用いて蓋体4を形成した後、Ni及びAuメッ
キを施して通電溶接を行う方法やAuSn材等のロウ材等の
接着材10を使用して接着する方法が一般的であった。
【0006】しかし、これらの方法は金属材料が高価な
上、封止工数がかかるなど製造工程が煩雑となる等の問
題点を抱えていた。また、上述のような接着材10を使
用した気密封止では、蓋体4の遮断用電極と底部のグラ
ンド電極の電気的接続を取ることが困難であった。
【0007】この理由は接着材の性質によるもので、電
気的導通を取ることの出来る導電性接着剤は金属製フィ
ラーを多く含むため、多孔質であり気密性に乏しく、絶
縁性の接着剤では蓋部の外来雑音遮断電極をグランドに
接続できないため、十分な遮断性が得られなかった。結
果的に、パッケージの気密構造と外来雑音の防止構造と
低コスト化を同時に満たす構造がなく、選択肢となると
いう問題点があった。
【0008】また、今日、携帯電話端末の増加に伴ない
空中線の周波数割り当てがオーバーフローし、利便性を
欠きはじめたため、1台で1システムのサービスであっ
た携帯電話端末を1台で2システムへ対応可能な端末機
にシフトを進めるに至っている。すなわち、従来とほぼ
同じ大きさの携帯電話端末機に異なる2つの回路を凝縮
搭載することが要求されている。
【0009】このため、段間用弾性表面波フィルタにお
いても、2システム対応フィルタが望まれ、1パッケー
ジに2素子を内蔵したデュアル対応フィルタが必要とな
った。その上、受信用および送信用として高周波回路の
段間に使用される弾性表面波フィルタには、空中線の直
接的な飛び込みによる受信信号への雑音や、送信側回路
やアンテナからの飛び込みを効率よく遮断し、通信の品
位を保つ重要な性能が要求される。これまで、このよう
な性能を満足し、且つ低実装面積化及び低背位化を実現
するようなものはなかった。
【0010】そこで本発明は、フリップチップ実装の持
つ低実装面積かつ低背位である特徴を損なうことなく、
且つ高価な高気密性封止用金属材料を使用せずに外来雑
音や弾性表面波素子等から発生する電磁波の影響を容易
に防止可能な弾性表面波装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の弾性表面波装置
は、圧電基板の下面に弾性表面波を発生させる励振電極
を形成した弾性表面波素子をパッケージ内に収容し、蓋
体で圧電基板の上面を覆って成る弾性表面波装置であっ
て、前記圧電基板の上面と前記蓋体との間に、電磁波遮
断用の導電膜を形成して成るとともに、前記パッケージ
に形成した接地用電極に前記導電膜を接続させたことを
特徴とする。ここで、導電膜は蓋体の内側や圧電基板の
上面等に形成するようにしてもよい。
【0012】また、導電膜は格子状に形成されていると
ともに、その格子間隔が前記弾性表面波の波長の1/2
以下であることを特徴とする。
【0013】具体的には、例えば、圧電基板の主面上
に、少なくとも一対のすだれ状電極指を連接して成る励
振電極を複数個配置してなる弾性表面波チップを、セラ
ミック等を用いて作製した外部筐体の蓋部内側のキャビ
ティに樹脂等の接着剤を用いて実装し、この蓋部内側に
一面若しくは網状(特に格子状)に印刷した導電性の電
磁波遮断電極および前記励振電極に適量のフリップチッ
プボンディング用のAu若しくはCu等の金属製バンプを形
成した後、フェイスダウンで外部筐体底部に実装し、適
切に信号電極およびグランド電極の電気的な接合を取る
と同時に、外部筐体蓋部と底部を樹脂にて気密封止する
構造を有するものである。
【0014】これにより、気密性と外来雑音等の電磁波
の影響を無害にする構造を同時に得ることが可能にな
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る一実施形態について
図面に基づき詳細に説明する。図1に弾性表面波装置F
1の構造例を示す。圧電基板1の下面に金属膜により作
製したすだれ状電極指から成る励振電極2を形成して成
る弾性表面波フィルタもしくは弾性表面波共振子チップ
S1を、セラミックス等から成るパッケージ5内に収容
し、セラミックス等を用いて作製した蓋体4に対してフ
ェイスアップで実装する。なお、図5と同様な部材につ
いては同一符号を付し、特に記すべき事項がなければ説
明を省略する。
【0016】この蓋体4は外部雑音を遮断する目的で、
蓋体4の内側に印刷技術を用いて作製した例えば金属ペ
ースト等から成る電磁波遮断電極(導電膜)11に形成
される。この電磁波遮断電極11は外来雑音の遮断を目
的とする為、この遮断膜の電位が電気的にパッケージ5
のグランド電極と同電位であることが重要であり、励振
電極2と同様にフリップチップ実装でパッケージ5の底
部のグランド電極(接地用電極)8と接続されている。
【0017】このため本発明では、弾性表面波装置F1
の電気的接続および電磁波遮断電極11の電気的接続お
よび気密封止を同時に実現する目的で、弾性表面波装置
F1の蓋体4に形成した電磁波遮断電極11と、蓋体4
に実装した圧電基板1の下面に設けた励振電極2の入出
力部2aの双方にバンプを形成した。これにより、パッ
ケージ5底部のグランド電極8と電気的に接続し且つ、
パッケージ5の気密構造はフリップチップ実装すると同
時に、蓋体4の外周に構成した絶縁性接着剤(材)14
で取る構造にした。
【0018】気密封止に絶縁性接着剤14を用いる理由
は、導電性フィラーを含有した導電性接着剤が、多孔質
で気密封止を目的とした接着に適切ではない為である。
フェイスアップで実装する励振電極2と蓋体4を同時に
パッケージ5底部にフリップ実装する為、このセラミッ
クス製などの蓋体4に形成した電磁波遮断電極11のバ
ンプ12の作製部位は、フリップ実装する前述の弾性表
面波チップS1の主面と同一の高さ(平面)であること
が望ましい。
【0019】但し、図2に示すように、弾性表面波チッ
プS2の主面と電磁波遮断電極11の段差が考慮されて
いる場合は好適な構造といえる。この際に使用するバン
プ12は柔軟性が高く、且つ低抵抗のAuまたはCu等
が望ましく、弾性表面波チップS2の主面および蓋体4
の内側を下側に向けてパッケージ5の底部に実装する。
【0020】このバンプ12とパッケージ5の電極との
接合は導電性接着剤もしくははんだ等の接合部材13に
より接続される。この接合の際、チップS1の主面に構
成した弾性表面波素子の金属膜電極を接合用のはんだ若
しくは導電性接着剤等で汚染しないように、適量の接合
剤を用いて実装する。
【0021】また、蓋体4の内側に施す電磁波遮断電極
11を格子状などの網目状等の形態にすることも可能で
あり、これにより励振電極2と電磁波遮断電極11とで
生じる不要な結合容量を低減させることが可能である。
特に、この電磁波遮断電極11を格子状にする場合、そ
の格子間隔は下記の計算式から求めることができる。す
なわち、所望の電磁波を遮断するには、格子間隔が弾性
表面波の波長の1/2以下であればよく、電磁波の漏れ
などを考慮して、例えば下記式から遮断可能な上限周波
数を決定する。
【0022】f=Vc/(Lp×3) f:遮断可能な上限周波数〔Hz〕 Vc:電磁波伝搬速度〔m/秒〕 Lp:格子間隔(電極線の中心と隣接する電極線の中心
との距離)〔m〕 次に、デュアルタイプの弾性表面波装置に好適な実施形
態について図面に基づき説明する。
【0023】図3に弾性表面波装置F3の断面図を示
す。圧電基板21の下面に金属膜により作成したすだれ
状電極指からなる励振電極22およびその共通電極22
aを形成し、且つ圧電基板21の上面に金属膜により作
成した電磁波遮断用電極35を形成してなる弾性表面波
フィルタもしくは弾性表面波共振子チップS4を、セラ
ミックス等からなるパッケージ25(セラミック層25
a,25b,25cから成るの積層パッケージ)内に収
容している。
【0024】また、チップS4の裏面(上面)には電磁
波遮断用導電性接着剤42を介してチップS3が接合さ
れている。すなわち、圧電基板21’の上面に同様にし
て金属膜により作成したすだれ状電極指からなる励振電
極および励振電極共通電極を形成し、且つ下面に金属膜
により作成した電磁波遮断用電極を形成してなる弾性表
面波フィルタもしくは弾性表面波共振子チップS3が接
合されている。
【0025】蓋体24には外部雑音を遮断する目的で、
蓋体24の外側に印刷技術を用いて作成した金属製の電
磁波遮断電極(導電膜)31が形成され、且つ蓋体24
の内側には蓋体24内に実装した弾性表面波フィルタ電
極とパッケージ電極を接続する目的で印刷された信号電
極が形成される。この電磁波遮断電極31は外来雑音の
遮断を目的とするため、この遮断膜の電位が電気的にパ
ッケージ25のグランド電極と同電位であることが重要
であり、励振電極22と同様にフリップチップ実装でパ
ッケージ25の底部のグランド電極(接地用電極)28
と接続されている。なお、図中26は導電性接着剤、2
7はパッケージ内側面グランド電極、29はパッケージ
側信号電極、36は蓋側信号電極、37ははんだ接合用
外部接地電極、38ははんだ接合用外部信号電極であ
る。
【0026】また、蓋体24およびパッケージ25に実
装された、夫々の弾性表面波フィルタの電磁波遮断電極
も同様にパッケージ25のグランド電極と同電位である
ことが重要であり、導電性接着剤を用いてパッケージ2
5の内側側面部のグランド電極(接地用電極)28と接
続されている。
【0027】弾性表面波装置F3の電気的接続および電
磁波遮断電極31の電気的接続および電磁波遮断電極3
5の電気的接続および気密封止を同時に実現する目的
で、弾性表面波装置F3の蓋体24に形成した電磁波遮
断電極31と、蓋体24に実装した圧電基板21の下面
に設けた励振電極22の入出力部22aの双方にバンプ
を形成し、蓋体24側とパッケージ25側の弾性表面波
フィルタの電磁波遮断電極およびパッケージ25の内部
接地用電極28を狭隘な隙間で密接させ、導電性接着剤
を圧延することで電気的接合を可能にした。
【0028】これにより、弾性表面波フィルタの電磁波
遮断電極35とパッケージ内部側面のグランド電極を電
気的に接続し、且つ蓋体24の電磁波遮断電極31とパ
ッケージ25底部のグランド電極28を電気的に接続
し、且つパッケージ25の気密構造はフリップチップ実
装すると同時に、蓋体24の外周に構成した絶縁性接着
剤(封止材)34でとる構造にした。
【0029】気密封止に絶縁性接着剤34を用いる理由
は、導電性フィラーを含有した導電性接着剤が、多孔質
で気密封止を目的とした接着に適切でない為である。フ
ェイスアップで実装する励振電極22と蓋体24を同時
にパッケージ25底部にフリップチップ実装するため、
このセラミックス製等の蓋体24に形成した電磁波遮断
電極31のバンプ32の作成部位は、フリップ実装する
前述の弾性表面波チップS1の主面と同一の高さ(平
面)であることが望ましい。
【0030】但し、図4に示す弾性表面波装置F4に示
すように、弾性表面波チップS5の裏面とバンプ32の
段差が考慮されている場合は好適な構造といえる。この
際に使用するバンプ32は柔軟性が高く、且つ低抵抗の
金属AuまたはCu等が望ましく、弾性表面波チップS
3の裏面および蓋体24の内側を下側に向けてパッケー
ジ25に実装する。
【0031】このバンプ32とパッケージ25の電極と
の接合は、導電性接着剤もしくははんだ等の接合部材6
によって接続される。この接合の際、チップS5および
S6の主面に構成した弾性表面波素子の金属膜電極を接
合用のはんだもしくは導電性接着剤等で汚染しないよう
に適量の接着剤を用いて実装する。この時、蓋体に形成
する導電膜はビアホールを用いる方法と蓋体側面を経由
して下面に導出する方法が考えられる。また、弾性表面
波素子の裏面に成膜する電磁波遮断電極は2個の内何れ
か片方に施してもよく、何れかの理由により双方成膜不
可能な場合は導電性接着剤により遮断層を作成する方法
もある。
【0032】
【実施例】〔例1〕次に、図1に示した弾性表面波装置
の基本的な構造に従い、具体的に作製したラダー型弾性
表面波フィルタについて説明する。
【0033】42度回転YカットX伝搬のリチウムタン
タレートからなる圧電基板上に、リフトオフ工程を用い
て励振電極等を作製して弾性表面波フィルタを作製し、
アルミナのパッケージ内に収容し、アルミナの蓋体で圧
電基板を覆う構成とした。
【0034】ここで、作製したラダー型弾性表面波フィ
ルタは、900MHz帯で比帯域幅2.6%の受信帯域
用の弾性表面波フィルタで、すだれ状電極幅および電極
スペース幅は夫々約1×10-6mである。
【0035】また、弾性表面波共振子を7個使用したπ
型のラダー型弾性表面波フィルタであって、それぞれの
弾性表面波共振子の電極は、低損失と高帯域外減衰量を
得るために直列側と並列側の容量比を最大限に大きく取
ってある。
【0036】弾性表面波共振子の構成は、すだれ状電極
指の対数が約60対から120対、交差幅15λから3
0λ(ただし、λ:弾性表面波の波長)、電極の材質は
EB蒸着によって成膜した厚み410×10-9mのアルミ
ニウムを用いた。
【0037】また、移動体通信端末機等に使用する目的
で、機械的強度に高い信頼性を求められるため、前述の
アルミニウムの電極膜厚みをバンプ形成用共通電極部の
み約1×10-6m程度に厚く加工した。
【0038】弾性表面波素子を作製したリチウムタンタ
レート圧電基板は0.35mmの厚みのものを使用し
た。これは圧電基板の厚みがこれ以上厚くなると、蓋体
に形成するキャビティが深くなり低背位化の妨げにな
り、これ以下の厚みの場合には電極加工時にウエハが破
損しやすくなるため歩留まりが著しく低下するためであ
る。この結果、蓋体の総厚みを0.5mmとして試作し
た。
【0039】電気的接合を得るためのバンプにはAuバン
プを使用し、熱超音波接合によってアルミニウム製の弾
性表面波素子ボンディングパッド部および蓋体側の遮断
電極用パッドにバンプ形成した。
【0040】また、弾性表面波素子の主面と蓋体の間の
表面段差をバンプの形成高さで調整を行い接合した。
【0041】蓋体の内側には、タングステンペーストを
30μmの厚みに印刷を行い、さらに、その上にニッケ
ルメッキを4〜6μmの厚みに施した。
【0042】弾性表面波チップを蓋体に実装する為に、
使用した樹脂は1液製のエポキシ製接着剤を用いた。こ
の時使用する接着剤をバンプの密着性を上げ、接触抵抗
を減少させる目的でシリコン樹脂等の弾性体を用いる提
案もあるが、信頼性を考慮するとこの選択は好適とは言
えない。このため本発明ではより安定性の高いエポキシ
樹脂接着剤を選択した。
【0043】特性の測定にはHP社のネットワークアナラ
イザを使用し、DCから6Ghz以上の高周波までの広
域における外来雑音遮断性能を確認できた。
【0044】なお、上記例ではラダー型弾性表面波装置
を揚げたが、トランスバーサル型および共振器型等の弾
性表面波装置にも適用可能なことは言うまでもない。ま
た、電磁波遮断用の導電膜は金属ペーストに限定される
ものではなく各種の導電性部材を使用することができ、
本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更し実施が可能
である。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の弾性表面
波装置によれば、圧電基板の上面と圧電基板の上面側に
設けた蓋体との間に設けた外来雑音遮断用の導電膜によ
り、外来雑音の影響を極力防止することができる。
【0046】また、従来のように金属製カバーを必要と
しないため、シーム溶接構造のように溶接用金属枠を不
要とし、装置全体の充分な低背位化が実現可能になっ
た。さらに、高価な金属製カバーや溶接用金属枠が不要
で、高価なAuSn等の封止材料が不要となり、封止工
程のタクト時間を簡略化できるため、結果として低コス
ト化を実現することが可能となる。
【0047】さらに、弾性表面波素子(チップ)をまず
フェイスアップにて蓋体に実装することにより、フリッ
プチップ実装時の弾性表面波素子のハンドリングを大幅
に簡便化することが可能となる。
【0048】ひいては、本発明の構造を用いて作製すれ
ば、低実装面積で低背位の弾性表面波装置を、外来雑音
の影響を受けない構造で実現することができ、これによ
り携帯電話機の小型化,軽量化,低コスト化に貢献する
ことができる。
【0049】また、立体的な2段のフリップチップ実装
を用いて不要な中空構造を極力排除可能できる。これに
より、デュアルタイプの弾性表面波装置の低背位化が実
現可能となる。
【0050】さらに、デュアルタイプの弾性表面波装置
において、圧電基板の上面と圧電基板の下面との間に設
けた電磁波遮断用の導電膜をパッケージの接地用電極に
接続することにより、弾性表面波素子の励振電極から発
生する電磁波の影響を極力防止することができる。
【0051】ひいては、低実装面積で低背位の2チップ
1パッケージのデュアル化対応弾性表面波装置を、励振
電極間の電磁波による相互雑音の影響を受けない構造で
実現することができ、携帯電話端末電話機の小型化、軽
量化、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフリップチップ実装型の弾性表面
波装置の断面図である。
【図2】本発明に係るフリップチップ実装型の弾性表面
波装置の断面図である。
【図3】本発明に係るデュアルタイプの弾性表面波装置
の断面図である。
【図4】本発明に係るデュアルタイプの弾性表面波装置
の断面図である。
【図5】従来のフリップチップ実装型の弾性表面波装置
の断面図である。
【符号の説明】
1,21,21’:圧電基板 2,22:励振電極 3,23:バンプ 4,24:蓋体 5a,25a:積層パッケージの最下層 5b,25b:積層パッケージの第二層 5c,25c:積層パッケージの第三層 6:導電性接着剤 7:パッケージ内側グランド電極 8:パッケージ外側グランド電極 9:パッケージ側信号電極 10:封止用接着剤 11,35:電磁波遮断電極(導電膜) 12:バンプ 13:接合部材 14:絶縁性接着剤 F1,F2,F3,F4:弾性表面波装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板の下面に弾性表面波を発生させ
    る励振電極を形成した弾性表面波素子をパッケージ内に
    収容し、蓋体で前記圧電基板の上面を覆って成る弾性表
    面波装置であって、前記圧電基板の上面と前記蓋体との
    間に、電磁波遮断用の導電膜を形成して成るとともに、
    前記パッケージに形成した接地用電極に前記導電膜を接
    続させたことを特徴とする弾性表面波装置。
  2. 【請求項2】 前記導電膜は格子状に形成されていると
    ともに、その格子間隔が前記弾性表面波の波長の1/2
    以下であることを特徴とする請求項1に記載の弾性表面
    波装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7511595B2 (en) * 2006-02-06 2009-03-31 Samsung Electronics Co., Ltd. Multi-band filter module and method of fabricating the same
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