JP2000049559A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JP2000049559A
JP2000049559A JP21627298A JP21627298A JP2000049559A JP 2000049559 A JP2000049559 A JP 2000049559A JP 21627298 A JP21627298 A JP 21627298A JP 21627298 A JP21627298 A JP 21627298A JP 2000049559 A JP2000049559 A JP 2000049559A
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JP
Japan
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surface acoustic
acoustic wave
electrode
idt electrode
wave device
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JP21627298A
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Akira Miura
暁 三浦
Ikuo Ohara
郁夫 尾原
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Kyocera Corp
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Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マルチストリップカプラ電極を用いた伝搬型
の弾性表面波装置であっても小型化が図れ、挿入損失の
小さな弾性表面波装置を提供すること。 【解決手段】 弾性表面波を伝搬させる圧電基板1上
に、入力用IDT電極2と出力用IDT電極3とを配設
するとともに、これら両IDT電極2,3上に圧電体層
6を介してマルチストリップカプラ電極4を配設した弾
性表面波装置Sとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は通信機又は交換機に
使用される弾性表面波フィルタ等の弾性表面波装置に関
し、特に圧電基板上に入力用IDT(インターディジタ
ルトランスデューサ)電極と出力用IDT電極とを配設
した、いわゆる伝搬型の弾性表面波フィルタ等の弾性表
面波装置に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】従来より、一般的に広い帯域と
高いシェイプファクタを特徴とする伝搬型の弾性表面波
装置は、電気機械結合係数が大きい圧電基板、例えば1
28°回転YカットX伝搬のLiNbO3 単結晶から成
る基板の一主面上に、電気信号が入力される金属膜から
成る入力用IDT電極と電気信号が出力される出力用の
IDT電極を一対以上配設したものが知られている。
【0003】例えば、図2に示すように、LiNbO3
単結晶等の圧電基板51上に、Al等の金属から成る入
力用IDT電極52と出力用IDT電極53とを弾性表
面波の伝搬路をずらして配設し、さらに、双方のIDT
電極間に多数本の周期的な金属ストリップから成るマル
チストリップカプラ電極54を挟むように配設した弾性
表面波装置Jが知られている。なお、図中55は樹脂等
から成る吸音材であり、IDT電極の外側端部に設けら
れている。
【0004】このようなマルチストリップカプラ電極5
4を配設することにより、弾性表面波の信号は入力用I
DT電極52からマルチストリップカプラ電極54を介
して出力用IDT電極53へ伝達されるが、スプリアス
の原因となるバルク波BWはマルチストリップカプラ電
極54の影響が小さいために直進し、出力用IDT電極
53へは伝達されない。このため、バルク波BWのスプ
リアスを好適に抑制できる。
【0005】また、図2(b)に示すように、高い減衰
量を得るためにしばしば入出力用IDT電極の双方にア
ポタイズを施すことがある。
【0006】しかしながら、上記のように入力用IDT
電極52と出力用IDT電極53とを弾性表面波の伝搬
路をずらして配置し、さらに、双方のIDT電極間にマ
ルチストリップカプラ電極54を挟むように配置するこ
とや、双方のIDT電極にアポタイズを施すことは、弾
性表面波装置におけるIDT電極やマルチストリップカ
プラ電極の占有面積が増大することになるので、装置全
体が大型化するので問題である。
【0007】また、上記構成の弾性表面波装置では弾性
表面波の伝搬路が長いため、充分小さな挿入損失のもの
が得られなかった。
【0008】そこで、本発明は上述の事情に鑑み提案さ
れたものであり、マルチストリップカプラ電極を用いた
伝搬型の弾性表面波装置であっても小型化を図ることが
でき、しかも挿入損失の小さな弾性表面波装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の弾性表面波装置は、弾性表面波を伝搬させ
る圧電基板上に、入力用IDT電極と出力用IDT電極
とを弾性表面波の伝搬路が重ならないように並設すると
ともに、前記両IDT電極どうしが隣接する端部上に圧
電体層を介してマルチストリップカプラ電極を配設した
ことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る弾性表面波装置の実
施の形態について図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】本発明のマルチストリップカプラ電極を用
いた弾性表面波フィルタである弾性表面波装置Sを図1
(a)〜(c)に示す。図1に示すように、弾性表面波
装置Sは、弾性表面波(波長λ)を伝搬させる圧電基板
1上に、電気信号が入力される入力用IDT電極2と電
気信号が出力される出力用IDT電極3とを、伝搬路が
重ならないように配設するとともに、これら両IDT電
極2,3上に、圧電体層6を介してマルチストリップカ
プラ電極4を配設している。このマルチストリップカプ
ラ電極4は両IDT電極2,3の弾性表面波の伝搬方向
に対しほぼ直交するように立体的に交叉させて配置して
いる。
【0012】また、圧電体層6の規格化膜厚h/λ(た
だし、h:圧電体層の厚み、λ:弾性表面波の波長)
は、特に圧電体層6を後記するZnO膜とした場合、
0.7%< h/λ < 2.3%を満足するように形
成すると、挿入損失が最小となり好適である。
【0013】ここで、圧電基板1は伝搬損失が小さく弾
性表面波を効率よく伝搬できる材質が望ましく、例えば
高い電気機械結合係数をもつ128°Y回転X伝搬、又
は64°Y回転X伝搬のLiNbO3 単結晶基板や、3
6°Y回転X伝搬LiTaO3 (タンタル酸リチウム)
単結晶等の圧電材料が好適である。なお、高周波化に伴
い、弾性表面波の波長が10μm 以下になった場合に
は、電極寸法の微細化を防止する目的で、高音速材料で
あるサファイヤ基板または薄膜成長させたダイヤモンド
基板等を使用してもよい。
【0014】また、入出力用のIDT電極2,3、及び
マルチストリップカプラ電極4は、高導電性と低質量の
Al,Ti,Cu等や各種アルミニウム合金を蒸着法、
スパッタ法、CVD法やリフトオフ法,エッチング法等
を適宜組み合わせてパターニング形成する。なお、これ
ら電極の厚みは求められる電気的特性により最適化す
る。
【0015】圧電体層6は圧電性を有しているものであ
ればよく、特に例えばZnO,AlN,Ta2 5 ,C
dS等が好適であるが、より最適にはZnOがよい。こ
れは、他の材料に比して高電気機械結合係数を有する圧
電材料であるからである。なお、ワイヤボンディング等
を用いて圧電体層6の下層に形成されたIDT電極及び
不図示のパッケージ電極を接続するため、IDT電極の
バスバー部のボンディング位置には、圧電体層6のリフ
トオフ用のフォトレジストを施す事が必要である。
【0016】なお、マルチストリップカプラ電極4の形
成方法は、圧電体層6上にフォトレジストを塗布し、フ
ォトマスクによるUV露光を行って電極パターンを形成
し、リフトオフ技術を使用して電極パターンを形成する
が、これは例えばZnO等の圧電体層6に耐酸性耐アル
カリ性がなく、エッチングによる電極形成に問題がある
為である。
【0017】5はIDT電極から漏洩する不要弾性表面
波が、弾性体端面で反射し再度IDT電極に侵入する事
で発生する帯域内スプリアスを防止する吸音材であり、
例えば塗料状の樹脂にグラファイト等の粉末を混合させ
たようなものとする。
【0018】次に、上記構成の弾性表面波装置Sの動作
原理について次に述べる。入力用IDT電極2に対し、
中心周波数fの電気信号を入力すると、入力用IDT電
極2の交差幅d1に等しいビーム幅の弾性表面波が励起
され、主に圧電体層6中を図1(b)のb―b方向に伝
搬してマルチストリップ電極4に入射される。ビーム幅
d1で入射した弾性表面波がマルチストリップ電極2の
境界で反射しながら伝搬し、ビーム幅d2となって出力
用IDT電極3に入射される。
【0019】図1に示すように、入力用IDT電極2と
出力用IDT電極3とを、弾性表面波の伝搬路が重なら
ないように配設しているので、スプリアスの原因となる
バルク波等の一部の弾性表面波が伝搬路を変換されずに
漏れ出ても、出力用IDT電極3に到達する事が無く、
素子の特性が向上する。なお、ここで効率良く励起させ
るために入力用IDT電極2とマルチストリップカプラ
電極4のピッチは等しくなければならない。なぜなら、
このようにピッチを設定することにより、対称モードと
反対称モードの定在波が効率良く発生する条件となるた
めである。
【0020】弾性表面波装置Sは、実際には不図示のパ
ッケージ内に収容して使用する。例えば、一面が開口し
たパッケージ内の底面部に圧電基板1をエポキシ樹脂
系、もしくはシリコン樹脂系の接着剤などによりダイボ
ンデイ ングし、入出力IDT電極2,3のパッド部とパ
ッケージ内の電極部にAu又はAl等から成るワイヤー
でボンデイ ングし、その後、蓋体をパッケージの開口し
た一面に接着固定することにより、密封して作製が完了
する。
【0021】なお、本実施の形態では、圧電基板の一主
面にIDT電極を設けた弾性表面波装置について説明し
たが、圧電基板の表裏両主面にIDT電極を設けたいわ
ゆるデュアルタイプの弾性表面波装置に適用しても良
く、この場合にも同様な効果を奏することが可能であ
る。
【0022】
【実施例】以下に、本発明をより具体的に説明する実施
例について説明する。
【0023】〔実施例1〕図1に示すような弾性表面波
フィルタを下記工程(1)〜(6)により作製した。
【0024】(1) 圧電基板として表面を研磨した6
4°回転YカットX伝搬のLiTaO3 単結晶を用い、
これを充分に洗浄し、その表面にレジストを約1.0μ
mの膜厚で塗布し、乾燥させた。
【0025】(2) 入出力IDT電極の電極線幅を形
成するフォトマスクを用いて、出力25.2mW/cm 2
紫外光により約4秒間密着露光を行ない、乾燥させ、し
かる後に現像液に浸清して現像を行ない、純水でリンス
した。 (3) 入出力用IDT電極用のAlを真空蒸着法によ
り形成し、レジスト剥離液によりレジストとAlの不要
部をリフトオフした。その上から圧電薄膜ZnOをスパ
ッタリングで厚みh(h/λ=1.5%)成長させた。
【0026】(4) 表面を高精度平面研削で研磨して
洗浄し、その表面にレジストを約1.0μmの膜厚で塗
布し、乾燥させた。
【0027】(5) マルチストリップカプラ電極の電
極線幅を形成するフォトマスクを用いて、出力25.2
mW/cm 2 の紫外光により約4秒間密着露光を行ない、乾
燥させ、現像液に浸清して現像を90秒行ない、純水で
リンスした。
【0028】(6) マルチストリップカプラ電極用の
Alを真空蒸着法により形成し、レジスト剥離液により
レジストとAlの不要部をリフトオフした。
【0029】かくして、λ=45μm 、交差幅55λ、電
極対数が約20対の正規型の入出力IDT電極を形成し
た。
【0030】この弾性表面波フィルタについて特性を測
定したところ、挿入損失が12dB程度で良好な特性を
示した。また、従来タイプの大きさの約0.7倍程度以
下となり小型化が実現された。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の弾性表面
波装置によれば、入力用IDT電極と出力用IDT電極
とを、弾性表面波の伝搬路が重ならないように配設し、
さらに、これらのIDT電極上に圧電体層を介してマル
チストリップカプラ電極を配設しているので、弾性表面
波装置の小型化を実現させることができる。
【0032】また、スプリアスの原因となるバルク波等
の不要な波が入力用IDT電極側から漏れ出ても、出力
用IDT電極に到達することがなく特性向上を図ること
ができる。
【0033】さらに、IDT電極とマルチストリップカ
プラ電極との間に圧電体層を介在させることで、挿入損
失の小さな優れた弾性表面波装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る弾性表面波装置の一実施形態を説
明する図であり、(b)は弾性表面波装置の平面図、
(a)は(b)のC−C線断面図、(c)は(b)のD
−D線断面図である。
【図2】従来の弾性表面波装置の一例を説明する図であ
り、(b)は弾性表面波装置の平面図、(a)は(b)
のA−A線断面図、(c)は(b)のB−B線断面図で
ある。
【符号の説明】
1:圧電基板 2:入力用IDT電極 3:出力用IDT電極 4:マルチストリップカプラ電極 5:吸音材 6:圧電体層 S:弾性表面波装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性表面波を伝搬させる圧電基板上に、
    入力用IDT電極と出力用IDT電極とを弾性表面波の
    伝搬路が重ならないように並設するとともに、前記両I
    DT電極どうしが隣接する端部上に圧電体層を介してマ
    ルチストリップカプラ電極を配設したことを特徴とする
    弾性表面波装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006229632A (ja) * 2005-02-17 2006-08-31 Epson Toyocom Corp 弾性表面波デバイス
WO2007007462A1 (ja) * 2005-07-14 2007-01-18 Murata Manufacturing Co., Ltd. 弾性境界波装置及びその製造方法

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