JP2000049354A - 半導体装置およびアクティブマトリクス基板および半導体装置の作製方法およびアクティブマトリクス基板の作製方法 - Google Patents

半導体装置およびアクティブマトリクス基板および半導体装置の作製方法およびアクティブマトリクス基板の作製方法

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JP2000049354A
JP2000049354A JP10230006A JP23000698A JP2000049354A JP 2000049354 A JP2000049354 A JP 2000049354A JP 10230006 A JP10230006 A JP 10230006A JP 23000698 A JP23000698 A JP 23000698A JP 2000049354 A JP2000049354 A JP 2000049354A
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layer
conductive film
wiring layer
gate insulating
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Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
Hiroki Adachi
広樹 安達
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 陽極酸化用の電圧供給線を形成せずに、アル
ミニウムでなるゲート配線を陽極酸化する。 【解決手段】 ゲート絶縁膜103上にTa膜/Al膜
を成膜する。Al膜をパターニングしゲート配線ごとに
Al層106を形成する。これにより、全てのAl層1
06はTa膜によって電気的にショートされる。Ta膜
に陽極酸化装置のプローブを接触させてAl層106、
Ta膜を陽極酸化して、バリアA.O.膜107、TaOx
膜109を形成する。陽極酸化されないTa膜がゲート
配線のTa層108として機能する。バリアA.O.107
をマスクにし、TaOx 膜109をエッチングしてゲー
ト絶縁膜103を露出させる。これにより、ソース/ド
レイン領域111、112を形成するために、ゲート絶
縁膜103のみを通過させて不純物を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミニウム材料で
形成された配線を有する絶縁ゲート型トランジスタ等の
半導体装置の構造及びその作製方法に関する。更に、ア
ルミニウム材料で形成された走査線を有するアクティブ
マトリクス基板とその作製方法に関する。
【0002】なお、本発明の半導体装置は、薄膜トラン
ジスタやMOSトランジスタなどの素子だけでなく、こ
れら絶縁ゲート型半導体素子で構成された半導体回路を
有する電子機器や、アクティブマトリクス基板でなる電
気光学表示装置(代表的には、液晶表示装置)を備えた
パーソナルコンピュータやデジタルカメラ等の電子機器
をもその範疇とする。
【0003】
【従来の技術】絶縁性を有する基板上に形成された薄膜
トランジスタ(以下、TFTと略記する)により、画素
マトリクス回路及び駆動回路を構成したアクティブマト
リクス型液晶ディスプレイが注目を浴びている。液晶デ
ィスプレイは0.5〜2インチ程度のプロジェクター向
けのものや、10〜20インチ程度のノートパソコン向
けのものまであり、主に、小型から中型までのディスプ
レイとして利用されている。
【0004】液晶ディスプレイ開発の1つの方向に大面
積化がある。しかしながら、大面積化すると画像表示部
となる画素マトリクス回路も大面積化し、これに伴って
マトリクス状に配列されたソース配線及びゲート配線等
が長くなるため、配線抵抗が増大する。更に微細化の要
求のために配線を細くする必要があるので、配線抵抗の
増大がより顕在化される。また、ソース配線及びゲート
配線には、画素ごとにTFTが接続され、画素数が増大
するため寄生容量の増大も問題となる。液晶ディスプレ
イでは、一般的にゲート配線とゲート電極は一体的に形
成されており、パネルの大面積化に伴ってゲート信号の
遅延が顕在化してくる。
【0005】そのため、ゲート配線として比抵抗の低い
アルミニウムを主成分とする材料が用られている。アル
ミニウムを主成分とする材料でゲート配線、ゲート電極
を形成することで、ゲート遅延時間を低くすることがで
き、またTFTを高速動作させることができる。一般に
アルミニウム材料をゲート配線に用いた場合には、アル
ミニウムを陽極酸化物膜で被覆して、配線の耐熱性を向
上させることが行われている。
【0006】また、従来、薄膜トランジスタをオフセッ
ト構造またはLDD(Light dopeddrain )構造とする
ことによって、オフ電流を小さくすることが試みられて
いる。特許第2759415号公報において、本出願人
はLDD構造の薄膜トランジスタを作製する技術を開示
している。上記特許掲載公報において、ゲート電極材料
にアルミニウムを用い、ゲート電極を陽極酸化すること
によって、半導体層に自己整合的にLDD構造を形成す
る方法が記載されている。図29を用いてこの方法を説
明する。
【0007】ガラス基板10に、酸化シリコン膜等の下
地膜11が形成されている。下地膜11上には多結晶シ
リコン膜からなる半導体層13を形成し、半導体層13
上にゲート絶縁膜14を形成する。次に、アルミニウム
膜を形成しレジストマスク16を用いてパターニングし
て、アルミニウムでなるゲート電極15を形成する。
(図29(A))
【0008】電解溶液中でゲート電極15を陽極酸化し
て、多孔質のA.O.膜17を形成する。電解溶液にはシュ
ウ酸水溶液を用いる。レジストマスク16でゲート電極
15の表面が覆われているため、ゲート電極15の側面
だけにポーラス(多孔質)アルミナ膜17が形成され
る。ここでは、ポーラスアルミナ膜17をポーラスA.O.
膜17と表記する。(図29(B))
【0009】レジストマスク16を除去した後、ゲート
電極15を再び陽極酸化して、バリア(無孔質)A.O.膜
18を形成する。電解溶液には数%の酒石酸を含むエチ
レングリコール溶液を用いる。2度の陽極酸化工程で残
存したアルミニウムパターンがゲート電極15'として
機能する。ここでは、バリアアルミナ膜18をバリアA.
O.膜18と表記する。((図29(C))
【0010】次にA.O.膜17、18をマスクにしてゲー
ト絶縁膜14をパターニングし、ゲート絶縁膜14’を
形成する。(図29(D))
【0011】ポーラスA.O.膜17を除去した後、プラズ
マドープ法によって、N型又はP型の導電型を付与する
不純物を半導体層13にドーピングする。ドーピングは
2回に分けて実施する。1回目はゲート絶縁膜14’が
マスクとして機能するように低加速度としドーズ量は大
きくする。2回目は不純物がゲート絶縁膜14’を通過
するように高加速度とし、LDD領域を形成するために
ドーズ量は小さくする。半導体層13には、チャネル形
成領域20、ソース領域21、ドレイン領域22、低濃
度不純物領域23、24が自己整合的に形成される。ド
レイン領域22側の低濃度不純物領域24がLDD領域
である。このドーピング工程で、ゲート絶縁膜14'を
完全なマスクとして機能させることによって、領域2
3、24をオフセット領域とすることもできる。(図2
8(E))
【0012】次に、TFTを覆う層間絶縁膜25を形成
する。そして、コンタクトホールを形成し、ソース/ド
レイン電極26、27を形成する。最後に水素化処理を
行う。以上でTFTが完成する(図28(F))
【0013】陽極酸化工程を用いることにより、自己整
合的にLDD構造又はオフセット構造のTFTを形成で
きる。
【0014】しかしながら、陽極酸化処理を行うために
は、陽極酸化する電極・配線を陽極酸化用の電圧供給配
線に全て接続する必要がある。例えば上記特許掲載公報
の技術をアクティブマトリクス型液晶パネルに応用した
場合には、アクティブマトリクス回路や、ドライバ回路
を構成する薄膜トランジスタのゲート電極・配線全てを
電圧供給線に接続する必要がある。そのためには、基板
に電圧供給配線を形成する必要があり、余分なスペース
を確保しなくてはならない。
【0015】また、陽極酸化時には、各ゲート電極・配
線は電圧供給線によってショートされている構造となっ
ている。陽極酸化処理後はこれら電圧供給線や、電圧供
給線との接続部は不要になるため、エッチングで除去
し、各ゲート配線・電極をごとに分断している。このた
めに、電圧供給線を形成するスペース、及びエッチング
のプロセスマージンをも考慮して、回路配置を設計しな
くてはならない。
【0016】よって、陽極酸化処理を用いてトランジス
タを作製するには、電圧供給線を形成するスペースと、
エッチングマージンが必要となり、回路の高集積化、基
板面積の縮小化の障害となっている。更に、配線の分断
面はアルミニウムが露出してしまうので、耐熱性を低下
させてしまうことになる。
【0017】また、図29で示したTFTでは、アルミ
ニウム配線を形成した以降のプロセス温度が300〜4
50℃であっても、TFTの動作不良が確認された。こ
の動作不良の要因は様々に考えられる。特に、トップゲ
ート型TFTの動作不良の多くは、ゲート電極で生ずる
ヒロック、ウィスカー等の突起物がゲート絶縁膜を突き
抜けてチャネル形成領域へ到達したり、アルミニウム原
子がゲート絶縁膜中に拡散したりしたことによって生じ
たゲート電極とチャネル間のショート(短絡)によるも
のと考えられる。
【0018】そのため、従来では、アルミニウムでなる
配線を形成した後の加熱温度の上限は450℃程度に制
限されていた。そのために、ソース/ドレイン領域に添
加された不純物の活性化工程では、熱活性化処理では不
十分なため、エキシマレーザによるレーザー活性化を併
せて行う必要があった。
【0019】また、現在、TFTには高移動度が求めら
れており、半導体層としては、非晶質シリコン膜よりも
移動度の高い結晶性シリコン膜を用いることが有力視さ
れている。従来、加熱処理により結晶性シリコン膜を得
るには、高い歪点を有する石英基板を用いる必要があっ
た。しかし、石英基板は高価であるため、安価なガラス
基板を使用できるように、結晶化の低温下が求められて
いる。
【0020】結晶化温度を低温化するための技術が、特
開平6−232059号公報、特開平7−321339
号公報等に本出願人により開示されている。上記技術は
非晶質シリコン膜に微量の触媒元素を導入し、しかる後
に加熱処理を行うことにより結晶化シリコン膜を得るも
のである。結晶化を助長する触媒元素としては、Fe、
Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、C
u、Au、Geから選ばれた元素を用いている。この結
晶化技術を用いることにより、ガラス基板が耐え得るプ
ロセス温度で多結晶シリコン膜を作製することが可能と
なった。
【0021】この結晶化技術は結晶化に利用した触媒元
素が多結晶シリコン膜中に残留することが問題であり、
TFTの信頼性、特性の均一性を劣化させる原因となっ
ている。そこで、この問題点を解消するため、本出願人
は、アルミニウム材料を用いた配線を形成後、多結晶シ
リコン膜中の金属元素をゲッタリングする技術を特開平
8−330602号公報に開示している。同公報中の技
術では、リンが添加されたソース/ドレイン領域をゲッ
タリングシンクに利用しており、加熱処理によって、チ
ャネル形成領域内の触媒元素がソース/ドレイン領域に
ゲッタリングされる。
【0022】しかし、耐熱性が低いアルミニウム材料を
配線に用いた場合には、陽極酸化物膜で被覆しても、ゲ
ッタリングのための加熱温度は300〜450℃にとど
まっていた。300〜450℃の加熱温度では、多結晶
シリコン膜中の金属元素を十分にゲッタリングする温度
としては低いため、長時間の処理時間を必要とする。そ
のため、ゲート電極からのアルミニウムの拡散や、ヒロ
ック等によるゲート配線の膨張が発生率が増加する。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、配線
の低抵抗化の点から配線にアルミニウム材料を用いるこ
とが望まれる。アルミニウムは陽極酸化が可能であり、
陽極酸化技術を利用することによって、LDD構造やオ
フセット構造の薄膜トランジスタを自己整合的に作製す
ることができる。しかしながら、陽極酸化用の電圧供給
配線を形成する必要があるため、回路の高集積化や、基
板面積の縮小化が阻まれている。
【0024】アルミニウムを陽極酸化物で被覆していて
も、ゲート配線形成以後のプロセス温度は400℃程度
に制限されてしまう。またゲート配線からアルミニウム
が拡散したり、ヒロックの発生により、ゲート配線とチ
ャネルがショートしたり、ゲート配線が変形したりし
て、TFTの動作不良が生じていた。
【0025】本発明では、陽極酸化用の電圧供給配線を
形成せずに、アルミニウム材料を陽極酸化することを可
能にすることを課題とする。
【0026】更に、加熱が原因となる配線からのアルミ
ニウムの拡散や、配線の変形を防止して、半導体装置を
歩留まり良く、また半導体装置を信頼性良く作製するこ
とを課題とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】〈発明に至る過程〉 以
下、図23〜図28を用いて、本発明に至る過程を説明
する。
【0028】[1.陽極酸化について]本発明者は、タ
ンタル膜を電極にして、タンタル膜上にアイランド状の
アルミニウムパターンが陽極酸化できるか否かを確認し
た。図23は実験手順ごとのアルミニウムパターンの断
面図である。ここでは、従来例と同様にシュウ酸及び酒
石酸によって、アルミニウムを陽極酸化した。
【0029】《実験手順》コーニングス社製1737ガ
ラス基板(5インチ平方)40上に、スパッタ法にて、
厚さ20nmのタンタル(Ta)膜41、厚さ400n
mのアルミニウム(Al)膜42を積層した。本発明の
ゲート配線において、Ta膜41は第1の導電膜に相当
し、Al膜42は第2の導電膜に相当する。第1のそし
て、アルミニウム膜42に陽極酸化装置のプローブを接
続してアルミニウム膜表面を陽極酸化し、バリア型の陽
極酸化物(Anodic Oxicide) 膜44を形成した。またバ
リア型陽極酸化物膜(以下、バリアA.O.膜と表記する)
はアルミナである。(図23(A))
【0030】陽極酸化条件は、電解溶液に3%の酒石酸
を含むエチレングリコール溶液を用い、溶液温度30
℃、到達電圧10V、電圧印加時間15分、供給電流1
0mA/1基板とした。この陽極酸化工程はレジストマス
ク50の密着性を向上するためである。バリアA.O.膜4
4がAl膜42表面に形成されることから、この陽極酸
化工程をマスク陽極酸化工程と呼ぶこととする。酒石酸
で陽極酸化されたアルミナ膜44はバッファードフッ酸
に対して耐食性を有する。
【0031】次に、レジストマスク50を形成して、A.
O.膜44及びAl42膜をエッチングし、Al膜42で
なるゲート配線のパターン43(以下、Alパターン4
3と表記する)を複数形成した。Alパターン43は配
線ごとに分離されて形成されており、図23ではAlパ
ターン43を2つだけ図示した。Alパターン43は本
発明の第2の配線層に相当する。
【0032】バリアA.O.膜44のエッチャントは、リン
酸:硝酸:酢酸:水=85:5:5:5の割合で混合し
た溶液10リットルに対して、クロム酸溶液550グラ
ム(クロム酸300グラム、水250グラム)を混合し
た酸を用いた。ここでは、このエッチャントをクロム混
酸と呼ぶことにする。Al膜42のエッチャントにはリ
ン酸、酢酸、硝酸、水を体積%で85:5:5:5の比
で混合した酸(以下、この酸をアルミ混酸と呼ぶことに
する)を用いた。(図23(B))
【0033】次に、レジストマスク50を残したまま、
陽極酸化装置においてTa膜41に電圧を印加し、陽極
酸化を行った。条件は、電解溶液に3%シュウ酸水溶液
を用い、到達電圧8V、電圧印加時間40分、供給電流
20mA/1基板とした。従来の陽極酸化方法ではこの陽
極酸化条件では、アルミニウムパターン43の側面にポ
ーラス型の陽極酸化物(ポーラスA.O.)膜45が形成さ
れる。そこで、この陽極酸化工程をサイド陽極酸化工程
と呼ぶことにする。(図23(C))
【0034】次に、レジストマスク50を除去した後、
再び陽極酸化装置においてTa膜41に電圧を印加し、
陽極酸化を行った。条件は電解溶液に電解溶液に3%の
酒石酸を含むエチレングリコール溶液を用い、電解溶液
温度10℃、到達電圧80V、電圧印加時間30分、供
給電流30mA/1基板とした。従来方法では、この陽極
酸化条件では、ポーラスA.O.膜45を酒石酸が浸透し
て、Alパターン43表面が陽極酸化されて、バリア型
の陽極酸化物(バリアA.O.)膜46が形成される。この
ことから、この陽極酸化工程をバリア陽極酸化工程と呼
ぶことにする。バリアA.O.膜46は無孔質のアルミナで
あり、耐フッ酸性を有する。(図23(D))
【0035】次に、上述したアルミ混酸によるウエット
エッチングによって、ポーラスA.O.膜45を除去した。
バリアA.O.膜46はアルミ混酸では殆どエッチングされ
ない。(図23(E))
【0036】《実験結果と考察》Ta膜41がAlパタ
ーンの陽極酸化用の電圧供給配線として機能するか否か
を確認するため、工程ごとにTa膜41のシート抵抗を
測定した。
【0037】更にAlゲート43断面構造を調べるため
透過型電子顕微鏡(Transmission Electron microscop
e TEM)にて断面構造を観察した。更に、エネルギー
分散型X線分光分析法(Electron Dispersion X ray Sp
ectroscopy以下、EDXと表記する)によって、断面構
造の微細領域の元素分析を行った。図24(A)、
(B)は図23(E)に示すAlパターン43の断面T
EM観察写真であり、図24(C)は図24(A)のT
EM観察写真の模式図である。図24(B)のTEM写
真はポーラスA.O.膜45下部構造を拡大したものであ
る。また図24(B)の符号は図23を準用した。
【0038】Ta膜41のシート抵抗は初期状態(マス
ク陽極酸化前)では100.1 Ω/ □cmであった。サイド陽
極酸化工程終了後は205.1 Ω/ □cmであり、バリア陽極
酸化工程終了後のシート抵抗は測定装置の測定レンジ以
上になった。装置の測定可能な最大値は5000k Ω/ □cm
あるので、バリア陽極酸化工程終了後のシート抵抗は少
なくとも5000k Ω/ □cm以上であると考えられる。
【0039】サイド陽極酸化工程終了後、ガラス基板4
0を肉眼で観察してみると、Ta膜41が初期状態より
も若干透明になっていた。肉眼観察とシート抵抗値か
ら、サイド陽極酸化工程によってTa膜41表面が若干
酸化されて、タンタルオキサイド膜(以下、TaOx 膜
と表記する)51が形成されていると推測される。この
推測は後述するTEM観察やEDXの分析結果からも支
持される。
【0040】更に、バリア陽極酸化工程終了後もガラス
基板40を肉眼で観察してみると、露出していたTa膜
41は殆ど透明となっていた。これは、マスク陽極酸化
工程で使用する酒石酸はタンタルをも陽極酸化するため
であり、この部分のTa膜41は全膜厚にわたって陽極
酸化されてTaOx 膜52に変成されていると推測され
る。この推測は後述するTEM観察やEDXの分析結果
からも支持される。
【0041】しかしながら、タンタルオキサイドは絶縁
物であるため、TaOx 膜51、52が配線として機能
するか否かが問題となる。バリア陽極酸化工程で、陽極
酸化装置でモニタしている電流値に大きな変動は見られ
なっかたことから、Ta膜41がTaOx 膜に変成され
ても、Alパターン43に電圧が印加されていると考え
られる。これは、TaOx 膜はシート抵抗値が非常に大
きいが、化学量論比であるTa2 5 (五酸化タンタ
ル)よりも酸素の含有量が小さいため、若干の導電性
(半絶縁性)を示していると推測される。この化学量論
比からのずれは、TaOx 膜51や52が陽極酸化によ
って形成されたことが大きく起因していると思われる。
【0042】図23(E)のエッチング工程ではアルミ
混酸を用いている。アルミ混酸によって多孔質アルミナ
(ポーラスA.O.膜45)とアルミニウム(Alパターン
43)双方ともエッチングされるが、無孔質アルミナ
(バリアA.O.膜46)は殆どエッチングされない。よっ
て、バリア陽極酸化工程でバリアA.O.膜46が十分な厚
さに形成されていれば、Alパターン43はエッチング
されないはずである。
【0043】図24(A)のTEM観察写真からは、ア
ルミ混酸でエッチング処理後もAlパターン43が残存
していることが確認できる。よって、マスク陽極酸化工
程でアルミ混酸に耐え得るバリアA.O.膜46が形成され
ていると推論できる。図24のTEM観察写真による
と、バリアA.O.膜46の膜厚は20nm程度である。
【0044】以上の実験によって、ガラス基板40全面
に形成したTa膜41によって、その上部に選択的に形
成されたAlパターン43をショートさせた状態にし、
Ta膜41に電圧を印加することによって、Alパター
ン43を陽極酸化できることを発見した。特に、酒石酸
を用いた陽極酸化工程の電圧供給配線にTa膜41を用
いても、その上部に形成されたAlパターン43を陽極
酸化できることが確認された。
【0045】以下、TEM観察写真及びEDX分析結果
に基づいて、TaOx 膜51、52について考察する。
【0046】図24(A)、(B)のTEM観察写真で
はTaOx 膜には3つの異なる層51、52a、53b
(図24(B)参照)があることが分かる。各層51、
52a、52bの組成をEDXで分析した。図24
(B)において「*」で示すポイントP1〜P6がEDXの
測定ポイントである。
【0047】測定ポイントP1は全ての陽極酸化工程で電
解溶液に浸されない部分であり、他の測定ポイントに対
する参照ポイントになる。測定ポイントP1ではほとんど
のピークがTaであるが、C、O等の低いピークも確認
された。
【0048】測定ポイントP2、P3はポーラス陽極酸化工
程、及びバリア陽極酸化工程で電解溶液に浸る部分であ
る。測定ポイントP2、P3ではEDXの測定結果はほぼ同
じであり、TaとOのピークが検出された。Oのピーク
はポイントP1よりも高いので、測定ポイントトP2、P3で
は、Taが陽極酸化されて、タンタルオキサイド(Ta
Ox と記す)となっていると考えられる。
【0049】しかしTEM写真では、下層のTaOx 膜
52b(測定ポイントP2)と上層のTaOx 膜51(測
定ポイントP3)ではコントラストが異なっていることか
ら、TaOx 膜52bとTaOx 膜51では結晶構造が
異なっていると推測される。TaOx 膜51は図23
(C)のサイド陽極酸化工程で酸化された部分であり、
ポーラス状の結晶構造になっていると推測される。下層
のTaOx 膜52bはバリア陽極酸化工程で酸化された
部分であって、上層のTaOx 膜51よりも結晶構造が
緻密であると推測される。
【0050】ポーラスA.O.膜45が存在していた領域に
は、ガラス基板40界面付近の測定ポイントP4では、検
出された元素のピークは測定ポイントP1とほぼ同じであ
るので、この部分ではTaが陽極酸化されず、Ta層4
0のまま残っていると考えられる。
【0051】測定ポイントP5ではTaとOとAlのピー
クが検出された。OのピークはポイントP1よりも高い。
TaOx 膜52aはTaOx とAlが共存しているか、
あるいはTaとAlの合金が酸化されたものであると考
えられる。TEM写真では、このTaOx 膜52aは針
状(ポーラス状)、あるいは綿状を呈しているのが分か
り、このTaOx 膜52aはTaOx 膜のうち密度が最
も低くなっていると考えられる。
【0052】測定ポイントP4とP5と間の測定ポイントP6
のEDX結果は測定ポイントP3とほぼ同じであることか
ら、TaOx 膜52bはバリア陽極酸化工程で酸化され
たTaOx になっていると考えられる。
【0053】以上のTEM観察写真及びEDXから、ポ
ーラスA.O.膜45外側の領域では、ガラス基板40上に
密度の異なる(写真のコントラスが異なっている)Ta
Ox膜51、52bが形成されていると、考えられる。
【0054】またポーラスA.O.膜45下の領域では、ガ
ラス基板40上にTa膜41、TaOx 膜52a、Ta
Ox 膜52bの3層膜が形成されており、TaOx 膜5
2bはAlを含有したTaOx 又はAlとTaの合金の
酸化物と考えられる。
【0055】本発明は上述した実験結果に基づくもので
あり、Al層でなる配線を陽極酸化するのに、Al層の
下層に基板全面にTa膜を形成し、このTa膜を電圧供
給線として用いることを構成の1つとする。
【0056】そこで、図23に示すAl/Taの2層構
造のゲート配線を図29のTFTのゲート配線に適用
し、TFTを作製した。しかしながら、以下に示すよう
な問題が生じた。
【0057】従来例ではLDDを自己整合的に形成する
ために、ポーラスA.O.膜17をマスクにして、ゲート絶
縁膜14をエッチングする(図29(D)参照)。ゲー
ト絶縁膜14には、窒化酸化シリコンや酸化シリコンを
用いている。ゲート絶縁膜14のエッチングにはCHF
3 ガスによるドライエッチ処理を用いている。
【0058】ゲート絶縁膜14のエッチング後、ポーラ
スA.O.膜17をアルミ混酸によってウェットエッチング
(図29(E)参照)しているが、しばしばエッチング
残渣が発生する。そのため、ウェットエッチング後、残
渣エッチング専用の薬液でこの残渣を除去している。こ
の残渣はゲート絶縁膜14のドライエッチングで、ポー
ラスA.O.膜17の側面に付着した反応生成物であること
が判明している。
【0059】図29で示した従来のTFT作製工程に、
図23に示すAl/Taの2層構造の配線を適用する
と、図29(D)のゲート絶縁膜のドライエッチング工
程では、ゲート絶縁膜と同時にTaOx 膜をドライエッ
チングすることになり、やはりこのドライエッチング工
程でも反応生成物がポーラスアルミナ膜の側面に付着す
る。
【0060】この場合も、ポーラスアルミナ膜をウェッ
トエッチングした後、先と同じ残渣エッチング専用の薬
液で処理したが、残渣をはほとんど除去することができ
なかった。薬液処理後も、この残渣は丁度ポーラスA.O.
膜17が存在していた周囲を取り囲んで壁状構造物が直
立した状態、もしくはこの壁状構造物が転倒した状態で
存在し、このような壁状の残渣の根本は、転倒した状態
であっても、強固に基板と固着していた。このように、
残渣除去用の薬液で処理しても、壁状の残渣を基板除去
できないのは、ゲート絶縁膜のドライエッチングの反応
生成物にTaのような金属成分が混入したためであると
推測している。
【0061】この残渣発生の問題を回避するため、本発
明では、Al/Taの2層構造のゲート配線を用いた際
に、ポーラスアルミナをマスクにして、ゲート絶縁膜と
TaOx 膜とを同時にドライエッチングしないことを構
成の1つとする。
【0062】また、従来例ではゲート絶縁膜14’にお
いて、その下部に低濃度不純物領域23、24が存在す
る部分はポーラスA.O.膜17が存在した部分である。よ
って、図23に示すAl/Taの2層構造の配線を図2
9のTFTのゲート配線に適用した場合には、上述した
EDXの分析結果によれば、低濃度不純物領域23、2
4上にゲート絶縁膜14’を挟んでTa膜41が存在し
ていることになる。このような構造では、ON状態でT
a膜41によって低濃度不純物領域23、24に常時印
加されてしまい、TFTの劣化を早めてしまうという問
題が生ずる。
【0063】低濃度不純物領域上のTa膜残りはポーラ
スA.O.膜45で被覆された状態で、Ta膜41を陽極酸
化したためである。ポーラスA.O.膜45で被覆された部
分には電解溶液が十分に行き渡らないため、Ta膜41
を全膜厚にわたって陽極酸化することができない。そこ
で、本発明では、低濃度不純物上のTa膜残りをなくす
ことを課題とする。この課題を解決する手段として、図
23(C)のサイド陽極酸化工程を行わずにバリア陽極
酸化工程を行って、Ta膜(第1の導電膜)、Alパタ
ーン(第2の配線層)43を陽極酸化することを構成の
1つとする。
【0064】即ち、本発明では、第1の配線層、第2の
配線層を覆う、それぞれの陽極酸化物膜を形成する際
に、第1の導電膜の陽極酸化すべき箇所はその表面を露
出させて、第1の導電膜が確実に陽極酸化されるように
する。
【0065】[2.Ta層のブロッキング性の評価]次
に、Ta層のAl拡散のブロッキング特性を評価する。
Ta層を形成した試料(試料Aと呼ぶ)と、Ta層を形
成しない試料(試料Bと呼ぶ)を窒素雰囲気で加熱処理
し、加熱処理後の各試料のAl濃度分布を2次イオン質
量分析法(Secondary Ion mass Spectroscope、SIM
S)で測定した。加熱処理の条件は窒素雰囲気、温度5
50℃、処理時間2時間とした。
【0066】図25に、各試料A、Bの断面構造を示
す。試料Aは、コーニング1737ガラス基板60上
に、半導体層に相当する多結晶シリコン膜61(厚さ2
00nm)、ゲート絶縁膜に相当する窒化酸化シリコン
膜62(120nm)、ゲート配線を構成するタンタル
膜63(20nm)及びアルミニウム膜64(200n
m)が積層されたものである。
【0067】試料Bは試料Aからタンタル膜63を除い
たものに相当し、コーニング1737ガラス基板70上
に、半導体層に相当する多結晶シリコン膜71(厚さ2
00nm)、ゲート絶縁膜に相当する窒化酸化シリコン
(SiON)膜72(120nm)、アルミニウム(A
l)膜74(200nm)が積層されたものである。
【0068】SIMSの測定方向は試料A、Bともガラ
ス基板60、70からアルミニウム膜64、74に向か
ってである。分析条件は試料A、Bとも同じであり、1
次イオン種O2 +、1次加速電圧6.0kV、スパッタレ
ート0.6nm/s、測定領域120μm×192μ
m、真空度3×10-7Paとした。分析対象元素はA
l、O、Si、Taである。
【0069】試料A、BのSIMS分析結果を図26、
図27に示す。図26、図27において、横軸は深さ
[μm]であり、左軸はAlの濃度[atoms/cm3 ]であ
り、右軸はO、Si、Taの2次イオン強度[cts/se
c]である。
【0070】Alの濃度の定量化は、標準試料として、
Alをイオン注入したSiO2標準試料及び、Alをイ
オン注入したSi標準試料を用いた。図26、図27の
Alの濃度プロファイルは加工データである。SiON
膜62、72中ではSiO2標準試料を用いて定量化し
たプロファイルであり、多結晶シリコン膜61、71中
ではSi標準試料を用いて定量化したプロファイルであ
り、図26、図27ではこのSiO2標準試料を用いて
定量化したプロファイルとSi標準試料を用いて定量化
したプロファイルとをつないでいる。そのためSiON
膜/Si膜界面でのプロファイルにはデータ加工による
不確かさが残る。なお、Al濃度のバックグランドレベ
ルは、SiO2標準試料中では1×1016atoms/cm3
あり、Si標準試料中では1×1015atoms/cm3 であ
る。
【0071】図26、図27を比較すると明らかなよう
に、Al拡散防止のブロッキング膜としてTa膜63が
機能していることが分かる。試料B(Ta層無し)で
は、Si膜(半導体層)71中でも、SiON膜(ゲー
ト絶縁膜)72中でも、Alの濃度は1×1019atoms/
cm3 前後である。他方、試料A(Ta層有り)では、A
lの濃度は、SiON膜63では3×1016atoms/cm3
以下であり、最低濃度はほぼバックグラウンドレベルの
1×1016atoms/cm3 以下である。またSi膜61内で
は1×1015〜1×1017atoms/cm3 の範囲にある。
【0072】図28に550℃の加熱処理を施した試料
A、試料Bの光学顕微鏡写真を示す。図28(A)が試
料Bに、図28(B)は試料Aに対応する。また図28
(C)、(D)は試料AにおいてTa層63の膜厚を3
0nm、50nmとしたものである。
【0073】図28(A)では、Al単層(Ta層=0
nm)とした場合には、アルミニウムが拡散している
(しみだしている)ことが確認される。他方、図28
(B)〜(D)から、アルミニウム層の下層に20nm
以上の厚さのTa層を形成することで、アルミニウムの
しみ出しを防止できることがわかる。
【0074】上述したように、ゲート配線をAl層/T
a層の2層構造とすることで、Alが半導体層やゲート
配線に拡散することが防止できることが分かる。本発明
者らの知見では、Alのブロッキング効果を得るには、
1nm厚以上、好ましくは5nm厚以上のTa層が必要
である。これ以下の膜厚では、成膜装置の性能から、ピ
ンホールのない膜を成膜するのが困難であり、ブロッキ
ング効果を期待できない。
【0075】また、Ta層の上限としては400nm、
好ましくは200nm程度と考えている。これ以上では
ゲート電極の厚さを抑えるために、アルミニウム材料層
を薄くしなければならず、アルミニウムの低抵抗性とい
う特徴を活かすことができない。
【0076】以上のことから、タンタル層の膜厚は1〜
50nm、好ましくは1〜20nm、より好ましくは5
〜20nmとすることが好ましいと言える。
【0077】また、ゲート配線の熱処理温度が高くなる
ほど、Alの拡散の程度が大きくなるため、加熱温度に
よって、Ta層の厚さを設定すれば良い。例えばTa層
の下地絶縁膜(図25の場合にはSiON膜62)内の
Al濃度の最低値が3×1016atoms/cm3以下、より好
ましくは1×1016atoms/cm3以下となるように、ある
いは、半導体層中のAl濃度の最低値が1×1017atom
s/cm3以下、より好ましくは1×1016atoms/cm3以下と
なるように、Ta層の厚さを決定する。
【0078】[本発明の構成]本発明の構成は上述した
実験結果から得られた知見に基づくものである。本発明
は、ゲート絶縁膜を介して半導体層と交差するゲート配
線とを有する半導体装置において、前記ゲート配線は、
前記ゲート絶縁膜に接して形成された第1の導電膜でな
る第1の配線層と、前記第1の配線層上に接して形成さ
れた第2の導電膜でなる第2の配線層と、前記第1の配
線層の側面に接する前記第1の導電膜の陽極酸化物膜
と、前記第2の配線層の表面を覆う前記第2の導電膜の
陽極酸化物膜と、を有し、前記ゲート絶縁膜は前記半導
体層表面全体を覆っており、少なくとも前記ソース領
域、ドレイン領域を覆っている領域表面には前記第1の
導電膜の陽極酸化物膜が存在しないことを特徴とする。
【0079】本発明のゲート配線は上層の第2の配線層
を主に電荷の通路として用いる、その膜厚を200〜5
00nm程度とする。また第2の配線層を構成する金属
膜をアルミニウム又はアルミニウムを主成分とする材料
で形成することが好ましく、配線の低抵抗化が図れる。
【0080】また第1の導電膜としてバルブ金属を用い
ることができる。バルブ金属とは、アノード的に生成し
たバリアー型陽極酸化膜がカソード電流は流すがアノー
ド電流は通さない、即ち弁作用を示す様な金属を指す。
(電気化学便覧 第4版;電気化学協会編,p370 ,丸
善,1985)。
【0081】アルミニウムのブロッキング効果を得るに
は、バルブ金属膜であって、アルミニウムよりも高融点
な材料を用いる。このような金属に、タンタル(T
a)、ニオブ(Nb)、ハフニウム(Hf)、ジルコニ
ウム(Zr)、チタン(Ti)、クロム(Cr)等が挙
げられる。またこれらバルブ金属元素と、他の金属元素
や窒素の共融体である合金で第1の導電膜を形成するこ
とができる。例えばモリブデンタンタル(MoTa)合
金や、TaNy 、NbNy 、HfNy 、ZrNy 、Ti
Ny 、CrNy 等の窒素系合金を用いることができる。
【0082】第1の導電膜の厚さは薄いほど好ましい
が、第2の配線層の構成原子が拡散するのを防止するブ
ロッキング層として機能するための膜厚が必要である。
第1の導電膜の膜厚の下限は1nm、好ましくは5nm
とする。
【0083】薄い第1の導電膜が望まれるのは、ソース
/ドレイン領域を形成する際に、第1の陽極酸化物膜、
即ち第1の導電膜の陽極酸化物膜を通過させて、半導体
層へ不純物を添加することが1番の理由である。この陽
極酸化物膜が薄いほど、不純物添加工程の加速電圧や、
ドーズ量を小さくでき、スループットがよくなる。他に
第1の導電膜の成膜工程や、第1の導電膜の陽極酸化物
のエッチング工程のスループットは第1の導電膜が薄い
ほど高くできる。
【0084】また、第1の導電膜の膜厚の上限は50n
m、好ましくは30nm程度とする。これは第1の酸化
物膜は第1の導電膜を酸化して形成され、その厚さは第
1の導電膜の2〜4倍程度になる。よって、第1の導電
膜の成膜、第1の陽極酸化物のエッチングを考慮する
と、第1の導電膜の上限は50nm、好ましくは30n
mとする。
【0085】以上から第1の導電膜の膜厚は1〜50n
m(好ましくは5〜30nm、さらに好ましくは5〜2
0nm)の範囲から選択することが好ましいと考える
【0086】また、ゲート配線の熱処理温度が高くなる
ほど、Alの拡散の程度が大きくなるため、加熱温度に
よって、第1の配線層の厚さを設定すれば良い。例えば
第1の配線層の下地絶縁膜(図25の場合にはSiON
膜62)内のAl濃度の最低値が3×1016atoms/cm3
以下、より好ましくは1×1016atoms/cm3以下となる
ように、あるいは、半導体層中のAl濃度の最低値が1
×1017atoms/cm3以下、より好ましくは1×1016ato
ms/cm3以下となるように、第1の配線層の厚さを決定す
ればよい。Alの濃度はSIMSデータの最低値で定義
する。
【0087】本発明では、第1の導電膜の陽極酸化物膜
とゲート絶縁膜とを同時にエッチングしないようにする
が、第1の導電膜の陽極酸化物膜のみをパターニングし
て、ゲート絶縁膜表面を選択的に露出させる。ゲート絶
縁膜において前記表面が露出された領域は、ソース/ド
レイン領域を覆っている領域である。これにより、ソー
ス/ドレイン領域を形成工程で、第1の導電膜の陽極酸
化物膜及びゲート絶縁膜双方を介して不純物を添加する
よりもスループットが向上する。
【0088】なお本明細書では、ゲート配線や、ソース
配線、ドレイン配線等の配線において、半導体層との交
差部や半導体層や他の配線との接続部を特に電極と呼ぶ
ことにする。
【0089】
【発明の実施の形態】本実施形態は本発明をTFTに適
用したものである。図1は本実施形態のTFTの断面図
であり、図1(A)は基板正面に沿った断面図であり、
図1(B)の鎖線W−W’に沿った断面図である。図1
(B)はチャネル長方向の断面図であり、図1(A)の
鎖線X−X’に沿った断面図である。図1(C)はチャ
ネル幅方向の断面図であり、図1(A)の鎖線Y−Y’
に沿った断面図である。
【0090】ゲート絶縁膜103を挟んで半導体層10
2と交差するゲート配線が形成されている。ゲート配線
はゲート絶縁膜103に接して形成された第1の配線層
108上に、第2の配線層106が積層された導電層
と、第1の配線層108の側面と接する第1の導電膜の
陽極酸化物膜109と、第2の配線層106の表面全体
を覆う第2の導電膜の陽極酸化物膜107を有する。ゲ
ート絶縁膜103基板全面に形成され、半導体層102
を覆っている。更に、ゲート絶縁膜の表面には第1の配
線層108及び第1の導電膜の陽極酸化物膜109形成
されているが、ソース/ドレイン領域111、112を
覆う領域には、陽極酸化物膜109が存在していない。
【0091】絶縁表面を有する基板100上には、TF
Tの半導体層102が形成されている。絶縁表面を有す
る基板100としては、ガラス基板、石英基板、結晶性
ガラス基板、プラスチック基板などの絶縁性基板、これ
ら基板表面に、酸化シリコン膜や、窒化シリコン膜、窒
化酸化シリコン膜等の無機絶縁膜が形成されたものを使
用できる。
【0092】更に、下地膜として、タングステン、クロ
ム、タンタル等の高融点金属の被膜や、窒化アルミニウ
ム膜等の高伝導度を有する被膜を下層に、上記の無機絶
縁膜を上層に積層した積層膜を用いてもよい。あるい
は、ステンレス基板、Ta、W、Mo、Ti等の高融点
金属材料又はこれら合金系からなる基板など、熱伝導性
が高い導電性基板の表面を上述した無機絶縁膜で被覆し
た基板を用いることができる。この場合には、半導体装
置で発生した熱が下地膜の下層の被膜、又は導電性基板
によって放射されるため、半導体装置の動作が安定でき
る。このような基板は反射型の液晶表示装置のアクティ
ブマトリクス基板に好適である。
【0093】半導体層102は非晶質シリコン、多結晶
シリコン、非晶質ゲルマニウム、多結晶ゲルマニウムや
Six Ge1-x (0<X<1)で示される非晶質シリコ
ンゲルマニウム、又は非晶質シリコンゲルマニウムを結
晶化した半導体材料を用いても良い。半導体材料の結晶
化方法としては、電気炉内での熱処理、レーザー光や赤
外光ランプ光を照射する光照射処理、熱処理と光照射の
併用する等の方法が挙げられる。
【0094】図1に示すTFTの作製工程は、絶縁表面
を有する基板上にソース領域、ドレイン領域、チャネル
形成領域が形成される前記半導体層を形成する工程A
と、前記半導体層に密接してゲート絶縁膜を形成する工
程Bと、前記ゲート絶縁膜全面に第1の導電膜と第2の
導電膜でなる積層膜を形成する工程Cと、前記積層膜の
うち前記第2の導電膜のみをパターニングし、前記ゲー
ト絶縁膜を挟んで前記半導体層と交差する前記第2の配
線層を形成する工程Dと、前記第1の導電膜に電圧を印
加して、前記第1の導電膜を陽極酸化して前記第1の導
電膜の陽極酸化物膜を形成すると共に、前記第2の配線
層を陽極酸化して前記第2の配線層の表面を被覆する陽
極酸化物膜を形成する工程Eと、前記工程Eで形成され
た第2の配線層の陽極酸化酸化物膜をマスクにして、前
記工程Eで形成された第1の導電膜の陽極酸化物膜をパ
ターニングして、前記ゲート絶縁膜の表面を露出させる
工程Fと、前記ゲート絶縁膜を介して半導体層に不純物
を添加する工程Gと、を少なくとも有する。
【0095】以下、図2〜図4を用いて、上記工程A〜
Gを説明する。図2(A)は基板正面に沿った断面図で
あって、図2(B)の鎖線Z−Z’に沿った断面図であ
る。図2(B)はチャネル長方向の断面図であって、図
2(A)の鎖線X−X’に沿った断面図である。図2
(C)はチャネル幅方向の断面図であって、図2(A)
の鎖線Y−Y’に沿った断面図である。図3、図4の
(A)〜(C)の関係は図2と同様である。
【0096】まず、基板100上に、ソース領域、ドレ
イン領域、チャネル形成領域が形成される島状の半導体
層102を形成する(工程A)。次に、半導体層102
に密接してゲート絶縁膜103を形成する(工程B)。
次に、基板100全面に、ゲート絶縁膜103に接して
第1の導電膜104と第2の導線膜105でなる積層膜
を形成する(工程C)。(図2参照)
【0097】第1の導電膜104として、Ta、Nb、
Hf、Zr、Ti、Cr等バルブ金属を用いることがで
きる。またこれらバルブ金属元素と、他の金属元素や窒
素の共融体である合金を用いることができる。MoTa
合金や、TaNy 、NbNy、HfNy 、ZrNy 、T
iNy 、CrNy 等の窒素系合金膜を用いることができ
る。
【0098】更に、金属膜や合金の単層膜だけでなく
と、その金属の合金との積層膜や、合金の積層膜を用い
ることができる。例えば、Ta膜/TaNy 膜、又はT
aNy膜/Ta膜の順で下層から積層した膜や、TaNy
膜/Ta膜/TaNy 膜の3層膜を用いることも可能
である。他のバルブ金属元素の場合も同様である。
【0099】Taの結晶構造は低抵抗で安定な立方晶
(α−Ta又はbcc−Ta)と、高抵抗で準安定な正
方晶(β−Ta)の2つが知られている。Taは下地に
TaNy 合金膜を形成してからTa膜を成膜すること
で、抵抗率が低いα−Taを成長させやすくすることが
できる。
【0100】他方、第2の導電膜105としては、純ア
ルミニウムだけでなく、Si、Sc等を数重量%添加し
たアルミニウム材料や、Siなどの金属とAlの合金等
を用いることで、第2の配線層の耐熱性を向上させるこ
とができる。
【0101】ここでは、第1の導電膜104として厚さ
20nmのTa膜を形成し、第2の導電膜105として
2wt%のスカンジウムを含有した厚さ40nmのAl膜
105を形成する。
【0102】次に、レジストマスクを形成してAl膜1
05をパターニングし、第2の配線層(Al層)106
形成する(工程E)。この状態で、各ゲート配線のAl
層(第2の配線層)106は、Ta膜(第1の導電膜)
104で電気的にショートされた状態になる。(図3参
照)
【0103】次に、陽極酸化装置においてTa膜104
に電圧を印加して陽極酸化を行う。条件は電解溶液に3
%の酒石酸を含むエチレングリコール溶液を用い、電解
溶液温度10℃、到達電圧80V、電圧印加時間30
分、供給電流30mA/1基板とする。Ta膜103及び
Al層106表面が陽極酸化される(工程F)。(図4
参照)
【0104】工程Fでは、Al層106の露出している
表面全体が陽極酸化されて、バリア型の陽極酸化物膜
(バリアA.O.膜と記す)107が形成される。バリアA.
O.膜107は無孔質アルミナ膜であり、バッファードフ
ッ酸に対して高い耐食性を有する。
【0105】Al層106の陽極酸化と同時に、Ta膜
104の露出している部分も陽極酸化されて、タンタル
オキサイド膜(以下TaOx膜と記す)109に変成さ
れる。残存したタンタル膜(Ta層)104が第1の配
線層(Ta層)108として画定する。実際には、Ta
Ox膜109はTa膜104よりも2〜3倍ほど厚くな
るが、簡単化のため、図中では同じ厚さに図示した。
【0106】この陽極酸化工程では、Ta膜104、A
l層106の陽極酸化速度に差があるため、Al層10
6とバリアA.O.膜107の界面は、Ta層108とTa
Ox膜109の界面よりも内側にある。よって、Al層
106はTa層108のみに接しており、TaOx 膜1
09はバリアA.O.膜109の下部に5〜20nm程度進
入している。
【0107】図5(A)に図4に示すゲート配線の断面
構造を観察したSEM(走査型電子顕微鏡)写真を示
す。図5(B)はSEM写真の模式図であり、符号は図
4を準用した。また図5(C)はゲート配線の表面形状
を観察したSEM写真である。なお、図5において、ゲ
ート配線はガラス基板上に直接に形成されたものであ
る。他は上述した条件で形成されたものである。
【0108】また、図5に示すゲート配線は、水素雰囲
気内で、450℃、1時間熱処理を加えた試料である。
加熱処理によるAl層106の変形は確認されない。
【0109】次に、バリアA.O.膜107(工程Eで形成
された第2の配線層の陽極酸化物膜107)をマスクに
して、TaOx 膜109(工程Eで形成された第1の導
電膜の陽極酸化物膜109)をパターニングして、ゲー
ト絶縁膜103表面を露出する(工程F)。(図1参
照)
【0110】TaOx 膜109のパターニングには、フ
ッ素系ガスを用いたドライエッチング法を用いればよ
い。例えば、エッチングガスとしては、CF4 ガスや、
CHF3 ガスなどを用いることができる。TaOx とS
iO2 との選択比はCHF3 ガスのほうがCF4 ガスよ
りも大きいが、エッチングの異方性はCF4 ガスの方が
良好である。
【0111】なお、ゲート絶縁膜103を構成する酸化
シリコン、窒化シリコン、窒化酸化シリコン膜はCHF
3 ガスやCF4 ガスに対するエッチング選択比が小さい
ため、この工程で表面が若干エッチングされてしまう。
よって、本実施例形態では、少なくとも1つの半導体層
において、チャネル形成領域を覆っている部分よりもソ
ース/ドレイン領域を覆っている部分のほうが薄くなっ
ている。
【0112】また、基板全体ではゲート絶縁膜103の
膜厚(平均の膜厚あるいは最も薄い部分の膜厚)は、よ
びもその上面にゲート配線が存在している部分よりも、
Ta層106及びTaOx 膜109が存在している部分
よりも、これらが存在していない部分のほうが薄くな
る。
【0113】次に、ゲート絶縁膜103を介して、導電
性を付与する不純物を半導体層102に添加し、P型又
はN型のソース/ドレイン領域を自己整合的に形成する
(工程G)。(図1参照)
【0114】不純物の添加はイオンインプランテーショ
ン法、プラズマドーピング法、レーザードーピング法の
いずれかの手段を用いれば良い。また、CMOS回路を
構成する様な場合には、レジストマスクを利用して不純
物の添加領域を選択すればよい。
【0115】この工程Fでは、Al層106、バリアA.
O.膜107がマスクとして機能して、半導体層102に
ソース領域111、ドレイン領域112、チャネル形成
領域113が自己整合的に形成される。本実施形態で
は、TaOx 膜109の除去工程Fを有するため、ソー
ス/ドレイン領域を形成工程で、第1の導電膜の陽極酸
化物膜及びゲート絶縁膜双方を介して不純物を添加する
よりもスループットが向上する。また、TaOx 膜10
9とゲート絶縁膜105とを同時にドライエッチングし
ないため、上述した残渣の問題が生じない。
【0116】そして、500〜650℃で加熱処理し
て、ソース/ドレイン領域111、112内の不純物を
活性化する。本発明のゲート配線は、Ta層108がA
l拡散のパッシベーション膜として機能するため、この
活性化工程でゲート配線(Al層106)とチャネル形
成領域114がショートすることが防止される。
【0117】本実施形態では、ゲート絶縁膜103、T
aOx 膜109を介して、半導体層102に不純物を添
加するため、加速電圧やドーズ量を考慮すると、TaO
x 膜を設けていない従来のTFTよりも、ゲート絶縁膜
は薄いほうが望ましい。
【0118】次に、酸化シリコン膜や窒化酸化シリコン
膜等でなる層間絶縁膜120を形成する。層間絶縁膜1
20にコンタクトホールを形成し、更に、ゲート配線の
パッド部のバリアA.O.膜107、Al層106に対して
コンタクトホールを形成し、ソース配線121、ドレイ
ン配線122、更に、ゲート配線の取出し電極123を
形成する。(図1)
【0119】本実施形態では、ゲート配線のTaOx 膜
109がゲート絶縁膜103上面全体に存在し、またT
aOx 膜109はTa層108の2〜3倍程度の膜厚を
有するため、ゲート配線による高低差が緩和される。
【0120】また、本実施形態では、陽極酸化終了後、
ゲート配線を分断するエッチング処理が不要なため、A
l層106表面は図1に示すように、バリアA.O.膜10
7で被覆された状態が維持される。
【0121】
【実施例】 図6〜図22を用いて、本発明の実施例を
説明する。
【0122】[実施例1] 本実施例は本発明をTFTに
適用した例であり、Nチャネル型TFTとPチャネル型
TFTを同一基板上に形成し、CMOS回路を作製した
例を示す。
【0123】図6はCMOS回路の概略の上面図を示
す。図6において、201はゲート配線、202はNチ
ャネル型TFTの半導体層、203はPチャネル型TF
Tの半導体層である。204、205は半導体層20
2、203とソース配線のコンタクト部であり、20
6、207は半導体層202、203とドレイン配線と
のコンタクト部である。208は取出し配線とのコンタ
クト部(ゲートコンタクト部)である。
【0124】図7、図8を用いて、TFTの作製工程を
説明する。なお、図7、図8において左側にNチャネル
型TFTの断面図を示し、右側にPチャネル型TFTの
断面図を示す。各TFTの断面図は図6の鎖線A−
A’、鎖線B−B’で切断した断面図に対応する。
【0125】まず、基板200として、表面に下地膜を
形成したガラス基板(コーニング1737;歪点=66
7℃)を用意する。下地膜として酸化シリコン膜を20
0nm厚に形成する。
【0126】次に多結晶シリコン膜(ポリシリコン膜)
を形成する。先ず、膜厚45nmの非晶質シリコン膜2
51を減圧CVDで成膜する。非晶質シリコン膜251
の膜厚は10〜100nm(好ましくは15〜75n
m、さらに好ましくは20〜45nm)とする。次にプ
ラズマCVD法によって酸化シリコン膜を70nmの厚
さに成膜し、ウエットエッチングによって開口部252
a、252bを形成する。そして、スピナーを用いてN
i酢酸溶液を塗布し、更に乾燥させて、Ni層253を
形成する。なお、Ni層253は完全な層を成している
ものではない。(図7(A))
【0127】Ni酢酸溶液のNi濃度は重量換算で1〜
20ppm であり、本実施例では10ppm とする。この状
態でマスク252の開口部252a、252bにおい
て、非晶質シリコン膜251の領域251a、251b
がNi層253と接触して、ここにNiが添加される。
【0128】次に、窒素雰囲気中で、550℃、6時間
加熱する。矢印で模式的に示すように、領域251a、
251bからNiが拡散するのに従って、Niを核にし
て結晶成長が進行する。即ち、基板面に平行に結晶が成
長する。このように結晶化された領域をここでは「横成
長領域」と呼ぶこととする。(図7(B))
【0129】酸化シリコンでなるマスク252を除去し
た後エキシマレーザーを照射して多結晶シリコン膜25
2の結晶性を助長した。そして多結晶シリコン膜252
を島状にパターニングして、Nチャネル型TFTの半導
体層202とPチャネル型の半導体層203を形成す
る。そして半導体層202、203を覆って、ゲート絶
縁膜205として窒化酸化シリコン膜を50〜120n
m、ここでは80nmの厚さに形成する。なお、本実施
例ではNチャネル型TFTとPチャネル型TFTを各1
づつ図示したが、回路構成にあわせてNチャネル型TF
TとPチャネル型TFTそれぞれ複数形成されている。
(図7(C))
【0130】本実施例では、触媒元素を用いて非晶質シ
リコン膜を結晶化したが、他の結晶化方法を用いても良
く、触媒元素を用いない熱結晶化や、エキシマレーザー
光を照射するレーザー結晶化や、赤外光を照射するRT
A法を用いてもよい。また、結晶化後のアニール処理
も、エキシマレーザー照射の他に、電気炉内での熱アニ
ール、RTAでもよい。
【0131】次に、ゲート絶縁膜205上に厚さ20n
mのタンタル膜(Ta膜)256と、2wt%のスカンジ
ウムを含有する厚さ40nmのアルミニウム膜(Al
膜)257でなる積層膜をスパッタ装置において成膜す
る。そして、Al膜257に陽極酸化装置のプローブP
を接触させて、Al膜257の表面に薄いバリア型アル
ミナ膜(図示せず)を形成する。この陽極酸化工程はレ
ジストマスクの密着性を向上するためである。条件は電
解溶液に電解溶液に3%の酒石酸を含むエチレングリコ
ール溶液を用い、電解溶液温度30℃、到達電圧10
V、電圧印加時間15分、供給電流10mA/1基板とす
る。
【0132】レジストマスクを形成し、図示しないアル
ミナ膜をクロム混酸でエッチングし、次にアルミ混酸で
Al膜257をエッチングして、第2の配線層としてA
l層207を形成する。Al層207はゲート配線20
4の上層を構成するものである。なお、図7では向かっ
て左側のAl層207と右側のAl層207とが分断し
て記載されているが、実際には図6に示したように一体
であり、1つのゲート配線201を構成している。(図
7(E))
【0133】レジストマスクを除去した後、再び陽極酸
化装置において、Ta膜256にプローブPを接触させ
て電圧を印加し、陽極酸化を行う。条件は、電解溶液に
電解溶液に3%の酒石酸を含むエチレングリコール溶液
を用い、電解溶液温度10℃、到達電圧80V、電圧印
加時間30分、供給電流30mA/1基板とする。
【0134】Al層207及びTa膜256が同時に陽
極酸化される。Al層207表面が陽極酸化されて、バ
リア型の陽極酸化物膜(バリアA.O.膜と記す)209が
形成される。バリアA.O.膜209は無孔質アルミナ膜で
ある。Ta膜256の露出している部分、即ちAl層2
07が形成されていない部分が陽極酸化されて、タンタ
ルオキサイド膜(以下TaOx 膜と記す)208に変成
される。残存したタンタル層(Ta層)206が第1の
配線層として画定する。
【0135】AlとTaは同時に酸化されるが、陽極酸
化の速度の差によって、Al層207とバリアA.O.膜2
09との界面は、Ta層207とTaOx 膜208との
界面よりも内側にあり、Al層207下面はTa層20
6のみに接している。なお、TaOx 膜208はTa膜
256の2〜3倍程度の厚さになるが、簡単化のため、
同じ厚さに図示した。(図7(F))
【0136】以上により、ゲート配線を形成するための
陽極酸化工程は終了する。本実施例では、陽極酸化用の
配線を形成していないため、陽極酸化終了後、ゲート配
線を配線ごとに分断する工程が不要になる。
【0137】図9に図7(E)のゲート配線の断面図を
示す。図9(B)は図9(A)の鎖線X−X’で切った
Nチャネル型TFTのチャネル長方向の断面図である。
図9(C)は図9(A)の鎖線Y−Y’平面で切った断
面図であり、チャネル幅方向のNチャネル型TFTの断
面図に対応する。また図9(A)は図9(B)のZ−
Z'平面で切った断面図である。Al層207の平面形
状は図6のゲート配線201と相似な形状であるが、図
9では矩形状に簡略化した。図9に示すように、バリア
A.O.膜209の膜厚tbはAl層207周囲でほぼ均一
になっている。
【0138】本実施例では、Ta層206、Al層20
7の分断工程がないため、Ta層206側面、Al層2
07表面はそれぞれの陽極酸化物膜208、209で被
覆された状態が維持される。特に、Al層207を露出
させないので、ゲート配線の耐熱性をより高くすること
ができる。
【0139】次に、バリアA.O.膜209をマスクにして
TaOx 膜208を自己整合的にパターニングする。パ
ターニングには、CHF3 ガスを用いたドライエッチ法
を用いる。CHF3 ガスはゲート絶縁膜205をもエッ
チングしてしまうので、エッチング処理時間を制御する
ことで、TaOx 膜208は除去だけを除去して、半導
体層202、203を露出させないようにする。
【0140】TaOx 膜208のエッチング後、Pチャ
ネル型TFTを覆うレジストマスク260を形成し、N
型の導電性を付与する不純物イオンを半導体層202に
添加する。本実施例では、プラズマドーピング法によっ
てリンイオンを半導体層202に添加する。ドーピング
ガスには水素で5%に希釈されたホスフィンを用いる。
ゲート絶縁膜205を通過して、半導体層202にリン
イオンが添加され、N- 型領域231、232が自己整
合的に形成される。この工程でNチャネル型TFTの低
濃度不純物領域のリン濃度が決定される。
【0141】レジストマスク260を剥離した後、Nチ
ャネル型TFTを部分的に被覆するレジストマスク26
1とPチャネル型TFTを覆うレジストマスク262を
形成し、N型の不純物を半導体層202に添加する。レ
ジストマスク261でNチャネル型TFTの低濃度不純
物領域の長さが決定される。
【0142】2回のN型の不純物添加工程で、半導体層
202にN+ 型領域211、212、N- 型領域21
4、215が形成される。N+ 型領域211、212の
リンの濃度が1×1020〜8×1021atoms/cm3 になる
ようにする。N+ 型領域211、212はソース領域、
ドレイン領域となり、N- 型領域214、215は低濃
度不純物になる。また、2回のN型不純物の添加工程で
リンが添加されなかった領域がチャネル形成領域213
となる。(図8(B))
【0143】次に、Pチャネル型TFTの半導体層20
3にP型の不純物を添加する。ドーピングガスには水素
で5%に希釈されたジボランを用いる。P+ 型のソース
/ドレイン領域221、222、P- 型の低濃度不純物
領域224、225、チャネル形成領域223を形成す
る。P+ 型領域、P- 型領域の作り分けは、Nチャネル
型TFTと同様にレジストマスクを用いればよい。
【0144】次に窒素雰囲気中において550℃、2時
間の加熱処理をして、半導体層に添加された不純物を活
性化する。この加熱処理でイオンのドーピング工程によ
って結晶性が破壊された領域の結晶性の改善が進行す
る。本実施例は、Al層207の下層に設けられたTa
層206をアルミニウム原子のブロッキング層として利
用できるため、長時間、且つ、450℃以上、500〜
650℃の加熱処理を施すことが可能である。
【0145】図10は図8(C)のゲート電極の部分断
面図であり、Nチャネル型TFTのチャネル長方向の断
面図である。Ta層206とTaOx 膜208との界面
はバリアA.O.膜209の下部に存在し、TaOx 膜20
8はバリアA.O.膜209の下部と5〜20nm程度重な
る。よってAl層207はTa層206とバリアA.O.膜
209で包まれている、あるいは挟まれた構造となって
いる。また、TaOx膜208の膜厚はバリアA.O.膜2
09の外側でTa層206の2〜3倍程度になる。
【0146】また、本実施例では、TaOx 膜208を
バリアA.O.膜209をマスクにしてエッチングしたた
め、TaOx 膜208はソース/ドレイン領域211、
212、221、222上には存在せず、その側面とバ
リアA.O.膜209の側面はほぼ同一平面をなている。
【0147】また、このエッチングではCHF3 ガスを
用いているため、ゲート絶縁膜205において、その上
面にTaOx 膜208が存在しない領域、即ちソース/
ドレイン領域211、212、221、222を覆う領
域が若干エッチングされてしまう。そのため、ゲート絶
縁膜205において、この領域では、ゲート配線201
が交差している領域よりも膜厚(平均の膜厚又は最薄部
分の膜厚)は薄くなっている。
【0148】次に、酸化シリコン膜でなる層間絶縁膜2
40を形成する。層間絶縁膜240にコンタクトホール
を形成した後、電極材料としてチタン/アルミ/チタン
からなる積層膜を形成し、パターニングして、配線24
1〜243を形成する。ここでは、配線433によって
Nチャネル型TFTとPチャネル型TFTとを接続して
CMOS回路を形成する。
【0149】更に、ゲート配線201の取出し配線24
4も形成する。最後に水素雰囲気中において350℃、
2時間程度の水素化処理を行い、TFT全体の水素終端
処理を行う。(図8(D)、図11)
【0150】図11は図8(D)のNチャネル型TFT
をチャネル幅方向(チャネル長と直交する方向)で切っ
た図であり、図6の鎖線C−C’で切った断面図に対応
する。
【0151】本実施例では、ゲート配線Ta層206と
Al層207とが積層された導電層を有する。
【0152】このため、本実施例では、取出し配線24
4用のコンタクトホールを形成する場合に、バッファー
ドフッ酸を用いることで、Ta層206をエッチングス
トッパとして機能させることができ、ゲート絶縁膜20
5のオーバーエッチングを防止できる。
【0153】[実施例2] 実施例1では、薄膜トラン
ジスタの半導体層に触媒元素を利用して結晶化した多結
晶シリコンを用いた例を示した。触媒元素を用いること
によって、結晶化温度を低温化できる。しかしながら、
上述したように触媒元素は結晶化工程以降は半導体材料
の半導体の特性を劣化させるものである。
【0154】そこで、本実施例は、実施例1の結晶化以
降の工程に結晶化工程に使用した触媒元素をゲッタリン
グする工程を追加する。
【0155】図12を用いて、Nチャネル型TFT、P
チャネル型TFTのソース/ドレイン領域をゲッタリン
グシンクに用いる方法を示す。図12において、図8と
同じ符号は同じ構成要素を示す。
【0156】ソース/ドレイン領域をゲッタリングシン
クに用いるにはリン等のN型の不純物を添加する必要が
ある。N型の導電型を付与する不純物としてリンの他
に、アンチモン、ビスマスを用いることができ、ゲッタ
リング能力が最も高いのはリンであり、次いでアンチモ
ンである。添加するN型不純物の濃度はチャネル形成領
域に残存する触媒元素の濃度にもよるが、1×1020
8×1021atoms/cm3 にする。
【0157】そこで、実施例1に示すN型不純物の添加
工程において、Pチャネル型TFTの半導体層203に
もリンイオンを添加する。そして、N型不純物の添加工
程において、Pチャネル型のソース/ドレイン領域27
1、272にはボロンイオンの濃度が、当該領域に添加
されるリンイオン濃度の1.3〜2倍程度になるように
する。なお、273はチャネル形成領域であり、27
4、275は低濃度不純物領域である。
【0158】ソース/ドレイン領域を形成した後、55
0℃、2時間の加熱処理をする。この加熱処理により、
非晶質シリコン膜の結晶化のために意図的に添加したN
iが、図12で矢印で模式的に示すように、チャネル形
成領域213、273からそれぞれのソース/ドレイン
領域211、212、271、272へ拡散する。これ
はこれらの領域がリン元素を高濃度に含むためであり、
ソース/ドレイン領域に到達したNiはそこで捕獲(ゲ
ッタリング)される。500〜600℃、2〜4時間程
度の加熱処理で、Niを5〜10μm程度拡散させるこ
とができる。
【0159】その結果、チャネル形成領域213、27
3内のNi濃度は低減され、このNi濃度はSIMSの
検出下限である5×1017atoms/cm3 以下にすることが
できる。他方、ゲッタリングシンクに用いたソース/ド
レイン領域211、221、271、272中のNi濃
度は、チャネル形成領域213、273よりも高くな
る。
【0160】更に、この加熱処理でゲッタリングと同時
に、ソース/ドレイン領域211、212、271、2
72、及び低濃度不純物領域214、215、274、
275に添加されるたリン、ボロンが活性化される。従
来では、アルミニウム材料の耐熱性が低かったために4
50℃程度の加熱処理しか施せなかったので、ドーパン
ト(リン、ボロン)の活性化率は低いものであり、さら
にエキシマレーザによる活性化工程を実施する必要もあ
った。本実施例では、加熱温度を500℃以上に上昇す
ることによって、ドーパントを十分に活性化でき、加熱
処理のみでソース/ドレイン領域をより低抵抗化するこ
とができる。更に、加熱温度を上昇したため、この加熱
処理でイオンのドーピング工程によって結晶性が破壊さ
れた領域の結晶性が改善される。
【0161】特に、Pチャネル型TFTソース/ドレイ
ン領域271、272のように、リンとボロン双方添加
した領域であって、ボロン濃度をリンの1.3〜2倍程
度とした領域は、リンだけを添加したNチャネル型TF
Tソース/ドレイン領域211、212よりもゲッタリ
ング能力が高いことが、実験で確認されている。
【0162】従来のアルミニウム材料の単層でなるゲー
ト配線では、アルミニウム材料の耐熱性が低かったため
短時間で、高々450℃程度の加熱処理しか施せなかっ
た。加えて、従来の構成では、450℃程度の加熱処理
であっても、アルミニウム原子がゲート絶縁膜や半導体
層に拡散している可能性が大きく、TFT特性の低下、
バラツキを招いている可能性が高かったが、Al層、T
a層の2層構造のゲート配線とすることによって、ゲー
ト配線形成以降に、500〜650℃の加熱処理を施す
ことができる。このため、上述したゲッタリング工程を
採用しても、TFTの信頼性を損なうことがない。
【0163】また、ソース/ドレイン領域をゲッタリン
グシンクに用いる代わりに、リン添加領域を別途形成す
ることもできる。図13を用いて、この一例を説明す
る。
【0164】例えば、図4(B)の結晶化工程終了後、
マスク絶縁膜252をリン添加マスクに用い、多結晶シ
リコン膜270にリン添加領域280a、280bを形
成する。リン添加領域280a、280bのリン濃度は
1×1020〜8×1021atoms/cm3 とする。なお、ここ
でマスク絶縁膜252の代わりに、リン添加用のマスク
を別途形成してもよい。
【0165】次に450〜650℃、2〜4時間程度の
加熱処理を施す。図13(B)で矢印で模式的に示すよ
うに、リンが添加されていない領域280cからリン添
加領域280a、280bへNiが拡散して、領域28
0cのNiが低減される。
【0166】マスク絶縁膜258を除去した後、Niが
ゲッタリングされた領域280cをパターニングして、
TFTの半導体層282、283を形成する。(図13
(C))
【0167】ゲッタリングの加熱処理雰囲気は、窒素な
どの不活性雰囲気や、水素雰囲気や、塩酸やドライ酸素
などの酸化性雰囲気の何れでもよい。
【0168】[実施例3] 本実施例では、従来例で説
明したポーラス陽極酸化工程を用いて、TFTを作製す
る方法を示す。本実施例も実施例1と同様に、CMOS
回路の作製工程を示す。本実施例では、Nチャネル型T
FTをLDD構造とし、Pチャネル型TFTをオフセッ
ト構造とする。
【0169】図14、図15を用いて、TFTの作製工
程を説明する。図14、図15において左側にNチャネ
ル型TFTの断面図を示し、右側にPチャネル型TFT
の断面図を示す。
【0170】まず、基板300としてガラス基板(コー
ニング1737;歪点=667℃)を用意し、その表面
に図示しない下地膜として酸化シリコン膜を200nm
厚に形成する。次に、厚さ45nmの多結晶シリコン膜
でなる半導体層301、302を形成する。そして、ゲ
ート絶縁膜305として、窒化酸化シリコン膜を80n
mの厚さに形成する。ゲート絶縁膜305に接して、厚
さ20nmのタンタル膜(Ta膜)356と、2wt% の
スカンジウムを含有した厚さ40nmのアルミニウム膜
(Al膜)357とをスパッタ装置で成膜する。(図1
4(A))
【0171】本実施例では半導体層301、302を構
成する多結晶シリコン膜は、非晶質シリコン膜をエキシ
マレーザで結晶化した膜を用いる。なお、結晶化の方法
は実施例1のように触媒を用いる熱結晶化や、RTAを
用いることもできる。
【0172】次に、Al膜357に陽極酸化装置の陽極
側プローブPを接触させて、Al膜357の表面に薄い
バリア型アルミナ膜(図示せず)を形成する。この工程
は、Al膜357上に形成されるレジストの密着性を高
めるためのものである。工程条件は電解溶液に3%の酒
石酸を含むエチレングリコール溶液を用い、電解溶液温
度30℃、到達電圧10V、電圧印加時間15分、供給
電流10mA/1基板とする。
【0173】レジストマスク358を形成する。図示し
ないアルミナ膜をクロム混酸でエッチングし、次にアル
ミ混酸でAl膜357をエッチングして、第2の配線層
としてAl層307を形成する。Al層307はゲート
配線の上層を構成するものである。なお、図14では向
かって左側のAl層307と右側のAl層307とが分
断して記載されているが、実際には一体で、同じゲート
配線を構成する。(図14(B))
【0174】レジストマスク358を残したまま、陽極
酸化装置において陽極側のプローブPをTa膜356に
接触させて、陽極酸化を行う。この工程は図23示すポ
ーラス陽極酸化工程に対応する。条件は電解溶液に3%
シュウ酸水溶液を用い、印加電圧8V、電圧印加時間4
0分、供給電流20mA/1基板とした。この陽極酸化条
件では、Al層307の側面にポーラス状の陽極酸化物
膜359(以下、ポーラスA.O.膜359と記す)が形成
される。A.O.膜359はポーラス(多孔質)アルミナ膜
である。なおTa膜356の露出している表面も若干酸
化されるが、図中では省略した。(図14(C))
【0175】レジストマスク358を除去した後、再び
陽極酸化装置において、陽極側のプローブPをTa膜3
56に接触して、Al層307を陽極酸化する。工程条
件は電解溶液に電解溶液に3%の酒石酸を含むエチレン
グリコール溶液を用い、電解溶液温度10℃、到達電圧
80V、電圧印加時間30分、供給電流30mA/1基板
とする。
【0176】ポーラスA.O.膜359を酒石酸が浸透する
ため、Al層307表面を陽極酸化してバリア型の陽極
酸化物膜(バリアA.O.膜と記す)309が形成される。
バリアA.O.膜309は無孔質アルミナ膜である。また、
Ta膜356は露出部分、及びポーラスA.O.膜359が
存在している部分が陽極酸化されて、タンタルオキサイ
ド膜(以下TaOx 膜と記す)308に変成される。第
1の配線層は残存したタンタル層(Ta層)306で形
成される。なお、TaOx 膜308はTa層306より
も厚くなるが、簡単化のため、図中では同じ厚さに図示
した。(図14(D))
【0177】この陽極酸化工程では、Ta膜356にお
いて上部にポーラスA.O.膜359が存在している領域は
完全に酸化されず、図24のTEM写真で示したよう
に、TaOx 膜308の下層にTa層306が残存して
いる。またTaOx 膜308の先端はバリアA.O.膜30
9の下部に存在している。
【0178】図16に、図14(D)の陽極酸化工程後
のゲート配線の断面図を示す。図16に示すように、少
なくとも1つの半導体層上において、ポーラスA.O.膜3
59の膜厚tp及びバリアA.O.膜309の膜厚tbはA
l層307周囲でほぼ均一になっている。
【0179】以上で、陽極酸化工程が終了する。本実施
例では陽極酸化用の配線を形成していないため、陽極酸
化終了後、ゲート配線を配線ごとに分断する工程が不要
である。よって、Ta層306、Al層307はそれ自
身の陽極酸化膜308、309で被覆された状態を維持
できる。
【0180】次に、A.O.膜309、359をマスクにし
て、TaOx 膜308をパターニングする。パターニン
グには、CF4 ガスにO2 ガスを混合したガスによるド
ライエッチング処理を用いる。O2 を混合したのは、陽
極酸化されなかったTaを酸化しつつエッチングするた
めである。このエッチング工程で、半導体層202、2
03のソース/ドレイン領域が形成される部分の表面が
露出される。
【0181】TaOx 膜のパターニング工程終了に、N
型の導電性を付与する不純物イオンを半導体層301、
302に添加して、N型領域を形成する。本実施例で
は、プラズマドーピング法によってリンイオンを半導体
層301、302に添加する。ドーピングガスには水素
で5%に希釈されたホスフィンを用いる。この工程で
は、バリアA.O.膜309、ポーラスA.O.膜359がマス
クとして機能して、半導体層301、302にN型領域
331〜334が自己整合的に形成される。(図14
(E))
【0182】次に、アルミ混酸によるウエットエッチン
グ処理によって、ポーラスA.O.膜359を除去する。そ
して、バリアA.O.膜209をマスクにして、再びTaO
x 膜308をパターニングする。パターニングには、C
HF3 ガスによるドライエッチング処理を用いる。CH
3 ガスを用いるのはエッチング異方性を重視し、Ta
Ox 膜308やTa層306のえぐれを防止するためで
ある。
【0183】TaOx 膜308のパターニング終了後、
Pチャネル型TFTの半導体層を覆うレジストマスク3
61を形成する。そして、再びリンを添加し、Nチャネ
ル型TFTの半導体層302にN+ 型領域311、31
2、N- 型領域314、315を形成する。(図15
(A))
【0184】Nチャネル型TFTにおいて、N+ 型領域
311、312はそれぞれソース領域、ドレイン領域で
あり、N- 型領域314、315は低濃度不純物にな
る。また、2回のドーピング工程でリンが添加されなか
った領域313はチャネル形成領域となる。ここでは、
ソース/ドレイン領域311、312のリン濃度は1×
1020〜8×1021atoms/cm3 となるようにし、低濃度
不純物領域314、315のリン濃度は1×1015〜1
×1017atoms/cm3 になるようにする。
【0185】レジストマスク361を剥離した後、Nチ
ャネル型TFTを覆うレジストマスク362と、Pチャ
ネル型TFTのゲート電極周囲を覆うレジストマスク3
63を形成する。レジストマスク363は半導体層30
3にオフセット領域を形成するためのものであり、ポー
ラスA.O.膜359とほぼ同じ領域を覆うように形成す
る。
【0186】半導体層303にP型の不純物を添加し、
N型領域333、334の導電型を反転させ、P+ 型領
域321、322を形成する。ドーピングガスには水素
で5%に希釈されたジボランを用いる。(図15
(B))
【0187】P+ 領域321、322はPチャネル型T
FTのソース領域、ドレイン領域である。リンイオン、
ボロンイオンが注入されなかった領域はそれぞれ、チャ
ネル形成領域323、オフセット領域324、325に
なる。なお、Pチャネル型TFTをオフセット構造とし
たが、レジストマスクの作り分けによってLDD構造と
することもできる。
【0188】以上で不純物の添加工程が終了後、熱処理
もしくはエキシマレーザーを照射して、添加した不純物
を活性化する。
【0189】図17はゲート配線の断面図であり、Nチ
ャネル型TFTのゲート電極のチャネル長方向に沿った
断面図である。ゲート配線において、Al層207下部
はTa層206のみに接しており、Ta層306とバリ
アA.O.膜309で包まれている、あるいは挟まれた構造
となっている。
【0190】また、本実施例ではサイド陽極酸化工程を
採用したため、Ta層306がバリアTaOx 膜308
からポーラスA.O.膜359下部に残存する(図24のT
EM写真参照)。よって、バリアA.O.膜309下部には
Ta層306と、TaOx 膜308とが積層する部分が
存在し、Ta層306側面、TaOx 膜308側面が露
出している。
【0191】よって、ゲート配線とソース/ドレイン電
極間のショート防止のために、500〜650℃酸化性
雰囲気で熱処理して、Ta層306側面を熱酸化して絶
縁化するとよい。この熱酸化工程は不純物の活性化工程
と兼ねることができる。
【0192】また、ゲート絶縁膜305は基板300全
体を覆って形成されているが、TaOx 膜308のパタ
ーニング工程でゲート絶縁膜305をエッチングするガ
スを用いたため、ゲート配線が存在する部分よりも、ゲ
ート配線が存在しない部分の膜厚は薄くなる。更に、ゲ
ート配線が存在しない部分であって、かつポーラスA.O.
膜359が存在しなかった領域は2度のTaOx 膜のパ
ターニング工程で表面がエッチングガスに晒されるた
め、最も膜厚が薄くなる。よって、少なくとも1つの半
導体層上では、ゲート絶縁膜305の膜厚は、チャネル
形成領域を覆っている部分、低濃度不純物又はオフセッ
ト領域を覆っている部分、ソース/ドレイン領域を覆っ
ている部分の順に薄くなる。なお、図面では簡単化のた
めゲート絶縁膜305の厚さは均一に図示した。ゲート
絶縁膜の膜厚の比較は、その部分の平均の膜厚又は最小
膜厚で比較すればよい。
【0193】次に、酸化シリコン膜でなる層間絶縁膜3
40を形成する。層間絶縁膜340にコンタクトホール
を形成した後、電極材料としてチタン/アルミ/チタン
からなる積層膜を形成し、パターニングして、配線34
1〜343を形成する。配線343によってNチャネル
型TFTとPチャネル型TFTとを接続してCMOS回
路を形成する。(図15(C))
【0194】[実施例4] 本実施例では、実施例1で
説明したTFTをアクティブマトリクス基板に適用した
ものである。本実施例のアクティブマトリクス基板は液
晶表示装置や、EL表示装置などの平板型の電気光学装
置に用いられる。
【0195】図18〜図20を用いて、本実施例を説明
する。図18〜図20で同じ符号は同じ構成要素を示
す。図18は本実施例のアクティブマトリクス基板の概
略斜視図である。アクティブマトリクス基板は、ガラス
基板400上に形成された、画素マトリクス回路40
1、走査線駆動回路402、信号線駆動回路403で構
成される。走査線駆動回路402、信号線駆動回路40
3はそれぞれ走査線502、信号線503によって画素
マトリクス回路401に接続され、これら駆動回路40
2、403は、CMOS回路で主に構成されている。
【0196】走査線502は画素マトリクス回路の行ご
とに形成され、信号線503は列ごとに形成されてい
る。走査線502、信号線の交差部近傍には、各配線に
接続された画素TFT500が形成されている。画素T
FT500には、画素電極505、付加容量510が接
続されている。
【0197】まず、実施例1TFTの作製工程に従っ
て、CMOS回路のNチャネル型TFT、Pチャネル型
TFT、画素マトリクスの画素TFTを完成する。
【0198】図19(A)は画素マトリクス回路401
の上面図であり、ほぼ1画素の上面図である。図19
(B)は駆動回路502、503を構成するCMOS回
路の上面図である。図20はアクティブマトリクス基板
の断面図であり、画素マトリクス回路401、CMOS
回路の断面図である。画素マトリクス回路401の断面
図は図19(A)の鎖線A−A’に沿った断面図であ
り、CMOS回路の断面図は図19(B)の鎖線B−
B’に沿った断面図である。
【0199】画素マトリクス回路401の画素TFT5
00はNチャネル型TFTである。「U」字型(馬蹄
型)に屈曲した半導体層501を有する。第1層目の配
線である走査線502がゲート絶縁膜505を挟んで半
導体層501と交差している。走査線502は実施例1
と同様に、Ta層(第1の配線層)506、Al層(第
2の配線層)507、TaOx 膜(陽極酸化物膜)42
0、バリアA.O.膜(陽極酸化物膜)509で構成されて
いる。
【0200】半導体層501には、N+ 型領域511〜
513、2つのチャネル形成領域514、515、低濃
度不純物領域(N- 型領域)516〜519が形成され
る。N+ 型領域511、512はソース/ドレイン領域
である。
【0201】他方、CMOS回路では、1本のゲート配
線601が2つの半導体層602、603とゲート絶縁
膜605を挟んで交差している。半導体層602にはソ
ース/ドレイン領域(N+ 型領域)611、612、チ
ャネル形成領域613、低濃度不純物領域(N- 型領
域)614、615が形成されている。半導体層603
には、ソース/ドレイン領域(P+ 型領域)621、6
22、チャネル形成領域623、低濃度不純物領域(P
- 型領域)624、625が形成されている。
【0202】半導体層501、602、603にソース
/ドレイン領域を形成した後、基板全面に層間絶縁膜4
30が形成される。層間絶縁膜430上には第2層目の
配線・電極として、信号線503、ドレイン電極50
4、ソース電極631、632、ドレイン電極633が
形成される。
【0203】図19(A)に示すように、画素マトリク
ス回路401には、走査線502が行ごとに形成され信
号線503が列ごとに形成されており、走査線502と
信号線503は層間絶縁膜440を挟んで直交してい
る。ドレイン電極504はドレイン領域512と画素電
極505とを接続させるための取出し電極である共に、
付加容量510の下部電極である。付加容量510の容
量を大きくするため、ドレイン電極504は開口部を低
下させない限りにおいて、できるだけ広くなるようにし
ている。
【0204】図19(B)に示すように、CMOS回路
のドレイン電極633は他のTFTのゲート配線610
(第1層目の配線)に接続される。
【0205】信号線503、ドレイン電極504は走査
線502や半導体層501を乗り越えて形成されている
が、TaOx 膜420がゲート絶縁膜410上面に、即
ち基板400全面に形成されているため、高低差が緩和
されているので、段差による信号線503やドレイン電
極504の断線を防ぐことができる。なお、TaOx膜
420は可視光を透過する透明な絶縁膜であるため、基
板全面に形成されていても、画素マトリクス回路の開口
率を下げることはない。
【0206】第2層目の配線・電極上に、第1の平坦化
膜440が形成されている。本実施例では窒化シリコン
(50nm)/酸化シリコン(25nm)/アクリル
(1μm)の積層膜を第1の平坦化膜440として利用
する。アクリルやポリイミド、ベンゾシクロブテンとい
った有機性樹脂膜はスピンコート法で形成可能な溶液塗
布型絶縁膜なので、1μm程度の膜厚を高いスループッ
トで形成することが可能であり、良好な平坦面が得られ
る。更に有機性樹脂膜は窒化シリコンや酸化シリコンと
較べて誘電率が低いため、寄生容量を小さくすることが
できる。
【0207】次に、第1の平坦化膜440上に、第3層
目の配線として、チタンやクロム等の遮光性導電膜でな
るソース配線641、ドレイン電極642、ドレイン配
線643、ブラックマスク520が形成されている。図
19(A)に示すようにブラックマスク520は画素マ
トリクス回路401で一体であり、画素電極505の周
辺とオーバーラップして、表示に寄与しない部分を全て
覆うように形成されている。なお、図19(A)に点線
で示すようにいる。またブラックマスク520の電位は
所定の値に固定される。
【0208】これら第3層目の配線461、642、5
20の形成に先立って、第1の平坦化膜440をエッチ
ングして、最下層の窒化シリコン膜のみを残した凹部5
30をドレイン電極504上に形成する。
【0209】凹部530では、ドレイン電極504とブ
ラックマスク520とが窒化シリコン膜のみを挟んで対
向しているので、凹部530おいてドレイン電極50
4、ブラックマスク520を電極に、窒化シリコン膜を
誘電体とする付加容量510が形成される。窒化シリコ
ンは比誘電率が高く、しかも膜厚を薄くすることでより
大きな容量を確保できる。
【0210】第3層目の配線641、642、530上
に第2の平坦化膜450が形成されている。第2の平坦
化膜450は1.5μm厚のアクリルで形成する。付加
容量510が形成された部分は大きな段差を生じるが、
その様な段差も十分に平坦化できる。
【0211】第1の平坦化膜440及び第2の平坦化膜
450にコンタクトホールを形成し、ITOや酸化スズ
等の透明導電膜からなる画素電極505が形成される。
こうしてアクティブマトリクス基板が完成する。
【0212】本実施例のアクティブマトリクス基板を液
晶表示装置に利用する場合には、基板全面を覆って図示
しない配向膜を形成する。必要に応じて配向膜にラビン
グ処理が施される。
【0213】なお、画素電極505として反射率の高い
導電膜、代表的にはアルミニウムまたはアルミニウムを
主成分とする材料を用いれば、反射型AMLCD用のア
クティブマトリクス基板を作製することもできる。
【0214】また、本実施例では画素TFT500をダ
ブルゲート構造としているが、シングルゲート構造でも
良いし、トリプルゲート構造等のマルチゲート構造とし
ても構わない。また、実施例3で示したTFTの作製工
程に従って、NチャネルTFTをLDD構造とし、Pチ
ャネル型TFTをオフセット構造とすることができる。
また本実施例のアクティブマトリクス基板の構造は本実
施例の構造に限定されるものではない。本発明の特徴は
ゲート配線の構成にあるので、それ以外の構成について
は実施者が適宜決定すれば良い。
【0215】[実施例5] 本実施例では実施例4で示
したアクティブ基板を用いた電気光学装置の一例とし
て、アクティブマトリクス方式の液晶表示装置(AML
CDと記す)を構成した例について説明する。
【0216】本実施例のAMLCDの外観を図21に示
す。図21(A)において図18と同じ符号は同じ構成
要素を示す。アクティブマトリクス基板は、ガラス基板
400上に形成された画素マトリクス回路401、走査
線駆動回路402、信号線駆動回路403を有する。
【0217】アクティブマトリクス基板と対向基板70
0とが貼り合わされている。これら基板の隙間に液晶が
封止されている。ただし、アクティブマトリクス基板に
は、TFTの作製工程で外部端子が形成されており、こ
の外部端子が形成された部分は対向基板700と対向し
ていない。外部端子にはFPC(フレキシブル・プリン
ト・サーキット)710が接続され、FPC710を介
して外部信号、電源が回路401〜403へ伝達され
る。
【0218】対向基板700は、ガラス基板上全面にI
TO膜等の透明導電膜が形成されている。透明導電膜は
画素マトリクス回路401の画素電極に対する対向電極
であり、画素電極、対向電極間に形成された電界によっ
て液晶材料が駆動される。更に、対向基板700には必
要であれば配向膜や、カラーフィルタが形成されてい
る。
【0219】本実施例のアクティブマトリクス基板に
は、FPC710を取り付ける面を利用してICチップ
711、712が取り付けられている。これらのICチ
ップはビデオ信号の処理回路、タイミングパルス発生回
路、γ補正回路、メモリ回路、演算回路などの回路をシ
リコン基板上に形成して構成される。図21(A)では
ICチップを2個取り付けたが、1個でも良いし、3個
以上であっても良い。
【0220】あるいは図21(B)の様な構成も可能で
ある。図21(B)において図21(A)と同一の構成
要素は同じ符号を付した。ここでは図21(A)でIC
チップが行っていた信号処理を、同一基板上にTFTで
もって形成されたロジック回路709によって行う例を
示している。この場合、ロジック回路720も駆動回路
402、403と同様にCMOS回路を基本として構成
されている。
【0221】本実施例では、ブラックマスクをアクティ
ブマトリクス基板に設ける構成(BMon TFT)を採用する
が、それに加えて対向側にブラックマスクを設ける構成
とすることも可能である。
【0222】また、カラーフィルターを用いてカラー表
示を行っても良いし、ECB(電界制御複屈折)モー
ド、GH(ゲストホスト)モードなどで液晶を駆動し、
カラーフィルターを用いない構成としても良い。
【0223】また、特開昭8−15686号公報に記載
されたように、マイクロレンズアレイを用いる構成にし
ても良い。
【0224】[実施例6] 本発明のTFTは、AML
CD以外にも他の様々な電気光学装置や半導体回路に適
用することができる。
【0225】AMLCD以外の電気光学装置としてはE
L(エレクトロルミネッセンス)表示装置やイメージセ
ンサ等を挙げることができる。
【0226】また、半導体回路としては、ICチップで
構成されるマイクロプロセッサの様な演算処理回路、携
帯機器の入出力信号を扱う高周波モジュール(MMIC
など)が挙げられる。
【0227】この様に本発明は絶縁ゲイト型TFTで構
成される回路によって機能する全ての半導体装置に対し
て適用することが可能である。
【0228】[実施例7] 実施例5に示したAMLC
Dは々な電子機器の表示装置として利用できる。本実施
例に挙げる電子機器とは、アクティブマトリクス型の表
示装置を搭載した製品と定義する。
【0229】その様な電子機器としては、コンピュータ
用の表示装置、プロジェクター、プロジェクションT
V、ヘッドマウントディスプレイ、ビデオカメラ、デジ
タルスチルカメラ、カーナビゲーションシステム、携帯
電話、ノート型やラップトップ型のパーソナルコンピュ
ータや、電子手帳、バイルコンピュータ等の情報処理装
置などが挙げられる。それらの一例を図22に示す。
【0230】図22(A)は携帯電話であり、本体20
01、音声出力部2002、音声入力部2003、表示
装置2004、操作スイッチ2005、アンテナ200
6で構成される。本発明は音声出力部2002、音声入
力部2003、及びアクティブマトリクス基板を備えた
表示装置2004等に適用できる。
【0231】図22(B)はビデオカメラであり、本体
2101、表示装置2102、音声入力部2103、操
作スイッチ2104、バッテリー2105、受像部21
06で構成される。本発明は音声入力部2103、アク
ティブマトリクス基板を有する表示装置2102や、受
像部2106、に適用することができる。
【0232】図22(C)はモバイルコンピュータ(モ
ービルコンピュータ)であり、本体2201、カメラ部
2202、受像部2203、操作スイッチ2204、表
示装置2205で構成される。本発明は受像部220
3、表示装置2205等に適用できる。
【0233】図22(D)はヘッドマウントディスプレ
イであり、本体2301、表示装置2302、頭部に装
着するためのアーム部2303で構成される。本発明は
表示装置2302に適用することができる。更に、この
ヘッドマウントディスプレイに音声入出力装置としてマ
イクやイヤホーンを設けてもよい。
【0234】図22(E)はリア型プロジェクターであ
り、本体2401、光源2402、表示装置2403、
偏光ビームスプリッタ2404、リフレクター240
5、2406、スクリーン2407で構成される。本発
明は表示装置2403に適用することができる。
【0235】図22(F)は携帯書籍であり、本体25
01、表示装置2503、記憶媒体2504.走査スイ
ッチ2505、アンテナ2506で構成されており、ミ
ニディスク(MD)やDVDに記憶されたデータや、ア
ンテナで受信したデータを表示するものである。本発明
は表示装置2503に適用することができる。
【0236】以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広
く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能であ
る。また、他にも電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイ
などにも活用することができる。
【0237】
【発明の効果】本発明では、陽極酸化用の電圧供給配線
を形成せずに、配線を陽極酸化することが可能になるた
め、電圧供給配線を形成するスペースや、電圧供給配線
を分断するためのエッチングマージン等を考慮せずに回
路設計が可能になる。よって、回路の高集積化や基板面
積の縮小化が促進される。
【0238】また、配線を積層構造とすることにより耐
熱性と高めることができ、ゲート配線をアルミニウムで
構成しても、Al層の変形やヒロックの発生率が低下
し、半導体装置の歩留まりを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態のTFTの断面図。
【図2】 TFTの作製工程を示す断面図。
【図3】 TFTの作製工程を示す断面図。
【図4】 TFTの作製工程を示す断面図。
【図5】 ゲート配線のSEM観察写真。
【図6】 実施例1のCMOS回路の平面図。
【図7】 TFTの作製工程を示す断面図。
【図8】 TFTの作製工程を示す断面図。
【図9】 ゲート配線の断面図。
【図10】 ゲート電極の部分断面図。
【図11】 Nチャネル型TFTのチャネル幅方向の断
面図。
【図12】 実施例2のゲッタリング工程を示す断面
図。
【図13】 ゲッタリング工程を示す断面図。
【図14】 実施例3のTFTの作製工程を示す断面
図。
【図15】 TFTの作製工程を示す断面図。
【図16】 ゲート配線の断面図。
【図17】 ゲート電極の部分断面図。
【図18】 実施例4のアクティブマトリクス基板の斜
視図。
【図19】 画素マトリクス回路、CMOS回路の上面
図。
【図20】 アクティブマトリクス基板の断面図。
【図21】 実施例5の液晶表示装置の外観斜視図。
【図22】 実施例7の電子機器の構成図。
【図23】 本発明の陽極酸化工程を示すアルミニウム
パターンの断面図。
【図24】 アルミニウムパターンの断面構造を観察し
たTEM観察写真とその模式図。
【図25】 SIMS測定試料A、Bの断面図。
【図26】 試料AのSIMSデータであり、Alの濃
度プロファイル。
【図27】 試料BのSIMSデータあり、Alの濃度
プロファイル。
【図28】 試料A、Bの加熱処理後の光学顕微鏡写
真。
【図29】 従来例の陽極酸化工程を用いたTFTの作
製工程を示す断面図。
【符号の説明】
200 基板 201 ゲート配線 202、203 半導体層 205 ゲート絶縁膜 206 タンタル層(第1の配線層) 207 アルミニウム層(第2の配線層) 208 タンタルオキサイド膜(TaOx膜) 209 バリアアルミナ(A.O.)膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/78 627G

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲート絶縁膜を介して半導体層と交差す
    るゲート配線と有する半導体装置において、前記ゲート
    配線は、 前記ゲート絶縁膜に接して形成された第1の導電膜でな
    る第1の配線層と、 前記第1の配線層上に接して形成された第2の導電膜で
    なる第2の配線層と、 前記第1の配線層の側面に接する前記第1の導電膜の陽
    極酸化物膜と、 前記第2の配線層の表面に接する前記第2の導電膜の陽
    極酸化物膜と、を有し、 前記ゲート絶縁膜は前記半導体層表面全体を覆ってお
    り、少なくとも前記ソース領域、ドレイン領域を覆って
    いる領域表面には前記第1の導電膜の陽極酸化物膜が存
    在しないことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記第1の導電膜は、Ta、Nb、Hf、Ti、Crの
    いずれか一種の金属元素を主成分とする材料、又はこれ
    ら金属元素を含有する合金で形成されることを特徴とす
    る半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 前記第2の導電膜は、アルミニウムまたはアルミニウム
    を主成分とする材料でなることを特徴とする半導体装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項におい
    て、 前記第1の導電膜の膜厚は1〜50nmであることを特
    徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 絶縁表面を有する基板上に形成された薄
    膜トランジスタと、 前記薄膜トランジスタの半導体層を覆うゲート絶縁膜
    と、 前記ゲート絶縁膜を介して前記半導体層と交差する走査
    線と、 前記走査線と交差する信号線と、 前記薄膜トランジスタに接続された画素電極と、を有す
    るマトリクス回路が形成されたアクティブマトリクス基
    板において、 前記走査線は、 前記ゲート絶縁膜に接して形成された第1の導電膜でな
    る第1の配線層と、 前記第1の配線層上に接して形成された第2の導電膜で
    なる第2の配線層と、 前記第1の配線層の側面に接する前記第1の導電膜の陽
    極酸化物膜と、 前記第2の配線層の表面を覆う前記第2の導電膜の陽極
    酸化物膜と、を有し少なくとも前記マトリクス回路にお
    いて、前記ゲート絶縁膜は前記半導体層表面全体を覆っ
    ており、少なくとも前記ソース領域、ドレイン領域を覆
    っている領域表面には前記第1の導電膜の陽極酸化物膜
    が存在しないことを特徴とするアクティブマトリクス基
    板。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記第1の導電膜は、Ta、Nb、Hf、Ti、Crの
    いずれか一種の金属元素を主成分とする材料、又はこれ
    ら金属元素を含有する合金で形成されていることを特徴
    とするアクティブマトリクス基板。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6において、 前記第2の導電膜は、アルミニウムまたはアルミニウム
    を主成分とする材料で形成されていることを特徴とする
    アクティブマトリクス基板。
  8. 【請求項8】 請求項5乃至7のいずれか1項におい
    て、 前記第1の導電膜の膜厚は1〜50nmであることを特
    徴とするアクティブマトリクス基板。
  9. 【請求項9】 請求項5乃至8のいずれか1項に記載の
    アクティブマトリクス基板を用いた液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の液晶表示装置を備え
    た電子機器。
  11. 【請求項11】 第1の配線層と第2の配線層とを積層
    した導電層を有するゲート配線と、前記ゲート配線と交
    差する少なくとも1つの半導体層とを有する半導体装置
    の作製方法であって、 絶縁表面を有する基板上にソース領域、ドレイン領域、
    チャネル形成領域が形成される前記半導体層を形成する
    工程Aと、 前記半導体層に密接してゲート絶縁膜を形成する工程B
    と、 前記ゲート絶縁膜全面に第1の導電膜と第2の導電膜で
    なる積層膜を形成する工程Cと、 前記積層膜のうち前記第2の導電膜のみをパターニング
    し、前記半導体層と交差する前記第2の配線層を形成す
    る工程Dと、 前記第1の導電膜に電圧を印加して、前記第1の導電膜
    を陽極酸化して前記第1の導電膜の陽極酸化物膜を形成
    すると共に、前記第2の配線層を陽極酸化して前記第2
    の配線層の表面を被覆する陽極酸化物膜を形成する工程
    Eと、 前記工程Eで形成された第2の配線層の陽極酸化酸化物
    膜をマスクにして、前記工程Eで形成された第1の導電
    膜の陽極酸化物膜をパターニングして、前記ゲート絶縁
    膜の表面を露出させる工程Fと、 前記ゲート絶縁膜を介して半導体層に不純物を添加する
    工程Gと、を有し、 前記工程Eで陽極酸化されずに残存した前記第1の導電
    膜で、前記第1の配線層を形成することを特徴とする半
    導体装置の作製方法。
  12. 【請求項12】 第1の配線層と第2の配線層とを積層
    した導電層を有するゲート配線と、前記ゲート配線と交
    差する少なくとも1つの半導体層とを有する半導体装置
    の作製方法であって、 絶縁表面を有する基板上にソース領域、ドレイン領域、
    チャネル形成領域が形成される前記半導体層を形成する
    工程Aと、 前記半導体層に密接してゲート絶縁膜を形成する工程B
    と、 前記ゲート絶縁膜全面に第1の導電膜と第2の導電膜で
    なる積層膜を形成する工程Cと、 前記積層膜のうち前記第2の導電膜のみをパターニング
    し、前記半導体層と交差する前記第2の配線層を形成す
    る工程Dと、 前記第1の導電膜に電圧を印加して、前記第2の配線層
    の側面を陽極酸化して第1の陽極酸化物膜を形成する工
    程Eと、 前記第1の導電膜に電圧を印加して、前記第2の配線層
    を陽極酸化して前記第2の配線層の表面を被覆する第2
    の陽極酸化物膜を形成すると共に、前記第1の導電膜を
    陽極酸化して第3の陽極酸化物膜を形成する工程Fと、 前記第1の陽極酸化酸化物膜をマスクにして前記第3の
    陽極酸化物膜をパターニングし、前記ゲート絶縁膜の表
    面を露出する工程Gと、 前記第1の陽極酸化物膜を除去する工程Hと、 前記第2の陽極酸化酸化物膜をマスクにして前記第3の
    陽極酸化物膜をパターニングして、前記ゲート絶縁膜の
    表面を露出する工程Iと、を有し、 少なくとも、前記工程G以降に、前記ゲート絶縁膜を介
    して半導体層に不純物を添加する工程Jを有し、 前記工程Fで陽極酸化されずに残存した前記第1の導電
    膜で、前記第1の配線層を形成することを特徴とする半
    導体装置の作製方法。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12において、 前記第1の導電膜の膜厚は1〜50nmであることを特
    徴とする半導体装置の作製方法。
  14. 【請求項14】 請求項11乃至13のいずれか1項に
    おいて、 Ta、Nb、Hf、Ti、Crのいずれか一種の金属元
    素を主成分とする材料、又はこれら金属元素を含有する
    合金で、前記第1の導電膜を形成することを特徴とする
    半導体装置の作製方法。
  15. 【請求項15】 請求項11乃至14のいずれか1項に
    おいて、 アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする材料
    で、前記第2の導電膜を形成することを特徴とする半導
    体装置の作製方法。
  16. 【請求項16】 絶縁表面を有する基板上に形成された
    薄膜トランジスタと、 第1の配線層と第2の配線層が積層された導電層を有す
    る走査線と、 前記走査線と交差する信号線と、 前記薄膜トランジスタに接続された画素電極と、を有す
    るマトリクス回路が形成されたアクティブマトリクス基
    板の作製方法であって、 絶縁表面を有する基板上にソース領域、ドレイン領域、
    チャネル形成領域が形成される前記半導体層を形成する
    工程Aと、 前記半導体層に密接してゲート絶縁膜を形成する工程B
    と、 前記ゲート絶縁膜全面に第1の導電膜と第2の導電膜で
    なる積層膜を形成する工程Cと、 前記積層膜のうち前記第2の導電膜のみをパターニング
    し前記半導体層と交差する前記第2の配線層を形成する
    工程Dと、 前記第1の導電膜に電圧を印加して、前記第1の導電膜
    を陽極酸化して前記第1の導電膜の陽極酸化物膜を形成
    すると共に、前記第2の配線層を陽極酸化して前記第2
    の配線層の表面を被覆する陽極酸化物膜を形成する工程
    Eと、 前記工程Eで形成された第2の配線層の陽極酸化酸化物
    膜をマスクにして、前記工程Eで形成された第1の導電
    膜の陽極酸化物膜をパターニングして、前記ゲート絶縁
    膜の表面を露出させる工程Fと、 前記ゲート絶縁膜を介して半導体層に不純物を添加する
    工程Gと、を有し、 前記工程Eで陽極酸化されずに残存した前記第1の導電
    膜で、前記第1の配線層を形成することを特徴とするア
    クティブマトリクス基板の作製方法。
  17. 【請求項17】 絶縁表面を有する基板上に形成された
    薄膜トランジスタと、 第1の配線層と第2の配線層が積層された導電層を有す
    る走査線と、 前記走査線と交差する信号線と、 前記薄膜トランジスタに接続された画素電極と、を有す
    るマトリクス回路を有するアクティブマトリクス基板の
    作製方法であって、 絶縁表面を有する基板上にソース領域、ドレイン領域、
    チャネル形成領域が形成される前記半導体層を形成する
    工程Aと、 前記半導体層に密接してゲート絶縁膜を形成する工程B
    と、 前記ゲート絶縁膜全面に第1の導電膜と第2の導電膜で
    なる積層膜を形成する工程Cと、 前記積層膜のうち前記第2の導電膜のみをパターニング
    し、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記半導体層と交差する
    前記第2の配線層を形成する工程Dと、 前記第1の導電膜に電圧を印加して、前記第2の配線層
    の側面を陽極酸化して第1の陽極酸化物膜を形成する工
    程Eと、 前記第1の導電膜に電圧を印加して、前記第2の配線層
    を陽極酸化して前記第2の配線層の表面を被覆する第2
    の陽極酸化物膜を形成すると共に、前記第1の導電膜を
    陽極酸化して第3の陽極酸化物膜を形成する工程Fと、 前記第1の陽極酸化酸化物膜をマスクにして前記第3の
    陽極酸化物膜をパターニングし、前記ゲート絶縁膜の表
    面を露出する工程Gと、 前記第1の陽極酸化物膜を除去する工程Hと、 前記第2の陽極酸化酸化物膜をマスクにして前記第3の
    陽極酸化物膜をパターニングして、前記ゲート絶縁膜の
    表面を露出する工程Iと、を有し、 少なくとも、前記工程G以降に、前記ゲート絶縁膜を介
    して半導体層に不純物を添加する工程Jを有し、 前記工程Fで陽極酸化されずに残存した前記第1の導電
    膜で、前記第1の配線層を形成することを特徴とするこ
    とを特徴とするアクティブマトリクス基板の作製方法。
  18. 【請求項18】 請求項16又は17のいずれか1項に
    記載の工程Aは、 前記絶縁表面に接して非晶質半導体膜を形成する工程K
    と、 前記非晶質半導体膜に触媒元素を接する工程Lと、 加熱処理により前記非晶質半導体膜を結晶化して、結晶
    性半導体膜を形成する工程Mと、 前記結晶性半導体薄膜を島状にパターニングして、前記
    半導体層を形成する工程Nと、を少なくとも有すること
    を特徴とするアクティブマトリクス基板の作製方法。
  19. 【請求項19】 請求項18において、 前記触媒元素は、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、P
    d、Os、Ir、Pt、Cu、Au、Geから選ばれた
    元素を少なくとも1つの元素であることを特徴とするア
    クティブマトリクス基板の作製方法。
  20. 【請求項20】 請求項16乃至19のいずれか1項に
    おいて、 前記第1の導電膜の膜厚は1〜50nmであることを特
    徴とするアクティブマトリクス基板の作製方法。
  21. 【請求項21】 請求項16乃至20のいずれか1項に
    おいて、 Ta、Nb、Hf、Ti、Crのいずれか一種の金属元
    素を主成分とする材料、又はこれら金属元素を含有する
    合金で、前記第1の導電膜を形成することを特徴とする
    アクティブマトリクス基板の作製方法。
  22. 【請求項22】 請求項16乃至21のいずれか1項に
    おいて、 アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする材料
    で、前記第2の導電膜を形成することを特徴とするアク
    ティブマトリクス基板の作製方法。
  23. 【請求項23】 請求項16乃至22のいずれか1項に
    記載の作製方法で作製されたアクティブマトリクス基板
    を用いた液晶表示装置。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載の液晶表示装置を備
    えた電子機器。
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