JP2000048150A - 空芯コイルの基材への取付け方法及び非接触型情報記憶媒体の製造方法 - Google Patents

空芯コイルの基材への取付け方法及び非接触型情報記憶媒体の製造方法

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JP2000048150A
JP2000048150A JP10214207A JP21420798A JP2000048150A JP 2000048150 A JP2000048150 A JP 2000048150A JP 10214207 A JP10214207 A JP 10214207A JP 21420798 A JP21420798 A JP 21420798A JP 2000048150 A JP2000048150 A JP 2000048150A
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air
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Tsuneo Miyata
庸生 宮田
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JONAN DENKI KOGYOSHO KK
Shinsei Kagaku Kogyo Co Ltd
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JONAN DENKI KOGYOSHO KK
Shinsei Kagaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非接触タグのような非接触型情報記憶媒体の
一部を構成する基材への空芯コイルの取付けを簡単にす
ませる。 【解決手段】 非接触タグの一部を構成する基材(61)の
一方面(61a) にはICチップを取付けるくぼみ部(63)が
設けられ、基材(61)を回転させる機器の下型に取付けら
れる他方面(61b) には差し込み孔(64a) 等が設けられ、
基材(61)が機器によって回転することで、基材(61)の周
壁(62)に線材が巻き付けられて、基材(61)とは別体の空
芯コイル(65)とはせず、基材(61)と一体化した形で空芯
コイル(65)が周壁(62)に取付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、基材への空芯コ
イルの取付け方法及び非接触型情報記憶媒体の製造方法
に関し、特に、空芯コイルを用いて情報記憶可能な非接
触型情報記憶媒体(たとえば非接触タグ)の一部を構成
する基材への空芯コイルの取付け方法及び上記取付け方
法で空芯コイルが取付けられた基材を構成の一部とする
非接触型情報記憶媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図12は、空芯コイルの製造工程を説明
するための図であり、図13は、基材であるフィルムシ
ートの一方面に空芯コイルが貼られ、その内径内にIC
チップ(メモリ等を備える)が設けられ、ICチップと
空芯コイルとが電気的に接続された状態を示した図であ
る。
【0003】図12を参照して、空芯コイルの製造工程
について説明する。図12(A)を参照して、まず、空
芯コイルの製造に必要な構成について説明する。駆動部
(21)から駆動軸(23)が延びており、駆動軸(23)の先端に
は下型(25)が取付けられている。駆動部(21)と下型(25)
の間には、押出機構(27)があり、押出機構(27)は、駆動
軸(23)が貫通されたスライド板(31)と、スライド板(31)
のスライドによって下型(25)の面(25a) よりも突出する
突出ピン(29)とで構成される。下型(25)の面(25a) の中
央部には巻線ヘッド(33)が取付けられており、この巻線
ヘッド(33)の径の大きさによって空芯コイルの内径の大
きさが決まる。巻線ヘッド(33)に線材(35)を巻くため
に、ノズル(37)が設けられている。また、下型(25)に対
して軸(39)を有する上型(41)も設けられている。
【0004】図12(B)を参照して、まず、上型(41)
が移動して巻線ヘッド(33)を下型(25)と上型(41)とで挟
むような状態にする。そして、線材(35)が巻線ヘッド(3
3)に引っ掛けられ駆動部(21)が駆動することで、駆動軸
(23)が回転して下型(25)も回転する。上型(41)は、巻線
ヘッド(33)との接触によって回転が伝わり、軸(39)も回
転する。この動作が続けられることで、空芯コイルが形
成され始める。
【0005】尚、下型(25)と上型(41)で巻線ヘッド(33)
を挟み込んだ状態にしているのは、一方のみでは巻線が
ずれて空芯コイルが形成されない場合もあるからであ
る。図12(C)を参照して、空芯コイル(43)ができ上
がると、駆動部(21)が駆動動作を終了させ、空芯コイル
(43)と線材(35)とが切り離される。そして、上型(41)は
元の位置に戻る。
【0006】最終的に、図12(D)に示すように、出
来上がった空芯コイル(43)を取り出すため、押出機構(2
7)のスライド板(31)が下型(25)側に向かってスライドす
ることで、突出ピン(29)は面(25a) より突き出した状態
になる。その結果、空芯コイル(43)は巻線ヘッド(33)と
接触した状態から分離した状態になり、空芯コイル(43)
が取り出される。
【0007】このようにして形成された空芯コイル(43)
が、図13に示すように、基材であるフィルムシート(4
5)の一方面(45a) に貼り付けられ、空芯コイル(43)の内
径内であり同一の面である一方面(45a) にICチップ(4
7)が設けられ、ICチップ(47)と空芯コイル(43)とが電
気的に接続されてモジュールが形成される。このモジュ
ールは、そのままでも情報記憶媒体としての機能を有す
るが、通常は、樹脂による封止等が行われて、非接触タ
グのような使い方で使用される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、空芯コイル
を基材に貼りつける際に、以下のような問題がある。図
14は、空芯コイルの線材の断面を示した図であり、図
15は、空芯コイルの断面の一部を示した図である。図
14に示すように、空芯コイルの線材は、中心部に導線
(49)があり、導線(49)の側面に沿って絶縁層(51)があ
り、絶縁層(51)の側面に沿って接着剤層(53)がある。こ
のような線材(図12の線材(35))が図13(B)で示
されるような巻き付けられる際に、熱融着や溶剤融着に
よって線材どうしを接着させて空芯コイルが形成されて
いる。ここで、熱融着とは、熱を加えながら線材(35)を
巻線することや、線材(35)を巻線した後加熱加圧するこ
とを言い、溶剤融着とは、アルコールを線材(35)にかけ
て巻線し、アルコールの乾燥で、線材(35)どうしを接着
させることを言う。
【0009】このように出来上がった空芯コイルは、反
りがあったり変形したりしている。その原因としては、
図15に示すように、接着剤層(53)がL1のように薄い
ところと、L2のように厚いところがあったりして接着
剤層(53)の厚みの不均一が生じ、収縮差が発生してしま
うことや、巻線時のテンションのかかり方が不均一なこ
とが挙げられる。
【0010】そのため、基材であるフィルムシート(45)
の一方面(45a) に貼り付けられる前に、空芯コイルの反
りや変形を直す必要があり、手間がかかっていた。ゆえ
に、第1の発明は、非接触型情報記憶媒体の一部を構成
する基材への空芯コイルの取付けを簡単に済ませること
の可能な基材への空芯コイルの取付け方法を提供するこ
とを課題とする。
【0011】また、第2の発明は、上記基材への空芯コ
イルの取付け方法によって、非接触型情報記憶媒体の製
造工程を簡略化し、コストダウンを図ることの可能な非
接触型情報記憶媒体の製造方法を提供することを課題と
する。 [基材への空芯コイルの取付け方法に関する第1の発
明] <1項>
【0012】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ために講じた第1の発明の解決手段は、『非接触型情報
記憶媒体の一部を構成する平板状の基材の周壁に空芯コ
イルを巻き付けて固定することを特徴とする』ことであ
る。上記解決手段は次のように作用する。
【0013】基材の周壁に巻き付けて空芯コイルを作
り、空芯コイルの固定を行うので、従来のように空芯コ
イルを作った後、基材としてのフイルムシートに貼りつ
ける前に、空芯コイルの反りや変形を直す必要がない。
なお、基材の周壁の形状は、フラットなものでもよい。
また、基材には、樹脂製のものやプリント基板が挙げら
れる。
【0014】さらに、基材の一方面と他方面の形状は、
円形の他、三角形、四角形等でも良く、例えば、周壁の
胴部の両側にフランジ部が張り出していて、胴部が円形
で、一方面が三角形、他方面が四角形でもよい。さら
に、巻き付けて固定するには、巻き付けながら固定する
場合と巻き付けた後に固定する場合の両者が含まれる。
【0015】さらに、従来の線材のように接着層があれ
ば、熱融着や溶剤融着によって巻きながら接着層が基材
の周壁と接着して固定も可能であり、巻き付けながら固
定することもできる。さらに、従来のように空芯コイル
と基材とが別々に扱われないので、例えば巻き付けた後
に固定する場合は、空芯コイルで用いられる線材に接着
層がなくても可能である。即ち、巻いた後に接着剤で基
材に固定すればよいからである。
【0016】さらに、非接触型情報記憶媒体は、非接触
タグの他、たとえば非接触型のカードを含むものであ
る。
【0017】
【発明の効果】基材と空芯コイルと別々に扱わないの
で、基材へ空芯コイルを取付ける前に、空芯コイルの反
りや変形を直す必要がなく、その分だけ手間がかから
ず、作業工程を簡略化できる。 [その他] <2項>上記発明に『基材の周壁は、胴部の少なくとも
一側からフランジ部が張り出した形状をしており、胴部
に空芯コイルを巻き付けて固定することを特徴とする』
ものでは、フランジ部によって、周壁がフラットな状態
では巻けないような巻き数が多い空芯コイルにも対応で
きる。その結果、通信距離を長くすることが可能な空芯
コイルの取り付けができる。 [非接触型情報記憶媒体の製造方法に関する第2の発
明] <3項>
【0018】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ために講じた第2の発明の解決手段は、『請求項1又は
2の取付け方法で空芯コイルが取付けられた基材に情報
記憶手段を設け、情報記憶手段と空芯コイルとを電気的
に接続する』ことである。上記解決手段は次のように作
用する。
【0019】請求項1又は2の取付け方法によって、非
接触型情報記憶媒体の製造工程も簡略化できる。なお、
たとえば情報記憶手段を封止する等の後工程について限
定せず、非接触型情報記憶媒体としての製造工程として
は最小限の工程であるが、例えば商品に埋め込まれる非
接触タグのような非接触型情報記憶媒体もあり得るから
である。
【0020】また、情報記憶手段は、情報の書き換えが
可能か否かを問わず、情報を記憶できる機能を発揮する
ものであれば良い。具体的にはICチップ内のROMや
RAM等のメモリのような手段(CPUの有無は問わな
い)によって達成できる。
【0021】
【発明の効果】請求項1又は2の取付け方法によって、
非接触型情報記憶媒体の製造工程も簡略化でき、非接触
型情報記憶媒体の製造コストを抑えることができる。 [その他] <4項>前述した課題を解決するために講じた第2の発
明の解決手段は、『請求項2の取付け方法で空芯コイル
が取付けられた基材は、一方面の大きさと他方面の大き
さが異なり、基材の小径側の面に情報記憶手段を設け、
情報記憶手段と空芯コイルとを電気的に接続し、基材の
小径側の面を封止することを特徴とする』ものでは、3
項の作用・効果を得ることができるうえに、基材の小径
側の面を封止して情報記憶手段の情報管理(秘密保持)
を確実なものにするとともに、封止によって電気的接続
部分も外部と絶縁された状態にでき、たとえば商品と別
体の非接触タグのような非接触型情報記憶媒体を提供で
きる。さらに、基材の小径側の面を封止する際に大径側
の面で位置決めを容易に行うことができるので、封止の
ような後工程の処理を簡略化でき、非接触型情報記憶媒
体の製造コストを抑えることができる。
【0022】なお、基材の胴部が封止されるか否かは問
わない。胴部が封止された場合は、空芯コイルが外部に
露出しなくなり、空芯コイルの損傷が生じにくいという
利点がある。 <5項>上記発明(4項)に『請求項2の取付け方法で
空芯コイルが取付けられた基材は、一方面の大きさと他
方面の大きさが異なるようにその周壁の胴部の一側のみ
からフランジ部が張り出した形状をしており、さらに、
小径側の面には情報記憶手段を取り付けて設けるための
くぼみ部を有するように、樹脂で成形され、前記基材の
小径側の面に加えて前記基材の周壁の胴部の封止を樹脂
で行うことを特徴とする』ものでは、4項の効果に加え
て、樹脂を用いた容易な工程で基材を上記形状に成形し
たり、封止を行える。また、情報記憶手段を取付けるた
めのくぼみ部を有する樹脂成形の基材なので、樹脂で封
止する際に情報記憶手段が小径側の面で移動することを
抑えることができ、情報記憶手段を確実に封止できると
ともに、くぼみ部がない場合に比べてくぼみ部の深さ分
だけ出来上がった非接触型情報記憶媒体の厚みを薄くで
きる。なお、胴部が樹脂で封止されることによる効果
は、4項で記載した通りである。
【0023】<6項>上記発明(3、4、5項)の『非
接触型情報記憶媒体は、非接触タグであることを特徴と
する』ものでは、小型化と製造工程の簡略化によるコス
トダウンを図る必要のある非接触タグにとって、上記製
造方法が効果的なものになる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を、
図示例と共に説明する。図1は、非接触型情報記憶媒体
としての非接触タグの一部を構成する平板状の基材を示
した図であり、図2は、図1のIIの方向から基材を見
た図であり、図3は、図1のIII方向から基材を見た
図である。
【0025】図1から図3を参照して、平板状の基材(6
1)を説明する。基材(61)は、樹脂で図1から図3に示す
ような形に成形されており、基材(61)の一方面(61a) の
中央付近にはくぼみ部(63)が形成されている。くぼみ部
(63)は、後述する情報記憶手段としてのICチップ(メ
モリ等を含む)が取付けられるためのものである。一
方、基材(61)の他方面(61b) には、差し込み孔(64a),(6
4b),(64c) が形成されている。差し込み孔(64a) 〜(64
c) は、図12の巻線ヘッド(33)に代わり、下型(25)の
面(25a) に取付けられるためのものである。即ち、差し
込み孔(64a),(64b),(64c) が、下型(25)の面(25a) に形
成される3つの突出部に嵌め込まれ、下型(25)の回転に
よって基材(61)も回転するようになっている。
【0026】従って、基材(61)が図12の巻線ヘッド(3
3)に代わり、下型(25)の面(25a) に取付けられ、前述し
た従来の手法によって、線材(35)が基材(61)の周壁(62)
に巻き付けられる。そして、巻き付けながら熱融着や溶
剤融着によって空芯コイルを形成してその接着剤により
空芯コイルと周壁(62)とを仮止め固定する。図4は、基
材(61)の周壁(62)に空芯コイル(65)が取付けられた状態
を示した図であって、図2及び図3のIV−IVライン
断面に対応した図である。
【0027】図4に示すような空芯コイル(65)が取付け
られた基材(61)が上記方法で出来上がるが、このような
空芯コイルの基材への取付け方法では、従来のように空
芯コイルを基材と別体として製造し、その反りや変形を
治して基材に取付けるようなことを必要としないため、
簡単な工程で済ますことでき、作業工程の簡略化が可能
となる。
【0028】なお、図4に示すような空芯コイル(65)が
取付けられた基材(61)は、図12の押出機構(27)の突出
ピン(25)が基材(61)の他方面(61b) を押し出すことで取
り出されるようにしている。図5は、非接触タグの図4
に対応した断面図である。図5を参照して、非接触タグ
(69)では、くぼみ部(63)に情報記憶手段としてのICチ
ップ(67)が取付けられ、ICチップ(67)と空芯コイル(6
5)とが電気的に接続される。電気的接続の手法は、ワイ
ヤボンディングであり、空芯コイル(65)の一端がワイヤ
ー(68a) によってICチップ(67)に電気的に接続され、
他端がワイヤー(68b) によってICチップ(67)に電気的
に接続されている。
【0029】このようにしてできた非接触タグ(69)は、
このままでも非接触タグとしての機能を有しているので
完成品としてもよいが、通常は、基材(61)の一方面(61
a) 側を樹脂で封止したり、または、全体を樹脂で封止
したりして完成品となる。いずれにせよ、上記のような
空芯コイルの基材への取付け方法を用いて、非接触タグ
を製造しているので、その分だけ非接触タグの製造工程
も簡略化し、非接触タグのコストダウンを図ることがで
きる。
【0030】なお、図5の非接触タグ(69)の状態で完成
品とするものとしては、商品に埋め込まれるタイプであ
る。その商品としては、例えば靴が挙げられ、埋め込ま
れる部分としては靴底が挙げられる。このようにするこ
とで、例えば空芯コイル(65)とICチップ(67)とが電気
的に接続している接続部分が絶縁状態でなくても、ゴム
部分によって絶縁が可能であり、また商品に埋め込まれ
ることによってICチップ(67)の情報管理(秘密保持)
や空芯コイル(65)が外部に露出して傷ついてしまうよう
なこともなく、非接触タグとしての機能が十分に保証さ
れる。
【0031】これに対し、図5の非接触タグ(69)の状態
から、基材(61)の一方面(61a) 側を樹脂で封止する場合
は、ICチップ(67)が樹脂で覆われることになり、IC
チップ(67)が外部に露出せず、ICチップ(67)の情報管
理、特に情報の秘密保持が確保されると共に、ICチッ
プ(67)と空芯コイル(65)との電気的接続部分の絶縁も可
能となる。
【0032】さらに、図5の非接触タグ(69)の状態か
ら、基材(61)全体を樹脂で封止する場合は、ICチップ
(67)の情報管理の利点や電気的接続部分の絶縁の利点が
ある上に、さらに空芯コイル(65)が外部に露出しないの
で、外的要因によって空芯コイル(65)が切りつけられ
て、例えば断線したりするようなことがなくなり、タグ
としての機能が常に保証されるものになる。
【0033】このような樹脂で封止するタイプであれ
ば、商品と別体のものとできる。ただし、基材(61)の一
方面(61a) 側のみを封止するタイプは、封止の仕方、例
えば樹脂でポッティングする程度であれば情報管理の面
からは十分とは言えず、さらに空芯コイル(65)が傷つけ
られることも考えられると、使い捨てタイプが好まし
く、これに対し、全体を封止するものは、再利用可能な
ものが考えられる。
【0034】尚、ICチップ(67)には、用途に応じてR
OMやRAM等のメモリが備えられ、さらに、CPUが
搭載される場合もあり、タグの使用目的によって種々の
ものが用いられる。図6は、非接触型情報記憶媒体とし
ての非接触タグの一部を構成する平板状の基材の他の例
を示した図であり、図7は、空芯コイルが巻き付けられ
た状態の基材の断面図である。
【0035】図1と図6とを比較しながら特に異なる部
分について説明する。まず、同様の点は、基材(71)が樹
脂で成形されており、基材(71)の一方面(71a) 側にくぼ
み部(73)が設けられ、基材(71)の他方面(71b) 側に差し
込み孔(74a),(74b),(74c) が設けられている点である。
これに対し、異なっているのは図1の基材(61)の周壁(6
2)は、フラットな状態であるが、図6の周壁(72)は、胴
部(72a) とフランジ部(72b) とから構成されている。即
ち、胴部(72a) の一側からフランジ部(72b) が張り出し
ている。
【0036】このように張り出させたことで、図7に示
すように、空芯コイル(75)の巻数が多くても、フランジ
部(72b) によって支えられ、周壁(62)では巻けなかった
巻数の多い空芯コイル(75)とできる。巻数が多いという
ことは、通信距離を延ばすことが可能であることを意味
し、通信距離の確保が必要な非接触タグとしては重要な
ことである。
【0037】尚、前述したように、くぼみ部(73)に情報
記憶手段としてのICチップを設け、ICチップと空芯
コイル(75)とを電気的に接続し、その状態で非接触タグ
として用いてもよく、基材(71)の小径側の面である一方
面(71a) 側のみを樹脂で封止して非接触タグとして用い
てもよく、さらに全体を樹脂で封止して非接触タグとし
て用いてもよい。
【0038】ところで、全体を樹脂で封止して非接触タ
グとして用いてもよいと記載したが、図7に示す基材(7
1)は、樹脂のフランジ部(72b) を有しており、一方面(7
1a)側と胴部(72a) 部分とを樹脂で封止すれば、全体と
して樹脂で封止することと同様になる。従って、図8に
示すように、樹脂(80)で一方面(71a) と胴部(72a) とを
封止するようにして非接触タグ(79)を製造すればよい。
【0039】ここで、出来上がった非接触タグは、図9
に示すような全体が樹脂で覆われたものとなり、図1か
ら図5で説明した場合の基材(61)全体を樹脂で覆ったも
のと同じように考えられるが、図1の形状の基材(61)と
図6の形状の基材(71)とでは外観からは分からない製造
工程の簡略化というメリットの差がある。それは、図6
で示した基材(71)の形状の場合は、フランジ部(72b) を
張り出したことによって一方面(71a) 側が小径面、他方
面(71b) 側が大径面となっており、大径面側である他方
面(71b) を樹脂(80)による封止の際の位置決めに用いる
ことができるという利点がある。この位置決めが容易と
いうことは、樹脂封止等の後工程を簡略化させることで
あり、より製造工程を簡略化できるものである。
【0040】従って、図6に示した形状の基材(71)で、
図8に示す樹脂(80)による封止によって製造した図9の
非接触タグ(79)の場合は、第1に、空芯コイルの反りや
変形を直す手間がなく、その分だけ製造工程を簡略化で
き、第2に、空芯コイルの巻数を多くできる分だけ通信
距離をのばすことができ、第3に、樹脂(80)で封止する
際の製造工程を簡略化でき、第4に、全体が樹脂で覆わ
れたことで、ICチップ(77)の情報管理(秘密保持)が
十分で、空芯コイル(75)も外部に露出せず、空芯コイル
(75)とICチップ(77)との電気的接続部分の絶縁も可能
となって商品と完全に別体で何度も再利用できる非接触
タグを得ることになる。
【0041】[その他] 基材の形状は、他の形状であってもよい。例えば、図
10に示すような基材(81)の形状でもよい。基材(81)
は、一方面(81a) 側にくぼみ部(83)が設けられ、他方面
(81b) 側に差し込み孔(84a) 〜(84c) が設けられる点は
同様であるが、周壁(82)の形状が図1や図6と異なる。
即ち、胴部(82a) の両側からフランジ部(82b) とフラン
ジ部(82c) が張り出しており、その張り出した張り出し
量も等しい。従って、一方面(81a) と他方面(81b) の大
きさは同じ大きさであり、胴部(82a) に空芯コイルが巻
き付けられることになる。また、図11の基材(91)のよ
うな形状であってもよい。基材(91)の周壁(92)は、胴部
(92a) の両側からフランジ部(92b) とフランジ部(92c)
が張り出している点では図10の周壁(82)と同様である
が、フランジ部(92b) の張り出し量とフランジ部(92c)
の張り出し量が異なっている。フランジ部(92b) の張り
出し量を小さくしている理由は、図8のような樹脂での
封止を行う際にフランジ部(92c) 側の他方面を位置決め
に用いることができるからである。
【0042】実施の形態では、基材として樹脂製の基
材を示したが、他のものとしては、プリント基板があ
る。 実施の形態では、基材の形状は、周壁が(胴部、フラ
ンジ部を含む)円形のもの(円柱状)であり、一方面も
他方面も円形に見えるものを示したが、円形に限らず、
三角形や四角形等の他の形状のもの(三角柱状、四角柱
状等)でもよい。また、胴部及びフランジ部とも円形、
多角形と揃える必要はなく、胴部が円形で、一方のフラ
ンジ部が三角形、他方のフランジ部が四角形のような形
状であってもよい。
【0043】実施の形態では、情報記憶手段のために
基材の一方面側にくぼみ部を形成したが、これは、IC
チップの移動を抑え、封止を確実にする面と、くぼみ部
の深さ分だけ非接触タグの厚みを薄くして小型化を図る
面との両者を考慮したためである。但し、くぼみ部を設
けず、一方面側に情報記憶手段を載せる状態で設けても
よく、他のいかなる場所に設けてもよく、他の場合を否
定するものではない。
【0044】実施の形態では、封止として樹脂による
封止を示したが、情報記憶手段や電気的接続部分の絶縁
のみを考慮した封止であれば、ポッティングのような樹
脂封止よりもさらに簡略化したシールのようなものでの
封止であってもよい。 実施の形態では、従来の線材を用いて空芯コイルを巻
き付け、熱融着や熱溶剤融着によって空芯コイルの接着
剤層によって空芯コイルと基材の周壁とを仮止めしてい
たが、その場合に巻き付けながら熱融着や溶剤融着させ
てもよく、巻き付けた後、熱融着や溶剤融着を行っても
よい。さらに、従来の線材を用いず、導線に絶縁層のみ
があり、接着剤層が形成されていない線材を巻き付け
て、最終的に基材と空芯コイルとを接着させて固定して
もよい。その接着も、全ての部分で行う必要はなく、一
部分で行ってもよい。
【0045】実施の形態では、非接触型情報記憶媒体
として非接触タグを示したが、他の非接触型のカードで
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】非接触型情報記憶媒体としての非接触タグの一
部を構成する基材を示した図である。
【図2】図1のIIの方向から基材を見た図である。
【図3】図1のIII方向から基材を見た図である。
【図4】図1から図3に示された基材の周壁に空芯コイ
ルが巻き付けられた状態であって、図2及び図3のIV
−IVライン断面に対応する図である。
【図5】図4に示した空芯コイルが巻き付けられた基材
に情報記憶手段としてのICチップが設けられ、ICチ
ップと空芯コイルと電気的に接続した状態を示した図で
あって、図4に対応した図である。
【図6】非接触型情報記憶媒体としての非接触タグの一
部を構成する基材の他の例を示した図である。
【図7】図6の基材に空芯コイルが巻き付けられた状態
を示した断面図であって、図4に相当する図である。
【図8】図7に示した空芯コイルが巻き付けられた基材
に情報記憶手段としてのICチップが設けられ、ICチ
ップと空芯コイルが電気的に接続された状態から樹脂で
封止する様子を示した図である。
【図9】図8に示すようにして樹脂封止を行って出来上
がった非接触タグを示した図である。
【図10】非接触タグの一部を構成する基材の変形例1
を示した図である。
【図11】非接触タグの一部を構成する基材の変形例2
を示した図である。
【図12】従来の空芯コイルの製造工程を説明するため
の図である。
【図13】空芯コイルが基材としてのフィルムシートに
取付けられ、空芯コイルの内径内にICチップが設けら
れ、ICチップと空芯コイルが電気的に接続された状態
を示した図である。
【図14】空芯コイルを形成する線材の断面図である。
【図15】空芯コイルの一部断面図である。
【符号の説明】
(61),(71),(81),(91)・・・基材 (62),(72),(82),(92)・・・周壁 (72a) ,(82a) ,(92a) ・・・胴部 (72b) ,(82b) ,(82c) ,(92b) ,(92c) ・・・フラン
ジ部 (65),(75)・・・空芯コイル (67),(77)・・・ICチップ (69),(79)・・・非接触タグ (73)・・・くぼみ部 (80)・・・樹脂

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非接触型情報記憶媒体の一部を構成する
    平板状の基材の周壁に空芯コイルを巻き付けて固定する
    ことを特徴とする、空芯コイルの基材への取付け方法。
  2. 【請求項2】 前記基材の周壁は、胴部の少なくとも一
    側からフランジ部が張り出した形状をしており、 前記胴部に前記空芯コイルを巻き付けて固定することを
    特徴とする、請求項1記載の空芯コイルの基材への取付
    け方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の取付け方法で空芯コイ
    ルが取付けられた基材に情報記憶手段を設け、 前記情報記憶手段と前記空芯コイルとを電気的に接続す
    る、非接触型情報記憶媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2の取付け方法で空芯コイルが取
    付けられた基材は、一方面の大きさと他方面の大きさが
    異なり、 前記基材の小径側の面に情報記憶手段を設け、 前記情報記憶手段と前記空芯コイルとを電気的に接続
    し、 前記基材の小径側の面を封止することを特徴とする、非
    接触型情報記憶媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項2の取付け方法で空芯コイルが取
    付けられた基材は、一方面の大きさと他方面の大きさが
    異なるようにその周壁の胴部の一側のみからフランジ部
    が張り出した形状をしており、さらに、小径側の面には
    情報記憶手段を取り付けて設けるためのくぼみ部を有す
    るように、樹脂で成形され、 前記基材の小径側の面に加えて前記基材の周壁の胴部の
    封止を樹脂で行うことを特徴とする、請求項4記載の非
    接触型情報記憶媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記非接触型情報記憶媒体は、非接触タ
    グであることを特徴とする、請求項3、4又は5記載の
    非接触型情報記憶媒体の製造方法。
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