JP2000046926A - レーダビデオ表示装置 - Google Patents

レーダビデオ表示装置

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JP2000046926A
JP2000046926A JP10218105A JP21810598A JP2000046926A JP 2000046926 A JP2000046926 A JP 2000046926A JP 10218105 A JP10218105 A JP 10218105A JP 21810598 A JP21810598 A JP 21810598A JP 2000046926 A JP2000046926 A JP 2000046926A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常のレーダ信号処理では除去できないレー
ダビデオの不要信号を有効に抑制し、航空管制に必要な
移動目標の識別を容易ならしめ且つ管制官の負担軽減を
図り得るレーダビデオ表示装置を提供すること。 【解決手段】 走査変換部1にてレーダービデオ信号の
座標変換を行い、フレームメモリ2に書き込む。画像処
理部4Aは1レーダースキャン過去のビデオデータ等に
より、レーダービデオの不要信号を抑圧するための画像
処理データを生成し画像処理用フレームメモリ4へ書き
込む。演算処理部5は、最新のレーダービデオと画像処
理データ間で演算を行い不要信号を抑圧したビデオデー
タを形成し表示部7を駆動してレーダビデオを表示す
る。従って、表示部では不要信号が抑圧されたレーダビ
デオの表示が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、航空管制に使用さ
れるレーダシステムにおけるレーダビデオ表示装置に係
り、特に、ラスタスキャン方式のレーダ表示装置等にお
ける不要ビデオの抑圧表示を可能としたレーダビデオ表
示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ラスタスキャン方式のビデオ
表示装置では、R−θ座標系のレーダビデオ信号を走査
変換処理手段によってX−Y座標系のデータに変換し、
これを表示画面に1対1に対応するフレームメモリに書
き込み、その上でTV同期にてフレームメモリからデー
タを読み出し、ルックアップ・D/Aコンバータにて色
変換とD/A変換とを実行し、ディスプレイに表示させ
る方式が採られている。
【0003】この場合、レーダビデオ表示装置に入力さ
れるレーダビデオ信号は、レーダ信号処理に付されてク
ラッタ等の不要信号の除去が行われ、且つ航空管制に必
要な移動目標(航空機等)のビデオのみを可能な限り抽
出した信号であることが望ましい。そして、このレーダ
ビデオ表示装置は、入力されるレーダビデオ信号に対す
る表示方式の座標系相違による座標変換処理のみを行
い、レーダビデオ信号の受信強度データは表示上の輝度
(色)に忠実に変換し表示していた。
【0004】ここで、レーダビデオ信号の受信強度デー
タに対して処理を行う表示処理技術としては、従来、例
えば特開平5−27009号公報に示されたものがあ
る。これは、レーダビデオの残像時間を自由に制御する
技術に関したものであり、レーダ走査における過去のレ
ーダビデオ信号の受信強度データを、所定の減衰率にて
減衰させて残像表示を行うようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例における表示装置にあっては、表示装置に表示され
るレーダビデオはレーダの信号処理によってクラッタ等
の不要信号が除去されたものであっても、各種条件(ク
ラッタの種類、天候等)によっては除去しきれない不要
信号が残る場合が多い。このため、従来より、航空管制
に必要な移動目標(航空機)の識別の容易化のために、
更なる不要信号の抑圧(除去)が望まれていた。
【0006】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、とくに通常のレーダ信号処理では除去できな
いレーダビデオの不要信号を有効に抑制すると共に、こ
れによって航空管制に必要な移動目標の識別を容易なら
しめ且つ管制官の負担軽減を図り得るレーダビデオ表示
装置を提供することを、その目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1乃至3記載の各発明では、R−θ座標系の
レーダビデオをX−Y座標系に変換する走査変換部と、
X−Y座標系に変換されたレーダビデオデータが順次書
き込まれる複数のレーダビデオ用フレームメモリと、こ
の複数のビデオデータ用フレームメモリの各データに対
応する画像処理データが書き込まれる画像処理用フレー
ムメモリと、前述したレーダビデオ用フレームメモリか
ら読み出されるレーダビデオデータと前述した画像処理
用フレームメモリから読み出される画像処理データとに
基づいて所定の演算を行い不要信号を抑制するための別
の画像処理データを形成すると共にこれに基づいて前述
した画像処理用フレームメモリ内の画像処理データを更
新する画像処理部とを備えている。
【0008】そして更に、この画像処理部により更新さ
れた画像処理データに基づいて前述したレーダビデオ用
フレームメモリから読み出される最新のレーダビデオデ
ータを演算処理し不要信号を抑制(除去)する演算処理
部と、この演算処理部から出力されるレーダビデオデー
タを表示する表示部とを備えている、という構成を共通
の基本構成として採用している。
【0009】このため、この請求項1乃至3記載の各発
明では、まず、レーダビデオ信号(レーダトリガ、レー
ダ方位信号、およびレーダビデオ)が走査変換部に入力
され、X−Y座標用の表示データに変換された後に一方
又は他方のレーダビデオ用フレームメモリに書き込まれ
る。この際、一方と他方の二つのレーダビデオ用フレー
ムメモリに対し、1レーダスキャン毎に交互に書き込み
更新する動作が行われ、最新のレーダビデオデータと共
に1レーダスキャン過去の表示データも一時的に保持さ
れる。
【0010】次に、画像処理部では、1レーダスキャン
過去のレーダビデオデータを使用して、画像処理用フレ
ームメモリから2回前のレーダスキャンで記憶されたレ
ーダビデオデータに基づいて生成され記憶された不要信
号抑圧データである画像処理データを更新し、当該画像
処理用フレームメモリへ書き込む。又、他方のレーダビ
デオ用フレームメモリの最新のレーダービデオ表示デー
タと、前述した画像処理部により更新された画像処理デ
ータは、前述したようにラスタスキャン表示を行うため
TV同期にて読み出され、演算処理部に入力される。
【0011】演算処理部は、他方のレーダビデオ用フレ
ームメモリの最新のレーダビデオデータに対してビデオ
用の不要信号抑圧データである画像処理データをもって
所定の演算を行い、最新のレーダビデオデータの不要信
号を抑圧し、これを表示データとして表示部へ送り込
む。
【0012】そして、表示部では、ラスタスキャン表示
方式の表示デバイスからなり、管制官に対してレーダビ
デオを表示する。これにより、管制官等は、この不要信
号が抑圧されたレーダビデオ表示による管制業務が可能
となり、航空管制に必要な情報の把握が更に容易とな
る。
【0013】ここで、前述した走査変換部と複数のレー
ダビデオ用フレームメモリとの間には、当該複数のレー
ダビデオ用フレームメモリを選択接続する第1の切替ス
イッチを装備してもよい。同時に、前述した複数のレー
ダビデオ用フレームメモリと前述した画像処理部との間
には、複数のレーダビデオ用フレームメモリの内の最新
のレーダビデオデータが記憶されたレーダビデオ用フレ
ームメモリを選択接続する第2の切替スイッチを装備し
てもよい。このようにすると、複数のレーダビデオ用フ
レームメモリに対する走査変換部又は画像処理部の接続
を迅速に成し得る点で都合がよい。
【0014】又、第1乃至第2の各切替スイッチは、前
述した走査変換部に入力されるレーダ方位信号の所定の
タイミングで動作可能に構成してもよい。このようにす
ると、システム全体の構成の単純化および稼働の円滑化
を図ることができて都合がよい。
【0015】請求項4の発明では、前述した請求項1,
2又は3記載のレーダービデオ表示装置において、画像
処理部が、複数のレーダビデオ用フレームメモリに記憶
されたレーダビデオデータの内の一方のレーダビデオデ
ータに記憶された前回のレーダビデオデータと前述した
画像処理用フレームメモリ内に記憶された画像処理デー
タとに基づいて所定の演算処理を行い不要信号を特定す
ると共にこれを最新の画像処理データとして前述した画
像処理用フレームメモリ内の画像処理データを更新する
第1の画像処理データ更新機能を備えた構成となってい
る。
【0016】このため、この請求項4記載の発明では、
前述した請求項1,2又は3記載の発明と同等の機能を
有するほか、更に、固定的に生じる不要信号が定位置に
留められるのに対して、表示用の信号が明らかに移動し
て捕捉され、これによって不要信号と表示用信号(レー
ダービデオデータ)との位置座標上の変化が大きくなり
両者を効率良く振り分けることができ、抑圧対象物たる
不要信号を明確に特定することが可能となる。
【0017】請求項5乃至6記載の各発明では、前述し
た請求項1,2又は3記載のレーダービデオ表示装置に
おいて、画像処理部が、上位機から入力される所定の制
御データに基づいて前述した一方のレーダビデオデータ
に記憶された前回のレーダビデオデータを演算処理して
不要信号を抑制する画像処理データを生成すると共にこ
れを最新の画像処理データとして前述した画像処理用フ
レームメモリ内の画像処理データを更新する第2の処理
データ更新機能を備えた構成となっている。
【0018】このため、この請求項5乃至6記載の各発
明では、前述した請求項1,2又は3記載のレーダビデ
オ表示装置と同等の機能を有するほか、更に、画像処理
データをその都度演算して生成する手間がなくなり、そ
の分、画像処理の迅速化を図ることが可能となってい
る。
【0019】ここで、前述した制御データとしては、予
め特定されたグランドクラッタ,ウェザクラッタ等の各
種不要信号及びレーダサイト毎の地形,気象条件等によ
り生じる特定の画像パターンが予めデータベース化しさ
れ且つパターン認識された形態のものとしてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
1乃至図2に基づいて説明する。
【0021】まず、図1において、符号1は走査変換部
を示す。この走査変換部1は、R−θ座標系のレーダビ
デオをX−Y座標系に変換する機能を備えている。ま
た、符号2はレーダビデオ用フレームメモリ部を示す。
このレーダビデオ用フレームメモリ部2は、本実施形態
では、それぞれ一方と他方のレーダビデオ用フレームメ
モリ2A,2Bにより構成されているが、三個以上であ
ってもよい。
【0022】この一方と他方の各レーダビデオ用フレー
ムメモリ2A,2Bには、走査変換部1でX−Y座標系
に変換されたレーダビデオ表示データが、1レーダスキ
ャン毎に順次切り換えて書き込まれるようになってい
る。符号3Aはこの場合の切替スイッチを示す。
【0023】図1に示す実施形態では、更に、前述した
一方又は他方のレーダビデオ用フレームメモリ2A又は
2Bのデータに対応する所定の画像処理データが書き込
まれる画像処理用フレームメモリ4を備えている。又、
前述した一方又は他方のレーダビデオ用フレームメモリ
2A又は2Bから読み出されるレーダビデオデータと前
述した画像処理用フレームメモリ4から読み出される画
像処理データとに基づいて所定の演算を行い不要信号を
抑圧する画像処理データを形成すると共にこの画像処理
データで前述した画像処理用フレームメモリ4内の画像
処理データを更新する画像処理部4Aを備えている。
【0024】符号3Bは、一方又は他方のレーダビデオ
用フレームメモリ2A又は2Bからレーダビデオデータ
を読み出すための切替スイッチを示す。この切替スイッ
チ3Bは、レーダビデオ用フレームメモリ部2と 画像
処理部4Aとの間に装備されている。
【0025】そして更に、本実施形態では、上記画像処
理部4Aにより更新された画像処理データに基づいて前
述したレーダビデオ用フレームメモリ部2から読み出さ
れる最新のレーダビデオデータを演算処理して不要信号
を抑圧(除去)する演算処理部5と、この演算処理部5
から出力されるレーダビデオデータをルックアップ・D
/Aコンバータを介して入力し表示するディスプレイ部
7とを備えている。
【0026】ここで、レーダビデオ用フレームメモリ部
2内の最新の表示データと画像処理用フレームメモリ4
内の画像処理データは、ラスタスキャン表示のためTV
同期で読み出されて演算処理部5にて演算が行われる。
これにより、最新の表示データから不要信号が抑圧され
た最終のレーダビデオデータを得ることができる。
【0027】この不要信号が抑圧されたレーダビデオデ
ータは、ルックアップ・D/Aコンバータ6によって輝
度(色)に変換されて表示部7に表示される。その結
果、管制官等は、この不要信号が抑圧されたレーダビデ
オ表示による管制業務が可能となり、航空管制に必要な
情報の把握が更に容易となる。
【0028】次に、上記実施形態の全体的な動作を説明
する。まず、レーダビデオ信号(レーダトリガ、レーダ
方位信号、およびレーダビデオ)は、走査変換部1に入
力され、X−Y座標用の表示データに変換された後にレ
ーダビデオ用フレームメモリ部2に送り込まれ、一方の
レーダビデオ用フレームメモリ2A又は他方のレーダビ
デオ用フレームメモリ2Bに書き込まれる。
【0029】そして、この際、一方と他方の二つのレー
ダビデオ用フレームメモリ2A,2Bに対し、1レーダ
スキャン毎に交互に書き込み更新する動作が行われ、最
新のレーダビデオデータと共に1レーダスキャン過去の
表示データも一時的に保持されるようになっている。
【0030】例えば、図1に示す一方のレーダビデオ用
フレームメモリ2Aには、1レーダスキャン過去のレー
ダビデオデータ(後述する(n−1)に相当する)が保
持されている。又、他方のレーダビデオ用フレームメモ
リ2Bには、最新のレーダビデオデータ(後述する
(n)に相当する)が書き込まれる。
【0031】画像処理部4Aは、一方のレーダビデオ用
フレームメモリ2Aからの1レーダスキャン過去のレー
ダビデオデータを使用して、画像処理用フレームメモリ
4から2回前のレーダスキャンで記憶されたレーダビデ
オデータに基づいて生成され記憶された不要信号抑圧デ
ータである画像処理データ(後述する(n−2)に相当
する)を更新し、当該画像処理用フレームメモリ4へ書
き込む。ここで、画像処理部4Aによる画像処理では、
固定的に生じる不要信号が定位置に留められるのに対し
て、表示用の信号が明らかに移動して捕捉され、これに
よって不要信号と表示用信号(レーダービデオデータ)
との位置座標上の変化が大きくなり不要信号の特定が容
易となる。
【0032】又、他方のレーダビデオ用フレームメモリ
2Bの最新の(n)レーダービデオデータと、前記画像
処理部3により更新された(n−2)画像処理データ
は、前述したようにラスタスキャン表示を行うためTV
同期にて読み出され、演算処理部5に入力される。演算
処理部5は、最新の(n)レーダビデオデータとビデオ
用の不要信号抑圧データである(n−2)画像処理デー
タ間で演算を行うことにより、最新のレーダビデオデー
タの不要信号を抑圧し、次段のルックアップ・D/Aコ
ンバータ6へ表示データを出力する。
【0033】ルックアップ・D/Aコンバータ6は、前
述したように演算処理部5から送られて来るレーダビデ
オデータを実際に表示部7にて表示するためのアナログ
の輝度(色)信号に変換する。そして、この変換された
信号をもって表示部7を駆動する。
【0034】ここで、表示部7は、ラスタスキャン表示
方式の表示デバイスからなり、管制官に対してレーダビ
デオを表示する。その結果、管制官等は、この不要信号
が抑圧されたレーダビデオ表示による管制業務が可能と
なり、航空管制に必要な情報の把握が更に容易となる。
【0035】次に、本実施形態におけるレーダビデオの
不要信号の抑圧動作について更に詳細に説明する。
【0036】図2は、不要信号の抑圧動作におけるレー
ダビデオ用フレームメモリ2A,2B内のレーダビデオ
用表示データ等の変化をイメージで示したもので、この
図2中の(a)〜(e)の格子は表示画素を示す。又、
格子内の数字はレーダビデオデータ(受信強度)および
レーダスキャンの回数を示す(図2の(b)備考1参
照)。
【0037】ここで、図2におけるレーダビデオ信号の
入力例を時系列に追うと、図2中の(b)はレーダスキ
ャンによって順次送り込まれるレーダビデオデータ(表
示データ)の内の前々回(2回前)のレーダスキャンの
レーダビデオデータ(表示データ)から生成された画像
処理データを示す。この画像処理データは、前々回(2
回前)のレーダスキャンの表示データに基づいて生成さ
れた画像処理データであることから、「(n−2)画像
処理データ」と称す。この(n−2)画像処理データ
は、画像処理用フレームメモリ4に記憶されるようにな
っている。
【0038】そして、この図2中の(b)に示す画像処
理データでは、左下に「3」のデータの島があり、分母
に示す通りこの「3」の島は過去レーダスキャンが
「x」回連続して成されても同じデータが同じ位置に存
在していることを示している。又、この図2中の(b)
に示す画像処理データでは、左上に「5」のデータがあ
り、これは分母が「1」であることから当該レーダース
キャン時に初めて入力されたビデオであることが判る。
【0039】次に、図2中の(a)は、レーダスキャン
によって順次送り込まれる表示データの内の前回(1回
前)のレーダスキャンの表示データを示す。この表示デ
ータは、前回(1回前)のレーダスキャンの表示データ
であることから「(n−1)データ」とし、レーダビデ
オ用フレームメモリ2A内に記憶されるようになってい
る。
【0040】図中、前々回に左下にあった「3」のデー
タの島は引き続き存在し、左上にあった「5」のデータ
は、幾分右下の方向に移動している。最後に、図2中の
(c)は、レーダビデオ用フレームメモリ2B内の最新
の表示データを示す。この最新の表示データは、
「(n)データ」と称す。そして、前回左下にあった
「3」のデータの島は引き続き存在し、左上にあった
「5」のデータは、更に右下の方向に移動して「3」の
データの島に重なっている。
【0041】ここで、上述したレーダビデオ信号の入力
例に対する不要信号の抑圧動作について詳述する。
【0042】画像処理部4Aは、図2中の(a)に示す
一方のフレーダビデオ用レームメモリ2A内の(n−
1)データに基づいて図2中の(b)に示す画像処理用
フレームメモリ4内の(n−2)画像処理データを演算
処理し、図2中の(d)に示す画像処理データを生成す
る。この図2中の(d)に示す画像処理データは、前回
(一回前)のスキャンデータに基づいて形成された画像
処理データであることから「(n−1)画像処理デー
タ」と称す。
【0043】この場合、(n−1)画像処理データの生
成は、まず、(n−2)画像処理データと(n−1)デ
ータとのビデオデータ値の比較を行い、レーダスキャン
毎の連続性(同一画素、同一データ)を検出し、(n−
1)データの各画素ビデオデータに対応したレーダスキ
ャン数のデータを付加することによって行われる。その
結果、図2の(d)に示す(n−1)画像処理データが
得られ、同時に画像処理用フレームメモリ4の内容が更
新される。図中、y=x+1はレーダスキャンが1回進
んだ状態のデータを使用したことを示す。
【0044】次に、演算処理部5は、図2中の(c)の
他方レーダビデオ用フレームメモリ2Bの(n)データ
と、図2(d)の(n−1)画像処理データとの間で演
算処理を行い、これによって、図2中の(e)のレーダ
ビデオ用の表示データを生成する。この演算処理部5で
生成されたディスプレイデータ(表示データ)は、次段
のルックアップ・D/Aコンバータ6へ送られる。
【0045】ここで、演算処理部5における演算処理
は、(n)データの各画素のビデオデータ値から(n−
2)画像処理データの対応する各画素のビデオデータ値
を減算することによって、前述したディスプレイデータ
が得られる。この時、ビデオデータ値の比較も同時に行
い(n)データと(n−2)画像処理データのビデオデ
ータ値が予め設定した範囲を越えて相違している場合
は、前述した減算をしないような処理を行う。そして、
この演算処理を実行した結果として、図2中の(e)に
示すディスプレイデータを得ることができる。
【0046】以上の画像処理及び演算処理を行うことに
より、レーダスキャン毎に連続して同一位置に同一ビデ
オデータ値で存在するビデオデータは抑圧され、レーダ
スキャン毎に変化(移動)しているビデオデータのみが
残るディスプレイデータを得ることができる。
【0047】なお、本発明における画像処理は、上述し
た具体例に限定されるものではなく、例えば、前述した
画像処理による不要信号の抑圧手段のほか、各種不要信
号(グランドクラッタ,ウェザクラッタ等)及びレーダ
サイト毎の地形,気象条件等により抑圧したい画像パタ
ーンを予めデータベース化し、パターン認識を行った制
御データを使用するように構成してもよい。また、上記
実施形態では、フレームメモリを二個装備した場合を例
示したが、三個以上であってもよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
画像処理部および演算処理部の作用により、レーダ信号
処理では除去しきれない不要信号が残ったレーダビデオ
信号入力に対する抑圧(不要信号の除去)を確実に行う
ことができ、このため不要信号を抑圧したクリアなレー
ダビデオ表示を表示部に送り込むことができ、これがた
め、表示部では航空管制に必要な移動目標(航空機)を
有効に表示することができ、管制業務の能率向上を図り
得るという従来にない優れたレーダビデオ表示装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すブロック図であ
る。
【図2】図1に示すシステムの動作を模式的に表示した
説明図である。
【符号の説明】
1 走査変換部 2 フレームメモリ 2A 一方のレーダビデオ用フレームメモリ 2B 他方のレーダビデオ用フレームメモリ 3A,3B 切替スイッチ 4 画像処理用フレームメモリ 4A 画像処理部 5 演算処理部 6 ルックアップ・D/Aコンバータ 7 表示部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年11月15日(1999.11.
15)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 レーダビデオ表示装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、航空管制に使用さ
れるレーダシステムにおけるレーダビデオ表示装置に係
り、特に、ラスタスキャン方式のレーダ表示装置等にお
ける不要ビデオの抑圧表示を可能としたレーダビデオ表
示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ラスタスキャン方式のビデオ
表示装置では、R−θ座標系のレーダビデオ信号を走査
変換処理手段によってX−Y座標系のデータに変換し、
これを表示画面に1対1に対応するフレームメモリに書
き込み、その上でTV同期にてフレームメモリからデー
タを読み出し、ルックアップ・D/Aコンバータにて色
変換とD/A変換とを実行し、ディスプレイに表示させ
る方式が採られている。
【0003】この場合、レーダビデオ表示装置に入力さ
れるレーダビデオ信号は、レーダ信号処理に付されてク
ラッタ等の不要信号の除去が行われ、且つ航空管制に必
要な移動目標(航空機等)のビデオのみを可能な限り抽
出した信号であることが望ましい。そして、このレーダ
ビデオ表示装置は、入力されるレーダビデオ信号に対す
る表示方式の座標系相違による座標変換処理のみを行
い、レーダビデオ信号の受信強度データは表示上の輝度
(色)に忠実に変換し表示していた。
【0004】ここで、レーダビデオ信号の受信強度デー
タに対して処理を行う表示処理技術としては、従来、例
えば特開平5−27009号公報に示されたものがあ
る。これは、レーダビデオの残像時間を自由に制御する
技術に関したものであり、レーダ走査における過去のレ
ーダビデオ信号の受信強度データを、所定の減衰率にて
減衰させて残像表示を行うようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例における表示装置にあっては、表示装置に表示され
るレーダビデオはレーダの信号処理によってクラッタ等
の不要信号が除去されたものであっても、各種条件(ク
ラッタの種類、天候等)によっては除去しきれない不要
信号が残る場合が多い。このため、従来より、航空管制
に必要な移動目標(航空機)の識別の容易化のために、
更なる不要信号の抑圧(除去)が望まれていた。
【0006】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、とくに通常のレーダ信号処理では除去できな
いレーダビデオの不要信号を有効に抑制すると共に、こ
れによって航空管制に必要な移動目標の識別を容易なら
しめ且つ管制官の負担軽減を図り得るレーダビデオ表示
装置を提供することを、その目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1乃至3記載の各発明では、R−θ座標系の
レーダビデオをX−Y座標系に変換する走査変換部と、
X−Y座標系に変換されたレーダビデオデータが順次書
き込まれる複数のレーダビデオ用フレームメモリと、こ
の複数のビデオデータ用フレームメモリの各データに対
応する画像処理データが書き込まれる画像処理用フレー
ムメモリと、前述したレーダビデオ用フレームメモリか
ら読み出されるレーダビデオデータと前述した画像処理
用フレームメモリから読み出される画像処理データとに
基づいて所定の演算を行い不要信号を抑制するための別
の画像処理データを形成すると共にこれに基づいて前述
した画像処理用フレームメモリ内の画像処理データを更
新する画像処理部とを備えている。
【0008】そして更に、この画像処理部により更新さ
れた画像処理データに基づいて前述したレーダビデオ用
フレームメモリから読み出される最新のレーダビデオデ
ータを演算処理し不要信号を抑制(除去)する演算処理
部と、この演算処理部から出力されるレーダビデオデー
タを表示する表示部とを備えている、という構成を共通
の基本構成として採用している。
【0009】このため、この請求項1乃至3記載の各発
明では、まず、レーダビデオ信号(レーダトリガ、レー
ダ方位信号、およびレーダビデオ)が走査変換部に入力
され、X−Y座標用の表示データに変換された後に一方
又は他方のレーダビデオ用フレームメモリに書き込まれ
る。この際、一方と他方の二つのレーダビデオ用フレー
ムメモリに対し、1レーダスキャン毎に交互に書き込み
更新する動作が行われ、最新のレーダビデオデータと共
に1レーダスキャン過去の表示データも一時的に保持さ
れる。
【0010】次に、画像処理部では、1レーダスキャン
過去のレーダビデオデータを使用して、画像処理用フレ
ームメモリから2回前のレーダスキャンで記憶されたレ
ーダビデオデータに基づいて生成され記憶された不要信
号抑圧データである画像処理データを更新し、当該画像
処理用フレームメモリへ書き込む。又、他方のレーダビ
デオ用フレームメモリの最新のレーダービデオ表示デー
タと、前述した画像処理部により更新された画像処理デ
ータは、前述したようにラスタスキャン表示を行うため
TV同期にて読み出され、演算処理部に入力される。
【0011】演算処理部は、他方のレーダビデオ用フレ
ームメモリの最新のレーダビデオデータに対してビデオ
用の不要信号抑圧データである画像処理データをもって
所定の演算を行い、最新のレーダビデオデータの不要信
号を抑圧し、これを表示データとして表示部へ送り込
む。
【0012】そして、表示部では、ラスタスキャン表示
方式の表示デバイスからなり、管制官に対してレーダビ
デオを表示する。これにより、管制官等は、この不要信
号が抑圧されたレーダビデオ表示による管制業務が可能
となり、航空管制に必要な情報の把握が更に容易とな
る。
【0013】また、画像処理部が、上位機から入力され
る所定の制御データに基づいて前述した一方のレーダビ
デオデータに記憶された前回のレーダビデオデータを演
算処理して不要信号を抑制する画像処理データを生成す
ると共にこれを最新の画像処理データとして前述した画
像処理用フレームメモリ内の画像処理データを更新する
第2の処理データ更新機能を備えた構成となっている。
【0014】このため、更に、画像処理データをその都
度演算して生成する手間がなくなり、その分、画像処理
の迅速化を図ることが可能となっている。
【0015】前述した制御データは、予め特定されたグ
ランドクラッタ,ウェザクラッタ等の各種不要信号及び
レーダサイト毎の地形,気象条件等により生じる特定の
画像パターンが予めデータベース化され且つパターン認
識された形態のものである。
0016】ここで、前述した走査変換部と複数のレー
ダビデオ用フレームメモリとの間には、当該複数のレー
ダビデオ用フレームメモリを選択接続する第1の切替ス
イッチを装備してもよい。同時に、前述した複数のレー
ダビデオ用フレームメモリと前述した画像処理部との間
には、複数のレーダビデオ用フレームメモリの内の最新
のレーダビデオデータが記憶されたレーダビデオ用フレ
ームメモリを選択接続する第2の切替スイッチを装備し
てもよい。このようにすると、複数のレーダビデオ用フ
レームメモリに対する走査変換部又は画像処理部の接続
を迅速に成し得る点で都合がよい。
0017】又、第1乃至第2の各切替スイッチは、前
述した走査変換部に入力されるレーダ方位信号の所定の
タイミングで動作可能に構成してもよい。このようにす
ると、システム全体の構成の単純化および稼働の円滑化
を図ることができて都合がよい。
0018】請求項4の発明では、前述した請求項1,
2又は3記載のレーダービデオ表示装置において、画像
処理部が、複数のレーダビデオ用フレームメモリに記憶
されたレーダビデオデータの内の一方のレーダビデオデ
ータに記憶された前回のレーダビデオデータと前述した
画像処理用フレームメモリ内に記憶された画像処理デー
タとに基づいて所定の演算処理を行い不要信号を特定す
ると共にこれを最新の画像処理データとして前述した画
像処理用フレームメモリ内の画像処理データを更新する
第1の画像処理データ更新機能を備えた構成となってい
る。
0019】このため、この請求項4記載の発明では、
前述した請求項1,2又は3記載の発明と同等の機能を
有するほか、更に、固定的に生じる不要信号が定位置に
留められるのに対して、表示用の信号が明らかに移動し
て捕捉され、これによって不要信号と表示用信号(レー
ダービデオデータ)との位置座標上の変化が大きくなり
両者を効率良く振り分けることができ、抑圧対象物たる
不要信号を明確に特定することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
1乃至図2に基づいて説明する。
【0021】まず、図1において、符号1は走査変換部
を示す。この走査変換部1は、R−θ座標系のレーダビ
デオをX−Y座標系に変換する機能を備えている。ま
た、符号2はレーダビデオ用フレームメモリ部を示す。
このレーダビデオ用フレームメモリ部2は、本実施形態
では、それぞれ一方と他方のレーダビデオ用フレームメ
モリ2A,2Bにより構成されているが、三個以上であ
ってもよい。
【0022】この一方と他方の各レーダビデオ用フレー
ムメモリ2A,2Bには、走査変換部1でX−Y座標系
に変換されたレーダビデオ表示データが、1レーダスキ
ャン毎に順次切り換えて書き込まれるようになってい
る。符号3Aはこの場合の切替スイッチを示す。
【0023】図1に示す実施形態では、更に、前述した
一方又は他方のレーダビデオ用フレームメモリ2A又は
2Bのデータに対応する所定の画像処理データが書き込
まれる画像処理用フレームメモリ4を備えている。又、
前述した一方又は他方のレーダビデオ用フレームメモリ
2A又は2Bから読み出されるレーダビデオデータと前
述した画像処理用フレームメモリ4から読み出される画
像処理データとに基づいて所定の演算を行い不要信号を
抑圧する画像処理データを形成すると共にこの画像処理
データで前述した画像処理用フレームメモリ4内の画像
処理データを更新する画像処理部4Aを備えている。
【0024】符号3Bは、一方又は他方のレーダビデオ
用フレームメモリ2A又は2Bからレーダビデオデータ
を読み出すための切替スイッチを示す。この切替スイッ
チ3Bは、レーダビデオ用フレームメモリ部2と画像処
理部4Aとの間に装備されている。
【0025】そして更に、本実施形態では、上記画像処
理部4Aにより更新された画像処理データに基づいて前
述したレーダビデオ用フレームメモリ部2から読み出さ
れる最新のレーダビデオデータを演算処理して不要信号
を抑圧(除去)する演算処理部5と、この演算処理部5
から出力されるレーダビデオデータをルックアップ・D
/Aコンバータを介して入力し表示する表示部7とを
備えている。
【0026】ここで、レーダビデオ用フレームメモリ部
2内の最新の表示データと画像処理用フレームメモリ4
内の画像処理データは、ラスタスキャン表示のためTV
同期で読み出されて演算処理部5にて演算が行われる。
これにより、最新の表示データから不要信号が抑圧され
た最終のレーダビデオデータを得ることができる。
【0027】この不要信号が抑圧されたレーダビデオデ
ータは、ルックアップ・D/Aコンバータ6によって輝
度(色)に変換されて表示部7に表示される。その結
果、管制官等は、この不要信号が抑圧されたレーダビデ
オ表示による管制業務が可能となり、航空管制に必要な
情報の把握が更に容易となる。
【0028】次に、上記実施形態の全体的な動作を説明
する。まず、レーダビデオ信号(レーダトリガ、レーダ
方位信号、およびレーダビデオ)は、走査変換部1に入
力され、X−Y座標用の表示データに変換された後にレ
ーダビデオ用フレームメモリ部2に送り込まれ、一方の
レーダビデオ用フレームメモリ2A又は他方のレーダビ
デオ用フレームメモリ2Bに書き込まれる。
【0029】そして、この際、一方と他方の二つのレー
ダビデオ用フレームメモリ2A,2Bに対し、1レーダ
スキャン毎に交互に書き込み更新する動作が行われ、最
新のレーダビデオデータと共に1レーダスキャン過去の
表示データも一時的に保持されるようになっている。
【0030】例えば、図1に示す一方のレーダビデオ用
フレームメモリ2Aには、1レーダスキャン過去のレー
ダビデオデータ(後述する(n−1)に相当する)が保
持されている。又、他方のレーダビデオ用フレームメモ
リ2Bには、最新のレーダビデオデータ(後述する
(n)に相当する)が書き込まれる。
【0031】画像処理部4Aは、一方のレーダビデオ用
フレームメモリ2Aからの1レーダスキャン過去のレー
ダビデオデータを使用して、画像処理用フレームメモリ
4から2回前のレーダスキャンで記憶されたレーダビデ
オデータに基づいて生成され記憶された不要信号抑圧デ
ータである画像処理データ(後述する(n−2)に相当
する)を更新し、当該画像処理用フレームメモリ4へ書
き込む。ここで、画像処理部4Aによる画像処理では、
固定的に生じる不要信号が定位置に留められるのに対し
て、表示用の信号が明らかに移動して捕捉され、これに
よって不要信号と表示用信号(レーダービデオデータ)
との位置座標上の変化が大きくなり不要信号の特定が容
易となる。
【0032】又、他方のレーダビデオ用フレームメモリ
2Bの最新の(n)レーダービデオデータと、画像処理
部4Aにより更新された(n−2)画像処理データは、
前述したようにラスタスキャン表示を行うためTV同期
にて読み出され、演算処理部5に入力される。演算処理
部5は、最新の(n)レーダビデオデータとビデオ用の
不要信号抑圧データである(n−2)画像処理データ間
で演算を行うことにより、最新のレーダビデオデータの
不要信号を抑圧し、次段のルックアップ・D/Aコンバ
ータ6へ表示データを出力する。
【0033】ルックアップ・D/Aコンバータ6は、前
述したように演算処理部5から送られて来るレーダビデ
オデータを実際に表示部7にて表示するためのアナログ
の輝度(色)信号に変換する。そして、この変換された
信号をもって表示部7を駆動する。
【0034】ここで、表示部7は、ラスタスキャン表示
方式の表示デバイスからなり、管制官に対してレーダビ
デオを表示する。その結果、管制官等は、この不要信号
が抑圧されたレーダビデオ表示による管制業務が可能と
なり、航空管制に必要な情報の把握が更に容易となる。
【0035】次に、本実施形態におけるレーダビデオの
不要信号の抑圧動作について更に詳細に説明する。
【0036】図2は、不要信号の抑圧動作におけるレー
ダビデオ用フレームメモリ2A,2B内のレーダビデオ
用表示データ等の変化をイメージで示したもので、この
図2中の(a)〜(e)の格子は表示画素を示す。又、
格子内の数字はレーダビデオデータ(受信強度)および
レーダスキャンの回数を示す(図2の(b)備考1参
照)。
【0037】ここで、図2におけるレーダビデオ信号の
入力例を時系列に追うと、図2中の(b)はレーダスキ
ャンによって順次送り込まれるレーダビデオデータ(表
示データ)の内の前々回(2回前)のレーダスキャンの
レーダビデオデータ(表示データ)から生成された画像
処理データを示す。この画像処理データは、前々回(2
回前)のレーダスキャンの表示データに基づいて生成さ
れた画像処理データであることから、「(n−2)画像
処理データ」と称す。この(n−2)画像処理データ
は、画像処理用フレームメモリ4に記憶されるようにな
っている。
【0038】そして、この図2中の(b)に示す画像処
理データでは、左下に「3」のデータの島があり、分母
に示す通りこの「3」の島は過去レーダスキャンが
「x」回連続して成されても同じデータが同じ位置に存
在していることを示している。又、この図2中の(b)
に示す画像処理データでは、左上に「5」のデータがあ
り、これは分母が「1」であることから当該レーダース
キャン時に初めて入力されたビデオであることが判る。
【0039】次に、図2中の(a)は、レーダスキャン
によって順次送り込まれる表示データの内の前回(1回
前)のレーダスキャンの表示データを示す。この表示デ
ータは、前回(1回前)のレーダスキャンの表示データ
であることから「(n−1)データ」とし、レーダビデ
オ用フレームメモリ2A内に記憶されるようになってい
る。
【0040】図中、前々回に左下にあった「3」のデー
タの島は引き続き存在し、左上にあった「5」のデータ
は、幾分右下の方向に移動している。最後に、図2中の
(c)は、レーダビデオ用フレームメモリ2B内の最新
の表示データを示す。この最新の表示データは、
「(n)データ」と称す。そして、前回左下にあった
「3」のデータの島は引き続き存在し、左上にあった
「5」のデータは、更に右下の方向に移動して「3」の
データの島に重なっている。
【0041】ここで、上述したレーダビデオ信号の入力
例に対する不要信号の抑圧動作について詳述する。
【0042】画像処理部4Aは、図2中の(a)に示す
一方のレーダビデオ用フレームメモリ2A内の(n−
1)データに基づいて図2中の(b)に示す画像処理用
フレームメモリ4内の(n−2)画像処理データを演算
処理し、図2中の(d)に示す画像処理データを生成す
る。この図2中の(d)に示す画像処理データは、前回
(一回前)のスキャンデータに基づいて形成された画像
処理データであることから「(n−1)画像処理デー
タ」と称す。
【0043】この場合、(n−1)画像処理データの生
成は、まず、(n−2)画像処理データと(n−1)デ
ータとのビデオデータ値の比較を行い、レーダスキャン
毎の連続性(同一画素、同一データ)を検出し、(n−
1)データの各画素ビデオデータに対応したレーダスキ
ャン数のデータを付加することによって行われる。その
結果、図2の(d)に示す(n−1)画像処理データが
得られ、同時に画像処理用フレームメモリ4の内容が更
新される。図中、y=x+1はレーダスキャンが1回進
んだ状態のデータを使用したことを示す。
【0044】次に、演算処理部5は、図2中の(c)の
方のレーダビデオ用フレームメモリ2Bの(n)デー
タと、図2(d)の(n−1)画像処理データとの間で
演算処理を行い、これによって、図2中の(e)のレー
ダビデオ用の表示データを生成する。この演算処理部5
で生成されたディスプレイデータ(表示データ)は、次
段のルックアップ・D/Aコンバータ6へ送られる。
【0045】ここで、演算処理部5における演算処理
は、(n)データの各画素のビデオデータ値から(n−
2)画像処理データの対応する各画素のビデオデータ値
を減算することによって、前述したディスプレイデータ
が得られる。この時、ビデオデータ値の比較も同時に行
い(n)データと(n−2)画像処理データのビデオデ
ータ値が予め設定した範囲を越えて相違している場合
は、前述した減算をしないような処理を行う。そして、
この演算処理を実行した結果として、図2中の(e)に
示すディスプレイデータを得ることができる。
【0046】以上の画像処理及び演算処理を行うことに
より、レーダスキャン毎に連続して同一位置に同一ビデ
オデータ値で存在するビデオデータは抑圧され、レーダ
スキャン毎に変化(移動)しているビデオデータのみが
残るディスプレイデータを得ることができる。
【0047】また、本発明における画像処理は、前述し
た画像処理による不要信号の抑圧手段のほか、各種不要
信号(グランドクラッタ,ウェザクラッタ等)及びレー
ダサイト毎の地形,気象条件等により抑圧したい画像パ
ターンを予めデータベース化し、パターン認識を行った
制御データを使用するように構成されている。なお、本
発明における画像処理は、上述した具体例に限定される
ものではない。また、上記実施形態では、フレームメモ
リを二個装備した場合を例示したが、三個以上であって
もよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
画像処理部および演算処理部の作用により、レーダ信号
処理では除去しきれない不要信号が残ったレーダビデオ
信号入力に対する抑圧(不要信号の除去)を確実に行う
ことができ、このため不要信号を抑圧したクリアなレー
ダビデオ表示を表示部に送り込むことができ、これがた
め、表示部では航空管制に必要な移動目標(航空機)を
有効に表示することができ、管制業務の能率向上を図り
得るという従来にない優れたレーダビデオ表示装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すブロック図であ
る。
【図2】図1に示すシステムの動作を模式的に表示した
説明図である。
【符号の説明】 1 走査変換部 2 フレームメモリ 2A 一方のレーダビデオ用フレームメモリ 2B 他方のレーダビデオ用フレームメモリ 3A,3B 切替スイッチ 4 画像処理用フレームメモリ 4A 画像処理部 5 演算処理部 6 ルックアップ・D/Aコンバータ 7 表示部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 R−θ座標系のレーダビデオをX−Y座
    標系に変換する走査変換部と、X−Y座標系に変換され
    たレーダビデオ表示データが順次書き込まれる複数のレ
    ーダビデオ用フレームメモリと、この複数のレーダビデ
    オ用フレームメモリの各データに対応する画像処理デー
    タが書き込まれる画像処理用フレームメモリと、前記レ
    ーダビデオ用フレームメモリから読み出されるレーダビ
    デオデータと前記画像処理用フレームメモリから読み出
    される画像処理データとに基づいて所定の演算を行い不
    要信号抑制用の別の画像処理データを生成すると共にこ
    れに基づいて前記画像処理用フレームメモリ内の画像処
    理データを更新する画像処理部とを備え、 この画像処理部により更新された画像処理データに基づ
    いて前記レーダビデオ用フレームメモリから読み出され
    る最新のレーダビデオデータを演算処理し不要信号を抑
    制する演算処理部と、この演算処理部から出力されるレ
    ーダビデオデータを表示するディスプレイ部とを備えた
    ことを特徴とするレーダービデオ表示装置。
  2. 【請求項2】 前記走査変換部と前記複数のレーダビデ
    オ用フレームメモリとの間に、当該複数のレーダビデオ
    用フレームメモリを選択接続する第1の切替スイッチを
    装備し、 前記複数のレーダビデオ用フレームメモリと前記画像処
    理部との間に、複数のレーダビデオ用フレームメモリの
    内の最新のレーダビデオデータが記憶されたレーダビデ
    オ用フレームメモリを選択接続する第2の切替スイッチ
    を装備したことを特徴とする請求項1記載のレーダービ
    デオ表示装置。
  3. 【請求項3】 前記第1乃至第2の各切替スイッチは、
    前記走査変換部に入力されるレーダトリガのタイミング
    で動作可能に構成されていることを特徴とする請求項2
    記載のレーダービデオ表示装置。
  4. 【請求項4】 前記画像処理部は、前記複数のレーダビ
    デオ用フレームメモリの内の一方のレーダビデオ用フレ
    ームメモリに記憶された前回のレーダビデオデータと、
    前記画像処理用フレームメモリ内に記憶されている画像
    処理データとに基づいて所定の演算処理を行い不要信号
    を抑制する画像処理データを生成すると共にこれを最新
    の画像処理データとして前記画像処理用フレームメモリ
    内の画像処理データを更新する第1の処理データ更新機
    能を備えていることを特徴とする請求項1,2又は3記
    載のレーダービデオ表示装置。
  5. 【請求項5】 前記画像処理部は、上位機から入力され
    る所定の制御データに基づいて前記一方のレーダビデオ
    データに記憶された前回のレーダビデオデータを演算処
    理して不要信号を抑制する画像処理データを生成すると
    共にこれを最新の画像処理データとして前記画像処理用
    フレームメモリ内の画像処理データを更新する第2の処
    理データ更新機能を備えていることを特徴とする請求項
    1,2又は3記載のレーダービデオ表示装置。
  6. 【請求項6】 前記制御データは、予め特定されたグラ
    ンドクラッタ,ウェザクラッタ等の各種不要信号及びレ
    ーダサイト毎の地形,気象条件等により生じる特定の画
    像パターンが予めデータベース化しされ且つパターン認
    識された形態のものであることを特徴とする請求項5記
    載のレーダービデオ表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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