JP3379475B2 - 背景除去システム、背景除去方法および背景除去用プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
背景除去システム、背景除去方法および背景除去用プログラムを記録した記録媒体Info
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理に関し、特
にマスク画像中の背景領域において真の背景領域以外の
部分を前景領域に修正することで高品質な背景除去画像
が得られる背景除去システム、背景除去方法および背景
除去用プログラムを記録した記録媒体に関する。
にマスク画像中の背景領域において真の背景領域以外の
部分を前景領域に修正することで高品質な背景除去画像
が得られる背景除去システム、背景除去方法および背景
除去用プログラムを記録した記録媒体に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、背景除去処理では、キー信号とな
る画像から閾値処理によって画像中の前景領域を切り出
すことがよく行なわれる。たとえば、クロマキーによっ
て背景除去処理を行なう場合、画像信号中の青色成分を
赤色成分・緑色成分の平均と比較して、その差が閾値よ
り大きい場合にはそこを背景とし、閾値以下である場合
は前景とするといった処理が行なわれる。また、あらか
じめ撮影された背景画像と入力画像との差分をとり、閾
値より大きい場合はそこを前景とし、閾値以下である場
合は背景とするといった、いわゆる背景差分による背景
除去も行なわれている。
る画像から閾値処理によって画像中の前景領域を切り出
すことがよく行なわれる。たとえば、クロマキーによっ
て背景除去処理を行なう場合、画像信号中の青色成分を
赤色成分・緑色成分の平均と比較して、その差が閾値よ
り大きい場合にはそこを背景とし、閾値以下である場合
は前景とするといった処理が行なわれる。また、あらか
じめ撮影された背景画像と入力画像との差分をとり、閾
値より大きい場合はそこを前景とし、閾値以下である場
合は背景とするといった、いわゆる背景差分による背景
除去も行なわれている。
【０００３】しかし、クロマキーによって背景除去処理
を行なう際には、衣服や装飾品に青い色のものがあった
場合、そこが背景と誤って判定されることがあり、ま
た、背景差分による背景除去を行なう際には、背景との
輝度差・色差が小さい箇所で前景が背景と誤って判定さ
れることがある。これらの箇所では、本来は前景の映像
が表示されるべきであるが、背景の映像が合成されてし
まう。そこで、この誤判定部分を前景に繰り込むため
に、たとえば特許第２７４９７４１号で開示されている
塗りつぶし法が用いられる。この方法では、最も外側の
連結背景領域のみを真の背景とし、それ以外の背景領域
を前景領域に変更することで、上記の誤判定部分を前景
に繰り込むものである。
を行なう際には、衣服や装飾品に青い色のものがあった
場合、そこが背景と誤って判定されることがあり、ま
た、背景差分による背景除去を行なう際には、背景との
輝度差・色差が小さい箇所で前景が背景と誤って判定さ
れることがある。これらの箇所では、本来は前景の映像
が表示されるべきであるが、背景の映像が合成されてし
まう。そこで、この誤判定部分を前景に繰り込むため
に、たとえば特許第２７４９７４１号で開示されている
塗りつぶし法が用いられる。この方法では、最も外側の
連結背景領域のみを真の背景とし、それ以外の背景領域
を前景領域に変更することで、上記の誤判定部分を前景
に繰り込むものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述の方法に
は、たとえば腕と胴との間にできた空間のように、前景
領域の内部にある真の背景領域までもが前景に修正され
てしまい、得られる背景除去画像が視覚的に不自然にな
るという課題があった。その理由は、背景領域のうち最
も外側のもの以外をすべて前景領域に修正してしまうか
らである。
は、たとえば腕と胴との間にできた空間のように、前景
領域の内部にある真の背景領域までもが前景に修正され
てしまい、得られる背景除去画像が視覚的に不自然にな
るという課題があった。その理由は、背景領域のうち最
も外側のもの以外をすべて前景領域に修正してしまうか
らである。
【０００５】本発明はこのような背景の下になされたも
ので、前景領域内部にある真の背景領域をそのまま生か
すことで、視覚的に自然な背景除去画像が得られる背景
除去システムを提供することにある。
ので、前景領域内部にある真の背景領域をそのまま生か
すことで、視覚的に自然な背景除去画像が得られる背景
除去システムを提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、入力された動画像から抽出領域を表わすマスク画像
を生成するマスク画像生成手段と、該マスク画像生成手
段によって生成されたマスク画像の境界からの距離を画
素値としてもつ距離画像を生成する距離画像生成手段
と、該距離画像生成手段によって生成された距離画像を
参照して、マスク画像中の連結背景領域のうち、規定値
以下の距離の画素のみを含む領域を前景領域に更新する
マスク画像更新手段と、該マスク画像更新手段によって
更新されたマスク画像を用いて入力された動画像から背
景を除去した画像を生成する背景除去画像生成手段とを
備えたことを特徴とする背景除去システムを提供する。
は、入力された動画像から抽出領域を表わすマスク画像
を生成するマスク画像生成手段と、該マスク画像生成手
段によって生成されたマスク画像の境界からの距離を画
素値としてもつ距離画像を生成する距離画像生成手段
と、該距離画像生成手段によって生成された距離画像を
参照して、マスク画像中の連結背景領域のうち、規定値
以下の距離の画素のみを含む領域を前景領域に更新する
マスク画像更新手段と、該マスク画像更新手段によって
更新されたマスク画像を用いて入力された動画像から背
景を除去した画像を生成する背景除去画像生成手段とを
備えたことを特徴とする背景除去システムを提供する。
【０００７】請求項２に記載の発明は、入力された動画
像から抽出領域を表わすマスク画像を生成する過程と、
該過程によって生成されたマスク画像の境界からの距離
を画素値としてもつ距離画像を生成する過程と、該過程
によって生成された距離画像を参照して、マスク画像中
の連結背景領域のうち、規定値以下の距離の画素のみを
含む領域を前景領域に更新する過程と、該過程によって
更新されたマスク画像を用いて入力された動画像から背
景を除去した画像を生成する過程とを有することを特徴
とする背景除去方法を提供する。
像から抽出領域を表わすマスク画像を生成する過程と、
該過程によって生成されたマスク画像の境界からの距離
を画素値としてもつ距離画像を生成する過程と、該過程
によって生成された距離画像を参照して、マスク画像中
の連結背景領域のうち、規定値以下の距離の画素のみを
含む領域を前景領域に更新する過程と、該過程によって
更新されたマスク画像を用いて入力された動画像から背
景を除去した画像を生成する過程とを有することを特徴
とする背景除去方法を提供する。
【０００８】請求項３に記載の発明は、入力された動画
像から抽出領域を表わすマスク画像を生成するマスク画
像生成処理と、該処理によって生成されたマスク画像の
境界からの距離を画素値としてもつ距離画像を生成する
距離画像生成処理と、該処理によって生成された距離画
像を参照して、マスク画像中の連結背景領域のうち、規
定値以下の距離の画素のみを含む領域を前景領域に更新
するマスク画像更新処理と、該処理によって更新された
マスク画像を用いて入力された動画像から背景を除去し
た画像を生成する背景除去画像生成処理とからなる背景
除去処理をコンピュータに実行させるためのプログラム
を記録したことを特徴とする記録媒体を提供する。
像から抽出領域を表わすマスク画像を生成するマスク画
像生成処理と、該処理によって生成されたマスク画像の
境界からの距離を画素値としてもつ距離画像を生成する
距離画像生成処理と、該処理によって生成された距離画
像を参照して、マスク画像中の連結背景領域のうち、規
定値以下の距離の画素のみを含む領域を前景領域に更新
するマスク画像更新処理と、該処理によって更新された
マスク画像を用いて入力された動画像から背景を除去し
た画像を生成する背景除去画像生成処理とからなる背景
除去処理をコンピュータに実行させるためのプログラム
を記録したことを特徴とする記録媒体を提供する。
【０００９】本発明の背景除去システムは、入力された
動画像から抽出領域を表わすマスク画像を生成するマス
ク画像生成手段と、前記マスク画像生成手段によって生
成されたマスク画像から距離画像を生成する距離画像生
成手段と、前記距離画像生成手段によって生成された距
離画像を参照して、マスク画像中の連結背景領域のう
ち、規定値以下の距離の画素のみを含む領域を前景領域
に更新するマスク画像更新手段と、前記マスク画像更新
手段によって更新されたマスク画像を用いて入力された
動画像から背景除去画像を生成する背景除去画像生成手
段とを有する。このような構成を採用し、規定値以下の
大きさの背景領域のみを前景領域に修正することで、本
発明の目的を達成することができる。
動画像から抽出領域を表わすマスク画像を生成するマス
ク画像生成手段と、前記マスク画像生成手段によって生
成されたマスク画像から距離画像を生成する距離画像生
成手段と、前記距離画像生成手段によって生成された距
離画像を参照して、マスク画像中の連結背景領域のう
ち、規定値以下の距離の画素のみを含む領域を前景領域
に更新するマスク画像更新手段と、前記マスク画像更新
手段によって更新されたマスク画像を用いて入力された
動画像から背景除去画像を生成する背景除去画像生成手
段とを有する。このような構成を採用し、規定値以下の
大きさの背景領域のみを前景領域に修正することで、本
発明の目的を達成することができる。
【００１０】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。 ＜第１の実施形態＞図１は本発明の第１の実施形態の構
成を示すブロック図である。この図は、プログラム制御
により動作するコンピュータ（画像処理装置）１００
と、画像入力手段（画像入力装置）１１０と、画像出力
手段（画像出力装置）１２０とから構成されている。ま
た、コンピュータ（画像処理装置）１００は、マスク画
像生成手段１０１と、距離画像生成手段１０２と、マス
ク画像更新手段１０３と、背景除去画像生成手段１０４
とを含む。
て図面を参照して詳細に説明する。 ＜第１の実施形態＞図１は本発明の第１の実施形態の構
成を示すブロック図である。この図は、プログラム制御
により動作するコンピュータ（画像処理装置）１００
と、画像入力手段（画像入力装置）１１０と、画像出力
手段（画像出力装置）１２０とから構成されている。ま
た、コンピュータ（画像処理装置）１００は、マスク画
像生成手段１０１と、距離画像生成手段１０２と、マス
ク画像更新手段１０３と、背景除去画像生成手段１０４
とを含む。
【００１１】これらの手段は、それぞれ概略つぎのよう
に動作する。マスク画像生成手段１０１は、画像入力手
段１１０によって入力された画像に対して、抽出対象の
領域を表わすマスク画像を生成する。距離画像生成手段
１０２は、マスク画像生成手段１０１によって生成され
たマスク画像から、領域境界からの距離を画素値として
もつ距離画像を生成する。マスク画像更新手段１０３
は、距離画像生成手段１０２によって生成された距離画
像を参照することにより、マスク画像生成手段１０１に
よって生成されたマスク画像を更新する。背景除去画像
生成手段１０４は、マスク画像更新手段１０３によって
更新されたマスク画像を用いて、画像入力手段１１０に
よって入力された入力画像にマスク処理を行ない、画像
出力手段１２０に出力する。
に動作する。マスク画像生成手段１０１は、画像入力手
段１１０によって入力された画像に対して、抽出対象の
領域を表わすマスク画像を生成する。距離画像生成手段
１０２は、マスク画像生成手段１０１によって生成され
たマスク画像から、領域境界からの距離を画素値として
もつ距離画像を生成する。マスク画像更新手段１０３
は、距離画像生成手段１０２によって生成された距離画
像を参照することにより、マスク画像生成手段１０１に
よって生成されたマスク画像を更新する。背景除去画像
生成手段１０４は、マスク画像更新手段１０３によって
更新されたマスク画像を用いて、画像入力手段１１０に
よって入力された入力画像にマスク処理を行ない、画像
出力手段１２０に出力する。
【００１２】次に、図１及び図２の流れ図を参照して本
実施形態の全体の動作について詳細に説明する。まず、
画像入力手段（画像入力装置）１１０によって入力画像
を１画面取り込む（図２のステップ２０１）。取り込ま
れた画像から、マスク画像生成手段１０１がマスク画像
を生成し（ステップ２０２）、生成されたマスク画像に
対して距離画像生成手段１０２がマスク画像の境界から
の距離を画素値としてもつ距離画像を生成する（ステッ
プ２０３）。
実施形態の全体の動作について詳細に説明する。まず、
画像入力手段（画像入力装置）１１０によって入力画像
を１画面取り込む（図２のステップ２０１）。取り込ま
れた画像から、マスク画像生成手段１０１がマスク画像
を生成し（ステップ２０２）、生成されたマスク画像に
対して距離画像生成手段１０２がマスク画像の境界から
の距離を画素値としてもつ距離画像を生成する（ステッ
プ２０３）。
【００１３】さらに、マスク画像更新手段１０３は、マ
スク画像生成手段１０１が生成したマスク画像に対し
て、距離画像生成手段１０２が生成した距離画像を参照
し、規定値以下の距離の画素のみからなる連結背景領域
を前景領域に更新する（ステップ２０４）。背景除去画
像生成手段１０４は、マスク画像更新手段１０３によっ
て更新されたマスク画像を用いて画像入力手段（画像入
力装置）１１０によって取り込まれた画像の背景を除去
する（ステップ２０５）。最後に、画像出力手段（画像
出力装置）１２０が得られた背景除去画像を出力する
（ステップ２０６）。取り込んだ画像が最後の画像でな
ければ次の画面の取り込み（ステップ２０１）に戻り、
最後の画像であった場合は処理を終了する（ステップ２
０７）。
スク画像生成手段１０１が生成したマスク画像に対し
て、距離画像生成手段１０２が生成した距離画像を参照
し、規定値以下の距離の画素のみからなる連結背景領域
を前景領域に更新する（ステップ２０４）。背景除去画
像生成手段１０４は、マスク画像更新手段１０３によっ
て更新されたマスク画像を用いて画像入力手段（画像入
力装置）１１０によって取り込まれた画像の背景を除去
する（ステップ２０５）。最後に、画像出力手段（画像
出力装置）１２０が得られた背景除去画像を出力する
（ステップ２０６）。取り込んだ画像が最後の画像でな
ければ次の画面の取り込み（ステップ２０１）に戻り、
最後の画像であった場合は処理を終了する（ステップ２
０７）。
【００１４】＜動作の具体例＞次に、図３から図９によ
る動作の具体例を説明するための図を参照して本実施形
態の動作を説明する。本実施形態は、画像入力装置・画
像出力装置としてＮＴＳＣコンポジット信号が入出力で
きるビデオキャプチャボードおよびモニタディスプレイ
を、コンピュータとして画像処理プロセッサを搭載した
画像処理ボードを用いる。
る動作の具体例を説明するための図を参照して本実施形
態の動作を説明する。本実施形態は、画像入力装置・画
像出力装置としてＮＴＳＣコンポジット信号が入出力で
きるビデオキャプチャボードおよびモニタディスプレイ
を、コンピュータとして画像処理プロセッサを搭載した
画像処理ボードを用いる。
【００１５】ビデオキャプチャボードおよび画像処理ボ
ードは、汎用のパーソナルコンピュータによって制御さ
れる。ビデオキャプチャボードに入力されたビデオ信号
は、各フィールドごとまたは各フレームごとの画像デー
タに変換され、画像処理ボードに送られる。また、画像
処理ボードの処理結果が転送されると、それをビデオ信
号に変換して、接続されたモニタに表示する。
ードは、汎用のパーソナルコンピュータによって制御さ
れる。ビデオキャプチャボードに入力されたビデオ信号
は、各フィールドごとまたは各フレームごとの画像デー
タに変換され、画像処理ボードに送られる。また、画像
処理ボードの処理結果が転送されると、それをビデオ信
号に変換して、接続されたモニタに表示する。
【００１６】画像処理ボードには、マスク画像生成手段
と距離画像生成手段とマスク画像更新手段と背景除去画
像生成手段とが含まれる。画像処理ボードは、起動時に
ビデオキャプチャボードから送られてきた画像データを
背景画像として保持し、以後ビデオキャプチャボードよ
り送られてきた入力画像データと背景画像との差分画像
を生成し、閾値で二値化することでマスク画像を生成す
る。その際、マスク画像の各画素値は８ビット非負整数
で表現されているものとし、背景領域の値を０、前景領
域の値を１２８とおく。マスク画像の例を図３に示す。
と距離画像生成手段とマスク画像更新手段と背景除去画
像生成手段とが含まれる。画像処理ボードは、起動時に
ビデオキャプチャボードから送られてきた画像データを
背景画像として保持し、以後ビデオキャプチャボードよ
り送られてきた入力画像データと背景画像との差分画像
を生成し、閾値で二値化することでマスク画像を生成す
る。その際、マスク画像の各画素値は８ビット非負整数
で表現されているものとし、背景領域の値を０、前景領
域の値を１２８とおく。マスク画像の例を図３に示す。
【００１７】次に、得られたマスク画像から距離画像を
生成する。距離画像の生成は、まず、前後左右に別領域
に属する画素がある場合に、当該画素に対応する距離画
像の画素値を１とおく。次に、上下左右に同領域の画素
値１の画素が存在する場合、当該画素の距離を２とお
く。以下同様に繰り返し、全画素の距離を設定する。図
３のマスク画像に対応する距離画像を図４に示す。次
に、得られた距離画像を参照して、マスク画像を修正す
る。まず、距離画像で規定値以上の値をもつ画素に対応
するマスク画像の画素に対して、６４を加算する。
生成する。距離画像の生成は、まず、前後左右に別領域
に属する画素がある場合に、当該画素に対応する距離画
像の画素値を１とおく。次に、上下左右に同領域の画素
値１の画素が存在する場合、当該画素の距離を２とお
く。以下同様に繰り返し、全画素の距離を設定する。図
３のマスク画像に対応する距離画像を図４に示す。次
に、得られた距離画像を参照して、マスク画像を修正す
る。まず、距離画像で規定値以上の値をもつ画素に対応
するマスク画像の画素に対して、６４を加算する。
【００１８】図４の距離画像に対し、規定値を３とおい
て６４を加算した画素を図５の灰色の領域で示す。次
に、６４を加算した画素の属する連結背景領域を背景と
して塗りつぶす。塗りつぶす方法にはさまざまなものが
考えられるが、図８と図９を参照して以下の方法を説明
する。マスク画像の背景領域に属する画素のうち、その
周囲８画素の中に６４とのＡＮＤ演算の結果が０になら
ないものがあった場合に当該画素の画素値に６４を加算
する処理を、単位処理として行なう。当該画素と周囲８
画素の位置関係を図８に示す。
て６４を加算した画素を図５の灰色の領域で示す。次
に、６４を加算した画素の属する連結背景領域を背景と
して塗りつぶす。塗りつぶす方法にはさまざまなものが
考えられるが、図８と図９を参照して以下の方法を説明
する。マスク画像の背景領域に属する画素のうち、その
周囲８画素の中に６４とのＡＮＤ演算の結果が０になら
ないものがあった場合に当該画素の画素値に６４を加算
する処理を、単位処理として行なう。当該画素と周囲８
画素の位置関係を図８に示す。
【００１９】そして、この単位処理を、画面上を走査し
ながら繰り返していく。走査の方法を図９に示す。ま
ず、マスク画像の左上隅の画素から開始して右方向へ順
次繰り返し、右端に来たら下のラインの左端の画素へ移
動するように画面上を走査して行なう（９０１）。次
に、同様の処理を、マスク画像の右下隅から開始し、左
方向へ順次繰り返し、左端に来たら上のラインの右端の
画素へ移動するように画面上を操作して行なう（９０
２）。次に、左下隅から開始して順次上方向へ繰り返し
上端に来たら右のラインの下端の画素へ移動する走査
（９０３）と、右上隅から開始して順次下方向へ繰り返
し下端に来たら左のラインの上端の画素へ移動する走査
（９０４）を行なう。
ながら繰り返していく。走査の方法を図９に示す。ま
ず、マスク画像の左上隅の画素から開始して右方向へ順
次繰り返し、右端に来たら下のラインの左端の画素へ移
動するように画面上を走査して行なう（９０１）。次
に、同様の処理を、マスク画像の右下隅から開始し、左
方向へ順次繰り返し、左端に来たら上のラインの右端の
画素へ移動するように画面上を操作して行なう（９０
２）。次に、左下隅から開始して順次上方向へ繰り返し
上端に来たら右のラインの下端の画素へ移動する走査
（９０３）と、右上隅から開始して順次下方向へ繰り返
し下端に来たら左のラインの上端の画素へ移動する走査
（９０４）を行なう。
【００２０】さらに、マスク画像の全画素に対して、６
４とのＡＮＤ演算を行なった結果が０であるものは画素
値を２５５に、それ以外のものは画素値を０に変更する
ことでマスク画像の修正を終了する。塗りつぶした結果
を図６に、マスク画像の修正結果を図７に示す。最後
に、得られたマスク画像と入力画像との画像間論理積演
算を行なうことで背景除去画像を生成し、ビデオキャプ
チャボードに転送する。ビデオキャプチャボードは、そ
れをＮＴＳＣ信号に変換して画像をモニタに表示する。
４とのＡＮＤ演算を行なった結果が０であるものは画素
値を２５５に、それ以外のものは画素値を０に変更する
ことでマスク画像の修正を終了する。塗りつぶした結果
を図６に、マスク画像の修正結果を図７に示す。最後
に、得られたマスク画像と入力画像との画像間論理積演
算を行なうことで背景除去画像を生成し、ビデオキャプ
チャボードに転送する。ビデオキャプチャボードは、そ
れをＮＴＳＣ信号に変換して画像をモニタに表示する。
【００２１】＜第２の実施形態＞次に、本発明の第２の
実施形態について図面を参照して説明する。図１０を参
照すると、本発明の第２の実施形態は、背景除去プログ
ラムを記録した記録媒体１０３０を備える。この記録媒
体１０３０は磁気ディスク、半導体メモリその他の記録
媒体であってよい。背景除去プログラムは記録媒体１０
３０からコンピュータ（画像処理装置）１０００に読み
込まれ、コンピュータ（画像処理装置）１０００の動作
を制御する。コンピュータ（画像処理装置）１０００
は、背景除去プログラムの制御によって上述した第１の
実施形態におけるコンピュータ（画像処理装置）１００
による処理と同一の処理を実行する。
実施形態について図面を参照して説明する。図１０を参
照すると、本発明の第２の実施形態は、背景除去プログ
ラムを記録した記録媒体１０３０を備える。この記録媒
体１０３０は磁気ディスク、半導体メモリその他の記録
媒体であってよい。背景除去プログラムは記録媒体１０
３０からコンピュータ（画像処理装置）１０００に読み
込まれ、コンピュータ（画像処理装置）１０００の動作
を制御する。コンピュータ（画像処理装置）１０００
は、背景除去プログラムの制御によって上述した第１の
実施形態におけるコンピュータ（画像処理装置）１００
による処理と同一の処理を実行する。
【００２２】以上、本発明の一実施形態の動作を図面を
参照して詳述してきたが、本発明はこの実施形態に限ら
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設
計変更等があっても本発明に含まれる。
参照して詳述してきたが、本発明はこの実施形態に限ら
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設
計変更等があっても本発明に含まれる。
【００２３】
【発明の効果】これまでに説明したように、この発明に
よれば、マスク画像の境界からの距離を画素値としても
つ距離画像を利用して、マスク画像の連結背景領域のう
ち、規定値以下の距離の画素のみからなるものを前景に
変更してマスク画像を更新するというように構成されて
いるため、前景領域における小さな抜けを修正するとと
もに、前景領域に存在する真の背景領域を保存すること
ができるという効果が得られる。このため、視覚的に自
然なマスク画像の修正が行なえる。その理由は、指定し
た大きさ以下の背景領域だけを前景領域に変更するため
である。
よれば、マスク画像の境界からの距離を画素値としても
つ距離画像を利用して、マスク画像の連結背景領域のう
ち、規定値以下の距離の画素のみからなるものを前景に
変更してマスク画像を更新するというように構成されて
いるため、前景領域における小さな抜けを修正するとと
もに、前景領域に存在する真の背景領域を保存すること
ができるという効果が得られる。このため、視覚的に自
然なマスク画像の修正が行なえる。その理由は、指定し
た大きさ以下の背景領域だけを前景領域に変更するため
である。
【図１】 本発明の第１の実施形態の構成を示すブロッ
ク図。
ク図。
【図２】 第１の実施形態の動作を示す流れ図。
【図３】 第１の実施形態の動作の具体例を説明するた
めの図。
めの図。
【図４】 第１の実施形態の動作の具体例を説明するた
めの図。
めの図。
【図５】 第１の実施形態の動作の具体例を説明するた
めの図。
めの図。
【図６】 第１の実施形態の動作の具体例を説明するた
めの図。
めの図。
【図７】 第１の実施形態の動作の具体例を説明するた
めの図。
めの図。
【図８】 第１の実施形態の動作の具体例を説明するた
めの図。
めの図。
【図９】 第１の実施形態の動作の具体例を説明するた
めの図。
めの図。
【図１０】 本発明の第２の実施形態の構成を示すブロ
ック図。
ック図。
１００…コンピュータ（画像処理装置）
１０１…マスク画像生成手段
１０２…距離画像生成手段
１０３…マスク画像更新手段
１０４…背景除去画像生成手段
１１０…画像入力手段（画像入力装置）
１２０…画像出力手段（画像出力装置）
９０１…走査方法１
９０２…走査方法２
９０３…走査方法３
９０４…走査方法４
１０００…コンピュータ（画像処理装置）
１０１０…画像入力手段（画像入力装置）
１０２０…画像出力手段（画像出力装置）
１０３０…記録媒体
Claims (3)
- 【請求項１】 入力された動画像から抽出領域を表わす
マスク画像を生成するマスク画像生成手段と、 該マスク画像生成手段によって生成されたマスク画像の
境界からの距離を画素値としてもつ距離画像を生成する
距離画像生成手段と、 該距離画像生成手段によって生成された距離画像を参照
して、マスク画像中の連結背景領域のうち、規定値以下
の距離の画素のみを含む領域を前景領域に更新するマス
ク画像更新手段と、 該マスク画像更新手段によって更新されたマスク画像を
用いて入力された動画像から背景を除去した画像を生成
する背景除去画像生成手段と、 を備えたことを特徴とする背景除去システム。 - 【請求項２】 入力された動画像から抽出領域を表わす
マスク画像を生成する過程と、 該過程によって生成されたマスク画像の境界からの距離
を画素値としてもつ距離画像を生成する過程と、 該過程によって生成された距離画像を参照して、マスク
画像中の連結背景領域のうち、規定値以下の距離の画素
のみを含む領域を前景領域に更新する過程と、 該過程によって更新されたマスク画像を用いて入力され
た動画像から背景を除去した画像を生成する過程と、 を有することを特徴とする背景除去方法。 - 【請求項３】 入力された動画像から抽出領域を表わす
マスク画像を生成するマスク画像生成処理と、 該処理によって生成されたマスク画像の境界からの距離
を画素値としてもつ距離画像を生成する距離画像生成処
理と、 該処理によって生成された距離画像を参照して、マスク
画像中の連結背景領域のうち、規定値以下の距離の画素
のみを含む領域を前景領域に更新するマスク画像更新処
理と、 該処理によって更新されたマスク画像を用いて入力され
た動画像から背景を除去した画像を生成する背景除去画
像生成処理と、 からなる背景除去処理をコンピュータに実行させるため
のプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13927299A JP3379475B2 (ja) | 1999-05-19 | 1999-05-19 | 背景除去システム、背景除去方法および背景除去用プログラムを記録した記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13927299A JP3379475B2 (ja) | 1999-05-19 | 1999-05-19 | 背景除去システム、背景除去方法および背景除去用プログラムを記録した記録媒体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000333079A JP2000333079A (ja) | 2000-11-30 |
| JP3379475B2 true JP3379475B2 (ja) | 2003-02-24 |
Family
ID=15241432
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13927299A Expired - Fee Related JP3379475B2 (ja) | 1999-05-19 | 1999-05-19 | 背景除去システム、背景除去方法および背景除去用プログラムを記録した記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3379475B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| CN111753800A (zh) * | 2020-07-03 | 2020-10-09 | 深圳市安法影像技术有限公司 | 隧道入口的检测方法及检测装置、存储介质、设备 |
| US20220291139A1 (en) * | 2021-03-15 | 2022-09-15 | The Government Of The United States Of America, As Represented By The Secretary Of The Navy | Foreign object debris detection |
-
1999
- 1999-05-19 JP JP13927299A patent/JP3379475B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
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| JP2000333079A (ja) | 2000-11-30 |
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