JP2000043614A - インストルメントパネル - Google Patents

インストルメントパネル

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JP2000043614A
JP2000043614A JP10213181A JP21318198A JP2000043614A JP 2000043614 A JP2000043614 A JP 2000043614A JP 10213181 A JP10213181 A JP 10213181A JP 21318198 A JP21318198 A JP 21318198A JP 2000043614 A JP2000043614 A JP 2000043614A
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panel
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JP10213181A
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English (en)
Inventor
Tomokazu Kudome
智和 久留
Koichi Yamagishi
浩一 山岸
Masayuki Takahashi
将之 高橋
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Inoac Corp
Original Assignee
Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パネル基体における乗員室に指向した表面に
のみ表皮材を装着して、製造コストの低減および組立作
業の合理化や簡易化を図る。 【解決手段】 パネル基体21は、車体に取り付けた際
に乗員室9に指向して表皮材30を装着する表面22を
備えた本体部23と、車体に取り付けた際に乗員室9か
ら最も前方に位置する端縁部24とからなる。この端縁
部24は、複数の折曲可能部を設けた連接片40を介し
て本体部23と一体的に成形される。従って、表皮材3
0を本体部23の表面22に装着するに際して、端末部
分31を端縁部24に指向させて連接片40の手前近傍
で終端させるよう位置決めし、次いで連接片40を折曲
可能部で折り曲げて端縁部24を本体部23に当接させ
ることで、端末部分31を該端縁部24により掩蔽す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インストルメン
トパネルに関し、更に詳細には、乗用車等の乗員室前方
の車体に取り付けられ、該乗員室に指向する表面に所要
形状の表皮材を装着して質感の向上を図ったインストル
メントパネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、乗用車等の乗員室前方の車体に
は、内装部材のひとつとして、車幅方向に延在する比較
的大型のインストルメントパネルが取り付けられてい
る。このインストルメントパネルは、各種車載装置,機
器等の設置用基体としての機能を有し、スピードメータ
や各種警告灯等をユニット化した計器盤が運転席から容
易に視認し得る位置に配設され、小間物等を収納するグ
ローブボックスやエアバッグ等が助手席側に設けられる
と共に、エアコンユニットやカーステレオ等の操作パネ
ルが中央に設置されている。また、インストルメントパ
ネルを構成するパネル本体の乗員室を指向する表面に、
「シボ」加工等が施されて所要形状に成形された表皮材を
装着することで、該インストルメントパネルの質感向上
を図るようになっている。
【0003】また、前記インストルメントパネルは様々
な工法で製造されているが、パネル基体に対する表皮材
の接着は、一般的に該表皮材を成形する真空成形用金型
を使用して行われる場合が多い。すなわち、インジェク
ション成形機等で別途成形されたパネル基体を前記真空
成形用金型にセットし、この成形用金型内を真空に形成
した状態において、所定温度に加熱した塩化ビニル等の
樹脂製シート素材を所要形状の表皮材に成形すると共
に、該表皮材をパネル基体の表面に接着するようになっ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで前記インスト
ルメントパネルにおいて、パネル基体の上面から延出し
てフロンドガラスに近接するフラップ状の端縁部は、該
パネルを車体に取付けた際に乗員室の最も前方に位置す
るため、通常は乗員が手で触れることがなくかつ乗員席
側からは殆ど視界に入らないことから、質感の向上を前
提にした場合には該端縁部の上面に前記表皮材を装着す
る必要はないといえる。しかるに、前記端縁部を除いた
表面だけに表皮材を装着しようとすると、該表皮材の端
末部分がインストルメントパネルの上面に露出し、質感
の向上に寧ろマイナス要因となってしまう。このため、
前記端縁部を含むパネル基体の表面全体が完全に覆蓋さ
れる形状,サイズに表皮材を成形し、該パネル基体の端
部から延出した端末部分を裏側へ巻込み処理すること
で、表皮材の端末部分が乗員室に露出しないようにして
いた。このため、表皮材の使用量が必然的に多くなって
コスト高を招来すると共に、該表皮材の端末処理作業を
要するので製造工程の合理化および作業の簡素化を図り
得ない欠点を内在していた。しかも前記端縁部には、エ
アコンユニットからのデフロスタ用の調温空気が吹出す
空気吹出口が開設されるため、この端縁部に表皮材が装
着される場合には、該空気吹出口に整合する通孔を該表
皮材に形成したり、該通孔の端縁部を覆蓋するためのデ
フロスタガーニッシュを別途取着する必要もあった。
【0005】
【発明の目的】この発明は、前述した課題を好適に解決
するべく新規に提案されたもので、パネル基体における
乗員室に指向した表面にのみ表皮材を装着し、表皮材を
装着しないパネル基体の部分を変位させて該表皮材の端
末部分を掩蔽するよう構成することで、製造コストの低
減および組立作業の合理化や簡易化を図ったインストル
メントパネルを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を好適に達成するために、本発明に係るインスト
ルメントパネルは、乗用車等の乗員室前方の車体に取り
付けられ、該乗員室に指向する表面に所要形状の表皮材
を装着して質感を向上させるようにしたインストルメン
トパネルにおいて、前記車体に取り付けた際に乗員室に
指向し、前記表皮材の装着を許容する前記表面を備えた
本体部と、前記車体に取り付けられた際に乗員室から最
も前方に位置し、複数の折曲可能部を設けた連接片を介
して前記本体部に一体成形された端縁部とからなり、前
記表皮材を前記本体部の表面に装着するに際して、その
端末部分を前記連接片の手前近傍で終端させるよう位置
決めし、次いで該連接片を前記折曲可能部で折り曲げて
前記端縁部を前記本体部に当接させることで、前記端末
部分を該端縁部により掩蔽するよう構成したことを特徴
とする。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係るインストルメ
ントパネルにつき、好適な実施例を挙げ、添付図面を参
照しながら以下説明する。
【0008】(インストルメントパネルについて)図1
は、本発明の好適な一実施例に係る車両用の内装部材と
して、乗員室前方の車体に取り付けられるインストルメ
ントパネルを例示した概略斜視図である。このインスト
ルメントパネル20は、各種車載装置,機器等の設置用
基体としての機能を有し、スピードメータやタコメータ
等の計器類やその他各種表示灯を備えてユニット化され
た計器盤10が運転席からの視認容易な位置に配設され
ると共に、各種の小間物や車検証等を収納するグローブ
ボックス11が助手席側に設置され、オーディオやエア
コンユニット等の操作盤12が左右中央に配設されてい
る。また本実施例のインストルメントパネル20は、図
1および図2に示すように、例えばオレフィン系の樹脂
素材を一体成形してなるパネル基体21と、このパネル
基体21における乗員室9に指向した表面22に装着し
た表皮材30とから構成され、ビスやボルト等を利用し
て乗員室9前方の車体に強固に固定される。なお説明の
便宜上、図1における左側をインストルメントパネルの
「左側」、右側をインストルメントパネルの「右側」とする
と共に、同図の手前側(乗員室9に指向する側)をインス
トルメントパネルの「前側」、フロントガラス側を「後側」
とする。
【0009】(エアコンユニットについて)また、車体に
取り付けられた本実施例のインストルメントパネル20
の内部には、図2に示すように、乗員室9内の冷・暖房
を含む総合的な空調制御を行なうためのエアコンユニッ
ト13や、リィンフォースバー15に固定されたエアバ
ッグ14等が配設されている。前記エアコンユニット1
3は、前記操作盤12に配設された温度調節ダイヤルや
風向調節レバー等を適宜操作することにより、調温空気
の温度や吹出量を設定し得るようになっており、また上
方および側方から延出した送風ダクト16,17が、イ
ンストルメントパネル20の上面に形成された空気吹出
口18や前面の中央,左右に装着された空気吹出部19
に連通接続している。これにより、前記エアコンユニッ
ト13で所定温度に調温された空気が、これら空気吹出
口18および空気吹出部19から乗員室9内へ吹出すよ
うになっている。
【0010】(パネル基体について)前記パネル基体21
は、図1〜図3に示すように、前記計器盤10やグロー
ブボックス11および操作盤12等の搭載用基体の主体
となる本体部23と、この本体部23の上面から後方側
(乗員室9の前方側)へ延出してフロントガラス8の下縁
部に近接する湾曲板状の端縁部24とから構成されてい
る。そして本実施例のパネル基体21は、例えばインジ
ェクション成形によるオリフィン系樹脂の一体成形品で
あり、図4および図5に示すように前記本体部23と端
縁部24とは、複数個(実施例では3個)の連接片40で
連結されて略分離した状態で成形される。そして後述す
るように、前記本体部23の表面22にのみ表皮材30
が装着され、該表皮材30貼着後の適時に各連接片40
の折り曲げ変位によって両者23,24が接合されるよ
うになっている。なおパネル基体21の成形に際して
は、本体部23の側へ射出した溶融樹脂が端縁部24側
へ容易に流入し得るように、前記後傾斜端部25と前傾
斜端部26との間に樹脂流通用のランナ(図示せず)が別
途設けられ、該端縁部24と本体部23との接合作業前
に切除される。
【0011】(連接片について)前記各連接片40は、極
薄細長の第1折曲可能部41を介して本体部23と接合
され、極薄長尺の第2折曲可能部42を介して端縁部2
4と接合されている。これら第1折曲可能部41および
第2折曲可能部42は、所謂「インテグラルヒンジ」とし
ての機能を有し、本体部23または端縁部24に対する
前記連接片40の容易な折り曲げ変位を許容し得るよう
になっている。また前記各連接片40は、裏面略中間部
に幅方向に延在する逆V形の溝が凹設され、これにより
本体部23側と端縁部24側とが極薄細長の第3折曲可
能部43で接合された形態となっている。この第3折曲
可能部43も「インテグラルヒンジ」として機能し、各連
接片40はそれ自身が2つ折りに折り曲げられるように
なっている(図5参照)。従って各連接片40が、前記第
1折曲可能部41,第2折曲可能部42および第3折曲
可能部43で適宜折り曲げ変位することにより、本体部
23に対する端縁部24の近接および当接を許容し得る
ようになっている。なお前記第1,第2,第3折曲可能部
41,42,43は、複数回の折り曲げ変位を保証するも
のではなく、後述するように、基本的には一回の折り曲
げを許容し得る程度の強度に設定されている。
【0012】(係着手段について)また実施例のパネル本
体21では、後傾斜端部25および前傾斜端部26を互
いに当接した本体部23および端縁部24を、係着手段
45を利用して機械的に連結固定することで一体成形品
と略同等の強度を有し得るようになっている。この係着
手段45は、図4および図7に示すように、前記端縁部
24の前傾斜端部26の下端面から下方へ延出した複数
個の係合片(係合片部)46と、前記本体部23の後傾斜
端部25の下方において該係合片46に対応的に形成配
置された複数個のボス部(係合受部)48と、係合片46
に形成した通孔47を介してボス部48に形成したビス
孔49にねじ込まれる締付ビス(固定部材)50とから構
成されている。すなわち、前記本体部23と端縁部24
とを接合させた際に、互いに整合した各通孔47および
ビス孔49の夫々に締付ビス50をねじ込むことによ
り、本体部23と端縁部24とが一体化したパネル基体
21として構成される。
【0013】そして本実施例のインストルメントパネル
20では、図1および図2に示すと共に前述したよう
に、乗員室9を指向して乗員が手を触れることもある前
記本体部23の表面22に表皮材30が装着され、乗員
室9の最も前方に位置して通常は乗員が手を触れること
がなくしかも視界に入らない前記端縁部24の上面に
は、該表皮材30が装着されないようになっている。こ
の表皮材30は、前記後傾斜端部25から表面22に亘
って装着されるようになるため、該表皮材30の端末部
分31が位置する後傾斜端部25は、該表皮材30の厚
みを考慮して適宜凹設されている。
【0014】また、前記端縁部24の前傾斜端部26と
本体部23の後傾斜端部25とは、同一の傾斜角度に形
成されており、図5〜図7に示すように、前記各連接片
40の折り曲げ変位によって端縁部24を本体部23に
近接変位させた際には、前傾斜端部26が後傾斜端部2
5に密着する一方、該本体部23の表面22に装着した
表皮材30の端末部分31を適宜押圧すると共に掩蔽す
るようになっている。なお、前傾斜端部26の前端面の
上部付近に突部を形成し、その突部によって端末部分3
1を部分的に強圧すれば、該端末部分31をより効果的
に押圧することが可能である。また端縁部24には、前
述すると共に図1および図2に示すように、横長の前記
空気吹出口18が開口されている。
【0015】(表皮材について)前記表皮材30は、前記
パネル基体21と同様にオレフィン系の樹脂素材から成
形されており、後述するように、樹脂製シート素材を真
空成形で所要形状に成形する方法や、粉末樹脂をパウダ
ースラッシュ成形で所要形状に成形する方法等で製造さ
れる。なお本実施例では、乗員室9に露出する表皮部3
2および弾力性を有する接着部33からなる2層の表皮
材30を例示しているが、1層または3層に形成された
表皮材30も仕様に合わせて実施される。
【0016】次に、本実施例のインストルメントパネル
20の製造工程について説明する。なお、インストルメ
ントパネル20は様々な工法で製造されているが、パネ
ル基体21や表皮材30の成形方法および両者21,3
0の接着方法等から大別すると、真空成形および貼着工
法、低圧インジェクション工法、パウダースラッシュ圧
着工法等が採用される。
【0017】(真空成形および貼着工法)前記真空成形お
よび貼着工法は、表皮材30を成形する真空成形用金型
を使用してパネル基体21と該表皮材30とを接着する
方法である。すなわちパネル基体21は、予めポリプロ
ピレン(PP)等のオレフィン系の樹脂素材を用いてイン
ジェクション成形し、成形完了した該基体21の適宜箇
所に真空吸引のための貫通孔を設け、更に表面22に所
要の接着剤処理を施した後に、真空成形用金型55の設
置部56にセットする(図8参照)。次に、表面22に対
応する適宜大きさに裁断された樹脂製シート素材36を
所定温度に加熱した後、前記真空成形用金型55の上部
空間に位置決めセットし、この状態で真空形成用金型4
1の内部を真空吸引する。これにより前記シート素材3
6は、パネル基体21の表面22に吸引密着されながら
所定形状に成形されて貼着されるに至る(図9参照)。そ
して、表皮材30の成形および接着が完了して冷却した
ら、パネル基体21を前記真空成形用金型55から脱型
し、表面22からはみ出した表皮材30を適宜カットし
て端末部分31を整える。なお、端末部分31は前記端
縁部24で掩蔽されるので、その整形は簡単かつ適当で
よい。
【0018】前記表皮材30の端末部分31の整形が完
了したら、前述したように、パネル基体21における端
縁部24を前記連接片40の折曲変位下に本体部23に
近接させ(図5参照)、互いに整合した通孔47とビス孔
49との間に締付ビス50をねじ込むことにより、該端
縁部24を本体部23に機械的に強固に接合する。これ
により、本体部23に接着した表皮材30の後側の端末
部分31は、前記端縁部24の前傾斜端部26により完
全に掩蔽されて外部からは視認できなくなり、該端縁部
24の前傾斜端部26と搭表皮材30との見切り部分2
7が好適に整えられる(図1参照)。
【0019】(低圧インジェクション工法)また前記低圧
インジェクション工法は、具体的に図示はしないが、パ
ネル基体21を成形するインジェクション成形用金型を
使用して該パネル基体21と表皮材30とを接着する方
法である。すなわち表皮材30は、前述したように、樹
脂製シート素材を真空成形型で所要形状に真空成形し、
この表皮材30をパネル基体21を成形するインジェク
ション成形用金型の所定位置に予めセットする。そし
て、前記表皮材30をセットしたインジェクション成形
用金型に溶融樹脂を低速および低圧で射出することによ
り、低圧インジェクション成形が行なわれる。これによ
り、溶融樹脂が前記表皮材30に接触しながら固化する
ので、パネル基体21の成形完了時には、該パネル基体
21に表皮材30が溶着される。パネル基体21の成形
および接着が完了して冷却したら、該パネル基体21を
前記インジェクション成形用金型から脱型し、表面22
からはみ出した表皮材30の端末部分31を簡単に整形
した後に、端縁部24の当接と、該端縁部24と本体部
23との接合を行なう。
【0020】(パウダースラッシュ圧着工法)更に前記パ
ウダースラッシュ圧着工法は、具体的に図示はしない
が、表皮材30を成形するパウダースラッシュ成形用金
型を使用してパネル基体21と該表皮材30とを圧着す
る方法である。すなわち、所定温度に加熱したパウダー
スラッシュ成形用金型に投入した粉末樹脂から所要厚の
表皮材30を成形し、半溶融状態に成形された該表皮材
30にパネル基体21の表面22を押付けることによ
り、該表面22に表皮材30が接着されるに至る。表皮
材30の成形および接着が完了して冷却したら、パネル
基体21を前記パウダースラッシュ成形用金型から脱型
し、表面22からはみ出した表皮材30の端末部分31
を簡単に整形した後に、端縁部24の当接と、該端縁部
24と本体部23との接合を行なう。
【0021】
【実施例の作用】次に、前述のように構成された本実施
例のインストルメントパネルの作用につき説明する。な
お、ここでは、前述した「真空成形および貼着工法」でイ
ンストルメントパネルを製造する場合を例示する。
【0022】本実施例のインストルメントパネル20に
おける前記パネル基体21は、ポリプロピレン(PP)等
のオレフィン系の樹脂素材を用いてインジェクション成
形される。なお、パネル基体21における本体部23と
端縁部24とは、複数個の連接片40を介して連結され
た状態で一体成形される。そして、適宜箇所に真空吸引
のための貫通孔を設け、更に本体部23の表面22に所
要の接着剤処理を施した前記パネル基体21を真空成形
用金型55の設置部56にセットすると共に、表面22
に対応する適宜大きさに裁断された樹脂製シート素材3
6を、所定温度に加熱した後、真空成形用金型55の上
部空間に位置決めセットし(図8)、この状態で真空成形
用金型55の内部を真空吸引する。これにより、前記シ
ート素材36から所要形状の表皮材30が成形されると
共に、成形完了と同時に該表皮材30がパネル基体21
の表面22に接着される(図9)。
【0023】そして、前記真空成形用金型55からパネ
ル基体21を脱型して、表面22からはみ出した表皮材
30を適宜カットして端末部分31の整形が完了した
ら、各連接片40を第1折曲可能部41,第2折曲可能
部42,第3折曲可能部43で適宜折曲変位させて前記
端縁部24を本体部23に当接させる。そして、互いに
整合した本体部23側の各ボス部48と端縁部24側の
各係合片46との間に締付ビス50を締付けることによ
り、該本体部23の後傾斜端部25と端縁部24の前傾
斜端部26とが密着した状態で両者23,24が強固に
接合固定される。これにより、本体部23に接着した表
皮材30の後側の端末部分31は、前記端縁部24の前
傾斜端部26により完全に掩蔽されて外部からは視認で
きなくなり、該端縁部24の前端部と表皮材30との見
切り部分27が好適に整えられる(図1参照)。
【0024】このようにして製造された本実施例のイン
ストルメントパネル20は、ビスやボルト等を利用して
乗員室9前方の車体に強固に取り付けられる。このとき
前記端縁部24は、フロントガラス8の下縁部に近接し
て該下縁部を覆蓋しながら乗員室9の最も前方に位置
し、乗員席の側からは殆ど視界に入らなくなるから、該
端縁部24の上面に表皮材30が装着されていないとし
ても、質感の向上を妨げるものではない。一方、乗員室
9に指向して乗員席から容易に視認し得る本体部23に
は、その表面22全体に表皮材30が装着されているの
で、インストルメントパネル20の質感の向上が図ら
れ、これにより乗員室9の質感を高め得るようになる。
【0025】このように本実施例のインストルメントパ
ネル20では、質感を向上させるために装着する表皮材
30を、パネル基体21における乗員室9に指向する本
体部23の表面22にのみ装着するようにし、該乗員室
9の最も前方に位置して乗員席側からは殆ど視界に入ら
ない端縁部24には装着しないようにしたから、一基の
インストルメントパネル20に使用される表皮材の使用
量を少なくすることができ、製造コストの低減を図るこ
とが可能となる。また表皮材30の端末部分31は、パ
ネル基体の一部を構成する端縁部24を簡単に当接して
前傾斜端部26で完全に掩蔽するようにしたから、端末
部分31が外部に露出することによる質感の低下を好適
に防止し得ると共に、煩わしく面倒な端末部分の巻込み
処理作業を省略して作業の合理化や簡易化を図り得る。
【0026】また端縁部24と本体部23とは、係合片
46とボス部48との間に係合させる締付ビス50によ
り機械的に強固に接合固定されるので、該端縁部24と
本体部23とを一体成形した従来のパネル本体と同等の
機械的強度が得られ、強度が低下することもない。
【0027】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明に係るイン
ストルメントパネルによれば、質感を向上させるために
装着される表皮材を、乗員室に指向して乗員席から容易
に視認し得るパネル基体の表面にのみ装着するように
し、該乗員室の最も前方に位置して乗員席側からは殆ど
視界に入らない端縁部には装着しないようにしたから、
一基毎のインストルメントパネルに使用される表皮材の
使用量を少なくすることができ、製造コストの低減を図
り得る利点がある。また表皮材の端末部分は、パネル基
体の一部を構成する前記端縁部を、折曲可能部において
折り曲げられる連接片の折曲変位下に、本体部に当接さ
せるだけで簡単かつ完全に掩蔽されるから、該端末部分
が外部に露出することによる質感の低下を好適に防止し
得ると共に、煩わしく面倒な端末部分の巻込み処理作業
を省略して作業の合理化や簡易化を図り得る等の有益な
効果を奏する。更に本体部と端縁部とは、係合片部と係
合受部および固定手段を利用して機械的に強固に接合固
定されるので、強度が低下する不都合も好適に回避され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施例に係るインストルメントパ
ネルを概略的に示す斜視図である。
【図2】図1のインストルメントパネルを乗員室前方の
車体に取り付けた状態で示す縦断側面図である。
【図3】連接片を介して連結された本体部と端縁部とか
ら構成されるパネル基体を示す概略斜視図である。
【図4】本体部と端縁部とを連結する連接片と、該本体
部と端縁部との接合に供される係合片部および係合受部
とを示す要部斜視図である。
【図5】本体部と端縁部との接合前状態と接合状態と
を、連接片の配設位置で破断して示すパネル基体の要部
縦断側面図である。
【図6】本体部と端縁部との接合前状態と接合状態と
を、連接片,係合片部および係合受部の非配設位置で破
断して示すパネル基体の要部縦断側面図である。
【図7】本体部と端縁部との接合前状態と接合状態と
を、係合片部および係合受部の配設位置で破断して示す
パネル基体の要部縦断側面図である。
【図8】別途成形されたパネル基体をセットした真空成
形用金型に上方に、樹脂製シート素材を位置決めセット
した状態を示す説明図である。
【図9】樹脂製シート素材を真空成形すると同時に、こ
れにより成形された表皮材をパネル基体の表面に貼着す
る状態を示す説明図である。
【符号の説明】
9 乗員室 22 装着面(表面) 23 本体部 24 端縁部 30 表皮材 31 端末部分 40 連接片 41 第1折曲可能部 42 第2折曲可能部 43 第3折曲可能部 46 係合片(係合片部) 48 ボス部(係合受部) 50 締付ビス(固定部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山岸 浩一 愛知県安城市今池町3丁目1番36号 株式 会社イノアックコーポレーション安城事業 所内 (72)発明者 高橋 将之 愛知県安城市今池町3丁目1番36号 株式 会社イノアックコーポレーション安城事業 所内 Fターム(参考) 3D023 BA01 BB25 BC01 BD29 BE03 BE06 BE14 BE17 BE35 3D044 BA01 BA03 BA11 BA12 BB01 BC03 BC07 BD11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗用車等の乗員室(9)前方の車体に取り付
    けられ、該乗員室(9)に指向する表面(22)に所要形状の
    表皮材(30)を装着して質感を向上させるようにしたイン
    ストルメントパネルにおいて、前記車体に取り付けた際
    に乗員室(9)に指向し、前記表皮材(30)の装着を許容す
    る前記表面(22)を備えた本体部(23)と、前記車体に取り
    付けられた際に乗員室(9)から最も前方に位置し、複数
    の折曲可能部(41,42,43)を設けた連接片(40)を介して前
    記本体部(23)に一体成形された端縁部(24)とからなり、
    前記表皮材(30)を前記本体部(23)の表面(22)に装着する
    に際して、その端末部分(31)を前記連接片(40)の手前近
    傍で終端させるよう位置決めし、次いで該連接片(40)を
    前記折曲可能部(41,42,43)で折り曲げて前記端縁部(24)
    を前記本体部(23)に当接させることで、前記端末部分(3
    1)を該端縁部(24)により掩蔽するよう構成したことを特
    徴とするインストルメントパネル。
  2. 【請求項2】 前記本体部(23)の前記端縁部(24)側に臨
    む位置に設けた係合受部(48)と、前記端縁部(24)の前記
    本体部(23)側に臨む位置に設けた係合片部(46)と、これ
    ら係合片部(46)と係合受部(48)とに係着する固定部材(5
    0)とからなり、前記本体部(23)に対して前記端縁部(24)
    を当接させた際に、互いに整合した前記係合片部(46)と
    係合受部(48)とを前記固定部材(50)で固定することで、
    前記端末部分(31)を掩蔽した状態で本体部(24)と端縁部
    (24)とが一体的に接合される請求項1記載のインストル
    メントパネル。
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