JP2000043123A - 熱可塑性樹脂シートの製膜方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂シートの製膜方法Info
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱可塑性樹脂の溶融シートを冷却する過程で
発生するシート両面の冷却過程の差に起因する物性や表
面性の差等を減少する熱可塑性樹脂シートの製膜方法。 【解決手段】 熱可塑性樹脂の溶融状態のシート状物を
下部が水槽式水冷装置に浸漬した回転冷却ドラム上に押
出し、該回転冷却ドラムに密着させて移送しつつ冷却固
化して熱可塑性樹脂シートを製膜する熱可塑性樹脂シー
トの製膜方法において、該水槽式水冷装置の冷却水は給
水温度が10℃以下で、排水温度が給水温度に対し5℃
以内の温度上昇となるようにし、該シート状物の該水槽
式冷却装置への着水時の表面温度が該熱可塑性樹脂の結
晶化ピーク温度に対し0〜40℃の範囲とし、かつ押出
し時から着水までの時間が結晶化ピーク温度での1/2
結晶化時間の1/2以下となるようにして製膜すること
を特徴とする熱可塑性樹脂シートの製膜方法。
発生するシート両面の冷却過程の差に起因する物性や表
面性の差等を減少する熱可塑性樹脂シートの製膜方法。 【解決手段】 熱可塑性樹脂の溶融状態のシート状物を
下部が水槽式水冷装置に浸漬した回転冷却ドラム上に押
出し、該回転冷却ドラムに密着させて移送しつつ冷却固
化して熱可塑性樹脂シートを製膜する熱可塑性樹脂シー
トの製膜方法において、該水槽式水冷装置の冷却水は給
水温度が10℃以下で、排水温度が給水温度に対し5℃
以内の温度上昇となるようにし、該シート状物の該水槽
式冷却装置への着水時の表面温度が該熱可塑性樹脂の結
晶化ピーク温度に対し0〜40℃の範囲とし、かつ押出
し時から着水までの時間が結晶化ピーク温度での1/2
結晶化時間の1/2以下となるようにして製膜すること
を特徴とする熱可塑性樹脂シートの製膜方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱可塑性樹脂シート
の製膜方法に関する。更に詳しくは熱可塑性樹脂のシー
ト状物を回転冷却ドラムに密着させ、冷却する過程で、
回転冷却ドラムに接触していない反対側のシート表面の
冷却を促進して、シート両面の冷却過程の差に起因する
物性の差や表面性の差等を減少させた熱可塑性樹脂シー
トを製造する熱可塑性樹脂シートの製膜方法に関する。
の製膜方法に関する。更に詳しくは熱可塑性樹脂のシー
ト状物を回転冷却ドラムに密着させ、冷却する過程で、
回転冷却ドラムに接触していない反対側のシート表面の
冷却を促進して、シート両面の冷却過程の差に起因する
物性の差や表面性の差等を減少させた熱可塑性樹脂シー
トを製造する熱可塑性樹脂シートの製膜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂から実質的に非晶状態のシ
ートを製膜する方法として、通常、熱可塑性樹脂のシー
ト状物をダイから回転冷却ドラム上に押出し、次いでシ
ート状物を回転冷却ドラムに密着させて急冷する方法が
用いられている。回転冷却ドラムはその内部に冷却水を
通すことで強制冷却されており、回転冷却ドラムの表面
に接するシート状物の表面(以下、ドラム面という)は
ドラムによって急冷される。一方、回転冷却ドラム表面
に接しないシート状物の表面(前記ドラム面と反対側の
表面、以下エアー面という)は、ドラム面への伝熱と雰
囲気ガス(通常は空気)によって冷却されるから、ドラ
ム面の冷却速度に比較して遅い速度で冷却される。
ートを製膜する方法として、通常、熱可塑性樹脂のシー
ト状物をダイから回転冷却ドラム上に押出し、次いでシ
ート状物を回転冷却ドラムに密着させて急冷する方法が
用いられている。回転冷却ドラムはその内部に冷却水を
通すことで強制冷却されており、回転冷却ドラムの表面
に接するシート状物の表面(以下、ドラム面という)は
ドラムによって急冷される。一方、回転冷却ドラム表面
に接しないシート状物の表面(前記ドラム面と反対側の
表面、以下エアー面という)は、ドラム面への伝熱と雰
囲気ガス(通常は空気)によって冷却されるから、ドラ
ム面の冷却速度に比較して遅い速度で冷却される。
【0003】このようなドラム面とエアー面の冷却速度
の差は回転冷却ドラムを用いる方法では必然的に派生す
る問題であり、特に回転冷却ドラム上のシート厚みが約
1mm以上になると顕著になり、この冷却過程の差に起
因する物性差は無視し得ないものになる。
の差は回転冷却ドラムを用いる方法では必然的に派生す
る問題であり、特に回転冷却ドラム上のシート厚みが約
1mm以上になると顕著になり、この冷却過程の差に起
因する物性差は無視し得ないものになる。
【0004】この問題に対処するため、従来より各種対
策が提案されている。この概要を以下に述べると、一つ
の方策としては、回転冷却ドラムを2台設置しシートの
両面を交互に冷却する方法がある。この方法は1段目の
回転冷却ドラムへの接触時間を適切に選ぶことにより、
シート両面を均等に冷却することができるが、構造が複
雑で設備費用が高額となり、また製造の立上作業が非常
に煩雑となる欠点がある。
策が提案されている。この概要を以下に述べると、一つ
の方策としては、回転冷却ドラムを2台設置しシートの
両面を交互に冷却する方法がある。この方法は1段目の
回転冷却ドラムへの接触時間を適切に選ぶことにより、
シート両面を均等に冷却することができるが、構造が複
雑で設備費用が高額となり、また製造の立上作業が非常
に煩雑となる欠点がある。
【0005】より簡易な方法としては、エアー面に高速
気流を吹き付けて冷却を促進する方法があるが、気流だ
けでは十分冷却能力を得ることができず、更に気流乱れ
によりドラム上に押出されたシートに厚み斑を生じ、ま
た気流によって吹き上げられた粉塵等による表面欠点の
発生が問題になる。
気流を吹き付けて冷却を促進する方法があるが、気流だ
けでは十分冷却能力を得ることができず、更に気流乱れ
によりドラム上に押出されたシートに厚み斑を生じ、ま
た気流によって吹き上げられた粉塵等による表面欠点の
発生が問題になる。
【0006】更に冷却効果を得るには、シートエヤー面
に水等を塗布してその気化潜熱を利用する方法や水槽に
シートを浸漬させて直接冷却する方法がある。しかし、
常温の水を直接、塗布する方法では、シート表面は高温
状態から急激に冷却されるために水の塗布斑が少しでも
あるとシートに収縮斑が発生してそれに起因する表面欠
点が発生する。
に水等を塗布してその気化潜熱を利用する方法や水槽に
シートを浸漬させて直接冷却する方法がある。しかし、
常温の水を直接、塗布する方法では、シート表面は高温
状態から急激に冷却されるために水の塗布斑が少しでも
あるとシートに収縮斑が発生してそれに起因する表面欠
点が発生する。
【0007】また、水槽にシートを浸漬させる方法では
水槽取付位置が回転冷却ドラム下部に制限されるため、
回転冷却ドラムの回転速度が遅い時や回転冷却ドラムの
径が大きい時は着水するまでの時間が長くなりその間に
結晶化してしまう。逆に結晶化を防ぐためにシートを高
温状態で着水させると水槽入り口付近で水が沸騰するた
めに凹み状の表面欠点が発生する。
水槽取付位置が回転冷却ドラム下部に制限されるため、
回転冷却ドラムの回転速度が遅い時や回転冷却ドラムの
径が大きい時は着水するまでの時間が長くなりその間に
結晶化してしまう。逆に結晶化を防ぐためにシートを高
温状態で着水させると水槽入り口付近で水が沸騰するた
めに凹み状の表面欠点が発生する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これら従来技術の中で
は、水等を使用した冷却方法がその冷却効果が大きく多
用されているが、上述の通り、シートエヤー面に表面欠
点が発生したり、水槽に着水するまでの時間が長いと結
晶化する問題がある。本発明の目的は、水槽を使用した
シートの冷却方法で冷却効果を大きく低下させることな
く、シートエヤー面の表面欠点を実用上、問題のない軽
微なレベルまで低減する熱可塑性樹脂シートの製膜方法
を提供するものである。
は、水等を使用した冷却方法がその冷却効果が大きく多
用されているが、上述の通り、シートエヤー面に表面欠
点が発生したり、水槽に着水するまでの時間が長いと結
晶化する問題がある。本発明の目的は、水槽を使用した
シートの冷却方法で冷却効果を大きく低下させることな
く、シートエヤー面の表面欠点を実用上、問題のない軽
微なレベルまで低減する熱可塑性樹脂シートの製膜方法
を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、以下の本
発明により達成される。すなわち、本発明は、熱可塑性
樹脂の溶融状態のシート状物を下部が水槽式水冷装置に
浸漬した回転冷却ドラム上に押出し、該回転冷却ドラム
に密着させて移送しつつ冷却固化して熱可塑性樹脂シー
トを製膜する熱可塑性樹脂シートの製膜方法において、
該水槽式水冷装置の冷却水は給水温度が10℃以下で、
排水温度が給水温度に対し5℃以内の温度上昇となるよ
うにし、該シート状物の該水槽式冷却装置への着水時の
表面温度が該熱可塑性樹脂の結晶化ピーク温度に対し0
〜40℃の範囲とし、かつ押出し時から着水までの時間
が結晶化ピーク温度での1/2結晶化時間の1/2以下
となるようにして製膜することを特徴とする熱可塑性樹
脂シートの製膜方法である。
発明により達成される。すなわち、本発明は、熱可塑性
樹脂の溶融状態のシート状物を下部が水槽式水冷装置に
浸漬した回転冷却ドラム上に押出し、該回転冷却ドラム
に密着させて移送しつつ冷却固化して熱可塑性樹脂シー
トを製膜する熱可塑性樹脂シートの製膜方法において、
該水槽式水冷装置の冷却水は給水温度が10℃以下で、
排水温度が給水温度に対し5℃以内の温度上昇となるよ
うにし、該シート状物の該水槽式冷却装置への着水時の
表面温度が該熱可塑性樹脂の結晶化ピーク温度に対し0
〜40℃の範囲とし、かつ押出し時から着水までの時間
が結晶化ピーク温度での1/2結晶化時間の1/2以下
となるようにして製膜することを特徴とする熱可塑性樹
脂シートの製膜方法である。
【0010】上述の本発明は種々検討の結果、上記構成
により水冷方式の欠点であるシート状物の着水点での水
沸騰の発生もなく、エアー面についてドラム面と同等の
冷却効果が得られ、欠点もなく表面性も両面ほぼ均一な
フィルムが得られること、またシート状物の結晶化も抑
制されて透明性も良いフィルムが得られることを見出
し、なされたものである。
により水冷方式の欠点であるシート状物の着水点での水
沸騰の発生もなく、エアー面についてドラム面と同等の
冷却効果が得られ、欠点もなく表面性も両面ほぼ均一な
フィルムが得られること、またシート状物の結晶化も抑
制されて透明性も良いフィルムが得られることを見出
し、なされたものである。
【0011】上述の本発明において、安定製膜面から静
電密着法により回転冷却ドラムにシート状物を密着させ
ることが好ましい。
電密着法により回転冷却ドラムにシート状物を密着させ
ることが好ましい。
【0012】また、着水前のシート状物の回転冷却ドラ
ムと密着している面と反対側の表面にエアーを吹き付け
て冷却することが、調整範囲が容易で多くの銘柄に対応
できる点で好ましい。以下、図面を引用して本発明の詳
細を説明する。
ムと密着している面と反対側の表面にエアーを吹き付け
て冷却することが、調整範囲が容易で多くの銘柄に対応
できる点で好ましい。以下、図面を引用して本発明の詳
細を説明する。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明を実施する製膜装置
の一つの実施態様を示す概略図である。図において、1
は押出し用ダイ、2は熱可塑性樹脂の溶融状態のシート
状物、2′は冷却固化したシート、3は回転冷却ドラ
ム、4は静電密着手段のワイヤ、5はエアー吹付け空冷
装置、6はフィルム表面温度測定用の表面温度計、7は
水槽、8、9は水温測定用の温度計、10は循環ポン
プ、11は冷凍機、12はフィルター、13は水槽水面
検出用のレベル計、14は補給水供給装置である。
の一つの実施態様を示す概略図である。図において、1
は押出し用ダイ、2は熱可塑性樹脂の溶融状態のシート
状物、2′は冷却固化したシート、3は回転冷却ドラ
ム、4は静電密着手段のワイヤ、5はエアー吹付け空冷
装置、6はフィルム表面温度測定用の表面温度計、7は
水槽、8、9は水温測定用の温度計、10は循環ポン
プ、11は冷凍機、12はフィルター、13は水槽水面
検出用のレベル計、14は補給水供給装置である。
【0014】本発明においては、ダイ1から押出された
熱可塑性樹脂のシート状物2を回転冷却ドラム3に密着
させて冷却するが、この方法、装置には公知の方法、装
置を適用することができる。例えば、ダイ1には公知の
T型ダイ、I型ダイ等を用いることができ、本例ではT
ダイを用いている。また回転冷却ドラム3にはその内部
に冷却水を通すことでドラム面を強制冷却する回転冷却
ドラムを用いている。このドラムの表面は本例では平滑
面としているが、公知のマイクロクラックを有する面、
ドラム回転方向に微細な溝を複数有する面等目的の応じ
て適用できる。
熱可塑性樹脂のシート状物2を回転冷却ドラム3に密着
させて冷却するが、この方法、装置には公知の方法、装
置を適用することができる。例えば、ダイ1には公知の
T型ダイ、I型ダイ等を用いることができ、本例ではT
ダイを用いている。また回転冷却ドラム3にはその内部
に冷却水を通すことでドラム面を強制冷却する回転冷却
ドラムを用いている。このドラムの表面は本例では平滑
面としているが、公知のマイクロクラックを有する面、
ドラム回転方向に微細な溝を複数有する面等目的の応じ
て適用できる。
【0015】シート状物2を回転冷却ドラム3の表面に
密着させる方法として、本例では、該シート状物2のエ
アー面(ドラム面に密着しない面)側に張られたワイヤ
4に高電圧を印加し、該エアー面上に静電荷を印加する
方法(静電印加法)を用いているが、公知のエアーナイ
フを使用する方法等も用いることができる。通常前者が
好ましく使用される。
密着させる方法として、本例では、該シート状物2のエ
アー面(ドラム面に密着しない面)側に張られたワイヤ
4に高電圧を印加し、該エアー面上に静電荷を印加する
方法(静電印加法)を用いているが、公知のエアーナイ
フを使用する方法等も用いることができる。通常前者が
好ましく使用される。
【0016】本発明では、水槽7に着水する前のシート
状物2の表面温度が樹脂の結晶化ピーク温度に対し0〜
40℃の範囲とし、かつダイ1から押出されて着水する
までの時間が結晶化ピーク温度での結晶化が1/2まで
進行するに要する時間すなわち1/2結晶化時間の半分
以下の時間になるように調整することで、樹脂の結晶化
と水槽内での沸騰による欠点の発生を防止することが出
来ることを見出した。具体的には、水槽7に着水する前
のシート状物2の表面温度を表面温度計6で測定し、そ
の回転冷却ドラム3への押出し位置の調整と、必要な場
合にはダイ1と水槽7に着水するまでの間のエアー面に
エアー吹き付け空冷装置5で冷却エアーを吹き付けて、
水槽に着水するシートの温度条件、時間条件が満足でき
るように調整する。
状物2の表面温度が樹脂の結晶化ピーク温度に対し0〜
40℃の範囲とし、かつダイ1から押出されて着水する
までの時間が結晶化ピーク温度での結晶化が1/2まで
進行するに要する時間すなわち1/2結晶化時間の半分
以下の時間になるように調整することで、樹脂の結晶化
と水槽内での沸騰による欠点の発生を防止することが出
来ることを見出した。具体的には、水槽7に着水する前
のシート状物2の表面温度を表面温度計6で測定し、そ
の回転冷却ドラム3への押出し位置の調整と、必要な場
合にはダイ1と水槽7に着水するまでの間のエアー面に
エアー吹き付け空冷装置5で冷却エアーを吹き付けて、
水槽に着水するシートの温度条件、時間条件が満足でき
るように調整する。
【0017】回転冷却ドラム3への押出し位置調整は、
ダイ1位置を変更する方法は装置が大掛かりとなるの
で、回転冷却ドラム3を載せているベッドを水平方向と
垂直方向に移動させて調整する方法が好ましい。
ダイ1位置を変更する方法は装置が大掛かりとなるの
で、回転冷却ドラム3を載せているベッドを水平方向と
垂直方向に移動させて調整する方法が好ましい。
【0018】エアー吹き付け空冷装置5は、市販のもの
が適用できるが、その空気の吹き出し部は、吹き出しエ
アーによる水槽7の水面の波立ちに伴って発生するシー
トの表面欠点を防止するため、吹き出しエアーが水面に
達しないような構成が好ましく、具体的には本例に用い
た吹き出し口と吸い込み口を複数組設けたチャンバー構
造が好ましいが、吹き出し方向をシート流れ方向に対し
横方向にしたものでも良い。
が適用できるが、その空気の吹き出し部は、吹き出しエ
アーによる水槽7の水面の波立ちに伴って発生するシー
トの表面欠点を防止するため、吹き出しエアーが水面に
達しないような構成が好ましく、具体的には本例に用い
た吹き出し口と吸い込み口を複数組設けたチャンバー構
造が好ましいが、吹き出し方向をシート流れ方向に対し
横方向にしたものでも良い。
【0019】水槽7の冷却水の温度は給水温度が10℃
以下とし、排水温度は給水温度に対し5℃以内の温度上
昇になるようにすることで、水槽7内での沸騰による欠
点の発生を防止する。
以下とし、排水温度は給水温度に対し5℃以内の温度上
昇になるようにすることで、水槽7内での沸騰による欠
点の発生を防止する。
【0020】水槽7内への給水位置はシート着水点近
く、水槽下部、シート出側のいずれでも差し支えない。
排水位置は給水位置の反対側で良いが、水槽下部から給
水したときはシート着水点側へ排水した方が良い。排水
された水は、ポンプ10、冷凍機11、フィルター12
を経由して再び、水槽7に給水され、冷却水温コントロ
ールは冷凍機11の能力を調整して給水温度が設定値に
なるように実施する。使用する水はイオン交換水又は蒸
留水が好ましい。水槽7の冷却水レベルはレベル計13
で検出して決められた水位にコントロールされるように
補給装置14から補給する。
く、水槽下部、シート出側のいずれでも差し支えない。
排水位置は給水位置の反対側で良いが、水槽下部から給
水したときはシート着水点側へ排水した方が良い。排水
された水は、ポンプ10、冷凍機11、フィルター12
を経由して再び、水槽7に給水され、冷却水温コントロ
ールは冷凍機11の能力を調整して給水温度が設定値に
なるように実施する。使用する水はイオン交換水又は蒸
留水が好ましい。水槽7の冷却水レベルはレベル計13
で検出して決められた水位にコントロールされるように
補給装置14から補給する。
【0021】回転冷却ドラム3を通過した冷却固化した
シート2′はエヤーナイフ、吸引ロール等の適当な水切
り装置を併用することで簡単に水の随伴を防止でき、通
常は更に延伸処理を施して延伸フィルムとして製品化さ
れる。この延伸処理は従来から知られている方法で行う
ことができる。
シート2′はエヤーナイフ、吸引ロール等の適当な水切
り装置を併用することで簡単に水の随伴を防止でき、通
常は更に延伸処理を施して延伸フィルムとして製品化さ
れる。この延伸処理は従来から知られている方法で行う
ことができる。
【0022】本発明における熱可塑性樹脂とは、加熱す
ると塑性を示す樹脂であり、化学構造的には線状高分子
である。代表的な樹脂としては、ポリエステル、ポリエ
チレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン等が例示できるが、本発明はポ
リエルテルを主体としたシートの製膜に好ましく適用で
きる。
ると塑性を示す樹脂であり、化学構造的には線状高分子
である。代表的な樹脂としては、ポリエステル、ポリエ
チレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン等が例示できるが、本発明はポ
リエルテルを主体としたシートの製膜に好ましく適用で
きる。
【0023】以下、上述の装置による実施例を比較例と
共に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定され
るものでないことは、本発明の趣旨から明らかである。
共に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定され
るものでないことは、本発明の趣旨から明らかである。
【0024】
【実施例】図1の装置を用いて結晶化ピーク温度が17
5℃で結晶化ピーク温度での1/2結晶化時間が40秒
のポリエチレンテレフタレート(PET)をシート厚み
2.5mm、回転冷却ドラム3の周速5m/分で製膜し
た。押出し用ダイ1は回転冷却ドラム3の垂直方向セン
ターCに対しシート流れ方向下流側30°の位置(図1
通り)に取り付けて押出し用ダイ1から水槽7着水まで
の時間を15秒に、エアー吹き付け空冷装置5を調整し
て水槽7への着水時のシート状物2の表面温度を190
℃に、水槽7の温度を給水温度5℃、排水温度7℃にな
るように条件を設定した。得られたシート2は水沸騰欠
点のない良好レベルで、続いて実施した延伸処理での切
断も発生しなかった。延伸処理で得られたフィルムのエ
アー面の表面粗さはドラム面と同じで、曇り度は2%で
あった。
5℃で結晶化ピーク温度での1/2結晶化時間が40秒
のポリエチレンテレフタレート(PET)をシート厚み
2.5mm、回転冷却ドラム3の周速5m/分で製膜し
た。押出し用ダイ1は回転冷却ドラム3の垂直方向セン
ターCに対しシート流れ方向下流側30°の位置(図1
通り)に取り付けて押出し用ダイ1から水槽7着水まで
の時間を15秒に、エアー吹き付け空冷装置5を調整し
て水槽7への着水時のシート状物2の表面温度を190
℃に、水槽7の温度を給水温度5℃、排水温度7℃にな
るように条件を設定した。得られたシート2は水沸騰欠
点のない良好レベルで、続いて実施した延伸処理での切
断も発生しなかった。延伸処理で得られたフィルムのエ
アー面の表面粗さはドラム面と同じで、曇り度は2%で
あった。
【0025】
【比較例1】押出し用ダイ1の位置を回転冷却ドラム3
の垂直方向センターCに対しシート流れ方向上流側30
°の位置に取り付けて、水槽7への着水時のシート状物
2の表面温度を160℃に、押出し用ダイ1から水槽7
着水までの時間を23秒にする以外は実施例と同様な条
件でシートを製膜した。得られたシートは水沸騰欠点の
ない良好レベルであったが、延伸処理で得られたフィル
ムのエアー面の表面粗さはドラム面の2倍で、曇り度は
4%であった。
の垂直方向センターCに対しシート流れ方向上流側30
°の位置に取り付けて、水槽7への着水時のシート状物
2の表面温度を160℃に、押出し用ダイ1から水槽7
着水までの時間を23秒にする以外は実施例と同様な条
件でシートを製膜した。得られたシートは水沸騰欠点の
ない良好レベルであったが、延伸処理で得られたフィル
ムのエアー面の表面粗さはドラム面の2倍で、曇り度は
4%であった。
【0026】
【比較例2】エアー吹き付け空冷装置5を使用しない以
外は実施例と同じようにしてシートを製膜した。この時
の水槽7への着水時のシート状物2の表面温度は250
℃となり、得られたシート2は水沸騰欠点が見られ、延
伸処理で得られたフィルムのエアー面の表面粗さはドラ
ム面と同じで、曇り度は2%であった。
外は実施例と同じようにしてシートを製膜した。この時
の水槽7への着水時のシート状物2の表面温度は250
℃となり、得られたシート2は水沸騰欠点が見られ、延
伸処理で得られたフィルムのエアー面の表面粗さはドラ
ム面と同じで、曇り度は2%であった。
【0027】
【比較例3】水槽7の温度を給水温度15℃、排水温度
17℃にする以外は実施例と同様な条件でシートを製膜
した。得られたシートは水沸騰欠点が見られ、延伸処理
で得られたフィルムのエアー面の表面粗さはドラム面と
同じで、曇り度は2%であった。
17℃にする以外は実施例と同様な条件でシートを製膜
した。得られたシートは水沸騰欠点が見られ、延伸処理
で得られたフィルムのエアー面の表面粗さはドラム面と
同じで、曇り度は2%であった。
【0028】
【発明の効果】本発明の方法によれば、熱可塑性樹脂溶
融シートの製膜時の冷却を両面ほぼ均一にでき、表面欠
点がなくドラム面とエヤー面との物性差がない熱可塑性
樹脂シートを効率良く製膜することができ、品質、生産
性を大幅に向上させることができる。
融シートの製膜時の冷却を両面ほぼ均一にでき、表面欠
点がなくドラム面とエヤー面との物性差がない熱可塑性
樹脂シートを効率良く製膜することができ、品質、生産
性を大幅に向上させることができる。
【図1】図1は本発明を実施する製膜装置の一つの実施
態様を示す概略図である。
態様を示す概略図である。
1 押出し用ダイ 2 熱可塑性樹脂の溶融状態のシート状物 2′ 冷却固化したシート 3 回転冷却ドラム 4 静電密着手段のワイヤ 5 エアー吹付け空冷装置 6 フィルム表面温度測定用の表面温度計 7 水槽 8 給水温度測定用の温度計 9 排水温度測定用の温度計 10 循環ポンプ 11 冷凍機 12 フィルター 13 水槽水面検出用のレベル計 14 補給水供給装置
Claims (3)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂の溶融状態のシート状物を
下部が水槽式水冷装置に浸漬した回転冷却ドラム上に押
出し、該回転冷却ドラムに密着させて移送しつつ冷却固
化して熱可塑性樹脂シートを製膜する熱可塑性樹脂シー
トの製膜方法において、該水槽式水冷装置の冷却水は給
水温度が10℃以下で、排水温度が給水温度に対し5℃
以内の温度上昇となるようにし、該シート状物の該水槽
式冷却装置への着水時の表面温度が該熱可塑性樹脂の結
晶化ピーク温度に対し0〜40℃の範囲とし、かつ押出
し時から着水までの時間が結晶化ピーク温度での1/2
結晶化時間の1/2以下となるようにして製膜すること
を特徴とする熱可塑性樹脂シートの製膜方法。 - 【請求項2】 シート状物を静電密着法で回転冷却ドラ
ム上に密着させる請求項1記載の熱可塑性樹脂シートの
製膜方法。 - 【請求項3】 水槽式冷却装置に着水前の回転冷却ドラ
ムと密着しているシート状物の表面にエアーを吹き付け
て冷却する請求項1又は請求項2記載の熱可塑性樹脂シ
ートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10218964A JP2000043123A (ja) | 1998-08-03 | 1998-08-03 | 熱可塑性樹脂シートの製膜方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10218964A JP2000043123A (ja) | 1998-08-03 | 1998-08-03 | 熱可塑性樹脂シートの製膜方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000043123A true JP2000043123A (ja) | 2000-02-15 |
Family
ID=16728120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10218964A Pending JP2000043123A (ja) | 1998-08-03 | 1998-08-03 | 熱可塑性樹脂シートの製膜方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000043123A (ja) |
-
1998
- 1998-08-03 JP JP10218964A patent/JP2000043123A/ja active Pending
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