JP2000042408A - 水素化処理用触媒およびこれを使用する炭化水素油の水素化処理方法 - Google Patents

水素化処理用触媒およびこれを使用する炭化水素油の水素化処理方法

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JP2000042408A JP11143515A JP14351599A JP2000042408A JP 2000042408 A JP2000042408 A JP 2000042408A JP 11143515 A JP11143515 A JP 11143515A JP 14351599 A JP14351599 A JP 14351599A JP 2000042408 A JP2000042408 A JP 2000042408A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高脱硫活性と高脱窒素活性を併せ有し、かつ
これらの活性維持能に優れた水素化処理用触媒、および
該水素化処理用触媒を使用した炭化水素油の水素化処理
方法を提供すること。 【解決手段】 シリカ−アルミナ系触媒担体に少なくと
も1種の水素化活性金属成分を担持してなる水素化処理
用触媒において、(1)シリカ含有量は、担体全重量を
基準として5〜40重量%であり、(2)核磁気共鳴分
析(29Si−NMR)で得られたスペクトルは、(i)
−80ppmにおけるピークの面積が、全ピークの合計
面積に対して10%以上、かつ(ii)−80ppm、−8
6ppmおよび−92ppmにおけるピークの合計面積
が、全ピークの合計面積に対して20%以上であること
を特徴とする水素化処理用触媒、および該水素化処理用
触媒の存在下で、炭化水素油を水素と接触させて、高度
に脱硫および脱窒素することを特徴とする炭化水素油の
水素化処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素化処理用触媒
および該水素化処理用触媒を使用した炭化水素油の水素
化処理方法に関する。さらに詳しくは、シリカが高度に
分散された高シリカ含有シリカ−アルミナ系触媒担体に
水素化活性金属成分を担持させて構成される水素化処理
用触媒および該水素化処理用触媒を使用して炭化水素油
を水素化脱硫、水素化脱窒素、水素化分解、水素化脱芳
香族、水素化精製などをするための炭化水素油の水素化
処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、石油製品の製造工程では、炭
化水素油の水素化処理するために、アルミナ、シリカ−
アルミナ、マグネシア、ジルコニアなどの耐火性無機酸
化物を担体とし、周期律表第6族金属、周期律表第8族
金属などを酸化物または硫化物として担持させた水素化
処理用触媒が種々開発されてきた。これらの水素化処理
用触媒は、石油原油の常圧蒸留または減圧蒸留の留出油
および残渣油の水素化脱硫、水素化脱窒素、水素化分解
および水素化脱芳香族、潤滑油留分の水素化精製、ワッ
クス留分の水添異性化などに用いられてきた。一方、近
年、環境保全の観点から、脱硫活性のさらなる向上とと
もに、大気汚染の原因物質である窒素酸化物の発生源と
目される燃料油中の窒素化合物を除去するための脱窒素
活性のさらなる向上が求められてきた。また、窒素化合
物を含有する炭化水素油は、石油精製工程において、接
触分解または接触改質に供すると、分解触媒または改質
触媒の活性を著しく低下させ、製品の収率低下を招くと
いう点からも、脱窒素活性の向上が求められてきた。
【0003】このような水素化処理用触媒として、たと
えば特開昭61−287446号公報には、アルミナ水
和物とコロイド状シリカとの混合水溶液に、塩基性化合
物を添加して、混合水溶液を増粘ゲル化させた後、ゲル
を乾燥して焼成することによって得られた耐熱性を有す
る触媒担体組成物が記載されており、また特開昭61−
242639号公報には、焼結したセラミック物質の構
造体層と、この構造体層と一体にした多孔性酸化物の高
表面担体層を有するモノリシック触媒担体が記載されて
いる。これは、該多孔性酸化物の担体層が50〜93重
量%のアルミナと7〜50重量%のシリカを主成分とす
るものである。さらに、特開平2−74516号公報に
は、シリカとアルミナとからなり、シリカの含有量が特
定の範囲にあって高分散されており、核磁気共鳴測定に
おいて特定の値を有することにより、高温、高湿下に長
時間保持しても大きな触媒活性を保持することができる
耐熱性無機多孔質組成物およびそれからなる触媒担体が
記載されている。
【0004】しかし、これらの技術においても、水素化
処理活性が不十分であるという問題があった。そのた
め、脱硫活性と共に脱窒素活性がより優れた水素化処理
用触媒の開発が切望されてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
した従来の技術の問題点を改善し、高脱硫活性と高脱窒
素活性を併せ有し、かつこれらの活性維持能に優れた水
素化処理用触媒、および該水素化処理用触媒を使用した
炭化水素油の水素化処理方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、水素化処
理用触媒の高脱硫活性および高脱窒素活性と、その担体
の物性との関係を鋭意研究を重ねた結果、アルミナ表面
上にシリカ層を形成させた構造のシリカ−アルミナを担
体とすることによって、水素化処理用触媒の固体酸性質
を制御しやすいこと、およびその場合に珪素とアルミニ
ウムの結合を多くし、かつ均一の酸性質を有する多数の
固体酸点をアルミナ上に均一に発現させることが容易で
あること、結果としてシリカを高含有量で含有させかつ
シリカを高度に分散させたシリカ−アルミナを担体とす
る水素化処理用触媒によって、炭化水素油中の硫黄化合
物と窒素化合物を共に高度に除去できることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明により、シリカ−アルミ
ナ系触媒担体に少なくとも1種の水素化活性金属成分を
担持してなる水素化処理用触媒において、(1)シリカ
含有量は、担体全重量を基準として2〜40重量%であ
り、(2)核磁気共鳴分析( 29Si−NMR)で得ら
れたスペクトルは、(i)−80ppmにおけるピーク
の面積が、全ピークの合計面積に対して10%以上、か
つ(ii)−80ppm、−86ppmおよび−92pp
mにおけるピークの合計面積が、全ピークの合計面積に
対して20%以上であることを特徴とする水素化処理用
触媒、および上記した水素化処理用触媒の存在下で、炭
化水素油を水素と接触させて、高度に脱硫および脱窒素
することを特徴とする炭化水素油の水素化処理方法を提
供するものである。
【0008】本発明は、上記のような水素化処理用触媒
および炭化水素油の水素化処理方法に係るものである
が、その好ましい実施の態様として、次のものを包含す
る。 (1)前記構成要件を具備することを特徴とする水素化
処理用触媒または水素化処理方法。 (2)前記シリカ含有量は、担体全重量を基準として5
〜30重量%であることを特徴とする上記(1)に記載
の水素化処理用触媒または水素化処理方法。 (3)前記スペクトルは、−80ppmにおけるピーク
の面積が、全ピークの合計面積に対して12%以上、か
つ−80ppm、−86ppmおよび−92ppmにお
けるピークの合計面積が、全ピークの合計面積に対して
25%以上であることを特徴とする上記(1)または上
記(2)のいずれかに記載の水素化処理用触媒または水
素化処理方法。 (4)前記水素化処理用触媒は、さらにアルカリ土類金
属および/またはボリアを、水素化処理用触媒の全重量
を基準として0.1〜10重量%含有することを特徴と
する上記(1)〜(3)のいずれかに記載の水素化処理
用触媒または水素化処理方法。 (5)前記水素化処理用触媒は、細孔直径0〜300Å
(窒素吸着法)の範囲の細孔において、0.35〜0.
65ml/gの細孔容積と30〜100Åの平均細孔直
径を有することを特徴とする上記(1)〜(4)のいず
れかに記載の水素化処理用触媒または水素化処理方法。 (6)前記水素化処理用触媒は、200m/g以上の
比表面積を有することを特徴とする上記(1)〜(5)
のいずれかに記載の水素化処理用触媒または水素化処理
方法。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。 (水素化処理用触媒)本発明の水素化処理用触媒は、ア
ルミナ表面上にシリカ層を形成させた構造のシリカ−ア
ルミナ系触媒担体に少なくとも1種の水素化活性金属成
分を担持してなる水素化処理用触媒であって、シリカを
高含有量で含有させかつ珪素とアルミニウムの結合を多
くして、均一の酸性質を有する多数の固体酸点をアルミ
ナ上に均一に分布させたものである。前記水素化活性金
属成分としては、周期律表第6族元素および周期律表第
8族元素からなる群より選択される少なくとも1種の活
性成分、好ましくは周期律表第6族元素から選択される
少なくとも1種の活性成分と周期律表第8族元素から選
択される少なくとも1種の活性成分とが用いられる。
【0010】本発明の水素化処理用触媒の担体中のシリ
カ含有量は、担体全重量を基準として2〜40重量%、
好ましくは5〜30重量%である。シリカ含有量が、2
重量%未満であると、良好な固体酸性質が得られない。
また、40重量%を超えると反応条件によっては炭化水
素油の分解が促進され、水素化処理油が軽質化するとい
う問題を生ずる。
【0011】また、本発明の水素化処理用触媒は、シリ
カ−アルミナ系触媒担体を後述する方法で製造すること
によって、優れたシリカの分散性を賦与したものであ
る。シリカの分散性は、核磁気共鳴分析(29Si−N
MR)で得られたスペクトルにより表され、−80pp
mにおけるピークの面積が、全ピークの合計面積に対し
て10%以上、好ましくは12%以上であり、かつ−8
0ppm、−86ppmおよび−92ppmのピークの
合計面積が、全ピークの合計面積に対して20%以上、
好ましくは25%以上とするものである。−80pp
m、−86ppm及び−92ppmのピークの合計面積
の割合が20%未満の場合は、シリカがアルミナに分散
されておらず、良好な固体酸性質及び固体酸点の分布が
えられない。また、−80ppm、−86ppm及び−
92ppmのピークの合計面積の割合が20%以上であ
っても、−80ppmのピークの面積が10%未満の場
合は、シリカが高度に分散しているとはいえず、望まれ
る固体酸性質および固体酸点の分布は得られない。した
がって、本発明の水素化処理用触媒は、優れた脱硫活性
および脱窒素活性を有することができず、また耐熱性に
も難点が生じる。
【0012】通常、シリカ−アルミナ系触媒担体におい
ては、珪素(Si)とアルミニウム(Al)の結合状態
は、次の(i)〜(iv)式で表すことができる。
【化1】
【0013】また、このようなシリカ−アルミナ系触媒
担体は、29Si−核磁気共鳴分析をすると、29Si
核磁気共鳴吸収を表すシグナルの位置は、Si原子に酸
素原子を介して結合するAl原子の個数によって異な
り、結合するAl原子の個数が多くなるにつれて高周波
数側にほぼ等間隔でシフトする。すなわち、3-(トリメ
チルシリル)プロパンスルフォン酸ナトリウム(1.4
6ppm)を基準物質として、シリカ−アルミナ系触媒
担体を核磁気共鳴分析(29Si−NMR分析)に供す
ると、1個のSi原子に4個のAl原子が結合した上記
(i)式により表される構造は−80ppmにピーク位
置があり、同じく3個のAl原子が結合した上記(ii)
式により表される構造は−86ppmに、同じく2個の
Al原子が結合した上記(iii)式により表される構造
は−92ppmに、同じく1個のAl原子が結合した上
記(iv)式により表される構造は−98ppmにピーク
位置がある。また、Al原子で置換されていない上記
(v)式で表される構造は−104ppm〜−110p
pmにピーク位置がある。したがって、シリカ−アルミ
ナ系触媒担体におけるシリカの分散性は、Si原子とA
l原子の結合の程度によって表すことができる。すなわ
ち、Si原子に結合するAl原子の数が多いほど、つま
り核磁気共鳴分析で得られるスペクトルが高周波数側に
あるほど、シリカ高分散であると定義できる。
【0014】すなわち、本発明の水素化処理用触媒は、
シリカの分散性をSi原子に結合するAl原子の個数の
多少によって表したものであって、29Si−核磁気共
鳴分析で得られた全ピークの面積(合成スペクトルの面
積、すなわち6個のピークの合計面積である。)に対す
る−80ppmにおけるピークの面積の割合を10%以
上、好ましくは12%以上、かつ−80ppm、−86
ppmおよび−92ppmのピークの合計面積の割合を
20%以上、好ましくは25%以上とするものである。
担体については、29Si−核磁気共鳴分析で得られた
全ピークの面積に対する−80ppmにおけるピークの
面積の割合が10%以上、かつ−80ppm、−86p
pmおよび−92ppmのピークの合計面積の割合が5
1%以上のものが好ましい。
【0015】図1は、本発明のシリカ−アルミナ系触媒
担体に水素化活性金属成分を担持させた水素化処理用触
媒を、29Si−核磁気共鳴分析して得られたスペクト
ルの例を示す図であり、横軸は基準物質のシグナルから
のシフトを示す数値を表し、縦軸はその相対吸収強度を
表す。図1において、曲線1は、実測スペクトルであ
り、曲線2は、実測スペクトルから、ガウス関数曲線を
用いた最小二乗適合計算により波形分離して得た6個の
ピーク(ピーク3〜8)の合成スペクトルである。ピー
ク3〜6は、それぞれ上記(i)〜(iv)式で表される
構造に対応するものであり、ピーク7および8は上記
(v)式で表される構造に対応するものである。したが
って、たとえばシリカ−アルミナを担体とする水素化処
理用触媒の全構造に対する、上記(i)〜(iv)式で表
される構造の割合は、合成スペクトルの面積(曲線2と
基準線に囲まれた領域)に対する、ピーク3〜6の合計
面積の割合として算出することができる。
【0016】また、図2は、水素化処理用触媒を構成す
るシリカ−アルミナ系触媒担体を、 29Si−核磁気共
鳴分析して得られたスペクトルの例を示す図であり、曲
線1は、実測スペクトルであり、曲線2は、上記の水素
化処理用触媒のスペクトルと同様に、実測スペクトルか
ら波形分離して得た6個のピーク(ピーク3〜8)の合
成ピークである。ピーク3〜6は、それぞれ上記(i)
〜(iv)式で表される構造に対応し、ピーク7および8
は上記(v)式で表される構造に対応する。たとえば、
シリカ−アルミナ系触媒担体の全構造に対する上記
(i)〜(iv)式で表される構造の割合は、合成スペク
トルの面積(曲線2と基準線に囲まれた領域)に対す
る、ピーク3〜6の合計面積の割合として算出すること
ができる。
【0017】29Si−核磁気共鳴分析は、たとえば次
の条件で行うことができる。 (1)核磁気共鳴装置:BRUKER社製 DSX−4
00 (2)測定核:29Si (3)測定モード:ハイパワーデカップリング/マジッ
クアングルスピニング法 (4)励起パルスのフリップ角:30〜45度 (5)待ち時間:40秒以上 (6)試料回転数:7KHz (7)ウィンドウ処理:指数関数(係数 50Hz) (8)試料の前処理:なし (9)基準物質:3-(トリメチルシリル)プロパンスル
フォン酸ナトリウム[(CH)SiCSO
a]のピーク位置を1.46ppmとする。 (10)ピーク面積:実測スペクトルから、波形分離し
て得たピークの面積 (11)波形分離:実測スペクトルから、ガウス関数曲
線を用いた最小二乗適合計算により6個のピークを波形
分離した。各ピークのピーク位置および半値幅を下表に
示した。−80.0ppmおよび−110.0ppmに
おけるピークの半値幅は、6個のピークから求めた合成
スペクトルが実測スペクトルに最も良く一致する場合の
最適値である。 ピーク位置(ppm) ピークの半値幅(ppm) −80.00 (計算して得られた最適値) −86.00 9.00 −92.00 8.00 −98.00 9.00 −104.00 9.00 −110.00 (計算して得られた最適値)
【0018】また、本発明の水素化処理用触媒は、シリ
カ−アルミナ系触媒担体においては酸素原子を介してS
i原子とAl原子が結合することにより、固体酸点が発
現されることから、このようなSi原子とAl原子の結
合の程度(すなわちシリカの分散性)がシリカ−アルミ
ナ系触媒担体の固体酸性質に影響し、その固体酸性質が
水素化処理用触媒において水素化活性金属成分の高分散
担持に寄与して高活性点が発現すると推察するものであ
る。
【0019】また、本発明の水素化処理用触媒で使用す
るシリカ−アルミナ担体は、シリカとアルミナ以外に、
第三成分としてアルカリ土類金属酸化物、ボリア、チタ
ニア、ジルコニア、ハフニア、トリアなどを含むことが
できる。このような第三成分を含むことにより、酸量の
増加、酸制御が容易となり、より高活性な担体を得るこ
とができる。通常、第三成分の含有量は、水素化処理用
触媒の全重量を基準として0.1〜10重量%、好まし
くは0.5〜7重量%である。
【0020】さらに、本発明の水素化処理用触媒は、窒
素吸着法で測定した細孔直径0〜300Åの範囲の細孔
において、0.35〜0.65ml/gの細孔容積と3
0〜100Åの平均細孔直径を有する。また、200m
/g以上の比表面積を有する。比表面積が200m
/g未満であると、水素化活性金属成分をシリカ−アル
ミナ系触媒担体上に高度に分散して担持できず、高い脱
硫活性および脱窒素触媒活性を得ることができない。
【0021】本発明の水素化処理用触媒で使用するシリ
カ−アルミナ系触媒担体は、通常、次の方法を採用して
製造することができる。すなわち、(1)シリカ水和物
ゲルおよびアルミナ水和物ゲルを各々予め製造しておき
両者を混合する方法、(2)水溶性アルミニウム化合物
および水溶性珪素化合物の均一混合溶液に塩基性物質ま
たは酸性物質を添加し、両者を共沈させる方法、(3)
シリカ水和物ゲルを水溶性アルミニウム化合物の溶液に
浸漬した後に、塩基性物質または酸性物質を適当量添加
してアルミナ水和物ゲルをシリカ水和物ゲル上に沈着さ
せる方法、(4)アルミナ水和物ゲルを水溶性珪素化合
物の溶液に浸漬した後に、塩基性物質または酸性物質を
適当量添加してシリカ水和物ゲルをアルミナ水和物ゲル
上に沈着させる方法などによって製造することができ
る。また、シリカとアルミナに第三成分を含有させる場
合は、たとえばその第三成分の水和物ゲルをシリカ水和
物ゲルまたはアルミナ水和物ゲルに、所望量を予め添加
しておくか、またはシリカ−アルミナに第三成分の水溶
性化合物を所望量含浸させてもよい。
【0022】シリカの原料物質としては、珪素化合物、
たとえばアルカリ金属珪酸塩(Na O:SiO
1:2〜1:4が好ましい。)、テトラアルコキシシラ
ン、四塩化珪素、オルソ珪酸エステルなどを用いること
ができる。また、アルミナの原料物質としては、アルミ
ニウム化合物、たとえばアルミニウムの硫酸塩、塩化
物、硝酸塩、アルカリ金属アルミン酸塩およびアルミニ
ウムアルコキシドその他の無機塩または有機塩を使用す
ることができる。
【0023】第三成分の原料物質としては、アルカリ土
類金属酸化物については水溶性化合物、たとえば硝酸
塩、ハロゲン化物、ハロゲン酸塩、硫酸塩、炭酸塩など
を用いることができ、ボリアについてはホウ酸、四ホウ
酸などのほか、ホウ素アルコキシド、たとえばホウ素ト
リメトキシド、ホウ素トリエトキシドなどを用いること
ができる。また、チタニアについても、水溶性化合物、
たとえば硫化物、塩化物、チタンテトラエトキシド、チ
タンテトライソプロポキシドなどのチタンアルコキシド
を用いることができる。
【0024】本発明の水素化処理用触媒で使用する前記
のシリカ−アルミナ系触媒担体の製造においては、シリ
カ水和物ゲルをアルミナ水和物ゲル上に沈着させる速度
とアルミナとシリカの量比を制御して、アルミナとシリ
カの反応性を制御することが肝要である。沈着させる速
度を制御することによって、シリカとアルミニウムの結
合状態は、主として前記した(i)〜(iii)式で表され
るものとなり、シリカを高度に分散させることができ
る。珪素化合物水溶液の制御された添加速度としては、
他の反応条件により変動するがアルミニウム化合物水溶
液0.1〜約4モル、珪素化合物水溶液約0.1〜約1
0モルの条件下では、1分間に10ml以下の添加条件
に設定することが好ましい。制御されない条件下では、
シリカとアルミナの結合が形成されず、前記(v)式に対
応するシリカの重合体が形成され、良好なシリカ−アル
ミナ系触媒担体が得られない。また、アルミナとシリカ
の量比を制御することによって、シリカを高含有量で含
有させることができる。
【0025】さらに具体的には、以下のようにして製造
することができる。先ず、原料アルミニウム化合物の水
溶液に、酸性またはアルカリ性水溶液を徐々に添加し、
約5分〜約30分かけて混合液のpHを7〜11、好ま
しくは8〜10に調整し、70℃程度の温度下で0.2
〜1.5時間熟成してアルミナ水和物ゲルを生成させ
る。必要に応じて硝酸などの鉱酸溶液を加え、pHを約
7〜11の範囲に制御しながら、焼成後のシリカ−アル
ミナ系触媒担体中のシリカ含有量が、SiOとして2
〜40重量%含有するように、珪素化合物水溶液を制御
された添加速度で添加し、約50〜約80℃の温度で
0.2時間以上保持して、核としてのアルミナ水和物ゲ
ルにシリカ水和物ゲルを沈着させてシリカ層を形成させ
ることにより、シリカ−アルミナ系触媒担体を調製す
る。アルミニウム化合物の水溶液は、たとえばアルミン
酸ソーダの水溶液の場合は、濃度を約0.1〜4.0モ
ルの範囲とするとよい。また、珪素化合物の水溶液は、
たとえばアルカリ金属珪酸塩(NaO:SiO
1:2〜1:4の範囲が好ましい)水溶液の場合は、濃
度を約0.1〜10モルの範囲とするとよい。
【0026】次いで、シリカ−アルミナ系触媒担体を含
む沈殿を濾別し、炭酸アンモニウム溶液および水で洗浄
して沈殿中の不純物イオンを除去し、ケーキ状のシリカ
−アルミナ系触媒担体を調製した後、成型機により所望
の形状に成形する。最後に、この成型物に乾燥および焼
成などの処理を施す。乾燥は、酸素の存在下または非存
在下において、常温〜約200℃に加熱することによ
り、また、焼成は、酸素の存在下において、約200〜
約800℃、好ましくは約600〜約750℃の範囲に
加熱することにより行う。
【0027】本発明の水素化処理用触媒は、上記のよう
にして製造したシリカ−アルミナ系触媒担体上に、少な
くとも1種の水素化活性金属成分、具体的には周期律表
第6族元素および周期律表第8族元素から選ばれる少な
くとも1種以上の水素化活性金属成分を担持してなる水
素化処理用触媒である。これら元素は、酸化物および/
または硫化物として担持させることが好適であり、硫化
物は後述のように触媒の予備硫化により調製することが
できる。
【0028】周期律表第6族元素としては、クロム(C
r)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)などを
挙げることができる。好ましくはモリブデンまたはタン
グステンである。また、周期律表第8族元素としては、
鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ル
テニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(P
d)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)または
白金(Pt)などを挙げることができる。好ましくはコ
バルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウ
ム、イリジウムまたは白金である。これらの元素は、単
独にまたは混合して使用することができる。
【0029】本発明の水素化処理用触媒は、上記した水
素化活性金属成分をシリカ−アルミナ系触媒担体に担持
させてなるものであるが、周期律表第6族元素と周期律
表第8族元素の組合せ、たとえばモリブデン−コバル
ト、モリブデン−ニッケル、タングステン−ニッケル、
モリブデン−コバルト−ニッケル、タングステン−コバ
ルト−ニッケルまたはモリブデン−タングステン−コバ
ルト−ニッケルなどの組合せが好ましい。特にモリブデ
ン−コバルト、モリブデン−ニッケル、モリブデン−コ
バルト−ニッケルが好ましい。さらに、これらの元素の
他に、本発明の水素化処理用触媒を性能を損なわない範
囲で、周期律表第7族元素、たとえばマンガン、周期律
表第4族元素、たとえばゲルマニウム、錫、鉛、チタ
ン、ジルコニウムなど、周期律表第3族元素、たとえば
ボロン、スカンジウム、イットリウムなど、および周期
律表第2族元素、たとえばマグネシウム、カルシウム、
亜鉛などを添加して使用することもできる。
【0030】周期律表第6族元素の担持量は、酸化物と
して10〜40重量%である。好ましくは12〜30重
量%である。担持量が10重量%未満の場合は、活性点
が少なくなることから、高い脱硫活性および脱窒素活性
が得られず、また水素化脱芳香族、水素化精製などの水
素化処理が十分にできない。40重量%を超える場合に
は、水素化活性金属成分をシリカ−アルミナ系触媒担体
上に高分散して保てなくなると同時に、周期律表第8族
元素に対する助触媒効果が発揮されないことから活性点
の減少をもたらし、やはり高い脱硫活性および脱窒素活
性がえられず、また水素化脱芳香族、水素化精製などの
水素化処理が十分にできないという難点が生じる。
【0031】周期律表第8族元素の担持量は、酸化物と
して0.05〜15重量%であり、好ましくは0.1〜
10重量%である。担持量が、0.05重量%未満の場
合は、十分な脱硫活性および脱窒素活性が得られず、ま
た水素化脱芳香族、水素化精製などの水素化処理ができ
ない。15重量%を超える場合には、シリカ−アルミナ
系触媒担体と結合しない遊離の金属成分が増加し、周期
律表第6族元素と不活性の複合酸化物を生成する。その
結果、周期律表第6族金属の分散性を低下させ、触媒活
性を低下させるという問題があり、やはり高い脱硫活性
および脱窒素活性が得られず、また水素化脱芳香族、水
素化精製などの水素化処理には支障が生ずる。
【0032】本発明の水素化処理用触媒で使用するシリ
カ−アルミナ系触媒担体上への水素化活性金属成分の担
持方法は、特に限定するものではなく、公知の方法によ
って担持することができる。たとえば、次のようにして
担持することができる。水素化活性金属成分の硝酸塩、
酢酸塩、炭酸塩、ギ酸塩、アンモニウム塩、リン酸塩、
酸化物などの化合物を、溶媒に溶解して含浸用溶液を調
製し、この含浸用溶液に、クエン酸、酒石酸、リンゴ
酸、酢酸、シュウ酸などの有機酸を加え、さらにアンモ
ニア水を用いてpH=9程度に調製する。pH=9程度
に調整された含浸用溶液を攪拌しながらシリカ−アルミ
ナ系触媒担体に滴下して含浸させる。
【0033】溶媒としては、特に限定されず、種々のも
のを使用することができる。たとえば、水、アンモニア
水、アルコール類、エーテル類、ケトン類、芳香族類な
どを挙げることができる。好ましくは、水、アンモニア
水、アセトン、メタノール、n−プロパノール、i−プ
ロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、ヘキサ
ノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどであり、特
に好ましくは水である。
【0034】含浸用溶液における溶媒と水素化活性金属
成分の配合割合、およびシリカ−アルミナ系触媒担体へ
の含浸用溶液の含浸量は、特に限定するものではない
が、次におこなう含浸操作および乾燥焼成操作の容易性
を考慮して、焼成後の触媒に対する水素化活性金属成分
の担持量が、所望の値となるようにして選定することが
できる。
【0035】水素化活性金属成分の担持方法は、上記し
たとおりであるが、さらに詳細に説明すると、シリカ−
アルミナ系触媒担体を水素化活性金属成分の可溶性塩の
溶液に浸漬し、該水素化活性金属成分をシリカ−アルミ
ナ系触媒担体中に導入する含浸法、またはシリカ−アル
ミナ系触媒担体を製造する際に、水素化活性金属成分を
同時に沈殿させる共沈法などを採用することができ、そ
の他いかなる方法を使用しても差し支えないが、操作上
容易であり、触媒物性の安定化維持に好都合な含浸法に
よることが好ましい。
【0036】含浸操作としては、シリカ−アルミナ系触
媒担体を常温または常温以上で含浸溶液に浸漬して、所
望とする水素化活性金属成分が十分シリカ−アルミナ系
触媒担体中に含浸する条件下で保持する。含浸溶液の量
および温度は、所望量の水素化活性金属成分が担持され
るように適宜設定することができる。また、水素化活性
金属成分の所望担持量により、含浸溶液に浸漬するシリ
カ−アルミナ系触媒担体の量を決定することができる。
さらに、所望に応じ、前記のような周期律表第7族およ
び周期律表第4族などの金属を担時することもできる。
【0037】2種以上の水素化活性金属成分のシリカ−
アルミナ系触媒担体への含浸は、(1)2種以上の水素
化活性金属成分を予め混合し、その混合溶液から同時に
含浸(一液含浸法)、(2)2種以上の水素化活性金属
成分の溶液を別々に調製し、逐次含浸していく(二液含
浸法)のいずれの方法も任意に採用することができる
が、本発明の水素化処理用触媒は、前記したシリカ−ア
ルミナ系触媒担体上に、先ず、周期律表第8族元素を担
持させ(第一ステップ)、次いで、周期律表第6族元素
を担持させる(第二ステップ)ことによって製造するこ
とが好ましい。
【0038】最後に、水素化活性金属成分を含浸させた
シリカ−アルミナ系触媒担体を、打状成型、押出成型、
転動造粒などによって成型した後、風乾、熱風乾燥、加
熱乾燥、凍結乾燥などの方法で乾燥し、さらに焼成して
水素化処理用触媒とする。焼成は、温度400〜700
℃で、1〜5時間行う。焼成温度が、高すぎると、担持
した水素化活性金属成分の酸化物の結晶が析出し、表面
積、細孔容積が低下して触媒としての活性低下を引き起
こし、焼成温度が低すぎると、担持した水素化活性金属
成分に含まれるアンモニアや酢酸イオンなどが脱離せ
ず、触媒表面上の活性点が十分に露出しないために、や
はり活性低下を引き起こす。焼成は除々に行うことが望
ましい。
【0039】本発明の水素化処理用触媒は、所望に応じ
て、他の水素化処理用触媒と混合して使用することがで
きる。他の水素化処理用触媒としては、公知のものを使
用することができる。
【0040】(炭化水素油の水素化処理方法)次に、本
発明の水素化処理用触媒を用いる炭化水素油の水素化処
理法について説明する。水素化処理に供される炭化水素
油は、特に限定されるものではなく、たとえば石油原油
の常圧蒸留留出油、常圧蒸留残渣油、減圧蒸留留出油、
分解軽油留分またはこれらの混合油などいずれも用いる
ことができる。特に、脱硫および脱窒素を同時に行うこ
とが困難な減圧軽油、分解軽油および直留軽油などは、
好適に供することができる。
【0041】減圧軽油は、常圧蒸留残渣油をさらに減圧
蒸留して得られ、約370〜610℃の範囲の沸点を有
する留出油であり、硫黄分、窒素分および金属分を相当
量(たとえば硫黄分2.0重量%、窒素分800重量p
pm)含有する。硫黄分としては、たとえば4−メチル
ジベンゾチオフェン、4,6−ジメチルジベンゾチオフ
ェンなどの硫黄化合物が含有され、窒素分としてはピサ
ジン類、アミン類、アミド類などの塩基性窒素化合物
や、ピロール類などの弱塩基性窒素化合物が含有され、
金属分としてはニッケル、バナジウム、鉄などが含有さ
れる。本発明の水素化処理方法によれば、このような減
圧軽油の脱硫および脱窒素を最も効率よく行うことがで
きる。
【0042】また、分解軽油としては、残渣油をコーカ
ーおよびビスブレーカーなどで熱分解して得られる約2
00℃以上の沸点を有する軽油留分、接触分解装置から
得られるライトサイクルガスオイル(LCGO)および
ヘビーサイクルガスオイル(HCGO)などを挙げるこ
とができる。
【0043】水素化処理の反応条件は、特に限定される
ものではないが、炭化水素油の種類、目標とする脱硫率
および脱窒素率などにより選択することができる。すな
わち、反応温度;200〜500℃、好ましくは280
〜420℃、反応圧力;1〜200kg/cm 、水
素含有ガスレイト;100〜270L/L、および液空
間速度;0.05〜5.0V/H/V、好ましくは0.
5〜4.0V/H/Vを採用することができる。たとえ
ば、反応温度370℃、反応圧力60kg/cm
水素含有ガスレイト214L/L(1200SCF/
B)、および液空間速度1.0V/H/Vである。水素
含有ガスとしては、水素濃度が60〜100%の範囲の
ものを用いることができる。本発明の水素化処理用触媒
は、活性劣化が比較的早く過酷度の高い反応条件下、特
に低反応圧においても、高い脱硫率および脱窒素率を達
成することができる。
【0044】炭化水素油の水素化処理を行うにあたり、
水素化処理用触媒は、固定床、流動床、沸騰床または移
動床のいずれの形式でも使用することができるが、装置
面または操作上から、通常、固定床を採用することが好
ましい。また、二基以上の複数基の反応塔を結合して水
素化処理を行い、高度の脱硫率と脱窒素率を達成するこ
とができる。特に、炭化水素油が重質油である場合に
は、多段反応塔を使用するのが好ましい。
【0045】さらに、本発明の水素化処理方法において
は、炭化水素油の水素化処理に先立ち、水素化処理用触
媒を予備硫化することが好ましい。予備硫化は、焼成し
た水素化処理用触媒を反応塔内に充填した後、含硫留出
油を反応塔に供給し、温度;150〜400℃、圧力
(全圧);20〜100kg/cm、液空間速度;
0.3〜2.0V/H/Vおよび水素含有ガスレイト;
50〜1500L/Lの反応条件下で接触させ、活性成
分の硫化処理を行い、その後、含硫留出油を炭化水素油
に切り替え、炭化水素油の脱硫および脱窒素に対応した
運転条件に設定し、水素化処理の運転を開始する。硫化
処理の方法としては、上記の如き方法の他に、硫化水素
その他の硫黄化合物を触媒と直接接触させるか、または
適当な炭化水素油に添加してこれを触媒と接触させる方
法を採用することもできる。
【0046】
【実施例】本発明を実施例に基づいて説明する。なお、
本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるもので
はない。
【0047】以下の実施例1〜4および比較例1〜3に
おいて用いた各触媒の物性(比表面積、細孔容積、29
Si-核磁気共鳴分析)の測定方法および触媒活性評価
方法は、次の通りである。 (1)比表面積:窒素吸着法(BET法)により測定し
た。 (2)細孔容積:窒素吸着法(BJH法)によって測定
した。 窒素吸着法については、P.H.エメット他著「キャタ
リシス」第1巻、第123頁(ラインホールド・パブリ
ッシング・カンパニー発行)(1959年)[P.H.Emme
tt,et.al.“Catalysis”,Vol.1,p123(1959)(Reinhold P
ublishing Co.)]、および触媒工学講座、第4巻、第6
9頁〜第78頁(地人書館発行)(昭和39年)に記載
されている。また、窒素吸着法については、多分子層吸
着に基づく補正の方法が種々提案されているが、本発明
における細孔容積に関するデータは吸着等温線の吸着側
を使用しBJH法により計算した。BJH法について
は、E.P.バレット、L.G.ジョイナーおよびP.
P.ハレンダ著「アメリカ化学協会誌」第73巻、第3
73頁(1951年)[E.P.Barrett,L.G.Joyner andP.
P.Halenda,“J.of Amer.Chem.Soc.”,73,373(1951)]に
記載されている。 (3)29Si−核磁気共鳴分析:前記した方法で測定
した。
【0048】(4)触媒活性評価方法 (i)試験油 試験油は、中東原油から得られた減圧軽油を用いた。試
験油の性状を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】(ii)触媒活性評価 触媒活性評価は、固定床式流通式反応装置を用いて行っ
た。先ず、触媒を反応管に充填し、試験油に二硫化炭素
(CS)を3容量%含有させて調製した予備硫化油
を、40時間通油して触媒の予備硫化を行った。次い
で、試験油を約24時間流通させて、反応平衡状態の生
成油を採取した。そして、試験油中の硫黄分および窒素
分と、生成油中の硫黄分および窒素分の各測定結果か
ら、触媒の脱硫活性および脱窒素活性を求めた。反応条
件、および生成油の硫黄分および窒素分を表1に示す。
【0051】(実施例1)純水3リットルを約70℃に
加熱し、これにアルミン酸ナトリウム220gを溶解さ
せて、pH約12のアルミン酸ナトリウム水溶液を調製
した。次いで、硝酸溶液を添加して25分間かけて所定
のpH(8.8〜9.2)に調整した。その後、温度7
0℃で0.5時間熟成して、アルミナ水和物の沈殿(ゲ
ル)を含む水溶液を調製した。得られた水溶液のpHが
約9を維持するように、必要に応じて硝酸溶液を加えて
調節しながら、珪酸ナトリウム水溶液(3号水ガラス4
9g、純水200g)を21分間かけて加えた。その
後、温度約70℃で0.5時間熟成して、アルミナ水和
物の表面にシリカ水和物が沈着した沈殿粒子を含むスラ
リー液を調製した。このスラリー液をろ過し、次いでろ
液のナトリウム濃度が5ppm以下になるまで炭酸アン
モニウム水溶液で洗浄して、ケーキ状のシリカ−アルミ
ナ担体を調製した。このケーキ状のシリカ−アルミナ担
体を、約80℃の混練機中で成型可能な含水量になるま
で乾燥しながら混練し、押し出し成型機により、1.5
mmφの円柱状ペレットを成型した。成型されたペレッ
トは、120℃で16時間乾燥し、さらに700℃で3
時間焼成し担体を調製した。担体を 29Si−核磁気共
鳴分析したところ、表2に示す結果を得た。
【0052】ついで、このシリカ−アルミナ担体に、C
oO量として4重量%,NiO量として1重量%になる
ように、別に調製した硝酸コバルトの水溶液(コバルト
液)および硝酸ニッケルの水溶液(ニッケル液)を含浸
させ、120℃で乾燥した後、450℃で焼成して、コ
バルトおよびニッケルを担時させたシリカ−アルミナ担
体を調製した。次に、MoO量として16重量%とな
るように、別に調製したパラモリブデン酸アンモニウム
の水溶液(モリブデン液)を、先に調製したシリカ−ア
ルミナ担体(コバルトおよびニッケルを担時させたも
の)に含浸させ、120℃で乾燥した後、500℃で焼
成して触媒Aを調製した。触媒A中のシリカ含有量は1
2.2重量%であった。
【0053】次いで、触媒Aの触媒活性評価を行い、そ
の脱硫活性および脱窒素活性を求めた。触媒Aの物性
(化学組成、比表面積、細孔容積、29Si−核磁気共
鳴分析)および触媒活性評価の結果を表2に示す。
【0054】
【表2】
【0055】(比較例1)珪酸ナトリウム水溶液(3号
水ガラス49g、純水200g)を21分間かけて加え
る操作に替えて、珪酸ナトリウム水溶液(3号水ガラス
49g、純水200g)を5分以内に加えたこと以外
は、実施例1と同様にして、触媒aを調製した。触媒a
中のシリカ含有量は12.5重量%であった。次いで、
触媒aの触媒活性評価を行い、その脱硫活性および脱窒
素活性を求めた。触媒aの物性(化学組成、比表面積、
細孔容積、29Si−核磁気共鳴分析)および触媒活性
評価の結果を表3に示す。
【0056】
【表3】
【0057】(実施例2)硝酸溶液を添加して25分間
かけて所定のpH(8.8〜9.2)に調整する操作に
替えて、硝酸溶液を添加して24分間かけて所定のpH
(8.8〜9.2)に調整したこと、および珪酸ナトリ
ウム水溶液(3号水ガラス49g、純水200g)を2
1分間かけて加える操作に替えて、珪酸ナトリウム水溶
液(3号水ガラス69g、純水200g)を20分間か
けて加えたこと以外は、実施例1と同様にして、触媒B
を調製した。触媒B中のシリカ含有量は16.4重量%
であった。次いで、触媒Bの触媒活性評価を行い、その
脱硫活性および脱窒素活性を求めた。触媒Bの物性(化
学組成、比表面積、細孔容積、29Si−核磁気共鳴分
析)および触媒活性評価の結果を表2に示す。
【0058】(実施例3)珪酸ナトリウム水溶液(3号
水ガラス69g、純水200g)を20分間かけて加え
る操作に替えて、珪酸ナトリウム水溶液(3号水ガラス
69g、純水200g)を33分間かけて加えたこと以
外は、実施例2と同様にして、触媒Cを調製した。触媒
C中のシリカ含有量は16.5重量%であった。次い
で、触媒Cの触媒活性評価を行い、その脱硫活性および
脱窒素活性を求めた。触媒Cの物性(化学組成、比表面
積、細孔容積、29Si−核磁気共鳴分析)および触媒
活性評価の結果を表2に示す。
【0059】(比較例2)珪酸ナトリウム水溶液(3号
水ガラス69g、純水200g)を20分間かけて加え
る操作に替えて、珪酸ナトリウム水溶液(3号水ガラス
69g、純水200g)を10分以内に添加したこと以
外は、実施例2と同様にして、触媒bを得た。触媒b中
のシリカ含有量は16.8重量%であった。次いで、触
媒bの触媒活性評価を行い、その脱硫活性および脱窒素
活性を求めた。触媒bの物性(化学組成、比表面積、細
孔容積、29Si−核磁気共鳴分析)および触媒活性評
価の結果を表3に示す。
【0060】(実施例4)硝酸溶液を添加して25分間
かけて所定のpH(8.8〜9.2)に調整する操作に
替えて、硝酸溶液を添加して20分間かけて所定のpH
(8.8〜9.2)に調整したこと、および珪酸ナトリ
ウム水溶液(3号水ガラス49g、純水200g)を2
1分間かけて加える操作に替えて、珪酸ナトリウム水溶
液(3号水ガラス31g、純水200g)を20分間か
けて加えたこと以外は、実施例1と同様にして、触媒D
を調製した。触媒D中のシリカ含有量は8.3重量%で
あった。次いで、触媒Dの触媒活性評価を行い、その脱
硫活性および脱窒素活性を求めた。触媒Dの物性(化学
組成、比表面積、細孔容積、29Si−核磁気共鳴分
析)および触媒活性評価の結果を表2に示す。
【0061】(比較例3)珪酸ナトリウム水溶液(3号
水ガラス31g、純水200g)を20分間かけて加え
る操作に替えて、珪酸ナトリウム水溶液(3号水ガラス
31g、純水200g)を1分以内に加えたこと以外
は、実施例4と同様にして、触媒cを得た。触媒c中の
シリカ含有量は8.2重量%であった。次いで、触媒c
の触媒活性評価を行い、その脱硫活性および脱窒素活性
を求めた。触媒cの物性(化学組成、比表面積、細孔容
積、29Si−核磁気共鳴分析)および触媒活性評価の
結果を表3に示す。
【0062】表1および表3から、明らかなように、触
媒A、B、CおよびDを用いた実施例1〜4は、触媒
a、bおよびcを用いた比較例1〜3に較べて、優れた
脱硫活性および脱窒素活性を示した。
【0063】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的に説明したよう
に、本発明によれば、シリカ−アルミナ系触媒担体に少
なくとも1種の水素化活性金属成分を担持してなる水素
化処理用触媒において、(1)シリカ含有量は、担体全
重量を基準として5〜40重量%であり、(2)核磁気
共鳴分析(29Si−NMR)で得られたスペクトル
は、(i) −80ppmにおけるピークの面積が、全ピー
クの合計面積に対して10%以上、かつ(ii)−80pp
m、−86ppmおよび−92ppmにおけるピークの
合計面積が、全ピークの合計面積に対して20%以上で
あることを特徴とする水素化処理用触媒、および該水素
化処理用触媒の存在下で、炭化水素油を水素と接触させ
て、高度に脱硫および脱窒素することを特徴とする炭化
水素油の水素化処理方法を提供することができた。この
ような水素化処理用触媒により、直留軽油、減圧軽油、
分解軽油、ライトサイクルガスオイル、ヘビーサイクル
ガスオイルなどの炭化水素油を、高い脱硫率と同時に高
い脱窒素率で水素化処理することができ、さらに水素化
分解、水素化脱芳香族、水素化精製などの処理を高度に
行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水素化処理用触媒を、29Si−核磁
気共鳴分析して得られたスペクトルの例を示す図であ
る。
【図2】本発明の水素化処理用触媒を構成する担体を、
29Si−核磁気共鳴分析して得られたスペクトルの例
を示す図である。
【符号の説明】
1 実測スペクトル。 2 6個のピーク(ピーク3〜8)の合成スペクトル。 3 波形分離して得た−80ppmにおけるピーク。 4 波形分離して得た−86ppmにおけるピーク。 5 波形分離して得た−92ppmにおけるピーク。 6 波形分離して得た−98ppmにおけるピーク。 7 波形分離して得た−104ppmにおけるピーク。 8 波形分離して得た−110ppmにおけるピーク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10G 45/10 C10G 45/10 Z 45/48 45/48 47/02 47/02 49/04 49/04 // B01J 23/88 B01J 23/88 M (72)発明者 戸島 宏 埼玉県入間郡大井町西鶴ヶ岡一丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカ−アルミナ系触媒担体に少なくと
    も1種の水素化活性金属成分を担持してなる水素化処理
    用触媒において、(1)シリカ含有量は、担体全重量を
    基準として2〜40重量%であり、(2)核磁気共鳴分
    析(29Si−NMR)で得られたスペクトルは、 (i)−80ppmにおけるピークの面積が、全ピーク
    の合計面積に対して10%以上、かつ(ii)−80pp
    m、−86ppmおよび−92ppmにおけるピークの
    合計面積が、全ピークの合計面積に対して20%以上で
    あることを特徴とする水素化処理用触媒。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の水素化処理用触媒の存在
    下で、炭化水素油を水素と接触させて、高度に脱硫およ
    び脱窒素することを特徴とする炭化水素油の水素化処理
    方法。
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