JP2000041670A - 脱臭システムおよび脱臭装置 - Google Patents

脱臭システムおよび脱臭装置

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JP2000041670A
JP2000041670A JP10216143A JP21614398A JP2000041670A JP 2000041670 A JP2000041670 A JP 2000041670A JP 10216143 A JP10216143 A JP 10216143A JP 21614398 A JP21614398 A JP 21614398A JP 2000041670 A JP2000041670 A JP 2000041670A
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honeycomb
gas
deodorant
unit
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JP10216143A
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English (en)
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Motoya Mori
元哉 毛利
Tatsuro Takeuchi
辰郎 竹内
Masaharu Tsunetani
昌春 恒谷
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 臭気成分を長期間に亘り高度に脱臭処理す
る。 【解決手段】 脱臭装置は、微生物の作用により臭気成
分を脱臭するための生物脱臭剤5 を備えた第1の脱臭ユ
ニット1と、この脱臭ユニットの下流に配置され、かつ
ハニカム状脱臭剤24を備えた第2の脱臭ユニット21
と、第1の脱臭ユニットと第2の脱臭ユニットとの間に
介在する気液分離ユニット11とを備えている。ハニカ
ム状脱臭剤24は、薬品担持活性炭ハニカムで構成でき
る。このシステムにおいて、水性媒体を供給しながら、
臭気成分を含むガスを、生物脱臭剤5で処理した後、気
液分離し、分離後のガスをさらにハニカム状脱臭剤24
と接触させることにより、ほぼ完全に脱臭できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、悪臭発生源又は悪
臭発生施設、例えば、下水処理場,汚泥処理場,屎尿処
理場,畜産施設,化学工場,塗装工場,肥料工場などか
ら発生する臭気成分(悪臭又は異臭ガス)を有効に脱臭
処理できる脱臭システムおよび脱臭装置に関する。
【0002】
【従来の技術】悪臭発生源(例えば、下水処理場や汚泥
処理場など)からは、種々の臭気成分が発生する。臭気
成分の主成分は、硫化水素,メチルメルカプタンなどの
硫黄系化合物、アンモニア,アミン類などの窒素含有化
合物、アルデヒド類などである。このような臭気成分を
除去して脱臭するため、活性炭の他、種々の薬品を担持
した活性炭が提案されている。例えば、無機酸(塩酸,
硫酸,リン酸など)又はその塩、有機酸(酢酸,クエン
酸など)又はその塩、無機塩基(ナトリウム,カリウム
などのアルカリ金属水酸化物や炭酸塩など)又はその
塩、触媒活性を有する各種金属化合物(Mn, Fe, C
uなどの金属の酸化物又はその塩)を担持した活性炭が
提案されている。さらに、活性炭の形態として、粉粒状
活性炭,繊維状活性炭やハニカム状活性炭も知られてい
る。
【0003】しかし、このような脱臭剤は悪臭成分の吸
着につれて吸着除去能が低下する。そのため、長期間に
亘り高い脱臭能を維持できず、臭気成分のリークが生じ
脱臭剤の交換が必要となる。また、脱臭剤の再生も煩雑
である。
【0004】臭気成分を微生物の作用により脱臭するこ
とも知られている。例えば、特公平7−14344号公
報には、廃水や悪臭ガスを生物化学的に処理するため、
多孔質セラミックス顆粒を熱可塑性ポリマー顆粒の周囲
に溶着させた担体に、微生物を固定化した微生物脱臭剤
が開示されている。特公平3−65208号公報には、
活性炭やゼオライトなどの粉状無機物質により被覆され
た冷水不溶性顆粒状含水性ポリマー担体を通気筒内に充
填し、微生物を馴養した後、前記充填層に悪臭廃棄を通
気する生物脱臭方法が開示されている。有機性排水など
を生物化学的に処理するため、特開平9−163981
号公報には、多孔質核体の表面に、微生物と粉末活性炭
とを固定化剤により包括固定した包括固定化微生物担体
が開示されている。
【0005】このような微生物脱臭剤は、悪臭成分を分
解可能な微生物を担体に着生して、生物脱臭装置に充填
し、脱臭装置に悪臭成分含有ガスを流通させることによ
り、臭気成分を微生物の作用により長期間に亘り有効に
分解できる。
【0006】しかし、微生物脱臭剤では、臭気成分を含
む被処理ガスを高い空間速度で供給すると、臭気成分の
リークが生じるため、被処理ガスの処理速度が低減す
る。そのため、臭気成分のリークを防止しつつ、大きな
空間速度および線速度で臭気成分を脱臭処理できない。
さらに、臭気成分を微生物脱臭により完全に脱臭するた
めには、装置および設備が膨大となり、コンパクトな装
置または設備で臭気成分を完全に脱臭することが困難で
ある。さらに、例えば、雨天時の汚泥負荷の高い初期雨
水を一時的に貯溜し、晴天時に幹線に返水するシステム
では、汚泥負荷の高い初期雨水が貯溜池に流入すると
き、高濃度の臭気が発生する。また、臭気発生源からの
臭気成分の濃度も外的要因により大きく変動する。この
ように、臭気成分の濃度が急激に増加すると、微生物脱
臭剤では、確実かつ迅速に臭気成分を脱臭処理できず、
臭気成分のリークが生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、臭気成分を長期間に亘り高い効率で脱臭処理できる
脱臭システム又はプロセスおよび脱臭装置を提供するこ
とにある。
【0008】本発明の他の目的は、圧力損失の増加を抑
制しつつ、臭気成分を長期間に亘り効率よく脱臭できる
脱臭システム又はプロセスおよび脱臭装置を提供するこ
とにある。
【0009】本発明の他の目的は、臭気成分の濃度が変
動したとしても、臭気成分を長期間に亘り確実かつ効率
よく脱臭できる脱臭システム又はプロセスおよび脱臭装
置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討の結果、生物学的脱臭と物理化
学的脱臭とを組合わせて特定の順序で臭気成分を処理す
ると、臭気成分を長期間に亘り高度に脱臭できることを
見いだし、本発明を完成した。
【0011】すなわち、本発明の脱臭システムでは、臭
気成分を、微生物の作用により脱臭処理した後、ハニカ
ム状脱臭剤と接触させることにより、臭気成分を脱臭す
る。このシステムにおいて、水性媒体を供給しながら、
臭気成分を含むガスを、微生物が付着又は固定化した処
理剤で処理した後、気液分離し、分離後のガスをさらに
ハニカム状脱臭剤で処理してもよい。さらに、微生物に
よる脱臭処理では、臭気成分の大部分( 例えば、75〜9
9.5容量%) を除去し、ハニカム状脱臭剤による処理で
は、実質的に完全に臭気成分を除去( 例えば、臭気成分
のうち25〜0.5 容量%) を除去することができる。臭気
成分を含むガスは、ハニカム状脱臭剤で、線速度0.1
〜5m/秒で処理してもよい。
【0012】本発明の脱臭装置は、微生物の作用により
臭気成分を脱臭するための第1の脱臭ユニットと、この
脱臭ユニットの下流に配置され、かつハニカム状脱臭剤
を備えた第2の脱臭ユニットとで構成されている。この
装置において、脱臭剤は、薬品担持活性炭ハニカム又は
薬品担持セラミックハニカムで構成でき、第1の脱臭ユ
ニットは、微生物が付着又は固定化したハニカムを備え
ていてもよい。さらに、第1の脱臭ユニットと第2の脱
臭ユニットとの間には、気液分離装置を介在させてもよ
い。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、必要により添付図面を参
照しつつ、本発明を詳細に説明する。
【0014】図1は本発明の脱臭装置の一例を示す概略
図である。
【0015】本発明の装置は、微生物の作用により臭気
成分を脱臭するための第1の脱臭ユニット1と、この脱
臭ユニットの下流側に配設され、かつハニカム状脱臭剤
24を備えた第2の脱臭ユニット21とを備えている。
第1の脱臭ユニット1と第2の脱臭ユニット21との間
には、気液分離ユニット11が介在しているとともに、
この気液分離ユニットと第2の脱臭ユニット21との間
には、給気手段としてのブロワー16が配設されてい
る。
【0016】第1の脱臭ユニット(生物脱臭装置)1
は、臭気成分を含むガスを供給するための供給ライン2
に接続され、かつチャンバー4内に延びる被処理ガスラ
イン3と、前記チャンバー4内に充填又は装着された生
物脱臭剤5と、前記チャンバー4のうち生物脱臭剤5の
上流部に配設され、かつ散水ポンプ7により水性媒体を
生物脱臭剤5に散布するための散布ライン6と、前記チ
ャンバー4のうち生物脱臭剤5の下流に接続され、かつ
生物学的に脱臭処理されたガスを排出するための排出ラ
イン8とを備えている。なお、この例では、複数の第1
の脱臭ユニット(生物脱臭装置)1が並列に接続され、
供給ライン1からの臭気成分は、下降流によりそれぞれ
の脱臭ユニット1で処理されて、生物脱臭剤5を通過し
た水性媒体とともに排出ライン8から排出される。ま
た、この例では、生物脱臭剤5は充填塔式にチャンバー
4内に充填されている。
【0017】前記生物脱臭装置1で処理された臭気成分
を含むガスと散水された水性媒体とを分離するため、排
出ライン8は気液分離ユニット11のチャンバー12内
の上部空間に延出している。このチャンバーの下部に
は、貯溜した水性媒体を排出するためのオーバーフロー
管13が接続され、チャンバー13の底部には、バルブ
を備えたドレイン管14が接続されている。チャンバー
12の上部の気相(残存する臭気成分を含む被処理ガ
ス)は、接続ライン15を通じて、吸気ブロワー16に
より第2の脱臭ユニット21に供給される。
【0018】第2の脱臭ユニット21は、ケーシング2
2と、このケーシングの下部に配設されたフィルタ23
と、このフィルタの上部に充填又は装着されたハニカム
状脱臭剤24とを備えている。第2の脱臭ユニット21
において上向流により被処理ガスを処理するため、前記
接続ライン15は、ケーシング22のうち、フィルタ2
3の下部空間に接続されている。フィルタ23により夾
雑物が除去され、かつハニカム状脱臭剤24で処理され
た被処理ガスは、ケーシング22の上部に形成された排
気口25から排出される。
【0019】なお、第2の脱臭ユニット21のケーシン
グ22内には、結露を防止するため保温材又は断熱材2
6が取り付けられているとともに、上部で結露した液滴
がハニカム状脱臭剤24を濡らすのを防止するため、ケ
ーシング22の内壁には結露水受27が形成され、この
水受27に溜まった水は排液ライン28を通じてケーシ
ング22の系外へ排出される。
【0020】このような装置では、吸気ブロワー16に
より吸引し、水性媒体を散布又は供給しながら、第1の
脱臭ユニット1により大部分の臭気成分を生物学的に脱
臭でき、脱臭処理された気相と水性媒体とを気液分離ユ
ニット11で分離し、分離された気相中の臭気成分は、
第2の脱臭ユニット21の脱臭剤との接触により物理化
学的に高度に(ほぼ完全に)脱臭できる。特に、第1の
脱臭ユニット1の生物脱臭剤5により長期間に亘り有効
に脱臭処理できるので、第2の脱臭ユニット21のハニ
カム状脱臭剤24の脱臭能の低下を抑制できるととも
に、吸着・脱臭能の高いハニカム状脱臭剤24により、
臭気成分の濃度が薄くても高度に脱臭できる。さらに、
複数の第1の脱臭ユニット1により生物脱臭した被処理
ガスを集合(合流)させて、ハニカム状脱臭剤24を備
えた第2の脱臭ユニット21によリ物理化学的に脱臭し
ているので、生物脱臭剤とハニカム状脱臭剤との負荷を
分担又は分散できる。すなわち、生物脱臭に適した空間
速度および線速度で生物学的に脱臭できるとともに、集
合した被処理ガスを、高い空間速度および線速度で効率
よく物理化学的に脱臭でき、臭気成分を長期間に亘り高
い効率で脱臭処理できる。また、全体として第1の脱臭
ユニットの設置スペースや規模を減少でき、コンパクト
な第2の脱臭ユニット21で有効に脱臭できる。なお、
生物脱臭単独では大きな設備やスペースを必要とするだ
けでなく、処理速度を向上させることが困難である。さ
らには、複数の生物脱臭装置と第2の脱臭ユニットとを
組み合わせているので、臭気成分の濃度が変動したとし
ても、臭気成分を長期間に亘り確実かつ効率よく脱臭で
きる図2は本発明の脱臭装置の他の例を示す概略構成図
である。
【0021】この装置の基本的構成は、気液分離を第2
の脱臭ユニット内で行っている点を除き、前記図1に示
す装置と同様である。すなわち第1の脱臭ユニット1で
処理された臭気成分含有ガスは、散水された水性媒体と
ともに、排出ライン8を通じて、第2の脱臭ユニット3
1に供給される。第2の脱臭ユニット31は、フィルタ
33により上部空間と下部空間とに区画されたケーシン
グ32と、このケーシングの下部に接続され、かつ下部
空間内に貯留した水性媒体を排出するためのオーバーフ
ロー管34と、ケーシング32の底部に接続された、バ
ルブを備えたドレイン管35を備えている。さらに、第
2の脱臭ユニット31は、前記フィルタ33の上部空間
にカートリッジ式に交換可能に配設されたハニカム状脱
臭剤36を備えており、ケーシング32の上部の排気ラ
イン37には、処理ガスを排気するための吸気ブロワー
38が設けられている。
【0022】このような装置では、気液分離と物理化学
的脱臭を1つのユニット31で行うことができ、構造を
簡素化できるとともに、前記図1の装置と同様な効果が
得られる。
【0023】前記生物脱臭剤は、臭気成分に対して脱臭
能を有する微生物が生育可能な種々の担体と、この担体
に付着又は固定化した微生物とで構成できる。担体とし
ては、有機又は無機の種々の物質が使用できる。代表的
な担体は、無機物質、例えば、天然材料(ゼオライト,
セピオライト,ビート,木炭など)、無機物(活性炭な
どの炭素材,多孔質ガラス,ガラスファイバー,シリ
カ,アルミナ,ジルコニアなどのセラミックス,陶磁
器,レンガなど)、有機物(含水ポリマー、吸水性樹脂
などの親水性樹脂、セルロース誘導体、オレフイン系樹
脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系
樹脂、ナイロン系樹脂、ポリビニルアルコール,ポリウ
レタン系樹脂など)で構成できる。担体は、有機物と無
機物との複合体、例えば、活性炭で被覆又は付着した有
機担体物質であってもよい。また、担体は、親水化処理
してもよい。
【0024】担体の形状は特に制限されず、無定形状
(破砕状)、粉粒状、球状、ペレット状、中空円柱状、
多面体(サイコロ状)、繊維状、サドル状などの形状の
他、シート状、短冊状などの二次元的形状やハニカム
状、ブロック状などの三次元的形状のいずれであっても
よい。好ましい担体形状は、脱臭能の高い多孔性担体、
特にハニカム状担体である。微生物が付着又は固定化し
たハニカム状担体を生物脱臭剤として利用すると、圧力
損失の増加を抑制しつつ、臭気成分を長期間に亘り効率
よく脱臭できる。
【0025】多孔性担体の構造は、多数の孔を有する多
孔質(多孔構造)であればよく、三次元網目構造のネッ
トワーク状の孔を有していてもよい。
【0026】担体のサイズは特に制限されず、通常、平
均径として、1〜50mm、好ましくは5〜40mm、
さらに好ましくは10〜30mm程度である。
【0027】多孔性担体の孔の平均孔径は、例えば、
0.1μm〜3mm、好ましくは0.5μm〜2mm、
さらに好ましくは1μm〜1mm程度である。孔は、担
体内に独立気泡として一部が存在していてもよいが、少
なくとも担体の表面の異なる部位で入口と出口が開放し
た連続孔構造を有するのが好ましい。特に、孔(又は細
孔)は、担体の異なる部位で開放(又は貫通)した連通
孔を形成するのが好ましく、担体の内部では、網目状な
どの形態で互いに連通していてもよい。
【0028】なお、多孔性担体の孔内に、隙間を形成し
て(すなわち通気可能に)活性炭などの粉粒状担体を保
持させてもよい。多孔性担体に対する粉粒状担体の使用
量は、圧力損失が大きく増大しない範囲から選択でき、
例えば、多孔性担体100重量部に対して0.5〜10
0重量部、好ましくは1〜70重量部、さらに好ましく
は3〜50重量部程度である。なお、多孔質担体内で臭
気成分を含むガスを通気可能とするため、活性炭が保持
された多孔性担体の空隙率は、例えば、10〜90体積
%、好ましくは30〜80体積%、さらに好ましくは5
0〜80体積%程度である。なお、空隙率(気孔率とも
いう)とは、乾燥時における担体容積に対する担体内の
細孔容積の比を表す。
【0029】複合担体〔例えば、有機担体と無機担体
(活性炭など)との複合担体、多孔性担体と孔内に保持
された粉粒状担体との複合担体など〕の調製には、必ず
しもバインダーは必要ではないが、通常、バインダーを
用いて複合担体を得ることができる。バインダーとして
は、微生物の棲息に悪影響を及ぼさない限り、有機系バ
インダー(熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂)および無
機系バインダーのいずれも使用できる。有機系バインダ
ーには、熱可塑性樹脂(オレフィン系樹脂、酢酸ビニル
系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂,アクリル系樹
脂,スチレン系樹脂,ポリエステル系樹脂,ポリアミド
系樹脂,熱可塑性ポリウレタン樹脂,セルロース誘導
体,天然樹脂,多糖類など)、熱硬化性樹脂(ウレタン
系樹脂,エポキシ系樹脂,フェノール系樹脂,フラン系
樹脂,ユリア系樹脂,シリコーン系樹脂,熱硬化性アク
リル系樹脂など)が例示でき、無機系バインダーには、
例えば、木節粘土,活性白土などの粘土鉱物が含まれ
る。これらのバインダーは単独で又は二種以上組合わせ
て使用できる。バインダーは親水性であるのが好まし
い。
【0030】生物脱臭剤の充填層における空間率は、担
体の形状にも依存するが、通常、30〜80容量%程度
である。空間率は充填容積に対する担体粒子間の空隙容
積の割合(又は比)を示す。
【0031】なお、第1の脱臭ユニットにおいて、生物
脱臭剤はチャンバーに対してカートリッジ式に交換可能
に装着してもよい。また、第1の脱臭ユニットは単一の
脱臭ユニットで構成してもよく、複数の脱臭ユニットで
構成する場合、脱臭ユニットの数は臭気成分の濃度や発
生源の種類などに応じて2〜20程度の範囲から適当に
選択でき、複数の脱臭ユニットは並列及び/又は直列に
接続してもよい。
【0032】前記気液分離ユニットは、第2の脱臭ユニ
ットでの脱臭を損なわない限り、特に必要ではない。ま
た、気液分離ユニットの構造は図示する例に限らず、種
々の構造が採用できる。
【0033】第2の脱臭ユニット内のハニカム状脱臭剤
の種類は特に制限されず、ハニカムには、例えば、活性
炭ハニカム、セラミックスハニカムなどであってもよ
い。ハニカム状脱臭剤(特にハニカム状活性炭)は、圧
力損失が小さく、被処理ガスとの接触表面積が大きいの
で、低濃度の臭気成分を含む被処理ガスであっても効率
よく除去できる。
【0034】活性炭の由来は特に制限されず、例えば、
木質系活性炭(椰子殻,木粉など),石炭系活性炭,ピ
ッチ系活性炭,樹脂系活性炭(ポリアクリロニトリル、
レーヨン、フェノール樹脂から誘導される活性炭など)
のいずれであってもよい。さらに、活性炭は、賦活処理
された活性炭であってもよく、賦活処理は、ガス賦活
(水蒸気,炭酸ガス,酸素などによる賦活)、薬品賦活
(塩化亜鉛などによる賦活)のいずれであってもよい。
又,活性炭の原料を予めハニカム状に成形した後、賦活
して活性炭ハニカムを調製してもよい。
【0035】活性炭の細孔径は、通常、100オングス
トローム以下(例えば、2〜100オングストローム,
好ましくは3〜50オングストローム程度)である。
【0036】活性炭の比表面積は、悪臭又は異臭成分に
対する吸着能を損なわない限り特に制限されず、例え
ば、BET比表面積は、通常、100〜3000m2
g、好ましくは200〜2500m2 /g、さらに好ま
しくは300〜2000m2 /g程度である。ハニカム
状活性炭のBET比表面積は、通常、200〜3000
2 /g、好ましくは300〜2500m2 /g程度で
ある。このような比表面積を有する活性炭を用いると、
吸着能を高めることができる。なお、活性炭やハニカム
は、種々の結合剤、例えば、粘土鉱物、前記例示のバイ
ンダーなどを含有していてもよい。
【0037】また、ハニカム状脱臭剤のセル数は10〜
1500個/inch2 、好ましくは20〜1000個/in
ch2 、さらに好ましくは25〜750個/inch2 程度で
ある。このようなセル数を有するハニカムを用いると、
吸着能を低下させることなく通気抵抗を小さくできる。
ハニカム状脱臭剤は1個のハニカムで形成してもよく、
複数個のハニカムで形成してもよい。複数個のハニカム
は、必要に応じて厚み方向とともに、縦及び/又は横方
向に配置してもよい。ハニカム状脱臭剤の厚みは、臭気
成分の除去効率が低下しない範囲で選択でき、例えば、
1個当り、5mm以上、好ましくは7.5mm以上(例
えば7.5〜200mm程度)、さらに好ましくは10
mm以上(例えば10〜30mm程度)である。なお、
ハニカム状脱臭剤の開口率は、50〜80%、好ましく
は55〜75%程度である。
【0038】ハニカム状脱臭剤は薬品無担持ハニカムで
あってもよいが、好ましいハニカムは薬品担持活性炭ハ
ニカム又は薬品担持セラミックハニカム、特に薬品担持
活性炭ハニカムである。薬品担持ハニカムとしては、酸
性化合物、アルカリ性化合物、中性化合物などの種々の
薬品が使用でき、例えば、酸担持ハニカム〔例えば、ク
エン酸又はクエン酸アルカリ金属塩を担持した活性炭ハ
ニカム(特開昭59−151963号公報参照)、リン
酸系化合物を1〜20重量%担持した活性炭ハニカム
(特開昭59−227704号公報参照)、固体酸を担
持したハニカム状脱臭剤(特開昭61−172561号
公報)など〕、酸、アルカリや、ハロゲン化鉄などの弱
酸性薬品を担持した薬品担持ハニカム(特開昭62−2
62742号公報)、硫酸などの酸又はアルカリを0.
1〜20重量%添着したハニカム(特開昭52−638
82号公報)、ヨウ素類を担持したハニカム〔例えば、
ヨウ素やヨウ化アンモニウムを担持した活性炭ハニカム
(英国特許1090306号明細書参照)、ヨウ素の酸
化物及び/又はヨウ素のオキソ酸を活性炭に担持させた
ハニカム脱臭剤(特公昭62−9377号公報参照)な
ど〕、過マンガン酸カリウムとリン酸とを担持した活性
炭ハニカム、ヨウ素又はヨウ素化合物とリン酸とを担持
したハニカム〔例えば、ヨウ素又はヨウ素化合物と、ホ
ウ酸又はリン酸とを担持したハニカム(特開昭50−1
31847号公報)、アルカリ金属ヨウ化物(例えば、
LiI、NaI、KI、KI3 、RbI、CsIなど)
とリン酸(オルトリン酸、縮合リン酸、メタリン酸、ピ
ロリン酸など)とを担持したハニカム(特開平6−12
6166号公報参照)など〕が例示できる。さらに, 薬
品担持ハニカムには、金属化合物を担持したハニカム、
例えば、周期表4A族元素(Ti,Zr,Hfなど),
5A族元素(V,Nbなど),6A族元素(Cr,M
o,Wなど),7A族元素(Mnなど),8族元素(F
e,Co,Rh,Ni,Pd,Ptなど),1B族元素
(Cu,Ag,Auなど),2B族元素(Znなど)の
酸化物を担持したハニカム、4価金属のリン酸塩と二価
金属の水酸化物とを担持したハニカムなども含まれる。
特に,周期表4A族元素(Ti,Zr),7A族元素
(Mn),8族元素(Fe,Co,Ni),1B族元素
(Cu)を含む金属化合物が好ましい。これらの薬品担
持ハニカムは単独で又は二種以上組み合わせて使用で
き、薬品担持ハニカムと無担持ハニカムとを組み合わせ
て使用してもよい。
【0039】好ましいハニカムには、ヨウ素又はヨウ素
化合物とリン酸とを担持したハニカム(特に活性炭ハニ
カム)、特に活性炭1g当たり、ヨウ素として0.00
5〜0.05gのアルカリ金属ヨウ化物と、0.005
〜0.2gのリン酸とを担持した活性炭ハニカムが含ま
れる。
【0040】なお、前記図示する例では、ブロワーを第
1の脱臭ユニットの下流側に配設しているが、送風手段
又は給気手段は、脱臭装置の適当な部位に設けることが
でき、例えば、第1の脱臭ユニットの上流側に設けても
よい。
【0041】[脱臭方法]本発明の脱臭方法(脱臭シス
テム又はプロセス)では、生物学的に臭気成分を消臭又
は脱臭する生物脱臭工程と、生物脱臭により脱臭できな
かった臭気成分を物理化学的に脱臭する脱臭工程とで構
成されている。
【0042】生物脱臭工程では、被処理ガスの入口およ
び処理ガスの出口を備えた第1の脱臭ユニットのチャン
バー内に通気可能に生物脱臭剤が充填又は装着されてい
る。生物脱臭においては、通常、生物脱臭剤の担体又は
その充填層に、微生物を含む水性懸濁液を撒布(接種又
は含浸)し、微生物を担体に付着させ、第1の脱臭ユニ
ットに少量の水性媒体(水及び/又は培養液など)を連
続的又は間欠的に流通しながら、微生物を馴化及び増殖
させることにより生物脱臭剤を調製できる。この生物脱
臭剤に、水性媒体を連続的又は間欠的に供給又は流通さ
せながら、臭気成分含有被処理ガス(特に臭気成分を含
有する空気)を通気することにより脱臭処理できる。な
お、水性媒体は担体が乾燥しない程度に散布させること
ができ、水や培養液の一部を抜き出しながらの循環させ
てもよい。また、前記水性媒体のpHは、微生物の増殖
または育成に適したpH領域、例えば、pH2〜8程度
の範囲から選択できる。
【0043】前記水性媒体や臭気成分含有被処理ガスの
流通方向は特に制限されず、例えば、上方流、向流など
であってもよい。操作性の点から、水性媒体は下向流と
して流通させるのが好ましい。
【0044】悪臭成分の種類は特に制限されず、生物学
的に処理可能な種々の成分、例えば、硫黄含有化合物
(硫化水素,メチルメルカプタンなどのメルカプタン
類、スルフィド類など)、窒素含有化合物(アンモニ
ア,モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルア
ミンなどのアミン類など)、アルデヒド類(ホルムアル
デヒド,アセトアルデヒドなど)、有機酸(ギ酸,酢
酸,プロピオン酸,酪酸,吉草酸などの有機カルボン酸
類など)などが例示できる。被処理ガスは、複数の臭気
成分を含んでいてもよい。臭気成分の濃度は特に制限さ
れず、例えば、0.1〜1000ppm(容量基準)程
度であってもよい。
【0045】なお、被処理ガスの種類によっては、微生
物の活性が有効に作用せず、効率よく微生物脱臭できな
い場合がある。例えば、被処理ガスが、ベンゼン、トル
エン、キシレン、スチレン、ナフタレン、フェノール、
キシロールなどの炭化水素類や芳香族炭化水素類などを
含む場合があるが、このような成分を含むガスであって
も、第2の脱臭ユニットのハニカム状脱臭剤を適当に選
択することにより、臭気成分や有害成分を有効に脱臭又
は除去できる。
【0046】生物脱臭において臭気成分を含む被処理ガ
スの温度は、−10℃〜45℃、好ましくは0〜40℃
程度の範囲から選択でき、通常、室温(例えば、好まし
くは10〜40℃、特に15〜35℃程度)である。
【0047】微生物の種類は、前記臭気成分に応じて活
性汚泥などの微生物源から選択できる。活性汚泥として
は、悪臭発生源又は悪臭発生施設(下水処理場,屎尿処
理場など)の活性汚泥を使用できる。また、活性汚泥か
ら分離した活性の高い微生物や培養した活性の高い微生
物、例えば、硫黄酸化菌(チオバチルスなど)などを用
いてもよい。担体への微生物の付着は、活性汚泥や培養
液への浸漬、活性汚泥や培養液の噴霧などにより行って
もよい。
【0048】前記被処理ガスの空間速度SVは、被処理
ガス中の臭気成分の濃度、微生物の活性などに応じて、
例えば、50〜5000/H、好ましくは100〜20
00/H、さらに好ましくは150〜1000/H(特
に150〜600/H)程度の範囲から選択でき、被処
理ガスの線速度LVは、例えば、0.1〜50cm/
秒、好ましくは1〜40cm/秒、さらに好ましくは3
〜20cm/秒程度の範囲から選択できる。
【0049】物理化学的な脱臭工程では、ハニカム状脱
臭剤を用いるので、粒状活性炭と比較して、圧力損失を
1/10〜1/20程度に低減でき、空間速度及び線速
度を速くできる(例えば、0.5m/秒〜5m/秒)。
そのため、コンパクトな第2の脱臭ユニットと組合せて
有効に臭気成分を脱臭できる。
【0050】ハニカム状脱臭剤による脱臭工程におい
て、被処理ガスの温度は、吸着・脱臭能が損われない範
囲であればよく、広い範囲、例えば、−50〜100
℃、好ましくは−20〜80℃、さらに好ましくは0〜
65℃程度の範囲から選択できる。被処理ガスの線速度
は、例えば、0.1〜5m/秒、好ましくは0.2〜4
m/秒、より好ましくは0.5〜3m/秒程度である。
また、被処理ガスの空間速度は、例えば、200〜30
0,000/H、好ましくは500〜100,000/
H、より好ましくは1,000〜50,000/H程度
である。
【0051】ハニカム状脱臭剤による脱臭処理におい
て, 被処理ガスの気流方向は特に制限されず、上方, 下
方, 横方向など適当に選択できる。
【0052】なお、生物脱臭と物理化学的脱臭とを組合
せると、生物脱臭による利点(長期間に亘る脱臭機能な
ど)と物理化学的脱臭による利点(高い空間速度での低
濃度臭気成分の脱臭機能など)を有効に発揮できる。そ
のため、前記微生物脱臭と物理化学的脱臭とに負荷を分
担できる。負荷分担による臭気成分の脱臭割合は、広い
範囲で選択でき、例えば、生物脱臭/ 物理化学的脱臭=
75/ 25〜99.5/ 0.5(容量%)、好ましくは
80/ 20〜99/ 1(容量%)、さらに好ましくは8
5/ 15〜98/ 2(容量%)程度であり、生物脱臭に
より除去できなかった残存臭気成分をハニカム状脱臭剤
でほぼ完全に脱臭できる。
【0053】生物脱臭と物理化学的脱臭とを組合せる方
法において、各脱臭工程の条件はそれぞれ適当に選択で
きるが、生物脱臭と物理化学的脱臭とで連続的に臭気成
分を脱臭する場合、臭気成分を含むガスを、共通する温
度で処理するのが操作上で有利である。特に、複数の第
1の脱臭ユニットで処理したガスを集合させ、単一でコ
ンパクトな第2の脱臭ユニットで処理する場合、第2の
脱臭ユニットでの処理速度を増大できる。そのため、好
ましい方法では、通常、脱臭処理温度は生物脱臭の温度
を採用でき、第2の脱臭ユニットでは、線速度0.1〜
5m/秒、好ましくは0.2〜4m/秒の条件を採用で
きる。
【0054】生物脱臭とハニカム状脱臭剤とを組合せる
と、材料費、交換作業などを含むメインテナンス費用を
軽減でき, ランニングコストを大きく軽減できる。ま
た, 前記のように完全脱臭できるとともに、生物脱臭が
不充分であっても、脱臭能の高いハニカム状脱臭剤で脱
臭を補償できる。さらに、装置をコンパクト化できるだ
けでなく, 既存の生物脱臭装置に第2の脱臭ユニットを
付加するだけで、完全脱臭などの利点を得ることができ
る。
【0055】
【発明の効果】本発明では、微生物の作用による生物脱
臭と、ハニカム状脱臭剤による脱臭とを組合せているの
で、臭気成分を長期間に亘り高い効率で脱臭処理でき
る。また、圧力損失の増加を抑制しつつ、臭気成分を長
期間に亘り効率よく脱臭できる。さらには、臭気成分の
濃度が変動したとしても、臭気成分を長期間に亘り確実
かつ効率よく脱臭できる。
【0056】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
【0057】実施例1 セラミックス系多孔性担体(粒度2.5 〜4 メッシュ,破
砕状,平均孔径0.5mm)1200mlをカラム(内
径80mmφ×240mmL)に充填し、下部に栓をし
て、菌体濃度6.1×108 CFU/mlのチオバチル
ス菌の懸濁液1200mlを注入し、30分間浸漬した
後、懸濁液を排出することにより微生物付着担体を調製
した。このカラムに硫化水素30ppmを含有する空気
を、室温(約25℃)で,空間速度500/hr,線速
度3.32cm/sで下降流で通気するとともに,微生
物の馴養を加速するため,下記組成の散水液を30分毎
に440mlずつ上部より散布し、生物脱臭剤を調製し
た。
【0058】 散布液組成:K2 HPO4 2.0 g/L KH2 PO4 2.0 g/L NH4 Cl 0.4 g/L MgCl2 ・6H2 O 0.2 g/L FeSO4 ・7H2 O 0.01g/L 水 残 一方、ヨウ素化カリウム1.0 重量%添着活性炭ハニカム
(セル数300個/inch2 ,BET比表面積720m2
/g)を、入口及び出口を有するケーシング(内径20
mmφ×370mmL,容積116ml)内に装着し、
ハニカム脱臭剤を調製した。前記生物脱臭剤の下流に、
図1に示す気液分離装置を介在させ、ハニカム脱臭剤を
接続し、脱臭装置を作製した。
【0059】生物脱臭からの処理ガスを、室温(約25
℃)、処理風量600L/hrでハニカム脱臭剤に供給
し、ハニカム脱臭剤の出口の硫化水素濃度をFPD 検出器
を備えたガスクロマトグラフにより分析したところ、硫
化水素濃度は0.01ppm以下であり、出口ガスの臭
気を嗅覚により確認したところ、臭いは検出できなかっ
た。ハニカム脱臭剤での圧力損失は10mmHgであっ
た。
【0060】なお、生物脱臭剤単独での硫化水素の除去
率は97%であり、ハニカム脱臭剤の硫化水素吸着性能
から、前記脱臭装置の寿命を算出したところ、0.01
ppmのリークになるのに約半年間(4320時間)と
なり、長期間に亘り高い脱臭能を維持できることが判明
した。
【0061】比較例1 活性炭ハニカムに代えて、粒状活性炭(粒状白鷺,武田
薬品工業(株)製、粒度4−6メッシュ、ペレット状、
BET比表面積1250m2 /g)を、入口及び出口を
有するケーシング(内径20mmφ×370mmL,容
積116ml)内に充填して活性炭脱臭剤を調製した。
ハニカム脱臭剤に代えて、前記活性炭脱臭剤を用いる以
外、実施例と同様にして硫化水素含有空気を処理したと
ころ、粒状活性炭脱臭剤からの硫化水素濃度は0.02
ppmであった。活性炭脱臭剤による圧力損失は100
mmHgであった。
【0062】比較例2 ハニカム脱臭剤に代えて、実施例1の生物脱臭剤を用い
た。すなわち、実施例1と同様にして調製した2 つの生
物脱臭剤を、気液分離装置を介して直列に接続し、生物
脱臭剤を調製した。そして、実施例1と同様にして硫化
水素含有空気を処理したところ、生物脱臭剤からの硫化
水素濃度は0.05ppm(除去率99.8%)であった。
【0063】参考例 ハニカム脱臭剤を用いることなく、生物脱臭剤単独で脱
臭装置を構成し、実施例1と同様にして硫化水素含有空
気を処理したところ、生物脱臭剤からの硫化水素濃度は
0.9ppm(除去率97%)であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の脱臭装置の一例を示す概略図で
ある。
【図2】図2は本発明の脱臭装置の他の例を示す概略図
である。
【符号の説明】
1:第1の脱臭ユニット 5:生物脱臭剤 6:散布ライン 11:気液分離ユニット 21,31:第2の脱臭ユニット 24,36:ハニカム状脱臭剤
フロントページの続き Fターム(参考) 4B033 NA12 NB02 NB12 NB27 NB62 NB68 NC04 ND04 NE10 NF06 4D002 AA03 AB02 BA04 BA17 CA07 CA13 DA03 DA11 DA17 DA21 DA41 DA45 DA46 DA47 DA59 EA02 EA05 GA01 GB01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 臭気成分を、微生物の作用により脱臭処
    理した後、ハニカム状脱臭剤と接触させる脱臭システ
    ム。
  2. 【請求項2】 水性媒体を供給しながら、臭気成分を含
    むガスを、微生物が付着又は固定化した処理剤で処理し
    た後、気液分離し、分離後のガスをさらにハニカム状脱
    臭剤で処理する請求項1記載の脱臭システム。
  3. 【請求項3】 臭気成分のうち75〜99.5容量%を微生物
    の作用により除去し、残りの25〜0.5 容量%をハニカム
    状脱臭剤で除去する請求項1記載の脱臭システム。
  4. 【請求項4】 ハニカム状脱臭剤で、臭気成分を含むガ
    スを、線速度0.1〜5m/秒で処理する請求項1記載
    の脱臭システム。
  5. 【請求項5】 微生物の作用により臭気成分を脱臭する
    ための第1の脱臭ユニットと、この脱臭ユニットの下流
    に配置され、かつハニカム状脱臭剤を備えた第2の脱臭
    ユニットとで構成されている脱臭装置。
  6. 【請求項6】 ハニカム状脱臭剤が、薬品担持活性炭ハ
    ニカム又は薬品担持セラミックハニカムで構成されてい
    る請求項5記載の脱臭装置。
  7. 【請求項7】 第1の脱臭ユニットと第2の脱臭ユニッ
    トとの間に、気液分離装置が介在する請求項5記載の脱
    臭装置。
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