JP2000041655A - 香味成分含有量の割合が改変された酒類の製造法 - Google Patents

香味成分含有量の割合が改変された酒類の製造法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イソアミルアルコール、イソブタノール、n
−プロパノール、β−フェネチルアルコール及び酢酸イ
ソアミル、酢酸β−フェネチルの含有量の割合が改変さ
れた酒類の製造法を提供する。 【解決手段】 高級アルコール生産に関する脱炭酸酵素
の構造遺伝子の発現性を変えた酵母、典型的には該遺伝
子の発現を阻止し、または、高級アルコール生産に関す
る脱炭酸酵素の構造遺伝子を高発現性としたサッカロミ
セス属酵母を用いて酒類製造のための発酵を行い、イソ
アミルアルコール、イソブタノール、n−プロパノー
ル、β−フェネチルアルコール及び酢酸イソアミル、酢
酸β−フェネチルの含有量の割合を改変することを特徴
とする酒類の製造方法。 【効果】 上記遺伝子の発現を調節もしくは制御したこ
とにより、イソアミルアルコール、イソブタノール、n
−プロパノール、β−フェネチルアルコール及び酢酸イ
ソアミル、酢酸β−フェネチル生産量の割合が改変され
るために、香味成分が従来と異なる酒類の製造が可能と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の背景〕
【発明の属する技術分野】本発明は、高級アルコール生
産に関する脱炭酸酵素の構造遺伝子の発現性を変えたサ
ッカロミセス属酵母を用い、イソアミルアルコール、イ
ソブタノール、n−プロパノール及び酢酸イソアミル、
酢酸β−フェネチルの含有量の割合が改変された酒類の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酵母が生産する主要な香味成分は、高級
アルコールと酢酸エステルである。これらの香味成分構
成は香りや味の強弱や調和を決定する重要な因子であ
り、酒類の品質を特徴付けている。高級アルコールに含
まれるイソアミルアルコール、イソブタノール、n−プ
ロパノール、及びβ−フェネチルアルコールは、それぞ
れロイシン、バリン、スレオニン、及びフェニルアラニ
ンの代謝系の中間生産物であるケト酸からそれぞれ生産
される。これらの生成には、グルコースからのアミノ酸
生合成系を経由する系と培地中のアミノ酸を取り込む
系、所謂、エーリッヒ経路の2つの系がある。各段階の
酵素及び遺伝子について詳細な報告がある[J.Gen. Mic
robiol., 139, p2783, 1993]。取り込んだアミノ酸
は、アミノ基転移酵素によりアミノ基を奪われて、この
代謝系の中間生産物であるケト酸となる[J. Biol. Che
m., 271, p24458, 1996 ]。これらのケト酸が、脱炭酸
・還元されて上記のアルコールが造られると考えられて
いる。一方、酢酸エステルは、対応するアルコールとア
セチルCoAを基質として、アルコールアセチルトラン
スフェラーゼにより造られる[Appl. Environ. Microbi
ol.,60 , p2786, 1994]。
【0003】高級アルコール生成におけるアミノ酸代謝
系の中間生産物であるケト酸が、脱炭酸されて、対応す
るアルデヒドと二酸化炭素が生産される。この脱炭酸を
触媒する酵素に関しては、古くから研究が行われてい
る。酵母より部分精製したピルビン酸デカルボキシラー
ゼ(PDC1、5、6遺伝子によってコードされ、ピル
ビン酸の脱炭酸を触媒しアセトアルデヒドと二酸化炭素
とを生産する)が、エーリッヒ経路の推定の中間生産物
を含む色々な2-オキソ酸の脱炭酸を触媒することが報告
されている[Biochem. J., 74, p568, 1960; Eur. J. B
iochem., 32, p83, 1973; J. Biol. Chem., 138, p327,
1941; J. Inst. Brew. 75, p359, 1969]。Schureら
は、PDC遺伝子の単一の破壊株の細胞抽出液を用いた実
験により、PDC1とPDC5遺伝子によってコードされる酵素
が分岐鎖2−オキソ酸を脱炭酸することができることを
示している[Appl. Environ. Microbiol. 64, p1303, 1
998]。一方、Hodgsonらは、エタノール生成と高級アル
コール生成は、生化学レベルで分離できる可能性を報告
している[EBC Congress, p461, 1993]。Dickinson ら
は、ロイシンからイソアミルアルコールの代謝を13
−NMRを使って調べたところ、ピルビン酸デカルボキ
シラーゼの構造遺伝子の3つを破壊した株(pdc1 pdc5
pdc6)で、イソアミルアルコール生産量が減少しなかっ
たと報告している[J. Biol. Chem. 272, p26871, 199
7]。このように様々な報告があるが、ピルビン酸デカ
ルボキシラーゼが、高級アルコール生成に関与するの
か、或いは、関与しないのかは、結論的に証明されてい
ない。
【0004】高級アルコール生産量の割合を改変させる
方法として、ロイシンやバリンなどの代謝系のILV
1、ILV2やLEU2遺伝子の変異により、イソアミ
ルアルコール、イソブタノールやn−プロパノール生産
能が改変された株の取得[日本醸造協会誌, 93, p37, 1
998 ]、ロイシンの類似物(5',5',5'−トリフルオロ−
D,L−ロイシン)に対する耐性獲得によりロイシン生
合成系のフィードバック阻害が解除され、イソアミルア
ルコール生産能が増大した株[特開昭62-6669 号公報]
の取得、及びフェニルアラニンの類似物(フルオロフェ
ニルアラニン)に対する耐性獲得によりフェニルアラニ
ン生合成系のフィードバック阻害が解除され、β−フェ
ネチルアルコール生産能が増大した株[特許 2683058号
公報]の取得が試みられているが、これらの変異株で
は、限られた高級アルコール生産量を減少、或いは増大
させるだけであり、多数の高級アルコール生産量の割合
を改変させることはできなかった。一方、酢酸イソアミ
ル生産量の割合を改変させる方法として、ロイシンの類
似物(5',5',5'−トリフルオロ−D,L−ロイシン)に
対する耐性獲得によりロイシン生合成系のフィードバッ
ク阻害が解除され、基質となるイソアミルアルコール生
産量が増大し、酢酸イソアミル生産量が増大した株[特
開昭62-6669 号公報]、酢酸β−フェネチル生産量を改
変させる方法として、フェニルアラニンの類似物(フル
オロフェニルアラニン)に対する耐性獲得によりフェニ
ルアラニン生合成系のフィードバック阻害が解除され、
基質となるβ−フェネチルアルコール生産量が増大し、
酢酸β−フェネチル生産量が増大した株[特許 2683058
号公報]の使用が試みられている。これらは、特定の酢
酸エステル生産量を増大させるだけであり、減少させる
ことはできなかった。また、酢酸イソアミル生成酵素の
構造遺伝子(ATF1)の遺伝子の高発現により酢酸イ
ソアミル生産量を増大させた株[特開平6-062849号公
報]、エステラーゼ遺伝子の破壊により分解を抑えて酢
酸イソアミル生産量を増大させた株[特開平9-234077号
公報]の使用が試みられている。一方、酢酸イソアミル
生産量を減少させるための方法として、酢酸イソアミル
生成酵素の構造遺伝子(ATF1)の遺伝子の破壊によ
り酢酸イソアミル生産量を減少させた株[特開平6-2538
26号公報]の使用が試みられ、特定の酢酸エステル生産
量が改変されている。
【0005】しかし、高級アルコールや酢酸エステル含
有量の割合を改変するための従来の酒類の製造方法は、
特定の成分に絞っているために、イソアミルアルコー
ル、イソブタノール、n−プロパノール、β−フェネチ
ルアルコール及び酢酸イソアミル、酢酸β−フェネチル
の複数成分の含有量の割合を改変する酒類の製造法は、
現在まで得られていない。〔発明の概要〕
【発明が解決しようとする課題】本発明は、イソアミル
アルコール、イソブタノール、n−プロパノール、β−
フェネチルアルコール及び酢酸イソアミル、酢酸β−フ
ェネチルの含有量が改変された酒類の製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高級アル
コール生産に関する脱炭酸酵素を同定し、この構造遺伝
子の発現の阻止、或いは高発現させることにより、上記
課題を解決できることを見出し、この知見を基に本発明
を完成させるに至った。すなわち、本発明による酒類の
製造方法は、高級アルコール生産に関する脱炭酸酵素の
構造遺伝子の発現性を変えた改変酵母を用いて酒類製造
のための発酵を行い、発酵液中のイソアミルアルコー
ル、イソブタノール、n−プロパノール、β−フェネチ
ルアルコール及び酢酸イソアミル、酢酸β−フェネチル
含有量(または含有量の割合)を改変もしくは制御する
ことを特徴とするものである。本発明における典型的な
態様は下記に示す方法である。高級アルコール生産に関
する脱炭酸酵素の構造遺伝子の発現を阻止したサッカロ
ミセス属酵母を用い、イソアミルアルコール、イソブタ
ノール、n−プロパノール、β−フェネチルアルコール
及び酢酸イソアミル、酢酸β−フェネチルの含有量の割
合が改変された、上記の酒類の製造方法。高級アルコー
ル生産に関する脱炭酸酵素の構造遺伝子を高発現性とし
たサッカロミセス属酵母を用い、イソアミルアルコー
ル、イソブタノール、n−プロパノール、β−フェネチ
ルアルコール及び酢酸イソアミル、酢酸β−フェネチル
の含有量の割合が改変された、上記の酒類の製造方法。
【0007】〔発明の具体的な説明〕
【発明の実施の形態】改変サッカロミセス酵母 本発明における酵母は上述した通り、高級アルコールの
生産に関する脱炭酸酵素の構造遺伝子の発現性(発現産
物の生産性)を変えた酵母であって、典型的には、高級
アルコール生産に関する脱炭酸酵素の構造遺伝子の発現
を阻止したサッカロミセス属酵母、または高級アルコー
ル生産に関する脱炭酸酵素の構造遺伝子を高発現性とし
たサッカロミセス属酵母である。本発明において、遺伝
子の発現阻止とは、本来その遺伝子によりコードされる
酵素の生成もしくは活性が全く無いか減少する状態を意
味する。また遺伝子の高発現とは、その遺伝子によりコ
ードされる酵素の生成もしくは活性が増大することを意
味する。本発明において、脱炭酸酵素の遺伝子とは、ケ
ト酸類から対応するアルデヒド類と二酸化炭素との生成
を触媒する酵素をコードする遺伝子である。該酵素の遺
伝子としては、代表的には通常のサッカロミセス属酵母
が有するピルビン酸デカルボキシラーゼ(PDC)遺伝
子、例えばPDC1、PDC5、PDC6遺伝子等があ
げられ、本発明においてはPDC1遺伝子が特に好まし
い。PDC1遺伝子は、グルコース存在下で機能する酵
素をコードする遺伝子であり、PDC5遺伝子は、PD
C1酵素が正常に機能しない場合にグルコースの存在下
でその機能を肩代わりする酵素をコードする遺伝子であ
る[Eur.J.Biochem., 188, p615, 1990 ]。またPDC
6遺伝子は、エタノールの存在下に脱炭酸酵素機能が誘
導される酵素をコードする遺伝子である[J.Bacterio
l., 173, p7963, 1991]。これらのPDC遺伝子につい
ては、例えば Nucleic Acids Res., 14, p8963, 1986,E
ur.J.Biochem., 188, p615, 1990, Curr. Genet., 20,
p373, 1991 に記載されている。本発明における脱炭酸
酵素遺伝子は、上記の機能を有する限り配列の一部が変
化した(置換、欠失、挿入など)変異体を包含するもの
である。
【0008】以下に、本発明における改変サッカロミセ
ス酵母、すなわち高級アルコール生産に関する脱炭酸酵
素の発現性を変えた酵母、代表的には、上記脱炭酸酵素
遺伝子の発現を阻止した酵母および該遺伝子を高発現性
とした酵母の作製方法について説明する。この説明にお
いては、PDC1遺伝子の場合を代表的に例示している
が、他の脱炭酸酵素遺伝子の場合もその作製方法に準ず
ることができる。PDC1遺伝子の発現を阻止したサッ
カロミセス属酵母は、次のように作製することができ
る。PDC1遺伝子の場合、アミノ酸の1つであるロイ
シン生合成に関するLEU2遺伝子あるいは核酸の1つ
であるウラシル生合成に関するURA3遺伝子等のマー
カー遺伝子等他の配列の上流と下流にPDC1遺伝子の
一部分を結合させたDNA断片を作製し、このDNA断
片で親株酵母を形質転換し、PDC1遺伝子の破壊され
た発現阻止株を得ることができる(遺伝子の破壊につい
ては例えば特開平6-253826号参照)。また、PDC1遺
伝子を高発現性としたサッカロミセス属酵母は、例えば
PDC1遺伝子の場合、PDC1遺伝子を含む多コピー
型プラスミドを作製し、このプラスミドで親株酵母を形
質転換してPDC1遺伝子が高発現する株を得ることが
できる(遺伝子の高発現については例えば特開平6-6284
9 号参照)。遺伝子破壊とは、遺伝子に挿入、置換、及
び欠失等[生物化学実験法:酵母分子遺伝学実験法、学
会出版センター、p145, 1996]することにより、その遺
伝子の機能を完全にもしくは著しく失わせることであ
る。破壊用DNA断片の作製は、化学合成、サッカロミ
セス酵母の染色体DNAライブラリー(該ライブラリー
の作製については例えば Appl. Environ. Microbiol.,
60, p2786, 1994 参照)からの適当なプローブによるハ
イブリダイゼーション法なども可能であるが、サッカロ
ミセス属酵母の染色体DNA(該DNAの取得について
は例えば Methods in yeastgenetics, Cold Spring Har
bor Laboratory press, p137, 1994参照)を鋳型とし
て、PDC1遺伝子の一部分のためのプライマーを用い
るポリメレースチェインリアクション(PCR)法によ
りPDC1遺伝子の部分配列を得て、これを上記他の配
列(LEU2遺伝子など)の両側に結合させる方法が簡
便である。部分配列はPDC1遺伝子のどの領域でも構
わないが、30塩基程度の連続領域でも可能であるが、
好ましくは400塩基程度の連続領域である。PDC1
遺伝子の配列は、上記のように文献に酵素のアミノ酸配
列と共に記載されている他、インターネット上でも容易
にそれらの情報を得ることができる[http://genome-ww
w.stanford.edu/ ]。PDC1遺伝子を含む多コピー型
プラスミドは、例えば、サッカロミセス酵母の染色体D
NAを鋳型として、PDC1遺伝子のための適当なプラ
イマーを用いてPCR法によりPDC1遺伝子配列を得
て、これを多コピー型プラスミドに導入することにより
簡便に作製することができる。上述のような遺伝子の発
現阻止および高発現は、PDC1遺伝子を例示している
が、他の脱炭酸酵素遺伝子の場合も上記の方法に準じて
行うことができる。遺伝子の発現阻止に関しては、エタ
ノールの存在下に機能する前記PDC6遺伝子につい
て、PDC1遺伝子の発現阻止に加えて上述の方法に準
じて更に発現阻止のための改変処理を行うことができ
る。また遺伝子の高発現に関しては、上記PDC6遺伝
子あるいは非常時にPDC1の機能を肩代りする前記の
PDC5遺伝子について、PDC1遺伝子の高発現に加
えて上述の方法に準じて更に高発現のための改変処理を
行うことができる。本発明においては、上記のような高
級アルコール生産に関する脱炭酸酵素の構造遺伝子の発
現性(発現産物の生産性)を変えた酵母、典型的には該
構造遺伝子の発現阻止あるいは高発現性の遺伝子を導入
したサッカロミセス酵母の育種株の使用により、イソア
ミルアルコール、イソブタノール、n−プロパノール、
β−フェネチルアルコール及び酢酸イソアミル、酢酸β
−フェネチルの含有量の割合が改変された酒類の製造法
が提供される。
【0009】本発明でいうサッカロミセス・セレビジエ
(Saccharomyces cerevisiae)とは、The yeasts, a Ta
xonomic study 3rd. Edition (ed. by N.J.W.Kreger-v
an Rij. Elsevier Science Publishers B.V., Amsterda
m. p379, 1984 )に記載されているサッカロミセス・セ
レビジエ及びそのシノニムないし変異株である。
【0010】サッカロミセス・セレビジエ(Saccharomy
ces cerevisiae)において、イソアミルアルコール、イ
ソブタノール、n−プロパノール、β−フェネチルアル
コールは、培地中のグルコースからのロイシン、バリ
ン、スレオニン、フェニルアラニン生合成系、或いは培
地中のこれらの取り込みから造られる。培地中から取り
込んだアミノ酸は、アミノ基転移酵素によりアミノ基を
奪われて、この代謝系の中間生産物であるケト酸となる
[J. Biol. Chem., 271 , p24458, 1996]。これらのケ
ト酸が、脱炭酸・還元されて、イソアミルアルコール、
イソブタノール、n−プロパノール、β−フェネチルア
ルコールがそれぞれ造られる[J. Am. Soc. Brew. Che
m.,36, p39, 1978 ]。一方、酢酸エステルは、対応す
るアルコールとアセチルCoA を基質として、アルコール
アセチルトランスフェラーゼにより造られる[Appl. En
viron. Microbiol.,60 , p2786, 1994]。
【0011】本発明者は、後記実施例に記載のように、
サッカロミセス・セレビシエTD4株(Appl. Environ.
Microbiol., 60, p2786, 1994)由来の染色体DNAか
らPDC1遺伝子の破壊用DNA断片と多コピー導入用
DNA断片をポリメレースチェインリアクション(PC
R)法によってそれぞれ取得した。得られたPDC1遺
伝子の破壊用DNA断片を用いて酵母を形質転換し、P
DC1遺伝子を破壊した育種株を作製した。また、PD
C1遺伝子を含む多コピー型プラスミドを構築し、これ
により親株の酵母を形質転換し、PDC1遺伝子の発現
量を増大した育種株を作製した。これらの育種株の発酵
試験によりイソアミルアルコール、イソブタノール、n
−プロパノール、β−フェネチルアルコール及び酢酸イ
ソアミル、酢酸β−フェネチル生産量を調べたところ、
育種株ではこれらの生産量の割合が改変されたことが明
らかとなった(後記実施例10参照)。
【0012】上記改変の対象となる宿主としては、分類
学的には上記のようなサッカロミセス・セレビシエ等の
サッカロミセス属の酵母が使用でき、用途上の分類では
醸造用酵母(例えば上面発酵ビール酵母、下面発酵ビー
ル酵母、清酒酵母、ウイスキー酵母、ワイン酵母、焼酎
酵母等)およびパン酵母が使用できる。下面発酵ビール
酵母以外の通常の酵母は1セットの染色体を持つ同質倍
数体であり、前記のようにしてPDC1遺伝子等の脱炭
酸酵素遺伝子の発現阻止(破壊)を行うことができる。
一方、下面発酵ビール酵母は、2つのセットの染色体
(サッカロミセス・セレビジエ型遺伝子と下面発酵ビー
ル酵母特異的な遺伝子)を持つ異質倍数体であることが
報告されている。しかし、下面発酵ビール酵母の遺伝子
破壊については、既にMET10遺伝子の4コピーの破
壊が報告されており[Nature Biotechnology, 14, p158
7, 1996 ]、PDC1等の上記遺伝子においても同様に
して下面発酵ビール酵母の遺伝子破壊は可能であること
が容易に推察できる。上記の酵母はIFO(Institute
for Fermentation, Osaka )、日本醸造協会、ATCC
(American Type Culture Collection)等から容易に入
手することができる。
【0013】酵母にDNA断片を導入する際に用いるベ
クターとしては、多コピー型、単コピー型、染色体DN
A組み込み型のいずれも利用可能である。例えば、多コ
ピー型ベクターとしては、YEp24[Gene, 8 , p17,
1979 ]、単コピー型ベクターとしては、YCp50
[Gene, 60, p237, 1987]、染色体DNA 組み込み型ベク
ターとしては、YIp5[Proc. Natl. Acad. Sci. U.
S.A.,76, p1035, 1979 ]が知られている。遺伝子の高
発現を目的として多コピー型ベクターを用いる場合、コ
ピー数は特に制約されないが、酵母においては通常約2
0コピー程度(例えば上記YEp24など)である。
【0014】形質転換の際に用いる選択マーカーとして
は、例えばウラシル要求性遺伝子(URA3)、トリプ
トファン要求性遺伝子(TRP1)及びヒスチジン要求
性遺伝子(HIS3)等の栄養要求性マーカー[Gene,
110 , p119, 1992]の他に、G418耐性遺伝子(G4
18)[Gene, 19, p259, 1982]、ブラストサイジン
耐性遺伝子(BS)[Agric. Biol. Chem., 55, p315
5, 1991 ]、セルレニン耐性遺伝子(PDR4)[Gen
e, 101 , p149, 1991]及び銅耐性遺伝子(CUP1)
[Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81, p337, 1984]等が
利用可能である。
【0015】遺伝子の発現を阻止する(著しい低下を包
含する)方法として、前記の遺伝子破壊のみならず、ア
ンチセンスDNAまたはRNAによる阻害作用を利用す
るアンチセンス法[Curr. Gtnet., 13, p283, 1988]、
あるいは遺伝子の欠失[特開平6-253826号]等の他の方
法を用いても、高級アルコール及び酢酸エステル生産量
の割合の改変の目的は達せられ、これらの方法も包含さ
れる。なお、発現阻止として遺伝子破壊あるいはアンチ
センス法を用いる場合、酵母に導入する部分塩基配列
は、該酵母が本来有している脱炭酸酵素遺伝子と配列が
全く同じか相同性が高いものである必要がある。通常P
DC遺伝子の配列を利用すれば、サッカロミセス属酵母
における遺伝子の発現阻止は可能である。また、PDC
1遺伝子の高発現は、前記の多コピー導入のみならず、
PDC1遺伝子のプロモーター領域の改変、ピルビン酸
デカルボキシラーゼをコードする遺伝子の発現を調節す
るPDC2遺伝子[Mol. Gen. Genet., 241, p657, 199
3 ]の改変、或いは高発現プロモーター(例えば、グリ
セルアルデヒド−3−ホスフェートデヒドロゲナーゼ;
GAPDH遺伝子のプロモーター[J.Biol.Chem., 254
,p9839, 1979])との置き換え等によっても、高級ア
ルコール及び酢酸エステル生産量の割合の改変の目的は
達せられる。
【0016】遺伝子の発現阻止(破壊など)および発現
増強のためのDNA、ベクター等を含むDNA 断片の酵母
細胞への導入は、外来DNAを酵母に導入するための形
質転換法において周知の技術であり、例えば酢酸リチウ
ム法[J.Bacteriol., 153 ,p163, 1983]等で行うこと
ができる。
【0017】改変酵母を用いた酒類の製造 本発明による酒類の製造法は、上述したような、高級ア
ルコール生産に関する脱炭酸酵素の構造遺伝子の発現性
(発現産物の生産性)を変えた改変酵母、すなわち典型
的には、高級アルコール生産に関する脱炭酸酵素の構造
遺伝子の発現を阻止したサッカロミセス属酵母、および
高級アルコール生産に関する脱炭酸酵素の構造遺伝子を
高発現性としたサッカロミセス属酵母、のいずれかまた
は両者を用いて酒類製造のための発酵を行なうことを特
徴とするものである。本発明において酒類とはビール、
清酒、ワイン等の醸造酒、およびウイスキー、焼酎等の
蒸留酒等を包含するものであり、従って酵母種としては
前記のように、用途に応じて例えば上面発酵ビール酵
母、下面発酵ビール酵母、清酒酵母、ウイスキー酵母、
ワイン酵母、焼酎酵母等の醸造用酵母が使用できる。本
発明による酒類の製造方法は、発酵用酵母として上記の
改変酵母を使用する以外は、基本的に従来の酒類の製造
方法と変わらない。すなわち、目的の酒類に応じた発酵
原料(例えば麦汁、麹、果汁など)に、通常の方法と同
様にして本発明による上記改変酵母を添加し、通常の方
法と同様の操作条件で発酵(またはその後更に蒸留)を
行うことにより、目的の酒類を得ることができる。種々
の酒類の製造法は周知の技術である。
【0018】本発明における上記改変酵母を酒類の製造
に用いることにより、代表的には下記のようにそれぞれ
の改変酵母を酒類の製造に用いることにより、高級アル
コール(イソアミルアルコール、イソブタノール、n−
プロパノール、β−フェネチルアルコール)や酢酸エス
テル(酢酸イソアミル、酢酸β−フェネチル)の含有量
の割合を改変もしくは調節した味感の異なる酒類を製造
することができる。すなわち、高級アルコール生産に関
する脱炭酸酵素の構造遺伝子の発現を阻止したサッカロ
ミセス属酵母を用いて発酵を行うことにより、イソアミ
ルアルコール、イソブタノール、n−プロパノール、β
−フェネチルアルコール及び酢酸イソアミル、酢酸β−
フェネチルの含有量の割合が改変(各成分比率の変化、
および主として各成分含量の低下)された酒類が得られ
る。高級アルコール生産に関する脱炭酸酵素の構造遺伝
子を高発現性としたサッカロミセス属酵母を用いて発酵
を行うことにより、イソアミルアルコール、イソブタノ
ール、n−プロパノール、β−フェネチルアルコール及
び酢酸イソアミル、酢酸β−フェネチルの含有量の割合
が改変(各成分比率の変化、および主として各成分含量
の増加)された酒類が得られる。本発明においては、代
表的には上記のいずれか一種の改変酵母を用いて発酵を
行うが、必要に応じて上記の両改変酵母を適宜混合して
用いて発酵を行ない、高級アルコールおよび酢酸エステ
ルの含有割合を改変した酒類を製造することができる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明を実施例によって更に詳細に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。実施例1. 高級アルコール生成に関する脱炭酸酵素の
活性測定 反応用緩衝液(100mM リン酸カリウム緩衝液(p
H7.0)、10mMαーケトイソカプロン酸)、及び
本酵素を含む溶液1mlを20ml容バイアルに封入し
た後、30℃で1時間反応を行い、その後5.5μMの
硫酸を加えることにより反応を停止した。内部標準とし
て、n−ブタノールを50ppmの濃度になるように加
え、ガスクロマトグラフィー(島津GC−17A、HS
S−4A)を用いて、ヘッドスペース法により生成する
イソバレルアルデヒドを定量した。 分析条件:キャピラリーカラム:Megabore ID=0.53mm 3
0m 昇温プログラム:40℃で 5分間保温し、10℃/分で140
℃まで昇温後、140 ℃で3分間保温 バイアル温度:40℃ シリンジ温度:140℃ インジェクター温度:200℃ ディテクター温度:200℃ 保温時間:15分間
【0020】実施例2. 粗酵素の調製 研究用酵母KY1122(研究用酵母TD4[ MATa le
u2 ura3-52 his4-519trp1 canr ; Appl. Environ. Micr
obiol., 60 , p2786, 1994 ]株をポリメレースチェイ
ンリアクション(PCR)法によって増幅・単離したL
EU2、URA3、HIS4及びTRP1遺伝子の4つ
のDNA断片で形質転換を順番に行うことにより、栄養
要求性を失わせた株)をYM10培地(1.25%酵母
エキス、1.25%麦芽エキス、10%グルコース)2
00mlに植菌し、20℃で72時間前培養した。その
培養液を集菌し、初期菌体量がOD600が0.05と
なるように5リットルのYM10培地を入れた5リット
ル容の試薬ビンに植菌し、20℃で24時間培養した。
次に、遠心分離(5000回転/5分間)により湿菌体
で70.4グラムの菌体を回収した。その菌体を100
mlの緩衝液A(100mM リン酸カリウム緩衝液
(pH7.0))に懸濁させ、遠心分離(10000回
転/5分間)により、菌体の洗浄を行った。この菌体を
50mlの緩衝液Aに懸濁させ、100mlのグラスビ
ーズを加え、「ダイノミル」(シンマルエンタープライ
ゼス社)菌体破砕装置を用いて細胞を破砕した。破砕
後、遠心分離(12000回転/20分間)の2回の操
作により破砕残さを取り除いて粗酵素液を得た。
【0021】実施例3. 酵素の精製 この粗酵素液90mlを500ml容のビーカに移し、
1%ストレプトマイシン硫酸塩(和光純薬工業)を加
え、スターラーバーを用いて、4℃で30分間懸濁し
た。その後、遠心分離(10000回転/10分間)
し、上清を緩衝液Aに対して1晩透析した。まず、イオ
ン交換カラムクロマトグラフィー Q Sepharose Fast Fl
owカラム(ファルマシア社)とFPLC装置(ファルマ
シア社)を用いてカラムクロマトグラフィー(ファルマ
シア社)により精製した(吸着:緩衝液A、溶出:緩衝
液A0ー2M塩化ナトリウム濃度勾配)。
【0022】活性画分を、更に、第1表に示したように
精製した。即ち、 1) 疎水性カラムクロマトグラフィー HiLoad 26/10 Ph
enyl Sepharose HP カラム(ファルマシア社) FPLC装置(ファルマシア社) 吸着:緩衝液A、溶出:緩衝液A 1.7ー0M硫安濃
度勾配 2) ゲルろ過カラムクロマトグラフィーHiLoad 26/20 S
uperdex 200pg カラム(ファルマシア社) FPLC装置(ファルマシア社) 緩衝液A 3) 疎水性カラムクロマトグラフィー TSK-GEL Phenyl-
5PW RPカラム(東ソー)HPLC装置(日立製作所) 吸着:緩衝液A、溶出:緩衝液A 1.7ー0M硫安濃
度勾配 4) ゲルろ過カラムクロマトグラフィー TSK-GEL G3000
SWXLカラム(東ソー) HPLC装置(日立製作所) 緩衝液A により部分精製した。
【0023】第1表に示すように疎水性カラムクロマト
グラフィーHiLoad 26/10 Phenyl Sepharose HPカラムを
用いた精製後、活性は2つのピークに分かれた。比活性
の高いピークをピークIと、比活性の低いピークをピー
クIIと呼んだ。ピークIは、169倍まで、ピークII
は、49倍まで精製されていることが確認された。
【0024】 表1: α−ケトイソカプロン酸の脱炭酸酵素の部分精製 フラクション 蛋白量 比活性 収 率 精製率 No. (mg/ml) (ppm/mg.h) (%) 粗酵素 36.7 236 100 1 Q Sepharose 7.34 599 94.6 2.4 Phenyl SepharosePI 51-56 1.90 8004 63.1 33.9 PII 43-47 1.86 2133 13.6 9.0 Gel permeation PI 26-31 0.33 18085 25.0 76.6 PII 27-33 0.31 2930 4.3 12.4 HPLC Phenyl PI 39-41 1.47 30847 10.9 130.7 PII 39-41 0.60 11162 1.6 47.3 HPLC G3000 PI 17-19 0.35 39878 2.3 169.0 PII 17-19 0.14 11531 0.3 48.9 PIとPIIは、それぞれピークIとピークIIを示している。
【0025】実施例4. 部分精製したピークI及びII
のSDS−PAGE 部分精製したピークI及びIIをSDS−PAGEにかけ
て、銀染色法により染色した。図1に示すように、ピー
クIより5つのバンドを、ピークIIより2つのバンドを
検出できた。これら7つのバンドの中に当該酵素が含ま
れると考えられる。酵母Saccharomyces cerevisiae遺伝
子の全塩基配列は、1996年4月にインターネットで
全て公開されたことから(http://genome-www.stanfor
d.edu/ 参照)、目的とする酵素を完全精製して、アミ
ノ酸配列の決定から同定することなしに、目的とする酵
素を部分精製し、含まれる全ての酵素の質量分析の結果
より、候補酵素を同定することができるようになった。
更に、遺伝子破壊が容易に行えることから、候補酵素を
コードする遺伝子の破壊により当該酵素を同定すること
ができる。
【0026】実施例5. 質量分析による酵素の同定 SDS−PAGEにかけたピークI及びIIをポリビニリ
デン・ジフルオリド・メンブレンにトランスファーし
た。ピークI及びIIに相当するバンドをそれぞれリジル
エンドペプチダーゼ(アクロモバクター・プロテアーゼ
I)で消化した。結果として得られたペプチドをC18
カラム・クロマトグラフィーにより分画し、質量分析に
かけて同定した[Cancer Res., 56, p2752, 1996]。
【0027】 表2: ピークIとIIの質量分析の結果 ピークI バンドa: 推定上の83.2-kd の蛋白質 DNAミスマッチ修復 蛋白質 テトラハイドロフォレートシンターゼ バンドb: ピルビン酸デカルボキシラーゼ PAB様蛋白質 NAD(P)+依存型アルデヒドデヒドロゲナーゼ バンドc: 質量分析結果から決定できなかった。 バンドd: レプリケーションファクター-A 蛋白質 推定上の75.9-kdの蛋白質 バンドe: シスタチオン・ガンマ・リアーゼ ピークII バンドf: ピルビン酸デカルボキシラーゼ PAB様蛋白質 NAD(P)+依存型アルデヒドデヒドロゲナーゼ バンドg: アデノシルホモシステイナーゼ これらの候補酵素のアミノ酸配列のホモロジー検索を行
った後、高級アルコール生産に関する脱炭酸酵素の同定
は、これらの中から最も有力であるピルビン酸デカルボ
キシラーゼをコードするPDC1遺伝子の破壊実験と多
コピー導入実験により行なった。
【0028】実施例6. PDC1遺伝子の破壊用DN
A断片の作製 サッカロミセス・セレビジエの遺伝子(脱炭酸酵素遺伝
子を含む)の全塩基配列は決定され、インターネット上
で容易に情報を得ることができる[http://genome-www.
stanford.edu/ ]。この情報を元に遺伝子破壊用のDN
A断片をポリメレースチェインリアクション(PCR)
法によって増幅・単離した。研究用酵母TD4[ MATa
leu2 ura3-52 his4-519 trp1 canr ; Appl. Environ. M
icrobiol., 60 , p2786, 1994 ]株から染色体DNAを
抽出し、これをPCRの鋳型とした。
【0029】PDC1遺伝子の破壊用DNA断片の作製
には、PCR用のプライマーとして、下記に記したP1
01からP108の合わせて8本の合成DNAを用い
た。PCR法を用いた遺伝子破壊用DNA断片の作製に
は、Wach, A.らの方法を使用した[Yeast, 12, p259, 1
996 ]。 P101 5´-AGG GTA GCC TCC CCA TAA CAT AAA CTC AAT-
3´ (配列番号1に相当). P102 5´-GGA TTC CAT TTT TAA TAA GGC AAT CGT TGA
CTT GCT TTA ATC TTT CGA ACA AAT-3´ (配列番号2に
相当). P103 5´-TCT GTC AGA AAC GGC CTT ACG TGG TTG AAC
AAG CTA AGT TGA CTG CTG CTA-3´ (配列番号3に相
当). P104 5´-GTG TCT AGT CTT CTA TTA CAC TAA TGC AGT-
3´ (配列番号4に相当). P105 5´-ATT GCC TTA TTA AAA ATG GAA TCC-3´ (配
列番号5に相当). P106 5´-CGT AAG GCC GTT TCT GAC AGA-3´ (配列番
号6に相当). P107 5´-ACA AGC TCA TGC AAA GAG GTG GTA CCC GCA-
3´ (配列番号7に相当). P108 5´-TGG AAA CCA CAC TGT TTA AAC AGT GTT CCT-
3´ (配列番号8に相当). TD4株の染色体DNAを鋳型として、プライマーP1
01とP102の組み合わせによりPDC1遺伝子の塩
基番号−955〜+55(翻訳開始点を+1とした)
が、TD4株の染色体DNAを鋳型として、及びプライ
マーP103とP104の組み合わせによりPDC1遺
伝子の塩基番号+1646〜+2055が、プラスミド
YEp13[Meth. Enzymol., 185, p234, 1990]のD
NAを鋳型として、及びプライマーP105とP106
の組み合わせによりプラスミドYEp13に含まれるL
EU2遺伝子の塩基番号−606〜+1561が増幅さ
れ、それぞれ、1.0−kb、0.4−kb、2.2−
kbのDNA断片が得られた。次に、これら3つのDN
A断片を鋳型として、プライマーP107とP108の
組み合わせにより3つのDNA断片が結合し、1本のD
NA断片が増幅され、3.5−kbのDNA断片が得ら
れた。
【0030】実施例7. PDC1遺伝子の破壊株の取
得 研究用酵母TD4株を上記のPDC1遺伝子の破壊用D
NA断片で形質転換を行い、ロイシン要求性のなくなっ
た形質転換株KY1123をロイシンを含まない最少合
成培地より取得した。この形質転換株は、ポリメレース
チェインリアクション(PCR)法によりPDC1遺伝
子が破壊されていることが確認された。一方、対照株と
して、PCR法により増幅したLEU2遺伝子のDNA
断片で形質転換を行い、ロイシン要求性のなくなった形
質転換株KY1124をロイシンを含まない最少合成培
地より取得した。
【0031】実施例8. PDC1遺伝子の多コピー導
入用プラスミドの作製 研究用酵母TD4株から染色体DNAを鋳型として、制
限酵素部位BamHIとHindIIIをそれぞれ持た
せたプライマーP115とP116の組み合わせにより
PDC1遺伝子の塩基番号−955〜+2055が増幅
され、3.0−kbのDNA断片が得られた。このDN
A断片をプラスミドpT7/BlueT−Vector
[Novagen, Catalog Number: 69829-1]のBamHIと
HindIII部位に挿入し、プラスミドpHY469
を作製した。プラスミドpHY469をBamHIとH
indIIIで切断後、PDC1遺伝子を含むDNA断
片をG418耐性遺伝子とURA3遺伝子を含む研究用
酵母と醸造酵母の両方に導入できる多コピー型プラスミ
ドpYT77[American Chemical Society, Chapter1
8, p196, 1996]のBamHIとHindIII部位に
挿入したプラスミドpPDC1/77を作製した。 P115 5´-CCG GAT CCG GAG GGT AGC CTC CCC ATA ACA
TAA ACT CAA T-3´ (配列番号9に相当). P116 5´-CCA AGC TTG GGT GTC TAG TCT TCT ATT ACA
CTA ATG CAG T-3´ (配列番号10に相当).
【0032】実施例9. PDC1遺伝子の多コピー型
プラスミドを導入した株の作製 研究用酵母KY1124株を上記のPDC1遺伝子の多
コピー型プラスミド(pPDC1/77)で形質転換を
行い、G418耐性を示す形質転換株KY1125を
0.3mg/mlのG418を含むYPD完全合成培地
(1%酵母エキス、2%ペプトン、2%グルコース、2
%寒天)より取得した。また、発酵試験には、株の要求
性を揃えるために、KY1124株をベクターのみのプ
ラスミドpYT77[American Chemical Society, Cha
pter18, p196, 1996]で形質転換し、形質転換株KY1126
を取得した。
【0033】実施例10. 形質転換株による酒類の製
造 親株KY1124株[LEU2 ura3 ]、PDC1遺伝子の
破壊株KY1123株[pdc1::LEU2 ura3 ]、親株KY
1126株[LEU2 ura3 (pYT77)]、及びPDC
1遺伝子の多コピー導入株KY1125株[LEU2 ura3
(pPDC1/77)]を用いた発酵試験を次に記した条件下で行
った。前培養では、プラスミドの脱落を防ぐために10
0mlの0.3mg/mlG418を含むYPD10
(1%酵母エキス、2%ペプトン、10%グルコース)
培地で、30℃、2日間振盪条件下で培養した。遠心分
離した菌体を600ml培養器内の新しい600mlの
0.3mg/ml G418を含むYPD10培地中に
OD600=0.05になるように植菌した。発酵には
30℃で、初期のヘッドスペースの空気を窒素置換し、
磁気スターラーバーで緩く攪拌しながら嫌気条件下で行
なった。発酵中の高級アルコールと酢酸エステルの定量
は、発酵培養液をサンプリング後、遠心分離した上清を
ヘッドスペースガスクロマトグラフィーに供して行っ
た。また、集菌した菌体から酵素活性を測定した。
【0034】 表3: PDC1遺伝子の破壊株における高級アルコール及び酢酸エステル生産 量 野生株 pdc1破壊株 イソアミルアルコール 116.3 (100) 79.7 (69) イソブタノール 58.5 (100) 69.4 (119) n−プロパノール 32.3 (100) 21.9 (68) β−フェネチルアルコール 0.7 (100) 0.3 (37) 酢酸イソアミル 2.6 (100) 1.2 (46) 酢酸β−フェネチル 18.1 (100) 14.4 (80) 単位:ppm ( )の値は、相対値(%)を示している。
【0035】 表4: PDC1遺伝子の多コピー導入株における高級アルコール及び酢酸エス テル生産量 野生株(pYT77) 野生株(pPDC1/77) イソアミルアルコール 94.3 (100) 116.3 (123) イソブタノール 71.6 (100) 51.7 (72) n−プロパノール 31.8 (100) 33.3 (105) β−フェネチルアルコール 0.6 (100) 0.8 (147) 酢酸イソアミル 1.4 (100) 2.0 (143) 酢酸β−フェネチル 24.2 (100) 33.9 (140) 単位:ppm ( )の値は、相対値(%)を示している。
【0036】 表5: PDC1遺伝子の破壊及び多コピー導入株における酵素活性 酵素活性(ppm/mg.h) 1) 破壊株 野生株 186 (100%) pdc1破壊株 133 (72%) 2) 多コピー導入株 野生株(pYT77) 192 (100%) 野生株(pPDC1/77) 290 (151%) ( )の値は、相対値(%)を示している。
【0037】その結果、PDC1遺伝子の破壊株では、
表3と表5に示すように、イソアミルアルコール生産量
が野生株のそれぞれ69%に、酵素活性が72%減少し
た。この破壊株の酵素活性は、0%にならないのは、P
DC1遺伝子の破壊株では、今まで発現していなかった
PDC5遺伝子の発現が起こり、野生株の80%の活性
を有するため考えられる[Eur. J. Biochem., 188, p61
5, 1990 ]。一方、PDC1遺伝子の多コピー導入株で
は、表4と表5に示すように、イソアミルアルコール生
産量が野生株のそれぞれ123%に、酵素活性が151
%に増大した。以上から、PDC1遺伝子によってコー
ドされるピルビン酸デカルボキシラーゼが、高級アルコ
ール生産に関する脱炭酸酵素であることが明らかとなっ
た。
【0038】更に、他の高級アルコール、及び酢酸エス
テル生産量について比較を行うと、PDC1遺伝子の破
壊株では、イソアミルアルコール、イソブタノール、n
−プロパノール、及びβ−フェネチルアルコール生産量
が野生株のそれぞれ69%、119%、68%、及び3
7%であった。これは、PDC1遺伝子の破壊により前
駆体物質の量的バランスが崩れるためと思われる。ま
た、酢酸イソアミルと酢酸β−フェネチル生産量は、基
質との減少に伴い、46%と80%に減少した。一方、
PDC1遺伝子の多コピー導入株では、イソアミルアル
コール、イソブタノール、n−プロパノール、及びβ−
フェネチルアルコール生産量が野生株のそれぞれ123
%、72%、105%、及び147%であった。これ
も、PDC1遺伝子の多コピー導入により前駆体物質の
量的バランスが崩れるためと思われる。また、酢酸イソ
アミルと酢酸β−フェネチル生産量は、基質の増大に伴
い、143%と140%に増大した。
【0039】以上の結果から、本発明は発酵工程で生じ
るイソアミルアルコール、イソブタノール、n−プロパ
ノール、β−フェネチルアルコール及び酢酸イソアミ
ル、酢酸β−フェネチルの含有量の割合を改変させ、そ
の結果、香味成分の異なる新しい酒類の製造に有効であ
ることが確認された。
【0040】
【発明の効果】本発明に於いては、サッカロミセス酵母
の高級アルコール生産に関する脱炭酸酵素の構造遺伝子
の発現性を変えたことにより、典型的な一つの態様で
は、該遺伝子の発現を阻止したことにより、イソアミル
アルコール、イソブタノール、n−プロパノール、β−
フェネチルアルコール生産量の割合が変り(生産量は主
として減少)、基質の減少に伴い、酢酸イソアミル、酢
酸β−フェネチル生産量も減少する。また別の態様で
は、高級アルコール生産に関する脱炭酸酵素の構造遺伝
子の高発現により、イソアミルアルコール、イソブタノ
ール、n−プロパノール、β−フェネチルアルコール生
産量の割合が変り(生産量は主として増加)、基質の増
大に伴い、酢酸イソアミル、酢酸β−フェネチル生産量
も増大する。本発明によれば、高級アルコールおよび酢
酸エステルの生産能の割合が上述のように改変された酵
母を使用することにより、香味成分比およびそれによっ
て風味感が従来と異なる(香味成分含量の制御もしくは
調節された)酒類の製造方法を提供することができる。
従って、酒類中の香味成分含量の随意制御もしくは調節
が可能となり、高級アルコール生成のバランスを変え、
これに伴う酢酸エステル生成を改変させることも可能と
なった。
【0041】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Kirin Beer Kabushiki Kaisha <120> Process for producing alcoholic beverages modified in proportion of flavor components <130> 11653641 <160> 10 <210> 1 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 1 agg gta gcc tcc cca taa cat aaa ctc aat 30
【0042】 <210> 2 <211> 54 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 2 gga ttc cat ttt taa taa ggc aat cgt tga ctt gct tta atc ttt cga aca aat 54
【0043】 <210> 3 <211> 51 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 3 tct gtc aga aac ggc ctt acg tgg ttg aac aag cta agt tga ctg ctg cta 51
【0044】 <210> 4 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 4 gtg tct agt ctt cta tta cac taa tgc agt 30
【0045】 <210> 5 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 5 att gcc tta tta aaa atg gaa tcc 24
【0046】 <210> 6 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 6 cgt aag gcc gtt tct gac aga 21
【0047】 <210> 7 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 7 aca agc tca tgc aaa gag gtg gta ccc gca 30
【0048】 <210> 8 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 8 tgg aaa cca cac tgt tta aac agt gtt cct 30
【0049】 <210> 9 <211> 40 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 9 ccg gat ccg gag ggt agc ctc ccc ata aca taa act caa t 40
【0050】 <210> 10 <211> 40 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 10 cca agc ttg ggt gtc tag tct tct att aca cta atg cag t 40
【図面の簡単な説明】
【図1】脱炭酸酵素を部分精製したピークI及びIIのS
DS−PAGEの結果。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:865) (72)発明者 玉 井 幸 夫 東京都中央区新川2丁目10番1号 麒麟麦 酒株式会社内 Fターム(参考) 4B024 AA05 BA77 DA12 EA04 FA13 GA11 4B065 AA80X AA80Y AB01 AC14 BA02 CA05 CA12 CA42

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高級アルコール生産に関する脱炭酸酵素の
    構造遺伝子の発現性を変えた酵母を用いて酒類製造のた
    めの発酵を行い、イソアミルアルコール、イソブタノー
    ル、n−プロパノール、β−フェネチルアルコール及び
    酢酸イソアミル、酢酸β−フェネチルの含有量の割合を
    改変することを特徴とする、酒類の製造方法。
  2. 【請求項2】高級アルコール生産に関する脱炭酸酵素の
    構造遺伝子の発現を阻止したサッカロミセス属酵母を用
    い、イソアミルアルコール、イソブタノール、n−プロ
    パノール、β−フェネチルアルコール及び酢酸イソアミ
    ル、酢酸β−フェネチルの含有量の割合が改変された、
    請求項1に記載の酒類の製造方法。
  3. 【請求項3】高級アルコール生産に関する脱炭酸酵素の
    構造遺伝子を高発現性としたサッカロミセス属酵母を用
    い、イソアミルアルコール、イソブタノール、n−プロ
    パノール、β−フェネチルアルコール及び酢酸イソアミ
    ル、酢酸β−フェネチルの含有量の割合が改変された、
    請求項1に記載の酒類の製造方法。
  4. 【請求項4】脱炭酸酵素の遺伝子が、ピルビン酸デカル
    ボキシラーゼ1の遺伝子(PDC1遺伝子)である、請
    求項1〜3のいずれか1項記載の酒類の製造方法。
  5. 【請求項5】酵母がサッカロミセス・セレビシエであ
    る、請求項1〜4のいずれか1項に記載の酒類の製造方
    法。
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