JP2000038594A - 天然繊維の軟化および保護作用を有する洗剤組成物 - Google Patents
天然繊維の軟化および保護作用を有する洗剤組成物Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 一般的に使用されている第４級アンモニウム
塩と同等であるか、またはより優れた軟化性能を有す
る、天然繊維の軟化および保護作用を有する洗剤組成物
の提供。 【解決手段】 天然繊維、好ましくは角質性繊維、の軟
化および保護作用を有する洗剤組成物であって、陽イオ
ン系界面活性剤を含まず、下記（ａ）および（ｂ）を含
んでなることを特徴とする洗剤組成物。 （ａ）陰イオン系、非イオン系および両性界面活性剤お
よびそれらの混合物から選択された界面活性剤、好まし
くは陰イオン系界面活性剤、および （ｂ）下記の一般式（Ｉ）を有するエステル Ｒ1 −ＣＯ−Ｏ−（−ＣＨ2 −ＣＨ2 −Ｏ−）a −Ｒ2 （Ｉ）
塩と同等であるか、またはより優れた軟化性能を有す
る、天然繊維の軟化および保護作用を有する洗剤組成物
の提供。 【解決手段】 天然繊維、好ましくは角質性繊維、の軟
化および保護作用を有する洗剤組成物であって、陽イオ
ン系界面活性剤を含まず、下記（ａ）および（ｂ）を含
んでなることを特徴とする洗剤組成物。 （ａ）陰イオン系、非イオン系および両性界面活性剤お
よびそれらの混合物から選択された界面活性剤、好まし
くは陰イオン系界面活性剤、および （ｂ）下記の一般式（Ｉ）を有するエステル Ｒ1 −ＣＯ−Ｏ−（−ＣＨ2 −ＣＨ2 −Ｏ−）a −Ｒ2 （Ｉ）
Description
【０００１】本発明は、天然繊維の軟化および保護作用
を有する洗剤組成物に関するものである。
を有する洗剤組成物に関するものである。
【０００２】軟化組成物は、繊細な布地（ウールおよび
絹）の柔軟性を改良するために、家庭用洗剤に広く使用
されている。これらの組成物は主として水性エマルジョ
ンからなるが、その水性エマルジョンは実際の洗浄工程
においてではなく、最後の濯ぎ工程でのみ使用できる。
これは主として、広く使用されている、第４級アンモニ
ウム塩、特に塩化ジメチルジタロウイルアンモニウム
（ＤＤＴＡＣ）および塩化ジステアリルアンモニウム、
からなる軟化剤の非相容性によるものである。上記の第
４級塩は、陰イオン系界面活性剤の存在下で、水に不溶
な化合物を形成し、その結果、軟化作用の効率が低下す
ることがある。
絹）の柔軟性を改良するために、家庭用洗剤に広く使用
されている。これらの組成物は主として水性エマルジョ
ンからなるが、その水性エマルジョンは実際の洗浄工程
においてではなく、最後の濯ぎ工程でのみ使用できる。
これは主として、広く使用されている、第４級アンモニ
ウム塩、特に塩化ジメチルジタロウイルアンモニウム
（ＤＤＴＡＣ）および塩化ジステアリルアンモニウム、
からなる軟化剤の非相容性によるものである。上記の第
４級塩は、陰イオン系界面活性剤の存在下で、水に不溶
な化合物を形成し、その結果、軟化作用の効率が低下す
ることがある。
【０００３】これらのアンモニウム誘導体は、高い効率
を有するが、毒性、特に水性毒性が高いという欠点があ
り、そのために家庭用洗剤の処方における使用が大幅に
制限されている。このために、環境的な影響が地域社会
にとって好ましい新規な軟化物質が研究される様になっ
た。この問題の重要性から、同等の性能を有するか、ま
たは生態学的に毒性が低い、第４級アンモニウム塩に代
わる物質が開発されている。
を有するが、毒性、特に水性毒性が高いという欠点があ
り、そのために家庭用洗剤の処方における使用が大幅に
制限されている。このために、環境的な影響が地域社会
にとって好ましい新規な軟化物質が研究される様になっ
た。この問題の重要性から、同等の性能を有するか、ま
たは生態学的に毒性が低い、第４級アンモニウム塩に代
わる物質が開発されている。
【０００４】これに関して、最近開示された様々な特許
文献を挙げることができる。
文献を挙げることができる。
【０００５】例えば、ＵＳ−Ａ−５，２９０，４５９明
細書には、ペンタエリスリトールの部分エステルまたは
ペンタエリスリトールのエトキシル化オリゴマーの部分
エステルをそれ自体で、またはベントナイトとの組合せ
で使用し、洗浄サイクルの濯ぎ工程で加える軟化剤とし
て使用する水性エマルジョンを製造する方法が開示され
ている。
細書には、ペンタエリスリトールの部分エステルまたは
ペンタエリスリトールのエトキシル化オリゴマーの部分
エステルをそれ自体で、またはベントナイトとの組合せ
で使用し、洗浄サイクルの濯ぎ工程で加える軟化剤とし
て使用する水性エマルジョンを製造する方法が開示され
ている。
【０００６】これに対してＵＳ−Ａ−３，９２８，２１
２明細書には、濯ぎ工程におけるエマルジョンとして使
用する軟化剤として、多価アルコールの脂肪酸エステル
の使用が記載されている。
２明細書には、濯ぎ工程におけるエマルジョンとして使
用する軟化剤として、多価アルコールの脂肪酸エステル
の使用が記載されている。
【０００７】ＵＳ−Ａ−４，１２６，５６２明細書に
は、第４級アンモニウム塩の含有量が低い軟化剤とし
て、第４級アンモニウム塩と混合した高級脂肪酸のエス
テルの使用が開示されている。
は、第４級アンモニウム塩の含有量が低い軟化剤とし
て、第４級アンモニウム塩と混合した高級脂肪酸のエス
テルの使用が開示されている。
【０００８】ＵＳ−Ａ−４，１４２，９７８明細書に
は、第４級アンモニウム塩に代わる軟化剤として、ソル
ビトールのエステルの使用が開示されている。
は、第４級アンモニウム塩に代わる軟化剤として、ソル
ビトールのエステルの使用が開示されている。
【０００９】ＵＳ−Ａ−４，１６２，９８４明細書に
は、アルキルイミダゾリンのアンモニウム塩および多価
アルコールと脂肪酸（モノまたはジカルボキシル、アル
キルまたは芳香族）のエステルからなる混合物の使用が
記載されている。
は、アルキルイミダゾリンのアンモニウム塩および多価
アルコールと脂肪酸（モノまたはジカルボキシル、アル
キルまたは芳香族）のエステルからなる混合物の使用が
記載されている。
【００１０】ＤＥ−Ａ−３，６１２，４７９、明細書に
は、第４級アンモニウム塩および多価アルコールのエス
テルの混合物からなる、織物工業用軟化剤の使用が記載
されている。
は、第４級アンモニウム塩および多価アルコールのエス
テルの混合物からなる、織物工業用軟化剤の使用が記載
されている。
【００１１】上記の先行技術は、一方では天然繊維に対
する軟化剤として窒素化誘導体の量を低減しているが、
窒素化誘導体自体の性能に近い性能を得ることはできて
いない。
する軟化剤として窒素化誘導体の量を低減しているが、
窒素化誘導体自体の性能に近い性能を得ることはできて
いない。
【００１２】いずれの場合も、上記特許に開示されてい
る組成物の性能は、第４級アンモニウム塩より劣ってい
る。
る組成物の性能は、第４級アンモニウム塩より劣ってい
る。
【００１３】ここで、上記の欠点を克服し、同時に、こ
の目的に一般的に使用されている第４級アンモニウム塩
と同等であるか、またはより優れた軟化性能を有する、
天然繊維の軟化および保護作用を有する洗剤組成物が開
発された。
の目的に一般的に使用されている第４級アンモニウム塩
と同等であるか、またはより優れた軟化性能を有する、
天然繊維の軟化および保護作用を有する洗剤組成物が開
発された。
【００１４】そこで、本発明は、天然繊維、好ましくは
角質性繊維、の軟化および保護作用を有する洗剤組成物
であって、陽イオン系界面活性剤を含まず、下記の
（ａ）および（ｂ）を含んでなることを特徴とする洗剤
組成物に関するものである。 （ａ）陰イオン系、非イオン系および両性界面活性剤お
よびそれらの混合物から選択された界面活性剤、好まし
くは陰イオン系界面活性剤、および （ｂ）下記の一般式（Ｉ）を有するエステル Ｒ1 −ＣＯ−Ｏ−（−ＣＨ2 −ＣＨ2 −Ｏ−）a −Ｒ2 （Ｉ） ［式中、ａは０〜２０であり、好ましくは０であり、Ｒ
2 は、６〜２０個、好ましくは８〜１８個、の炭素原子
を有する単官能性炭化水素基、好ましくはアルキル基で
あり、Ｒ1 は、少なくとも１個のヒドロキシルおよび２
個またはそれより多い炭素原子を含む単官能性炭化水素
基であり、好ましくは下記ｃ１）〜ｃ３）から選択され
る。 ｃ１）−Ｃ6 Ｈn （ＯＨ）m （ｎは３〜４であり、ｍは
１〜２であり、ｍ＋ｎの合計は５に等しい）、好ましく
は−Ｃ6 Ｈ4 （ＯＨ）、 ｃ２）-ＣＨ(ＯＨ)-ＣＨ(Ｒ3 )-ＣＯＯ-(-ＣＨ2 -ＣＨ
2 -Ｏ-)a'-Ｒ4 （Ｒ3＝ＨまたはＯＨであり、ａ’は０
〜２０であり、好ましくは０であり、Ｒ4 は、６〜２０
個、好ましくは８〜１８個、の炭素原子を有する単官能
性炭化水素基、好ましくはアルキル基である）、および ｃ３）−ＣＨ（ＯＨ）−ＣＨ3］ ここで、界面活性剤（ａ）と一般式（Ｉ）を有するエス
テルの重量比は１／１〜６００／１、好ましくは１．５
／１〜４００／１、である。
角質性繊維、の軟化および保護作用を有する洗剤組成物
であって、陽イオン系界面活性剤を含まず、下記の
（ａ）および（ｂ）を含んでなることを特徴とする洗剤
組成物に関するものである。 （ａ）陰イオン系、非イオン系および両性界面活性剤お
よびそれらの混合物から選択された界面活性剤、好まし
くは陰イオン系界面活性剤、および （ｂ）下記の一般式（Ｉ）を有するエステル Ｒ1 −ＣＯ−Ｏ−（−ＣＨ2 −ＣＨ2 −Ｏ−）a −Ｒ2 （Ｉ） ［式中、ａは０〜２０であり、好ましくは０であり、Ｒ
2 は、６〜２０個、好ましくは８〜１８個、の炭素原子
を有する単官能性炭化水素基、好ましくはアルキル基で
あり、Ｒ1 は、少なくとも１個のヒドロキシルおよび２
個またはそれより多い炭素原子を含む単官能性炭化水素
基であり、好ましくは下記ｃ１）〜ｃ３）から選択され
る。 ｃ１）−Ｃ6 Ｈn （ＯＨ）m （ｎは３〜４であり、ｍは
１〜２であり、ｍ＋ｎの合計は５に等しい）、好ましく
は−Ｃ6 Ｈ4 （ＯＨ）、 ｃ２）-ＣＨ(ＯＨ)-ＣＨ(Ｒ3 )-ＣＯＯ-(-ＣＨ2 -ＣＨ
2 -Ｏ-)a'-Ｒ4 （Ｒ3＝ＨまたはＯＨであり、ａ’は０
〜２０であり、好ましくは０であり、Ｒ4 は、６〜２０
個、好ましくは８〜１８個、の炭素原子を有する単官能
性炭化水素基、好ましくはアルキル基である）、および ｃ３）−ＣＨ（ＯＨ）−ＣＨ3］ ここで、界面活性剤（ａ）と一般式（Ｉ）を有するエス
テルの重量比は１／１〜６００／１、好ましくは１．５
／１〜４００／１、である。
【００１５】様々な種類の界面活性剤（ａ）が当業者に
は良く知られている。
は良く知られている。
【００１６】陰イオン系界面活性剤の典型的な例は、ア
ルキルサルフェート、アルキルヘテロサルフェート、ア
ルキル−（アルカン−とも呼ばれる）スルホネート、ア
ルキルアリールスルホネート、アルキルカルボキシレー
ト、アルキルヘテロカルボキシレート、スルホン化アル
ファ−オレフィンおよびスルホン化内部オレフィン(sul
fonated internal olefin)であるが、これらに限定され
るものではない。
ルキルサルフェート、アルキルヘテロサルフェート、ア
ルキル−（アルカン−とも呼ばれる）スルホネート、ア
ルキルアリールスルホネート、アルキルカルボキシレー
ト、アルキルヘテロカルボキシレート、スルホン化アル
ファ−オレフィンおよびスルホン化内部オレフィン(sul
fonated internal olefin)であるが、これらに限定され
るものではない。
【００１７】非イオン系界面活性剤の典型的な例は、ア
ルキルポリグルコシド、アルキルポリエトキシレートお
よびアルキルアリールポリエトキシレートであるが、こ
れらに限定されるものではない。
ルキルポリグルコシド、アルキルポリエトキシレートお
よびアルキルアリールポリエトキシレートであるが、こ
れらに限定されるものではない。
【００１８】両性界面活性剤の典型的な例は、アルキル
−アミドプロピルベタインおよびアルキルベタインであ
るが、これらに限定されるものではない。
−アミドプロピルベタインおよびアルキルベタインであ
るが、これらに限定されるものではない。
【００１９】Ｒ2 およびＲ4 に関して、一般式Ｒ2 ＯＨ
およびＲ4 ＯＨを有するアルコールの典型的な例は、カ
プロニンアルコール、カプリルアルコール、２−エチル
ヘキシルアルコール、カプリニンアルコール、ラウリル
アルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチンア
ルコール、セチルアルコール、パルミチンアルコール、
ステアリンアルコール、イソステアリンアルコール、オ
レインアルコール、リノールアルコール、オキソまたは
改良オキソまたはツィーグラーまたはゲルベ法により合
成される直鎖または分枝鎖アルコール、およびそれらの
混合物である。合成または天然の、８〜３２個の炭素原
子を有する工業用脂肪族アルコールを使用するのが好ま
しい。
およびＲ4 ＯＨを有するアルコールの典型的な例は、カ
プロニンアルコール、カプリルアルコール、２−エチル
ヘキシルアルコール、カプリニンアルコール、ラウリル
アルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチンア
ルコール、セチルアルコール、パルミチンアルコール、
ステアリンアルコール、イソステアリンアルコール、オ
レインアルコール、リノールアルコール、オキソまたは
改良オキソまたはツィーグラーまたはゲルベ法により合
成される直鎖または分枝鎖アルコール、およびそれらの
混合物である。合成または天然の、８〜３２個の炭素原
子を有する工業用脂肪族アルコールを使用するのが好ま
しい。
【００２０】一般式（Ｉ）を有するエステルの典型的な
例は、サリチル酸トリデシル（一般式（Ｉ）を有し、ａ
＝０、Ｒ2 ＝Ｃ13アルキル、Ｒ 1 ＝−Ｃ6 Ｈ4 ＯＨであ
る化合物）、リンゴ酸ジ−（Ｃ12〜Ｃ13）アルキル（一
般式（Ｉ）を有し、ａ＝０、Ｒ2 ＝Ｃ 12〜Ｃ13アルキル
の混合物、Ｒ1 ＝−ＣＨ（ＯＨ）−ＣＨ2 −ＣＯＯＲ2
である化合物）、酒石酸ジ−（Ｃ12〜Ｃ13）アルキル
（一般式（Ｉ）を有し、ａ＝０、Ｒ2 ＝Ｃ12〜Ｃ13アル
キルの混合物、Ｒ1 ＝−ＣＨ（ＯＨ）−ＣＨ（ＯＨ）−
ＣＯＯＲ2 である化合物）、乳酸（Ｃ12〜Ｃ13）アルキ
ル（一般式（Ｉ）を有し、ａ＝０、Ｒ2 ＝Ｃ12〜Ｃ13、
Ｒ1 ＝−ＣＨ（ＯＨ）−ＣＨ3 である化合物）である。
例は、サリチル酸トリデシル（一般式（Ｉ）を有し、ａ
＝０、Ｒ2 ＝Ｃ13アルキル、Ｒ 1 ＝−Ｃ6 Ｈ4 ＯＨであ
る化合物）、リンゴ酸ジ−（Ｃ12〜Ｃ13）アルキル（一
般式（Ｉ）を有し、ａ＝０、Ｒ2 ＝Ｃ 12〜Ｃ13アルキル
の混合物、Ｒ1 ＝−ＣＨ（ＯＨ）−ＣＨ2 −ＣＯＯＲ2
である化合物）、酒石酸ジ−（Ｃ12〜Ｃ13）アルキル
（一般式（Ｉ）を有し、ａ＝０、Ｒ2 ＝Ｃ12〜Ｃ13アル
キルの混合物、Ｒ1 ＝−ＣＨ（ＯＨ）−ＣＨ（ＯＨ）−
ＣＯＯＲ2 である化合物）、乳酸（Ｃ12〜Ｃ13）アルキ
ル（一般式（Ｉ）を有し、ａ＝０、Ｒ2 ＝Ｃ12〜Ｃ13、
Ｒ1 ＝−ＣＨ（ＯＨ）−ＣＨ3 である化合物）である。
【００２１】一般式（Ｉ）を有するエステルは、当業者
には良く知られている技術により製造することができ
る。特に、これらのエステルは、脂肪アルコールまたは
エトキシル化した脂肪アルコールを対応するヒドロキシ
酸でエステル化することにより製造することができる。
には良く知られている技術により製造することができ
る。特に、これらのエステルは、脂肪アルコールまたは
エトキシル化した脂肪アルコールを対応するヒドロキシ
酸でエステル化することにより製造することができる。
【００２２】本発明の組成物は、様々な処方で様々な用
途に使用することができる。
途に使用することができる。
【００２３】第一の用途は家庭用洗剤である。この場
合、軟化効果を有する洗剤処方物（処方物Ａ）は、界面
活性剤（ａ）および一般式（Ｉ）を有するエステルを含
んでなり、界面活性剤（ａ）と一般式（Ｉ）を有するエ
ステルの比は２００／１〜５／１、好ましくは１００／
１〜１０／１、である。上記の組成物に使用できる界面
活性剤は、サルフェートアルコール、エトキシサルフェ
ートアルコール、スルホン化アルキルベンゼン、エトキ
シル化アルコール、エトキシル化アルキルアリール、両
性界面活性剤（ベタイン）および／またはアルキルポリ
グルコシド（ＡＰＧ）、スルホン化内部オレフィン、ス
ルホン化アルファ−オレフィンから選択することができ
る。上記の処方Ａで、界面活性剤の濃度は１０〜４０重
量％であり、残りは、本発明のエステルに関係なく、水
および少量成分、例えば市販の処方に通常使用されてい
る消泡剤、香料および保存剤、である。
合、軟化効果を有する洗剤処方物（処方物Ａ）は、界面
活性剤（ａ）および一般式（Ｉ）を有するエステルを含
んでなり、界面活性剤（ａ）と一般式（Ｉ）を有するエ
ステルの比は２００／１〜５／１、好ましくは１００／
１〜１０／１、である。上記の組成物に使用できる界面
活性剤は、サルフェートアルコール、エトキシサルフェ
ートアルコール、スルホン化アルキルベンゼン、エトキ
シル化アルコール、エトキシル化アルキルアリール、両
性界面活性剤（ベタイン）および／またはアルキルポリ
グルコシド（ＡＰＧ）、スルホン化内部オレフィン、ス
ルホン化アルファ−オレフィンから選択することができ
る。上記の処方Ａで、界面活性剤の濃度は１０〜４０重
量％であり、残りは、本発明のエステルに関係なく、水
および少量成分、例えば市販の処方に通常使用されてい
る消泡剤、香料および保存剤、である。
【００２４】第二の用途は濯ぎ工程における軟化剤であ
る。この場合、処方物（処方物Ｂ）の界面活性剤（ａ）
と一般式（Ｉ）のエステルの比は５０／１〜０．７５／
１、好ましくは２０／１〜１．５／１、である。この場
合、界面活性剤はスルホン化アルキルベンゼン、エトキ
シル化アルコールおよびＨＬＢが８〜１５であるエトキ
シル化アルキルアリール、スルホン化内部オレフィン、
スルホン化アルファ−オレフィン、およびそれらの混合
物から選択することができる。この処方物Ｂの場合、界
面活性剤の重量濃度は２〜８重量％であり、残りは水お
よび少量成分である。
る。この場合、処方物（処方物Ｂ）の界面活性剤（ａ）
と一般式（Ｉ）のエステルの比は５０／１〜０．７５／
１、好ましくは２０／１〜１．５／１、である。この場
合、界面活性剤はスルホン化アルキルベンゼン、エトキ
シル化アルコールおよびＨＬＢが８〜１５であるエトキ
シル化アルキルアリール、スルホン化内部オレフィン、
スルホン化アルファ−オレフィン、およびそれらの混合
物から選択することができる。この処方物Ｂの場合、界
面活性剤の重量濃度は２〜８重量％であり、残りは水お
よび少量成分である。
【００２５】第三の用途は、天然および合成繊維の表面
特性（摩擦係数、感触）を改良するための織物の仕上げ
である。この場合、処方物（処方物Ｃ）の界面活性剤
（ａ）と一般式（Ｉ）のエステルの比は１０／１〜１．
５／１、好ましくは５／１〜２／１、である。界面活性
剤はアルキルベンゼンスルホネート、エトキシル化アル
コール、およびＨＬＢが８〜１５であるアルキルアリー
ルエトキシレート、スルホン化内部オレフィンおよびそ
れらの混合物から選択することができる。脂肪アルコー
ル（Ｃ11〜Ｃ22）およびそれらの混合物をエマルジョン
安定剤として使用することができる。この処方物Ｃの場
合、界面活性剤の濃度は３〜１０重量％であり、残りは
水および少量成分である。
特性（摩擦係数、感触）を改良するための織物の仕上げ
である。この場合、処方物（処方物Ｃ）の界面活性剤
（ａ）と一般式（Ｉ）のエステルの比は１０／１〜１．
５／１、好ましくは５／１〜２／１、である。界面活性
剤はアルキルベンゼンスルホネート、エトキシル化アル
コール、およびＨＬＢが８〜１５であるアルキルアリー
ルエトキシレート、スルホン化内部オレフィンおよびそ
れらの混合物から選択することができる。脂肪アルコー
ル（Ｃ11〜Ｃ22）およびそれらの混合物をエマルジョン
安定剤として使用することができる。この処方物Ｃの場
合、界面活性剤の濃度は３〜１０重量％であり、残りは
水および少量成分である。
【００２６】第四の用途はヘアシャンプーである。この
場合、処方物（処方物Ｄ）の界面活性剤（ａ）と一般式
（Ｉ）のエステルの比は１００／１〜１０／１、好まし
くは４０／１〜５／１、である。この場合、界面活性剤
はサルフェートアルコール、エトキシサルフェートアル
コール、両性界面活性剤（ベタイン）、アルキルポリグ
ルコシド（ＡＰＧ）、スルホン化内部オレフィン、スル
ホン化アルファ−オレフィンおよびそれらの混合物から
選択する。この処方物Ｄの場合、界面活性剤の濃度は７
〜２０重量％であり、残りは水および少量成分である。
場合、処方物（処方物Ｄ）の界面活性剤（ａ）と一般式
（Ｉ）のエステルの比は１００／１〜１０／１、好まし
くは４０／１〜５／１、である。この場合、界面活性剤
はサルフェートアルコール、エトキシサルフェートアル
コール、両性界面活性剤（ベタイン）、アルキルポリグ
ルコシド（ＡＰＧ）、スルホン化内部オレフィン、スル
ホン化アルファ−オレフィンおよびそれらの混合物から
選択する。この処方物Ｄの場合、界面活性剤の濃度は７
〜２０重量％であり、残りは水および少量成分である。
【００２７】下記の諸例は、本発明をさらに説明するた
めのものである。
めのものである。
【００２８】例 表１は、最も一般的で、この分野で広く使用されている
陰イオン系界面活性剤を基剤とする手洗い並びに機械洗
浄用の典型的な洗剤組成物に関連する、アルファ−ヒド
ロキシ酸（リンゴ酸）、またはベータ−ヒドロキシ酸
（サリチル酸）から誘導される脂肪エステルを含む処方
例を示す。
陰イオン系界面活性剤を基剤とする手洗い並びに機械洗
浄用の典型的な洗剤組成物に関連する、アルファ−ヒド
ロキシ酸（リンゴ酸）、またはベータ−ヒドロキシ酸
（サリチル酸）から誘導される脂肪エステルを含む処方
例を示す。
【００２９】これらの処方物を使用して天然繊維（メリ
ノウールおよびシルククレープ）を機械洗浄し、それら
の柔軟性、繰返し洗浄後の劣化程度、および様々な洗浄
サイクルおよび長時間露光後の繊維の耐性を評価した。
各洗浄は、装填量２．５kg、液体洗剤５０〜８０グラム
を使用して行なった。洗濯物は、ウール布地の試料２点
（７０cmｘ７０cm）、シルク布地２点（７０cmｘ７０c
m）、および綿布地を合計して２．５kgであった。
ノウールおよびシルククレープ）を機械洗浄し、それら
の柔軟性、繰返し洗浄後の劣化程度、および様々な洗浄
サイクルおよび長時間露光後の繊維の耐性を評価した。
各洗浄は、装填量２．５kg、液体洗剤５０〜８０グラム
を使用して行なった。洗濯物は、ウール布地の試料２点
（７０cmｘ７０cm）、シルク布地２点（７０cmｘ７０c
m）、および綿布地を合計して２．５kgであった。
【００３０】 表１ Ａ１９ Ａ２３ Ａ２４ 成分 濃度（重量％） ラウリル硫酸ナトリウム 12.0 12.0 6.0 アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム --- --- 5.8 Lialet 5EO 3.0 3.0 3.0 ラウリル硫酸ナトリウム 5.0 5.0 5.0 クエン酸ナトリウム 0.1 0.1 0.1 香料 0.25 0.25 0.25 リンゴ酸（Ｃ12〜Ｃ13）アルキル 0.5 --- --- サリチル酸トリデシル --- 0.5 0.5 保存剤 0.1 0.1 0.1 乳白剤 0.8 0.8 0.8 消泡剤 1.0 1.0 1.0 水 100 まで 100 まで 100 までｐＨ 7.5 7.5 7.5
【００３１】表１に示す処方物を、この分野の主要メー
カーの、本質的に異なった処方原理に基づく市販製品３
種類と比較した。
カーの、本質的に異なった処方原理に基づく市販製品３
種類と比較した。
【００３２】実際、処方物Ｐ１およびＰ２は、それらの
軟化作用を、両性界面活性剤と少量（＜１％）のprotei
c 剤（lanolin 、Ｐ１）および第４級アンモニウム塩
（Ｐ２）から得ている。処方物Ｐ３は、その界面活性を
ポリエトキシル化非イオン系界面活性剤から得ているの
で、その軟化作用を大量の第４級アンモニウム塩で行な
う。
軟化作用を、両性界面活性剤と少量（＜１％）のprotei
c 剤（lanolin 、Ｐ１）および第４級アンモニウム塩
（Ｐ２）から得ている。処方物Ｐ３は、その界面活性を
ポリエトキシル化非イオン系界面活性剤から得ているの
で、その軟化作用を大量の第４級アンモニウム塩で行な
う。
【００３３】表２は、市販製品の処方物の、対応するラ
ベルに記載されている基本成分を示す。
ベルに記載されている基本成分を示す。
【００３４】 表２ Ｐ１ Ｐ２ Ｐ３ 界面活性剤 陰イオン系 ＜５．０ ＜５．０ ＜５．０ 両性 ＜５．０ ５−１５ −− エトキシレート ＜５．０ ＜５．０ １５−３０ 軟化剤 Lanolin 有り −− −− 陽イオン系界面活性剤 −− −− ＞５ 規定無し −− 有り −−
【００３５】表２から分かる様に、proteic 剤(lanoli
n) または少量の規定されていない軟化剤（１重量％未
満）の存在が、両性界面活性剤の使用と関連している。
n) または少量の規定されていない軟化剤（１重量％未
満）の存在が、両性界面活性剤の使用と関連している。
【００３６】非イオン系界面活性剤を含む処方物（Ｐ
３）に関して、軟化剤としてのアンモニウム誘導体の濃
度は極めて重要である。
３）に関して、軟化剤としてのアンモニウム誘導体の濃
度は極めて重要である。
【００３７】１０回および１５回洗浄サイクル後、布地
の下記の物理的パラメータを公的機関の標準手順に従っ
て評価した。 １．破断負荷 （方法 ＵＮＩ １９３２） ２．衝撃強度 （方法 ＵＮＩ １９３２） ３．変形 （方法 ＵＮＩ １９３２） ４．ヤング係数 （方法 ＵＮＩ １９３２） ５．曲りおよび充填(filling) 回復角度 （ＥＮ−ＩＳＯ ２２３１３） ６．５０時間後の光放射安定性 （ＥＮ−ＩＳＯ ２２３１３）
の下記の物理的パラメータを公的機関の標準手順に従っ
て評価した。 １．破断負荷 （方法 ＵＮＩ １９３２） ２．衝撃強度 （方法 ＵＮＩ １９３２） ３．変形 （方法 ＵＮＩ １９３２） ４．ヤング係数 （方法 ＵＮＩ １９３２） ５．曲りおよび充填(filling) 回復角度 （ＥＮ−ＩＳＯ ２２３１３） ６．５０時間後の光放射安定性 （ＥＮ−ＩＳＯ ２２３１３）
【００３８】さらに、下記の手順により柔軟性試験を行
なった。
なった。
【００３９】結果 １０回の機械洗浄 本発明の、アルファまたはベータヒドロキシ酸の脂肪エ
ステルを含む処方物の界面活性基剤は陰イオン系界面活
性剤（天然繊維に対して最も攻撃的であるといわれてい
る）からなるが、１０回の連続洗浄後に観察した天然繊
維特性は大きな変化を示さなかった。事実、繊維の破断
負荷およびその弾性変形の変化を評価したところ、メリ
ノウール（表３）およびシルククレープ（表４）の両方
とも、洗浄していない布地と比較して、天然繊維の物理
特性に大きな変化は認められなかった。事実、表に示す
回復角度から分かる様に、繊維は無傷のままであり、伸
長に対して耐性がある。
ステルを含む処方物の界面活性基剤は陰イオン系界面活
性剤（天然繊維に対して最も攻撃的であるといわれてい
る）からなるが、１０回の連続洗浄後に観察した天然繊
維特性は大きな変化を示さなかった。事実、繊維の破断
負荷およびその弾性変形の変化を評価したところ、メリ
ノウール（表３）およびシルククレープ（表４）の両方
とも、洗浄していない布地と比較して、天然繊維の物理
特性に大きな変化は認められなかった。事実、表に示す
回復角度から分かる様に、繊維は無傷のままであり、伸
長に対して耐性がある。
【００４０】得られた結果を、両性界面活性剤およびla
nolin を基剤とする市販製品Ｐ１で洗濯した同じ布地で
観察された結果と比較して示す。
nolin を基剤とする市販製品Ｐ１で洗濯した同じ布地で
観察された結果と比較して示す。
【００４１】 表３ １０回連続洗浄後のメリノウール 未処理 Ａ１９ Ａ２３ Ａ２４ Ｐ１ 負荷 (kgf) 0.093 0.081 0.088 0.081 0.094 変形 (%) 13.602 14.063 15.111 16.130 15.598 回復角度 曲り 159.6 161.3 154.6 162.0 159.6 充填 163.0 159.3 151.3 158.6 159.0
【００４２】 表４ １０回連続洗浄後の白色シルククレープ 未処理 Ａ１９ Ａ２３ Ａ２４ Ｐ１ 負荷 (kgf) 0.151 0.144 0.149 0.147 0.142 変形 (%) 17.572 20.138 19.363 17.256 17.402 回復角度 曲り 142.3 152.3 159.0 164.3 153.0 充填 140.3 156.3 157.3 169.3 151.3
【００４３】しかし、洗濯機中で１０回洗浄後に布地を
５０時間露光したところ、供試処方物間で大きな変動が
見られた（表５）。
５０時間露光したところ、供試処方物間で大きな変動が
見られた（表５）。
【００４４】 表５ １０回洗浄および光放射（５０時間）後のメリノウール Ａ２４ Ａ２３ Ｐ１ 放射 0 50 Δ% 0 50 Δ% 0 50 Δ% 負荷 .081 .094 8.9 .088 .091 3.4 .094 .088 -6.4 変形 16.13 16.15 .01 15.11 15.25 .9 15.60 18.01 15.34
【００４５】メリノウール布地（表５）をサリチル酸の
脂肪エステルを含む処方物で洗浄した場合、同じ布地を
比較処方物Ｐ１で洗浄した場合と比較して、繊維の破断
負荷が明瞭に増加（より大きな引張強度）し、弾性変形
は変化しなかった。この比較処方物に関して、破断負荷
が明瞭に減少し（より低い引張強度）、弾性変形が大き
く変動し、変形し易いことを示している。ウール繊維の
最適弾性変形範囲は１０〜１８であることに注意すべき
である。１０より低い水準では、繊維は堅過ぎ、１８よ
り高い値では、繊維は屈服し、その結果、繊維の天然の
構造を失う傾向がある。
脂肪エステルを含む処方物で洗浄した場合、同じ布地を
比較処方物Ｐ１で洗浄した場合と比較して、繊維の破断
負荷が明瞭に増加（より大きな引張強度）し、弾性変形
は変化しなかった。この比較処方物に関して、破断負荷
が明瞭に減少し（より低い引張強度）、弾性変形が大き
く変動し、変形し易いことを示している。ウール繊維の
最適弾性変形範囲は１０〜１８であることに注意すべき
である。１０より低い水準では、繊維は堅過ぎ、１８よ
り高い値では、繊維は屈服し、その結果、繊維の天然の
構造を失う傾向がある。
【００４６】シルククレープ布地（表６）の場合にも、
挙動に明瞭な差があった。市販製品Ｐ１で洗濯した布地
は弾性変形が明らかに低下しているのに対し、本発明の
サリチル酸の脂肪エステルを含む処方物で洗濯した布地
は、その弾性変形の変化が少ない。弾性変形が最も少な
い布地は、処方物Ａ２３で洗浄した布地である。
挙動に明瞭な差があった。市販製品Ｐ１で洗濯した布地
は弾性変形が明らかに低下しているのに対し、本発明の
サリチル酸の脂肪エステルを含む処方物で洗濯した布地
は、その弾性変形の変化が少ない。弾性変形が最も少な
い布地は、処方物Ａ２３で洗浄した布地である。
【００４７】 表６ １０回洗浄および光放射（５０時間）後の白色シルククレープ Ａ２３ Ａ２４ Ｐ１ 放射 0 50 Δ% 0 50 Δ% 0 50 Δ% 負荷 0.149 0.135 -9.4 0.147 0.139 -5.4 0.142 0.132 -7.0 変形 19.363 16.697 -13.7 17.26 14.04 18.7 17.402 12.418 -28.6
【００４８】布地の柔軟性評価は、１０人の熟練者によ
り行ない、各人が１〜５の値を下記の様に与える。 １＝粗い、空隙、薄く弱い、不快な感触、本来の布地と
異なる ５＝滑らか、柔らかい、緻密、快適な感触、本来の布地
と同じである
り行ない、各人が１〜５の値を下記の様に与える。 １＝粗い、空隙、薄く弱い、不快な感触、本来の布地と
異なる ５＝滑らか、柔らかい、緻密、快適な感触、本来の布地
と同じである
【００４９】柔軟性判定員は、アルファまたはベータヒ
ドロキシ酸の脂肪エステルを含む処方物の柔軟性および
感触に関して非常に好ましい結果を与えた（表７）。
ドロキシ酸の脂肪エステルを含む処方物の柔軟性および
感触に関して非常に好ましい結果を与えた（表７）。
【００５０】特に、処方物Ａ２４は、布地に優れた柔軟
性および感触の水準を与えたが、これは、かなり高い評
価を受けた市販製品Ｐ１を含んでなる他の供試処方物よ
りも高かった。
性および感触の水準を与えたが、これは、かなり高い評
価を受けた市販製品Ｐ１を含んでなる他の供試処方物よ
りも高かった。
【００５１】 表７柔軟性判定 Ａ１９ Ａ２３ Ａ２４ Ｐ１ メリノウール ３ ４ ５ ５ シルククレープ ３ ４ ５ ４ サリチル酸エステルの天然繊維に対する保護作用は、処
方物Ａ２４および同じ組成でサリチル酸エステルを含ま
ない処方物で洗濯したウールおよびシルク布地を比較し
ている表７ａに示す採点値から、さらに明瞭である。
方物Ａ２４および同じ組成でサリチル酸エステルを含ま
ない処方物で洗濯したウールおよびシルク布地を比較し
ている表７ａに示す採点値から、さらに明瞭である。
【００５２】 表７ａ サリチル酸エステル を含まないＡ２４ Ａ２４ ウール ２ ５ シルク １ ５
【００５３】表７ａから分かる様に、サリチル酸エステ
ルは、洗剤相と天然繊維基材の間でサリチル酸エステル
自体を分布させ、界面活性混合物の摩耗作用を阻止する
ことができる。
ルは、洗剤相と天然繊維基材の間でサリチル酸エステル
自体を分布させ、界面活性混合物の摩耗作用を阻止する
ことができる。
【００５４】１５回の機械洗浄 機械洗浄を１５回に延長しても、天然繊維の劣化減少は
特に観察されなかった。
特に観察されなかった。
【００５５】本発明の処方物は、天然繊維に対して攻撃
的である陰イオン系界面活性剤を基剤としており、アル
ファまたはベータヒドロキシ酸の脂肪エステル（軟化−
保護剤として）の含有量が低いにも関わらず、機械的な
耐性および弾性特性は、幾つかの例外を除いて、１５回
の洗浄後も十分に保持されている。
的である陰イオン系界面活性剤を基剤としており、アル
ファまたはベータヒドロキシ酸の脂肪エステル（軟化−
保護剤として）の含有量が低いにも関わらず、機械的な
耐性および弾性特性は、幾つかの例外を除いて、１５回
の洗浄後も十分に保持されている。
【００５６】メリノウール（表８参照）に関して、最終
的な伸長は水だけで洗濯した布地に対してもあまり変化
していないが、弾性変形は、使用する洗剤処方物により
大きく変動する。実際、水だけまたは市販製品Ｐ３を使
用して洗濯すると、天然繊維の重大な破壊作用をもたら
す（値＞１８、つまり最適弾性変形範囲の上限）のに対
し、アルファまたはベータヒドロキシ酸の脂肪エステル
を使用すると（市販製品Ｐ２と同様に）、繊維の弾性特
性は大きく変化せず、この値が最適弾性変形範囲内に入
る。
的な伸長は水だけで洗濯した布地に対してもあまり変化
していないが、弾性変形は、使用する洗剤処方物により
大きく変動する。実際、水だけまたは市販製品Ｐ３を使
用して洗濯すると、天然繊維の重大な破壊作用をもたら
す（値＞１８、つまり最適弾性変形範囲の上限）のに対
し、アルファまたはベータヒドロキシ酸の脂肪エステル
を使用すると（市販製品Ｐ２と同様に）、繊維の弾性特
性は大きく変化せず、この値が最適弾性変形範囲内に入
る。
【００５７】この場合も、ウール布地は、本来の布地の
アイロン掛けに対する良好な作業性が維持し、場合によ
っては改善される。
アイロン掛けに対する良好な作業性が維持し、場合によ
っては改善される。
【００５８】 表８１５回洗浄後のメリノウール 未処理 A19 A23 A24 P2 P3 水 負荷 0.093 0.095 0.089 0.091 0.100 0.099 0.103 変形 13.602 13.78 18.0 15.416 15.108 19.357 19.346 回復角度 曲り 159.6 158.0 165.6 159 155.3 168.3 155.3 充填 163 161.3 154.3 158.6 155.0 157.3 155.3
【００５９】シルク布地に関して（表９）、メリノウー
ルと類似の結論を得ることができる。繊維の破断負荷
（機械的耐性）は僅かに、ただし水を含めて、使用する
すべての洗剤処方物に対して同じ程度に低下する。これ
は、洗濯の際に布地の機械的摩擦が角質性繊維の破壊効
果を引き起こし、その結果、機械的耐性が低下すること
を示している。
ルと類似の結論を得ることができる。繊維の破断負荷
（機械的耐性）は僅かに、ただし水を含めて、使用する
すべての洗剤処方物に対して同じ程度に低下する。これ
は、洗濯の際に布地の機械的摩擦が角質性繊維の破壊効
果を引き起こし、その結果、機械的耐性が低下すること
を示している。
【００６０】シルククレープの弾性変形に関する限り、
メリノウールと同様に、水だけで洗濯するとシルクの弾
性が大幅に変化するのに対し、軟化剤を含む処方物で洗
濯すると適度の保護効果が得られることに注意すべきで
ある。特に、アルファまたはベータヒドロキシ酸のエス
テルを含む処方物は、非常に低い濃度でも、シルククレ
ープ布地の弾性が著しく高いので、比較用の市販製品よ
りも効果的であることが立証される。
メリノウールと同様に、水だけで洗濯するとシルクの弾
性が大幅に変化するのに対し、軟化剤を含む処方物で洗
濯すると適度の保護効果が得られることに注意すべきで
ある。特に、アルファまたはベータヒドロキシ酸のエス
テルを含む処方物は、非常に低い濃度でも、シルククレ
ープ布地の弾性が著しく高いので、比較用の市販製品よ
りも効果的であることが立証される。
【００６１】回復角度の値からは、これらの値が最適値
を代表する１８０の値に非常に近いので、布地が、１５
回洗濯の後にも、優れたしわに対する耐性を維持してい
ることが分かる。
を代表する１８０の値に非常に近いので、布地が、１５
回洗濯の後にも、優れたしわに対する耐性を維持してい
ることが分かる。
【００６２】 表９１５回洗浄後の白色シルククレープ 未処理 水 A19 A23 A24 P2 P3 負荷 0.151 0.131 0.129 0.130 0.128 0.127 0.129 変形 17.57 11.41 13.61 16.36 13.82 12.29 12.88 回復角度 曲り 142.3 146.0 158.0 158.3 150.6 160.3 152.3 充填 140.3 148.3 138.6 160.0 153.3 154.0 144.0
【００６３】布地の光放射に対する安定性は、１５回洗
濯の後でも、特に良好であることが立証された。表１０
のデータから、すべての供試処方物に対して（水だけで
洗濯した場合を含めて）、ウールの破断負荷がほとんど
変化していないのに対し、ウールの弾性変形は、長時間
露光の後、処方物Ａ２３、Ａ２４（サリチル酸の脂肪エ
ステルを含む）およびＰ２で洗濯した布地に関しては実
際に変化していないことが分かる。得られた値は、水の
みによる洗浄では同じ布地の屈服が大きいのに対し、処
方物Ｐ３で洗濯した布地は、露光していない布地に対し
て著しい変化が観察され、光放射作用に対するproteic
構造の保護性が特に失われることを示している。
濯の後でも、特に良好であることが立証された。表１０
のデータから、すべての供試処方物に対して（水だけで
洗濯した場合を含めて）、ウールの破断負荷がほとんど
変化していないのに対し、ウールの弾性変形は、長時間
露光の後、処方物Ａ２３、Ａ２４（サリチル酸の脂肪エ
ステルを含む）およびＰ２で洗濯した布地に関しては実
際に変化していないことが分かる。得られた値は、水の
みによる洗浄では同じ布地の屈服が大きいのに対し、処
方物Ｐ３で洗濯した布地は、露光していない布地に対し
て著しい変化が観察され、光放射作用に対するproteic
構造の保護性が特に失われることを示している。
【００６４】 表１０１５回洗浄および光放射（５０時間）後のメリノウール Ａ２３ Ａ２４ Ｐ２ 放射 0 50 0 50 0 50 負荷 0.089 0.087 0.091 0.087 0.10 0.097 変形 18.0 17.4 15.4 14.4 15.1 14.4 Ｐ３ 水 放射 0 50 0 50 負荷 0.099 0.089 0.103 0.096変形 19.4 14.0 19.4 0.7
【００６５】シルククレープ布地の長時間放射も、サリ
チル酸の脂肪エステルを含む処方物で洗濯した布地に対
して、非常に好ましい弾性変形値を示した（表１１参
照）。実際、表１１に示す用に、５０時間露光後、これ
らの布地に関して得た値は、市販製品Ｐ２およびＰ３の
処方物で記録された値よりはるかに高い。
チル酸の脂肪エステルを含む処方物で洗濯した布地に対
して、非常に好ましい弾性変形値を示した（表１１参
照）。実際、表１１に示す用に、５０時間露光後、これ
らの布地に関して得た値は、市販製品Ｐ２およびＰ３の
処方物で記録された値よりはるかに高い。
【００６６】 表１１１５回洗浄および光放射（５０時間）後のシルククレープ Ａ２３ Ａ２４ Ａ１９ 放射 0 50 0 50 0 50 負荷 0.130 0.119 0.128 0.125 0.129 0.125 変形 16.4 13.5 13.8 12.8 13.3 12.8 Ｐ２ Ｐ３ 水 放射 0 50 0 50 0 50 負荷 0.127 0.116 0.129 0.118 0.131 0.117 変形 12.3 11.3 12.9 10.8 11.4 11.1
【００６７】最後に、柔軟性判定員による１５回連続洗
濯後の布地保存状態の評価試験（表１２）により、角質
性繊維の保護特性が十分であることに加えて、本発明の
サリチル酸エステルを含む処方物は、天然繊維（綿を含
んでなる）に、市販製品の処方物よりもさらに高い、特
に良好な柔軟性を与えることが立証された。これは、陰
イオン系界面活性剤（天然繊維に対して攻撃的であるこ
とが知られている）の存在下で、一般式（Ｉ）の化合物
の濃度が低くても可能である。
濯後の布地保存状態の評価試験（表１２）により、角質
性繊維の保護特性が十分であることに加えて、本発明の
サリチル酸エステルを含む処方物は、天然繊維（綿を含
んでなる）に、市販製品の処方物よりもさらに高い、特
に良好な柔軟性を与えることが立証された。これは、陰
イオン系界面活性剤（天然繊維に対して攻撃的であるこ
とが知られている）の存在下で、一般式（Ｉ）の化合物
の濃度が低くても可能である。
【００６８】 表１２１５回洗浄後の柔軟性判定員試験 A19 A23 A24 P2 P3 水 メリノウール 3 5 5 3.5 5 3 シルククレープ 3.5 3.5 4.5 4 4 3 綿 3.5 4 4 3.5 4 2.5
【００６９】毛髪に対して行なった試験 比較用処方物（GafquatR 755N と呼ばれる市販製品、活
性部分Poliquaternium R 11）および本発明の３種類の処
方物ＥＴＩ（酒石酸ジアルキル）、ＥＭＩ（リンゴ酸ジ
アルキル）、およびＥＳＩ（サリチル酸トリデシル）の
２０名の志願者による評価を行なった。上記処方物の組
成を表１３に示す。
性部分Poliquaternium R 11）および本発明の３種類の処
方物ＥＴＩ（酒石酸ジアルキル）、ＥＭＩ（リンゴ酸ジ
アルキル）、およびＥＳＩ（サリチル酸トリデシル）の
２０名の志願者による評価を行なった。上記処方物の組
成を表１３に示す。
【００７０】 表１３毛髪に対して行なった試験 比較 名称 処方物 ＥＴＩ ＥＭＩ ＥＳＩ TEXAPONR NSO ラウリルエーテル 8.1 8.1 8.1 8.1 サルフェート TegoR Betain L7 アルキルアミド 1.5 1.5 1.5 1.5 プロピルベタイン GAFQUATR 755N Poliquaternium 11 0.3 ＥＴＩ 酒石酸ジ-(Ｃ12〜 0.3 Ｃ13)アルキル ＥＭＩ リンゴ酸ジ-(Ｃ12〜 0.3 Ｃ13)アルキル ＥＳＩ サリチル酸トリデシル 0.3 EukylR K400 保存剤 0.2 0.2 0.2 0.2 香料 0.2 0.2 0.2 0.2 水 87.2 87.2 87.2 87.2 塩化ナトリウム 2.5 2.5 2.5 2.5
【００７１】この試験の毛髪学的パラメータ（表１４参
照）は、濡れた毛髪および乾燥した毛髪の両方の状態で
ある。特に、 ａ．濡れた毛髪に対する櫛の入れ易さ（洗浄過程におけ
る毛髪の絡み程度、毛髪の低油性分の指標）、 ｂ．濡れた毛髪の感触（コンディショニング効果の指
標）、 ｃ．乾燥した毛髪に対する櫛の入れ易さ（静電荷の形成
が低いことに関連する、十分な毛髪油性分の指標）、 ｄ．静電気防止効果（櫛の入れ易さの指標）、 ｅ．乾燥した毛髪の感触（毛髪の滑らかさ、従って快適
な感触の指標。消費者が受け入れるために非常に重要で
ある）、 ｆ．取り扱い易さ（毛髪のセットおよび櫛入れし易さの
指標）、および ｇ．ウエーブ−セットの持続期間（毛髪の、美容師によ
って整えられたセットを維持する能力の指標） に注意する。
照）は、濡れた毛髪および乾燥した毛髪の両方の状態で
ある。特に、 ａ．濡れた毛髪に対する櫛の入れ易さ（洗浄過程におけ
る毛髪の絡み程度、毛髪の低油性分の指標）、 ｂ．濡れた毛髪の感触（コンディショニング効果の指
標）、 ｃ．乾燥した毛髪に対する櫛の入れ易さ（静電荷の形成
が低いことに関連する、十分な毛髪油性分の指標）、 ｄ．静電気防止効果（櫛の入れ易さの指標）、 ｅ．乾燥した毛髪の感触（毛髪の滑らかさ、従って快適
な感触の指標。消費者が受け入れるために非常に重要で
ある）、 ｆ．取り扱い易さ（毛髪のセットおよび櫛入れし易さの
指標）、および ｇ．ウエーブ−セットの持続期間（毛髪の、美容師によ
って整えられたセットを維持する能力の指標） に注意する。
【００７２】熟練者により使用される値の尺度は下記の
通りである。 １ 優れている ５ 悪い ただし、静電気防止効果は除く。静電気防止効果に対し
ては、 １ 静電気効果が無い ５ 強い静電気効果 を表す。
通りである。 １ 優れている ５ 悪い ただし、静電気防止効果は除く。静電気防止効果に対し
ては、 １ 静電気効果が無い ５ 強い静電気効果 を表す。
【００７３】 表１４ハーフヘッド試験の結果 比較 ＥＭＩ 比較 ＥＴＩ 比較 ＥＳＩ 光沢 2.4 2.3 2.3 2.2 2.5 2.5 濡れた毛髪の櫛入れ易さ 2.3 2.7 3.0 2.0 3.1 2.2 濡れた毛髪の感触 2.8 2.1 2.6 2.2 3.0 2.3 乾燥毛髪の櫛入れ易さ 2.7 2.5 2.3 2.3 3.0 2.6 静電気防止効果 1.1 1.1 1.8 1.8 1.7 1.3 毛髪の取扱い 2.4 2.2 2.6 2.3 2.3 2.1 乾燥毛髪感触 2.4 2.4 2.1 1.9 2.6 2.4 ウエーブ−セットの 2.3 2.0 2.4 2.3 2.2 2.1 持続期間
【００７４】この試験に使用する志願者の群が変化する
と、処方物が同じでも、比較値は無論変化することがあ
る。
と、処方物が同じでも、比較値は無論変化することがあ
る。
【００７５】表１４から、使用濃度が低くても、本発明
のアルファ−ヒドロキシ酸のエステル（ＥＭＩ、ＥＴＩ
およびＥＳＩ製品）は全体的に、明らかに好ましい毛髪
学的特性を有している。
のアルファ−ヒドロキシ酸のエステル（ＥＭＩ、ＥＴＩ
およびＥＳＩ製品）は全体的に、明らかに好ましい毛髪
学的特性を有している。
【００７６】表１４に示すパラメータに関して、最も悪
い場合でも、得られた結果は市販製品(GAFQUATR 755N)
と同等であり、ほとんどの場合、はるかに良好な値が得
られている。
い場合でも、得られた結果は市販製品(GAFQUATR 755N)
と同等であり、ほとんどの場合、はるかに良好な値が得
られている。
【００７７】特に、濡れた毛髪および乾燥毛髪の両方の
感触（コンディショニング効果の表現）は、本発明の処
方物に使用する物質であるＥＭＩ並びにＥＳＩの場合に
極めて好ましい。
感触（コンディショニング効果の表現）は、本発明の処
方物に使用する物質であるＥＭＩ並びにＥＳＩの場合に
極めて好ましい。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｄ０６Ｍ 15/507 Ｄ０６Ｍ 15/53 15/53 15/507 Ｚ (72)発明者 ジュゼッペ、ジャマーシ イタリー国ミラノ、メレニャーノ ピアッ ツァ、ピエモンテ、５／６ (72)発明者 フランチェスコ、ブオシ イタリー国ミラノ、ビア、マック、マホ ン、13
Claims (9)
- 【請求項１】天然繊維、好ましくは角質性繊維、の軟化
および保護作用を有する洗剤組成物であって、陽イオン
系界面活性剤を含まず、下記（ａ）および（ｂ）を含ん
でなることを特徴とする洗剤組成物。 （ａ）陰イオン系、非イオン系および両性界面活性剤お
よびそれらの混合物から選択された界面活性剤、および （ｂ）下記の一般式（Ｉ）を有するエステル Ｒ1 −ＣＯ−Ｏ−（−ＣＨ2 −ＣＨ2 −Ｏ−）a −Ｒ2 （Ｉ） ［式中、ａは０〜２０であり、Ｒ2 は、６〜２０個の炭
素原子を有する単官能性炭化水素基であり、Ｒ1 は、少
なくとも１個のヒドロキシルおよび２個以上の炭素原子
を含む単官能性炭化水素基であり、好ましくは下記ｃ
１）〜ｃ３）より選択される。 ｃ１）−Ｃ6 Ｈn （ＯＨ）m （ｎは３〜４であり、ｍは
１〜２であり、ｍ＋ｎの合計は５に等しい）、 ｃ２）-ＣＨ(ＯＨ)-ＣＨ(Ｒ3 )-ＣＯＯ-(-ＣＨ2 -ＣＨ
2 -Ｏ-)a'-Ｒ4 （Ｒ3 ＝ＨまたはＯＨであり、ａ’は０
〜２０であり、Ｒ4 は、６〜２０個の炭素原子を有する
単官能性炭化水素基、好ましくはアルキル基、であ
る）、および ｃ３）−ＣＨ（ＯＨ）−ＣＨ3］ ここで、界面活性剤（ａ）と一般式（Ｉ）を有するエス
テルの重量比は１／１〜６００／１、好ましくは１．５
／１〜４００／１、である - 【請求項２】界面活性剤（ａ）が陰イオン系である、請
求項１に記載の組成物。 - 【請求項３】ａ＝０である、請求項１に記載の組成物。
- 【請求項４】Ｒ2 が８〜１８個の炭素原子を有する単官
能性アルキル基である、請求項３に記載の組成物。 - 【請求項５】Ｒ1 が、下記ｃ１）〜ｃ３）から選択され
る、請求項１に記載の組成物。 ｃ１）−Ｃ6 Ｈ4 （ＯＨ）、 ｃ２）-ＣＨ(ＯＨ)-ＣＨ(Ｒ3 )-ＣＯＯ-(-ＣＨ2 -ＣＨ
2 -Ｏ-)a'-Ｒ4 （Ｒ3 ＝ＨまたはＯＨであり、ａ’が０である）、およ
び ｃ３）−ＣＨ（ＯＨ）−ＣＨ3 - 【請求項６】請求項１に記載の組成物を含んでなる処方
物の、界面活性剤と一般式（Ｉ）を有するエステルの比
が２００／１〜５／１、好ましくは１００／１〜１０／
１、であり、処方物中の前記界面活性剤の濃度が１０〜
４０重量％であり、残りが水および少量成分であること
を特徴とする軟化効果を有する洗剤としての使用。 - 【請求項７】請求項１に記載の処方物の、界面活性剤と
一般式（Ｉ）を有するエステルの比が５０／１〜０．７
５／１、好ましくは２０／１〜１．５／１、であり、前
記処方物中の界面活性剤の濃度が２〜８重量％であり、
残りが水および少量成分であることを特徴とする濯ぎ工
程における軟化剤としての使用。 - 【請求項８】請求項１に記載の組成物を含んでなる処方
物の、界面活性剤と一般式（Ｉ）を有するエステルの比
が１０／１〜１．５／１、好ましくは５／１〜２／１、
であり、界面活性剤の濃度が３〜１０重量％であり、残
りが水および少量成分であることを特徴とする織物仕上
げにおける使用。 - 【請求項９】請求項１に記載の組成物を含んでなる処方
物の、界面活性剤と一般式（Ｉ）を有するエステルの比
が１００／１〜１０／１、好ましくは４０／１〜５／
１、であり、界面活性剤の濃度が７〜２０重量％であ
り、残りが水および少量成分であることを特徴とするヘ
アシャンプーとしての使用。
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| IT198A001579 | 1998-07-10 | ||
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|---|---|
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Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2018070516A1 (ja) * | 2016-10-14 | 2018-04-19 | 花王株式会社 | 繊維製品用仕上げ剤組成物 |
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1999
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