JP2000037196A - アンモニア耐性l(+)−乳酸産生能菌およびl(+)−乳酸の生産方法 - Google Patents
アンモニア耐性l(+)−乳酸産生能菌およびl(+)−乳酸の生産方法Info
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Abstract
有するL(+)−乳酸産生能菌、およびこれを用いた高
収率でL(+)−乳酸を製造する方法を提供する。 【解決手段】 リゾプス・エスピーMK96(Rhizopus
sp.MK96)株をニトロソグアニジンで変異して得られ
たアンモニア耐性を有するL(+)−乳酸産生能菌、特
に、リゾプス・エスピーMK96−1156(Rhizopus
sp.MK96-1156)菌株を使用すること好ましい。 L
(+)−乳酸は、上記菌株を好気的に培養してL(+)
−乳酸を生産することができ、培養液のpHの調整がア
ンモニアの添加によることが好ましい。
Description
るアンモニア耐性を有するL(+)−乳酸産生菌および
当該菌を用いてL(+)−乳酸を生産する方法に関し、
より詳細には、親株であるリゾプス・エスピーMK96
(Rhizopus sp.MK96)をニトソログアニジンで変異し
て得られたアンモニア耐性を有するL(+)−乳酸産生
菌、すなわちリゾプス・エスピーMK96−1156自
体、及びこれを用いて好気的な条件においてアンモニア
を中和剤として培養液のpHを調整し、高収率でL
(+)−乳酸を製造する方法に関する。
料、漬物、醤油、製パン、ビールなどの製造に使用さ
れ、また、皮革、繊維、プラスチックなどの工業用に利
用される有用な化合物である。
菌類に含まれるラクトバシラス(Lactobacillus)、ラ
クトコッカス(Lactococcus)などのいわゆる乳酸菌と
呼ばれる細菌を嫌気的に培養する乳酸発酵が一般的に行
われている。乳酸菌培養は、糖、澱粉などを主原料とし
て、これに酵母エキスなどの栄養源を副原料として加え
た培地が使用されている。これらラクトバシラス(Lact
obacillus)、ラクトコッカス(Lactococcus)などのバ
クテリアによる乳酸発酵は簡単で、しかも乳酸が高収率
で得られるという利点があるが、一般に酵母エキスなど
の副原料は高価であるため、得られるL(+)−乳酸も
高価となる。また、これらのバクテリアは1μm以下程
度の大きさのため培地との分離が容易でなく、培養処理
の作業性が悪い。
酸カルシウムを含む培養液中で、好気的培養により乳酸
を生産する方法がある。糖からの乳酸の収率は70〜8
0%程度であるが、グルコースなどの単糖を炭素源とで
きかつ培地成分として糖以外に少量の無機塩のみの要求
ですむことから、発酵後の培地中の不純物を比較的少な
くできる。例えば、クリストコフ等(L.Kristofikova,
M.Rosenberg, A.Vlnove, J.Sajbidor and M.Certik Fol
ia Microbiol, 36(5), 451-455 (1991))は、リゾプス
・アリズスCCM8109(Rhizopus arrhizus CCM810
9)から、グルコースを炭素源として79g/リットルの
乳酸を生産している。
(Rhizopus oryzae NRRL395)の菌体を用いて乳酸を生
産する方法もある。例えば、ヤング等により(C. W. Ya
ng, Zhongjing Lu and Geroge T. Tsaso; Applid Bioc
hemistry and Biotechnology vol 51/52 p57-71, 199
5)、当該菌体を好気的条件下で培養し、炭酸カルシウ
ムを添加した培養液で収率78%で乳酸を産生する方法
が開示されている。
ット)となりやすく、簡単に培地と分離できるため発酵
後の培地から乳酸と当該ペレットとの分離精製が容易で
ある。こうしたペレットの利点を利用したものとして、
リゾプス・オリゼNRRL395(Rhizopus oryzae NRR
L395)を用いて、キシロースを炭素源とする液体培養で
菌体ペレットを形成させ、このペレットを用いてグルコ
ースから乳酸を生産させる方法がある。例えば、ソッコ
ル等(C.R.Soccol, B.Marin, M.Raimbault; Appl Micro
biol Biotechnol 41, 286-290 (1991))は、得られた菌
体ペレットを中和剤たる炭酸カルシウムを含有する培養
液中で好気的に発酵培養し約75%の収率で乳酸を得て
いる。この方法によれば、このペレットを炭酸カルシウ
ムを含む培養液中で培養し、炭素源たるグルコースが消
費される毎に新たな培養液で培養することにより、連続
的に乳酸が生産されている。
養しグルコースやデンプンを原料としてL(+)−乳酸
を生産する場合、乳酸菌を用いる場合と比較して種々の
利点がある。
スによる好気的培養によるL(+)−乳酸の産生は一般
に収率が低く、発酵に7〜10日を要するものが多く乳
酸生産に長持間を要する。このため乳酸菌を用いた嫌気
的発酵に比較して工業的実用性に欠ける。
再使用した連続培養も報告されているが、かかる菌株を
使用した場合は、3回目以降で乳酸産生の減退が大きく
なり、これを防ぐため培養液に窒素源として尿素を添加
する必要がある。
乳酸の生産方法では、生産されたL(+)−乳酸による
生成物阻害を抑制しかつ培養液の酸性度を中和すべく、
炭酸カルシウムや水酸化ナトリウムを中和剤としてL
(+)−乳酸を中和する必要がある。高収率で乳酸を得
る場合、現在知られているリゾプス属による乳酸発酵は
殆どが炭酸カルシウムを中和剤として用いるものであ
り、生成する乳酸カルシウムから乳酸を分離精製するに
は、硫酸を添加して硫酸カルシウムを沈澱分離する方法
を用いる以外になく、大量の硫酸カルシウムを副生する
ため工業的に問題がある。かかる場合、アンモニアを中
和剤に用いて乳酸アンモニウムを得る場合には、アンモ
ニアによる菌体活性阻害により、収率および生産性の面
でも不十分なものとなりやすい。更に、上記ソッコル等
は、生成する酸の中和剤として炭酸カルシウム等を使用
せず、ポリ4−ビニルピロリドン(PVP)樹脂でL
(+)−乳酸を吸着分離しているが、細胞が損傷を受け
るため生産量が低下するという問題点を指摘している。
の諸酵素により産生されるが、使用する菌株自体の栄養
要求性が複雑であれば、培養液中に各種の成分を配合し
なければならず、かかる培養液から乳酸産生菌株が産生
した乳酸を単離することは困難であり、収率よく高純度
の乳酸を製造することは容易でない。また、培養条件に
よっては副生物が生じるため、乳酸の精製段階を簡便に
するには、副生物の発生が少ない培養条件を選択する必
要がある。一方、菌体を効率よく使用するためには乳酸
産生菌体を再使用することが好ましいが、一般に菌株を
再使用すると栄養要求性を十分に満たすことが困難で、
乳酸産生能が低下する場合が多い。このため、再使用に
強い菌株を選択する必要がある。
み、リゾプス・エスピーMK96(Rhizopus
sp.MK96)をニトロソグアニジンで変異して得
られたアンモニア耐性を有するL(+)−乳酸産生能菌
を提供するものである。
56(Rhizopus sp.MK96ー1156)
菌株を提供するものである。
(+)−乳酸を生産する方法を提供するものである。
添加によることを特徴とする前記L(+)−乳酸を生産
する方法を提供するものである。
の導入により連続的に、新たな培養液毎に回分式に、ま
たは新たな培養液を供給し半回分式に培養することを特
徴とする前記のL(+)−乳酸を生産する方法を提供す
るものである。
場合において、前培養することなく菌体を再使用し回分
式に培養することを特徴とする前記L(+)−乳酸を生
産する方法を提供するものである。
オリアクターまたは気泡塔型バイオリアクターにより行
われることを特徴とする前記L(+)−乳酸を生産する
方法を提供するものである。
opus sp.MK96)を提供するものである。
モニア耐性を有するL(+)−乳酸生産菌であればいず
れも使用できる。リゾプスに属する乳酸発酵能を有する
微生物としては、例えば、リゾプス・アリズス(Rhizop
us arrhizus)、リゾプス・デレマ(Rhizopus delema
r)、リゾプス・ジャバニクス(Rhizopus javanicu
s)、クロネ(Rhizopus nigricans)、リゾプス・オリ
ゼ(Rhizopus oryzae)、クモノスカビ(リゾプス)(R
hizopus stolonifer)等が挙げられ、これらの中でもリ
ゾプス・オリゼ(Rhizopus oryzae)やリゾプス・アリ
ズス(Rhizopus arrhizus)が好ましい。L(+)−乳
酸産生能が高いからである。これらのリゾプス属に属す
る乳酸発酵能を有する菌類は、ペレット状、塊状で培養
できるからである。
は、更にアンモニア耐性を有することが必要である。こ
の様な菌株として、本発明者らによって新たに土壌から
分離された親株リゾプス・エスピーMK96(Rhizopus
sp.MK96)を以下に述べる方法で突然変異して得られ
た変異株リゾプス・エスピーMK96−1156(Rhiz
opus sp.MK96−1156)菌株がある。即ち、本発明者
は上記目的を解決すべく、アンモニア耐性を有するL
(+)−乳酸産生菌の取得を目的として新たに自然界か
らL(+)−乳酸を生産するリゾプス属の菌体を分離
し、変異処理によりアンモニア耐性を付与し、高いL
(+)−乳酸産生能を示す菌株を得るに至った。これに
よりアンモニアを中和剤として用いた場合にも、収率の
低下を招くことなくL(+)−乳酸を産生させることが
できるからである。
懸濁し、試料原液を調製した。これを適当に希釈した最
終希釈液を0.1mlづつコンラージ棒を用いて、L
(+)−乳酸を含む表1に示すポテト寒天培地の分離用
寒天培地に塗布した。接種後24℃の恒温槽中で培養
し、3日目位から発達してくるコロニーを白金耳を用い
て釣り上げ表1に示す組成の斜面培養寒天培地に移植し
た。土壌試料1点について約50株、土壌試料100点
について実施し、合計約3500のカビと推定される菌
株を分離した。これらの菌株のうち、斜面培養寒天培地
での菌の形態がリゾプス属に近いと思われる菌株を80
0本選択し、一次スクリーニング通過株とした。なお表
1に示す各寒天培地の組成は、蒸留水1リットル中のg
数を示す。
ーニング 10mlの表2に示す前培養培地に、前記斜面培養寒天
培地上の胞子を1白金耳接種し、試験管振盪培養装置で
2日間培養した。この前培養培地1mlを表2に示す生
産培地10mlを入れた試験管に接種し、前培養と同様
の方法で1日間振盪培養した。その後、炭酸カルシウム
を1g添加し、更に2日間振盪培養した。培養上澄につ
いてバーカーサマーソン法でL(+)−乳酸を比色定量
した。1次スクリーニング通過株800株全てについて
L(+)−乳酸蓄積量を調べたところ、静岡県藤枝市付
近の水田から採取した土壌サンプルから得た菌株がその
中で最も高いL(+)−乳酸蓄積量を示すことが判明
し、本菌株をリゾプス・エスピーMK96(Rhizopus s
p.MK96)と命名した。
学的特徴 本菌株の菌学的性質を以下に述べる。
℃で生育したリゾプス・エスピーMK96株の形態学的
特徴は、以下の通りである。
である。
がある。
る。
ク(Czapek)培地を用いて本菌の生育に与える培地温度
並びに初発pHの影響を調べた。結果を表4〜7に示
す。
ス・エスピーMK96株)の菌学的同定を試みた。チシ
ャ等の分類基準(Zycha,H.,Siepmann and G.Limmemann:
Mucorales,lehre(1969))に従い、本菌の胞子嚢形態が
球形または扁球形であること、多胞子からなること、中
軸があることから、本菌は明らかにムコラッセ(Mukora
ceae)(ケカビ)科の接合菌であるとした。またヘセル
チン(Hesseltine)およびエリス(Ellis)らの提案し
たムコラッセ(Mucoraceae)目の検索に従い、本菌の胞
子嚢がアポフィーゼを備えていること、胞子嚢柄は、葡
萄菌糸より生じ、仮根を伴い、かつ菌糸の仮根形成部よ
り直立していることから本菌は、リゾプス(Rhizopus)
(クモノスカビ)に属するものとした。
が、イヌイ等(Inui,T.,Takeda,Y.andIizuka,H.,Taxono
mical studies on genus Rhizopus, The Journal of G
eneral and Applied Microbiology, 11,1-121(1965))
が提案した検索表に従い、本菌に近縁していると思われ
るリゾプス・オリゼ・ウェント・アンド・プリンセン・
ゲーリングス(Rhizopus oryzae Went and Prinsen-Gee
rlings)と対比しながら本菌の詳細な同定を行った。
地での生理学的特徴などから判断して、リゾプス・オリ
ゼ・ウェント・アンド・プリンセン・ゲーリングス株に
極めて近縁の菌株と思われた。しかし、表8で示したご
とくL(+)−乳酸の生産量がリゾプス・オリゼ(Rhiz
opus oryzae)のタイプカルチャーに比較して4倍近く
高い。この結果、本菌は新規な菌株であるとみなし、リ
ゾプス・エスピーMK96(Rhizopus sp.MK96)株と
命名した。リゾプス・エスピーMK96(Rhizopus s
p.MK96)は、以下に述べる有用な変異株リゾプス・エス
ピーMK96−1156菌株の親株として有用である。
なお、この菌株は、工業技術院微生物工業技術研究所に
微工研菌寄託第902号(FERM P−16876)
として寄託されている。
の突然変異処理によるアンモニア耐性を有するL(+)
−乳酸産生菌の誘導 ニトロソグアニジン(NTG)変異;上記リゾプス・エ
スピーMK96菌株を、表1で示した組成を有する斜面
培養寒天培地で24℃、10日間培養した。斜面に滅菌
水5mlを添加しよく胞子をかきとった後、この胞子懸
濁水をガーゼで包んだ綿の層を通過させ、胞子編を除い
た液を遠心分離して胞子のみを集めた。これをトリス−
マレート懸濁液に懸濁し、NTGを1mg/mlとなる
ように添加した後、胞子懸濁液を2.5時間、150分
間、24℃で振盪した。その後、遠心分離した胞子に滅
菌水5mlを加えて再び遠心分離を行った。この操作を
2回行い、胞子を完全に洗浄した後、L(+)−乳酸ア
ンモニウムの濃度勾配が0〜100g/lとなるように
作成した寒天培地(ペトリ皿)に塗布して24℃、3日
間培養を行った(濃度勾配プレート培養法、Science,11
6,46-48(1952))。次いで、L(+)−乳酸アンモニウ
ム濃度が比較的高い部分に生育してきたコロニーを釣菌
して24℃で10日間培養した。
lを含む試験管に1白金耳接種して、試験管振盪培養装
置で35℃で1日間培養後、滅菌した炭酸カルシウム1
gを添加し、更に2日間培養した。培養上澄中のL
(+)−乳酸をバーカーエマーソン法で比色定量した。
菌株中フラスコ培養しL(+)−乳酸の生産量が比較的
高い菌株を10株選別し、後述する実施例1で示したジ
ャーファーメンターでアンモニアで中和する方法で比較
培養し、その中で最もL(+)−乳酸生産量が高かった
菌株をリゾプス・エスピーMK96−1156(Rhizop
us sp.MK96-1156)とした。この菌株は、工業技術院微
生物工業技術研究所に微工研菌寄託第903号(FER
M P−16877)として寄託されている。
酸産生能菌を用いて好気的培養によりL(+)−乳酸を
産生させる。本発明で分離されたリゾプス・エスピーM
K96−1156菌株の胞子または菌糸を用いて、栄養
源含有培地に接種して好気的に増殖させることによって
L(+)−乳酸を生産することができる。
L(+)−乳酸産生能菌を分離育成し、これを通気撹拌
型もしくは気泡塔型バイオリアクターで好気的に回分、
半回分または連続培養することにより、さらには、菌体
の再利用を伴う反復回分培養を行うことによりL(+)
−乳酸を収率よく、しかも効率的に生産することができ
る。以下、L(+)−乳酸の製造方法を説明する。
生能菌の栄養源としては、通常使用される例えば炭水化
物、窒素源、無機物などの同化できる栄養源を使用でき
る。例えば炭素源としては、コーンスターチ、コーンミ
ール、デンプン、デキストリン、麦芽、ブドウ糖、グリ
セリン、シュクロース、糖蜜等が単独で又は混合物とし
て用いられる。窒素源としては、硫酸アンモニウム、硝
酸ナトリウム、大豆粉、コーンスティープリカー、グル
テンミール、肉エキス、脂肉骨粉、酵母エキス、乾燥酵
母、綿実粉、ペプトン、小麦胚芽、魚粉、ミートミー
ル、脱脂米糠、脱脂肉骨粉、麦芽エキス、コーングルテ
ンミール等の無機又は有機の窒素源を単独で又は混合物
として使用できる。無機塩としては、炭酸カルシウム、
塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、臭
化ナトリウム、ホウ酸ナトリウム又はリン酸第一カリウ
ム、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム等の各種無機塩が単独
でまたは混合物として使用できる。また、必要に応じ
て、鉄、マンガン、亜鉛、コバルト、モリブデン酸等の
重金属を微量添加することもできる。その他L(+)−
乳酸を生産するものであれば、いずれの栄養源も使用で
き公知のカビの培養材料いずれも使用できる。また、加
熱滅菌時および培養中における発泡を押さえるため、大
豆油、亜麻仁油などの植物油、オクタデカノール等の高
級アルコール類、各種シリコン等の消泡剤を添加しても
よい。上記のごとき栄養源の配合割合は、特に制限され
るものではなく、広範囲に亘って変えることができ、使
用する条件によって最適の栄養源の組成および配合割合
は、簡単な小規模実験によって容易に決定することがで
きる。
pHが5〜7前後になるように水酸化ナトリウムの水溶
液、アンモニア水またはアンモニアガスを用いてpHを
調整することが好ましい。
アンモニア耐性を有するL(+)−乳酸産生菌の胞子の
植菌の方法としては、特に限定されるものでなく、通
常、上記胞子を以下に液体中に懸濁し、この懸濁液体を
そのまま発酵用の液体培地に接種するなどして植菌する
方法などを用いることができる。
天斜面培地上に生育し、該胞子を形成しているリゾプス
属のアンモニア耐性を有するL(+)−乳酸生成菌の菌
体に液体を加えてミキシングする方法などを用いること
ができる。なお上記液体としては、通常、無菌水が用い
られるが、さらに生化学領域で使用されるものとして、
例えば、トゥイーン80などのトゥイーン系界面活性
剤、トリトンXシリーズなどのトリトン系界面活性剤、
アシルソルビタンなどを少量(例えば、液体全体に対
し、0.01重量%程度)添加した無菌水を用いること
もできる。これにより効果的に胞子を無菌水中に分散す
ることができ均質な懸濁液を得ることができるものであ
る。
には、一般のカビによるL(+)−乳酸の製造において
通常使用されている液体培養に準じて行うことができ
る。液体培養の場合は、静置培養、撹拌培養、振盪培養
又は通気培養などのいずれを実施してもよい。本発明で
は、特に振盪培養、深部通気撹拌培養が好ましい。培養
においては、好気的な培養が好ましく、酸素または純酸
素の導入量は、0.05〜3.0vvmであることが好
ましく、より好ましくは0.2〜1.0vvmである。
この様な条件を満たすものとして培養装置に特に制限は
ないが、空気または純酸素あるは両者の混合気体を通気
しながら撹拌型リアクターあるいは気泡塔型リアクター
のいずれかで培養することが好ましい。特に、気泡塔型
リアクターは、菌糸が撹拌翼にからみつくことがなく、
菌糸自体の破損を防止できる点でも優れている。
の導入により連続的に、新たな培養液毎に回分式に、ま
たは新たな培養液を供給し半回分式に培養してもよい。
更に、回分式に行われる場合に菌体を再使用することも
できる。
されずL(+)−乳酸を生産しうる範囲であれば特に制
限されるものではないが、一般に20〜40℃、好まし
くは35〜40℃の範囲内の温度が好適である。
源の消費やL(+)−乳酸の生産の時間的推移、リアク
ターの種類などにより総合的に判断すればよい。特に本
発明のリゾプス・エスピーMK96−1156は、 L
(+)−乳酸産生活性に優れるため、例えば回分式で実
施する場合には、20〜100時間、より好ましくは2
0〜80時間、更には30〜50時間でも十分なL
(+)−乳酸量を得ることができる。その一方、当該L
(+)−乳酸菌は連続によってもL(+)−乳酸産生活
の低下が少ないため、回分式、半回分式での再使用や連
続的使用も可能である。連続使用する場合には、当該菌
のL(+)−乳酸産生活性を経時的に調べ、適宜培養時
間を調整することができる。
く、より好適には5〜7の範囲である。この範囲での産
生に優れるからである。この目的のため培地を滅菌する
前に炭酸カルシウムを添加するかあるいは培養中にpH
センサーおよびpHコントローラーを用いて水酸化ナト
リウム水溶液またはアンモニア水又はアンモニアガスな
どを添加し、自動的に適切なpHの値に維持することが
好ましい。特に、本発明ではアンモニア水又はアンモニ
アガスの導入によりpHを調整することが好ましい。こ
の理由は以下の通りである。
(+)−乳酸発酵では炭酸カルシウムを使用することが
一般的であるが、培養液から遊離のL(+)−乳酸を分
離精製する際に非常に困難をもたらす場合が多い。炭酸
カルシウムを中和剤として用いた場合、生成したL
(+)−乳酸がL(+)−乳酸カルシウムの形態をなす
ため、遊離のL(+)−乳酸を生産する場合には硫酸を
添加して難溶性の硫酸カルシウムを生成させ分離する必
要が生じる。従って、大量生産により大量に生じた硫酸
カルシウムを処理するため、膨大な労力と経費とが必要
となる。
を中和剤として用いた場合には、生成したL(+)−乳
酸はアンモニウム塩の形態をとる。このL(+)−乳酸
アンモニウム塩は、バイポーラ電気透析により遊離のL
(+)−乳酸を生ずると共に、同時に発生したアンモニ
アを回収して発酵に再利用することもできる。また、ブ
タノール等のアルコールを添加してL(+)−乳酸アン
モニウムを直接エステル化し、L(+)−乳酸エステル
を得ると同時にアンモニアを回収し発酵に再利用するこ
ともできる。更に、計算量の硫酸を添加して肥料として
有用な硫酸アンモニウムを生成させ、L(+)−乳酸を
抽出などで分離する方法等が可能であり、アンモニア処
理に多様性がある。
阻害的に働き、アンモニアの濃度が一定以上であれば殆
ど増殖が阻害される。しかし本発明で使用するリゾプス
属に属する乳酸産生菌は、アンモニア耐性を有するL
(+)−乳酸産生菌であり、アンモニア存在下において
も優れたL(+)−乳酸産生能を発揮する。従って、こ
れによりL(+)−乳酸の収率よく生産しうると共に、
生じた塩類の処理、 L(+)−乳酸の分離精製等を含
むその後の処理を容易にすることができるのである。
本発明はこれらに制限されるものではない。なお、
「%」は「重量%」を示す。
(通気撹拌型リアクター) リゾプス・エスピーMK96−1156を表1に示す斜
面培養寒天培地で培養し、次いで胞子を採取した。胞子
濃度が106 個/mlとなるように表9に示す前培養
培地100mlを入れた500ml容三角フラスコに接
種した。これを30℃でロータリーシェイカー(回転数
170rpm、回転半径2cm)で15時間培養した。
ルを入れた2.5リットルジャーファーメンター(丸菱
バイオエンジ(株)、東京)に、前記前培養液を培地量
の10%(v/v)となるように添加した。これを、回
転数300rpm、通気量0.5vvm、培養温度35
℃で通気撹拌培養した。培養開始直後から、pHを5.
5に維持するために10%のアンモニア水をpHコント
ローラーにより添加した。発酵経過を表10に示す。
活発な消費が始まり、これと平行してL(+)−乳酸の
生産が始まった。72時間でグルコースが完全に消失
し、76g/リットル(終了時培地量1.64リット
ル)のL(+)−乳酸が生産された。この時のL(+)
−乳酸の生産量は25g/リットル/日であり、L
(+)−乳酸の生成収率は仕込みグルコース基準で6
9.2%を越える。これはアンモニア中和によるL
(+)−乳酸の生産として極めて高収率であった。
るリゾプス・エスピーMK96菌株を用いて、実施例1
と同じ培養条件でジャーファーメンターを用いて培養を
行った。その結果を表11に示した。
スピーMK96菌株は、培養開始後の72時間後におい
てもL(+)−乳酸の蓄積量はリゾプス・エスピーMK
96−1156の50%以下であり、30g/リット
ル、最終液量1.54リットルのL(+)−乳酸を蓄積
したのみであった。仕込みグルコース基準の生産収率
は、72時間後に25.7%であった。この比較例から
みてもリゾプス・エスピーMK96−1156菌株は、
L(+)−乳酸の生産菌として非常に優れていることが
わかった。
ス・オリゼ NRRL395を使用した以外は、実施例
1と同様に操作した。147時間時の最終液量は1.5
0リットルであり、収率は44.2%であった。結果を
表12に示す。
リゼ NRRL395と比較すると、本リゾプス・エス
ピーMK96−1156菌株によるL(+)−乳酸産生
は極めて収率の高い乳酸産生菌であることが判明した。
クターでの回分生産 リゾプス・エスピーMK96−1156を表1に示す組
成の斜面培養寒天培地で培養し、次いで胞子を採取し
た。胞子濃度が106 個/mlとなるように表9に示
す前培養培地100mlを入れた500ml容三角フラ
スコに接種した。これを30℃でロータリーシェイカー
(回転数170rpm、回転半径2cm)で15時間培
養した。
ルを入れた2.5リットル気泡塔型リアクターに前記前
培養液を培地量の10%(v/v)となるように添加し
た。通気量は、1.0vvm、培養温度35℃で通気の
みの培養を行った。培養開始直後から、pH5.5に維
持するため10%のアンモニア水をpHコントローラー
により添加した。表13に培養経過を示す。
した通気撹拌型リアクターに比較してL(+)−乳酸の
生産速度が大きく、50時間では81g/リットル(終
了時培地量1.72リットル)を蓄積し、仕込みグルコ
ースあたりの生産収率は、77.4%であった。発酵槽
の製作コスト、ランニングコスト並びにスケールアップ
の容易さ等を総合すると気泡塔型リアクターが優れた。
生産(気泡塔型リアクター) 実施例2と同じ方法で、100リットル容の大型気泡塔
型リアクターによる反復回分培養を行った。1回目の生
産培地仕込量は65リットルとした。なおpH調整は2
8%のアンモニア水で行った。表14に示すように培養
開始後2日目に炭素源であるグルコースが完全に消失し
ていることを確認してから、通気を停止し、生成した菌
糸塊をリアクター底部に沈降させた。次いで上澄を抜き
出し、菌糸塊を含む沈澱部を約10リットルとした。新
たに滅菌した生産培地を入れて全量を65リットルとし
再び通気を行って培養を再開した。この反復回分培養を
最初を含めて9回繰り返した。
に必要な日数は回を経るに従って短くなり、2回目から
6回目までは1.5日間、7回目以降は2日で培養が終
了した。結局15.5日間で、9回の反復回分培養を行
った。通常の回分培養では、発酵に2.5日、リアクタ
ーの洗浄その他に0.5日かかるため、15.5日で
は、約5回の回分生産しか行えない。これに比し、本発
明にかかるリゾプス・エスピーMK96−1156菌株
は9回の反復回分培養にも優れた生産性を示し、これに
より既存の方法に比較して概ね1.5倍の乳酸生産性を
示し、極めて高収率であった。なお、本反復回分培養で
は前培養は最初の一回だけよいため、従来の回分培養に
おいて毎回前培養液を調製しなければならないことと比
較すると、労務コストを大幅に減少させることができ
た。
クターでの回分生産 生産培地として、実施例2で使用した組成に更にコーン
ミール1g/リットルを添加した以外は、全く同様に操
作して気泡塔型リアクターによる発酵を行った。36時
間時の最終液量は1.65リットルであり、収率は8
1.6%であった。結果を表15に示す。生産速度が大
幅に改善されると共に高い生産収率を得ることができ
た。
るL(+)−乳酸産生菌が提供される。かかる菌株を使
用して好気的培養により、収率よくL(+)−乳酸を生
産することができる。また、アンモニアを培地中に添加
することにより、中和剤又は生成物阻害を除去すること
ができ、しかもアンモニアによるL(+)−乳酸産生能
の低下を生ずることなく収率よくL(+)−乳酸を生産
することができる。当該菌株の反復回分発酵は、前培養
が1回ですむため、生産時間が短縮されしかも収率が高
い。
較的安価にL(+)−乳酸を得ることができるため、食
品添加物として清酒、清涼飲料、漬物、醤油、製パン、
ビールなどの製造に使用され、また、工業用として皮
革、繊維、プラスチックなどの製造に幅広く利用でき
る。
7)
地での生理学的特徴などから判断して、リゾプス・オリ
ゼ・ウェント・アンド・プリンセン・ゲーリングス株に
極めて近縁の菌株と思われた。しかし、表8で示したご
とくL(+)−乳酸の生産量がリゾプス・オリゼ(Rhiz
opus oryzae)のタイプカルチャーに比較して4倍近く
高い。この結果、本菌は新規な菌株であるとみなし、リ
ゾプス・エスピーMK96(Rhizopus sp.MK96)株と
命名した。リゾプス・エスピーMK96(Rhizopus s
p.MK96)は、以下に述べる有用な変異株リゾプス・エス
ピーMK96−1156菌株の親株として有用である。
なお、この菌株は、工業技術院微生物工業技術研究所に
微工研菌寄託第902号(FERM P−16876)
として寄託され、該寄託は、ブタペスト条約に基づく寄
託に切り換えられて受託番号FERM BP−6776
として同所に保管されている。
lを含む試験管に1白金耳接種して、試験管振盪培養装
置で35℃で1日間培養後、滅菌した炭酸カルシウム1
gを添加し、更に2日間培養した。培養上澄中のL
(+)−乳酸をバーカーエマーソン法で比色定量した。
菌株中フラスコ培養しL(+)−乳酸の生産量が比較的
高い菌株を10株選別し、後述する実施例1で示したジ
ャーファーメンターでアンモニアで中和する方法で比較
培養し、その中で最もL(+)−乳酸生産量が高かった
菌株をリゾプス・エスピーMK96−1156(Rhizop
us sp.MK96-1156)とした。この菌株は、工業技術院微
生物工業技術研究所に微工研菌寄託第903号(FER
M P−16877)として寄託され、該寄託は、ブタ
ペスト条約に基づく寄託に切り換えられて受託番号FE
RM BP−6777として同所に保管されている。☆
受
99.07.27)
工業技術研究所
工業技術研究所
工業技術研究所
工業技術研究所
Claims (8)
- 【請求項1】 リゾプス・エスピーMK96(Rhizopus
sp.MK96)株をニトロソグアニジンで変異して得られ
たアンモニア耐性を有するL(+)−乳酸産生能菌。 - 【請求項2】 リゾプス・エスピーMK96−1156
(Rhizopus sp.MK96-1156)菌株。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の菌株を好気的に
培養してL(+)−乳酸を生産する方法。 - 【請求項4】 培養液のpHの調整がアンモニアの添加
によることを特徴とする請求項3記載のL(+)−乳酸
を生産する方法。 - 【請求項5】 前記好気的培養が、空気または酸素の導
入により連続的に、新たな培養液毎に回分式に、または
新たな培養液を供給し半回分式に培養することを特徴と
する請求項4記載のL(+)−乳酸を生産する方法。 - 【請求項6】 前記好気的培養が回分式に行われる場合
において、前培養することなく菌体を再使用し回分式に
培養することを特徴とする5記載のL(+)−乳酸を生
産する方法。 - 【請求項7】 前記好気的培養が、通気撹拌型バイオリ
アクターまたは気泡塔型バイオリアクターにより行われ
ることを特徴とする請求項6記載のL(+)−乳酸を生
産する方法。 - 【請求項8】 リゾプス・エスピーMK96(Rhizopus
sp.MK96)。
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