JP2000036447A - 露光装置及び投影光学系の圧力調整方法 - Google Patents

露光装置及び投影光学系の圧力調整方法

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JP2000036447A
JP2000036447A JP10202482A JP20248298A JP2000036447A JP 2000036447 A JP2000036447 A JP 2000036447A JP 10202482 A JP10202482 A JP 10202482A JP 20248298 A JP20248298 A JP 20248298A JP 2000036447 A JP2000036447 A JP 2000036447A
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gas
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projection optical
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Katsuyuki Akagawa
勝幸 赤川
Toshihiro Miyake
寿弘 三宅
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定ガスの供給中に、光学系の内圧が異常に
上昇するのを確実に防止する。 【解決手段】 ガス供給装置38により供給路58、6
0、62を介して特定ガス(例えば、窒素ガス)が照明
ビームの光路中に配置される光学系PLに供給される。
この特定ガスの供給中に、その特定ガスの圧力が所定値
を超えたとき、制御装置により、供給路の途中に設けら
れた分岐路78、99、86を開閉する電磁弁80、9
7、88が開成される。これにより、特定ガスの供給中
に、光学系の内圧が異常に上昇するのを確実に防止する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光装置及び投影
光学系の圧力調整方法に係り、更に詳しくは、半導体素
子、液晶表示素子等を製造するためのリソグラフィ工程
で用いられる露光装置、及び該露光装置に用いられる投
影光学系の圧力調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の露光装置では、露光光と
してe線(波長λ=546nm)、g線(λ=436n
m)、h線(λ=405nm)、i線(λ=365n
m)等が用いられていた。その後、パターン線幅の微細
化に伴い、スループット及び解像力の向上が要求される
ようになり、これに伴って露光光としてはますますハイ
パワーなものが要求されると同時に、露光光の波長帯域
の短波長化が進んでおり、最近では露光光としてKrF
エキシマレーザ(λ=248nm)等が用いられるよう
になってきた。
【0003】パターン線幅は将来的にますます微細化す
ることは確実であり、次世代の露光装置の光源として、
ArFエキシマレーザ(λ=193nm)が注目されて
おり、かかるArFエキシマレーザを光源とする露光装
置が実用化に向けて開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ArFエキシマレーザ
のようにKrFエキシマレーザより短い波長領域では、
露光光が空気中の酸素を反応させてオゾンを発生、残存
酸素と生成オゾンがともに露光光を吸収してしまう現象
が生じ、そのため基板に到達する露光光の光量(透過
率)が少なくなり、結果的にスループットが低下すると
いう不都合の生じることが知られている。
【0005】このため、ArFエキシマレーザを露光光
源とする露光装置では、露光光の光路に当たる照明光学
系や投影光学系などの光学系内の空気をArFエキシマ
レーザ光に対する減衰率が小さい(殆ど減衰させない)
ガス、例えば窒素やヘリウム等に置換する必要がある。
【0006】しかしながら、単にガス供給装置により光
学系に所定の供給圧力で窒素ガス等を供給し続けるので
は、窒素ガスの供給中に排気側の弁の故障等何らかの事
情によって光学系の内圧が異常に上昇することがあり、
かかる場合に光学系に損傷を与えるおそれがあった。
【0007】また、大気圧変動等に起因する投影光学系
の倍率等の結像特性の変動を抑制するため、投影光学系
内に気密室を設け、その内圧を調整する圧力調整機構を
備えた露光装置が知られているが、かかる露光装置で
は、上記のように所定圧力の窒素ガス等を供給し続けた
のでは、その内圧の調整が不可能になるという不都合が
あった。
【0008】本発明は、かかる事情の下になされたもの
で、その第1の目的は、特定ガスの供給中に、光学系の
内圧が異常に上昇するのを確実に防止することができる
露光装置を提供することにある。
【0009】また、本発明の第2の目的は、投影光学系
内の気密室を特定ガスで置換した後、該気密室の圧力調
整を可能にする露光装置及びその投影光学系の圧力調整
方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の露光
装置は、マスク(R)を介して照明ビーム(EL)で基
板(W)を露光する露光装置であって、前記照明ビーム
の光路中に配置される光学系(PL等)に特定ガスを供
給するガス供給装置(38)と;前記光学系に接続され
る排気路(64、44、90)とは別に設けられ、前記
ガス供給装置と前記光学系とを接続するとともにその途
中に分岐路(78、99、86)が設けられた供給路
(58、60、62)と;前記特定ガスの圧力が所定値
を超えたときに前記分岐路を開成する管路開閉装置(6
8、56、84、80、97、88、22)とを備え
る。
【0011】ここで、特定ガスとは、照明ビーム(kr
Fエキシマレーザ光、ArFエキシマレーザ光、F2
キシマレーザ光等)の吸収が少ない気体、具体的には窒
素(N2)、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネ
オン(Ne)等を意味し、本明細書においては、かかる
意味で特定ガスなる用語を用いるものとする。
【0012】本第1の露光装置によれば、ガス供給装置
により供給路を介して特定ガスが照明ビームの光路中に
配置される光学系に供給される。この特定ガスの供給中
に、その特定ガスの圧力が所定値を超えたとき、管路開
閉装置により供給路の途中に設けられた分岐路が開成さ
れる。これにより、特定ガスの供給中に、光学系の内圧
が異常に上昇するのを確実に防止することができる。
【0013】また、本発明に係る第2の露光装置は、マ
スク(R)のパターンを投影光学系(PL)を介して基
板(W)に転写する露光装置であって、少なくとも一部
に気密室(40)を有する投影光学系(PL)と;前記
気密室に向けて特定ガスを供給するガス供給装置(3
8)と;前記気密室に接続された排気路(44)を開閉
する排気路開閉器(50)と;前記気密室内に前記特定
ガスが充填されたか否かを検出するガス充填度検出系
(54、22)と;前記気密室と前記ガス供給装置とを
接続する供給路(60)の途中に設けられ、前記気密室
内の圧力を増減する圧力調整機構(94)と;前記供給
路におけるガス供給圧力を設定する圧力設定器(96)
と;前記ガス供給装置による前記特定ガスの供給開始に
先立って前記排気路開閉器を開成しかつ前記圧力設定器
を介して前記ガス供給圧力を第1の値に設定し、前記ガ
ス充填度検出系により前記気密室内に前記特定ガスが充
填されたことが検出されたとき、前記排気路開閉器を閉
成するとともに前記圧力設定器を介して前記ガス供給圧
力を前記第1の値より低い第2の値に設定する第1の制
御装置(22)と;前記ガス供給圧力が前記第2の値に
設定された後、前記圧力調整機構を介して前記気密室内
の圧力制御を開始する第2の制御装置(22)とを備え
る。
【0014】これによれば、第1の制御装置により排気
路開閉器が開成され、圧力設定器を介して供給路におけ
るガス供給圧力が第1の値に設定される。次いで、ガス
供給装置により供給路を介して気密室に向けて特定ガス
の供給が開始される。この特定ガスの供給中、ガス充填
度検出系により気密室内に特定ガスが充填されたことが
検出されると、第1の制御装置は排気路開閉器を閉成す
るとともに圧力設定器を介してガス圧を第1の値より低
い第2の値に設定する。そして、ガス供給圧力が第2の
値に設定された後、第2の制御装置は圧力調整機構を介
して気密室内の圧力制御を開始する。従って、気密室内
の空気を特定ガスと置換するために気密室内に特定ガス
を供給充填する際には、それに適した十分に高い第1の
値にガス供給圧力を設定して、上記置換を速やかにかつ
確実に行うとともに、上記の置換が終了して気密内に特
定ガスが充填された段階では、圧力調整機構の動作に適
した第2の値にガス供給圧力を設定して、例えば投影光
学系の結像特性調整のための気密室内の圧力調整を支障
なく行うことができる。
【0015】また、本発明に係る圧力調整方法は、投影
光学系の結像特性を調整するために、前記投影光学系内
部の気密室の内圧を圧力調整機構を用いて調整する圧力
調整方法であって、前記気密室内の圧力制御を開始する
のに先立って、前記気密室に接続された排気路を開成し
ガス供給圧力を第1の値に設定した状態で前記気密室に
対する特定ガスの供給を開始する工程と;前記気密室内
に前記特定ガスが充填されたとき、前記排気路を閉成す
るとともに前記ガス供給圧力を前記第1の値より低く前
記圧力調整機構が動作可能な範囲の第2の値に設定する
工程とを含む。
【0016】これによれば、気密室内の圧力制御を開始
するのに先立って、気密室に接続された排気路を閉成し
ガス供給圧力を第1の値に設定した状態で気密室に対す
る特定ガスの供給が開始される。そして、気密室内に特
定ガスが充填されたとき、排気路を閉成するとともにガ
ス供給圧力を第1の値より低く圧力調整機構が動作可能
な範囲の第2の値に設定する。そして、ガス供給圧力が
第2の値に設定された後、投影光学系の結像特性調整の
ための気密室内の圧力制御が開始される。従って、気密
室内の空気を特定ガスと置換するために気密室内に特定
ガスを供給充填する際には、それに適した十分に高い第
1の値にガス供給圧力を設定して、上記置換を速やかに
かつ確実に行うとともに、上記の置換が終了して気密室
内に特定ガスが充填された段階では、圧力調整機構が動
作可能な第2の値にガス供給圧力を設定して、結像特性
調整のための気密室内の圧力調整を支障なく行うことが
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
〜図2に基づいて説明する。
【0018】図1には、一実施形態に係る露光装置10
の構成が概略的に示されている。この露光装置10は、
マスクとしてのレチクルR上に形成されたパターンを、
ステップ・アンド・スキャン方式により基板としてのウ
エハW上のショット領域に投影光学系PLを介して転写
する走査型の投影露光装置(いわゆるスキャニング・ス
テッパ)である。
【0019】この露光装置10は、光源を含み照明ビー
ムとしての露光光ELをレチクルRに照射する照明系1
2、レチクルRが載置されるレチクルステージRST、
レチクルRに形成されたパターンPAをウエハW上に投
影する投影光学系PL、投影光学系PL内に設けられた
所定の気密室(密閉された空間)40内部の圧力を増減
するレンズコントローラと呼ばれる圧力調整器LC、ウ
エハWが載置されるウエハステージWST及びこれらの
制御系等を備えている。
【0020】前記照明系12は、光源としてのArFエ
キシマレーザ、光の光路の開閉を行うシャッタやオプチ
カルインテグレータ(フライアイレンズ)等を含む照明
光学系、照明系開口絞り板(レボルバ)、照明光の照明
フィールドを制限するブラインド等を含んでいる。そし
て、上記照明光学系では、露光光の一様化やスペックル
の低減等が行われる。このようにして照明系12からの
露光光(照明ビーム)ELは、次に述べるレチクルステ
ージRST上に載置されたレチクルRに対して、均一か
つ、所定の照明条件にて照射される。
【0021】前記レチクルステージRST上には、所定
のパターンPAが形成されたレチクルRが載置され、こ
のレチクルRは不図示のレチクルホルダにより保持され
ている。レチクルステージRSTは、リニアモータ等か
ら成るレチクルステージ駆動系14によって所定の走査
方向(ここではY方向)に所定のストロークで駆動され
るとともに、XY面内で微動可能とされている。このレ
チクルステージRSTのXY面内の位置は、レチクルレ
ーザ干渉計16によって所定の分解能、例えば0.5〜
1nm程度の分解能で常時検出され、この計測値は装置
全体を統括制御する主制御部22に供給されている。
【0022】前記投影光学系PLは、両側テレセントリ
ックな光学配置になるように、共通の光軸を有する複数
枚のレンズエレメントから成る屈折光学系が用いられて
おり、この投影倍率は1/4又は1/5となっている。
【0023】また、この投影光学系PL内の光路部分に
は、複数のレンズエレメントを含む密封されていない空
間部26、28とレンズエレメント間に設けられた前記
気密室40とが設けられている。気密室40は、その内
部の気体圧力を調整して投影倍率(あるいは対称ディス
トーション)等の結像特性を調整するためのものであ
る。上記の空間部26、28及び気密室40内には、後
述するようにして特定ガスとして窒素ガス(N2)が充
填されており、これによって後述する露光時に露光光
(ArFレーザ光)が照射されても投影光学系PL内に
オゾンが発生しないようになっている。
【0024】なお、上記の空間部26、28及び気密室
40内に対する窒素ガス充填のための配管系の構成及び
窒素ガスの充填方法、及び前記圧力調整器LCの構成等
については、後に詳述する。
【0025】前記ウエハステージWSTは、投影光学系
PLの下方に配置され、水平面(XY面)内を2次元移
動可能なXYステージ66と、このXYステージ66上
に搭載され、光軸方向(Z軸方向)に微動可能なZステ
ージ76とを備えている。このZステージ76上に不図
示のウエハホルダを介して基板としてのウエハWが吸着
保持されており、Zステージ76は、駆動系によって光
軸方向に微小駆動される。また、XYステージ66は、
平面モータ等によってXY2次元方向に駆動されるよう
になっている。すなわち、ウエハWは、Zステージ76
の駆動系、及びXYステージを駆動する平面モータ等に
よって3次元方向に駆動されるが、図1ではこれらの駆
動系が代表的にウエハ駆動装置74として示されてい
る。
【0026】XYステージ66の位置は、当該XYステ
ージ66上(又はZステージ76上)に固定された移動
鏡71を介して外部のウエハレーザ干渉計72により所
定の分解能、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時
検出されるようになっている。このウエハレーザ干渉計
72の計測値が主制御部22に供給されている。
【0027】また、Zステージ76上には、いわゆるベ
ースライン計測用の基準マークその他の基準マークが形
成された基準マーク板FMが固定され、この基準マーク
板FMはその表面がウエハW面とほぼ同一高さとされて
いる。
【0028】さらに本実施形態では、投影光学系PLの
下部の側方に、ウエハW上のアライメントマーク(位置
合わせマーク)あるいは基準マーク板FM上の基準マー
クを検出するオフアクシス・アライメント顕微鏡ALG
が設けられている。このアライメント顕微鏡ALGとし
ては、画像処理方式の結像式アライメントセンサが用い
られている。このアライメント顕微鏡ALGの計測値も
主制御部22に供給されるようになっている。
【0029】この他、この露光装置10では、投影光学
系PLの焦点位置にウエハWの被露光面を位置合わせす
るため、ウエハW表面の光軸方向(Z軸方向)の位置を
検出する、いわゆる斜入射光式の焦点検出機構(図示省
略)が設けられている。
【0030】次に、本実施形態の特徴的な構成部分であ
る投影光学系PLの空間部26、28及び気密室40内
に対する窒素ガス充填のための配管系、並びに前記圧力
調整器LC等の構成等について、図1及び図2に基づい
て詳述する。
【0031】図2には、特定ガスとしての窒素ガス(N
2)を投影光学系PL内に供給するためのガス供給シス
テムの構成が概略的に示されている。このガス供給シス
テムは、窒素ガスの供給源である不図示の窒素ガスタン
クに配管系を介して順次接続された電磁弁18、手動バ
ルブ20、第1レギュレータ24、流量計30、フィル
タユニット32、バッファタンク34、分配器36から
成るガス供給装置38を備えている。
【0032】この内、電磁弁18及び手動バルブ20
は、不図示の窒素ガスタンクからガス供給装置38内へ
のガスの流入を許可・遮断するためのバルブである。第
1レギュレータ24は、当該ガス供給装置38から後述
する第1〜第3供給管に供給する窒素ガスの供給圧を設
定するためのものである。この第1レギュレータ24の
近傍には、図示は省略したが、該第1レギュレータ24
近傍の配管系内の内圧(ガス圧力)を検出する圧力セン
サ及びこの圧力センサの検出値を表示する圧力メータが
設けられている。
【0033】前記フィルタユニット32は、ULPAフ
ィルタ(ultra low penetration air-filter)あるいは
HEPAフィルタ(high efficiency particulate air-
filter)等のエアーフィルタや、ケミカルフィルタ等を
含む。ここで、ケミカルフィルタを用いるのは、主とし
て投影光学系PLを構成するレンズ素子等を曇らせる曇
り物質のもととなる不純物を除去するためである。
【0034】前記バッファタンク34は、投影光学系P
L内部に送り込まれる窒素ガスの温度を、ガス置換前の
投影光学系PLの内部の空気の温度とほぼ同一温度に温
度調整するため、一時的に窒素ガスを貯蔵するためのも
のである。従って、このバッファタンク34には温度調
整装置35が付設されている。この温度調整の目標温度
は、露光装置10が収納されるチャンバ内の温度、すな
わち該チャンバが設置されるクリーンルーム内の温度と
ほぼ同一温度に設定される。
【0035】分配器36は、温度調整された窒素ガス
を、投影光学系PL内の3つの空間、すなわち中央の気
密室40、上下の密閉されていない空間部26、28に
分配するためのもので、この分配器36の吐出側には、
3つの流量調整弁37A、37B、37Cが設けられて
いる。
【0036】前記流量調整弁37A、37B、37Cに
は、それぞれ供給路としての第1供給管58、第2供給
管60、第3供給管62の一端が接続されている。この
内、第1供給管58の他端は、投影光学系PL上部の空
間部26に接続されている。この空間部26の第1供給
管58と反対側には、排気管64が接続されている。こ
れを更に詳述すると、空間部26には、図1に示される
ように、開口部26a、26bが異なる高さ位置に形成
されている。これは、空間部26内部に供給されるガス
に対する比重に応じて空気が空間部の上方に滞留しない
ように効率良く外部に排出するためである。本実施形態
では供給されるガスは、窒素ガスであるから空気と比重
は殆ど同じであるため必ずしもこのようにする必要はな
いが、例えば空間部26の内部にヘリウムガス(He)
等を供給する場合等には、特に有効となる。そして、空
間部26の一方の開口部26aに第1供給管58が接続
され、他方の開口部26bに排気本管70に連通し、排
気路の一部を成す排気管64が接続されている。また、
図1及び図2に示されるように、第1供給管58の開口
部26a近傍には、圧力検出系としての差圧センサ68
が設けられている。この差圧センサ68は、大気圧(チ
ャンバ内の圧力)と第1供給管58内の圧力(空間部2
6内の圧力とほぼ同じ)との差圧を検出することによ
り、結果的に空間部26の圧力を大気圧基準で検出する
ものである。
【0037】また、第1供給管58の差圧センサ68が
設けられた部分の少し上流側の位置には、前記排気本管
70に連通する分岐路としての第1分岐管78が設けら
れており、この第1分岐管78には、開閉器としての電
磁弁80が設けられている。
【0038】一方、排気管64の開口部26b近傍に
は、図2に示されるように、第1の酸素センサ82が設
けられている。
【0039】上記と同様に、投影光学系PL下部の空間
部28には、図1に示されるように、開口部28a、2
8bが異なる高さ位置に形成されており、一方の開口部
28aに前述した第3供給管62の他端が接続されてい
る。また、図2に示されるように、第3供給管62の開
口部28a近傍には、大気圧(チャンバ内の圧力)と第
3供給管62内の圧力(空間部28内の圧力とほぼ同
じ)との差圧を検出することにより、空間部28内の圧
力を大気圧基準で検出する圧力検出系としての差圧セン
サ84が設けられている。また、第3供給管62の差圧
センサ84が設けられた部分の少し上流側の位置には、
前記排気本管70に連通する分岐路としての第3分岐管
86が設けられており、この第3分岐管86に、開閉器
としての電磁弁88が設けられている。
【0040】空間部28の他方の開口部28b部分に排
気本管70に連通し、排気路の一部を成す排気管90が
接続されており、この排気管90の開口部28b近傍に
第3の酸素センサ92が設けられている。
【0041】前記第2供給管60の他端側は、圧力調整
機構94を介して投影光学系PLの気密室40に接続さ
れている。また、第2供給管60の圧力調整機構94よ
り上流側の部分には、圧力設定器としての第2レギュレ
ータ96が設けられている。
【0042】前記圧力調整機構94は、第2供給管60
上の第2レギュレータ96の下流側に設けられた電磁弁
98と、この電磁弁98の下流側に設けられた圧力調整
器LCと、第2供給管60の電磁弁98と圧力調整器L
Cとの間の位置で分岐された分岐路としての第2分岐管
99上に設けられた開閉器としての電磁弁97とを備え
ている。
【0043】前記圧力調整器LCは、図1に示されるよ
うに、気密室40に一端が接続された配管42(この配
管42は供給路の一部を構成する)の他端側に接続され
たベローズポンプ46と、配管42の途中に設けられた
電磁弁48及びこの電磁弁48の下流側に設けられた圧
力検出系としての差圧センサ56と、配管42の電磁弁
48の上流側で分岐された分岐管43上に設けられた電
磁弁52とを備えている。
【0044】前記気密室40の排気側には、図1及び図
2に示されるように、排気本管70に連通し排気路の一
部を成す排気管44が接続されている。この排気管44
上に排気路開閉器としての電磁弁50が設けられ、この
電磁弁50の気密室40側に第2の酸素センサ54が設
けられている。
【0045】前記排気本管70の前記第1、第2、第3
分岐管78、99、86が接続された位置の下流側の位
置には、逆支弁付き電磁弁95が設けられている。
【0046】上述のようにして構成されたガス供給シス
テムの構成要素である各種センサ類の計測値は、ワーク
ステーション(あるいはマイクロコンピュータ)から成
る図1の主制御部22に供給され、主制御部22ではこ
れらの計測値に基づいてガス供給システムを構成する各
電磁弁、第1、第2レギュレータ、ベローズポンプ等を
後述するようにして制御するようになっている。
【0047】次に、上述のようにして構成された露光装
置10の投影光学系PL内の空気を窒素ガスに置換する
際の手順について簡単に説明する。
【0048】まず、主制御部22では電磁弁18及び手
動バルブ20を共に開成するとともに第1レギュレータ
24の設定圧力を所定の値、例えば3kg/cm2に設
定して不図示の窒素ガスタンク内の窒素ガスをバッファ
タンク34内に供給する。
【0049】このとき、流量調整弁37A〜37Cは閉
成状態であり、所定時間経過後分配器36内に所定温度
に温度調整された窒素ガスが充填される。
【0050】次に、主制御部22では供給側の電磁弁9
8、圧力調整器LC内の電磁弁48、52及び排気側の
電磁弁50を開成する。これと同時に、主制御部22で
は流量調整弁37A〜37Cを開成するとともに、第2
レギュレータ96の設定値、すなわち供給管60におけ
るガス供給圧力を第1の値、例えば2.5kg/cm 2
に設定する。
【0051】これにより、ガス供給装置38、具体的に
は分配器36から第1〜第3供給管58、60、62を
介して窒素ガスが投影光学系PLの空間部26、気密室
40、空間部28に対し供給開始される。
【0052】この窒素ガスの供給中、主制御部22では
第1〜第3の酸素センサ82、54、92の計測値、す
なわち排気管64、44、90内の酸素ガス濃度をモニ
タする。また、このとき、主制御部22では差圧センサ
68、56、84の計測値もモニタする。
【0053】そして、空間部26、気密室40、空間部
28内部の空気が窒素ガスに置換されている間、主制御
部22では第1〜第3の酸素センサ82、54、92が
検出する酸素濃度が、それぞれ所定のしきい値、例えば
1%以下になるのを待つ。
【0054】そして、主制御部22では、例えば酸素セ
ンサ82が検出する酸素濃度が1%以下になると、空間
部26内の窒素ガスの置換が終了し、空間部26内に窒
素ガスが充填されたものと判断してその旨を不図示の表
示装置上に表示する。但し、この窒素ガスの置換中に、
差圧センサ68の検出値が所定値以上になったとき(第
1供給管58内のガス圧力と大気圧との差が所定値以上
になったとき)は、主制御部22では差圧センサ68の
検出値が所定値未満になるまで第1分岐管78を開閉す
る電磁弁80を開成する。これにより、余分な窒素ガス
が第1分岐管80を介して逃がされ、空間部26への窒
素ガスの供給中に異常に高い圧力が空間部26部分にあ
るレンズエレメントに作用するという事態を回避するこ
とができる。
【0055】同様に、主制御部22では、酸素センサ9
2が検出する酸素濃度が1%以下になると、空間部28
内の窒素ガスの置換が終了し、空間部28内に窒素ガス
が充填されたものと判断してその旨を不図示の表示装置
上に表示する。この場合も、この窒素ガスの置換中に、
差圧センサ84の検出値が所定値以上になったとき(第
3供給管62内のガス圧力と大気圧との差が所定値以上
になったとき)は、主制御部22では差圧センサ84の
検出値が所定値未満になるまで第3分岐管86を開閉す
る電磁弁88を開成して、空間部28への窒素ガスの供
給中に異常に高い圧力が空間部28部分にあるレンズエ
レメントに作用するという事態を回避する。
【0056】上記の窒素ガス置換が終了とする、流量調
整弁37A、37Cはともに開成状態のままとなり、常
時空間部26、28内には窒素ガスが供給される。従っ
て、主制御部22では差圧センサ68、84の検出値を
常時モニタして適宜電磁弁80、88を開閉制御するこ
とによって、異常に高い圧力が空間部26、28部分に
あるレンズエレメントに作用しないようにすることが望
ましい。
【0057】一方、主制御部22では、酸素センサ54
が検出する酸素濃度が1%以下になると、気密室40内
の窒素ガスの置換が終了し、気密室40内に窒素ガスが
充填されたものと判断してその旨を不図示の表示装置上
に表示する。これと同時に、主制御部22では排気側の
電磁弁50を閉成し、第2レギュレータ96の設定値、
すなわち供給管60におけるガス供給圧力を圧力調整器
LCが動作可能な範囲の第2の値、例えば1kg/cm
2以下に設定した後、第2の分岐管99を開閉する電磁
弁97を開成する。主制御部22では、差圧センサ56
の計測値をモニタして配管42内のガス圧が第2レギュ
レータ96の設定値である第2の値となるまで、電磁弁
97を開成して余分な圧力を逃がし、配管42内のガス
圧が第2の値となったとき、電磁弁97を閉成すると同
時に圧力調整器LC内の電磁弁52を閉成する。
【0058】これにより、その後供給圧力1kg/cm
2以下の条件下で圧力調整器LCによる気密室内の圧力
調整が可能になる。ここで、上記の窒素ガスの置換中
に、差圧センサ56の検出値が所定値以上になったとき
は、主制御部22では第2分岐管78を開閉する電磁弁
97を開成して、気密室40内が異常な高圧にならいな
いようにするようになっている。
【0059】次に、上記のようにして投影光学系PLの
空間部26、28、気密室40内の窒素置換終了後に行
われる露光処理動作について簡単に説明する。
【0060】まず、不図示のレチクル搬送系によりレチ
クルRが搬送され、ローディングポジションにあるレチ
クルステージRSTに吸着保持される。次いで、主制御
部22により、ウエハステージWST及びレチクルステ
ージRSTの位置が制御され、レチクルR上に描画され
た不図示のレチクルアライメントマークと基準マーク板
FM上のレチクルアライメント用基準マークとの位置ず
れが不図示のレチクル顕微鏡を用いて計測される。すな
わち、レチクルアライメントが行われる。
【0061】次に、主制御部22により、基準マーク板
FM上のベースライン計測用の基準マークがアライメン
ト顕微鏡ALGの直下へ位置するように、ウエハステー
ジWSTが移動され、アライメント顕微鏡ALGの検出
信号及びそのときのウエハレーザ干渉計72の計測値に
基づいて、間接的にレチクルRのパターン像のウエハW
面上への結像位置とアライメント顕微鏡ALGの相対距
離、すなわちベースライン距離BLが求められる。
【0062】かかるベースライン計測が終了すると、主
制御部22により、いわゆるEGA(エンハンスト・グ
ローバル・アライメント)が行われ、ウエハWのショッ
ト配列に関する誤差パラメータ(ローテーション、XY
スケーリング、XYオフセット、直交度等)が求められ
るとともにウエハWの全てのショット領域の位置が求め
られる。
【0063】そして、次のようにしてステップ・アンド
・スキャン方式の露光が行われる。すなわち、主制御部
22では上で求めたウエハW上の各ショット領域の位置
情報に従って、レーザ干渉計72からの位置情報をモニ
タしつつ、ウエハステージWSTを第1ショットの走査
開始位置に位置決めするとともに、レチクルステージR
STを走査開始位置に位置決めして、その第1ショット
の走査露光を行う。この走査露光に際し、主制御部22
ではレチクルステージRSTとウエハステージWSTと
を相互に逆向きに駆動するとともに両者の速度比が投影
光学系PLの投影倍率に正確に一致するように両ステー
ジの速度を制御し、両ステージのかかる速度比の等速同
期状態にて露光(レチクルパターンの転写)を行う。
【0064】上記のようにして第1ショットの走査露光
が終了すると、主制御部22ではウエハステージWST
を第2ショットの走査開始位置へ移動させるショット間
のステッピング動作を行う。そして、その第2ショット
の走査露光を上述と同様にして行う。以後、第3ショッ
ト以降も同様の動作を行う。
【0065】このようにして、ショット間のステッピン
グ動作とショットの走査露光動作とが繰り返され、ステ
ップ・アンド・スキャン方式でウエハW上の全てのショ
ット領域にレチクルRのパターンが転写される。
【0066】上述した露光処理動作が、ウエハWを順次
交換しながら繰り返し行われるが、このような露光処理
動作の繰り返しの間、チャンバ内の大気圧の変動や投影
光学系PLに対する露光光ELの照射によって投影光学
系PLの倍率が変動する。そこで、本実施形態では、主
制御部22がこれらの変動を定期的に、例えば所定ロッ
ト毎に計測し、あるいは演算で求めて、これをキャンセ
ルするように、すなわち投影倍率を常に一定値(例えば
1/4又は1/5)に制御するように、圧力調整機構9
4、主として圧力調整器LCを介して気密室40内の圧
力制御を行うようになっている。この気密室40内の圧
力制御は、次のようにして行われる。すなわち、主制御
部22では電磁弁52を閉じ、電磁弁48を開いた状態
でベローズポンプ46を伸縮駆動することにより、この
ベローズポンプ46のストローク範囲内の圧力調整が行
われる。また、ベローズポンプ46のストローク範囲を
超える圧力調整が必要な場合には、主制御部22では電
磁弁48を閉じ電磁弁52を開いて電磁弁98側から第
2の値(1kg/cm2以下)の窒素ガスをベローズポ
ンプ46内に供給した後、電磁弁52を閉じるとともに
電磁弁48を開いてベローズポンプ46を圧縮駆動す
る。このような動作を繰り返す。なお、圧力調整器LC
に対するガス供給の調整は、適宜電磁弁98、電磁弁9
7を開閉制御することによって行われる。
【0067】これまでの説明から明らかなように、差圧
センサ68と電磁弁80と主制御部22とによって、窒
素ガス(特定ガス)の圧力が所定値を超えたときに第1
分岐管78を開成する管路開閉装置が構成され、差圧セ
ンサ56と電磁弁97と主制御部22とによって窒素ガ
スの圧力が所定値を超えたときに第2分岐管99を開成
する管路開閉装置が構成され、差圧センサ84と電磁弁
88と主制御部22とによって窒素ガスの圧力が所定値
を超えたときに第3分岐管86を開成する管路開閉装置
が構成されている。また、本実施形態では、酸素センサ
54と主制御部22とによって気密室40内のガスの充
填度を検出するガス充填度検出系が構成されている。
【0068】さらに、本実施形態では、主制御部22の
機能によって圧力検出系としての差圧センサ68、5
6、84で検出される圧力のいずれかが所定値を超えた
場合に対応する電磁弁80、97、88を開成する制御
装置が実現されている。また、本実施形態では、主制御
部22の機能によって排気路開閉器としての電磁弁50
を開成しかつ第2レギュレータ96を介して第2供給管
60におけるガス供給圧力(給気側圧力)を第1の値に
設定した状態でガス供給装置38によるガス供給を開始
し、上記のガス充填度検出系により気密室40内に窒素
ガスが充填されたことが検出されたとき、電磁弁50を
閉成するとともに第2レギュレータ96を介して前記ガ
ス供給圧力を第1の値より低い第2の値に設定する第1
の制御装置と、前記ガス供給圧力が第2の値に設定され
た後、圧力調整機構94を介して気密室40内の圧力制
御を開始する第2の制御装置とが実現されている。しか
しながら、本発明がこれに限定されるものではなく、別
々のハードウェア(コンピュータ等)によって制御装
置、第1の制御装置、第2の制御装置を構成しても良い
ことは勿論である。
【0069】ところで、上の説明では投影倍率を常に一
定値に調整するものとしたが、これに限らず、主制御部
22では、レチクルRのパターン像をウエハWのショッ
ト領域により高精度に重ね合わせるため、例えば前述し
たEGAのXYスケーリングパラメータに基づいて圧力
調整器LCを介して気密室40内の圧力を制御して、非
走査方向の投影倍率を微調整しても良い。この場合は、
走査方向の倍率をレチクルステージRSTとウエハステ
ージWSTの走査速度を調整することにより微調整する
ことが望ましい。
【0070】また、上の説明から明らかなように、本実
施形態では露光処理中、空間部26、28には窒素ガス
が常時供給され該空間部26内の窒素ガスは常にリフレ
ッシュされているが、気密室40内には窒素ガスが滞留
しているため、該気密室40内の窒素ガス中に含まれる
不純物(ケミカルフィルタ等によって取り除くことがで
きないレベルの不純物)が曇り物質となってレンズ素子
に付着し、投影光学系PLの透過率が経時的に低下する
ことが考えられる。
【0071】かかる事態に対処するため、投影光学系P
Lの露光光ELの照射による倍率変動分を求めるために
も、定期的(所定ロット毎)に投影光学系の透過率測定
を行い、この透過率測定の結果、透過率があるしきい値
以下に低下する度毎に、前述した気密室内の窒素ガス置
換を行うようにしても良い。なお、曇り物質の発生を抑
制する観点からは、図2のA、B、C点、特にB点にケ
ミカルフィルタ等を設けることが望ましい。
【0072】なお、これまでの説明では、逆止弁付き電
磁弁95より下流側の排気配管系の構成等については、
特に説明をしなかったが、例えば排気配管系の末端にケ
ミカルフィルタ等を設けて、このケミカルフィルタを通
過した排気ガスをそのまま大気中に放出しても良い。し
かしながら、窒素ガスは循環使用する方がコスト面で考
えても望ましいことは明らかである。
【0073】そこで、例えば、逆止弁付き電磁弁95の
下流側にポンプを設け、このポンプの下流側の管路を第
1レギュレータ24の上流側に接続して窒素ガスを循環
使用するようにしても良い。この場合、最初の窒素ガス
置換のときの排気ガスを外部に排気する必要があること
から、逆止弁付き電磁弁95とポンプとの間に分岐路を
設け、この分岐路に酸素センサと電磁弁を配置し、酸素
センサの濃度が所定値以下になるまでは、電磁弁を開成
して分岐路から外部に排気ガスを排気し、その後は電磁
弁を閉じてポンプにより排気ガス(窒素ガス)を第1レ
ギュレータ24の上流側に送って循環使用するようにし
ても良い。
【0074】なお、上記実施形態では、光源としてAr
Fエキシマレーザを用いる露光装置について説明した
が、本発明がこれに限定されることはなく、投影光学系
内の空気を窒素ガス等で置換するメリットのある照明ビ
ームを出射するビーム源を露光光源とする装置であれば
好適に適用できるものである。
【0075】また、上記実施形態では、窒素ガスが供給
される光学系が投影光学系である場合について説明した
が、マスクに照明ビームを照射する照明光学系の一部あ
るいは全部であっても良い。照明光学系であっても同様
に窒素ガス置換等のメリットがあるからである。
【0076】なお、上記実施形態においては、気密室4
0に対する窒素ガスの充填度合いを投影光学系PL又は
排気管44内の所定ガスとしての酸素の濃度に基づいて
検出する場合について説明したが、これは、供給中のガ
ス圧の変動等があっても確実に充填完了のタイミングを
検出できる等の点を考慮してこのようにしたものであ
る。従って、かかる意味では、酸素に限らず、投影光学
系PL又は排気管44内の窒素ガスの濃度を直接的に検
出しても良く、また、窒素以外の特定ガスを供給する場
合には、酸素、窒素等の空気の成分ガス、あるいは当該
供給される特定ガスの濃度を検出しても良い。
【0077】しかしながら、これに限らず、投影光学系
PL内部又は気密室40への特定ガスの充填度合いを検
出するガス充填度検出系は、例えば特定ガスの供給開始
から予め実験的に求めたガス置換に要する所定の時間の
経過をタイマー等により検出するものであっても良い。
【0078】また、上記実施形態では圧力検出系として
差圧センサを用い、これを投影光学系PLの近傍に配置
する場合について説明したが、本発明がこれに限定され
ることはない。例えば、差圧センサあるいは圧力センサ
等を用いる場合には、投影光学系PL内部あるいはその
近傍の管路内部との圧力の比が既知であれば配管系のど
の部分にこれらのセンサを配置しても良い。あるいは、
気密室40のように密閉度が高い場合には、ボイル−シ
ャルルの法則がほぼ成り立ち、この場合体積Vは一定と
みなせ、結果的に気密室内の圧力がその温度に比例する
と考えられるので、温度センサの出力に基づいて間接的
に気密室内の圧力を検出しても良い。
【0079】なお、上記実施形態では、本発明がスキャ
ニング・ステッパに適用された場合について説明した
が、本発明の適用範囲がこれに限定されることはなく、
本発明はいわゆるステッパ等の静止露光型の露光装置等
にも好適に適用できるものである。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜3に記
載の各露光装置によれば、特定ガスの供給中に、光学系
の内圧が異常に上昇するのを確実に防止することができ
るという効果がある。
【0081】また、請求項4又は5に記載の露光装置に
よれば、投影光学系内の気密室を特定ガスで置換した
後、該気密室の圧力調整が可能になるという効果があ
る。
【0082】また、請求項6に記載の圧力調整方法によ
れば、投影光学系内の気密室を特定ガスで置換した後、
該気密室の圧力調整が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の露光装置の構成を概略的に示す図
である。
【図2】図1の装置の投影光学系に対する窒素ガスの供
給システムの構成を示す系統図である。
【符号の説明】
10…露光装置、22…主制御部(制御装置、第1の制
御装置、第2の制御装置、管路開閉装置の一部、ガス充
填度検出系の一部)、38…ガス供給装置、40…気密
室、44…排気管(排気路の一部)、50…電磁弁(排
気路開閉器)、54…酸素センサ(ガス充填度検出系の
一部)、56…差圧センサ(圧力検出系、管路開閉装置
の一部)、58…第1供給管(供給路)、60…第2供
給管(供給路)、62…第3供給管(供給路)、64…
排気管(排気路の一部)、68…差圧センサ(圧力検出
系、管路開閉装置の一部)、70…排気本館(排気路の
一部)、78…第1分岐管(分岐路)、80…電磁弁
(開閉器、管路開閉装置の一部)、84…差圧センサ
(圧力検出系、管路開閉装置の一部)、86…第3分岐
管(分岐路)、88…電磁弁(開閉器、管路開閉装置の
一部)、90…排気管(排気路の一部)、94…圧力調
整機構、96…第2レギュレータ(圧力設定器)、97
…電磁弁(開閉器、管路開閉装置の一部)、99…第2
分岐管(分岐路)、R…レチクル(マスク)、EL…露
光光(照明ビーム)、W…ウエハ(基板)、PL…投影
光学系(光学系)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F046 BA04 BA05 CA04 CA08 CB05 CB13 CC01 CC02 CC03 CC05 CC16 CC18 DA13 DA14 DA27 DB03 DB05 DC07 DC09 EB03 FA17 5H316 AA01 BB01 CC04 CC08 DD17 EE04 EE08 ES01 FF02 GG01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクを介して照明ビームで基板を露光
    する露光装置であって、 前記照明ビームの光路中に配置される光学系に特定ガス
    を供給するガス供給装置と;前記光学系に接続される排
    気路とは別に設けられ、前記ガス供給装置と前記光学系
    とを接続するとともにその途中に分岐路が設けられた供
    給路と;前記特定ガスの圧力が所定値を超えたときに前
    記分岐路を開成する管路開閉装置とを備える露光装置。
  2. 【請求項2】 前記光学系は、前記マスクに照明ビーム
    を照射する照明光学系と、前記マスクから出射される照
    明ビームを前記基板上に投射する投影光学系との少なく
    とも一部であることを特徴とする請求項1に記載の露光
    装置。
  3. 【請求項3】 前記管路開閉装置は、 前記光学系の内部圧力を直接的又は間接的に検出する圧
    力検出系と;前記分岐路を開閉する開閉器と;前記圧力
    検出系で検出される圧力が所定値を超えた場合に前記開
    閉器を開成する制御装置とを備えることを特徴とする請
    求項1に記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 マスクのパターンを投影光学系を介して
    基板に転写する露光装置であって、 少なくとも一部に気密室を有する投影光学系と;前記気
    密室に向けて特定ガスを供給するガス供給装置と;前記
    気密室に接続された排気路を開閉する排気路開閉器と;
    前記気密室内に前記特定ガスが充填されたか否かを検出
    するガス充填度検出系と;前記気密室と前記ガス供給装
    置とを接続する供給路の途中に設けられ、前記気密室内
    の圧力を増減する圧力調整機構と;前記供給路における
    ガス供給圧力を設定する圧力設定器と;前記ガス供給装
    置による前記特定ガスの供給開始に先立って前記排気路
    開閉器を開成しかつ前記圧力設定器を介して前記ガス供
    給圧力を第1の値に設定し、前記ガス充填度検出系によ
    り前記気密室内に前記特定ガスが充填されたことが検出
    されたとき、前記排気路開閉器を閉成するとともに前記
    圧力設定器を介して前記ガス供給圧力を前記第1の値よ
    り低い第2の値に設定する第1の制御装置と;前記ガス
    供給圧力が前記第2の値に設定された後、前記圧力調整
    機構を介して前記気密室内の圧力制御を開始する第2の
    制御装置とを備える露光装置。
  5. 【請求項5】 前記ガス充填度検出系は、前記投影光学
    系又は前記排気路内の所定ガスの濃度に基づいて前記投
    影光学系内の前記特定ガスの充填度合いを検出すること
    を特徴とする請求項4に記載の露光装置。
  6. 【請求項6】 投影光学系の結像特性を調整するため
    に、前記投影光学系内部の気密室の内圧を圧力調整機構
    を用いて調整する圧力調整方法であって、 前記気密室内の圧力制御を開始するのに先立って、 前記気密室に接続された排気路を開成しガス供給圧力を
    第1の値に設定した状態で前記気密室に対する特定ガス
    の供給を開始する工程と;前記気密室内に前記特定ガス
    が充填されたとき、前記排気路を閉成するとともに前記
    ガス供給圧力を前記第1の値より低く前記圧力調整機構
    が動作可能な範囲の第2の値に設定する工程とを含む圧
    力調整方法。
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JP2001167997A (ja) * 1999-12-14 2001-06-22 Canon Inc 露光装置およびデバイス製造法
JP2001284214A (ja) * 2000-03-30 2001-10-12 Canon Inc 露光装置、デバイス製造方法、半導体製造工場および露光装置の保守方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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