JP2000036435A - 有極性アルミニウム電解コンデンサ - Google Patents
有極性アルミニウム電解コンデンサInfo
- Publication number
- JP2000036435A JP2000036435A JP10203032A JP20303298A JP2000036435A JP 2000036435 A JP2000036435 A JP 2000036435A JP 10203032 A JP10203032 A JP 10203032A JP 20303298 A JP20303298 A JP 20303298A JP 2000036435 A JP2000036435 A JP 2000036435A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cathode
- foil
- electrolytic capacitor
- driving electrolyte
- aluminum
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
Abstract
液の漏出の発生しない有極性アルミニウム電解コンデン
サを実現すること。 【解決手段】 陽極箔と陰極箔の間に電解紙を介して巻
回したコンデンサ素子2と、このコンデンサ素子2の陽
極箔及び陰極箔から引き出された陽極リード端子3及び
陰極リード端子4のアルミニウム製の各丸棒部31、4
1が各端子挿通孔51、52にそれぞれ嵌められたゴム
封口体5と、4級アンモニウム塩もしくはイミダゾリニ
ウム塩を含む駆動用電解液を含浸したコンデンサ素子2
をゴム封口体5とともに封止するアルミニウム製のケー
ス6とを有する有極性アルミニウム電解コンデンサにお
いて、陰極箔としてカーボン布を用いる。
Description
ンデンサに関するものである。さらに詳しくは、アルミ
ニウム電解コンデンサからの駆動用電解液の漏出防止技
術に関するものである。
ム電解コンデンサの構成要素を示す説明図、およびアル
ミニウム電解コンデンサの断面図である。小型アルミニ
ウム電解コンデンサは、一般に、図1および図2に示す
ように、陽極箔と陰極箔の間に電解紙を介して巻回した
コンデンサ素子2と、このコンデンサ素子2の陽極箔及
び陰極箔から引き出された陽極リード端子3及び陰極リ
ード端子4のアルミニウム製の各丸棒部31、41が各
端子挿通孔51、52にそれぞれ嵌められたゴム封口体
5と、駆動用電解液を含浸したコンデンサ素子2をゴム
封口体5とともに封止するアルミニウム製のケース6と
から構成されている。
年、デジタル回路等の発達に対応するため、低損失、低
インピーダンス特性が要求されている。これらの要求に
対応するための重要な技術は、主として、コンデンサ素
子に含浸される駆動用電解液の低比抵抗化である。この
要求を満たす駆動用電解液としては、γ−ブチロラクト
ン単独溶媒、あるいはγ−ブチロラクトンを主溶媒とし
それにエチレングリコールなどを配合した混合溶媒中
に、o−フタル酸やマレイン酸の4級アンモニウム塩な
どを溶質として溶解した駆動用電解液が用いられてい
る。
は、高温雰囲気中でゴム封口体を透過しての消失が激し
く、このような消失はコンデンサ特性の著しい劣化を招
来させる。そこで、このような駆動用電解液を用いる際
には、ゴム封口体としてガス透過性の低いブチルゴムを
使用するなど、気密面で各種の設計的配慮がなされてい
る。
駆動用電解液を用いたアルミニウム電解コンデンサで
は、従来のアルミニウム電解コンデンサではみられない
新たな不具合が指摘されている。すなわち、アルミニウ
ム電解コンデンサを負荷状態で長期間の使用、あるいは
無負荷状態で長期間の放置を行ったときに、ゴム封口体
の陰極側の端子挿通孔部から駆動用電解液が漏出し、漏
出した駆動用電解液によって回路基板上で配線パターン
がショートを発生するという不具合である。
性な薬品を駆動用電解液に用いても、電解液の漏出の発
生しない有極性アルミニウム電解コンデンサを実現する
ことにある。
陰極側の端子挿通孔部から駆動用電解液が漏出するのを
防止するために行った各種検討から得られた新たな知見
に基づくものであり、ゴム封口体の陰極側の端子挿通部
に接するリード端子のアルミニウム製の丸棒部と、該端
子に接続されている陰極箔の電極電位差に着目したもの
である。すなわち、従来の有極性アルミニウム電解コン
デンサにおいて、陰極箔はこれに接続するリード端子の
アルミニウム製の丸棒部より電極電位が卑であるため、
陰極箔とアルミニウム製の丸棒部とによって局部電池が
形成される。このため、従来の有極性アルミニウム電解
コンデンサにおいて、陰極側のリード端子の丸棒部での
電極反応により、該丸棒部付近の駆動用電解液でアルカ
リ化が進行してしまう。その結果、陰極側のリード端子
の丸棒部付近で駆動用電解液に接するゴム封口体にアル
カリ劣化、すなわち、端子挿通孔の内面のゴム弾性の低
下が進行し、この部分からの駆動用電解液の漏出が起こ
るのである。
の局部電池の極性を逆転させることにより、駆動用電解
液の漏出を防ぐことに特徴を有する。すなわち、本発明
では、陽極箔と陰極箔の間に電解紙を介して巻回したコ
ンデンサ素子と、該コンデンサ素子の前記陽極箔及び前
記陰極箔から引き出された陽極リード端子及び陰極リー
ド端子のアルミニウム製の各丸棒部が各端子挿通孔にそ
れぞれ嵌められたゴム封口体と、4級アンモニウム塩も
しくはイミダゾリニウム塩を含む駆動用電解液を含浸し
た前記コンデンサ素子を前記ゴム封口体とともに封止す
るケースとを有する有極性アルミニウム電解コンデンサ
において、前記陰極箔として、カーボン布を用いたこと
を特徴とする。
いるので、陰極箔は陰極のリード端子のアルミニム製の
丸棒部より電極電位が貴になる。従って、陰極側のリー
ド端子の丸棒部と陰極箔とによって局部電池が形成され
ても、丸棒部の表面では、丸棒部周辺における駆動用電
解液においてアルカリ化が進行するような電極反応が起
こらない。それ故、陰極側のリード端子の丸棒部付近で
駆動用電解液に接するゴム封口体にアルカリ劣化、すな
わち、端子挿通孔の内面のゴム弾性の低下が発生しない
ので、この部分からの駆動用電解液の漏出を防止するこ
とができる。
ここで用いるアルミニウム電解コンデンサの構造は、図
1および図2を参照して説明したとおりなので、その説
明を省略する。 [実施例1]まず、γ−ブチロラクトンを主成分とする
溶媒に、テトラエチルアンモニウムのフタル酸塩を主溶
質として15重量%配合して駆動用電解液を調製した。
次に、この駆動用電解液を用い、定格電圧16V、静電
容量330μF、ケースサイズ10mm、長さ12.5
mmのアルミニウム電解コンデンサを作製する。
40μmのカーボン布である。このようなカーボン布
は、不織布に対する炭化処理により得ることができる。
比較用としては、従来から使用されている純度99%の
Al箔にエッチング処理を施した陰極箔を用いた。これ
らの陰極箔を用いて電解コンデンサをそれぞれ500個
作製し、エージング処理を施した後、温度85℃、湿度
85%の高温高湿雰囲気中にて定格電圧印加、無負荷放
置試験を2000時間行い、試験後の各コンデンサ試料
について駆動用電解液の漏出状況を確認した。
として用いたアルミニウム電解コンデンサでは駆動用電
解液の漏出が発生せず、高い信頼性が得られることが判
明した。なお、テトラエチルアンモニウムのフタル酸塩
に代えて、テトラエチルアンモニウムのマレイン酸塩、
テトラメチルアンモニウムのフタル酸塩あるいはマイレ
イン酸塩などといったその他の4級アンモニウム塩を用
いた駆動用電解液で行った評価においても、やはり、陰
極箔としてカーボン布を用いたアルミニウム電解コンデ
ンサでは駆動用電解液の漏出が発生しないことが確認で
きた。 [実施例2]次に、γ−ブチロラクトンを主成分とする
溶媒に、イミダゾリニウムのフタル酸塩を主溶質として
15重量%配合して駆動用電解液を調製した。次に、こ
の駆動用電解液を用い、定格電圧16V、静電容量33
0μF、ケースサイズ10mm、長さ12.5mmの電
解コンデンサを作製する。
40μmのカーボン布である。このようなカーボン布
は、不織布に対する炭化処理により得ることができる。
比較用としては、従来から使用されている純度99%の
Al箔にエッチング処理を施した陰極箔を用いた。これ
らの陰極箔を用いて電解コンデンサをそれぞれ500個
作製し、エージング処理を施した後、温度85℃、湿度
85%の高温高湿雰囲気中にて定格電圧印加、無負荷放
置試験を8000時間行い、試験後の各コンデンサ試料
について駆動用電解液の漏出状況を確認した。
として用いたアルミニウム電解コンデンサでは駆動用電
解液の漏出が発生せず、高い信頼性が得られることが判
明した。
級アンモニウム塩もしくはイミダリゾリウム塩を含む駆
動用電解液を用いた場合、従来の陰極箔では駆動用電解
液が漏出していたものが、本発明のように、カーボン布
を陰極として用いることにより、陰極リード端子の丸棒
部より陰極箔表面の電極電位が駆動用電解液中で貴にな
るように構成すると、駆動用電解液の漏出を確実に防止
することができる。それ故、低損失、低インピーダンス
特性を有するアルミニウム電解コンデンサの信頼性を向
上させることができるので、本発明の持つ工業的、実用
的価値は大なるものである。
斜視図である。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 陽極箔と陰極箔の間に電解紙を介して巻
回したコンデンサ素子と、該コンデンサ素子の前記陽極
箔及び前記陰極箔から引き出された陽極リード端子及び
陰極リード端子のアルミニウム製の各丸棒部が各端子挿
通孔にそれぞれ嵌められたゴム封口体と、4級アンモニ
ウム塩もしくはイミダゾリニウム塩を含む駆動用電解液
を含浸した前記コンデンサ素子を前記ゴム封口体ととも
に封止するケースとを有する有極性アルミニウム電解コ
ンデンサにおいて、 前記陰極箔として、カーボン布を用いることを特徴とす
る有極性アルミニウム電解コンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20303298A JP4136092B2 (ja) | 1998-07-17 | 1998-07-17 | 有極性アルミニウム電解コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20303298A JP4136092B2 (ja) | 1998-07-17 | 1998-07-17 | 有極性アルミニウム電解コンデンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000036435A true JP2000036435A (ja) | 2000-02-02 |
JP4136092B2 JP4136092B2 (ja) | 2008-08-20 |
Family
ID=16467228
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20303298A Expired - Fee Related JP4136092B2 (ja) | 1998-07-17 | 1998-07-17 | 有極性アルミニウム電解コンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4136092B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112735834A (zh) * | 2020-12-29 | 2021-04-30 | 湖南艾华集团股份有限公司 | 一种新型固态铝电解电容器及其制备方法 |
-
1998
- 1998-07-17 JP JP20303298A patent/JP4136092B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112735834A (zh) * | 2020-12-29 | 2021-04-30 | 湖南艾华集团股份有限公司 | 一种新型固态铝电解电容器及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4136092B2 (ja) | 2008-08-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6285543B1 (en) | Electrolytic solution for use in electrolytic capacitor and electrolytic capacitor | |
TWI399771B (zh) | 電解電容器 | |
US6349028B1 (en) | Electrolytic capacitor | |
JPH11265839A (ja) | アルミニウム電解コンデンサ | |
US7848080B2 (en) | Electrolytic capacitor | |
JP4136092B2 (ja) | 有極性アルミニウム電解コンデンサ | |
JPH11126732A (ja) | アルミニウム電解コンデンサ | |
JP4101938B2 (ja) | 有極性アルミニウム電解コンデンサ | |
JP2000036439A (ja) | 有極性アルミニウム電解コンデンサ | |
JP4101940B2 (ja) | 有極性アルミニウム電解コンデンサ | |
JP4101939B2 (ja) | 有極性アルミニウム電解コンデンサ | |
JP2000030985A (ja) | 有極性アルミニウム電解コンデンサ | |
JP4101937B2 (ja) | 有極性アルミニウム電解コンデンサ | |
JP2000036437A (ja) | 有極性アルミニウム電解コンデンサ | |
JP2001223136A (ja) | アルミニウム電解コンデンサ | |
JP2000030984A (ja) | 有極性アルミニウム電解コンデンサ | |
JP2000036434A (ja) | 有極性アルミニウム電解コンデンサ | |
JPH02135719A (ja) | 電気二重層コンデンサ用電解液 | |
JP2000030976A (ja) | 有極性アルミニウム電解コンデンサ | |
JP2000030982A (ja) | 有極性アルミニウム電解コンデンサ | |
JP2000030983A (ja) | 有極性アルミニウム電解コンデンサ | |
JP2000030987A (ja) | 有極性アルミニウム電解コンデンサ | |
JP2000030986A (ja) | 有極性アルミニウム電解コンデンサ | |
JPH11168037A (ja) | 有極性アルミニウム電解コンデンサ | |
JP2001307960A (ja) | アルミニウム電解コンデンサ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050118 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071011 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071022 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080526 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080603 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130613 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |