JP2000035314A - 光波干渉計を用いた寸法測定装置 - Google Patents

光波干渉計を用いた寸法測定装置

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JP2000035314A
JP2000035314A JP10203131A JP20313198A JP2000035314A JP 2000035314 A JP2000035314 A JP 2000035314A JP 10203131 A JP10203131 A JP 10203131A JP 20313198 A JP20313198 A JP 20313198A JP 2000035314 A JP2000035314 A JP 2000035314A
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Tatsuya Narumi
達也 鳴海
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Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光波干渉計において、定期校正の時点から離
れた時点で測定されたデータの信頼性を向上する。 【解決手段】 過去の測定における各パラメータを記憶
しているメモリ100から、再計算しようとする測定の
各パラメータを読み出す。修正部104は、読み出され
たパラメータの少なくとも一つを変更し、これを用いて
寸法算出部110は、寸法を再算出する。定期校正の直
前に行われた測定に対し、校正値が前回と変化していて
も、校正値を変更し再計算することによって、前回の測
定データを有効に利用でき、再度測定を行う必要がな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光波干渉計を用い
た寸法測定に関する。
【0002】
【従来の技術】ブロックゲージは、様々な測定機器の校
正にも使用されており、それ自体の寸法精度は、非常に
高いものを要求される。このような高精度の寸法測定を
行う計測器として光波干渉計が知られている。光波干渉
計は、光の干渉縞を目盛りとして使用し、この1目盛り
は、用いる光の波長の2分の1であるので、高精度の測
定が可能となっている。
【0003】光波干渉計の寸法測定においては、光源か
らの光の波長、気温、気圧、湿度、測定対象物の温度な
どのパラメータの値に基づき、測定対象物の寸法が算出
されるが、これらの値は常に一定とは限らない。例え
ば、光源からの光の波長(以下、光源波長と記す)は、
変化しやすく、定期的に校正されている。そして、前回
の定期校正時の光源波長を用いて寸法測定を行ってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ある測定を行
った後、定期的な校正を行った際に、パラメータ、例え
ば光源波長が前回の定期校正時の値から変化していれ
ば、前記の測定結果の信頼性は低いと判断せざるを得な
い。このような場合、寸法測定をもう一度行う必要があ
り、前回の測定が無駄となり、工数が増え、測定結果の
信頼性についても高めることができないという問題があ
った。
【0005】本発明は、前述の課題を解決するためにな
されたものであり、測定後にあるパラメータが変化して
いることが分かった場合であっても、前回の測定時の各
パラメータの値を有効に利用し、測定結果の精度を補償
することができる光波干渉計を用いた寸法測定装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の光波干渉計を用いた寸法測定装置は、寸法
測定を行う際に用いる各パラメータの測定時の値を記憶
する記憶手段と、前記パラメータの測定時の値のうち少
なくとも一つを修正する修正手段と、前記パラメータの
修正された値を用いて寸法を算出する寸法算出手段と、
を有している。
【0007】さらに、前記寸法測定手段は、前記各パラ
メータの測定時の値を前記記憶手段から読み出して、少
なくともその一つを表示し、前記パラメータのうち少な
くとも一つのパラメータについて修正値を表示する表示
手段を有するものとし、前記修正手段は、表示された修
正値のうち寸法の算出に採用するものを選択する選択手
段を含むものとすることができる。
【0008】また、本発明の他の態様は、寸法測定を行
う際に用いる各パラメータの測定時の値を記憶部から読
み出す機能と、前記読み出されたパラメータの値の少な
くとも一つを表示装置に表示する機能と、前記表示され
たパラメータの値のうち少なくとも一つに対応する修正
値を表示する機能と、前記修正値のうち寸法の算出に採
用するものを選択させる機能と、前記選択されたパラメ
ータの修正値を用いて寸法を算出する機能と、を含む寸
法測定のための機能を、コンピュータおよびこれに接続
される光波干渉計に実現させるためのプログラムを記録
したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0009】また、本発明のさらに他の態様の光波干渉
計を用いた寸法測定装置は、寸法測定を行う際に用いる
各パラメータの少なくとも一つについて、測定した時と
ともにその値を記憶する記憶手段と、前記記憶されたパ
ラメータの値と前記測定した時とから、当該パラメータ
の値の経時変化の傾向を求める手段と、前記経時変化の
傾向に基づき、現在の当該パラメータの値を推定する手
段と、前記推定されたパラメータの値を用いて寸法を算
出する手段と、を有している。
【0010】さらに、前記現在の値が推定されるパラメ
ータは、当該光波干渉計の校正に用いられる基準ゲージ
ブロックの寸法とすることができる。
【0011】また、本発明のさらに他の態様は、寸法測
定を行う際に用いる各パラメータのうち少なくとも一つ
について、測定した時とともに記憶部から読み出す機能
と、前記読み出したパラメータの値と、前記測定した時
とから、当該パラメータの値の経時変化の傾向を求める
機能と、前記経時変化の傾向に基づき、現在の当該パラ
メータの値を推定する機能と、前記推定されたパラメー
タを用いて寸法を算出する機能と、を含む寸法測定ため
の機能を、コンピュータおよびこれに接続される光波干
渉計に実行させるためのプログラムを記録したコンピュ
ータ読み取り可能な記録媒体である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)を、図面に従って説明する。
【0013】[光波干渉計の概要]図1には、本実施形
態の光波干渉計の概略構成が示されている。以下、ブロ
ックゲージの中央寸法誤差を測定する場合に関して説明
するが、本光波干渉計は他の測定対象についても対応可
能である。
【0014】本装置の本体、すなわち光源からの光を基
準ゲージと測定対象ゲージに照射し、それらの反射光に
より干渉縞を形成し、この干渉縞の観察を行う部分は、
防振台上に設置されている。本装置は、光源として、波
長633nmの赤色He−Neレーザ光源10と、波長
543nmの緑色He−Neレーザ光源12を備えてい
る。二つのレーザ光源10,12の正面には、シャッタ
14,16が設けられ、これらのシャッタの開閉により
光源の選択をすることができる。赤色レーザ光源10
は、縦偏光の光を出射し、この出射光は、これが横偏光
となるように調整設置された2分の1波長板18を通過
し、偏光ビームスプリッタ20に入射する。一方、緑色
レーザ光源12は、同じく縦偏光の光を出射し、この出
射光は、これが縦偏光となるように調整設置された2分
の1波長板22を通過する。さらに、反射鏡24に反射
されて偏光ビームスプリッタ20に入射する。このよう
な構成によって、横偏光で入射した赤色レーザ光は高透
過率で偏光ビームスプリッタ20を透過して出射すると
共に、縦偏光で入射した緑色レーザ光は高反射率で偏光
ビームスプリッタ20を反射して出射する。このため、
両レーザ光は大幅に減衰することなく、同一光軸に合成
されて明るい干渉縞を得ることができる。
【0015】偏光ビームスプリッタ20を通過した光
は、4分の1波長板26を通過し、円偏光に変換され
る。円偏光に変換することにより、干渉部からの戻り光
を効果的に遮断し、光源10,12への悪影響が防止さ
れる。円偏光となった出射光は、対物レンズ28、ピン
ホール30、コリメータレンズ32を通過し、平行光と
なる。さらに、平行光は反射鏡34で反射されて、ビー
ムスプリッタ36に入射し、分割される。分割された一
方の光は参照鏡38で反射し、他方の光は光学くさび4
0を通過した後、ブロックゲージ42とブロックゲージ
42が密着設置されているベースプレート44に到達
し、反射する。二つの反射光は、再びビームスプリッタ
36により合成されるが、ここで二つの反射光の光路差
に基づき干渉縞が形成される。干渉縞は、望遠レンズ4
6、ピンホール48および接眼レンズ50を通過してC
CDカメラ52により観察することができる。また、干
渉縞は光路切替鏡54により図中上方に示された光セン
サ56で受光することもできる。光センサ56は、ブロ
ックゲージ42の中央点からの反射光と、ベースプレー
ト44上の2点からの反射光の合計3点について検出す
るよう配置されている。実際は、上記3点に光ファイバ
の一端を配置し、外部に設けられた光センサ56まで導
くようになっている。そして、上記3点が、現在干渉縞
の暗部にあるのか、明部にあるのかが光センサ56によ
って判定される。光学くさび40は、光路に対し直交す
る方向に図示しない駆動モータにより駆動され、これに
より実質的な光路長が変更される。この光学くさび40
の移動量は、リニアエンコーダ58により検出される。
【0016】さらに本装置には、温度等による補正を行
うために、温度等を測定し、測定値をコンピュータ等に
記憶し、演算処理し、処理結果を出力するための構成が
設けられている。ブロックゲージ42には、これの温度
を検出するための温度センサ59が設けられ、また空気
の温度を検出するための気温センサ60が光路の空気温
度を検出するのに適切な位置に配置されている。これら
のセンサ59,60は、センサ切替器62を介して温度
計64に接続され、検出された温度がコンピュータ66
に出力される。また、気圧センサを内蔵した気圧計68
が設けられ、検出された気圧がコンピュータ66に出力
される。さらに、空気中の湿度を検出する湿度センサ7
0および湿度計72が設けられ、この検出値もコンピュ
ータ66に出力される。さらに、リニアエンコーダ58
の出力を計数するカウンタ74が備えられ、計数値はコ
ンピュータ66に出力される。また、光センサ56の出
力も光検出器76に送出され、さらにコンピュータ66
に出力される。
【0017】前記コンピュータ66には、プリンタ80
が接続され、測定結果等を印刷して出力できるようにな
っている。また、前記シャッタ14,16、切替鏡5
4、光学くさび40の駆動モータなどは、コンピュータ
66の指令に基づき動作するよう構成されている。コン
ピュータ66は、あらかじめ記録されたプログラムによ
って、装置各部を制御し測定を実行する。プログラム
は、コンピュータ読み取り可能な外部記録媒体、例えば
フレキシブルディスク(FD)、CD−ROMなどに記
録しておき、測定に先立ってコンピュータで読み取るこ
とができる。
【0018】図2には、干渉縞の観測例が示されてい
る。図においては、干渉縞は明暗の2領域からなるもの
と描かれているが、実際には、その明るさの変化は2値
的なものではなく、連続的に変化するものである。中央
の長方形の領域Aは、ブロックゲージ42からの反射光
により形成された干渉縞で、その周囲の領域Bはベース
プレート44からの反射光により形成された干渉縞であ
る。ベースプレート44は、ブロックゲージ42の底面
と同一の平面に存在し、この平面からブロックゲージ4
2の寸法を測定することによって、ブロックゲージ42
の寸法が測定される。この意味で、ベースプレート44
も測定対象物である。図示するように、中央領域Aと周
囲領域Bの干渉縞は位相がずれている。このずれは、各
々の反射光の光路差を反映したものである。ブロックゲ
ージ42からの反射波の光路とベースプレート44から
の反射波の光路との差が光の波長の2分の1の整数倍で
あれば、前記のようなずれは生じない。前述のように位
相がずれているのは、前記の光路差が前記2分の1波長
より短い端数を有していることを表している。言い換え
れば、この場合、ブロックゲージ42の寸法は、2分の
1波長をある整数倍した長さと、前記端数が示すある長
さの和となっていることを示している。このときの整数
および端数を以下干渉次数および干渉縞端数と記す。
【0019】この干渉縞端数を、2分の1波長の何分の
1であるかによって示すとすれば、干渉縞端数は図2に
示す寸法b,aの比b/aで表される。すなわち、干渉
縞の1波長aと、中央領域Aと周囲領域Bの位相差bの
比が、2分の1波長に対する干渉縞端数の比と等しくな
る。寸法の比b/aの実際の測定および算出は次のよう
に行われる。図2には示していないが、本装置の光学系
には、図2の視野の中央で十字に交差するレクチル線目
盛りが設けられている。この水平方向の目盛りに、図2
の周囲領域Bの干渉縞のもっとも明るい部分であるx線
を合わせる。これは、前記光学くさび40を移動させる
ことにより行う。光学くさび40は、その進退によって
光路長さを変更することができ、よってその進退により
図2に示す干渉縞は上下に平行移動し、x線をレクチル
線目盛りに合わせることができる。そして、このときの
エンコーダの読み(x位置)を記憶する。同様に、光学
くさび40を進退させて、中央領域Aの干渉縞のもっと
も明るい部分であるy線、および周囲領域において、前
記x線にかかる明部分の隣の明部分の軸線であるz線を
レクチル線目盛りに合わせ、これらのエンコーダの読み
(y位置、z位置)に基づき前記端数、すなわち干渉縞
端数を算出する。すなわち、干渉縞端数b/aは、
【数1】 b/a=(x位置−y位置)/(x位置−z位置)・・・(1) と表される。
【0020】干渉次数は、干渉計においては、原理的に
求めることができない。すなわち、図2に示すように干
渉縞は単なる明暗の繰り返しであるので、ある縞が何本
目の縞か、すなわちその縞が表す干渉次数がいくつなの
かは、判別することはできない。そこで、あらかじめ測
定対象の寸法を干渉縞の1波長、すなわち光源波長の2
分の1波長程度の精度で予備測定しておき、この測定値
を光源波長の2分の1で除算した商を干渉次数としてい
る。しかし、予備測定において比較的高い精度が要求さ
れる。予備測定の精度が比較的低い場合を許容するため
に、複数の波長を用いて行う測定が知られている。複数
の波長ごとに測定を行っても、測定対象は一つであるの
だから、測定結果は一致するはずである。したがって、
予備測定で求められた干渉次数の数次数前後について算
出された寸法が、複数の波長において一致すれば、一致
した次数が真の干渉次数である。このようにすれば、予
備測定の精度を数波長程度の比較的低いものとすること
ができる。
【0021】以上は、光波干渉計による寸法測定の概要
であるが、実際には、ブロックゲージの温度による寸法
変化、空気の屈折率の変化などの補正を行う必要があ
る。このような補正要因を考慮して、寸法の算出が行わ
れる。測定対象であるブロックゲージの呼び寸法と実際
の寸法の差である中央寸法誤差は、次に示す式(2)に
より算出される。よって、ブロックゲージの寸法は、呼
び寸法に中央寸法誤差を加えたものである。
【0022】
【数2】 式(2)の各記号は、 λv:選択した光源の真空における波長 ns:工業標準状態の空気の屈折率 nc:測定時の空気の屈折率 N:N2−N1 N1:マスタブロックゲージの干渉次数(整数) N2:測定対象ブロックゲージの干渉次数(整数) Ns:Ns2−Ns1 Ns1:工業標準状態におけるマスタブロックゲージの
干渉次数(整数) Ns2:工業標準状態における測定対象ブロックゲージ
の干渉次数(整数) ε:ε2−ε1 ε1:マスタブロックゲージの干渉縞端数 ε2:測定対象ブロックゲージの干渉縞端数 εs:εs2−εs1 εs1:工業標準状態におけるマスタブロックゲージの
干渉縞端数 εs2:工業標準状態における測定対象ブロックゲージ
の干渉縞端数 α1:マスタブロックゲージの線膨張係数 α2:測定対象ブロックゲージの線膨張係数 L1:マスタブロックゲージの呼び寸法 L2:測定対象ブロックゲージの呼び寸法 ΔL1:マスタブロックゲージの中央寸法誤差 ΔL2:測定対象ブロックゲージの中央寸法誤差 t1:マスタブロックゲージの温度 t2:測定対象ブロックゲージの温度 ΔLh1:マスタブロックゲージの光学位相差補正値 ΔLh2:測定対象ブロックゲージの光学位相差補正値 D:ピンホール30の直径 f:コリメータレンズ32の焦点距離 である。
【0023】式(2)は、前述の装置の参照鏡38上に
ベースプレートを密着したマスタブロックゲージを載置
して、このマスタと測定対象のブロックゲージの差に基
づき測定を行う場合の式である。図1に示す装置のよう
に参照鏡38のみを用いる場合、マスタブロックゲージ
の寸法を0として取り扱えばよいから、式(2)は、
【数3】 と書き改めることができる。なお、空気の屈折率は、エ
ドレン(Edlen)およびビルヒ(Birch)などによりその
算出式が提案されているが、これによれば、湿度、大気
圧、温度により変化する。
【0024】[測定後の修正再計算]光波干渉計におけ
る寸法測定は前述のように行われるが、式(2)および
(3)のパラメータは、常に一定のものではなく、経時
的に変化するものがある。例えば、光源波長、温度計、
気圧計、湿度計などがこれに当たる。したがって、光源
波長などは定期的に校正されるが、この校正は、通常多
くの工数と費用がかかるので、測定のたびにこれを行う
ことは通常していない。このような場合、前回の定期校
正から時が経ち、次の定期校正の直前に行われた測定
は、波長の精度が低下していることが推測される。この
測定については、次回の校正値に基づいて寸法算出を行
った方がより精度が高まると考えられる。しかし、次回
の校正結果に基づいて寸法算出を行うには、手計算また
は別の計算機により別個に算出する必要があった。
【0025】本実施形態の装置においては、寸法の算出
を終えた後で、測定時のパラメータの少なくとも一つを
修正し、この修正値を用いて再度寸法算出を行うための
構成を有している。
【0026】図3は、寸法再計算を行うための構成を示
すブロック図である。メモリ100には、過去に測定し
たときの各パラメータが記憶されている。演算部102
の修正部104は、操作者の入力部106からの指令に
より、メモリ100の指定された測定の各パラメータを
呼び出し、例えば、図4の左欄の「測定時データ」のよ
うに表示部108に表示する。右欄は、再計算を行うと
きに変更するデータを入力する欄(「再計算変更デー
タ」)である。「再計算変更データ」の欄には、操作者
により、入力部106から各項目に対し、新たに校正さ
れた値、寸法算出条件を変えたい値が入力される。さら
に、中央の「再計算変更選択」の欄は、そのパラメータ
について「測定時データ」の値を用いて再計算をする
か、「再計算変更データ」を用いて再計算するかを選択
するための欄である。操作者がキーボードやマウスを用
いてどちらを用いるか選択する。そして、選択が終了し
て、再計算が指示されると、寸法算出部110が寸法の
再計算を行う。再計算の結果は、表示部108に表示さ
れるとともに、指定によりプリンタなどの出力部112
に送られ出力される。
【0027】更に、図4においては、読み出しデータ計
算情報として、「ベースプレート間位相差10度以上
有」と表示されているが、これは、図2におけるB領
域、すなわちブロックゲージ(A領域)の両側のベース
プレート領域で測定した2箇所の干渉縞の位相の差が1
0度以上あり、干渉測定に異常があった可能性が強いこ
とを示している。すなわち、2箇所のベースプレートの
干渉縞位相差は本来、ほぼ同一でなければならないが、
この位相差が大きい所から、ベースプレートの載置姿勢
異常や平面度異常の可能性があることを示している。こ
のベースプレート間位相差は、ブロックゲージの右側の
ベースプレート干渉縞位相と左側のベースプレート干渉
縞位相を求め、その差を演算して求めることができる。
本実施形態では、このようにベースプレート位相差異常
を検出する機能も有しており、これが例えば5度を超え
る場合に警告を、10度を超える場合に警報を表示また
は出力し、これによって測定又は計算処理を中断又は中
止させることができる。
【0028】図3に示す修正部104および寸法算出部
110を備える演算部102は、実際には、所定のプロ
グラムにより前記各部の機能を達成するコンピュータで
あり、このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な
記録媒体に記録されたものとすることができる。また、
メモリ100は、コンピュータの内部メモリであって
も、外部メモリであってもよい。入力部106は、キー
ボード、マウスなどコンピュータの通常の入力機器とす
ることができる。表示部108も、CRT(陰極線
管)、LCD(液晶表示装置)などの通常の表示装置と
することができる。また、出力部112も、通常の電子
写真式のプリンタとすることができる。
【0029】寸法算出に用いられるパラメータとして
は、器差補正値、ピンホール30の直径、光学位相差補
正値、大気圧、湿度、気温、測定対象物の温度、干渉縞
端数、さらには、呼び寸法、予備測定値、測定対象物の
熱膨張係数、合致許容値、光源波長などがある。ここ
で、器差補正値とは干渉計自体が有する誤差の値であ
る。また、光学位相差補正値とは、光がベースプレート
などで反射するときに、その材質によって、光に位相が
わずかに変化するのを補正するものである。また、合致
許容差とは、ブロックゲージの呼び寸法と予備測定値
(呼び寸法に対する誤差)から仮干渉次数を算出し、光
波干渉測定結果から干渉縞端数を求め、これらから真の
干渉次数の決定(合致)を行うが、この合致次数決定時
に合致するとみなせる寸法の許容限界値である。以上に
よれば、パラメータが変化していることが分かっても、
再度測定を行う必要がなく、測定効率および測定の信頼
性が向上する。
【0030】[経時変化の推定]前述のように、光源波
長、温度計、気圧計、湿度計などには、経時変化があ
り、一定期間(通常は半年から1年)ごとに校正を行っ
ている。また、光波干渉計の定期的なチェックのため
に、あらかじめ基準ブロックゲージを準備しておき、こ
の基準ブロックゲージを定期的に測定することで、測定
結果の信頼性を確認することが広く行われている。しか
し、この基準ブロックゲージの寸法自体も経時変化し、
光波干渉測定の信頼性の把握が困難であった。
【0031】本実施形態の装置においては、前述の、新
たな校正データを用いて過去の測定データの再計算を行
う他に、一定の傾向のある経時変化をするパラメータに
おいては、過去の経時変化の傾向から現在の値を推定
し、推定値に基づき寸法を算出する構成を有している。
【0032】図5は、過去の校正値から現在の値を推定
して寸法計算を行うための構成を示すブロック図であ
る。メモリ200には、校正時点における経時変化の傾
向が認められるパラメータの値が、校正日時とともに記
憶されている。操作者の入力部202からの測定開始指
令により、測定器204が制御され、測定結果が演算部
206に入力される。演算部206の経時変化傾向算出
部208においては、メモリ200から過去の校正時に
おけるパラメータを読み出し、当該パラメータの経時変
化の傾向を求める。例えば、図6に示すように、過去の
校正データからこれの近似線を求める。そして、現在値
推定部210は、求められた経時変化の傾向から、これ
を外そうして現在の値を推定する。この値および各測定
器204で検出された値に基づき、寸法算出部212は
寸法の算出を行う。そして、寸法算出の結果は、表示部
214に表示されるとともに、指定によりプリンタなど
の出力部216に送られ出力される。
【0033】以上のようにパラメータの経時変化を考慮
して干渉測定を行うため、干渉測定結果の信頼性を高め
ることができる。また、基準ゲージブロックについて
も、経時変化の傾向を掴むことができるので、基準ゲー
ジを用いた干渉計の定期確認の信頼性も向上する。
【0034】図5に示す経時変化傾向算出部208、現
在値推定部210および寸法算出部212を備える演算
部206は、実際には、所定のプログラムにより前記各
部の機能を達成するコンピュータであり、このプログラ
ムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され
たものとすることができる。また、メモリ200は、コ
ンピュータの内部メモリであっても、外部メモリであっ
てもよい。入力部202は、キーボード、マウスなどコ
ンピュータの通常の入力機器とすることができる。表示
部214も、CRT(陰極線管)、LCD(液晶表示装
置)などの通常の表示装置とすることができる。また、
出力部216も、通常の電子写真式のプリンタとするこ
とができる。
【0035】また、経時変化傾向を求める対象を、基準
ブロックゲージのみとすることもできる。基準ブロック
ゲージは、干渉計の各測定器の定期校正時にその寸法を
測定され、測定日時とともにその値が記憶される。この
データに基づき、基準ブロックゲージの経時変化の傾向
を求め、この傾向から現在の基準ブロックゲージの寸法
を推定する。基準ブロックゲージの寸法を光波干渉測定
し、推定された寸法と比較することで、光波干渉計の誤
差を求めることができ、その結果から光波干渉計の異常
を推定したり、測定対象の測定結果にこの誤差を考慮し
て補正を行うことができる。
【0036】また、経時変化の傾向があらかじめ分かっ
ている機器であれば、これを用いて現在の値を推定する
こともできる。
【0037】さらに、前述の測定後の修正再計算におい
ては、測定後行った校正の値を用いて再計算を行った
が、過去の校正値と今回の校正値から測定時のパラメー
タの値を内そうして推定し、再計算を行うようにするこ
ともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 光干渉計の概略構成図である。
【図2】 光干渉計によって観測される干渉縞の例を示
す図である。
【図3】 本実施形態の構成を示すブロック図である。
【図4】 測定寸法の修正再計算時における修正値の入
力画面の一例を示す図である。
【図5】 他の本実施形態の構成を示すブロック図であ
る。
【図6】 校正値の経時変化の例を示す図である。
【符号の説明】
10 赤色レーザ光源、12 緑色レーザ光源、38
参照鏡、42 ブロックゲージ(測定対象)、44 ベ
ースプレート、59,60 温度センサ、68気圧計
(気圧センサ)、70 湿度センサ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 寸法測定を行う際に用いる各パラメータ
    の測定時の値を記憶する記憶手段と、 前記パラメータの測定時の値のうち少なくとも一つを修
    正する修正手段と、 前記パラメータの修正された値を用いて寸法を算出する
    寸法算出手段と、を有する光波干渉計を用いた寸法測定
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光波干渉計を用いた寸
    法測定装置であって、 前記各パラメータの測定時の値を前記記憶手段から読み
    出して、少なくともその一つを表示し、前記パラメータ
    のうち少なくとも一つのパラメータについて修正値を表
    示する表示手段を有し、 前記修正手段は、表示された修正値のうち寸法の算出に
    採用するものを選択する選択手段を含む、光波干渉計を
    用いた寸法測定装置。
  3. 【請求項3】 寸法測定を行う際に用いる各パラメータ
    の測定時の値を記憶部から読み出す機能と、 前記読み出されたパラメータの値の少なくとも一つを表
    示装置に表示する機能と、 前記表示されたパラメータの値のうち少なくとも一つに
    対応する修正値を表示する機能と、 前記修正値のうち寸法の算出に採用するものを選択させ
    る機能と、 前記選択されたパラメータの修正値を用いて寸法を算出
    する機能と、を含む寸法測定のための機能を、コンピュ
    ータおよびこれに接続される光波干渉計に実現させるた
    めのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
  4. 【請求項4】 寸法測定を行う際に用いる各パラメータ
    の少なくとも一つについて、測定した時とともにその値
    を記憶する記憶手段と、 前記記憶されたパラメータの値と前記測定した時とか
    ら、当該パラメータの値の経時変化の傾向を求める手段
    と、 前記経時変化の傾向に基づき、現在の当該パラメータの
    値を推定する手段と、 前記推定されたパラメータの値を用いて寸法を算出する
    手段と、を有する光波干渉計を用いた寸法測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の光波干渉計を用いた寸
    法測定装置であって、現在の値が推定されるパラメータ
    は、当該光波干渉計の校正に用いられる基準ゲージブロ
    ックの寸法である、寸法測定装置。
  6. 【請求項6】 寸法測定を行う際に用いる各パラメータ
    のうち少なくとも一つについて、測定した時とともに記
    憶部から読み出す機能と、 前記読み出したパラメータの値と、前記測定した時とか
    ら、当該パラメータの値の経時変化の傾向を求める機能
    と、 前記経時変化の傾向に基づき、現在の当該パラメータの
    値を推定する手順と、 前記推定されたパラメータを用いて寸法を算出する機能
    と、を含む寸法測定のための機能を、コンピュータおよ
    びこれに接続される光波干渉計に実現させるためのプロ
    グラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒
    体。
JP10203131A 1998-07-17 1998-07-17 光波干渉計を用いた寸法測定装置 Pending JP2000035314A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007285783A (ja) * 2006-04-14 2007-11-01 Mitsutoyo Corp 寸法差測定方法、及びその装置

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JP2007285783A (ja) * 2006-04-14 2007-11-01 Mitsutoyo Corp 寸法差測定方法、及びその装置

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