JP2000034803A - コンクリ−ト補強用筋及びコンクリ−ト補強筋構造並びにコンクリ−ト補強用筋の製造方法 - Google Patents

コンクリ−ト補強用筋及びコンクリ−ト補強筋構造並びにコンクリ−ト補強用筋の製造方法

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JP2000034803A
JP2000034803A JP10219682A JP21968298A JP2000034803A JP 2000034803 A JP2000034803 A JP 2000034803A JP 10219682 A JP10219682 A JP 10219682A JP 21968298 A JP21968298 A JP 21968298A JP 2000034803 A JP2000034803 A JP 2000034803A
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hoop
concrete
resin
reinforcing bar
fiber
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Hiroyuki Nakamura
洋行 中村
Masahito Iso
雅人 磯
Toshiyuki Fujimaki
敏之 藤巻
Hiroshi Matsuoka
寛 松岡
Masahiko Hori
正彦 堀
Mitsuhiro Kitajima
満広 北嶋
Michio Kawabe
倫生 川辺
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Nitto Shinko Corp
Tokyu Construction Co Ltd
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Nitto Shinko Corp
Tokyu Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コンクリ−ト補強用フ−プ筋をアラミド繊維強
化樹脂製化するにあたり、柱での耐挫屈性を充分に保証
できるアラミド繊維強化樹脂製フ−プ筋を提供する。 【解決手段】連続の繊維強化樹脂製フ−プであり、連続
繊維1にアラミド繊維を用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリ−ト補強に
用いる繊維強化樹脂製フ−プ筋とそのフ−プ筋の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリ−トは引張り荷重や剪断荷重に
対して弱く、コンクリ−トを鉄筋で補強することが伝統
的に行われている。しかしながら、鉄筋は電気伝導率が
高く、かつ磁性体であり、これらの電磁的性質に起因し
て近来、鉄筋コンクリ−ト建築物において、落雷によ
り誘導された電流が鉄筋に侵入し、この迷走電流による
電磁波ノイズでビル内コンピュ−タや通信機器が誤動作
する畏れがある、また、上記落雷で誘導された急峻波が
鉄筋コンクリ−ト建築物に侵入して耐電圧性の低い制御
・計測機器を破壊する畏れがある、核融合炉や核磁気
共鳴イメ−ジスキャナ(病院のMRI)等の強力な磁場
の発生を伴う機器においては、その強磁場のために鉄筋
に電磁誘導で電流が流れ、その電流に基づく反作用磁場
で制御磁場が変歪される畏れがある、等が問題視されて
いる。
【0003】そこで、鉄筋に代え繊維強化樹脂製筋の使
用が検討され、非磁性・電気絶縁性を充足し、かつ機械
的強度に優れた補強用繊維が求められ、アラミド繊維を
補強繊維としマドリツクスをエポキシ樹脂とするアラミ
ド繊維強化樹脂製筋が注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】鉄筋コンクリ−ト柱等
の鉄筋構造として、複数本の主筋を並行に配設し、この
主筋群の長手方向に所定の間隔で帯筋を”たが状”に巻
き付けたものが汎用されている。この帯筋はフ−プ筋と
も称され、柱の剪断補強のために使用されている。この
フ−プ筋についても、アラミド繊維を強化繊維として用
いた繊維強化樹脂製品が公知である〔特開平6−421
12号公報の図8の(b)〕。しかしながら、この公報
に開示されているアラミド繊維強化樹脂製フ−プは、図
9に示す通常の鉄筋フ−プを単にアラミド繊維強化樹脂
製化したに過ぎない。
【0005】ところで、アラミド繊維は非磁性・電気絶
縁性の現存繊維のうち、機械的強度が抜群に優れている
が、弾性率が鉄筋の約1/3であり(鉄筋の弾性率は約
200GPa、アラミド繊維の弾性率は約130GPa)、柱
の挫屈荷重がπ2EI/(λl)2で与えられることから
も(ただし、Eは弾性率、Iは断面二次モ−メント、l
は柱の長さ、λは支持状態係数)、アラミド繊維繊維強
化樹脂製筋を用いた補強コンクリ−ト柱は、鉄筋コンク
リ−ト柱に較べて挫屈し易いと解される。従来の鉄筋柱
を挫屈面から評価した場合、鉄筋の組立構造は完璧なト
ラス構造とはいい難いが、鉄筋の弾性率が高いために、
挫屈荷重を充分に高くできる。しかし、鉄筋を単にアラ
ミド繊維強化樹脂製に置換したに過ぎない補強コンクリ
−ト柱では、弾性率が低いために、トラス構造としての
不完全さが顕に現れ、鉄筋コンクリ−ト柱に較べての劣
耐挫屈性が否定できない。
【0006】本発明の目的は、コンクリ−ト補強用フ−
プ筋をアラミド繊維強化樹脂製化するにあたり、柱での
耐挫屈性を充分に保証できるアラミド繊維強化樹脂製フ
−プ筋を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るコンクリ−
ト補強用筋は、エンドレスル−プまたはスパイラル状の
繊維強化樹脂製フ−プであり、連続繊維にアラミド繊維
を用いたことを特徴とするコ構成であり、アラミド繊維
にはポリパラフェニレンテレフタルアミドを使用し、樹
脂にはエポキシ樹脂を使用することが好適である。
【0008】本発明に係るコンクリ−ト補強筋構造は、
並行に配設した複数本の主筋を長手方向に所定の間隔ご
とに請求項1記載のコンクリ−ト補強用筋で囲んでなる
ことを特徴とする構成である。。
【0009】本発明に係るコンクリ−ト補強用筋の製造
方法は、回転中のマンドレルに未硬化樹脂含浸アラミド
繊維を両者間の角度を直角にして多数回巻き付け、更に
樹脂を硬化し、而るのち、この硬化体をマンドレルから
取り外すことを特徴とする構成である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。図1の(イ)は本発明に
係るエンドレスル−プのコンクリ−ト補強用筋(フ−プ
筋)の一例を示す図面、図1の(ロ)は図1の(イ)に
おけるロ−ロ断面図である。図1において、1は連続の
アラミド繊維であり、多回コイルに巻成してある。2は
マトリックスとしての硬化性樹脂であり、繊維間の間隙
を充填し、繊維と一体化してある。上記アラミド繊維と
しては、ポリ−p−フェニレンタレフタルアミド繊維や
ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維とが市販され
ており、前者が後者よりも機械的強度に優れ、ポリ−p
−フェニレンタレフタルアミド繊維を使用することが好
ましい。このポリ−p−フェニレンタレフタルアミド繊
維(アクゾノ−ベル社、トワロンHM)の機械的特性
は、引張り強度3.04GPa,引張り弾性率126〜13
1GPa、伸び2.0〜2.4%であり、カ−ボン繊維
(引張り強度4.12GPa,引張り弾性率230〜300
GPa、伸び1.5〜2.4%)とEガラス繊維(引張り
強度3.43GPa,引張り弾性率72.5GPa、伸び4.
8%)の中間の特性を有する。上記エポキシ樹脂には、
含浸上、常温で1000センチポイズ以下のものであれ
ば適宜のものを使用でき、例えば主剤がテトラグリシジ
ルアミノフェニルメタンやジグリシジルエ−テルオブビ
スフェノ−ルAの何れかであり、硬化剤がジアミノジフ
ェニルスルフォンやジシアンジアミドやジアミノジフェ
ニルメタンの何れかである混合物をメチルエチルケトン
等の有機溶剤で希釈したものを使用できる。上記フ−プ
筋の形状は、柱等の断面形状に応じ図1の(イ)に示す
四角形や図2の(イ)に示す円形とされる。上記フ−プ
筋の断面形状は図1の(ロ)に示すように四角形の外、
図2の(ロ)に示すように円形とすることもでき、その
断面寸法は柱等の断面積により異なるが、通常、断面四
角形の場合は一辺が5mm〜25mm、断面円形の場合
は直径5mm〜25mmとされる。上記フ−プ筋の表面
にはコンクリ−トとの接着力を大とするために、凹凸面
とすることができる。
【0011】図3の(イ)は本発明に係るコンクリ−ト
補強用筋の製造方法に使用するマンドレル3の一例の側
面図を、図3の(ロ)は図3の(イ)におけるロ−ロ断
面図をそれぞれ示し、フ−プ筋の内郭を規制するコアプ
レ−ト31を鍔板32,32で挾んだセットの複数組を
スペ−サ33を介してステ−ボルト34で締結してあ
り、フ−プの外面に凹凸を付するために、コアプレ−ト
31の外周面や鍔板32の内面を凹凸面とすることがで
きる。
【0012】このマンドレルを使用して本発明により上
記フ−プ筋を製造するには、図4に示すようにマンドレ
ル3を回転させ、アラミド繊維のロ−ビング1またはト
ウをエポキシ樹脂浴4に通し、この樹脂含浸アラミド繊
維束10をマンドレル3に繊維束の巻付け方向とマンド
レル軸とのなす角を直角にして巻き付けていく。この樹
脂含浸アラミド繊維束の巻き付け厚さが所定の厚さに達
するとマンドレル3の回転を停止し、樹脂含浸アラミド
繊維束の巻き付け体をマンドレルと共に加熱炉に搬入
し、含浸時油脂を硬化させ、而るのち、ステ−ボルトの
締結を解除して硬化体をマンドレルから取外し、これに
て本発明に係るフ−プ筋の製造を終了する。
【0013】図5の(イ)は柱に対する本発明に係るフ
−プ筋を用いたコンクリ−ト補強筋構造の一例を、図5
の(ロ)は図5の(イ)におけるロ−ロ断面図をそれぞ
れ示している。図5において、a,…は並行に配設した
複数本の主筋であり、アラミド繊維強化エポキシ樹脂製
ロッドを用いることができる。b,…は主筋群の長手方
向に所定の間隔で配設したアラミド繊維強化エポキシ樹
脂製フ−プ筋であり、主筋aとフ−プ筋bとの交差箇所
はバインダ−で緊結してある。cは打設したコンクリ−
トである。
【0014】図6の(イ)は柱に対する本発明に係るフ
−プ筋を用いたコンクリ−ト補強筋構造の別例の断面
図、図6の(ロ)は同じく正面図を、図6の(ハ)は同
じく側面図をそれぞれ示し、上記実施例に対し補助のア
ラミド繊維強化エポキシ樹脂製フ−プ筋b’,b”を付
加してある。
【0015】上記コンクリ−ト柱におけるアラミド繊維
強化樹脂製筋は、非磁性・電気絶縁性であるから、核融
合炉や核磁気共鳴イメ−ジスキャナ(病院のMRI)等
の格納建屋に用いて強磁場に曝されても、電磁誘導によ
る反作用磁場の発生を防止でき制御磁場を安定に維持で
きるし、また、落雷による誘導電圧や電流の侵入や迷走
を防止できてビル内コンピュ−タや通信機器の誤動作、
耐電圧性の低い制御・計測機器の破壊を確実に排除でき
る。更に、アラミド繊維においては、鉄筋のような腐食
やガラス繊維のようなセメントアルカリ侵食の危険性が
なく、かつガラス繊維よりも優れた機械的特性のために
機械的に良好なコンクリ−ト補強効果を保証できる。
【0016】特に、フ−プ筋を図9に示す従来例の非連
続型(開放型)とは異なるエンドレスの連続ル−プとし
てあるから、主筋群の外側への拡がりやコンクリ−トの
はらみ出しを阻止しようとする引張り応力をフ−プ筋に
作用させることができ、それだけ柱の挫屈が生じ難くな
り、鉄筋に較べて低弾性率であるにもかかわらず柱の挫
屈を効果的に防止できる。上記フ−プの引張り応力は、
フ−プの拡径が生じないために発生する反力である。而
るに、スパイラル状の場合でも、図9に示す開放型に較
べてフ−プの拡径を充分に生じ難くできて大なる引張り
応力を作用させ得るから、本発明に係るアラミド繊維強
化樹脂製フ−プ筋は図7に示すようにスパイラル状とす
ることもできる。
【0017】本発明に係るアラミド繊維強化樹脂製フ−
プ筋は、柱の上端部や下端部の剪断補強のために、図8
の(イ)(正面図)及び図8の(ロ)(側面図)に示す
ようにフ−プ筋bx,…をX方向に所定の間隔で、フ−プ
筋by,…をY方向に所定の間隔で、フ−プ筋bz,…をZ
方向に所定の間隔で配筋してなる籠状構造で使用するこ
ともできる。図8において、Aは図5や図6で示したも
のと実質的に同じ組立補強筋である。
【0018】
【発明の効果】本発明に係るコンクリ−ト補強用フ−プ
筋は、単にアラミド繊維強化樹脂製化したにとどまら
ず、連続ル−プまたはスパイラル状とすることにより主
筋とで組み立てる骨組構造の力学的安定化を図って耐挫
屈性を高め得るから、鉄筋に較べて弾性率が低いことに
起因する挫屈特性の不利をよく補償できる。従って、鉄
筋フ−プの磁性・良導電性に起因する電磁誘導や電圧・
電流の侵入・迷走に基づく電磁気的障害を排除できると
共に他の非磁性・電気絶縁性筋に較べて鉄筋に近い耐挫
屈性を期待できるフ−プ筋を提供できる。また、本発明
に係るコンクリ−ト補強用フ−プ筋の製造方法によれ
ば、繊維強化樹脂製ロッドをフ−プに曲げ加工している
従来法では不可の連続フ−プ筋を容易に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンクリ−ト補強用フ−プ筋の一
例を示す図面である。
【図2】本発明に係るコンクリ−ト補強用フ−プ筋の別
例を示す図面である。
【図3】本発明に係るコンクリ−ト補強用筋の製造方法
において使用するマンドレルの一例を示す図面である。
【図4】本発明に係るコンクリ−ト補強用筋の製造方法
を示す図面である。
【図5】本発明に係るコンクリ−ト補強筋構造の一例を
示す図面である。
【図6】本発明に係るコンクリ−ト補強筋構造の別例を
示す図面である。
【図7】本発明に係るコンクリ−ト補強用フ−プ筋の上
記とは別の例を示す図面である。
【図8】本発明に係るコンクリ−ト補強筋構造の他の別
例を示す図面である。
【図9】従来の鉄製フ−プ筋を示す図面である。
【符号の説明】
1 連続アラミド繊維 2 樹脂 a 主筋 b フ−プ筋 c コンクリ−ト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 磯 雅人 神奈川県相模原市田名字曽根下3062−1 東急建設株式会社内 (72)発明者 藤巻 敏之 神奈川県相模原市田名字曽根下3062−1 東急建設株式会社内 (72)発明者 松岡 寛 福井県福井市二の宮2丁目7番1号 日東 シンコー株式会社内 (72)発明者 堀 正彦 福井県福井市二の宮2丁目7番1号 日東 シンコー株式会社内 (72)発明者 北嶋 満広 福井県福井市二の宮2丁目7番1号 日東 シンコー株式会社内 (72)発明者 川辺 倫生 福井県福井市二の宮2丁目7番1号 日東 シンコー株式会社内 Fターム(参考) 2E164 AA05 CA14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンドレスル−プまたはスパイラル状の繊
    維強化樹脂製フ−プであり、連続繊維にアラミド繊維を
    用いたことを特徴とするコンクリ−ト補強用筋。
  2. 【請求項2】アラミド繊維がポリパラフェニレンテレフ
    タルアミドである請求項1記載のコンクリ−ト補強用
    筋。
  3. 【請求項3】樹脂がエポキシ樹脂である請求項1または
    2記載のコンクリ−ト補強用筋。
  4. 【請求項4】並行に配設した複数本の主筋を長手方向に
    所定の間隔ごとに請求項1記載のコンクリ−ト補強用筋
    で囲んでなることを特徴とするコンクリ−ト補強筋構
    造。
  5. 【請求項5】回転中のマンドレルに未硬化樹脂含浸アラ
    ミド繊維を両者間の角度を直角にして多数回巻き付け、
    更に樹脂を硬化し、而るのち、この硬化体をマンドレル
    から取り外すことを特徴とするコンクリ−ト補強用筋の
    製造方法。
JP10219682A 1998-07-17 1998-07-17 コンクリ−ト補強用筋及びコンクリ−ト補強筋構造並びにコンクリ−ト補強用筋の製造方法 Pending JP2000034803A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008224551A (ja) * 2007-03-14 2008-09-25 Yokohama Rubber Co Ltd:The コンベヤベルトの耐挫屈性能評価方法
KR100942129B1 (ko) * 2008-02-14 2010-02-16 경희대학교 산학협력단 콘크리트 충전 지지부재 및 그 시공방법
EP2206692A1 (en) * 2008-12-29 2010-07-14 Centrum dopravniho vyzkumu, v.v.i. Capsules for concrete from a fiber and ice and method of their production

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