JP2000034594A - 銅めっき方法及び銅めっき液 - Google Patents

銅めっき方法及び銅めっき液

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JP2000034594A
JP2000034594A JP21478098A JP21478098A JP2000034594A JP 2000034594 A JP2000034594 A JP 2000034594A JP 21478098 A JP21478098 A JP 21478098A JP 21478098 A JP21478098 A JP 21478098A JP 2000034594 A JP2000034594 A JP 2000034594A
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copper
copper plating
disulfide
disodium
plating
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JP21478098A
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Riichi Okubo
利一 大久保
Jiyunnosuke Sekiguchi
淳之輔 関口
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Japan Energy Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体配線材料として使用される銅を電気銅
めっきにより形成する際制御された銅結晶形態を得、特
にトレンチ付きの半導体ウェハーにめっきを行う場合の
トレンチ内への良好な埋め込み特性を得ること。 【解決手段】 半導体ウェハー1上に電気銅めっきによ
り銅析出を行うための方法において、塩素濃度を0.5
mg/L以下とし、かつ1種類以上の有機硫黄化合物
(二硫化ビススルホ二ナトリウム、二硫化ビス(1−ス
ルホメチル)二ナトリウム、二硫化ビス(2−スルホエ
チル)二ナトリウム、二硫化ビス(3−スルホプロピ
ル)二ナトリウム、一硫化テトラメチルチウラムを含む
有機一価硫黄化合物など)添加剤として加えた電気銅め
っき液3及びそれを用いる銅めっき方法。電気銅めっき
液は、代表的には、硫酸銅:銅として0.1〜100g
/L、硫酸:0.1〜500g/L、有機硫黄化合物:
1〜500μmol/Lそして残部が水の組成を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェハー上
への電気銅めっき方法及びそのための銅めっき液に関す
るものであり、特には塩素濃度を規制すると同時に、1
種類以上の有機硫黄化合物を添加剤として加えた電気銅
めっき液を使用することを特徴とするものである。本発
明は、めっきで析出した銅の結晶の大きさを均一化し、
また析出皮膜の場所による膜厚の均一化の改善に効果を
奏し、特に、トレンチ付きの半導体ウェハーにめっきを
行う場合、トレンチ内への埋め込み特性の改善にも効果
がある。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェハーの加工においては、配線
材料として従来はアルミニウムが用いられていた。最近
は、配線の集積度が高まることから、アルミニウムに代
えて電気伝導度の高い銅を使用して信号の遅延時間の増
加を防ぐことが行われるようになった。銅をウェハー上
に成膜する方法として、CVD、スパッタといった乾式
法の他に、水溶液からの湿式めっきが使用されつつあ
る。すなわち、銅はダマシンプロセスと呼ばれる方法で
配線が作られ、これはトレンチ(溝)を形成したウェハ
ー表面に銅を全面に成膜した後、CMP(ケミカルメカ
ニカルポリッシング)によりトレンチ内の銅を残して表
面の銅部分を除去するものである。銅を成膜する上で重
要な項目としては、銅析出物の機械的特性、電気特性、
結晶形態、純度、トレンチへの埋め込み特性などが挙げ
られるが、銅めっきによる方法は、現在のところ、埋め
込み特性がスッパタ法より良い上に、コストがCVD法
よりなり安いため、湿式めっき法の検討が進められてい
るのが現状である。
【0003】湿式めっきには、無電解めっきと電気めっ
きとがあるが、無電解銅めっきに使用されるめっき液は
高アルカリ性であるため、半導体を加工する環境には不
適当なNa+ 、K+ といったイオンや、高価な水酸化ア
ンモニウム塩(例えば水酸化テトラメチルアンモニウ
ム)を含有するものを使用しなければならず、また、め
っき液に含まれるEDTAなどの錯化合物の廃水処理が
困難であるため、無電解銅めっきはこの用途には適しな
い。
【0004】一方、電気めっきでは、一般的に、硫酸銅
を含む硫酸酸性の水溶液に有機添加剤と塩素イオンとを
添加しためっき液が使用される。この有機添加剤と塩素
イオンは、めっき析出物の結晶の形態や機械的特性の制
御に大きな影響を与えているが、反面、これらはめっき
析出物の結晶または粒界に取り込まれて、その純度を低
下させる。これは、配線の電気抵抗の増大や後工程での
腐食性の増大につながる。長期の使用中に不純物が粒界
に集まり、抵抗の増加、断線につながることが予想され
る(エレクトロマイグレーション)。
【0005】本件出願人は、先に、めっき析出物の結晶
の形態や機械的特性の制御の目的で積極的に添加されて
いた塩素を、逆に、塩素濃度0.5mg/L以下に低下
させることにより、析出した銅の結晶粒子を均一で等軸
晶とすることができ、めっき後の熱履歴による結晶の形
態変化が生じなくなり、併せて、電気めっきにより析出
した銅に含まれる不純物の量をきわめて低下させること
ができるため、特性劣化をなくすことができるとの知見
を得た。そして、この知見に基づいて、半導体ウェハー
上に電気銅めっきにより銅析出を行うための方法におい
て、塩素濃度0.5mg/L以下の電気銅めっき液を用
いることを特徴とする銅めっき方法、及び半導体ウェハ
ー上に電気銅めっきにより銅析出を行うための銅めっき
液において、塩素濃度を0.5mg/L以下としたこと
を特徴とする銅めっき液を提唱した(特願平10−09
3851号)。これにより、析出した銅の結晶粒子を均
一で等軸晶とすることができ、めっき後の熱履歴による
結晶の形態変化が生じなくなるため、半導体配線材料と
して最適となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、めっき
で析出した銅の結晶の大きさを均一化し、また、析出皮
膜の場所による膜厚の均一化についてまたトレンチ付き
の半導体ウェハーにめっきを行う場合のトレンチ内への
埋め込み特性について、更なる改善が求められている。
特に、そのアスペクト比が高くなった場合には、提唱方
法ではボイドが発生する場合が認められた。本発明の課
題は、特願平10−093851号で提唱した方法は非
常に有益であるけれども、それを更に改善して、特にト
レンチ付きの半導体ウェハーにめっきを行う場合に、ア
スペクト比が高くなった場合でも良好なトレンチ内への
埋め込み特性を実現できる銅メッキ方法及び銅メッキ液
を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、塩素濃度を
0.5mg/L以下とした銅めっき液において、1種類
以上の有機硫黄化合物を添加することにより、電気めっ
きの電気化学反応において分極を大きくし、めっきで析
出した銅の結晶の大きさを均一化し、また、析出皮膜の
場所による膜厚の均一化の改善に効果があることを確認
した。また、トレンチ付きの半導体ウェハーにめっきを
行う場合、トレンチ内への埋め込み特性の改善にも効果
があることを認めた。
【0008】この知見に基づいて、本発明は、半導体ウ
ェハー上に電気銅めっきにより銅析出を行うための方法
において、塩素濃度を0.5mg/L以下とし、かつ1
種類以上の有機硫黄化合物を添加剤として加えた電気銅
めっき液を用いることを特徴とする銅めっき方法を提供
する。本発明はまた、半導体ウェハー上に電気銅めっき
により銅析出を行うための銅めっき液において、塩素濃
度を0.5mg/L以下とし、かつ1種類以上の有機硫
黄化合物を添加剤として加えたことを特徴とする銅めっ
き液をも提供する。電気銅めっき液は、代表的に、硫酸
銅:銅として0.1〜100g/L、硫酸:0.1〜5
00g/L、有機硫黄化合物:1〜500μmol/
L、随意的に界面活性剤:1〜1000ppm、残部:
水の組成を有するものとする。電気めっきを行うに当っ
て、パルス電流もしくはPR電流を印加することができ
る。半導体ウェハーは、代表的に、バリアメタル層とそ
の上の薄い銅層を有している。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の方法に使用する電気銅め
っき液は、代表的には、硫酸銅を含む硫酸酸性めっき液
であり、次のような組成である: 硫酸銅:銅として0.1〜100g/L(望ましくは、
1〜50g/L) 硫酸:0.1〜500g/L(望ましくは、10〜30
0g/L) 有機硫黄化合物:1〜500μmol/L(望ましく
は、4〜200μmol/L) 残部:水
【0010】本発明電気めっき液の塩素のレベルは塩素
濃度を0.5mg/L以下とされるが、この塩素レベル
は、従来の硫酸酸性の電気めっき液に塩素を添加しない
といった単純なことで実現されるものではなく、その実
現には、使用する全ての材料に塩素が含有されないよう
にし、系外からの塩素の混入がないようにしなければな
らない。すなわち、業界で一般的に使用される市販の材
料では不適当であり、高純度の材料が必要である。例え
ば、通常液の塩素のレベルは、通常のイオン交換水で
0.3mg/Lであり、試薬一級程度の薬品で調合した
場合、0.8mg/Lに達する。従って、硫酸銅は、ユ
ピノーグNH−T((株)ジャパンエナジー製)を使用
し、硫酸としては、精密分析用グレードのものが適当で
ある。水も超純水を使用するのが好ましい。また、入手
した原料中に塩素が含まれる場合は、電気銅めっき液と
して使用する前に精製する工程を設ける必要がある。精
製方法としては、イオン交換樹脂を用いる方法、電解を
行う方法などが挙げられる。
【0011】この電気銅めっき液中の塩素濃度は、0.
5mg/L未満、さらに好ましくは0.1mg/L未満
が適当である。これ以上の濃度になると、本発明の効果
が得られなくなり、析出する銅の結晶は柱状晶で粗大化
し、また粒界への塩素等の不純物の残留が大きくなる。
【0012】本発明の電気銅めっき処理を行う前には、
公知のように、半導体ウェハーの表面には銅配線を埋め
込むためのトレンチが作られ、その表面には、CuがS
iに拡散することを防止するためにTi、Ta、Ni、
W及びこれらの窒化物またはシリサイドなどから選ばれ
るバリアメタルが蒸着、スパッタ、CVDなどの公知の
方法で着けられる。この膜厚は、実施状況によるが、通
常、0.01〜1.0μm程度である。さらに、バリア
メタル層の上には、薄い銅の層が、やはり公知の蒸着、
スパッタ、CVDといった方法で付けられる。これは、
バリアメタル層は一般的に電気抵抗が大きく、電気めっ
きにおいてウェハーの周辺部に設けられた接点周辺と中
心部では、電流密度の差が大きくなってしまうため、電
気抵抗の小さい銅を予め付与しておくものである。この
膜厚は、半導体加工業者によって異なるが、一般に、
0.01〜0.1μmが適当である。
【0013】本発明のめっき方法は、図1の概念図に示
されるようなめっき装置により実施される。被めっき材
である半導体ウェハー1を、アノード2と対面させて、
電気めっき液3を納めた電気めっき槽4内に配置する。
図1ではこの両者が電気めっき液の液面に対し水平に配
置されているが、垂直でもよい。半導体ウェハーは、め
っきを行うべき表面を残し、裏面は電気めっき液に触れ
ないようシールする必要がある。給電のための接点は、
半導体ウェハーの端付近に設ける必要がある。アノード
には、含リン銅アノード(P含有率0.04〜0.06
%)または、不溶性アノードが用いられる。不溶性アノ
ードとしては、Pt、PtめっきしたTiの使用が適当
である。また、市販されている寸法安定性電極(DS
A)なども使用できる。含リン銅アノードを用いる場合
には、めっきされた分の銅の補給はアノードの溶解によ
り自動的に行われる。ただし、アノードの溶解時に若干
のスラッジが生じるため、ポリプロピレン繊維等で作ら
れたアノードバッグ中に入れる必要がある。不溶性アノ
ードを用いた場合には、めっきにより液中の銅濃度が減
少していくため、銅濃度を維持するために硫酸銅溶液を
補給する必要がある。
【0014】本発明におけるめっき条件は、次の通りで
ある: 電流密度:0.1〜100A/dm2 (好ましくは、
0.5〜5A/dm2 ) 液温度:10〜80℃(好ましくは、15〜30℃) 電気めっきにおける電流密度、液温度、および液の流速
(めっき面と液バルクとの相対速度)は相互に依存する
関係を持っており、上記の範囲内で、適当な液の流速を
付与することによって、目標の析出速度と銅析出(結晶
状態)を得ることができる。液の流速を付与する方法と
しては、めっきされるウェハーを揺動、回転させる方法
や、その近傍を空気撹拌する方法などがある。
【0015】また、本発明では、電気めっきにおいて印
加する電流は、直流電流のみならず、パルス電流やPR
(periodic reverse)電流を使用する
ことができる。これらの電流波形の相違を図2に示す。
パルス電流は、一定の時間(on time)内に電流
を流して銅を析出させた後、一定の時間(off ti
me)内の休止により析出反応の起こった電極近傍の銅
イオンが不足した状態を解消させる。これにより、on
timeの電流密度は通常の直流より高く設定するこ
とができる。一方、PR電流では、一定の時間内に析出
させた銅を、一定時間の逆電流の印加により溶解させ
る。これにより、トレンチの角部等の電流が集中しやす
い部分の析出を抑えることができる。これらの方法自体
は公知であるが、本発明において採用することにより、
通常の直流電流では得られない析出物特性を得ることも
可能である。
【0016】めっき液中に高濃度の有機添加剤が含まれ
る場合においては、ある電流密度範囲においては一定の
特性の析出物が得られるが、電流密度がそれを超える
と、例えば「ヤケ」と呼ばれる粗い析出状態の結晶とな
ることが知られている。このような場合は、パルスやP
Rの技法を用いると直流より高電流密度となるため、析
出結晶が粗くなり特性の劣る析出物となりやすい。もっ
とも、これらの技法により、析出物の均一電着性を改善
することはできるため、無意味ではないが、析出物特性
の低下はそれを相殺するものである。一方、本発明の方
法では、使用する電気めっき液中に含まれる有機添加剤
の量が少ないため、パルスやPRの技法を用いても、高
電流密度域における銅析出物の結晶状態変化が起こりに
くい。そのため、これらの技法による均一電着性の増大
といったメリットを得やすい。
【0017】本発明では、半導体ウェハーに電気銅めっ
きを施すための前処理としては、通常の酸浸漬等が用い
られる。酸としては、希硫酸が適当であり、その濃度は
0.1〜50%(好ましくは、1〜10%)が適当であ
る。
【0018】本発明の方法において使用される電気銅め
っき液は、1種類以上の有機硫黄化合物を含んでいる。
この有機硫黄化合物としては、例えば、有機二価硫黄化
合物、具体的には二硫化ビススルホ二ナトリウム、二硫
化ビス(1−スルホメチル)二ナトリウム、二硫化ビス
(2−スルホエチル)二ナトリウム、二硫化ビス(3−
スルホプロピル)二ナトリウム、二硫化ビス(4−スル
ホブチル)二ナトリウム、二硫化テトラメチルチウラ
ム、二硫化テトラエチルチウラムなどを使用することが
でき、または有機一価硫黄化合物、具体的には一硫化テ
トラメチルチウラムなどを使用することができる。これ
らは、電気めっきの電気化学反応において分極を大きく
し、めっきで析出した銅の結晶の大きさを均一化し、ま
た、析出皮膜の場所による膜厚の均一化の改善に効果が
ある。もちろん、これらの有機硫黄化合物を使用する場
合においては、塩素の混入のないよう精製を行う必要が
あることは云うまでもない。また、これらの有機硫黄化
合物の濃度については、電気化学的試験法(CVS)や
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定す
る方法がすでに開発されており、管理が容易である。ま
た、有機硫黄化合物の種類はできるだけ少ない方が、管
理は容易である。有機硫黄化合物濃度は1〜500μm
ol/L(好ましくは、4〜200μmol/L)とす
る。下限値未満では、半導体ウェハー上のトレンチへの
埋め込み特性が劣化する。他方、上限値を超えると、析
出物の特性が劣化する。
【0019】本発明のめっき液において、例えば、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、4級
アンモニウム塩、ゼラチンなどの界面活性剤を併用する
ことができる。これらは、電気めっきの電気化学反応に
おいて分極を大きくし、めっきで析出した銅の結晶の大
きさを均一化し、また、析出皮膜の場所による膜厚の均
一化の改善に効果がある。もちろん、これらの界面活性
剤を使用する場合においては、塩素の混入のないよう精
製を行なう必要があるのは云うまでもない。界面活性剤
は1〜1000ppmの濃度範囲で一般に使用される。
【0020】本発明の方法により析出した電気銅めっき
膜厚は、半導体ウェハーの表面のトレンチが埋められ、
その後の工程であるCMPによる平坦化によって配線が
形成される目的に適する範囲であり、半導体加工業者に
より異なるが、一般的には1〜3μmである。
【0021】本方法により析出した電気銅めっき皮膜
は、めっき後に通常行われるアニーリング(約400
℃)による結晶の大きさがほとんど変化がなく、概ね数
千Åの結晶が得られる。これは、従来の多量の有機光沢
剤を加えた液からの析出物がめっき後は数百Å程度で、
アニーリングにより数千Åまで粗大化するのとは状況が
異なる。このようなアニーリングによる結晶の形態変化
が少ないということは、その形態変化の過程においてボ
イドなどの発生が起こりにくくなる。このような耐熱性
の要求される用途に対しては、銅の結晶が柱状晶である
と、膨張収縮による疲労によりクラックの発生、さらに
は破断の可能性があり、結晶形態は、等軸晶が望ましい
とされている。本発明の方法では、等軸晶の銅析出物が
得られる。従って、この目的のための銅析出物として好
ましいものである。
【0022】
【実施例】実施例及び比較例に基づいて本発明を説明す
る。塩素濃度は、硝酸銀添加による濁度比較法により測
定した。
【0023】(実施例1〜4及び比較例1〜5)次の表
1に示すめっき液を調製し、電気めっきを行った。
【0024】
【表1】
【0025】なお、実施例1〜4における有機硫黄化合
物添加剤のμmol/L換算濃度は次の通りである: 実施例1:20μmol/L(分子量354) 実施例2:46μmol/L(分子量326) 実施例3:24μmol/L(分子量208) 実施例4:34μmol/L(分子量296) 被めっき素材としては、SiウェハーにTa(0.05
μm)/Cu(0.05μm)をスパッタしたものを用
いた。液温は25℃、電流密度は2A/dm2とし、
1.5mμ相当のめっきを行った。得られた析出物につ
いての結果は表2の通りである。なお、アニーリングは
アルゴン気流中で、400℃、30分行った。
【0026】
【表2】
【0027】このように、本発明の方法により、表2の
実施例1〜4に見られるように粒子の大きさの揃った等
軸晶が析出し、また、不純物レベルも低く抑えることが
できた。
【0028】ただし、比較例1及び2についても、実施
例1〜4と同等の粒子の大きさの揃った等軸晶の結晶が
析出し、また、不純物レベルも低かった。しかし、トレ
ンチ付きの半導体ウェハーに対し、実施例1並びに比較
例1及び2のめっき液を用いて電気めっきを行うと、ト
レンチへの埋め込み特性について違いが生じた。被めっ
き素材としては、SiウェハーにTa(0.05μm)
/Cu(0.05μm)をスパッタしたものを用いた。
液温は25℃、電流密度は2A/dm2とし、1.5μ
m相当のめっきを行った。トレンチのパターンは、深さ
が1μm、幅が0.5μm、0.65μm、及び1.0
μmの3種類とした。すなわちアスペクト比で、2.
0、1.5、及び1.0の3種類である。それぞれのト
レンチへの埋め込み特性についての結果は表3の通りで
ある。
【0029】
【表3】
【0030】このように、本発明の方法により、トレン
チへの埋め込み特性が向上した。すなわち、アスペクト
比が2.0と高くなった場合には、実施例1では良好な
埋め込み特性が得られたのに対して、比較例1及び比較
例2ではボイドが発生した。
【0031】(実施例5〜6及び比較例6〜9)次に、
表4に示すように、前記実施例1、比較例1及び4の液
を用い、それぞれ、パルス電解及びPR電解を行った。
【0032】
【表4】
【0033】それぞれ電流の設定は次の通りとし、その
他の条件は前記と同じとした。 パルス電解(実施例5、比較例6及び8) on time :0.25ms、8A/dm2 off time:0.75ms PR電解(実施例6、比較例7及び9) 順電流:0.9ms、 3.5A/dm2 逆電流:0.1ms、11.5A/dm2 これらにより得られた銅析出物の結晶粒子と結晶形態の
状態を以下の表5に示す。
【0034】
【表5】
【0035】このように、本発明の方法では、パルス、
PR電解の技法を取り入れても粒子の大きさの揃った等
軸晶の結晶が得られる。従って、均一電着性の増大とい
ったパルス、PR電解のメリットを享受することができ
る。
【0036】ただし、比較例6及び7についても、実施
例5及び6と同等の粒子の大きさの揃った等軸晶の結晶
が析出し、また、不純物レベルも低い。しかし、トレン
チ付きの半導体ウェハーに対して表5と同条件で電気め
っきを行うと、トレンチへの埋め込み特性について違い
が生じた。トレンチのパターンは、深さが1μm、幅が
0.25μm、0.35μm、0.5μmの3種類とし
た。すなわち、アスペクト比で、4.0、3.0、2.
0の3種類である。それぞれのトレンチへの埋め込み特
性についての結果は表6の通りである。
【0037】
【表6】
【0038】このように、本発明の方法により、トレン
チへの埋め込み特性が向上した。すなわち、実施例5、
6ではすべてのアスペクト比について良好な埋め込み特
性が得られたが、比較例6ではアスペクト比が3.0及
び4.0と高くなると、ボイドが発生し、そして比較例
7ではアスペクト比が4.0と高くなると、ボイドが発
生した。
【0039】
【発明の効果】本発明の方法は、電気銅めっきにおいて
使用する硫酸銅を含む硫酸酸性の液中の塩素濃度を低下
させると同時に1種類以上の有機硫黄化合物を添加する
ことにより、析出した銅の結晶粒子を均一で等軸晶とす
ることができ、めっき後の熱履歴による結晶の形態変化
が生じなくなるのみならず、電気めっきの電気化学反応
において分極を大きくし、めっきで析出した銅の結晶の
大きさを均一化し、また析出皮膜の場所による膜厚の均
一化の改善に効果を奏する。特に、トレンチ付きの半導
体ウェハーにめっきを行う場合、トレンチ内への埋め込
み特性の改善にも効果があることは特筆すべきである。
さらに、電気めっきにより析出した銅に含まれる不純物
の量をきわめて低下させられるため、特性劣化をなくす
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のめっき方法を実施するためのめっき設
備概念図である。
【図2】直流電流、パルス電流や、PR電流の電流波形
の相違を示す説明図である。
【符号の説明】
1 半導体ウェハー 2 アノード 3 電気めっき液 4 電気めっき槽
フロントページの続き Fターム(参考) 4K023 AA19 BA06 CA01 CB08 CB11 DA07 4K024 AA09 AB01 AB03 AB15 BA11 BB12 BC10 CA02 CA07 DB01 GA16 4M104 BB05 BB14 BB17 BB18 BB25 BB27 BB28 BB30 BB32 BB33 CC01 DD52

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウェハー上に電気銅めっきにより
    銅析出を行うための方法において、塩素濃度を0.5m
    g/L以下とし、かつ1種類以上の有機硫黄化合物を添
    加剤として加えた電気銅めっき液を用いることを特徴と
    する銅めっき方法。
  2. 【請求項2】 電気銅めっき液が 硫酸銅:銅として0.1〜100g/L、 硫酸:0.1〜500g/L、 有機硫黄化合物:1〜500μmol/L、 残部:水 の組成を有することを特徴とする請求項1の銅めっき方
    法。
  3. 【請求項3】 電気銅めっきにおいてパルス電流もしく
    はPR電流を印加することを特徴とする請求項1の銅め
    っき方法。
  4. 【請求項4】 半導体ウェハーがバリアメタル層とその
    上の薄い銅層を有していることを特徴とする請求項1の
    銅めっき方法。
  5. 【請求項5】 有機硫黄化合物が、二硫化ビススルホ二
    ナトリウム、二硫化ビス(1−スルホメチル)二ナトリ
    ウム、二硫化ビス(2−スルホエチル)二ナトリウム、
    二硫化ビス(3−スルホプロピル)二ナトリウム、二硫
    化ビス(4−スルホブチル)二ナトリウム、二硫化テト
    ラメチルチウラム、二硫化テトラエチルチウラムを含む
    有機二価硫黄化合物並びに一硫化テトラメチルチウラム
    を含む有機一価硫黄化合物からなる群の1種類以上から
    選択されることを特徴とする請求項1の銅めっき方法。
  6. 【請求項6】 半導体ウェハー上に電気銅めっきにより
    銅析出を行うための銅めっき液において、塩素濃度を
    0.5mg/L以下とし、かつ1種類以上の有機硫黄化
    合物を添加剤として加えたことを特徴とする銅めっき
    液。
  7. 【請求項7】 電気銅めっき液が 硫酸銅:銅として0.1〜100g/L、 硫酸:0.1〜500g/L、 有機硫黄化合物:1〜500μmol/L、 残部:水 の組成を有することを特徴とする請求項6の銅めっき
    液。
  8. 【請求項8】 電気銅めっき液が 硫酸銅:銅として0.1〜100g/L、 硫酸:0.1〜500g/L、 有機硫黄化合物:1〜500μmol/L、 界面活性剤:1〜1000ppm、 残部:水 の組成を有することを特徴とする請求項6の銅めっき
    液。
  9. 【請求項9】 有機硫黄化合物が、二硫化ビススルホ二
    ナトリウム、二硫化ビス(1−スルホメチル)二ナトリ
    ウム、二硫化ビス(2−スルホエチル)二ナトリウム、
    二硫化ビス(3−スルホプロピル)二ナトリウム、二硫
    化ビス(4−スルホブチル)二ナトリウム、二硫化テト
    ラメチルチウラム、二硫化テトラエチルチウラムを含む
    有機二価硫黄化合物並びに一硫化テトラメチルチウラム
    を含む有機一価硫黄化合物からなる群の1種類以上から
    選択されることを特徴とする請求項6の銅めっき液。
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