JP2000033827A - 走行抵抗推定装置及び車両用走行制御装置 - Google Patents

走行抵抗推定装置及び車両用走行制御装置

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JP2000033827A
JP2000033827A JP10203992A JP20399298A JP2000033827A JP 2000033827 A JP2000033827 A JP 2000033827A JP 10203992 A JP10203992 A JP 10203992A JP 20399298 A JP20399298 A JP 20399298A JP 2000033827 A JP2000033827 A JP 2000033827A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドライバによるオーバーライド時も含めて常
に正確な走行抵抗の推定値を得ながら定速走行制御とド
ライバの操作に対応した加減速制御の切り替えが行える
ようにする。 【解決手段】 スロットル開度状態とブレーキ液圧状態
に基づいて実制駆動力を演算し、実車速とこの制駆動力
と車両諸元に基づいて走行抵抗を推定する。そして速度
指令に対する制駆動力指令値の演算時に、この走行抵抗
推定値を加味して最終的な制駆動力指令値を演算し、こ
れに基づいて、スロットル開度指令値、ブレーキ液圧指
令値を演算し、スロットル開度制御、ブレーキ液圧制御
を行う。こうして、走行制御−ドライバによる運転の間
の切り替え時にも常に走行抵抗推定値を制御系に与える
ようにして、オーバーライド時にショックが発生するの
を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両が走行中に受
ける走行抵抗(転がり抵抗、勾配抵抗、空気抵抗の総
和)を推定する走行抵抗推定装置、及びこの走行抵抗推
定装置が推定した走行抵抗に基づいて制駆動力指令値の
補正を行いながら車両を所定の速度で走行させる走行制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、走行抵抗推定装置を備えた車両用
走行制御装置として、スロットルを操作して駆動力を補
正する、特開平7−300026号公報に開示されたも
のが知られている。このような従来の車両用走行制御装
置では、定速制御開始時の走行抵抗に相当する目標駆動
力初期値と、実車速を目標車速に一致させるための走行
抵抗変化分に相当する目標駆動力補正値とを演算し、目
標駆動力初期値に目標駆動力補正値を加算して目標駆動
力を求める。そして、目標駆動力初期値を得るための初
期目標スロットル開度及び目標駆動力を得るためのフィ
ードバック制御用目標スロットル開度を演算し、定速制
御開始時には初期目標スロットル開度となるように実ス
ロットル開度を制御し、その後は、フィードバック制御
用目標スロットル開度となるようにフィードバック制御
するようにしている。これにより、走行抵抗に相当する
駆動力を演算して高い外乱除去性能を実現していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の車両用走行制御装置には、次のような問題点があ
った。従来の車両用走行制御装置では、駆動軸トルク指
令値に対する車速の応答から、走行抵抗(外乱)を推定
しているため、ドライバがブレーキペダル又はアクセル
ペダルを操作しているときにはドライバのペダル操作
(オーバーライド)による制駆動力トルクの変動も外乱
と見なしてしまうため、走行抵抗を正しく推定できな
い。そこで、ドライバによる運転から車速制御による運
転に切り替わるときには、それまでに行ってきた走行抵
抗推定演算をリセットするようにしている。そのため、
ドライバによる運転から速度制御運転に切り替わった瞬
間には走行抵抗がゼロになるため、特に、上り坂のよう
に実際の走行抵抗が大きい場合には車速が大きく変化し
てしまう問題点があった。
【0004】また、ブレーキ液圧サーボ系やスロットル
サーボ系に数式で記述しにくい非線形性がある場合に
は、駆動軸トルク指令値から車速を推定することが難し
い。例えば、ブレーキパッドがロータに当たるまでの無
駄時間は経時的に変化する。これらの特性を正確に表せ
たとしても、コントローラでの演算が複雑になり、車載
用のコンピュータに大きな負荷がかかってしまい、所定
の演算周期で演算することができなくなってしまうこと
がある。これを避けるために、駆動軸トルク指令値から
車速への応答を一部線形化などを行い、簡略化して記述
すると、走行抵抗を正しく推定することができないの
で、実際の走行抵抗との間にずれが生じてしまう。推定
した走行抵抗と実際の走行抵抗との差が大きいと、制御
開始時に、特に走行抵抗が大きい場合には車速が大きく
変化してしまうことになる。
【0005】そこで、駆動軸トルクを実際に計測して使
用する方法も考えられる。実際に歪みゲージなどを用い
れば駆動軸トルクとなって現れるエンジンによる制駆動
力は計測可能である。しかしながら、ブレーキアクチュ
エータを用いた車両用速度制御を行おうとすると、ブレ
ーキによる制動力の計測が難しいので、実際の制駆動ト
ルクを実計測することは難しい問題点があった。
【0006】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、ドライバによるオーバーライド時も含
めて常に正確に走行抵抗を推定することができる走行抵
抗推定装置を提供することを目的とする。
【0007】本発明はまた、ドライバによるオーバーラ
イド時も含めて常に正確な走行抵抗の推定を行うことに
より、高精度の車速応答性能と外乱除去性能を確保する
ことができる車両用走行制御装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の走行抵
抗推定装置は、車両の駆動力を調整する駆動力調整手段
と、車両の制動力を調整する制動力調整手段と、前記駆
動力調整手段の動作状態と前記制動力調整手段の動作状
態とに基づいて制駆動力を演算する制駆動力演算手段
と、車両の実車速と前記制動力演算手段の演算した制駆
動力と車両の諸元とを用いて車両にかかる走行抵抗の大
きさを推定する走行抵抗推定手段とを備えたものであ
る。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明の走行
抵抗推定装置において、前記駆動力調整手段が、スロッ
トル開度、吸入空気量、燃料噴射量、マニフォールド圧
力のうち、少なくとも1つを調整するものである。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
の走行抵抗推定装置において、前記制動力調整手段が、
ブレーキ液圧を調整するものである。
【0011】請求項1〜3の発明の走行抵抗推定装置で
は、駆動力調整手段がスロットル開度、吸入空気量、燃
料噴射量又はマニフォールド圧力のような駆動力調整フ
ァクタの調整動作状態、またブレーキ液圧のような制動
力調整ファクタの調整動作状態に基づいて、制駆動力演
算手段が車両の実際の制駆動力を演算し、走行抵抗推定
手段が車両の実車速と制動力演算手段の演算した制駆動
力と車両の諸元とを用いて車両にかかる走行抵抗の大き
さを推定する。
【0012】これにより、車両用走行制御装置を搭載し
た車両にあって定速走行モードからオーバーライドが発
生した場合や、ドライバによる運転から定速走行モード
に切り替えられた場合でも、この走行抵抗推定装置によ
り走行抵抗推定値を途切れることなく車両用走行制御装
置側に与え続けることができる。
【0013】請求項4の発明の車両用走行制御装置は、
ドライバの加減速操作を検出する加減速操作検出手段
と、車両の駆動力を駆動力制御入力に一致するように調
整する駆動力調整手段と、車両の制動力を制動力制御入
力に一致するように調整する制動力調整手段と、前記駆
動力調整手段の動作状態と前記制動力調整手段の動作状
態とに基づいて実制駆動力を演算する実制駆動力演算手
段と、車両の実車速と前記実制動力演算手段の演算した
実制駆動力と車両の諸元とを用いて車両にかかる走行抵
抗の大きさを推定する走行抵抗推定手段と、外部から与
えられた速度指令に対して実速度が一致するような第1
の制駆動力指令値を演算する第1の制駆動力指令値演算
手段と、前記第1の制駆動力指令値演算手段の算出した
前記第1の制駆動力指令値を、前記走行抵抗推定手段の
推定した走行抵抗推定値によって補正し、第2の制駆動
力指令値を演算する第2の制駆動力指令値演算手段と、
前記第2の制駆動力指令値を、前記駆動力調整手段の動
作状態に対応する実駆動力と前記制動力調整手段の動作
状態に対応する実制動力とを比較し、その偏差に基づい
て当該駆動力調整手段の加減調整量及び制動力調整手段
の加減調整量それぞれを演算し、第1の駆動力制御入
力、第1の制動力制御入力として出力する制駆動力制御
手段と、ドライバの運転操作に基づく駆動力指令値及び
制動力指令値それぞれを演算し、第2の駆動力制御入
力、第2の制動力制御入力として出力する制駆動力操作
指令値演算手段と、定速走行制御中は前記第1の駆動力
制御入力、第1の制動力制御入力それぞれを前記駆動力
調整手段、制動力調整手段それぞれに与え、定速走行制
御中に前記加減速操作検出手段が前記ドライバの加減速
操作を検出したときに前記第2の駆動力制御入力、第2
の制動力制御入力それぞれを前記駆動力調整手段、制動
力調整手段それぞれに切り替えて与える制御入力切り替
え手段とを備えたものである。
【0014】請求項5の発明は、請求項4の発明の車両
用走行制御装置において、前記駆動力調整手段が、前記
第1又は第2の駆動力制御入力に対してスロットル開
度、吸入空気量、燃料噴射量、マニフォールド圧力のう
ち、少なくとも1つを調整するものである。
【0015】請求項6の発明は、請求項4又は5の発明
の車両用走行制御装置において、前記制動力調整手段
が、前記第1又は第2の制動力制御入力に対してブレー
キ液圧を調整するものである。
【0016】請求項4〜6の発明の車両用走行制御装置
では、まず、第1の制駆動力指令値演算手段が、外部か
ら与えられる速度指令に対して実速度が一致するような
第1の制駆動力指令値を演算して、第2の制駆動力演算
手段に与える。
【0017】また、制駆動力演算手段が、駆動力調整手
段のスロットル開度、吸入空気量、燃料噴射量又はマニ
フォールド圧力のような駆動力調整ファクタの調整動作
状態、また制動力調整手段のブレーキ液圧のような制動
力調整ファクタの調整動作状態に基づいて車両の実際の
制駆動力を演算し、走行抵抗推定手段が車両の実車速と
制動力演算手段の演算した制駆動力と車両の諸元とを用
いて車両にかかる走行抵抗の大きさを推定して第2の制
駆動力指令値演算手段に与える。
【0018】第2の制駆動力演算手段は、第1の制駆動
力指令値演算手段の算出した第1の制駆動力指令値を、
走行抵抗推定手段の出力する走行抵抗推定値によって補
正して第2の制駆動力指令値を求めて出力する。そして
制駆動力制御手段が、この第2の制駆動力指令値を、駆
動力調整手段の動作状態に対応する実駆動力と制動力調
整手段の動作状態に対応する実制動力とを比較し、その
偏差に基づいて当該駆動力調整手段の加減調整量及び制
動力調整手段の加減調整量それぞれを演算し、第1の駆
動力制御入力、第1の制動力制御入力それぞれとして制
御入力切り替え手段に与える。
【0019】一方、制駆動力操作指令値演算手段は、ド
ライバの運転操作に基づく駆動力指令値及び制動力指令
値それぞれを演算し、第2の駆動力制御入力、第2の制
動力制御入力それぞれとして制御入力切り替え手段に与
える。
【0020】これに対して、制御入力切り替え手段は、
定速走行制御中は第1の駆動力制御入力、第1の制動力
制御入力それぞれを駆動力調整手段、制動力調整手段そ
れぞれに与え、定速走行制御中に加減速操作検出手段が
ドライバの加減速操作を検出すれば第2の駆動力制御入
力、第2の制動力制御入力それぞれを駆動力調整手段、
制動力調整手段それぞれに切り替えて与える。
【0021】駆動力調整手段は制御入力切り替え手段か
ら与えられる第1又は第2の駆動力制御入力に基づいて
スロットル開度、吸入空気量、燃料噴射量又はマニフォ
ールド圧力のような駆動力調整ファクタを調整し、また
制動力調整手段は制御に利切り替え手段から与えられる
第1又は第2の制動力制御入力に基づいてブレーキ液圧
のような制動力調整ファクタを調整し、所望の制駆動力
によって車両を定速走行させ、あるいは加減速する。
【0022】これにより、ドライバによるオーバーライ
ド時も含めて常に正確な走行抵抗の推定値を得ながら定
速走行制御とドライバの操作に対応した加減速制御との
切り替えが行え、高精度の車速応答性能と外乱除去性能
を確保することができる。
【0023】
【発明の効果】請求項1〜3の発明の走行抵抗推定装置
によれば、車両用走行制御装置を搭載した車両にあって
定速走行モードからオーバーライドが発生した場合や、
ドライバによる運転から定速走行モードに切り替えられ
た場合でも、この走行抵抗推定装置により走行抵抗推定
値を途切れることなく車両用走行制御装置側に与え続け
ることができる。
【0024】請求項4〜6の発明の車両用走行制御装置
によれば、ドライバによるオーバーライド時も含めて常
に正確な走行抵抗の推定値を得ながら定速走行制御とド
ライバの操作に対応した加減速制御との切り替えが行
え、高精度の車速応答性能と外乱除去性能を確保するこ
とができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図1は本発明の1つの実施の形態の
車両用走行制御装置の構成を示している。この車両用走
行制御装置は、第1の制駆動力指令値設定部1、第2の
制駆動力指令値設定部2、制駆動力制御部3、駆動力制
御入力設定部4、制動力制御入力設定部5、制御入力切
り替え部6、駆動力調整部7、制動力調整部8、駆動力
動作状態検出部9、制動力動作状態検出部10、加減速
操作検出部11、制駆動力算出部12、走行抵抗推定部
13及び車両14から構成されている。なお、図1に示
す車両用走行制御装置において、駆動力調整部7、制動
力調整部8、駆動力動作状態検出部9、制動力動作状態
検出部10、制駆動力算出部12、走行抵抗推定部13
の部分は本発明の走行抵抗推定装置の1つの実施の形態
を構成する。
【0026】第1の制駆動力指令値設定部1は、例え
ば、現実の車速(車速センサで計測される車速)を速度
指令値に応じた値に一致させるために必要な制駆動力を
PD制御を用いて演算する。第2の制駆動力指令値設定
部2は、第1の制駆動力指令値設定部1が演算した第1
の制駆動力指令値に、後述する走行抵抗推定部13で推
定した走行抵抗を加味することにより第2の制駆動力指
令値を演算する。制駆動力制御部3は、現実の制駆動力
を第2の制駆動力指令値に一致させるために必要なスロ
ットル弁で成る駆動力調整部7に対する駆動力動作状態
指令値(ここでは、スロットル開度指令値)と、ブレー
キアクチュエータで成る制動力調整部8に対する制動力
動作状態指令値(ここでは、ブレーキ液圧指令値)とを
演算する。
【0027】第1の駆動力制御入力設定部4は、ここで
はスロットルサーバ系であり、動作状態としてのスロッ
トル開度を動作状態指令値であるスロットル開度指令値
に応じた値に設定する。第1の制動力制御入力設定部5
は、ここではブレーキ液圧サーボ系であり、動作状態と
してのブレーキ液圧を動作状態指令値であるブレーキ液
圧指令値に応じた値に設定する。
【0028】制御入力切り替え部6は、加減速操作検出
部11が入力するドライバのアクセルペダル又はブレー
キペダルに対するペダル操作の検出信号入力があれば、
駆動力調整部7への制御入力をドライバのアクセル操作
に応じた値である第2の駆動力制御入力に、制動力調整
部8への制御入力をドライバのブレーキ操作に応じた値
である第2の制動力制御入力に切り替え、ペダル操作の
検出信号入力がない場合には第1の駆動力制御入力設定
部4、第1の制動力制御入力設定部5が設定する動作状
態指令値であるスロットル開度指令値、ブレーキ液圧指
令値それぞれを駆動力調整部7、制動力調整部8それぞ
れへの制御入力に切り替える。
【0029】上述したようにスロットル弁を駆動力調整
部7とし、ブレーキアクチュエータを制動力調整部8と
している。駆動力動作状態検出部9は、駆動力調整部7
であるスロットル開度を検出し、制動力動作状態検出部
10は、制動力調整部8であるブレーキアクチュエータ
のブレーキ液圧を検出する。加減速操作検出部11はド
ライバのアクセルペダル操作とブレーキペダル操作を検
出する。
【0030】制駆動力算出部12は、駆動力動作状態検
出部9及び制動力動作状態検出部10により検出された
動作状態検出信号に基づいて駆動軸トルクを演算する。
走行抵抗推定部13は、この制駆動力演算部12の演算
した駆動軸トルクと車両14の実車速と車両の諸元(車
重その他の後述する諸量)から走行抵抗を推定する。
【0031】制駆動力制御部3は図2に示す内部構成で
あり、駆動軸トルク指令値Twrからオートマチックトラ
ンスミッションの状態やギア比を考慮してエンジントル
ク指令値Terを演算するエンジントルク指令値演算部3
−1、エンジントルク指令値Teと現実のエンジン回転
数Neとに基づいて第1のスロットル開度指令値θ1を
演算するスロットル開度指令値演算部3−2、スロット
ル開度下限値に応じて第1のスロットル開度指令値θ1
に制限を加え、スロットルサーボ系に与えるスロットル
開度指令値θrを与えるスロットル開度リミッタ3−3
を有している。
【0032】制駆動力演算部3はさらに、エンジン回転
数Neに基づいてエンジントルクTeを演算するエンジ
ントルク演算部3−4、スロットル開度がゼロであると
き、エンジンが発生する駆動軸トルクを演算する制駆動
力補正値演算部3−5、制駆動力補正値演算部3−5が
演算する駆動軸トルクと駆動軸トルク指令値Twrを入力
し、ブレーキ液圧サーボ系に入力するブレーキ液圧指令
Pbrを演算する制動力演算部3−6を有している。
【0033】次に、上記の構成の車両用走行制御装置の
動作を説明する。第1の制駆動力指令値設定部1では、
例えば、PD制御を用いて車速指令値に実車速を一致さ
せるための制駆動力指令値を演算する。第2の制駆動力
指令値設定部2では、第1の制駆動力指令値設定部1で
設定された第1の制駆動力指令値と後述する走行抵抗推
定部13が演算した走行抵抗推定値との総和となる制駆
動力指令値を第2の制駆動力指令値として算出する。
【0034】制駆動力制御部3では、第2の制駆動力指
令値設定部2の算出した第2の制駆動力指令値に対し
て、これを実現するためのスロットル開度指令値θrと
ブレーキ液圧指令値Pbrとを演算し、それぞれ、第1の
駆動力制御入力設定部4、第1の制動力制御入力設定部
5に与える。
【0035】図3は、本発明の車両14に対する走行制
御系モデルのブロック図を示している。トルクコンバー
タのトルク増幅率Rt、変速機ギア比Rat、ディファレ
ンシャルギア比Rdef、エンジンイナーシャJe、エン
ジン回転数Ne、後述するブレーキトルク指令値Tbrを
用いて、駆動軸トルクTwとエンジントルクTeとは、
次の数1式の関係を有する。
【0036】
【数1】 したがって、駆動軸トルク指令値Twrに対して、次の数
2式でエンジントルク指令値Terを計算し、このエンジ
ントルク指令値Terを発生させるスロットル開度θ1
を、図4に示すようなエンジンマップを用いて算出す
る。
【0037】
【数2】 得られるスロットル開度指令値θ1が0以上であれば、
スロットル開度指令値θr=θ1とし、ブレーキを使わ
ずにエンジントルクのみで駆動軸トルク指令値通りのト
ルクを実現できる。反対に、スロットル開度指令値θ1
が0以下となれば、スロットル開度を0(スロットル開
度指令値θr=0)とし、このときにエンジンによって
出力される駆動軸トルクを考慮して、駆動軸トルクを指
令値に一致させるためのブレーキ操作量を演算する。
【0038】以上により、エンジントルク指令値Ter
と、ブレーキトルク指令値Tbrの分配制御則は、次のよ
うになる。
【0039】(A)スロットル開度指令値θ1≧0のと
【数3】 したがって、駆動軸トルク指令値Twrに対して、次の数
4式のエンジントルクTerを発生させればよいことにな
る。このとき、最終的なスロットル開度指令値θr=θ
1である。
【0040】
【数4】 この場合、数3式から、ブレーキ操作量は0となる。
【0041】(B)スロットル開度指令値θ1<0のと
き スロットル開度が0のときのエンジントルクをTeoとす
ると、数1式は次のように変形される。
【0042】
【数5】 このスロットル開度0のときのエンジントルクは、図4
に示すようなマップから求める。したがって、駆動軸ト
ルク指令値Twrに対して、次の数6式のブレーキトルク
Tbrを発生させればよいことになる。ただし、スロット
ル開度指令値θr=0である。
【0043】
【数6】 ここで、ブレーキシリンダ面積Ab、ロータ有効半径R
b、パッド摩擦係数μbとすると、ブレーキトルク指令
値Tbrに対して、ブレーキ操作量である液圧指令値Pbr
は、次の数7式となる。
【0044】
【数7】 ただし、数字の8は、4輪車で、各輪をブレーキパッド
で両側から挟み込むブレーキの場合の数値4×2を示し
ている。
【0045】制駆動力算出部12では、トルクコンバー
タのトルク増幅率Rt、変速ギア比Rat、ディファレン
シャルギア比Rdef、実スロットル開度θとエンジン回
転数Neをもとにして図5に示すエンジンマップより求
めたエンジントルクTe2、ブレーキシリンダ面積Ab、
ロータ有効半径Rb、パッド摩擦係数μb、実ブレーキ
液圧Pbを用いて、駆動軸トルクTw2を次の数8式によ
り求める。
【0046】
【数8】 走行抵抗推定部13では、制駆動力算出部12が算出し
た駆動軸トルクTw2と実車速Vspから、次の数9式によ
り走行抵抗の駆動軸トルク換算値Trを推定する。
【0047】
【数9】 ただし、Mvは車重、Rrtはタイヤ半径、H(s)は定
常ゲイン1のローパスフィルタである。また、sはラプ
ラス変換子である。
【0048】図6及び図7に従来例と本発明とのシミュ
レーション結果を対比して示している。これらのシミュ
レーションは、下り坂で時間20secのときにドライバ
がブレーキ操作を終了し、同時に速度制御を開始した場
合を想定している。
【0049】図6に示した従来例の場合、オーバーライ
ド検出時に走行抵抗推定値をいったん0リセットし、そ
の後に改めに走行抵抗を推定していくため、走行抵抗値
が正しい値になるまで遅れが生じてしまう。その間、制
動力が不足しているため、車速は設定車速に対してオー
バーシュートしている。
【0050】これに対して図7に示した本発明の場合、
ドライバがペダル操作を行っているときでも走行抵抗値
を継続的に推定しているので、速度制御に切り替わった
ときでも走行抵抗推定値を0リセットすることがないの
で、速度制御に切り替わったときに車速が敏速に設定車
速に追従していることが分かる。
【0051】以上のように、上記の実施の形態の走行制
御装置では、実速度と速度指令値との差に基づく制駆動
力指令値に対して、現実の走行抵抗を推定して得た走行
抵抗推定値を加算し、これを最終的な制駆動力指令値
(第2の制駆動力指令値)とし、これに対応するスロッ
トル開度指令値とブレーキ液圧指令値とを求め、スロッ
トル開度とブレーキ液圧を制御することによって定速走
行制御を行うようにしたので、高精度の車速応答性能と
外乱除去性能を確保することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態の車両用走行制御装
置の構成を示すブロック図。
【図2】上記の実施の形態における制駆動力制御部の詳
しい内部構成を示すブロック図。
【図3】上記の実施の形態による制御系のブロック線
図。
【図4】上記の実施の形態において用いるスロットル開
度とエンジントルクとの対応を示すエンジンマップ。
【図5】上記の実施の形態において用いるエンジントル
クとスロットル開度との対応を示すエンジンマップ。
【図6】従来例のシミュレーション結果を示すグラフ。
【図7】本発明のシミュレーション結果を示すグラフ。
【符号の説明】 1 第1の制駆動力指令値設定部 2 第2の制駆動力指令値設定部 3 制駆動力制御部 4 第1の駆動力制御入力設定部 5 第1の制動力制御入力設定部 6 制御入力切り替え部 7 駆動力調整部 8 制動力調整部 9 駆動力動作状態検出部 10 制動力動作状態検出部 11 加減速操作検出部 12 制駆動力算出部 13 走行抵抗推定部 14 車両 3−1 エンジントルク指令値演算部 3−2 スロットル開度演算部 3−3 スロットル開度リミッタ 3−4 エンジントルク演算部 3−5 制駆動力補正値演算部 3−6 制動力演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/04 310 F02D 41/04 310C 330 330C Fターム(参考) 3D041 AA31 AA66 AB01 AC01 AC26 AD04 AD41 AD51 AE04 AE05 AE07 AE41 AF07 AF09 3D044 AA01 AA41 AA45 AB01 AC03 AC24 AC26 AD04 AD06 AD21 AE14 AE16 AE19 3D046 BB19 EE01 GG02 HH02 HH05 HH16 HH17 HH18 HH22 HH52 3G093 AA05 BA02 BA14 CA09 CB01 CB11 DA06 DB05 DB15 EA05 EA06 EA09 EB04 FA07 FA09 FA10 3G301 HA01 JA04 KA11 KA21 KB02 KB07 LA01 LB01 MA12 MA14 NC04 ND18 ND21 PA01A PA01Z PA07A PA07Z PA11A PA11Z PB03A PB03Z PF01Z PF05A PF05Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の駆動力を調整する駆動力調整手段
    と、 車両の制動力を調整する制動力調整手段と、 前記駆動力調整手段の動作状態と前記制動力調整手段の
    動作状態とに基づいて制駆動力を演算する制駆動力演算
    手段と、 車両の実車速と前記制動力演算手段の演算した制駆動力
    と車両の諸元とを用いて車両にかかる走行抵抗の大きさ
    を推定する走行抵抗推定手段とを備えて成る走行抵抗推
    定装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動力調整手段は、スロットル開
    度、吸入空気量、燃料噴射量、マニフォールド圧力のう
    ち、少なくとも1つを調整することを特徴とする請求項
    1に記載の走行抵抗推定装置。
  3. 【請求項3】 前記制動力調整手段は、ブレーキ液圧を
    調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の走行
    抵抗推定装置。
  4. 【請求項4】 ドライバの加減速操作を検出する加減速
    操作検出手段と、 車両の駆動力を駆動力制御入力に一致するように調整す
    る駆動力調整手段と、 車両の制動力を制動力制御入力に一致するように調整す
    る制動力調整手段と、 前記駆動力調整手段の動作状態と前記制動力調整手段の
    動作状態とに基づいて実制駆動力を演算する実制駆動力
    演算手段と、 車両の実車速と前記実制動力演算手段の演算した実制駆
    動力と車両の諸元とを用いて車両にかかる走行抵抗の大
    きさを推定する走行抵抗推定手段と、 外部から与えられた速度指令に対して実速度が一致する
    ような第1の制駆動力指令値を演算する第1の制駆動力
    指令値演算手段と、 前記第1の制駆動力指令値演算手段の算出した前記第1
    の制駆動力指令値を、前記走行抵抗推定手段の推定した
    走行抵抗推定値によって補正し、第2の制駆動力指令値
    を演算する第2の制駆動力指令値演算手段と、 前記第2の制駆動力指令値を、前記駆動力調整手段の動
    作状態に対応する実駆動力と前記制動力調整手段の動作
    状態に対応する実制動力とを比較し、その偏差に基づい
    て当該駆動力調整手段の加減調整量及び制動力調整手段
    の加減調整量それぞれを演算し、第1の駆動力制御入
    力、第1の制動力制御入力として出力する制駆動力制御
    手段と、 ドライバの運転操作に基づく駆動力指令値及び制動力指
    令値それぞれを演算し、第2の駆動力制御入力、第2の
    制動力制御入力として出力する制駆動力操作指令値演算
    手段と、 定速走行制御中は前記第1の駆動力制御入力、第1の制
    動力制御入力それぞれを前記駆動力調整手段、制動力調
    整手段それぞれに与え、定速走行制御中に前記加減速操
    作検出手段が前記ドライバの加減速操作を検出したとき
    に前記第2の駆動力制御入力、第2の制動力制御入力そ
    れぞれを前記駆動力調整手段、制動力調整手段それぞれ
    に切り替えて与える制御入力切り替え手段とを備えて成
    る車両用走行制御装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動力調整手段は、前記第1又は第
    2の駆動力制御入力に対してスロットル開度、吸入空気
    量、燃料噴射量、マニフォールド圧力のうち、少なくと
    も1つを調整することを特徴とする請求項4に記載の車
    両用走行制御装置。
  6. 【請求項6】 前記制動力調整手段は、前記第1又は第
    2の制動力制御入力に対してブレーキ液圧を調整するこ
    とを特徴とする請求項4又は5に記載の車両用走行制御
    装置。
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