JP2000033313A - ダイヘッドの洗浄方法及びそれに使用する着脱式ブロック並びに該洗浄方法を行うためのダイヘッド - Google Patents

ダイヘッドの洗浄方法及びそれに使用する着脱式ブロック並びに該洗浄方法を行うためのダイヘッド

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JP2000033313A
JP2000033313A JP10200196A JP20019698A JP2000033313A JP 2000033313 A JP2000033313 A JP 2000033313A JP 10200196 A JP10200196 A JP 10200196A JP 20019698 A JP20019698 A JP 20019698A JP 2000033313 A JP2000033313 A JP 2000033313A
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武明 津田
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秀樹 稲田
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清章 川原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイヘッドを分解することなく、内部の洗浄
が行えるようにする。 【解決手段】 ダイヘッド本体1におけるスリット6先
端部を着脱式ブロック10により閉じた状態とし、この
状態でダイヘッド側部とスリット先端部のうちの少なく
とも何れかから洗浄溶剤を注入し、ダイヘッド本体内部
のマニホールド5及びスリット6に存在する汚れを塗料
の入口3から連続的に押し出す。洗浄時間が大幅に短縮
でき、段取り時間の短縮化が図れる。また、密閉系での
洗浄であるため、洗浄溶剤が飛散することなく安全な洗
浄が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エクストルージョ
ン型の塗布装置に用いられるダイヘッドの技術分野に属
し、詳しくはダイヘッドの洗浄技術に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、この種のダイヘッドとしては、塗
料供給方式で分けてコートハンガー式のものと横入れ式
のものがある。そして、このようなダイヘッドを洗浄す
る場合、従来はいずれもダイヘッドに塗料を送液するた
めの配管を利用し、そこに洗浄溶剤を注入してスリット
先端から排出することにより内部の汚れを除去する方法
が採られていた。
【0003】図1はコートハンガー式のダイヘッドを示
す断面図である。このダイヘッドは、ダイヘッド本体1
とその両サイドを覆う側板2とからなり、塗料は後部中
央の入口3からマニホールド5を経てスリット6の先端
から吐出するようになっている。そして、洗浄時には、
図示のように、洗浄溶剤をポンプPにより後部中央の入
口3から注入しスリット6の先端から排出する。
【0004】図2は横入れ式のダイヘッドを示す断面図
である。このダイヘッドはダイヘッド本体1とその両サ
イドを覆う側板2とからなり、塗料は一方の側板2に設
けられた入口4からマニホールド5を経てスリット6の
先端から吐出するようになっている。そして、洗浄時に
は、図示のように、洗浄溶剤をポンプPによりダイヘッ
ド側部の入口4から注入しスリット6の先端から排出す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術で述べたようなダイヘッドの洗浄方法では、次のよ
うな問題点がある。 (1)ダイヘッドへの塗料供給方式がコートハンガー式
の場合、マニホールド及びスリットのセンター部は洗浄
されるが、洗浄溶剤の粘性が低いため両端に洗浄溶剤が
十分に供給されず両端部の洗浄が困難となる。この傾向
は塗料の粘性が高いほど顕著である。 (2)ダイヘッドへの塗料供給方式が横入れ式の場合、
マニホールド及びスリットの塗料供給側は洗浄される
が、洗浄溶剤の粘性が低いため他端に洗浄溶剤が十分供
給されず他端の洗浄が困難となる。この傾向は塗料の粘
性が高いほど顕著である。
【0006】このように、塗料の送液用配管を利用し、
そこに洗浄溶剤を注入してスリットの先端から排出する
洗浄方法では、端部の洗浄が十分に行われないため、洗
浄後にダイヘッドを分解して端部の汚れを手作業で洗浄
している。この手作業による洗浄は、ダイヘッド本体が
非常に重いために、分解、組立に長い時間を費やしてし
まうという問題点がある。また、作業自体に危険が伴う
上に、作業中に塗料及び洗浄溶剤が身体に触れるという
問題点もある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、本発明は、ダイヘッド本体におけるスリット先端
部を着脱式ブロックにより閉じた状態とし、この状態で
ダイヘッド側部とスリット先端部のうちの少なくとも何
れかから洗浄溶剤を注入し、ダイヘッド本体内部のマニ
ホールド及びスリットに存在する汚れを塗料の入口から
連続的に押し出すこととしている。そして、このような
洗浄方法を採ることにより、ダイヘッドを分解すること
なく、内部の洗浄を行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施形態について説明する。
【0009】図3はコートハンガー式のダイヘッドの洗
浄を実施している一例を示す断面図である。ダイヘッド
本体1には図の点線で示す位置に着脱式ブロック10が
取り付けられており、この着脱式ブロック10によって
スリット6の先端部が閉じられている。そして、このス
リット先端部を閉じた状態で、洗浄溶剤がポンプP1
より注入用配管11を通って両側の側板2に向けて送ら
れ、各側板2にそれぞれ取り付けられたスプレーノズル
12によってダイヘッド内部に高圧で噴霧され、マニホ
ールド5及びスリット6にある汚れを洗い流した後、後
部中央にある塗料の入口3から排出用配管13を通って
排出される。洗浄溶剤の噴霧形状はどのような形でもよ
いが、楕円形が最も効果的である。
【0010】図4は横入れ式のダイヘッドの洗浄を実施
している一例を示す断面図である。ダイヘッド本体1に
は図の点線で示す位置に着脱式ブロック10が取り付け
られており、この着脱式ブロック10によってスリット
6の先端部が閉じられている。そして、このスリット先
端部を閉じた状態で、洗浄溶剤がポンプP1 により注入
用配管11を通って右側の側板2に向けて送られ、その
側板2に取り付けられたスプレーノズル12によってダ
イヘッド内部に高圧で噴霧され、マニホールド5及びス
リット6にある汚れを洗い流した後、左側の側板2にあ
る塗料の入口4から排出用配管13を通って排出され
る。洗浄溶剤の噴霧形状はどのような形でもよいが、楕
円形が最も効果的である。
【0011】図5はコートハンガー式のダイヘッドの洗
浄を実施している別の例を示す断面図、図6は図5のA
−Aに対応した断面図である。これらの図に示すよう
に、ダイヘッド本体1にはそのスリット先端部を閉じる
状態で着脱式ブロック10が取り付けられている。図6
から分かるように、着脱式ブロック10は、ダイヘッド
本体1のスリット6の先端部を覆って密着状態で閉じる
形状に加工してあり、ネジ14によりダイヘッド本体1
に固定されているため、シール性が高く漏れが生じな
い。そして、ここで使用する着脱式ブロック10は、ダ
イヘッド本体1のスリット6の先端部に通じる液路を有
しており、その途中には液溜まり15が設けられてい
る。この着脱式ブロック10を固定するため、ダイヘッ
ド本体1にはネジ孔がスリット先端部の両側に設けられ
ている。洗浄溶剤は、ポンプP2 より注入用配管16を
通って着脱式ブロック10に送られ、その液溜まり15
からスリット6に向けて噴射される。そして、洗浄溶剤
はスリット6及びマニホールド5にある汚れを洗い流し
た後、後部中央にある塗料の入口から排出用配管13を
通って排出される。
【0012】図7はコートハンガー式のダイヘッドの洗
浄を実施しているさらに別の例を示す断面図である。ダ
イヘッド本体1には着脱式ブロック10が取り付けられ
ており、この着脱式ブロック10によってスリット6の
先端部が閉じられている。そして、タンク20内の洗浄
溶剤は、独立したポンプP1 ,P2 によりそれぞれダイ
ヘッド側部とスリット先端部に供給されるようになって
いる。ポンプP1 により供給される洗浄溶剤は、注入用
配管11を通って両側の側板2に送られ、各側板2にそ
れぞれ取り付けられたスプレーノズル12によってダイ
ヘッド内部に高圧で噴霧され、マニホールド5及びスリ
ット6にある汚れを洗い流した後、後部中央にある塗料
の入口3から排出用配管13を通って排出される。この
例では注入用配管11に三方弁バルブ17が設けられて
いるので切替えが可能である。また、ポンプP2 により
供給される洗浄溶剤は、注入用配管16を通って着脱式
ブロック10に送られ、その液溜まりからスリット6に
向けて噴射される。そして、洗浄溶剤はスリット6及び
マニホールド5にある汚れを洗い流した後、後部中央に
ある塗料の入口3から排出用配管13を通って排出され
る。
【0013】このように、独立したポンプP1 ,P2
よりそれぞれダイヘッド側部とスリット先端部に供給さ
れるようになっており、さらにポンプP1 の注入用配管
11に三方弁バルブ17を取り付けてあることから、こ
のポンプ作動とバルブを切り替えることにより洗浄溶剤
を注入させるタイミングを変更することによって様々な
パターンの洗浄が可能である。選択できる注入パターン
は次の5つである。 (1)ダイヘッド側部両側からの注入 (2)ダイヘッド側部から左右交互に注入 (3)スリット先端部からの注入 (4)ダイヘッド側部両側からの注入+スリット先端部
からの注入 (5)ダイヘッド側部から左右交互に注入+スリット先
端部からの注入
【0014】図8は横入れ式のダイヘッドの洗浄を実施
しているさらに別の例を示す断面図である。ダイヘッド
本体1には着脱式ブロック10が取り付けられており、
この着脱式ブロック10によってスリット6の先端部が
閉じられている。そして、タンク20内の洗浄溶剤は、
独立したポンプP1 ,P2 によりそれぞれダイヘッド側
部とスリット先端部に供給されるようになっている。ポ
ンプP1 により供給される洗浄溶剤は、注入用配管11
を通って右側の側板2に送られ、その側板2に取り付け
られたスプレーノズル12によってダイヘッド内部に高
圧で噴霧され、マニホールド5及びスリット6にある汚
れを洗い流した後、左側の側板2にある塗料の入口4か
ら排出用配管13を通って排出される。また、ポンプP
2 により供給される洗浄溶剤は、注入用配管16を通っ
て着脱式ブロック10に送られ、その液溜まりからスリ
ット6に向けて噴射される。そして、洗浄溶剤はスリッ
ト6及びマニホールド5にある汚れを洗い流した後、左
側の側板2にある塗料の入口4から排出用配管13を通
って排出される。
【0015】このように、独立したポンプP1 ,P2
よりそれぞれダイヘッド側部とスリット先端部に供給さ
れるようになっていることから、このポンプ作動を切り
替えて洗浄溶剤を注入させるタイミングを変更すること
により様々なパターンの洗浄が可能である。選択できる
注入パターンは次の3つである。 (1)ダイヘッド側部からの注入 (2)スリット先端部からの注入 (3)ダイヘッド側部からの注入+スリット先端部から
の注入
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ダイヘッドを分解することなく、内部の洗浄を行うこと
ができ、洗浄時間が大幅に短縮できるため、段取り時間
の短縮化が図れる。また、密閉系での洗浄であるため、
洗浄溶剤が飛散することなく安全な洗浄が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コートハンガー式のダイヘッドを示す断面図で
ある。
【図2】横入れ式のダイヘッドを示す断面図である。
【図3】コートハンガー式のダイヘッドの洗浄を実施し
ている一例を示す断面図である。
【図4】横入れ式のダイヘッドの洗浄を実施している一
例を示す断面図である。
【図5】コートハンガー式のダイヘッドの洗浄を実施し
ている別の例を示す断面図である。
【図6】図5のA−Aに対応した断面図である。
【図7】コートハンガー式のダイヘッドの洗浄を実施し
ているさらに別の例を示す断面図である。
【図8】横入れ式のダイヘッドの洗浄を実施しているさ
らに別の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ダイヘッド本体 2 側板 3 入口 4 入口 5 マニホールド 6 スリット 10 着脱式ブロック 11 注入用配管 12 スプレーノズル 13 排出用配管 14 ネジ 15 液溜まり 16 注入用配管 17 三方弁バルブ P1 ,P2 ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川原 清章 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 4F041 AA11 AB01 BA05 BA60 CA02 4F042 AA22 CC10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイヘッド本体におけるスリット先端部
    を着脱式ブロックにより閉じた状態とし、この状態でダ
    イヘッド側部とスリット先端部のうちの少なくとも何れ
    かから洗浄溶剤を注入し、ダイヘッド本体内部のマニホ
    ールド及びスリットに存在する汚れを塗料の入口から連
    続的に押し出すことを特徴とするダイヘッドの洗浄方
    法。
  2. 【請求項2】 ダイヘッド本体のスリット先端部を覆っ
    て閉じる形状で、ネジによりダイヘッド本体に固定され
    ることを特徴とする着脱式ブロック。
  3. 【請求項3】 ダイヘッド本体のスリット先端部に通じ
    る液路を有する請求項2に記載の着脱式ブロック。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の洗浄方法を実施するた
    めのダイヘッドであって、着脱式ブロックを固定するた
    めのネジ孔をスリット先端部の両側に設けたことを特徴
    とするダイヘッド。
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