JP2000032449A - 画像情報処理装置および方法、並びに提供媒体 - Google Patents

画像情報処理装置および方法、並びに提供媒体

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JP2000032449A
JP2000032449A JP19400898A JP19400898A JP2000032449A JP 2000032449 A JP2000032449 A JP 2000032449A JP 19400898 A JP19400898 A JP 19400898A JP 19400898 A JP19400898 A JP 19400898A JP 2000032449 A JP2000032449 A JP 2000032449A
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signal
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bit rate
data stream
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JP19400898A
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Akira Sugiyama
晃 杉山
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビットレートを平均化する。 【解決手段】 タイミングジェネレータ51は、V-Blan
king信号を検出し、V-Blanking信号が解除されたタイミ
ングに同期して、信号GOP_STARTを発生し、ビットレー
トカウンタ52に出力する。ビットレートカウンタ52
は、信号GOP_STARTに同期してカウンタをリセットし、
ビットレートストリームに含まれる有効な符号量をカウ
ントし、その値を比較部53に出力する。その後、タイ
ミングジェネレータ51は、V-Blanking信号が再度発生
したタイミングに同期して、信号GOP_ENDを発生し、比
較部53に出力する。比較部53は、信号GOP_ENDが入
力されたタイミングに同期して、有効な符号量を示すカ
ウント値と、CPUインタフェース54からのビットレー
トとを比較し、その差を示す信号Stuffing_valueをスタ
ッフィングカウンタ55に出力する。スタッフィングカ
ウンタ55は、差信号Stuffing_valueの値だけカウント
し、その間、信号Stuffing_enableをスイッチ56に出
力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像情報処理装置
および方法、並びに提供媒体に関し、特に、デジタル画
像情報のビットレートを平均化する画像情報処理装置お
よび方法、並びに提供媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年において、デジタル映像信号を記録
媒体に記録したり伝送したりするためのフォーマットが
数種類提供されている。一般に、デジタル映像信号は、
データ量が極めて多いため、これを記録媒体に長時間記
録する場合、圧縮符号化することが必要である。この圧
縮符号化方法の代表的なものとして、MPEG(Moving Pict
ure Image Coding Experts Group)方式が知られてい
る。MPEG方式は、動き補償予測符号化と離散コサイン変
換(DCT:Discrete Cosine Transform)符号化とを組み合
わせたハイブリット方式である。すなわち、まず最初に
ビデオ信号のフレーム間の差分を取ることにより、時間
軸方向の冗長度を落とした後、離散コサイン変換を用い
て空間軸方向の冗長度を落として能率良く符号化が行わ
れる。
【0003】ところで、記録媒体として磁気テープ等の
テープ状記録媒体を用いるビデオテープレコーダにおい
ては、回転ヘッドを用い、テープの走行方向に対して斜
めに傾斜したトラック、いわゆるヘリカルトラックを形
成するように記録がなされるている。このようなヘリカ
ルトラックが記録形成されたテープ状記録媒体を、2倍
速、3倍速、あるいはサーチのように、高速でテープを
走行させる場合、回転ヘッドのテープ状での軌跡の角度
が記録トラックの傾き角度とは異なってくるため、ヘリ
カルトラックに記録された信号の全てを再生することが
できなくなる。すなわち、高速再生時には、各ヘリカル
トラックの一部を走査(トレース)するような再生が行
われる。
【0004】MPEG方式を用いて圧縮符号化を行い、その
データをテープ状記録媒体に記録すると、上述したサー
チ等の高速再生を行った場合、各ヘリカルトラックの一
部しかトレースされないので、再生されたデータを有効
に活用して高品質の再生画像を得ることが困難になる。
【0005】このため、MPEG方式をそのままテープ状記
録媒体の圧縮符号化方式に用いるよりも、高速再生時に
もある程度有効な画像再生が行える圧縮符号化方法を用
いることが好ましい。
【0006】このことを考慮して、先に本願出願人は、
MPEG方式と同様に動き補償予測符号化と離散コサイン変
換符号化とを組み合わせたハイブリット方式であり、マ
クロブロックを単位として、マクロブロック内の全DCT
ブロックの各DC係数をまとめ、また全DCTブロックの各A
C係数の低次成分から高次成分までを、それぞれ次数毎
にまとめて順次配列して、テープ状記録媒体に記録する
ことにより、サーチ等の高速再生時、マクロブロック内
の画像再生に重要な全てのDC係数および低次のAC係数を
再生できるようにした圧縮符号化方式の記録フォーマッ
ト(以下、SXフォーマットと記述する)を提案してお
り、SXフォーマットのデータ構造については、例えば特
願平10−091993号に記述されている。
【0007】ところで、画像データが符号化されたデー
タストリームを任意の伝送路に伝送する場合、ビットレ
ートをその伝送路に適した値に平均化することが必要と
なる。
【0008】従来において、そのビットレートの平均化
は、スタッフィングにより実現されている。ここで、従
来において行われているGOP単位のスタッフィングにつ
いて、図19を参照して説明する。ビットレートを平均
化したいビットストリームには、有効な情報が連続して
存在しているのではなく間隔が存在する。そこで、この
ビットストリームに含まれる有効な情報量を把握するた
めに、1GOP毎にビットストリームは、一旦、メモリに
記憶されて有効な情報量が確認された後、パッキング
(ビットアライン)され、その情報量と目標とするビッ
トレートとが比較され、その差の分(Stuffing長)だけ
スタッフィングビット”0”が付加(スタッフィング)
されて出力される。したがって、目標のビットレートに
平均化されたビットストリームには、有効な情報が連続
して存在する(スタッフィングビットは情報として無意
味であるが、ビットストリームを平均化するための有効
な情報である)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のスタッフィングにおいては、パッキングを実施
するためにメモリが必要であるとともに、パッキング処
理によって生ずる遅延(図19の例では1GOP)が大き
い課題があった。
【0010】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、V-Blanking信号の期間にスタッフィングを
実行することにより、平均化処理によって生ずる遅延を
減少させるものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の画像情
報処理装置は、データストリームに含まれる所定の信号
を検知する検知手段と、データストリームに含まれる有
効な画像情報の量を計測する計測手段と、計測手段が計
測した有効な画像情報の量と所定のビットレートを比較
する比較手段と、比較手段の比較結果に基づいて、検知
手段が検知した所定の信号が存在する期間に、データス
トリームに所定のデータを付加する付加手段とを備える
ことを特徴とする。
【0012】請求項4に記載の画像情報処理方法は、デ
ータストリームに含まれる所定の信号を検知する検知ス
テップと、データストリームに含まれる有効な画像情報
の量を計測する計測ステップと、計測ステップで計測し
た有効な画像情報の量と所定のビットレートを比較する
比較ステップと、比較ステップの比較結果に基づいて、
検知ステップで検知した所定の信号が存在する期間に、
データストリームに所定のデータを付加する付加ステッ
プとを含むことを特徴とする。
【0013】請求項5に記載の提供媒体は、データスト
リームに含まれる所定の信号を検知する検知ステップ
と、データストリームに含まれる有効な画像情報の量を
計測する計測ステップと、計測ステップで計測した有効
な画像情報の量と所定のビットレートを比較する比較ス
テップと、比較ステップの比較結果に基づいて、検知ス
テップで検知した所定の信号が存在する期間に、データ
ストリームに所定のデータを付加する付加ステップとを
含む処理を画像情報処理装置に実行させるコンピュータ
が読み取り可能なプログラムを提供することを特徴とす
る。
【0014】請求項1に記載の画像情報処理装置におい
ては、検知手段が、データストリームに含まれる所定の
信号を検知し、計測手段が、データストリームに含まれ
る有効な画像情報の量を計測し、比較手段が、計測手段
が計測した有効な画像情報の量と所定のビットレートを
比較し、付加手段が、比較手段の比較結果に基づいて、
検知手段が検知した所定の信号が存在する期間に、デー
タストリームに所定のデータを付加する。
【0015】請求項4に記載の画像情報処理方法、およ
び請求項5に記載の提供媒体においては、検知ステップ
で、データストリームに含まれる所定の信号を検知し、
計測ステップで、データストリームに含まれる有効な画
像情報の量を計測し、比較ステップで、計測ステップで
計測した有効な画像情報の量と所定のビットレートを比
較し、付加ステップで、比較ステップの比較結果に基づ
いて、検知ステップで検知した所定の信号が存在する期
間に、データストリームに所定のデータを付加する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
するが、特許請求の範囲に記載の発明の各手段と以下の
実施の形態との対応関係を明らかにするために、各手段
の後の括弧内に、対応する実施の形態(但し一例)を付
加して本発明の特徴を記述すると、次のようになる。
【0017】すなわち、請求項1に記載の画像情報処理
装置は、データストリームに含まれる所定の信号を検知
する検知手段(例えば、図8のタイミングジェネレータ
51)と、データストリームに含まれる有効な画像情報
の量を計測する計測手段(例えば、図8のビットレート
カウンタ52)と、計測手段が計測した有効な画像情報
の量と所定のビットレートを比較する比較手段(例え
ば、図8の比較部53)と、比較手段の比較結果に基づ
いて、検知手段が検知した所定の信号が存在する期間
に、データストリームに所定のデータを付加する付加手
段(例えば、図8のスイッチ56)とを備えることを特
徴とする。
【0018】また、請求項3に記載の画像情報処理装置
は、ビットレートを低下させる低下手段(例えば、図2
の変換部22)をさらに備え、比較手段は、有効な画像
情報の量が所定のビットレートよりも大きい場合、低下
手段を制御する信号を発生することを特徴とする。
【0019】但し勿論この記載は、各手段を記載したも
のに限定することを意味するものではない。
【0020】本発明を適用したビデオカセットレコーダ
の構成について、図1を参照して説明する。はじめにビ
デオカセットレコーダの記録系の構成について説明す
る。シリアルデータ入力部(SDI_IN)1は、ビデオ信号と
オーディオ信号が多重されたシリアル信号SDI Inの入力
を受け付けてパラレル信号に変換し、その入力の位相基
準信号Input Syncをトリガ回路(TG)15に出力するよう
になされている。さらに、入力部1は、変換したパラレ
ル信号からビデオ信号とオーディオ信号を分離して、ビ
デオ信号をSXエンコーダ(SX_ENC)2に出力し、オーディ
オ信号を遅延部(DL)3に出力する。
【0021】SXエンコーダ2は、入力されたビデオ信号
を、SXフォーマットに基づいて圧縮符号化し、符号化し
た信号SX1をECC(Error Correction Coding)エンコーダ
(ECC_ENC)4に出力する。遅延部3は、ビデオ信号がSX
エンコーダ2において符号化される間、対応するオーデ
ィオ信号AU1を遅延してECCエンコーダ4に出力するよう
になされている。
【0022】ECCエンコーダ4は、SXフォーマットで圧
縮符号化されたビデオ信号SX1と非圧縮のオーディオ信
号AU1を入力信号として、誤り訂正符号化を実行し、出
力信号REC DATAをイコライザ(EQ)5に出力する。イコラ
イザ5は、入力された信号REC DATAを記録信号REC RFに
変換して回転ドラム(DRUM)6に供給する。回転ドラム6
は、取り付けられている記録ヘッド(図示せず)に、入
力された記録信号REC RFを供給し、磁気テープ(TAPE)7
に記録させるようになされている。
【0023】次に、ビデオカセットレコーダの再生系の
構成について説明する。回転ドラム6の再生ヘッド(図
示せず)は、磁気テープ7に記録されている磁気信号を
再生して再生信号PB RFをイコライザ5に出力する。イ
コライザ5は、入力された再生信号PB RFに位相等化処
理を施してECCデコーダ(ECC_DEC)8に出力する。ECCデ
コーダ8は、入力された信号PB DATAに対して、誤り訂
正復号(Error CorrectionDecoding)を実行して、再生ビ
デオ信号SXPBと再生オーディオ信号AUPBを分離するとと
もに、圧縮されている再生ビデオ信号SXPBをSXデコーダ
(SX_DEC)9、シリアルデータ出力部(SDTI)10、および
MPEG変換部11に出力し、再生オーディオ信号AUPBを遅
延部12に出力する。
【0024】SXデコーダ9は、入力されたSXフォーマッ
トの再生ビデオ信号SXPBを復号してシリアルデータ出力
部(SDI_OUT)13に供給する。
【0025】MPEG変換部11は、入力された再生ビデオ
信号SXPB(SXフォーマット)をMPEGフォーマットに変換
して、出力部14に出力するようになされている。
【0026】遅延部12は、入力された再生オーディオ
信号AUPBを遅延して、対応する再生ビデオ信号SXPBとの
タイミングを合わせ、オーディオ遅延信号AUDL1乃至AUD
L3として、シリアルデータ出力部13、シリアルデータ
出力部10、またはシリアルデータ出力部14に出力す
る。
【0027】シリアルデータ出力部13は、SXデコーダ
9から入力されたビデオ信号Videooutと遅延部12から
入力された遅延オーディオ信号AUDL1をマッピングし、
シリアル信号として出力するようになされている。
【0028】シリアルデータ出力部10は、ECCデコー
ダ8から入力された再生ビデオ信号SXPB(SXフォーマッ
ト)と遅延部12から入力された遅延オーディオ信号AU
DL2をマッピングし、シリアル信号として、この情報記
録装置と同じようにSXフォーマットで圧縮符号化された
画像情報を処理することができる他の装置(図示せず)
に出力するようになされている。
【0029】シリアルデータ出力部14は、MPEG変換部
11から入力されたMPEGフォーマットのビデオ信号と遅
延部12から入力された遅延オーディオ信号AUDL3をマ
ッピングし、シリアル信号としてMPEGフォーマットの画
像情報を処理することができる他の装置(図示せず)に
出力するようになされている。
【0030】トリガ回路15は、外部から入力される外
部基準信号REF Inから基準信号Reference Syncを抽出
し、抽出した基準信号Reference Sync、または入力部1
から入力された位相基準信号Input Syncのうちの一方の
基準信号に同期して、タイミングパルスを発生して各部
に供給する。システムコントローラ(SYSCON)16、およ
びサーボ回路(SERVO)17は、信号SY_SVを用いて互いに
連携を取りながら、それぞれ制御信号SY_IO,SERVO_IO
を出力して各部を制御するようになされている。
【0031】図2は、MPEG変換部11の詳細な構成を示
している。ECCデコーダ8からMPEG変換部11に入力さ
れたSXストリーム(再生ビデオ信号(SXPB))は、可変長
復号部21、およびヘッダ付加部24に供給される。可
変長復号部21は、可変長符号化されているSXストリー
ムをDCT係数が得られるまで部分的に復号することによ
り、データの境界を明確にし、データの並び替えが可能
な信号STRM1を変換部22に出力するようになされてい
る。
【0032】変換部22は、入力信号STRM1に対して、S
XフォーマットとMPEGフォーマットとの相違点であるデ
ータの並び等を修正する。さらに、変換部22は、スタ
ッフィング部25から供給される制御信号CUTが”1”
である場合、DCT係数の高次の非ゼロ係数を0に置換し
て出力信号STRM2を生成し、それを可変長符号化部23
に出力する。
【0033】可変長符号化部23は、入力信号STRM2の
うちの可変長符号化されていない部分に対して可変長符
号化を施して出力信号STRM3としてヘッダ付加部24に
出力する。
【0034】ここで、可変長復号部21乃至可変長符号
化部23の処理をまとめると、図3に示すようになる。
変換部22に相当する0置換部32は、制御信号CUTに
基づいて、可変長復号部31(可変長復号部21に相当
する)から入力されたDCT係数の高次の非ゼロ係数を0
に置換して、可変長符号化部33に出力する。0に置換
されたDCT係数は、可変長符号化部33(可変長符号化
部23に対応する)において符号化されるが、その符号
量は、0に置換される以前のDCT係数が符号化されてい
た符号量よりも確実に減少している。
【0035】このように、符号化されているデータスト
リームの全てを一旦復号することなく、その一部を復号
し、DCT係数の高次の非ゼロ係数を0に置換するだけ
で、容易に任意のビットレートに変換することができ
る。
【0036】また、高次のDCT係数を0に置換して、そ
の符号系列を再生した場合、0への置換によって生ずる
画像劣化は、人間の視覚特性上分かり難いので、実質的
に、画像の劣化を抑止してビットレートを変換すること
ができる。
【0037】図2に戻る。ヘッダ付加部24は、予め入
力されたSXストリームから、入力信号STRM3のタイミン
グ等を検出し、MPEGで規定されている各種のヘッダ情報
(その詳細については後述する)を作成する。その後、
可変長符号化部23から入力された入力信号STRM3に作
成したヘッダ情報を付加し、出力信号STRM4をスタッフ
ィング部25に出力するようになされている。
【0038】スタッフィング部25は、入力信号STRM4
のGOP(Group Of Picture)単位でのデータ長を計算し、
データ長が所定値に達していない場合、入力信号STRM4
にスタッフィングビット”0”を挿入して、GOP単位の
データ長の平均化を図り、MPEGフォーマットの出力信号
MPEG Streamをシリアルデータ出力部14(図1)に出
力する。反対に、GOP単位のデータ長が所定のデータ長
を越える場合、スタッフィング部25は、制御信号CUT
を”1”にして変換部22に出力する。
【0039】システムコントロールインタフェース26
は、外部CPUからの制御信号SYSCONInterfaceに基づい
て、可変長復号部21乃至スタッフィング部25を制御
するようになされている。
【0040】次に、MPEG変換部11のビットレート変換
処理について、図4のフローチャートを参照して説明す
る。この処理は、可変長復号部21から変換部22にビ
デオ信号STRM1が入力されたときに開始される。
【0041】ステップS1において、変換部22は、可
変長復号部21から信号の入力が終了したか否かを判定
する。信号の入力が終了したと判定された場合、処理を
終了し、信号の入力が終了していないと判定された場
合、ステップS2に進む。ステップS2において、変換
部22は、DCT係数の最高次からの順番を示すパラメー
タN(Nは0乃至63)を0に初期化する。
【0042】ステップS3において、変換部22は、DC
T係数の高次からN個の非ゼロ係数を0に置換して、可
変長符号化部23に出力する。可変長符号化部23は、
入力信号のうちの可変長符号化されていない部分に対し
て可変長符号化を施してヘッダ付加部24に出力する。
ヘッダ付加部24は、入力された信号に、予め作成した
ヘッダ情報を付加してスタッフィング部25に出力す
る。
【0043】ステップS4において、スタッフィング部
25は、ヘッダ付加部24から入力された信号STRM4の
ビットレートが、予め設定されたビットレート以内であ
るか否かを判定する。ビットレートが予め設定されたビ
ットレート以内ではない(設定されたビットレートを超
えている)と判定された場合、ステップS5に進む。ス
テップS5において、スタッフィング部25は、制御信
号CUTを”1”として変換部22に出力する。この制御
信号CUTに対応して、変換部22は、パラメータNを1
だけインクリメントし、ステップS3に戻る。
【0044】その後、ステップS4において、スタッフ
ィング部25に入力された信号STRM4のビットレートが
予め設定されたビットレート以内であると判定されるま
で、ステップS3乃至S5の処理が繰り返され、ステッ
プS4において、スタッフィング部25に出力される信
号のビットレートが予め設定されたビットレート以内で
あると判定された場合、ステップS6に進む。
【0045】ステップS6において、変換部22は、シ
ステムコントローラインタフェース26による制御に基
づいて、パラメータNを1だけデクリメントし、ステッ
プS3に戻る。
【0046】ステップS7において、スタッフィング部
25は、入力された信号STRM4のビットレートが予め設
定されたビットレートに達するまで、信号STRM4にスタ
ッフィングビット”0”を挿入する。なお、このスタッ
フィング処理の詳細については、図8を参照して後述す
る。
【0047】次に、MPEG変換部11のスタートコードエ
ミュレーション防止処理について説明する。この処理
は、主にヘッダ付加部24において実行される。上述し
たように、MPEG変換部11は、SXフォーマットのデータ
をMPEGフォーマットのデータに変換する処理を実行して
おり、SXフォーマットに特有な、例えば、画像編集用の
情報は、MPEGフォーマットには規定されていないので、
この情報はMPEGフォーマットのユーザデータフィールド
に記述されている。このMPEGのユーザデータフィールド
は、他のMPEGのデータフィールドとは異なって、特に規
定が存在せず(フリーフォーマットであり)、任意の情
報を記述できるが、その反面、スタートコードエミュレ
ーションを引き起こす可能性がある。
【0048】ここで、スタートコードエミュレーション
について説明する。MPEGにおいては、各データフィール
ドの先頭を示す特別なデータパターンとして、23ビッ
ト連続する”0”と、それに続く1ビットの”1”との
組み合わせをスタートコードとして規定しており、ユー
ザフィールド以外のデータフィールドにおいては、各フ
ィールドの先頭以外で”0”が23ビット連続すること
を禁止している。しかしながら、ユーザデータフィール
ドにおいては、そこに記述するデータは任意であり、ユ
ーザは、意識的に0が23ビット連続することを避けて
データを記述する必要がある。
【0049】スタートコードエミュレーションとは、ユ
ーザデータフィールドに記載されたデータが、偶然にス
タートコードと一致してしまうことであり、これは、画
像破綻を引き起こす可能性が高い致命的なエラーとな
る。
【0050】そこで、本実施の形態においては、ヘッダ
付加部24が、図5に示すように、ユーザデータフィー
ルドの16ビット毎にマーカビット”1”を挿入して、
スタートコードエミュレーションを防止している。
【0051】図6は、ヘッダ付加部24のスタートコー
ドエミュレーション防止処理を実施する部分の詳細な構
成を示しており、図7は各部の動作タイミングを示して
いる。バッファ41は、ユーザデータフィールドに記述
するユーザデータを記憶しており、図7に示すように、
クロック信号に同期して、ユーザデータを16ビットず
つレジスタ46に供給する。したがって、バッファ41
の容量は、(最大ユーザデータ長/16)から求められ
る値以上の容量が必要である。
【0052】ビットずれ測定部42は、ユーザデータス
タートコード(0x000001B2)に同期してリセットされる4
ビットのカウンタ43、およびカウント値を1ずつ増加
する加算器44から構成され、その出力を制御信号ctと
してデータ選択部47に出力する。レジスタ45は、バ
ッファ41から供給された16ビットのユーザデータを
記憶しており、クロックに同期して、記憶しているユー
ザデータreg1をレジスタ46、およびデータ選択部47
に出力する。レジスタ46は、レジスタ45から入力さ
れた16ビットのユーザデータを記憶し、クロックに同
期して記憶しているユーザデータreg2(1クロックサイ
クル前のreg1と同一のユーザデータ)をデータ選択部4
7に出力する。
【0053】データ選択部47は、レジスタ45から入
力されたユーザデータreg1、およびレジスタ46から入
力されたユーザデータreg2の32ビット幅のユーザデー
タのうちの所定の15ビットを、ビットずれ測定部42
からの制御信号ctの値に基づいて選択し、出力するよう
になされている。例えば、図7の一点鎖線部分に示すよ
うに、制御信号ctの値が3である場合、データ選択部4
7は、32ビット幅のユーザデータd3[1]乃至d2[16]の
うちの15ビットのユーザデータd3[4]乃至d2[2]を選択
し、制御信号ctの値が4である場合(次のクロックサイ
クルでは)、ユーザデータd4[5]乃至d3[3]を選択する。
マーカビット発生部48は、データ選択部47から15
ビットのユーザデータが出力された後、マーカビット”
1”を出力する。
【0054】このように、出力においては、マーカビッ
トを挿入するので、その出力速度は、バッファ41から
の入力速度に比べて遅くなる。すなわち、16回のクロ
ックサイクルに対して15ワードの入力データしか処理
(出力)できない。そこで、バッファ41は、16回の
クロックサイクルに1回の割合で(図7の例では、制御
信号ctが14であるとき)、レジスタ45へのユーザデ
ータの供給を待機するように制御される。
【0055】なお、本実施の形態の場合、ユーザデータ
に占めるマーカビットの割合は、6.25(=1/16)%であ
り、23ビット毎にマーカビットを挿入した場合(4.35
(=1/23)%)と比較すると、1.9%だけユーザデータの伝
送効率が低下する。しかしながら、ビデオ信号全体に占
めるユーザデータフィールドの割合は数百分の一である
ので、ビデオ信号のストリーム全体としては、伝送効率
の低下は十分に抑えられる(それほど低下していない)
ということができる。
【0056】次に、スタッフィング部25のスタッフィ
ング処理について説明する。図8は、スタッフィング部
25の詳細な構成を示している。スタッフィング部25
(図2)に入力されるビットストリーム(図2の出力信
号STRM4に相当する)は、タイミングジェネレータ5
1、ビットレートカウンタ52、および遅延部(DL)57
に供給される。
【0057】タイミングジェネレータ51は、ビットス
トリームに含まれている信号であって、図9に示すよう
に、ビットストリーム中に有効なデータが存在しない区
間を示しており、1フレーム毎に存在するV-Blanking信
号(通常のビデオ信号の1フィールド毎に存在する垂直
帰線期間の信号に対応する)を検出する。そして、タイ
ミングジェネレータ51は、V-Blanking信号が解除され
た(有効なデータが現れた)タイミングに同期して、信
号GOP_STARTを発生し、ビットレートカウンタ52に出
力する。ビットレートカウンタ52は、信号GOP_START
に同期してカウンタをリセットし、ビットレートストリ
ームに含まれる有効な符号量をカウントし、その値を比
較部53に出力する。
【0058】その後、タイミングジェネレータ51は、
V-Blanking信号が再度発生した(有効なデータが消え
た)タイミングに同期して、信号GOP_ENDを発生し、比
較部53に出力する(ここでは、1GOP=1ピクチャと
されている)。
【0059】比較部53は、信号GOP_ENDが入力された
タイミングに同期して、ビットレートカウンタ52から
入力された有効な符号量を示すカウント値と、CPUイン
タフェース(CPU_IF)54(図2のシステムコントローラ
インタフェース26に相当する)に予め設定されている
ビットレートTarget_bit_rateとを比較する。カウント
値がビットレートTarget_bit_rateよりも小さい場合、
比較部3は、その差を示す信号Stuffing_valueをスタッ
フィングカウンタ55に出力する。
【0060】スタッフィングカウンタ55は、入力され
た差信号Stuffing_valueの値だけカウント動作(計時動
作)を実行し、その間、信号Stuffing_enableをスイッ
チ56に出力する。スイッチ56には、遅延部57によ
り、タイミングジェネレータ51乃至スタッフィングカ
ウンタ55の処理に対応する遅延が施されたビットスト
リーム、およびスタッフィングビット”0”が供給され
ており、スイッチ56は、信号Stuffing_enableが入力
されている間、ビットストリームに”0”をスタッフィ
ングする。
【0061】一方、比較部53により、カウント値がビ
ットレートTarget_bit_rateよりも大きいと判定された
場合、比較部53は制御信号CUTに”1”を立てて変換
部22(図2)に出力する。なお、この制御信号CUTに
対応して変換部22は、上述したように、DCT係数の高
次の非0係数を0に置換する。
【0062】このように、本実施の形態においては、映
像信号に含まれるV-Blanking信号が存在する期間にスタ
ッフィングを行うので、パッキングの必要がない。した
がって、パッキングのためのメモリも必要ない。さら
に、パッキングを行わないので、システムディレイを最
小とする(リアルタイム処理を行う)ことが可能であ
る。
【0063】次に、MPEG変換部11のMPEGデータストリ
ーム修正処理について説明するが、その前に、MPEGデー
タストリームの構造について、図10および図11を参
照して説明する。
【0064】MPEGフォーマットにおいては、スライスが
1つの可変長符号系列である。可変長符号系列とは、可
変長符号を復号しなければデータの境界を検出できない
単位である。なお、図中において、個々の可変長符号系
列の境界は、実線で示されており、それ以外の境界は破
線で示されている。
【0065】図10に示すように、データストリームの
最上層であるシーケンス層は、ヘッダ部と複数のGOPか
ら構成されている。GOP層は、ヘッダ部と複数のピクチ
ャから構成されている。ピクチャ層は、ヘッダ部と複数
のスライスから構成されている。さらに、スライス層
は、ヘッダ部と1つ以上のマクロブロックで構成されて
いる。
【0066】シーケンス層、GOP層、ピクチャ層、スラ
イス層、およびマクロブロック層の先頭には、バイト単
位に整列された(バイトアラインされた)識別コードSC
(Start Code)が配される。なお、上述したヘッダ部は、
ヘッダ(header)、拡張データ(extension)、またはユー
ザデータ(extension user data)をまとめて、記述した
ものである。ヘッダ部(ヘッダと拡張データ、またはヘ
ッダとユーザデータ)は、それぞれ可変長符号系列であ
る。
【0067】シーケンス層のヘッダには、画像(ピクチ
ャ)のサイズ(縦横方向の画素数)が記述されており、
GOP層のヘッダには、タイムコード、およびGOPを構成す
るピクチャ数が記述されている。
【0068】スライス層に含まれるマクロブロックは複
数のブロックの集合であり、ブロックの符号系列は、量
子化されたDCT係数の系列を0係数の連続回数(Run)、お
よびその直後の非0係数(Level)を1つの単位として可
変長符号化したものである。マクロブロック、並びにマ
クロブロック内のブロックには、バイトアラインされた
識別コードは付加されない(1つの可変長符号系列では
ない)。
【0069】図11に示すように、マクロブロックは、
画像(ピクチャ)を16画素×16画素の格子状に分割
したものであり、マクロブロックを水平方向に連結した
ものがスライスである。連続するスライスの前のスライ
スの最後のマクロブロックと、次のスライスの先頭のマ
クロブロックとは、連続しており、スライス間のマクロ
ブロックオーバラップを形成することは許されていな
い。
【0070】スライスのピクチャ内の垂直位置(MB Row)
はスライス層のヘッダに記述されており(図11の例で
は、mb_row=3が記述されており)、スライスの先頭のマ
クロブロックの水平位置(MB Column)は、スライス層の
先頭のマクロブロック層に記述されている(図11の例
では、mb_column=2が記述されている)。画像(ピクチ
ャ)内におけるマクロブロックの絶対位置(マクロブロ
ックアドレス)は、画像の水平方向のマクロブロック数
MB Width(シーケンス層のヘッダの画像サイズ(Vertica
l size,Horizontal size)のHorizontal sizeから計算さ
れる)を用いて、次式のように表すことができる。マク
ロブロックアドレス=((MB Row)-1)×(MB Width)+(MB
Column)
【0071】スライス層における先頭から2番目以降の
マクロブロック層には、直前のマクロブロックとのマク
ロブロックアドレスの差が記述されている(図11の例
では、スライス層の2番目のマクロブロック層には差=
+2が、3番目のマクロブロック層には差=+1が、そ
れぞれ記述されている)。あるマクロブロックにマクロ
ブロックアドレスの差として2以上が記述されていた場
合、それは、直前のマクロブロックとそのマクロブロッ
クとの間のマクロブロックがスキップされたことを意味
している。ただし、スライスの先頭および末尾のマクロ
ブロック(図11のmb_column=2のマクロブロックとmb_
column=8のマクロブロック)はスキップすることが禁止
されている。
【0072】上述した規定によれば、スライス層の先頭
のマクロブロック層の水平位置と、次のスライス層の先
頭のマクロブロック層の水平位置の差から、スライス内
のマクロブロックの数を計算することができる。また、
シーケンス層のヘッダに記述された画像サイズ(Vertica
l size,Horizontal size)から、画像内の垂直方向のマ
クロブロックの数(Vertical size)、および水平方向の
マクロブロック数(Horizontal size)を計算することが
できる。このように、符号系列の一部、それもスタート
コードの近傍を復号するだけで、GOPのピクチャ数、画
像内のマクロブロック構成、およびスライス内のマクロ
ブロック数といったデータストリームの骨格を知ること
ができる。
【0073】次に、MPEGデータストリーム修正処理につ
いて説明する。例えば、図12(A)に示すように、スラ
イス層の5番目のマクロブロック層にエラーが混入して
いた場合、そのマクロブロック層の復号は不可能であ
り、同じ可変長符号系列内のそれより後の6番目乃至9
番目のマクロブロック層の復号も不可能となる。しかし
ながら、9番目のマクロブロックに続くスタートコード
(スライススタートコード(SSC))は、バイトアライン
されているため、可変長符号を復号することなく、4バ
イトのパターンマッチングを行うだけで検出される。し
たがって、このスライススタートコード以降のマクロブ
ロックは復号することができる。
【0074】このスライススタートコードに続くヘッダ
を復号して垂直位置MB Rowを取得し、これに続く先頭マ
クロブロックの最初の符号を復号して水平位置MB Colum
nを取得して、そのマクロブロックのマクロブロックア
ドレスを得ることができる。このマクロブロックアドレ
スから、途中のマクロブロックで復号不能となったスラ
イスの先頭マクロブロックのマクロブロックアドレスを
減算すれば、途中のマクロブロックで復号不能となった
スライスに含まれるマクロブロックの総数が得られる。
さらに、この総数から復号不能になる以前に正しく復号
できたマクロブロックの数を減算すれば、復号できなか
ったマクロブロックの数を得ることができる。
【0075】また、例えば、復号できないマクロブロッ
クに連続して、シーケンスヘッダコード(SHC)、グルー
プスタートコード(GSC)、またはピクチャスタートコー
ド(PSC)が存在するか、もしくは、復号できないマクロ
ブロックに連続してシーケンスエンドコード(SEC)が存
在する場合、途中のマクロブロックで復号不能となった
スライスで画像が完結しているはずである。そこで、適
宜に、各層のヘッダ部のスタートコードの近傍を復号し
てGOPのピクチャ数、画像内のマクロブロック構成、お
よびスライス内のマクロブロック数を取得し、この全マ
クロブロック数から、スライスの先頭マクロブロックの
マクロブロックアドレスの値、および復号不能となる以
前に正しく復号できたマクロブロックの数を減算すれ
ば、復号できなかったマクロブロックの数を得ることが
できる。
【0076】具体的な計算は、以下の通りである。例え
ば、途中のマクロブロックで復号不能となったスライス
の先頭マクロブロックの垂直位置MB Rowが”3”であ
り、そのスライスの先頭マクロブロックの水平位置MB C
olumnが”2”であり、復号できないマクロブロックに
続くスライス層のヘッダに記述された垂直位置MB Row
が”3”であり、それに続く先頭マクロブロックの水平
位置MB Columnが”11”である場合、復号不能となっ
たマクロブロックを含むスライス内のマクロブロック数
は、”9”(=11−2)である。そのうちの4番目の
マクロブロックまで正しく復号できたとすると、復号で
きなかったマクロブロックの数は5となる。
【0077】このような正しく復号されなかったマクロ
ブロックをMPEGのシンタックスを守る所定のマクロブロ
ックに置換することが、MPEGデータストリ−ム修正処理
である。所定のマクロブロックとしては、例えば、ブラ
ック(輝度信号が0x10であり、色差信号が0x80である)
マクロブロック、発生する符号量が最も少ないグレー
(輝度信号、および色差信号が0x80である)マクロブロ
ック、または平坦な図柄のマクロブロックが考えられ
る。
【0078】図12乃至図16は、正しく復号されなか
ったマクロブロックを所定のマクロブロックに置換する
方法を示している。例えば、図12(A)に示すように、
スライス層の先頭から5番目のマクロブロックにエラー
が混入していた場合、図12(B)に示すように、5番目
乃至9番目のマクロブロックを所定のマクロブロックに
置換することができる。または、図12(C)に示すよう
に、5番目乃至8番目のマクロブロックをスキップして
9番目のマクロブロックを所定のマクロブロックに置換
することができる。あるいは、図12(D)に示すよう
に、5番目および9番目のマクロブロックを所定のマク
ロブロックに置換して、6番目乃至8番目のマクロブロ
ックをスキップすることができる。さらに、図12(E)
に示すように、1番目乃至9番目のマクロブロックを所
定のマクロブロックに置換することができる。または、
図12(F)に示すように、1番目および9番目のマクロ
ブロックを所定のマクロブロックに置換して、2番目乃
至8番目のマクロブロックをスキップすることができ
る。
【0079】図13(A)に示すように、スライス層のヘ
ッダにエラーが混入していた場合、図13(B)に示す例
では、そのスライス層のスタートコードを除く全てのデ
ータが置換されている。図14(A)に示すように、ピク
チャ層のヘッダにエラーが混入していた場合、図14
(B)に示す例では、そのピクチャ層のスタートコードを
除く全てのデータが置換されている。図15(A)に示す
ように、GOP層のヘッダにエラーが混入していた場合、
図15(B)に示す例では、そのGOP層のスタートコードを
除く全てのデータが置換されている。図16(A)に示す
ように、シーケンス層のヘッダにエラーが混入していた
場合、図16(B)に示す例では、そのシーケンス層のス
タートコードを除く全てのデータが置換されている。ま
た、図16(C)に示す例では、そのシーケンス層のシー
ケンススタートコード(SSC)がシーケンスエンドコード
(SEC)に置換されている。
【0080】図17は、MPEG変換部11のMPEGデータス
トリーム修正処理を実行する部分の構成例を示してい
る。可変長復号部61は、図2の可変長復号部21に相
当し、メモリ62、置換区間制御部63、マクロブロッ
ク(MB)係数系列発生部64、およびスイッチ65は、図
2の変換部22に相当し、可変長符号化部66は、図2
の可変長符号化部23に相当する。
【0081】可変長復号部61は、入力されたデータス
トリームを復号し、ヘッダとマクロブロックの単位に分
割してメモリ62に出力する。したがって、可変長復号
部61には、スタートコードを検出し、ヘッダを解読し
て、RunとLevelにまで復号できる能力が必要であるが、
DCT係数の系列まで復号する能力は必要ない。
【0082】また、可変長復号部61は、入力されたデ
ータストリーム中のエラー(復号不能なエラーマクロブ
ロック)を検出して置換区間制御部63に通知するよう
になされている。さらに、可変長復号部61は、解読し
たヘッダに記述されている各種パラメータ(画像のサイ
ズ、垂直位置MB Row、水平位置MB Column、および復号
済みマクロブロック数等)を置換区間制御部63および
可変長符号化部66に出力する。
【0083】置換区間制御部63は、可変長復号部61
からのエラー通知と各種パラメータに基づいて、異常箇
所を判断してマクロブロックを置換する区間を決定し、
決定結果に対応してマクロブロック係数系列発生部6
4、およびスイッチ65を制御する。
【0084】マクロブロック係数系列発生部64は、エ
ラーマクロブロックと置換するマクロブロックの係数系
列を発生する。例えば、ブラックのマクロブロックに置
換する場合、イントラマクロブロックとして、輝度信号
ブロックに0x10、色差信号ブロックに0x80の係数系列が
発生される。また、最も発生符号量が少ないグレーのマ
クロブロックに置換する場合、イントラマクロブロック
として、輝度信号ブロック、および色差信号ブロックに
0x80の係数系列が発生される。さらに、任意の図柄のマ
クロブロックに置換する場合、前後の影響を受けないイ
ントラマクロブロックとし、DC成分だけで構成される平
坦な図柄が発生される。
【0085】スイッチ65は、メモリ62から供給され
るヘッダの符号系列、およびマクロブロックの係数系
列、またはマクロブロック係数系列発生部64から供給
される置換用のマクロブロックの係数系列を、置換区間
制御部63による制御に基づいて切り換え、可変長符号
化部66に出力する。
【0086】可変長符号化部66は、入力された係数系
列を符号化して出力する。なお、このとき、メモリ62
から入力されたヘッダは、既に符号化されているのでそ
のまま流用される。
【0087】図18は、MPEG変換部11のMPEGデータス
トリーム修正処理を実行する部分の他の構成例を示して
いる。同図において、可変長符号部61、置換区間制御
部63、およびスイッチ65は、図17に示した構成と
同様であるので、その説明は省略する。
【0088】メモリ72は、ヘッダ毎、およびマクロブ
ロック毎に分割された符号系列を記憶する。マクロブロ
ック符号系列発生部74は、置換用マクロブロックの符
号系列を発生する。例えば、ブラックやグレイのイント
ラマクロブロック、単純フレーム間予測であって符号化
不要である(DCT係数を持たない)Pピクチャ用マクロ
ブロック、または1つ前のマクロブロックと予測方向と
動きベクトルが同じである符号化不要のBピクチャ用マ
クロブロックが予め記憶されており、可変長復号部61
から入力されるパラメータに対応して、これらの置換用
マクロブロックの符号系列がスイッチ65に供給され
る。
【0089】マクロブロック(MB)パッキング部76は、
スイッチ65から入力される符号系列(メモリ72から
供給された符号系列、またはマクロブロック符号系列発
生部74から供給された符号系列)をパッキングして
(8ビットにビットアレイして)出力する。
【0090】図17に示した実施の形態の図18に示し
た実施の形態に対する優位性は、以下の通りである。す
なわち、メモリ72(図18)は、復号される前の、圧
縮された符号系列を記憶するので、係数系列を記憶する
メモリ62よりも、その容量は小さいものでよい。ただ
し、マクロブロックの符号系列とともに、その符号長を
記憶する必要がある。また、マクロブロック単位の符号
系列のパッキングを行うだけなので、再符号化部76
(図18)は、符号化を行う可変長符号化部66(図1
7)よりも、その回路の規模が圧倒的に小さい。マクロ
ブロック符号系列発生部74は、単純フレーム間予測で
あって符号化不要であるPピクチャ用マクロブロック、
または1つ前のマクロブロックと予測方向と動きベクト
ルが同じである符号化不要のBピクチャ用マクロブロッ
ク(スキップされるマクロブロック)を供給できるの
で、実質上、エラーマクロブロック部分をフリーズさせ
て補正することができる。
【0091】なお、上述したMPEGデータストリーム修正
処理は、可変長符号の復号、および再符号化を実行する
ものの、量子化や逆量子化を経ないので、エラーに関係
しない箇所のマクロブロックの画質の劣化は発生しな
い。
【0092】また、上記各処理を行うコンピュータプロ
グラムは、磁気ディスク、CD-ROM等の情報記録媒体より
なる提供媒体のほか、インターネット、デジタル衛星な
どのネットワーク提供媒体を介してユーザに提供するこ
とができる。
【0093】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の画像情
報処理装置、請求項4に記載の画像情報処理方法、およ
び請求項5に記載の提供媒体によれば、有効な情報量と
所定のビットレートを比較し、その差に基づいて、所定
に信号が存在する期間に、データストリームにスタッフ
ィングビットを付加することにより、平均化処理によっ
て生ずる遅延を減少させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したビデオカセットレコーダの構
成を示すブロック図である。
【図2】図1のMPEG変換部11の詳細な構成を示すブロ
ック図である。
【図3】MPEG変換部11の処理を説明する図である。
【図4】MPEG変換部11のビットレート変換処理を説明
するフローチャートである。
【図5】MPEG変換部11のスタートコードエミュレーシ
ョン防止処理を説明する図である。
【図6】図2のヘッダ付加部24のスタートコードエミ
ュレーション防止処理に関わる部分の構成を示すブロッ
ク図である。
【図7】MPEG変換部11のスタートコードエミュレーシ
ョン防止処理を説明する図である。
【図8】スタッフィング部25の詳細な構成を示すブロ
ック図である。
【図9】スタッフィング部25のスタッフィング処理を
説明するフローチャートである。
【図10】MPEGフォーマットのデータ構造を説明する図
である。
【図11】MPEGフォーマットのデータ構造を説明する図
である。
【図12】MPEG変換部11のMPEGデータストリーム修正
処理を説明する図である。
【図13】MPEG変換部11のMPEGデータストリーム修正
処理を説明する図である。
【図14】MPEG変換部11のMPEGデータストリーム修正
処理を説明する図である。
【図15】MPEG変換部11のMPEGデータストリーム修正
処理を説明する図である。
【図16】MPEG変換部11のMPEGデータストリーム修正
処理を説明する図である。
【図17】MPEG変換部11のMPEGデータストリーム修正
処理に関わる部分の構成の一例を示すブロック図であ
る。
【図18】MPEG変換部11のMPEGデータストリーム修正
処理に関わる部分の構成の他の一例を示すブロック図で
ある。
【図19】従来のスタッフィングを説明する図である。
【符号の説明】
11 MPEG変換部, 21 可変長復号部, 22 変
換部, 23 可変長符号化部, 24 ヘッダ付加
部, 25 スタッフィング部, 26 システムコン
トロールインタフェース, 51 タイミングジェネレ
ータ, 52 ビットレートカウンタ, 53 比較
部, 54 CPUインタフェース, 55スタッフィン
グカウンタ, 56 スイッチ, 57 遅延部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C053 FA20 FA21 FA23 GB05 GB06 GB07 GB08 GB15 GB17 GB23 GB26 GB37 KA01 KA20 KA24 LA06 5C059 KK21 KK22 KK26 KK40 MC21 MC26 MC31 MC32 MC34 ME01 PP04 RF09 RF17 RF18 SS02 SS11 SS12 SS20 TA41 TA43 TA49 TA57 TA60 TB03 TC18 TC19 TC37 TD07 TD11 UA02 UA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像情報が符号化されたデータストリー
    ムのビットレートを平均化する画像情報処理装置におい
    て、 前記データストリームに含まれる所定の信号を検知する
    検知手段と、 前記データストリームに含まれる有効な前記画像情報の
    量を計測する計測手段と、 前記計測手段が計測した前記有効な画像情報の量と所定
    のビットレートを比較する比較手段と、 前記比較手段の比較結果に基づいて、前記検知手段が検
    知した前記所定の信号が存在する期間に、前記データス
    トリームに所定のデータを付加する付加手段とを備える
    ことを特徴とする画像情報処理装置。
  2. 【請求項2】 前記所定の信号は、V-Blanking信号であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の画像情報処理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ビットレートを低下させる低下手段
    をさらに備え、 前記比較手段は、前記有効な画像情報の量が前記所定の
    ビットレートよりも大きい場合、前記低下手段を制御す
    る信号を発生することを特徴とする請求項1に記載の画
    像情報処理装置。
  4. 【請求項4】 画像情報が符号化されたデータストリー
    ムのビットレートを平均化する画像情報処理方法におい
    て、 前記データストリームに含まれる所定の信号を検知する
    検知ステップと、 前記データストリームに含まれる有効な前記画像情報の
    量を計測する計測ステップと、 前記計測ステップで計測した前記有効な画像情報の量と
    所定のビットレートを比較する比較ステップと、 前記比較ステップの比較結果に基づいて、前記検知ステ
    ップで検知した前記所定の信号が存在する期間に、前記
    データストリームに所定のデータを付加する付加ステッ
    プとを含むことを特徴とする画像情報処理方法。
  5. 【請求項5】 画像情報が符号化されたデータストリー
    ムのビットレートを平均化する画像情報処理装置に、 前記データストリームに含まれる所定の信号を検知する
    検知ステップと、 前記データストリームに含まれる有効な前記画像情報の
    量を計測する計測ステップと、 前記計測ステップで計測した前記有効な画像情報の量と
    所定のビットレートを比較する比較ステップと、 前記比較ステップの比較結果に基づいて、前記検知ステ
    ップで検知した前記所定の信号が存在する期間に、前記
    データストリームに所定のデータを付加する付加ステッ
    プとを含む処理を実行させるコンピュータが読み取り可
    能なプログラムを提供することを特徴とする提供媒体。
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