JP2000031069A - サンプルホルダー回転機構及びこの機構を備える真空薄膜成膜装置 - Google Patents

サンプルホルダー回転機構及びこの機構を備える真空薄膜成膜装置

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JP2000031069A
JP2000031069A JP20177998A JP20177998A JP2000031069A JP 2000031069 A JP2000031069 A JP 2000031069A JP 20177998 A JP20177998 A JP 20177998A JP 20177998 A JP20177998 A JP 20177998A JP 2000031069 A JP2000031069 A JP 2000031069A
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Hiroaki Ishii
宏明 石井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】真空室を高真空に保持したままで、半導体光デ
バイスにおける光入射端面および光出射端面に高い品質
の薄膜を形成できるようにする真空薄膜成膜装置の提供
にある。 【解決手段】成膜用プロセスガスの内の一つである窒素
ガスを反転用ガス吹き付け管2経由で反転用ガス吹き付
け羽根8に吹き付け、サンプルホルダー6を反転させる
サンプルホルダー回転機構を備える。このサンプルホル
ダー回転機構を備えることにより、電動モーターを用い
ることなく、CVD真空チャンバー1を真空に保持したま
まサンプルホルダー6を反転できる。この真空薄膜成膜
装置では、光入射端面に薄膜を成膜する工程に続いて、
真空室を高い真空度に保持したままサンプルホルダー6
を窒素ガスで回転させ、光出射端面に薄膜を成膜でき
る。この薄膜成膜工程では、真空室を大気に晒らさず、
電動モーターの影響も受けないから、成膜された薄膜の
品質は非常に高いものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光変調器等の素子
における複数の面(例えば、光変調器における光入射端
面及び光出射端面)に薄膜を形成するのを容易にする装
置に関し、特にプラズマCVD装置などの真空薄膜成膜装
置および真空薄膜成膜装置におけるサンプルホルダーを
反転させる機構に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体光デバイスとしては、光変調器、
LED、光アンプ、などが実用化されている。半導体光デ
バイスでは、端面保護、反射率制御などの目的で光入射
端面および光出射端面に絶縁性の薄膜を形成することが
多い。半導体光デバイスにおける光入射端面および光出
射端面は光軸に直交する平面であり、通常のデバイスで
は互いに平行である。
【0003】図6は、従来のプラズマCVD装置における
真空チャンバー(真空室)内の構成を概念的に示す図で
ある。本図において、符号1は CVD真空チャンバー、符
号3は成膜用プロセスガス導入部、符号4は上部電極、符
号5は下部電極、符号30はサンプルホルダー、符号30aは
サンプル設定凹部である。
【0004】図6の従来のプラズマCVD装置で光変調器
の端面に薄膜を形成するには、一方の端面を上側に向け
て光変調器をサンプル設定凹部30aに収容することによ
り、該光変調器をサンプルホルダー30に搭載し、このCV
D真空チャンバー1の真空度を上げ、高真空のCVD真空チ
ャンバー1に成膜ガスを導入し、該成膜ガスの成分でな
る薄膜を光変調器の一方の端面に形成し、次にCVD真空
チャンバー1の真空度を大気圧にまで一旦下げ、光変調
器をCVD真空チャンバー1から取り出し、サンプル設定凹
部30aに収容されている光変調器の上下を反転し、光変
調器をCVD真空チャンバー1内へ再び配置し、CVD真空チ
ャンバー1の真空度を再度上げ、高真空のCVD真空チャン
バー1に成膜ガスを導入し、該成膜ガスの成分でなる薄
膜を光変調器の他方の端面に形成していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来の真空薄膜
成膜装置では、光変調器などの半導体光デバイスにおけ
る光入射端面および光出射端面に薄膜を形成するには、
真空室が高真空に設定されている成膜工程の途中で、そ
の真空室の気圧を一旦大気圧に戻し、大気圧下で半導体
光デバイスの上下を反転し、真空室の真空度を再び上げ
るという操作を要する。その真空室の圧力を高真空から
大気圧に戻し、再び高真空にまで下げるには通常30分
程度の時間を要する。
【0006】サンプルホルダーのサンプル収容部を図5
におけるサンプル設定孔9の如くに貫通孔にし、一方の
端面に成膜した後にサンプルホルダーを180度回転させ
れば、サンプル収容部内の半導体光デバイスを上下反転
できるから、成膜工程の途中で真空室の気圧を大気圧に
戻すことなく半導体光デバイスの両端面に成膜できる。
ところが、サンプルホルダーの反転を電動モーターで行
うとすると、次のような支障があり、採用できない。
【0007】電動モーターを真空室の外に設置して、該
電動モーターの回転力を真空室の壁を貫通する機械軸で
真空室の内部に伝導する構造を採ると、その壁の部分に
おける気密保持が困難であり、有毒な成膜ガスが真空室
から外部へ漏れたり、或いは真空室の真空度を高く上げ
るのが困難であって、高品質の薄膜を形成できなかった
りする。
【0008】また、電動モーターを真空室の内部に設け
る構造を採ると、電動モーターの構成物から真空中に微
量な物質が揮発し、真空室の真空度を高めるのを困難に
したり、或いはその微量物質が薄膜に混入し、または微
量物質が成膜用プロセスガスと反応し、ひいては薄膜の
品質の劣化を招き易い。また、成膜用プロセスガスが発
火性であれば、電動モータの火花が成膜用プロセスガス
に引火し、爆発を起こす危険がある。
【0009】そこで、本発明の目的は、半導体光デバイ
ス等の素子をサンプルホルダーに搭載し、サンプルホル
ダーに搭載した状態でその素子を真空室に配置し、その
真空室を真空にし、成膜用プロセスガスをその真空室に
供給し、その素子の表面に薄膜を成膜する真空薄膜成膜
装置において、その真空室を高真空に保持したままで、
即ち成膜工程の途中で真空室を一旦大気に晒すことな
く、該素子における2つの面(例えば、光変調器におけ
る光入射端面および光出射端面)に高い品質の薄膜を形
成できるようにするサンプルホルダー回転機構及び真空
薄膜成膜装置の提供にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに本発明は次の手段を提供する。
【0011】半導体光デバイスなどの素子をサンプル
ホルダーに搭載して真空室に配置し、該真空室に成膜ガ
スを導入し、該成膜ガスの成分でなる薄膜を該素子に形
成する真空薄膜成膜装置に備えられて該サンプルホルダ
ーを回転する機構において、該成膜ガスの内の少なくと
も一種類を前記真空室に吹き出す管と、該管から吹き出
す該ガスの流れを受ける羽根と、該羽根が該ガスの流れ
から受ける力を該サンプルホルダーの回転軸に回転力と
して伝える伝達手段とを備えてなるサンプルホルダー回
転機構。
【0012】前記伝達手段は前記羽根を前記回転軸に
固定する手段でなり、前記管のガス吹き出し口から吹き
出す該ガスの流れが該羽根に当たるガス吹き付け部は前
記回転軸の軸心から一定の長さだけ離れていることを特
徴とする前記に記載のサンプルホルダー回転機構。
【0013】 前記回転軸に固定してある楕円カム
と、バネの弾力で付勢されて該楕円カムを挟持する機構
とを備え、前記バネの弾力は、前記羽根が前記ガスの流
れから受ける力と前記一定の長さとの積で定まる回転モ
ーメントが前記楕円カムを回転させ、且つ該ガスの流れ
が停止したときは該楕円カムの回転を停止させるだけの
力で前記楕円カム挟持機構を付勢することを特徴とする
前記又はに記載のサンプルホルダー回転機構。
【0014】半導体光デバイスなどの素子をサンプル
ホルダーに搭載して真空室に配置し、該真空室に成膜ガ
スを導入し、該成膜ガスの成分でなる薄膜を該素子に形
成する真空薄膜成膜装置において、該成膜ガスの内の少
なくとも一種類を前記真空室に吹き出す管と、該管から
吹き出す該ガスの流れを受ける羽根と、該羽根が該ガス
の流れから受ける力を該サンプルホルダーの回転軸に回
転力として伝える伝達手段と、該サンプルホルダーに回
転力を与えるときだけ該管に該成膜ガスを供給するガス
供給制御手段とを備えてなり、前記管は、前記薄膜とな
る成分として前記素子の表面に前記成膜ガスを供給する
成膜ガスの導入管とは別に設けてあることを特徴とする
真空薄膜成膜装置。
【0015】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を挙げ、
本発明を一層詳しく説明する。
【0016】図1は本発明の一実施の形態であるプラズ
マCVD装置における真空チャンバー(真空室)内の構成
を概念的に示す図、図2はそのプラズマCVD装置におけ
るサンプルホルダー回転機構を概念的に示す平面図、図
3は個別素子化された光変調器の一例を示す斜視図、図
4は図3の如くに個別素子化される前のバー状素子を示
す斜視図(A)、6本のそのバー状素子を密着させて並べ
た状態を示す斜視図(B)、及びサンプルホルダー6の
サンプル設定孔9に図4(B)の6本のバー状素子を収容
した状態を示す平面図(C)、図5は図1のプラズマCVD
装置におけるサンプルホルダー回転機構を一層具体的に
示す斜視図である。
【0017】これらの図において、符号1はCVD真空チ
ャンバー、符号2は反転用ガス吹き付け管、符号3は成
膜用プロセスガス導入部、符号4は上部電極、符号5は
下部電極、符号6サンプルホルダー、符号7,7a,7b,7c,7
dは軸、符号8は反転用ガス吹き付け羽根、符号8aは反
転用ガス吹き付け部、符号9はサンプル設定孔、符号1
0,11,12,13,14,15はバー状素子、符号20は押え板、符号
21はバネ、符号40は楕円カム押え板、符号41,42は案内
軸、符号43,44はバネ、符号45は楕円カム、符号46,47は
ブロック、符号50は平板、符号51,52は支え板、符号aは
素子(ここでは)光変調器、符号a1は素子aの光入射端
面、符号a2は素子aの光出射端面である。
【0018】成膜用プロセスガス導入部3からCVD真空
チャンバー1に導入される成膜用プロセスガス(前述の
成膜ガスに相当)は、例えばモノシラン、アンモニア及
び窒素の混合ガスである。下部電極5にはヒーターが内
臓されている。交流電圧が掛けられる上部電極4と下部
電極5との間ににはプラズマが発生する。下部電極5内
のヒーターによる熱及びそのプラズマで成膜用プロセス
が分解反応を起こし、その分解反応により成膜用プロセ
スの成分が、サンプルホルダー6に搭載されたサンプル
(ここでは光変調器)の上面に堆積し、絶縁性の薄膜と
なる。
【0019】図5に示すサンプルホルダー回転機構は、
図1に示すCVD真空チャンバー1内に収容される。図1及び
図2ではサンプルホルダー回転機構は概念的に示してあ
るから、詳しい構成を明らかにするために図5に詳細図
を示している。
【0020】図1乃至図5に示すプラズマCVD装置の特徴
は、成膜用プロセスガスの内の一つである窒素ガスを反
転用ガス吹き付け管2経由で反転用ガス吹き付け羽根8
に吹き付け、サンプルホルダー6を反転させるサンプル
ホルダー回転機構を備えることである。このサンプルホ
ルダー回転機構を備えることにより、このプラズマCVD
装置では、電動モーターを用いることなく、CVD真空チ
ャンバー1を真空に保持したままサンプルホルダー6を
反転できる。
【0021】図1乃至図5に示すプラズマCVD装置では、
サンプルホルダー6の反転に利用する駆動力を成膜用プ
ロセスガスの内の一つの推力から得ているから、形成さ
れる薄膜に不純物が混入する虞がなく、またCVD真空チ
ャンバー1内の電動モーターを駆動力元としないから、
CVD真空チャンバー1内に電動モーターから微少物質が
揮発して、その微量物質が薄膜に混じる虞もない。さら
に、CVD真空チャンバー1の内外を機械伝動軸で連結す
ることもないから、CVD真空チャンバー1の壁材と機械
伝動軸との間の気密性の不足に起因して、CVD真空チャ
ンバー1の真空度を上げるのに障害が生ずることもない
し、成膜用プロセスガスがCVD真空チャンバー1外に漏
れる虞もない。
【0022】次に、図5を参照して、本実施の形態にお
けるサンプルホルダー回転機構を一層詳しく説明する。
図5に平板50として示す部材は、CVD真空チャンバー1の
壁材を兼ねる部材又はこの壁材に固着されたものであ
り、支え板51,52を互いに平行に保持するための手段で
ある。平板50は、図5では平らな部材として描いてある
が、実際には下部電極5を設ける空間を確保するために
部分的に窪んでいる。図5の構成では単に支え板51,52
を平行に保持する手段の必要性から平板50を設けたが、
支え板51及び52をそれぞれCVD真空チャンバー1の壁材に
に固着すれば、平板50は省略しても差し支えない。
【0023】上部電極4及び下部電極5はサンプルホル
ダー6を間に置いて配置されており、サンプルホルダー
6は上部電極4及び下部電極5の間で回転可能である。
反転用ガス吹き付け管2は成膜用プロセスガス導入部3
と同じ成膜用プロセスガス供給タンクに接続されてい
る。このプラズマCVD装置には、反転用ガス吹き付け管2
から反転用ガスを吹き出し又は反転用ガス吹き付け管2
から吹き出す反転用ガスを停止させる反転用ガス供給制
御装置を備えている。この反転用ガス供給制御装置は、
その成膜用プロセスガス供給タンクと反転用ガス吹き付
け管2との間に設けてあるバルブの開閉を制御し、成膜
工程の進捗に応じて反転用ガスの制御をする。
【0024】軸7a,7b,7c,7dは図1、図2では1つの符
号7で代表して示してあるものであり、中心線は共通で
ある。軸7a,7b,7c,7dは、支え板51,52で支えられ、自
在に回転する。軸7a,7b,7cは一体である。軸7aには楕円
カム45が同軸に固定されている。軸7b,7cには反転用ガ
ス吹き付け羽根8が固着されている。軸7cの片端及び軸
7dの片端はサンプルホルダー6に固定されている。かく
して、楕円カム45、反転用ガス吹き付け羽根8及びサン
プルホルダー6は一体として軸7a,7b,7c,7dを中心にし
て、支え板51,52に支えられて回転する。
【0025】ブロック46,47は一体的に固着されてお
り、ブロック47は平板50に固着されている。楕円カム45
は、低摩擦係数の滑らかな表面を持つプラスチックでな
り、ブロック46の上面と楕円カム押え板40との間にあ
る。案内軸41,42はブロック46に立設されている。楕円
カム押え板40は、2つの貫通孔を有している。案内軸4
1,42は、楕円カム押え板40におけるこれら貫通孔に摺
動自在に嵌められている。バネ43,44は、案内軸41,42
で案内され、楕円カム押え板40をブロック46側に引張っ
ている。楕円カム押さえ板40は、バネ43,44の弾力でブ
ロック46側に寄る方向に付勢されており、ブロック46と
の間に楕円カム45を挟持している。
【0026】サンプルホルダー6を反転させようとする
とき、成膜用プロセスガスの内の1つである窒素ガス供
給路のバルブを反転用ガス供給制御装置で開き、反転用
ガス吹き付け管2から下方に向けて吹き出す。反転用ガ
ス吹き付け管2から下方に向けて吹き出すガスが反転用
ガスとなる。
【0027】反転用ガス吹き付け部8aは反転用ガス吹き
付け羽根8の端の円形領域であり、反転用ガス吹き付け
管2の軸線を延長した位置にある。反転用ガスが反転用
ガス吹き付け部8aに吹き付けられると、そのガスの推力
の反力により、反転用ガス吹き付け羽根8には回転力が
生じ、軸7a,7b,7c,7dを回転させる。
【0028】反転用ガス供給制御装置で短時間だけ反転
用ガスを吹き出し、軸7a,7b,7c,7dを150度程度回転さ
せ、反転用ガスの吹き出しを停止すると、軸7a,7bには
楕円カム45が固定されているから、軸7a,7b,7c,7dは180
度だけ回転し、停止する。従って、サンプルホルダー6
は、反転して停止する。
【0029】サンプルホルダー6にはサンプル設定孔9
が設けてある。サンプル設定孔9はサンプルホルダー6
を貫通する孔である。このサンプル設定孔9内に図4
(C)に示すようにバー状素子10〜15が搭載されてい
る。バー状素子10〜15には押え板20が当接され、押え板
20はバネ21で押されいる。バネ21は、サンプル設定孔9
の1つの縁と押え板20との間にある板バネであり、その
弾力により押え板20を介してバー状素子10〜15をサンプ
ル設定孔9内に保持している。
【0030】バー状素子10〜15は、光入射端面a1を上側
に、光出射端面a2を下側に向け、サンプル設定孔9に設
定される。この状態でサンプルホルダー6に搭載された
バー状素子10〜15は、CVD真空チャンバー1内に収容され
る。CVD真空チャンバー1を薄膜の成膜に適した真空度ま
で減圧し、成膜用プロセスガス導入部3から成膜用プロ
セスガスをCVD真空チャンバー1内に供給し、サンプルホ
ルダー6の上面、即ちバー状素子10〜15の光入射端面a1
に薄膜を形成し、次に反転用ガス吹き付け管2から反転
用ガスとしての窒素ガスを短時間だけ吹き出し、サンプ
ルホルダー6を反転させる。このとき、バー状素子10〜
15では、光出射端面a2が上側を向き、光入射端面a1が下
側を向く。この状態で、成膜用プロセスガス導入部3か
ら成膜用プロセスガスをCVD真空チャンバー1内に再び供
給し、サンプルホルダー6の上面、即ちバー状素子10〜
15の光出射端面a2に薄膜を形成する。
【0031】かくして、CVD真空チャンバー1を一度真空
にまで減圧するだけで、バー状素子10〜15の光入射端面
a1および光出射端面a2のいずれにも薄膜を形成できる。
バー状素子10〜15は両端面に薄膜を成膜した後に個別の
光変調器に分割される。図4のバー状素子10〜15は個別
の光変調器a,b,c,d,e,f,gにそれぞれ分割される。図3
の光変調器aについて言えば、光入射端面a1および光出
射端面a2にそれぞれ絶縁性の薄膜が形成される。
【0032】この成膜工程の途中には、CVD真空チャン
バー1は大気に晒すことはないから、光変調器の光入射
端面a1および光出射端面a2に薄膜を形成するのに少なく
とも30分の時間を短縮できる。また、CVD真空チャンバ
ー1を大気に晒すことがないから、成膜工程の途中にCVD
真空チャンバー1を大気に晒す従来の成膜方法に比べ、
優れた品質の薄膜を形成できる。
【0033】なお、サンプルホルダー6の回転角度は、
上述の実施の形態では180度毎であるが、この角度はカ
ム(45)を変更することにより任意に設定できる。そ
こで、本発明では、1つの表面(例えば、光入射端面)
と別の表面(例えば、光出射端面)とが対面している素
子ではなく、例えば互いに120度の角度をなすときに
も、それぞれの面に高い品質の薄膜を効率よく形成でき
る。
【0034】以上に説明した本発明の実施の形態では、
複数の面にそれぞれ薄膜を形成する素子の例として光変
調器を挙げた。光変調器は半導体光デバイスの一種であ
る。本発明で成膜の対象とする素子は、光変調器等の半
導体光デバイスに限らず、複数の面に高い品質の薄膜を
成膜する素子であればよい。
【0035】更に、以上に説明した本発明の実施の形態
では、真空薄膜成膜装置としてプラズマCVD装置を挙げ
たが、本発明で対象とする真空薄膜成膜装置はプラズマ
CVD装置に限らず、例えばイオンスパッタリング装置で
も差し支えない。
【0036】
【発明の効果】以上に実施の形態を挙げ詳しく説明した
ように、本発明によれば、半導体光デバイス等の素子を
サンプルホルダーに搭載し、サンプルホルダーに搭載し
た状態でその素子を真空室に配置し、その真空室を真空
にし、成膜用プロセスガスをその真空室に供給し、その
素子の表面に薄膜を成膜する真空薄膜成膜装置におい
て、その真空室を高真空に保持したままで、(即ち成膜
工程の途中で真空室を一旦大気に晒すことなく)該素子
における2つの面(例えば、光変調器における光入射端
面および光出射端面)に高い品質の薄膜を形成できるよ
うにするサンプルホルダー回転機構及び真空薄膜成膜装
置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるプラズマCVD装置
における真空チャンバー(真空室)内の構成を概念的に
示す図である。
【図2】図1のプラズマCVD装置におけるサンプルホル
ダー回転機構を概念的に示す平面図である。
【図3】個別素子化された光変調器の一例を示す斜視図
である。
【図4】図3の如くに個別素子化される前のバー状素子
を示す斜視図(A)、6本のそのバー状素子を密着させて
並べた状態を示す斜視図(B)、及びサンプルホルダー
6のサンプル設定孔9に本図(B)の6本のバー状素子を
収容した状態を示す平面図(C)である。
【図5】図1のプラズマCVD装置におけるサンプルホル
ダー回転機構を一層具体的に示す斜視図である。
【図6】従来のプラズマCVD装置における真空チャンバ
ー(真空室)内の構成を概念的に示す図である。
【符号の説明】
1・・・・・CVD真空チャンバー 2・・・・・反転用ガス吹き付け管 3・・・・・成膜用プロセスガス導入部 4・・・・・上部電極 5・・・・・下部電極 6・・・・・サンプルホルダー 7,7a,7b,7c,7d・・・・・軸 8・・・・・反転用ガス吹き付け羽根 8a・・・・・反転用ガス吹き付け部 9・・・・・サンプル設定孔 10,11,12,13,14,15・・・・・バー状素子 20・・・・・押え板 21・・・・・バネ 30・・・・・サンプルホルダー 30a・・・・・サンプル設定凹部 40・・・・・楕円カム押え板 41,42・・・・・案内軸 43,44・・・・・バネ 45・・・・・楕円カム 46,47・・・・・ブロック 50・・・・・平板 51,52・・・・・支え板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体光デバイスなどの素子をサンプルホ
    ルダーに搭載して真空室に配置し、該真空室に成膜ガス
    を導入し、該成膜ガスの成分でなる薄膜を該素子に形成
    する真空薄膜成膜装置に備えられて該サンプルホルダー
    を回転する機構において、 該成膜ガスの内の少なくとも一種類を前記真空室に吹き
    出す管と、該管から吹き出す該ガスの流れを受ける羽根
    と、該羽根が該ガスの流れから受ける力を該サンプルホ
    ルダーの回転軸に回転力として伝える伝達手段とを備え
    てなるサンプルホルダー回転機構。
  2. 【請求項2】前記伝達手段は前記羽根を前記回転軸に固
    定する手段でなり、前記管のガス吹き出し口から吹き出
    す該ガスの流れが該羽根に当たるガス吹き付け部は前記
    回転軸の軸心から一定の長さだけ離れていることを特徴
    とする請求項1に記載のサンプルホルダー回転機構。
  3. 【請求項3】前記回転軸に固定してある楕円カムと、バ
    ネの弾力で付勢されて該楕円カムを挟持する機構とを備
    え、 前記バネの弾力は、前記羽根が前記ガスの流れから受け
    る力と前記一定の長さとの積で定まる回転モーメントが
    前記楕円カムを回転させ、且つ該ガスの流れが停止した
    ときは該楕円カムの回転を停止させるだけの力で前記楕
    円カム挟持機構を付勢することを特徴とする請求項1又
    は2に記載のサンプルホルダー回転機構。
  4. 【請求項4】半導体光デバイスなどの素子をサンプルホ
    ルダーに搭載して真空室に配置し、該真空室に成膜ガス
    を導入し、該成膜ガスの成分でなる薄膜を該素子に形成
    する真空薄膜成膜装置において、 該成膜ガスの内の少なくとも一種類を前記真空室に吹き
    出す管と、該管から吹き出す該ガスの流れを受ける羽根
    と、該羽根が該ガスの流れから受ける力を該サンプルホ
    ルダーの回転軸に回転力として伝える伝達手段と、該サ
    ンプルホルダーに回転力を与えるときだけ該管に該成膜
    ガスを供給するガス供給制御手段とを備えてなり、 前記管は、前記薄膜となる成分として前記素子の表面に
    前記成膜ガスを供給する成膜ガスの導入管とは別に設け
    てあることを特徴とする真空薄膜成膜装置。
JP20177998A 1998-07-16 1998-07-16 サンプルホルダー回転機構及びこの機構を備える真空薄膜成膜装置 Withdrawn JP2000031069A (ja)

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JP2005187114A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Shibaura Mechatronics Corp 真空処理装置
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