JP2000031065A - 基板処理装置及び基板処理方法 - Google Patents
基板処理装置及び基板処理方法Info
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- JP2000031065A JP2000031065A JP10195975A JP19597598A JP2000031065A JP 2000031065 A JP2000031065 A JP 2000031065A JP 10195975 A JP10195975 A JP 10195975A JP 19597598 A JP19597598 A JP 19597598A JP 2000031065 A JP2000031065 A JP 2000031065A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 反応室内に混入する酸化種を効率よく低減す
る。 【解決手段】 被処理基板305を加熱状態で処理可能
な反応室301と、反応室301に導入する被処理基板
305を保持する搬送室304とを有し、搬送室304
は雰囲気中に含まれる物質を固体として吸着する冷却機
構310を備えている。
る。 【解決手段】 被処理基板305を加熱状態で処理可能
な反応室301と、反応室301に導入する被処理基板
305を保持する搬送室304とを有し、搬送室304
は雰囲気中に含まれる物質を固体として吸着する冷却機
構310を備えている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板処理装置及び
基板処理方法に関する。
基板処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程では、高温や高真
空を要する工程において雰囲気を厳密に制御する必要の
あるものがある。例えば、シリコン基板上に直接多結晶
シリコンを堆積して電気的な接続を得る場合には、シリ
コン基板と多結晶シリコンとの間にシリコン酸化膜が形
成されると、両者間での接触抵抗が増大してしまう。こ
のような問題を回避するためには、多結晶シリコンを堆
積する工程において雰囲気中の酸化種を極力低減するこ
とが必要でとなる。
空を要する工程において雰囲気を厳密に制御する必要の
あるものがある。例えば、シリコン基板上に直接多結晶
シリコンを堆積して電気的な接続を得る場合には、シリ
コン基板と多結晶シリコンとの間にシリコン酸化膜が形
成されると、両者間での接触抵抗が増大してしまう。こ
のような問題を回避するためには、多結晶シリコンを堆
積する工程において雰囲気中の酸化種を極力低減するこ
とが必要でとなる。
【0003】図1(a)〜図1(c)は、シリコン基板
上のコンタクト孔領域に多結晶シリコンを堆積する場合
の工程を示した図である。まず、図1(a)に示すよう
に、シリコン基板101の表面領域にn型又はp型の導
電性を示す不純物を高濃度にドーピングした不純物拡散
層102を形成する。続いて、PMD(Pre Metal Diel
ectrics )となる主としてシリコン酸化膜から成る絶縁
膜103をCVD法等によって形成し、不純物拡散層1
02の表面を露出させるコンタクト孔104を形成す
る。
上のコンタクト孔領域に多結晶シリコンを堆積する場合
の工程を示した図である。まず、図1(a)に示すよう
に、シリコン基板101の表面領域にn型又はp型の導
電性を示す不純物を高濃度にドーピングした不純物拡散
層102を形成する。続いて、PMD(Pre Metal Diel
ectrics )となる主としてシリコン酸化膜から成る絶縁
膜103をCVD法等によって形成し、不純物拡散層1
02の表面を露出させるコンタクト孔104を形成す
る。
【0004】次に、図1(b)に示すように、シリコン
基板を減圧CVD装置の反応室内に導入し、多結晶シリ
コンを堆積する温度(610℃〜630℃程度)まで昇
温させる。この昇温過程において、大気中から混入した
O2 やH2 O等の酸化種により、シリコン基板101の
露出した領域にシリコン酸化膜105が形成されてしま
う。
基板を減圧CVD装置の反応室内に導入し、多結晶シリ
コンを堆積する温度(610℃〜630℃程度)まで昇
温させる。この昇温過程において、大気中から混入した
O2 やH2 O等の酸化種により、シリコン基板101の
露出した領域にシリコン酸化膜105が形成されてしま
う。
【0005】次に、図1(c)に示すように、減圧CV
D装置内において多結晶シリコン膜106を堆積する。
多結晶シリコン膜106には、不純物拡散層102と同
じ導伝型の不純物を堆積と同時にドーピングすればよい
が、多結晶シリコン堆積後にイオン注入法を用いて不純
物を導入し、さらに800℃程度の熱工程を加えて不純
物の活性化を行ってもよい。このようにして形成された
多結晶シリコン膜106と不純物拡散層102との間に
はシリコン酸化膜105が介在しているため、電気抵抗
が高くなってしまう。
D装置内において多結晶シリコン膜106を堆積する。
多結晶シリコン膜106には、不純物拡散層102と同
じ導伝型の不純物を堆積と同時にドーピングすればよい
が、多結晶シリコン堆積後にイオン注入法を用いて不純
物を導入し、さらに800℃程度の熱工程を加えて不純
物の活性化を行ってもよい。このようにして形成された
多結晶シリコン膜106と不純物拡散層102との間に
はシリコン酸化膜105が介在しているため、電気抵抗
が高くなってしまう。
【0006】図2(a)〜図2(d)は、W(タングス
テン)膜上にシリコン窒化物を形成する場合の問題点を
示した図である。なお、この問題に関してはすでに特願
平9−149161において示されている。
テン)膜上にシリコン窒化物を形成する場合の問題点を
示した図である。なお、この問題に関してはすでに特願
平9−149161において示されている。
【0007】まず、図2(a)に示すように、シリコン
基板201上にゲート酸化膜202を形成し、その上に
p型又はn型の不純物をドーピングした多結晶シリコン
膜203を堆積する。続いて、多結晶シリコン膜203
上に、多結晶シリコン膜203とWとの間の反応を防止
するためのタングステン窒化物等からなる反応防止層2
04を介してW膜205を堆積する。
基板201上にゲート酸化膜202を形成し、その上に
p型又はn型の不純物をドーピングした多結晶シリコン
膜203を堆積する。続いて、多結晶シリコン膜203
上に、多結晶シリコン膜203とWとの間の反応を防止
するためのタングステン窒化物等からなる反応防止層2
04を介してW膜205を堆積する。
【0008】さらにW膜205上に減圧CVD法によっ
てシリコン窒化物を堆積する場合(このときの温度は、
酸化の際の急激な体積膨張によって表面が割れながら酸
化されることを防止するために、550℃以下であるこ
とが望ましい)、上記積層構造を有する半導体基板を反
応室内に導入する際に大気が巻き込まれてO2 やH2O
等の酸化種が雰囲気中に混入するため、図2(b)に示
すように、W膜205表面にWO3 等のW酸化物206
が形成される。
てシリコン窒化物を堆積する場合(このときの温度は、
酸化の際の急激な体積膨張によって表面が割れながら酸
化されることを防止するために、550℃以下であるこ
とが望ましい)、上記積層構造を有する半導体基板を反
応室内に導入する際に大気が巻き込まれてO2 やH2O
等の酸化種が雰囲気中に混入するため、図2(b)に示
すように、W膜205表面にWO3 等のW酸化物206
が形成される。
【0009】このW酸化物206は、はじめは平滑で膜
厚も均等であるが、シリコン窒化物を堆積する780℃
程度の高温まで昇温する過程で結晶構造が変化するた
め、図2(c)に示すように、W酸化物206表面に凹
凸が生じる。
厚も均等であるが、シリコン窒化物を堆積する780℃
程度の高温まで昇温する過程で結晶構造が変化するた
め、図2(c)に示すように、W酸化物206表面に凹
凸が生じる。
【0010】このような凹凸が形成されたW酸化物20
6上にシリコン窒化物を堆積した場合、図2(d)に示
すように、シリコン窒化物207はその下のW酸化物2
06表面の凹凸を反映した表面形状になる。このような
凹凸形状では、微細なパターンを形成することが非常に
困難になる。
6上にシリコン窒化物を堆積した場合、図2(d)に示
すように、シリコン窒化物207はその下のW酸化物2
06表面の凹凸を反映した表面形状になる。このような
凹凸形状では、微細なパターンを形成することが非常に
困難になる。
【0011】以上述べたようなシリコンや金属が酸化さ
れる問題、すなわち反応室内にウエハを導入して昇温す
る過程でシリコンや金属の表面が酸化される問題を防止
するためには、被処理基板の導入時の雰囲気を制御して
酸化種の濃度を低くすることが効果的である。
れる問題、すなわち反応室内にウエハを導入して昇温す
る過程でシリコンや金属の表面が酸化される問題を防止
するためには、被処理基板の導入時の雰囲気を制御して
酸化種の濃度を低くすることが効果的である。
【0012】これを容易に実現する方法としては、図3
に示すように、反応室301内に被処理基板(シリコン
ウエハ305)を導入するための搬送室304内をAr
やN2 等の非酸化性雰囲気で置換する方法がある。すな
わち、導入ライン308から搬送室304内に導入した
N2 やAr等の非酸化性気体を排気ライン309から排
出する。
に示すように、反応室301内に被処理基板(シリコン
ウエハ305)を導入するための搬送室304内をAr
やN2 等の非酸化性雰囲気で置換する方法がある。すな
わち、導入ライン308から搬送室304内に導入した
N2 やAr等の非酸化性気体を排気ライン309から排
出する。
【0013】この方法によれば、図4に示すように、O
2 のような装置壁面からの脱離が非常に少ないものに対
しては、exp(−t)の依存性をもってその分圧を低
下させることができるため、大部分のO2 を搬送室内の
雰囲気から速やかに除去することができる。
2 のような装置壁面からの脱離が非常に少ないものに対
しては、exp(−t)の依存性をもってその分圧を低
下させることができるため、大部分のO2 を搬送室内の
雰囲気から速やかに除去することができる。
【0014】しかし、大気中に含まれるH2 Oは搬送室
壁面に吸着し、その分圧は1/tの依存性でしか低下し
ないため、これを速やかに除去することは困難である。
また、ウエハを支持する石英治具等にH2 Oが吸着して
いる場合、上述したのと同様に、反応室内の雰囲気中に
昇温後もH2 Oが徐々に放出されて酸化の原因となる。
壁面に吸着し、その分圧は1/tの依存性でしか低下し
ないため、これを速やかに除去することは困難である。
また、ウエハを支持する石英治具等にH2 Oが吸着して
いる場合、上述したのと同様に、反応室内の雰囲気中に
昇温後もH2 Oが徐々に放出されて酸化の原因となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】図1或いは図2で示し
たように、W等の金属やシリコン等の半導体上に形成さ
れる数nm程度の非常に薄い酸化膜が問題となる場合に
は、被処理基板を反応室に導入する際に、酸化種として
O2 の他にH2 Oも反応室内に混入させないことが必要
である。つまり、ウエハを反応室に導入する際には、O
2 の他に搬送室内のH2 O濃度を低くすることが重要で
ある。しかしながら、従来の装置ではこのような点に対
して十分な対策が施されていなかった。
たように、W等の金属やシリコン等の半導体上に形成さ
れる数nm程度の非常に薄い酸化膜が問題となる場合に
は、被処理基板を反応室に導入する際に、酸化種として
O2 の他にH2 Oも反応室内に混入させないことが必要
である。つまり、ウエハを反応室に導入する際には、O
2 の他に搬送室内のH2 O濃度を低くすることが重要で
ある。しかしながら、従来の装置ではこのような点に対
して十分な対策が施されていなかった。
【0016】本発明は上記従来の課題に対してなされた
ものであり、反応室内に混入する酸化種を効率よく低減
することが可能な基板処理装置及び基板処理方法を提供
することを目的としている。
ものであり、反応室内に混入する酸化種を効率よく低減
することが可能な基板処理装置及び基板処理方法を提供
することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係る基板処理装
置は、被処理基板を加熱状態で処理する反応室と、この
反応室に導入する被処理基板を保持する搬送室とを有
し、前記搬送室は雰囲気中に含まれる物質を固体として
吸着する冷却手段を備えていることを特徴とする(請求
項1)。
置は、被処理基板を加熱状態で処理する反応室と、この
反応室に導入する被処理基板を保持する搬送室とを有
し、前記搬送室は雰囲気中に含まれる物質を固体として
吸着する冷却手段を備えていることを特徴とする(請求
項1)。
【0018】前記搬送室は、被処理基板が保持される領
域と冷却手段との間に設けた遮熱手段をさらに備えてい
てもよい(請求項2)。本発明に係る基板処理方法は、
前記基板処理装置を用い、被処理基板が保持された搬送
室内の雰囲気中に含まれる物質を冷却手段によって固体
として吸着した後、搬送室に保持された被処理基板を反
応室内に導入し、反応室内に導入された被処理基板を加
熱状態で処理することを特徴とする(請求項3)。
域と冷却手段との間に設けた遮熱手段をさらに備えてい
てもよい(請求項2)。本発明に係る基板処理方法は、
前記基板処理装置を用い、被処理基板が保持された搬送
室内の雰囲気中に含まれる物質を冷却手段によって固体
として吸着した後、搬送室に保持された被処理基板を反
応室内に導入し、反応室内に導入された被処理基板を加
熱状態で処理することを特徴とする(請求項3)。
【0019】本発明によれば、搬送室に設けた冷却手段
によってH2 O等を吸着させることができるので、H2
O等の濃度を十分低くした状態で被処理基板を反応室に
導入することができる。したがって、高温の反応室で金
属や半導体表面が酸化されることを抑制できるため、表
面形状の改善や接触抵抗の低減をはかることができ、特
性や信頼性に優れた半導体装置を作製することができ
る。
によってH2 O等を吸着させることができるので、H2
O等の濃度を十分低くした状態で被処理基板を反応室に
導入することができる。したがって、高温の反応室で金
属や半導体表面が酸化されることを抑制できるため、表
面形状の改善や接触抵抗の低減をはかることができ、特
性や信頼性に優れた半導体装置を作製することができ
る。
【0020】また、遮熱手段を設けることにより、高温
の反応室から取り出された被処理基板の保持用治具等か
らの輻射熱を遮蔽することができるので、輻射熱によっ
て冷却手段に吸着されているH2 O等の凍結層が大気中
に再放出されることを防止することができる。
の反応室から取り出された被処理基板の保持用治具等か
らの輻射熱を遮蔽することができるので、輻射熱によっ
て冷却手段に吸着されているH2 O等の凍結層が大気中
に再放出されることを防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図5は、本実施形態に係るCVD装
置の概略構成を示したものである。図5において、反応
室301の周囲には被処理基板を加熱するためのヒータ
ー302が設けられており、この反応室301にはマニ
ホールド303を介して搬送室304が接続されてい
る。被処理基板であるシリコンウエハ305はキャップ
307上の石英治具306に載置されて搬送室304か
ら反応室301に導入される。搬送室304の下部に
は、搬送室内を外気から遮断した状態でArやN2 等の
非酸化性雰囲気で置換するために、ArやN2 等の導入
ライン308及び排気ライン309が設けられている。
ここまでの装置構成については、図3に示した従来の装
置構成と基本的には同様のものである。
参照して説明する。図5は、本実施形態に係るCVD装
置の概略構成を示したものである。図5において、反応
室301の周囲には被処理基板を加熱するためのヒータ
ー302が設けられており、この反応室301にはマニ
ホールド303を介して搬送室304が接続されてい
る。被処理基板であるシリコンウエハ305はキャップ
307上の石英治具306に載置されて搬送室304か
ら反応室301に導入される。搬送室304の下部に
は、搬送室内を外気から遮断した状態でArやN2 等の
非酸化性雰囲気で置換するために、ArやN2 等の導入
ライン308及び排気ライン309が設けられている。
ここまでの装置構成については、図3に示した従来の装
置構成と基本的には同様のものである。
【0022】本実施形態の装置では、搬送室304の内
壁面に沿って冷却機構310を設けている。例えば、適
当な冷媒を内壁面に沿って循環させるような構成を用い
ればよい。この冷却機構310により、壁面から脱離す
るH2 Oを凍結層として冷却面に固定し、搬送室304
内のH2 O分圧を効率よく低下させている。冷却機構3
10の温度は、H2 Oの融点より十分低ければよく、例
えば−50℃程度以下であれば十分である。このとき使
用する冷媒は、例えばフロリナートやガルデン等が好ま
しい。
壁面に沿って冷却機構310を設けている。例えば、適
当な冷媒を内壁面に沿って循環させるような構成を用い
ればよい。この冷却機構310により、壁面から脱離す
るH2 Oを凍結層として冷却面に固定し、搬送室304
内のH2 O分圧を効率よく低下させている。冷却機構3
10の温度は、H2 Oの融点より十分低ければよく、例
えば−50℃程度以下であれば十分である。このとき使
用する冷媒は、例えばフロリナートやガルデン等が好ま
しい。
【0023】冷却機構310は常時運転する必要はな
く、少なくともウエハ305やウエハを支持する石英治
具306が搬送室304内に露出する時にH2 O分圧が
十分低下するように運用すればよい。すなわち、ウエハ
305や石英治具306を反応室301に導入した後に
は冷却機構310の運転を中止し、凍結層として取り込
まれたH2 Oを放出させることも可能である。
く、少なくともウエハ305やウエハを支持する石英治
具306が搬送室304内に露出する時にH2 O分圧が
十分低下するように運用すればよい。すなわち、ウエハ
305や石英治具306を反応室301に導入した後に
は冷却機構310の運転を中止し、凍結層として取り込
まれたH2 Oを放出させることも可能である。
【0024】また、冷却機構310に吸着したH2 Oの
凍結層が、高温の反応室301から取り出された石英治
具306等からの輻射熱を受けて融解し、大気中に再放
出されることが懸念される。そこで、本実施形態の装置
では、冷却機構310と石英治具306設置領域等の高
温になる領域との間に遮熱板311を設け、石英治具3
06等からの輻射熱を遮蔽するようにしている。
凍結層が、高温の反応室301から取り出された石英治
具306等からの輻射熱を受けて融解し、大気中に再放
出されることが懸念される。そこで、本実施形態の装置
では、冷却機構310と石英治具306設置領域等の高
温になる領域との間に遮熱板311を設け、石英治具3
06等からの輻射熱を遮蔽するようにしている。
【0025】本実施形態のCVD装置を図1の多結晶シ
リコン膜106の堆積工程に適用する場合には、石英治
具306によってシリコンウエハ305が保持されてい
る搬送室304内のH2 Oを冷却機構310によって吸
着し、その後シリコンウエハ305を反応室301に導
入し、所定の温度で多結晶シリコン膜の堆積を行うよう
にすればよい。このように、シリコンウエハ305を反
応室301に導入する際に搬送室304内のH2 O濃度
を十分低くしておくことができるので、反応室301内
へのH2 Oの混入を防止することができる。したがっ
て、シリコン酸化膜105の形成を抑制することがで
き、シリコン酸化膜105による多結晶シリコン膜10
6と不純物拡散層102との間の電気抵抗の上昇を抑制
することができる。
リコン膜106の堆積工程に適用する場合には、石英治
具306によってシリコンウエハ305が保持されてい
る搬送室304内のH2 Oを冷却機構310によって吸
着し、その後シリコンウエハ305を反応室301に導
入し、所定の温度で多結晶シリコン膜の堆積を行うよう
にすればよい。このように、シリコンウエハ305を反
応室301に導入する際に搬送室304内のH2 O濃度
を十分低くしておくことができるので、反応室301内
へのH2 Oの混入を防止することができる。したがっ
て、シリコン酸化膜105の形成を抑制することがで
き、シリコン酸化膜105による多結晶シリコン膜10
6と不純物拡散層102との間の電気抵抗の上昇を抑制
することができる。
【0026】また、本実施形態のCVD装置を図2に示
したW膜205上へのシリコン窒化物207の堆積工程
に適用する場合にも上記と同様、W膜205表面のW酸
化物206の形成を抑制することができ、凹凸のない平
坦な表面形状を得ることができる。
したW膜205上へのシリコン窒化物207の堆積工程
に適用する場合にも上記と同様、W膜205表面のW酸
化物206の形成を抑制することができ、凹凸のない平
坦な表面形状を得ることができる。
【0027】なお、上記の例ではH2 Oを除去する場合
について述べたが、他の比較的融点の高い物質について
も、同様の手法で除去することが可能である。次に、本
願の実施形態について説明する。
について述べたが、他の比較的融点の高い物質について
も、同様の手法で除去することが可能である。次に、本
願の実施形態について説明する。
【0028】すでに述べたように、金属や半導体上へ酸
化物が形成される問題は、反応室内に混入した酸化種
(O2 やH2 O)による酸化が原因になって生じる。こ
れらの酸化種による酸化はシリコン基板を反応室に導入
する際に最も生じやすい。これを制御するためには、低
温でシリコン基板を導入し、直ちに反応室内の気体を排
気して酸化種を除去することが有効であることは知られ
ている。反応室内の気体を排気するのに要する時間は反
応室の温度によらずほぼ一定であるため、シリコン基板
を導入する温度は低ければ低いほど酸化量は少なくなる
と予測される。
化物が形成される問題は、反応室内に混入した酸化種
(O2 やH2 O)による酸化が原因になって生じる。こ
れらの酸化種による酸化はシリコン基板を反応室に導入
する際に最も生じやすい。これを制御するためには、低
温でシリコン基板を導入し、直ちに反応室内の気体を排
気して酸化種を除去することが有効であることは知られ
ている。反応室内の気体を排気するのに要する時間は反
応室の温度によらずほぼ一定であるため、シリコン基板
を導入する温度は低ければ低いほど酸化量は少なくなる
と予測される。
【0029】しかし、実際にはこの予測は正しくないこ
とが判明した。図6は、W膜を堆積したシリコン基板を
温度を変えて反応室に導入し、0.1Pa程度まで真空
排気した後に100Pa程度の圧力の窒素中で550℃
まで昇温し、200℃まで冷却した後にシリコン基板を
取り出したときの、導入(ロードイン)温度とW酸化膜
の膜厚との関係を示したものである。酸化量は温度の増
加とともに単調に増加するのではなく、350℃付近で
極小になっていることがわかる。これは以下のように説
明される。
とが判明した。図6は、W膜を堆積したシリコン基板を
温度を変えて反応室に導入し、0.1Pa程度まで真空
排気した後に100Pa程度の圧力の窒素中で550℃
まで昇温し、200℃まで冷却した後にシリコン基板を
取り出したときの、導入(ロードイン)温度とW酸化膜
の膜厚との関係を示したものである。酸化量は温度の増
加とともに単調に増加するのではなく、350℃付近で
極小になっていることがわかる。これは以下のように説
明される。
【0030】酸化種が反応室に混入するときの形態とし
ては気体として混入するものが大部分を占めるが、これ
に関しては前述の通り反応室内を真空排気すれば速やか
に除去することができる。ところが、石英治具等の表面
に吸着したH2 Oは、反応室内が一旦真空に排気された
後も放出され続け、完全に放出されるのは石英の場合で
は450℃以上になってからである。すなわち、このよ
うな表面に吸着したH2 Oの酸化に対する寄与は基板導
入時の温度が低いときほど大きくなる。したがって、気
体として導入されたものの寄与と合わせて総合的に見た
場合には、350℃付近で酸化量が最小になると考えら
れる。実際に、シリコン基板上に堆積したW膜上にシリ
コン窒化膜を堆積する場合にも、基板の反応室への導入
温度を350℃付近にすることにより平滑な形状を得る
ことができる。
ては気体として混入するものが大部分を占めるが、これ
に関しては前述の通り反応室内を真空排気すれば速やか
に除去することができる。ところが、石英治具等の表面
に吸着したH2 Oは、反応室内が一旦真空に排気された
後も放出され続け、完全に放出されるのは石英の場合で
は450℃以上になってからである。すなわち、このよ
うな表面に吸着したH2 Oの酸化に対する寄与は基板導
入時の温度が低いときほど大きくなる。したがって、気
体として導入されたものの寄与と合わせて総合的に見た
場合には、350℃付近で酸化量が最小になると考えら
れる。実際に、シリコン基板上に堆積したW膜上にシリ
コン窒化膜を堆積する場合にも、基板の反応室への導入
温度を350℃付近にすることにより平滑な形状を得る
ことができる。
【0031】以上のことから、シリコンや金属の酸化量
が最小になるような温度を選択して、被処理基板を反応
室内に導入することが望ましいといえる。酸化量が最小
になる温度は装置の構成により若干異なってくるが、そ
れぞれの装置において酸化量が最小になる導入温度を選
択して被処理基板を反応室に導入することにより、良好
な結果を得ることができる。
が最小になるような温度を選択して、被処理基板を反応
室内に導入することが望ましいといえる。酸化量が最小
になる温度は装置の構成により若干異なってくるが、そ
れぞれの装置において酸化量が最小になる導入温度を選
択して被処理基板を反応室に導入することにより、良好
な結果を得ることができる。
【0032】なお、上記実施形態では主としてCVD装
置について説明したが、その他にもアニール等において
酸化を防止する必要のある装置に対しては同様に適用可
能である。
置について説明したが、その他にもアニール等において
酸化を防止する必要のある装置に対しては同様に適用可
能である。
【0033】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明は実施形態に限定されるものではなく、その
趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施する
ことが可能である。
が、本発明は実施形態に限定されるものではなく、その
趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施する
ことが可能である。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、冷却手段によって反応
室に混入するH2 O等を効率よく除去することができる
ので、金属や半導体表面の酸化を抑制することができ、
特性や信頼性に優れた半導体装置を作製することが可能
となる。
室に混入するH2 O等を効率よく除去することができる
ので、金属や半導体表面の酸化を抑制することができ、
特性や信頼性に優れた半導体装置を作製することが可能
となる。
【図1】従来技術によって生じる問題点について示した
工程断面図。
工程断面図。
【図2】従来技術によって生じる問題点について示した
工程断面図。
工程断面図。
【図3】従来技術に係る装置構成を模式的に示した図。
【図4】図3に示したような装置を用いた場合の酸素及
び水蒸気の分圧の時間変化について示した図。
び水蒸気の分圧の時間変化について示した図。
【図5】本発明の実施形態に係る装置構成の一例を模式
的に示した図。
的に示した図。
【図6】反応室への導入温度に対するW酸化物の膜厚に
ついて示した図。
ついて示した図。
101…シリコン基板 102…不純物拡散層 103…絶縁膜 104…コンタクト孔 105…シリコン酸化膜 106…多結晶シリコン膜 201…シリコン基板 202…ゲート酸化膜 203…多結晶シリコン膜 204…反応防止層 205…W膜 206…W酸化物 207…シリコン窒化物 301…反応室 302…ヒーター 303…マニホールド 304…搬送室 305…シリコンウエハ 306…石英治具 307…キャップ 308…導入ライン 309…排気ライン 310…冷却機構 311…遮熱板
Claims (3)
- 【請求項1】被処理基板を加熱状態で処理する反応室
と、この反応室に導入する被処理基板を保持する搬送室
とを有し、前記搬送室は雰囲気中に含まれる物質を固体
として吸着する冷却手段を備えていることを特徴とする
基板処理装置。 - 【請求項2】前記搬送室は、被処理基板が保持される領
域と前記冷却手段との間に設けた遮熱手段をさらに備え
ていることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装
置。 - 【請求項3】請求項1又は2に記載の基板処理装置を用
い、被処理基板が保持された前記搬送室内の雰囲気中に
含まれる物質を前記冷却手段によって固体として吸着し
た後、前記搬送室に保持された被処理基板を前記反応室
内に導入し、反応室内に導入された被処理基板を加熱状
態で処理することを特徴とする基板処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10195975A JP2000031065A (ja) | 1998-07-10 | 1998-07-10 | 基板処理装置及び基板処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10195975A JP2000031065A (ja) | 1998-07-10 | 1998-07-10 | 基板処理装置及び基板処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000031065A true JP2000031065A (ja) | 2000-01-28 |
Family
ID=16350128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10195975A Pending JP2000031065A (ja) | 1998-07-10 | 1998-07-10 | 基板処理装置及び基板処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000031065A (ja) |
-
1998
- 1998-07-10 JP JP10195975A patent/JP2000031065A/ja active Pending
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