JP2000028695A - 磁気測定方法及び装置 - Google Patents
磁気測定方法及び装置Info
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- JP2000028695A JP2000028695A JP10193053A JP19305398A JP2000028695A JP 2000028695 A JP2000028695 A JP 2000028695A JP 10193053 A JP10193053 A JP 10193053A JP 19305398 A JP19305398 A JP 19305398A JP 2000028695 A JP2000028695 A JP 2000028695A
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Abstract
周波数の交流励磁信号を用いて測定することができる磁
気検出方法及び装置を提供する。 【解決手段】 センサヘッド1は、高透磁率磁性材料の
コア2の上部に励磁用コイル4が、コア2の下部に検出
用コイル6が巻回されている。励磁用コイル4には、交
流信号源20と直流信号源24とがそれぞれ抵抗22、
抵抗26を介して接続されている。交流信号源20によ
る交流励磁信号に、直流信号源24による直流信号が加
えられて励磁用コイル4を励磁する。直流信号源24に
よる直流信号は、交流励磁信号の正部分全域又は負部分
全域における磁化がコア2の磁化飽和領域になるように
交流励磁信号をシフトする。検出用コイル6には、検出
信号を増幅する増幅器30、同期検波回路32、ローパ
スフィルタ34が接続されている。
Description
装置に係り、特に、磁性材料からなるコアに交流励磁信
号を印加して励磁し、励磁されたコアの磁束変化を検出
することにより、コアに印加された磁気を測定する磁気
測定方法及び装置に関する。
ピーディスク等の磁気記録用ヘッドや、メカトロニクス
における各種センサ、医用電子技術における各種セン
サ、磁気方位センサ、環境磁気センサなどに幅広く使用
されている。フラックスゲートセンサは、地磁気検出に
使用されたものでフラックスゲート磁界センサとも呼ば
れている。これは、高透磁率材料の磁気的非線形性を利
用した磁気センサであり、高感度で扱いやすく、指向性
が鋭いので、月の地磁気などの微小な磁気や磁気の方向
成分を測定するために使われている。
ば、図12に示すように、高透磁率磁性材料、例えば、
パーマロイ(ニッケル−鉄合金)からなる直線状のコア
102の上部に励磁用コイル104が巻回され、コア1
02の下部に検出用コイル106が巻回されている。励
磁用コイル104によりコア2が励磁され、検出用コイ
ル106によりコア2の磁束変化を検出する。
振器120が1/2分周器122を介して接続されてい
る。励磁用コイル104は周波数fでコア102を励磁
する。検出用コイル106には、検出信号を増幅するプ
リアンプ130が接続され、プリアンプ130には発振
器120の周波数2fの交流信号により同期するロック
インアンプ132が接続されている。プリアンプ130
により増幅された検出信号はロックインアンプ132に
より周波数2fの交流信号に同期して検波され、検波さ
れた信号は増幅されて出力される。
は、磁性材料のB−Hカーブの特性が、外部磁性Hによ
り正又は負の方向に大きくずれると、それによる磁束密
度Bが飽和するため、磁束密度Bの交流磁界周波数成分
に二次高調波歪みが発生し、その二次高調波歪みを検出
用コイル106により検出する。図13に示すように、
外部磁界Hexがゼロの場合に、励磁用コイル104によ
り磁束密度が正負両方向において飽和する直前まで励磁
電流をかけておく。外部磁界Hが印加されると、交流磁
界の正部分の極大部分、又は交流磁界の負成分の極小部
分のいずれか一方が磁束密度Bの飽和領域に入る。この
ことにより磁束密度の交流磁界周波数成分に二次高調波
歪みが発生する。これにより外部磁界Hexを検出する。
(a)に示すような歪のない正弦波の磁束密度Bが得ら
れ、この磁束密度Bの時間微分も、図14(b)に示す
ように正弦波となる。このため、その周波数スペクトル
は、図14(c)に示すように、周波数fの振幅のみが
表れる。外部磁界Hexが印加されると、図14(d)に
示すように磁束密度Bの極大部分が平坦となるように歪
んだ磁束密度Bが得られる。この磁束密度Bの時間微分
は、図14(e)に示すように歪んだ二次高調波を含む
ものとなる。このため、その周波数スペクトルは、図1
4(f)に示すように、周波数fの振幅に加えて周波数
2fの振幅とが表れる。周波数2fの振幅から外部磁界
Hexの大きさを知ることができる。
その他に、直線状の高透磁率磁心を平行に設置し、励磁
コイルに交流を通電して反平行に交流励磁するものや、
直線状の2磁心を連結してリング状磁心とするものがあ
るが、その検出原理は同じである(毛利佳年雄著「磁気
センサ理工学」(株式会社コロナ社、1998年3月1
0日初版発行)第80〜89頁参照)。
トセンサにおいて、二次高調波が発生するためには、励
磁周波数においてコアが十分な非線形特性を有していな
ければならない。しかしながら、励磁周波数が高くなる
と、非線形性が劣化して十分な二次高調波が発生しなく
なる。このため、励磁周波数を高くすることができず、
高周波数の被測定磁界を測定することができない。
的に大きな基本周波数信号が存在する中で、微弱な二次
高調波信号を抽出するものであるので、検出回路のダイ
ナミックレンジを大きくとる必要があり、検出感度を更
に上げることは困難である。このため、従来においても
コア構造を工夫することにより、大きな基本周波数信号
を相殺し二次高調波信号のみを出力するようにしたもの
があるが、二次高調波信号が小さいために検出感度には
限界があった。
を受けにくい磁気検出方法及び装置を提供することにあ
る。本発明の他の目的は、高い周波数の交流励磁信号を
用いて測定することができる磁気検出方法及び装置を提
供することにある。
らなるコアに交流励磁信号を印加して励磁し、励磁され
た前記コアの磁束変化を検出することにより、前記コア
に印加された磁気を測定する磁気測定方法において、前
記交流励磁信号の極大部分又は極小部分による前記コア
の磁化が前記磁性材料の磁化飽和領域に及ぶように前記
交流励磁信号に直流信号を印加することを特徴とする磁
気測定方法によって達成される。
信号は、前記交流励磁信号の正部分全域又は負部分全域
による前記コアの磁化が前記磁性材料の磁化飽和領域に
ほぼ及ぶような大きさであることが望ましい。上述した
磁気測定方法において、第1の方向に励磁される前記コ
アの第1の部分の磁束変化と、前記第1の方向とは逆の
第2の方向に励磁される前記コアの第2の部分の磁束変
化とに基づいて、前記コアに印加された磁気を測定する
ようにしてもよい。
励磁信号に同期して前記コアの磁束変化を検出するよう
にしてもよい。上記目的は、磁性材料からなるコアと、
前記コアを励磁する励磁用コイルと、前記励磁用コイル
に交流励磁信号を印加する励磁手段と、前記交流励磁信
号の極大部分又は極小部分による前記コアの磁化が前記
磁性材料の磁化飽和領域に及ぶように前記交流励磁信号
に直流信号を印加する直流印加手段と、前記励磁用コイ
ルにより励磁された前記コアの磁束変化を検出する検出
手段とを有することを特徴とする磁気測定装置によって
達成される。
印加手段により印加される前記直流信号は、前記交流励
磁信号の正部分全域又は負部分全域による前記コアの磁
化が前記磁性材料の磁化飽和領域にほぼ及ぶような大き
さであることが望ましい。上述した磁気測定装置におい
て、前記検出手段は、第1の方向に励磁される前記コア
の第1の部分の磁束変化と、前記第1の方向とは逆の第
2の方向に励磁される前記コアの第2の部分の磁束変化
とに基づいて、前記コアの磁束変化を検出するようにし
てもよい。
手段は、前記励磁手段の前記交流励磁信号に同期して前
記コアの磁束変化を検出するようにしてもよい。上述し
た磁気測定装置において、前記励磁コイルは、前記コア
の所定領域を一方から他方に巻回され、折り返されて他
方から一方に巻回されるようにしてもよい。
測定装置を図1乃至図3を用いて説明する。図1は本実
施形態の磁気測定装置を示す図であり、図2は本実施形
態の磁気測定装置の測定原理を説明するための図であ
り、図3は本実施形態の磁気測定装置の測定結果を示す
グラフである。
率磁性材料、例えば、パーマロイ(ニッケル−鉄合金)
からなる直線状のコア2の上部に励磁用コイル4が巻回
されている。励磁用コイル4によりコア2は磁化され
る。検出用コイル6は、図1に示すように、コア2の下
部に巻回されている。検出用コイル6は、コア2の磁束
変化を検出する。
する交流信号源20と、直流信号を印加する直流信号源
24とが、それぞれ抵抗22、抵抗26を介して接続さ
れている。交流信号源20による交流励磁信号に、直流
信号源24による直流信号が加えられて励磁用コイル4
を励磁する。交流信号源20による交流励磁信号は、例
えば、コア2の飽和値を振幅とする周波数fの交流信号
である。直流信号源24による直流信号は、例えば、交
流励磁信号の正部分全域又は負部分全域における磁化が
コア2の磁化飽和領域になるように交流励磁信号を例え
ば正の方向にシフトする。
増幅器30が接続され、増幅器30には交流信号源20
の交流信号により同期する同期検波回路32が接続され
ている。同期検波回路32には低周波信号を濾過するロ
ーパスフィルタ34が接続されている。増幅器30によ
り増幅された検出信号は同期検波回路32により交流励
磁信号に同期して検波され、ローパスフィルタ34によ
り直流信号として出力される。
理について図2及び図3を用いて説明する。磁気測定装
置は、励磁用コイル4によりコア2に交流励磁信号を印
加したときのコア2の磁束変化を、検出用コイル6によ
り検出することにより外部磁界Hexを測定する。交流励
磁信号によるコア2の磁束変化は、コア2の磁性材料の
B−Hカーブに応じて定まる。
流信号と直流信号源24による直流信号とを印加するこ
とにより、図2に示すように、交流励磁信号を原点から
シフトし、交流信号の正部分全域がコア2の磁性材料の
B−Hカーブの飽和領域になるようにしている。外部磁
界Hexがゼロの場合には、図2(a)、(b)において
細い線で示すように、交流励磁信号は正部分全域がB−
Hカーブの飽和領域となるように磁化される。その結
果、磁束密度Bは図2(a)、(b)の真ん中のグラフ
で細い線で示すように、交流励磁信号の正部分が平ら
で、負部分が下向き正弦波となる。したがって、磁束密
度Bの時間微分である検出用コイル16による検出信号
Vは、図2(a)、(b)の右側のグラフに細い線で示
すようになる。
して、外部磁界Hexと同じ方向に磁界Hoが印加される
と、コア2においては交流励磁信号を強くする方向に作
用するので、図2(a)の左上部のグラフにおいて太い
線で示すように、交流信号の正部分と負部分の一部がB
−Hカーブの飽和領域になり、磁束密度Bは、平らとな
る部分が長く、正弦波状の負部分が小さくなる。したが
って、磁束密度Bの時間微分である検出用コイル16に
よる検出信号Vは、図2(a)の右側のグラフに太い線
で示すようになる。
して、外部磁界Hexと反対方向に磁界Hoが印加される
と、コア2においては交流励磁信号を弱くする方向に作
用するので、図2(b)の左上部のグラフにおいて太い
線で示すように、交流信号の正部分の一部がB−Hカー
ブの飽和領域になり、磁束密度Bは、平らとなる部分が
短く、正弦波状の負部分が大きく。したがって、磁束密
度Bの時間微分である検出用コイル16による検出信号
Vは、図2(b)の右側のグラフに太い線で示すように
なる。
に、検出用コイル6により外部磁界Hexに応じた検出信
号Vが検出される。図1に示すように、同期検波回路3
2には、交流信号源20による周波数fの交流励磁信号
(図3(a))に同期した制御信号(図3(b))が印
加される。その結果、磁束密度B(図3(c)、
(f))を時間微分した検出用コイル6による検出信号
V(図3(d)、(e)、(g)、(h))が検波さ
れ、周波数fの振幅が検出される。同期検波回路32に
より増幅された検出信号Vはローパスフィルタ34を介
して出力される。
方向に磁界Hoが印加されると、磁束密度Bは、図3
(c)に示すように、正弦波状の負部分が小さくなり、
検出信号Vは、図3(d)に示すように、出力信号が小
さくなる。外部磁界Hexとして、外部磁界Hexと反対方
向に磁界Hoが印加されると、磁束密度Bは、図3
(e)に示すように、正弦波状の負部分が大きくなり、
検出信号Vは、図3(h)に示すように、出力信号が大
きくなる。
に、検出用コイル6による検出信号を周波数fに同期す
る同期検波回路32により検出したが、図4に示すよう
に、周波数fの同期信号が必要ない同調検波回路33に
より検出してもよいし、図5に示すように、同調回路3
5と周波数fに同期する同期検波回路32とにより検出
してもよい。
信号の正弦波の一方の正部分又は負部分による磁束変化
のみの特性を利用しているので、コアの形状や磁気特性
により磁化特性が異なったり、高い周波数の交流励磁信
号により磁性材料の磁束変化特性が劣化して、B−Hカ
ーブが変化しても、その変化の影響を受けることなく高
精度の磁化測定が可能である。高い周波数の交流励磁信
号を用いるようにすれば、S/N比が向上するとともに
高い出力を得ることができると共に、フェライトのよう
な磁性材料をコアに用いることができる。
を図6乃至図11を用いて説明する。図6は本実施形態
による磁気測定装置を示す図であり、図7、図8は磁気
測定装置のセンサヘッドの他の具体例を示す図である。
磁気測定装置のセンサヘッド10は、高透磁率磁性材料
からなるリング状のコア12全体に励磁用コイル14が
巻回されている。励磁用コイル14によりコア12は、
リング状形状に沿って磁化される。検出用コイル16
は、図6に示すように、コア12及び励磁用コイル14
の外側を巻回している。検出用コイル16は、外部磁界
Hexと同じ第1の方向に励磁されるコア12の第1の部
分の磁束変化と、外部磁界Hexと反対の第2の方向に励
磁されるコア12の第2の部分の磁束変化との和を検出
する。これにより、検出信号の偶数次の高調波は加算さ
れ、奇数次の高調波は減算されてゼロとなり、S/N比
が非常によくなる。
(a)に示すように、リング状のコア12の所定の開始
位置から励磁用コイル14を巻始め、コア12のほぼ全
体を巻回して開始位置近傍で巻終わるようにしている。
これによりコア12をリング形状に沿った方向に磁化し
ている。しかしながら、このような巻き方だと、リング
に沿って1回巻きのコイルがあるのと等価となり、そこ
に電流が流れると、その電流による磁場が外部に漏れて
くるおそれがある。そこで、図7(b)に示すように、
リング状のコア12の所定の開始位置から励磁用コイル
14を巻始め、コア12のほぼ全体を巻回して開始位置
近傍まで巻回し、その位置で折り返してコア12を再び
巻回して開始位置で巻終わるようする。このようにする
ことにより、1回巻きをキャンセルするような電流が流
れ、磁場がキャンセルされて外部に漏れなくなるという
利点がある。
給する交流信号源20と抵抗22が接続され、抵抗22
には直流信号を印加する直流信号源24が接続されてい
る。交流信号源20による交流励磁信号は、例えば、コ
ア12の飽和値を振幅とする周波数fの交流信号であ
る。直流信号源24による直流信号は、例えば、交流励
磁信号の正部分全域又は負部分全域における磁化がコア
12の磁化飽和領域になるように、交流励磁信号を正又
は負の方向にシフトする。
る増幅器30が接続され、増幅器30には交流信号源2
0の交流信号により同期する同期検波回路32が接続さ
れている。同期検波回路32には低周波信号を濾過する
ローパスフィルタ34が接続されている。増幅器30に
より増幅された検出信号は同期検波回路32により交流
励磁信号に同期して検波され、ローパスフィルタ34を
介して出力される。
10としては、図6及び図7に示す具体例の他に、図8
に示すような他の具体例のものでもよい。図8(a)に
示すセンサヘッド40は、図6に示すリング状のコア1
2を縦方向に延ばして円筒状のコア42としたものであ
る。励磁用コイル44は、円筒状のコア42に巻回され
ている。検出用コイル46は、コア42の励磁用コイル
44の外側に、励磁用コイル44とほぼ直交して巻回さ
れている。
6に示すリング状のコア12を2分割して2つの直線状
コア52a、52bとしたものである。2つの直線状コ
ア52a、52bはほぼ平行に配置される。励磁用コイ
ル54は、直線状コア52a、52bを互いに反対方向
に磁化するように巻回されている。検出用コイル56
は、2つの直線状コア52a、52bを束ねるように、
その外側に巻回される。
図7(b)に示すように、検出用コイルを折り返して二
重に巻回するようにしても良い。次に、本実施形態の磁
気測定装置の測定原理について図9乃至図11を用いて
説明する。磁気測定装置は、励磁用コイル14によりコ
ア12に交流励磁信号を印加したときのコア12の磁束
変化を、検出用コイル16により検出することにより外
部磁界Hexを測定する。交流励磁信号によるコア12の
磁束変化は、コア12の磁性材料のB−Hカーブに応じ
て定まる。
流信号に直流信号源24による直流信号を印加すること
により、図9に示すように、交流励磁信号を原点からシ
フトし、交流信号の正部分全域がコア12の磁性材料の
B−Hカーブの飽和領域になるようにしている。図9の
左上部のグラフは、磁化方向が外部磁界Hexの方向と反
対方向であるコア12の左側のコア12aの磁化を示す
ものであり、図9の左下部のグラフは、磁化方向が外部
磁界Hexの方向であるコア12の右側のコア12bの磁
化を示すものである。
いて細い線で示すように、交流励磁信号は正部分全域が
B−Hカーブの飽和領域となるように磁化される。した
がって、交流励磁信号によるコア12a、12bにおけ
る磁束密度B1、B2は、図9に示すように、交流励磁
信号の正部分が平らで、負部分が下向き正弦波となる。
磁束密度B1、B2の時間微分である磁束変化の検出信
号V1、V2は、図9に示すようになる。検出用コイル
16による検出信号は、検出信号V1から検出信号V2
を差し引いたものであるから、図9の右側のグラフに細
い線で示すように、常にゼロとなる。
外部磁界Hexと同じ方向に磁界Hoが印加されると、コ
ア12aにおいては交流励磁信号を弱くする方向に作用
するので、図9の左上部のグラフにおいて太い線で示す
ように、交流信号の正部分の一部のみがB−Hカーブの
飽和領域になり、その結果、磁束密度B1は平らとなる
部分が短く、正弦波状の負部分が大きくなり、磁束密度
B1の時間微分である磁束変化の検出信号V1は、図9
に示すようになる。
流励磁信号を強くする方向に作用するので、図9の左下
部のグラフにおいて太い線で示すように、交流信号の正
部分及び負部分の一部がB−Hカーブの飽和領域にな
り、その結果、磁束密度B2は平らとなる部分が長く、
正弦波状の負部分が小さくなり、磁束密度B2の時間微
分である磁束変化の検出信号V2は、図9に示すように
なる。
出信号V1から検出信号V2を差し引き、図9の右側の
グラフに太い線で示すように、周波数fの信号となる。
図10に示すように、外部磁界Hexとして、外部磁界H
exと反対方向に磁界Hoが印加されると、コア12aに
おいては交流励磁信号を強くする方向に作用するので、
図10の左上部のグラフにおいて太い線で示すように、
交流信号の正部分と負部分の一部がB−Hカーブの飽和
領域になり、その結果、磁束密度B1は平らとなる部分
が長く、正弦波状の負部分が小さくなり、磁束密度B1
の時間微分である磁束変化の検出信号V1は、図10に
示すようになる。
流励磁信号を弱くする方向に作用するので、図10の左
下部のグラフにおいて太い線で示すように、交流信号の
正部分の一部のみがB−Hカーブの飽和領域になり、そ
の結果、磁束密度B2は平らとなる部分が短く、正弦波
状の負部分が大きくなり、磁束密度B2の時間微分であ
る磁束変化の検出信号V2は、図10に示すようにな
る。
出信号V1から検出信号V2を差し引き、図10の右側
のグラフに太い線で示すように、平らな部分から正弦波
が上向きに突出した波形となる。図10の検出信号V
は、図9の検出信号Vの波形を反転した波形となる。こ
のように、図9及び図10に示すように、検出用コイル
16により外部磁界Hexに応じた検出信号V1−V2が
検出される。
は、交流信号源20による周波数fの交流励磁信号(図
11(a))に同期した制御信号(図11(b))が印
加される。その結果、検出用コイル16による検出信号
Vは信号成分のみが増幅され、S/N比のよい検出信号
Vが得られる。同期検波回路32により検波された検出
信号Vはローパスフィルタ34を介して出力される。
信号Vが得られ、周波数fの制御信号により検波するこ
とにより、検出信号Vと制御信号との位相差により決定
される符号であって、図11(d)に示す振幅を絶対値
とする出力信号が得られる。図10の場合には、図11
(e)に示す検出信号Vが得られ、周波数fの制御信号
により検波することにより、検出信号Vと制御信号との
位相差により決定される符号であって、図11(f)に
示す振幅を絶対値とする出力信号が得られる。図9と図
10とでは、検出信号Vの位相が異なり、反転している
ので、出力信号の符号は互いに異なることになる。
信号の正弦波の一方の正部分又は負部分による磁束変化
のみの特性を利用しているので、コアの形状や磁気特性
により磁化特性が異なったり、高い周波数の交流励磁信
号により磁性材料の磁束変化特性が劣化して、B−Hカ
ーブが変化しても、その変化の影響を受けることなく高
精度の磁化測定が可能である。高い周波数の交流励磁信
号を用いるようにすれば、S/N比が向上するとともに
高い出力を得ることができると共に、フェライトのよう
な磁性材料をコアに用いることができる。
が可能である。例えば、上記実施形態ではコアをパーマ
ロイにより形成したが、他の磁性材料、フェライトや、
アモルファス系磁性材料等を用いてもよい。また、上記
実施形態では交流励磁信号の正部分又は負部分のほぼ全
域が、磁性材料の磁化飽和領域となるように交流信号及
び直流信号を定めたが、少なくとも交流励磁信号の正部
分又は負部分の一部、すなわち、交流励磁信号の極大部
分又は極小部分が磁性材料の磁化飽和領域となるように
交流信号及び直流信号を定めればよい。
発明を適用したが、磁気測定装置の具体的構成は上記実
施形態のものに限るものではなく、他の構成の磁気測定
装置に本発明を適用してもよい。
信号の極大部分又は極小部分による磁束変化のみの特性
を利用しているので、コアの形状や磁気特性により磁化
特性が異なったり、高い周波数の交流励磁信号により磁
性材料の磁束変化特性が変化しても、その変化の影響を
受けることなく高精度の磁化測定が可能である。
す図である。
定原理を説明するための図である。
定波形を示すグラフである。
出回路の変形例を示す図である。
出回路の変形例を示す図である。
す図である。
ンサヘッドの変形例を示す図である。
す図である。
定原理を説明するための図である。
測定原理を説明するための図である。
測定波形を示すグラフである。
る。
説明するための図である。
説明するための図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 磁性材料からなるコアに交流励磁信号を
印加して励磁し、励磁された前記コアの磁束変化を検出
することにより、前記コアに印加された磁気を測定する
磁気測定方法において、 前記交流励磁信号の極大部分又は極小部分による前記コ
アの磁化が前記磁性材料の磁化飽和領域に及ぶように前
記交流励磁信号に直流信号を印加することを特徴とする
磁気測定方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の磁気測定方法において、 前記直流信号は、前記交流励磁信号の正部分全域又は負
部分全域による前記コアの磁化が前記磁性材料の磁化飽
和領域にほぼ及ぶような大きさであることを特徴とする
磁気測定方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の磁気測定方法にお
いて、 第1の方向に励磁される前記コアの第1の部分の磁束変
化と、前記第1の方向とは逆の第2の方向に励磁される
前記コアの第2の部分の磁束変化とに基づいて、前記コ
アに印加された磁気を測定することを特徴とする磁気測
定方法。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
磁気測定方法において、 前記交流励磁信号に同期して前記コアの磁束変化を検出
することを特徴とする磁気測定方法。 - 【請求項5】 磁性材料からなるコアと、前記コアを励
磁する励磁用コイルと、前記励磁用コイルに交流励磁信
号を印加する励磁手段と、前記交流励磁信号の極大部分
又は極小部分による前記コアの磁化が前記磁性材料の磁
化飽和領域に及ぶように前記交流励磁信号に直流信号を
印加する直流印加手段と、前記励磁用コイルにより励磁
された前記コアの磁束変化を検出する検出手段とを有す
ることを特徴とする磁気測定装置。 - 【請求項6】 請求項5記載の磁気測定装置において、 前記直流印加手段により印加される前記直流信号は、前
記交流励磁信号の正部分全域又は負部分全域による前記
コアの磁化が前記磁性材料の磁化飽和領域にほぼ及ぶよ
うな大きさであることを特徴とする磁気測定装置。 - 【請求項7】 請求項5又は6記載の磁気測定装置にお
いて、 前記検出手段は、 第1の方向に励磁される前記コアの第1の部分の磁束変
化と、前記第1の方向とは逆の第2の方向に励磁される
前記コアの第2の部分の磁束変化とに基づいて、前記コ
アの磁束変化を検出することを特徴とする磁気測定装
置。 - 【請求項8】 請求項5乃至7のいずれか1項に記載の
磁気測定装置において、 前記励磁手段は、前記励磁手段の前記交流励磁信号に同
期して前記コアの磁束変化を検出することを特徴とする
磁気測定装置。 - 【請求項9】 請求項5乃至8のいずれか1項に記載の
磁気測定装置において、 前記励磁コイルは、前記コアの所定領域を一方から他方
に巻回され、折り返されて他方から一方に巻回されてい
ることを特徴とする磁気測定装置。
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