JP2000027883A - 車両駆動装置 - Google Patents

車両駆動装置

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JP2000027883A JP10191924A JP19192498A JP2000027883A JP 2000027883 A JP2000027883 A JP 2000027883A JP 10191924 A JP10191924 A JP 10191924A JP 19192498 A JP19192498 A JP 19192498A JP 2000027883 A JP2000027883 A JP 2000027883A
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英明 長島
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勇 光永
Seikichi Masuda
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弾性体継手要素の面圧調節が容易であるとと
もに弾性体継手要素の交換期間を長くすることが可能
で、保守点検の容易な車両駆動装置を提供する。 【解決手段】 複数の弾性体継手要素130を同心円上
にほぼ等間隔に配置し、駆動側継手要素110の駆動力
伝達部111と従動側継手要素120の駆動力被伝達部
121間で前記弾性体継手要素130を扇形状にして外
側から半径方向に挿入し、くさび効果により該弾性体継
手要素の周方向に所定の予面圧を与えて交互に挟み込
み、周方向の面圧により回転力を伝達する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数の弾性継手を使
用した車両駆動装置に係り、特に、駆動側から従動側に
回転駆動力を伝達する機能と、衝撃を緩衝する機能とを
備え、弾性継手の構成要素である弾性体継手要素の交換
作業の作業性の向上と長寿命化を図った車両駆動装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】電気車の駆動方式には電気車の車軸にモ
ータを一体に形成し、車軸にモータのロータを組み込ん
でモータの回転軸をそのまま車軸として直接駆動する方
式と、車軸に対してモータを別体に設け、モータの駆動
力を何らかの動力伝達手段を介して車軸に伝達して間接
的に駆動する方式とがある。図15は前者の車軸を直接
駆動する方式の車両駆動装置の例である。
【0003】同図において、電動機1は車軸2として機
能する回転軸と、この回転軸(車軸2)を内包するよう
に設けられ、内部にロータ4とステータ5を備えたフレ
ーム3とから基本的に構成されている。ロータ4は前記
車軸2の外周に一体に設けられ、ステータ5はフレーム
3の内面に前記ロータ4と所定間隔離間した状態で取り
付けられている。また、フレーム3は回転止め7を介し
て車両の床部6に結合され、軸受8によって回転自在に
車軸2を支持している。また、車輪10が嵌着された車
軸2は両端部において軸受9を介して床部(台車)6に
取り付けられている。なお、符号11は車輪10が転動
するレールである。
【0004】このように構成された車両駆動装置では、
床部6を含む図示しない車体の重量により車軸2が曲が
ることがある。車軸2が曲がると、ロータ4とステータ
5間のギャップ12の大きさが一様でなくなり、回転角
度により変化することになる。この問題を避けるため
に、図16の電動機1では、車軸2の周りに中空軸13
を設け、この中空軸13の外周部に電動機のロータ4を
取り付けた構造をとっている。また、中空軸13と車軸
2とは一対の継手14a,14bで連結され、ロータ4
の回転力が車軸2に伝わるようになっている。その際、
継手14a,14bの内側がそれぞれ中空軸13に接合
され、外側がそれぞれ車軸2に接合される。さらに、特
開平4−143596号公報に開示されているように振
動変位を動的に抑制するために継手14を弾性体で構成
し、ダイナミックダンパとして機能させることも行われ
ている。
【0005】図17は車輪の上下動を絶縁するため、図
16の継手14を弾性体で構成し、電動機をダイナミッ
クダンパとして機能させた例を示す図である。電動機を
ダイナミックダンパとして機能させる方法では、特開昭
63−69444号公報記載のように電動機の両側のフ
ランジに弾性体の機能を持たせ、弾性継手を使用しない
ものもある。また、車軸の曲がりがロータとステータ間
のギャップを回転角度により変えてしまうことを避ける
方法としては、特開平3−61158号公報に記載され
たもののようにロータと車軸の間に嵌挿された円筒の軸
方向の中央部分に車軸との間に隙間を設けたものもあ
る。さらに、特開平3−61158号公報に記載された
もののように前記円筒の車軸と接触する部分に弾性体を
嵌挿させることによって、車軸の曲がりによってロータ
とステータ間のギャップが回転角度により変化してしま
うことを避け、且つ、電動機をダイナミックダンパーと
して機能させるものもある。
【0006】図18は従来のこの種の産業用弾性継手の
例を示す図である。同図において、同心円上にほぼ等間
隔に配置した弾性体継手要素16を交互に挟み込むため
に、駆動側15a(あるいは従動側(15b))の継手
要素は円環の内側に突起15a’(あるいは突起15
b’)を有し、この円環の内側にある従動側15b(あ
るいは駆動側(15a))の継手要素は突起を外側に有
し、周方向の弾性体継手要素の面圧により回転力を伝達
するようになっており、また、衝撃的な上下動に対する
緩衝効果をも兼ね備えている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の車両駆動装置の弾性継手15では、減衰効果を得
る必要性から弾性体としてゴムが使用されていることか
ら、クリープ変形などの永久変形が大きな問題となって
いる。ゴムの永久変形による予圧面の面圧の減少を補正
することは困難であるため、あらかじめ定められた値以
上に予圧面の面圧が減少した場合には弾性体継手要素6
を交換する必要がある。しかし、図18から分かるよう
に車軸2に取り付けられた状態で弾性体継手要素16を
交換することは、駆動側継手要素15aと従動側継手要
素15bとを車軸の軸方向にずらす必要があるため極め
て困難で、実質的には不可能といってよいものであっ
た。
【0008】本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、弾性体継手要素の面圧調節が容易であ
るとともに、弾性体継手要素の交換期間を長くすること
が可能で、保守点検の容易な車両駆動装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の車両駆動装置においては、弾性継手の弾性体
継手要素を扇形状にして外側から半径方向に挿入し、く
さび効果により前記弾性体継手要素の周方向に所定の予
圧を与えることができるようにしたものである。
【0010】さらに、この車両駆動装置においては、弾
性継手の弾性体継手要素を複合材で構成し、この複合材
の異方性により走行安定上必要とされる軸に直角及び平
行な方向の剛性と軸まわりの捩り剛性を一種類の形状の
弾性体継手要素で成立させることができるようにしたも
のである。
【0011】また、この車両駆動装置においては、弾性
継手の弾性体継手要素は、板状の弾性材の両面に傾斜を
つけた金属性ブロックを貼り付けることにより扇形状の
弾性体継手要素を構成することもある。
【0012】また、この車両駆動装置においては、弾性
継手の弾性体継手要素の弾性体を複数の金属の板と弾性
材の板を交互に張り合わせることにより構成することも
できる。
【0013】また、この車両駆動装置においては、弾性
体継手要素の側面にも板状の弾性体を貼り付け、該弾性
体の変形によって回転軸に直角な方向の荷重を弾性的に
支えることができる構造にすることもできる。
【0014】具体的は、上記目的を達成するため、第1
の手段は、複数の弾性体継手要素を同心円上にほぼ等間
隔に配置し、駆動側継手要素と従動側継手要素により該
弾性体継手要素を交互に挟み込み、周方向の面圧により
回転力を伝達する弾性継手を備え、駆動源から車軸側に
動力を伝達して車輪を駆動する車両駆動装置において、
前記駆動側継手要素と従動側継手要素がそれぞれボス部
から半径方向に延びる複数の駆動力伝達部と駆動力被伝
達部とをそれぞれ有し、前記駆動力伝達部と駆動力被伝
達部とが交互に位置し、両者間に前記弾性体継手要素が
挿入可能な略扇形の空間が形成されるように前記駆動側
継手要素と従動側継手要素とを軸方向に並べ、前記扇形
の空間に対応した形状に形成された前記弾性体継手要素
を外周側から前記空間に挿入し、前記弾性継手の外周側
から所定の予圧を付与した状態で前記弾性体継手要素を
固定したことを特徴とする。
【0015】第2の手段は、第1の手段において、前記
駆動側継手要素と従動側継手要素にボルト螺合用の穴を
設け、前記弾性体継手要素を押さえ部材を介してボルト
により固定したことを特徴とする。
【0016】第3の手段は、第1の手段において、前記
弾性体継手要素の前記駆動側継手要素及び従動側継手要
素との当接部に、前記弾性体継手要素と前記駆動側継手
要素及び従動側継手要素との車軸に平行な方向の相対的
な変位を規制する規制手段が設けられていることを特徴
とする。
【0017】第4の手段は、第1の手段において、前記
弾性体継手要素は弾性体からなるブロックとボルトの挿
通孔が穿設された金属からなるブロックとを接合して形
成され、前記弾性体継手要素はボルトを介して前記駆動
側継手要素及び従動側継手要素の少なくとも一方に固定
されていることを特徴とする。
【0018】第5の手段は、第1の手段において、前記
空間は前記駆動力伝達部及び駆動力被伝達部と、前記駆
動側継手要素と従動側継手要素の前記車軸に対して平行
な方向の端部に設けられたカバー部とによって形成さ
れ、前記カバー部に対向する金属製ブロックの端面に板
状の弾性体が貼付されていることを特徴とする。
【0019】第6の手段は、第1ないし第3の手段にお
いて、前記弾性体継手要素が、単体の弾性体から構成さ
れていることを特徴とする。
【0020】第7の手段は、第1ないし第3の手段にお
いて、前記弾性体継手要素が、複数の弾性体ブロックか
ら構成されていることを特徴とする。
【0021】第8の手段は、第6または第7の手段にお
いて、前記弾性体がゴムからなることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施形態について説明する。なお、以下の説明において、
前述の従来例と同等な各部及び各実施形態に共通な各部
には同一の参照符号を付し、重複する説明は適宜省略す
る。
【0023】<第1の実施形態>図1は本発明の第1の
実施形態に係る車両駆動装置の弾性継手の正面図、図2
は図1の弾性継手のA−A断面図であり、この弾性継手
は、前記図16における継手14に対応する。なお、図
2は図16では右側に位置する継手14aに相当する。
【0024】この第1実施形態に係る弾性継手100
は、駆動側継手要素110と従動側継手要素120と、
両継手要素110および120間に挿入された8個の弾
性体継手要素130とからなり、このうち弾性体継手要
素130は図1に示すように正面視略扇形に形成されて
いる。駆動側継手要素110には、ボス部111から半
径方向に90゜間隔で突出した4本の駆動力伝達部11
2が、また、受動側継手要素120には、同じくボス部
121から半径方向に90゜間隔で突出した駆動力被伝
達部122がそれぞれ設けられている。また、図2に示
すように両ボス部111,121から円周方向にカバー
部113,123がそれぞれ設けられている。なお、駆
動側継手要素110におけるボス部111、駆動力伝達
部112及びカバー部113、ならびに受動側継手要素
120におけるボス部121、駆動力伝達部122及び
カバー123はそれぞれ一体に形成されている。また、
前記ボス部111には前述の中空軸13が挿入されて接
合され、前記ボス部121は車軸2に接合される。
【0025】これらの駆動側継手要素110と従動側継
手要素120は、図1に示すように前記駆動力伝達部1
12と駆動力被伝達部122とがほぼ45゜間隔になる
ように重ね合わされ、外周側から各駆動力伝達部112
と駆動力被伝達部122との間の空間部190に弾性体
継手要素130を挿入し、図示しない固定手段によって
固定され、弾性継手100が構成される。その際、所定
圧で前記弾性継手要素130を固定することによって弾
性継手要素130に予圧が付与される。このように所定
の与圧が付与された状態で、各弾性体継手要素130は
同心円上に中心からほぼ等しい距離の位置に等間隔に配
置される。
【0026】弾性体継手要素130は、図1に示すよう
にほぼ扇形に形成され、前記空間部190に挿入され、
扇形の両側面132a,133aで駆動力伝達部112
と駆動力被伝達部122に接触するが、前述の予圧が与
えられたとき、前記側面132a,133aにおける面
圧が均一になるように前記側面132a,133aの角
度が設定されている。言い換えれば、前記空間部190
に弾性継手要素130を装着したときに、前記側面13
2a,133aとこれらの側面に当接する駆動力伝達部
112と駆動力被伝達部122とがそれぞれ平行になる
ように前記側面の角度もしくは傾斜が設定されている。
【0027】弾性体継手要素130は、上記のような形
状に形成されており、上記形状に単一の弾性体によって
形成することも可能である(後述の図11参照)。しか
し、この実施形態では、複合材によって構成されてい
る。この複合材は緩衝材として機能する方向を勘案して
3つの部分からなる。すなわち、円周方向の緩衝材とし
て主に機能する第1のブロック131と、この第1のブ
ロック131の両側に接合され、軸に平行な方向の緩衝
材として主に機能する第2及び第3のブロック132,
133である。この場合、第1のブロック131と第2
及び第3のブロック132,133を使用し、駆動軸の
軸回り(円周方向)のねじり剛性に対応する部分と前記
軸に平行及び直角な方向の応力に対応する部分とによっ
て弾性材の異方性を考慮して前記弾性体継手要素130
の形状とした。この形状では、第1のブロック131は
直方体であって、軸回りの動力伝達機能と緩衝機能とを
持たせ、第2のブロック132と第3のブロック133
とに軸に平行な方向と直角な方向の緩衝機能を主に持た
せている。
【0028】図1の最上部の弾性体継手要素130を例
にとると、第2のブロック132は左側の側面132a
が駆動側継手要素110の駆動力伝達部112の側面に
当接し、図に示すように第2のブロック132の車軸2
と平行の方向の端部に相当する端面132bは駆動側継
手要素110のカバー部113の内面にそれぞれ当接し
ている。一方、第3のブロック133は右側の側面13
3aが従動側継手要素120の駆動力被伝達部122の
側面に当接し、第3のブロック133の端面133bは
従動側継手要素120のカバー部123の内面にそれぞ
れ当接している。これによって、軸(中空軸13)の円
周方向については第1のブロック131の弾性体が回転
駆動力を伝達すると共に緩衝材として機能し、軸に直交
する方向(半径方向)及び軸に平行な方向については第
2及び第3のブロック132,133の弾性体が緩衝材
として機能する。その他、特に説明しない各部は前述の
従来例と同等に構成されている。なお、第1ないし第3
のブロック131,132,133に使用される弾性体
としては例えば弾性を有する合成樹脂材や合成ゴムなど
が好適である。特に、合成ゴムでは、異方性を含む種々
の特性をある程度コントロールすることができるので、
荷重や振動のサイクルなどを考慮して最適な特性のもの
を得ることが可能である。
【0029】以上のように構成することによって弾性体
継手要素100の傾斜した側面に均一に所定の予圧を与
えことができるとともに、回転力の伝達及び衝撃的な上
下動に対する緩衝作用を行うことが可能になる。
【0030】<第2の実施形態>図3ないし図5は本発
明の第2の実施形態に係る車両駆動装置の弾性継手を説
明するためのもので、図3は弾性継手の要部断面拡大
図、図4は図3を外周部から軸方向に見た図、図5は弾
性継手要素の斜視図である。
【0031】この実施形態は、弾性継手100の駆動側
継手要素110及び従動側継手要素120の駆動力伝達
部111及び駆動力被伝達部121の円周面に面圧調節
用ボルト穴114,124を設け、該ボルト穴114,
124に螺合させた面圧調節用ボルト140により押し
付け用金属ブロック141を固定し、この金属ブロック
141によって弾性体継手要素130に所望の予圧を与
えるように構成したものである。また、この実施形態に
おける弾性体継手要素130は、図5の斜視図から分か
るように第1ないし第3のブロック131,132,1
33は、第1のブロック131は弾性体、第2及び第3
のブロック132,133は金属によってそれぞれ形成
されている。なお、第2及び第3のブロック132,1
33の駆動側継手要素110の駆動力伝達部111や従
動側継手要素111の駆動力被伝達部121に当接する
当接部132c,133cは脚状に突出させ、上部は押
し付け用金属ブロック141の下面によって半径方向に
平均的に押し付けられるように隣接する弾性体継手要素
130の前記金属ブロック141の被押し付け面が平面
状になるような角度の傾斜面132d,133dに形成
されている。
【0032】また、第2及び第3のブロック132,1
33の端面には、前記駆動側継手要素110のカバー部
113や従動側継手要素120のカバー部123との間
で緩衝作用を行わせるための弾性体132e,133e
が図5に示すように貼付されている。なお、このように
弾性体132eを貼付した状態で、前記金属ブロック1
41によって所定圧で弾性継手100をセットした状態
は図4に示すようになる。
【0033】このように構成すると、面圧調整用ボルト
140による押し付け用金属性ブロック141からの押
し付け力によって第2及び第3のブロック132,13
3の当接部132c,133cと駆動力伝達部112及
び駆動力被伝達部122との間で接触面の法線方向の圧
力が等しい状態で所望の予圧を弾性体継手要素130に
付与することができる。また前記金属ブロック141に
よって、弾性継手要素130の第1のブロック131と
第2及び第3のブロック132,133とが接触する部
分の半径方向の相対変位が生じないように固定すること
により、第1のブロック131の弾性体のせん断変形に
より、半径方向の荷重を弾性的に支えることができる。
さらに、第2及び第3のブロック132,133の端面
にも板状の弾性体132e,133eを貼り付け、これ
らの弾性体132e,133eの変形によって回転軸に
平行な方向の大きな荷重を弾性的に支えることができる
とともに、緩衝機能を十分に果たすことができる。
【0034】その他、特に説明しない各部は前述の従来
例及び第1の実施形態と同等に構成され、同等に機能す
る。
【0035】<第3の実施形態>図6及び図7は第3の
実施形態に係る車両駆動装置の弾性継手を説明するため
のもので、図6は弾性継手の要部を示す斜視図、図7は
弾性継手要素の正面図である。
【0036】この実施形態は、第2の実施形態における
弾性継手要素130の第1のブロック131を、面圧調
節用ボルト穴135を設けた金属性ブロック131−1
と、この両側に弾性体131−2,131−3を張り付
けた3ブロックからなる弾性要素に置換し、前記ボルト
穴135にボルト140を挿入して駆動側継手要素11
0もしくは受動側継手要素120のボス部111,12
1に螺合させ、弾性継手要素130に対して駆動力伝達
部112及び駆動力被伝達部122との間に所望の予圧
を得ることができるようにしたものである。
【0037】その際、図6に示すように駆動力伝達部1
12と駆動力被伝達部122に溝112a,122aを
設け、第2及び第3のブロック132,133の側部1
32s,133sを挿入して両者が車軸2と平行な方向
に相対的に変位を生じないように位置決めを図ると、弾
性体からなるブロック131−2,131−3のせん断
変形によって車軸2に平行な方向の荷重を弾性的に支持
することもできる。
【0038】このように構成すると、ボルト140によ
って弾性継手要素130の交換と予圧の調整が弾性継手
100の円周方向から自由に行え、回転駆動力の伝達及
び緩衝だけでなく軸に平行な方向の荷重の支持機能と緩
衝機能を弾性板からなる弾性体ブロックによって確実に
得ることができる。
【0039】その他、特に説明しない各部は前述の従来
例、第1及び第2の実施形態と同等に構成され、同等に
機能する。
【0040】<第4の実施形態>図8ないし図10は第
4の実施形態に係る車両駆動装置の弾性継手を説明する
ためのもので、図8は弾性継手の要部を示す斜視図、図
9は弾性継手要素の正面図、図10は弾性継手要素を組
み込んだ弾性継手の要部を示す断面図である。
【0041】この実施形態は、図5に示した第2の実施
形態における金属製の第2及び第3のブロック132,
133に第3の実施形態と同様のボルト穴136,13
7を穿設し、このボルト穴136,137にそれぞれボ
ルト140を挿入して図10に示すように駆動側継手要
素110もしくは受動側継手要素120のボス部11
1,121に螺合させ、2本のボルト140によって弾
性継手要素130に対して駆動力伝達部112及び駆動
力被伝達部122との間に所望の予圧を得ることができ
るようにしたものである。このように構成すると、駆動
力伝達部112に対する予圧と、駆動力被伝達部122
に対する予圧とをそれぞれ別個に独立して調整すること
が可能となり、より精度の高い設定が可能になる。
【0042】その他、特に説明しない各部は前述の従来
例、第1ないし第3の実施形態と同等に構成され、同等
に機能する。
【0043】<その他の実施形態>図11ないし図14
は本発明の他の実施形態に係る弾性体継手要素の実施例
の正面図または正面断面図である。図11の弾性体継手
要素130では扇形状の弾性体継手要素の全てを弾性体
で構成している。
【0044】図12の弾性体継手要素130では扇形状
の弾性体131(第1のブロックに対応)の両端に金属
性の板132,133(第2及び第3のブロックに対
応)貼り付けてある。
【0045】図13では第2の実施形態と同様に板状の
弾性体131(第1のブロックに対応)の両端にテーパ
を持った金属製のブロック132,133(第2及び第
3のブロックに対応)が貼り付けられて扇形状の弾性体
を構成している。
【0046】図14は図13の実施形態における弾性体
からなる第1のブロック131を3層の弾性板層131
gと2層の金属板層131mとを交互に積層して一体で
弾性を有するブロックとしたものである。
【0047】なお、図11ないし図14に図示した実施
形態に係る弾性体継手要素130では、第2の実施形態
のような押し付け用金属ブロック141などの押さえ手
段を介して駆動側継手要素110と従動側継手要素12
0との間に保持され、また、所望の予圧を得るように構
成される。
【0048】このような形式の弾性体継手要素130に
よって、同様に平均化された予圧を付与することが可能
であるとともに、弾性継手100の外周側から取り付
け、取り外し、あるいは予圧の調整が容易に行える。
【0049】
【発明の効果】これまでの説明で明らかなように請求項
1記載の本発明によれば、弾性継手の外周側から所定の
予圧を付与した状態で弾性体継手要素を固定したので、
クリープ変形などの永久変形による弾性体継手要素の予
圧の減少を調節することが容易にでき、保守点検が容易
になる。また、予圧による面圧が平均化するので、弾性
体継手要素の交換期間を延長することが可能になる。さ
らに、弾性継手を分解することなく弾性継手の外周側か
ら弾性体継手要素を交換することができるので、交換作
業が簡単で作業時間を大幅に削減することができる。
【0050】請求項2記載の発明によれば、駆動側継手
要素と従動側継手要素にボルト螺合用の穴を設け、弾性
体継手要素を押さえ部材を介してボルトにより固定する
ので、予圧調整が簡単に行え、保守点検作業が容易にな
る。
【0051】請求項3記載の発明によれば、弾性体継手
要素の駆動側継手要素及び従動側継手要素との当接部
に、弾性体固定継手と駆動側継手要素及び従動側継手要
素との軸に平行な方向の相対的な変位を規制する規制手
段を設けたので、軸に方向な平行の荷重を弾性体のせん
断変形によって弾性的に支持することができる。
【0052】請求項4記載の発明によれば、弾性体継手
要素は弾性体からなるブロックとボルトの挿通孔が穿設
された金属からなるブロックとを接合して形成され、弾
性体継手要素はボルトを介して駆動側継手要素及び従動
側継手要素の少なくとも一方に固定されているので、予
圧調整が簡単に行え、保守点検作業が容易になる。
【0053】請求項5記載の発明によれば、カバー部に
対向する金属製ブロックの端面に板状の弾性体が貼付さ
れているので、軸に平行な方向の荷重変動を前記弾性体
によって吸収することができる。
【0054】請求項6記載の発明によれば、弾性体継手
要素が単体の弾性体から構成されているので、1つの型
によって簡単に成形することができ、低コストで提供す
ることができる。
【0055】請求項7記載の発明によれば、弾性体継手
要素が複数の弾性体ブロックから構成されているので、
荷重の方向と弾性体の異方性を考慮して弾性体継手要素
を構成することが可能となり、荷重伝達特性と荷重変動
に対する緩衝特性に優れた車両駆動装置を提供すること
ができる。
【0056】請求項8記載の発明によれば、弾性継手要
素に使用する弾性体をゴムで構成したので、異方性を含
む種々の特性をある程度コントロールすることが可能と
なり、荷重や振動のサイクル等を考慮して最適な特性の
弾性継手を備えた車両駆動装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る車両駆動装置の
弾性継手全体の正面断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る弾性継手の予圧
調節機構を説明するための車両駆動装置の要部拡大断面
図である。
【図4】図3の予圧調整機構を示す車両駆動装置の要部
平面図である。
【図5】図3の弾性継手の弾性体継手要素全体を示す斜
視図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る弾性継手の予圧
調整機構を説明するための車両駆動装置の要部を示す斜
視図である。
【図7】図6の弾性継手の弾性体継手要素の断面図であ
る。
【図8】本発明の第4の実施形態に係る弾性継手の予圧
調整機構を説明するための車両駆動装置の要部を示す斜
視図である。
【図9】図7の弾性継手の弾性体継手要素の断面図であ
る。
【図10】本発明の第5の実施形態に係る弾性継手の予
圧調整機構を説明するための車両駆動装置の要部断面図
である。
【図11】本発明の他の実施形態に係る弾性継手の弾性
体継手要素の正面図である。
【図12】本発明のさらに他の実施形態に係る弾性継手
の弾性体継手要素の正面図である。
【図13】本発明のさらに他の実施形態に係る弾性継手
の弾性体継手要素の正面図である。
【図14】本発明のさらに他の実施形態に係る弾性継手
の弾性体継手要素の正面図である。
【図15】電気車の車軸に直接駆動する電動機の概略を
説明する断面図である。
【図16】電気車の車軸に直接駆動する電動機の例を説
明する半断面図である。
【図17】電動機と弾性継手によりダイナミックダンパ
の機能を持たせることを示す概略説明図である。
【図18】従来例に係る産業用に使用されている弾性継
手の概略構造を示す半断面図である。
【符号の説明】
1 電動機 2 車軸 3 中空軸 4 車輪 100 弾性継手 110 駆動側継手要素 111 ボス部 112 駆動力伝達部 112a 溝 113 カバー部 114 面圧調整用ボルト穴 120 従動側継手要素 121 ボス部 122 駆動力被伝達部 122a 溝 123 カバー部 124 面圧調整用ボルト穴 130 弾性体継手要素 131 第1のブロック 132 第2のブロック 132s 側面部 133 第3のブロック 133s 側面部 135,136,137 ボルト孔 140 ボルト 141 押し付け用金属ブロック 190 空間部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の弾性体継手要素を同心円上にほぼ
    等間隔に配置し、駆動側継手要素と従動側継手要素によ
    り該弾性体継手要素を交互に挟み込み、周方向の面圧に
    より回転力を伝達する弾性継手を備え、駆動源から車軸
    側に動力を伝達して車輪を駆動する車両駆動装置におい
    て、 前記駆動側継手要素と従動側継手要素がそれぞれボス部
    から半径方向に延びる複数の駆動力伝達部と駆動力被伝
    達部とをそれぞれ有し、 前記駆動力伝達部と駆動力被伝達部とが交互に位置し、
    両者間に前記弾性体継手要素が挿入可能な略扇形の空間
    が形成されるように前記駆動側継手要素と従動側継手要
    素とを軸方向に並べ、 前記扇形の空間に対応した形状に形成された前記弾性体
    継手要素を外周側から前記空間に挿入し、前記弾性継手
    の外周側から所定の予圧を付与した状態で前記弾性体継
    手要素を固定したことを特徴とする車両駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動側継手要素と従動側継手要素に
    ボルト螺合用の穴を設け、前記弾性体継手要素を押さえ
    部材を介してボルトにより固定したことを特徴とする請
    求項1記載の車両駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記弾性体継手要素の前記駆動側継手要
    素及び従動側継手要素との当接部に、前記弾性体継手要
    素と前記駆動側継手要素及び従動側継手要素との前記車
    軸に平行な方向の相対的な変位を規制する規制手段が設
    けられていることを特徴とする請求項1記載の車両駆動
    装置。
  4. 【請求項4】 前記弾性体継手要素は弾性体からなるブ
    ロックとボルトの挿通孔が穿設された金属からなるブロ
    ックとを接合して形成され、前記弾性体継手要素はボル
    トを介して前記駆動側継手要素及び従動側継手要素の少
    なくとも一方に固定されていることを特徴とする請求項
    1記載の車両駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記空間は前記駆動力伝達部及び駆動力
    被伝達部と、前記駆動側継手要素と従動側継手要素の前
    記車軸に平行な方向の端部に設けられたカバー部とによ
    って形成され、前記カバー部に対向する金属製ブロック
    の端面に板状の弾性体が貼付されていることを特徴とす
    る請求項1記載の車両駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記弾性体継手要素が、単体の弾性体か
    ら構成されていることを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれか1項に記載の車両駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記弾性体継手要素が、複数の弾性体か
    らなるブロックを接合して構成されていることを特徴す
    る請求項1ないし3のいずれか1項に記載の車両駆動装
    置。
  8. 【請求項8】 前記弾性体がゴムからなることを特徴と
    する請求項6または7記載の車両駆動装置。
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