JP2000027172A - 既設構造物の支持地盤改良工法 - Google Patents
既設構造物の支持地盤改良工法Info
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- JP2000027172A JP2000027172A JP10239587A JP23958798A JP2000027172A JP 2000027172 A JP2000027172 A JP 2000027172A JP 10239587 A JP10239587 A JP 10239587A JP 23958798 A JP23958798 A JP 23958798A JP 2000027172 A JP2000027172 A JP 2000027172A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 建物等の既設構造物の下方に存在する液状化
が生じやすい軟弱地盤層等を広範囲に亘って均一且つ能
率よく安定した支持地盤層に改良し得る工法を提供す
る。 【解決手段】 既設構造物を挟んだ一方の地表面からド
リルロッドを他方の地表面に向かって軟弱地盤層を水平
方向に貫通させながら推進させたのち、他方の地表面に
おいてこのドリルロッドの先端に可撓性を有する薬液注
入管を連結し、しかるのち、ドリルロッドを引き戻すこ
とによって薬液注入管をその長さ方向の中央部が既設構
造物の下方の軟弱地盤層に埋設させた状態にする。つい
で、薬液注入管の一方の端部からグラウト等の薬液を供
給することにより、薬液注入管の中央部に長さ方向及び
周方向に穿設している多数の注入孔から薬液を軟弱地盤
層に注入して該軟弱地盤層を安定した支持地盤装置に改
良する。
が生じやすい軟弱地盤層等を広範囲に亘って均一且つ能
率よく安定した支持地盤層に改良し得る工法を提供す
る。 【解決手段】 既設構造物を挟んだ一方の地表面からド
リルロッドを他方の地表面に向かって軟弱地盤層を水平
方向に貫通させながら推進させたのち、他方の地表面に
おいてこのドリルロッドの先端に可撓性を有する薬液注
入管を連結し、しかるのち、ドリルロッドを引き戻すこ
とによって薬液注入管をその長さ方向の中央部が既設構
造物の下方の軟弱地盤層に埋設させた状態にする。つい
で、薬液注入管の一方の端部からグラウト等の薬液を供
給することにより、薬液注入管の中央部に長さ方向及び
周方向に穿設している多数の注入孔から薬液を軟弱地盤
層に注入して該軟弱地盤層を安定した支持地盤装置に改
良する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物や堤防等の既
設構造物の直下に存在する軟弱な地盤等を安定化地盤に
改良するための支持地盤改良工法に関するものである。
設構造物の直下に存在する軟弱な地盤等を安定化地盤に
改良するための支持地盤改良工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、地震の発生によって
液状化する砂質地盤等の軟弱な地盤を改良するには、地
盤改良剤である薬液を該軟弱地盤層に注入して軟弱地盤
を改良することが行われているが、この軟弱地盤上に建
物等の構造物が既に建てられている場合には、該既設構
造物を通じて薬液注入管を構造物直下の軟弱地盤層にま
で打ち込むことが極めて困難である。このため、既設構
造物の周囲の地表面から薬液注入管を該既設構造物の下
方の軟弱地盤層に達するまで斜めに打ち込んだのち、薬
液注入管を通じて軟弱地盤層に薬液を注入することが行
われている。
液状化する砂質地盤等の軟弱な地盤を改良するには、地
盤改良剤である薬液を該軟弱地盤層に注入して軟弱地盤
を改良することが行われているが、この軟弱地盤上に建
物等の構造物が既に建てられている場合には、該既設構
造物を通じて薬液注入管を構造物直下の軟弱地盤層にま
で打ち込むことが極めて困難である。このため、既設構
造物の周囲の地表面から薬液注入管を該既設構造物の下
方の軟弱地盤層に達するまで斜めに打ち込んだのち、薬
液注入管を通じて軟弱地盤層に薬液を注入することが行
われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術によれば、直状の薬液注入管を軟弱地盤層の厚み
に交差する方向に打ち込むものであるから、軟弱地盤層
の平面方向に対する改良範囲が小さく制限されることに
なる。そのため、薬液注入管の打ち込み角度を変更して
該薬液注入管の先端ノズル部の位置を軟弱地盤層の平面
方向にずらさなければならず、その作業が極めて困難で
あると共に作業能率が悪く、その上、薬液の注入処理が
行われていない地盤部分が生じる虞れがあって確実性に
欠けるという問題点があった。
来技術によれば、直状の薬液注入管を軟弱地盤層の厚み
に交差する方向に打ち込むものであるから、軟弱地盤層
の平面方向に対する改良範囲が小さく制限されることに
なる。そのため、薬液注入管の打ち込み角度を変更して
該薬液注入管の先端ノズル部の位置を軟弱地盤層の平面
方向にずらさなければならず、その作業が極めて困難で
あると共に作業能率が悪く、その上、薬液の注入処理が
行われていない地盤部分が生じる虞れがあって確実性に
欠けるという問題点があった。
【0004】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは既設構造物を挟んだ
地表面の一方側から該既設構造物の直下に存在する改良
すべき地盤層を水平方向に他方の地表面側に向かって広
範囲に亘り、均一且つ能率良く改良し得る既設構造物の
支持地盤改良工法を提供するにある。
たもので、その目的とするところは既設構造物を挟んだ
地表面の一方側から該既設構造物の直下に存在する改良
すべき地盤層を水平方向に他方の地表面側に向かって広
範囲に亘り、均一且つ能率良く改良し得る既設構造物の
支持地盤改良工法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、先端にドリルヘッドを装着
したドリルロッドを既設構造物の一側地表面を発進側と
してこの発進側地表面から地中に発進させて該既設構造
物直下の改良すべき地盤層中を推進させたのち既設構造
物の他側地表面に到達させ、次いで、このドリルロッド
の先端に可撓性を有し且つ内外周面に貫通する多数の薬
液注入孔を穿設してなる薬液注入管を接続したのち、ド
リルロッドを発進側地表面に引き戻すことにより上記薬
液注入管を既設構造物直下の改良すべき地盤層に敷設
し、しかるのち、地表側から薬液注入管内に地盤改良剤
である薬液を供給して薬液注入管に穿設している上記薬
液注入孔から改良すべき地盤層に注入することを特徴と
するものである。
に、請求項1に係る発明は、先端にドリルヘッドを装着
したドリルロッドを既設構造物の一側地表面を発進側と
してこの発進側地表面から地中に発進させて該既設構造
物直下の改良すべき地盤層中を推進させたのち既設構造
物の他側地表面に到達させ、次いで、このドリルロッド
の先端に可撓性を有し且つ内外周面に貫通する多数の薬
液注入孔を穿設してなる薬液注入管を接続したのち、ド
リルロッドを発進側地表面に引き戻すことにより上記薬
液注入管を既設構造物直下の改良すべき地盤層に敷設
し、しかるのち、地表側から薬液注入管内に地盤改良剤
である薬液を供給して薬液注入管に穿設している上記薬
液注入孔から改良すべき地盤層に注入することを特徴と
するものである。
【0006】請求項2に係る発明は、上記請求項1に記
載の既設構造物の支持地盤改良工法において、ドリルロ
ッドを用いて既設構造物直下の改良すべき地盤層に敷設
される薬液注入管内に、予め、先端に薬液供給ノズルを
有する薬液供給管を挿入しておくものであり、改良すべ
き地盤層中に薬液注入管を敷設後、地表側から薬液供給
管内に地盤改良剤である薬液を供給すると共にこの薬液
供給管を引き戻しながら薬液供給ノズルから注出する薬
液を該薬液供給ノズル部分に対応する薬液注入管の薬液
注入孔を通じて改良すべき地盤層に注入することを特徴
とするものである。
載の既設構造物の支持地盤改良工法において、ドリルロ
ッドを用いて既設構造物直下の改良すべき地盤層に敷設
される薬液注入管内に、予め、先端に薬液供給ノズルを
有する薬液供給管を挿入しておくものであり、改良すべ
き地盤層中に薬液注入管を敷設後、地表側から薬液供給
管内に地盤改良剤である薬液を供給すると共にこの薬液
供給管を引き戻しながら薬液供給ノズルから注出する薬
液を該薬液供給ノズル部分に対応する薬液注入管の薬液
注入孔を通じて改良すべき地盤層に注入することを特徴
とするものである。
【0007】請求項3に係る発明は、上記請求項2に記
載の既設構造物の支持地盤改良工法において、ドリルロ
ッドを用いて既設構造物直下の改良すべき地盤層に薬液
注入管を敷設する際に、薬液注入管ではなくワイヤーロ
ープを引き込んでおき、薬液注入管を敷設したのち、到
達地表面側に達している上記ワイヤロープの端部に薬液
供給管の先端に装着している薬液供給ノズルを接続した
のち、発進側地表からワイヤロープを引き戻して薬液注
入管内に薬液供給ノズルを挿入させる一方、該薬液供給
ノズルが既設構造物直下の薬液注入管内を通過中に到達
側から薬液供給管に地盤改良剤である薬液を供給して薬
液供給ノズルから注出する薬液を該薬液供給ノズル部分
に対応する薬液注入管の薬液注入孔を通じて改良すべき
地盤層に注入することを特徴とするものである。
載の既設構造物の支持地盤改良工法において、ドリルロ
ッドを用いて既設構造物直下の改良すべき地盤層に薬液
注入管を敷設する際に、薬液注入管ではなくワイヤーロ
ープを引き込んでおき、薬液注入管を敷設したのち、到
達地表面側に達している上記ワイヤロープの端部に薬液
供給管の先端に装着している薬液供給ノズルを接続した
のち、発進側地表からワイヤロープを引き戻して薬液注
入管内に薬液供給ノズルを挿入させる一方、該薬液供給
ノズルが既設構造物直下の薬液注入管内を通過中に到達
側から薬液供給管に地盤改良剤である薬液を供給して薬
液供給ノズルから注出する薬液を該薬液供給ノズル部分
に対応する薬液注入管の薬液注入孔を通じて改良すべき
地盤層に注入することを特徴とするものである。
【0008】上記請求項1、請求項2又は請求項3に記
載の既設構造物の支持地盤改良工法において、請求項4
に係る発明はドリルロッドを用いて既設構造物直下の改
良すべき地盤層に薬液注入管を敷設する際に、ドリルロ
ッドよりも大径の該薬液注入管の敷設孔を掘削するとこ
ろに構成上の特徴を有しているものである。即ち、到達
側地表面に達したドリルロッドの先端に掘削手段を介し
て上記薬液注入管を接続し、しかるのち、ドリルロッド
を発進側地表面に引き戻しつゝ掘削手段によって薬液注
入管敷設用孔を掘削しながらドリルロッドに後続する薬
液注入管を該敷設孔に敷設することを特徴とするもので
ある。
載の既設構造物の支持地盤改良工法において、請求項4
に係る発明はドリルロッドを用いて既設構造物直下の改
良すべき地盤層に薬液注入管を敷設する際に、ドリルロ
ッドよりも大径の該薬液注入管の敷設孔を掘削するとこ
ろに構成上の特徴を有しているものである。即ち、到達
側地表面に達したドリルロッドの先端に掘削手段を介し
て上記薬液注入管を接続し、しかるのち、ドリルロッド
を発進側地表面に引き戻しつゝ掘削手段によって薬液注
入管敷設用孔を掘削しながらドリルロッドに後続する薬
液注入管を該敷設孔に敷設することを特徴とするもので
ある。
【0009】請求項5に係る発明は、上記請求項2又は
請求項3に記載の発明において、既設構造物の直下の改
良すべき地盤層に敷設した薬液注入管内に挿入している
薬液供給管を長さ方向に移動させながらこの薬液供給管
の先端に設けている薬液供給ノズルから該薬液供給ノズ
ルに対向する薬液注入管部分の注入孔を通じて薬液を改
良すべき地盤層に注入する注入手段であって、薬液注入
管内に挿入した薬液供給管の先端部外周面に前後に適宜
間隔を存して薬液注入管の内周面に摺接するパッカーを
装着し、これらの前後パッカー間の薬液供給管の先端部
に薬液供給ノズルを穿設して該薬液供給ノズルから注出
する薬液を前後パッカー間の薬液供給管と薬液注入管と
の対向面間の環状空間部に充満させると共にその充満し
た薬液を薬液注入管に穿設している注入孔を通じて改良
すべき地盤層に注入するように構成している。
請求項3に記載の発明において、既設構造物の直下の改
良すべき地盤層に敷設した薬液注入管内に挿入している
薬液供給管を長さ方向に移動させながらこの薬液供給管
の先端に設けている薬液供給ノズルから該薬液供給ノズ
ルに対向する薬液注入管部分の注入孔を通じて薬液を改
良すべき地盤層に注入する注入手段であって、薬液注入
管内に挿入した薬液供給管の先端部外周面に前後に適宜
間隔を存して薬液注入管の内周面に摺接するパッカーを
装着し、これらの前後パッカー間の薬液供給管の先端部
に薬液供給ノズルを穿設して該薬液供給ノズルから注出
する薬液を前後パッカー間の薬液供給管と薬液注入管と
の対向面間の環状空間部に充満させると共にその充満し
た薬液を薬液注入管に穿設している注入孔を通じて改良
すべき地盤層に注入するように構成している。
【0010】
【発明の実施の形態】既設構造物を挟んだ両側の地表面
において、一方の地表面を発進側地表面とし、他方の地
表面を到達側地表面として発進側地表面から、先端にド
リルヘッドを装着したドリルロッドを既設構造物の直下
に向かって斜めに発進させ、ドリルヘッドの推進方向を
制御しながら既設構造物下方の改良すべき地盤層にまで
推進させたのち、この地盤層中を到達側に向かってさら
に推進させ、既設構造物直下の改良すべき地盤層を通過
させたのち、到達側地表面に到達させる。なお、ドリル
ロッドは単位長さのロッド体を順次継ぎ足すことによっ
て形成され、このドリルロッドを回転させながら推進さ
せる。
において、一方の地表面を発進側地表面とし、他方の地
表面を到達側地表面として発進側地表面から、先端にド
リルヘッドを装着したドリルロッドを既設構造物の直下
に向かって斜めに発進させ、ドリルヘッドの推進方向を
制御しながら既設構造物下方の改良すべき地盤層にまで
推進させたのち、この地盤層中を到達側に向かってさら
に推進させ、既設構造物直下の改良すべき地盤層を通過
させたのち、到達側地表面に到達させる。なお、ドリル
ロッドは単位長さのロッド体を順次継ぎ足すことによっ
て形成され、このドリルロッドを回転させながら推進さ
せる。
【0011】ドリルヘッドが到達側地表面に達すると、
ドリルロッドの先端からドリルヘッドを取り外し、到達
側地上において該ドリルロッドの先端に合成樹脂管等の
可撓性を有する薬液注入管の端部を接続したのち、発進
側でドリルロッドを張引することによって発進側地表面
に向かって引き戻す。このドリルロッドの引き戻しによ
って薬液注入管がドリルロッドの推進跡内を到達側地表
面から既設構造物の直下を通過して発進側地表面にまで
敷設される。
ドリルロッドの先端からドリルヘッドを取り外し、到達
側地上において該ドリルロッドの先端に合成樹脂管等の
可撓性を有する薬液注入管の端部を接続したのち、発進
側でドリルロッドを張引することによって発進側地表面
に向かって引き戻す。このドリルロッドの引き戻しによ
って薬液注入管がドリルロッドの推進跡内を到達側地表
面から既設構造物の直下を通過して発進側地表面にまで
敷設される。
【0012】このように、発進側地表面から既設構造物
の下方の改良すべき地盤層を通じて到達側地表面にまで
配設したドリルロッドを薬液注入管と置換するものであ
るが、薬液注入管として通常、ドリルロッドと同径程度
若しくは大径の管を用いているので、この薬液注入管を
ドリルロッドの引き戻し跡に埋設する際に、該ドリルロ
ッドと薬液注入管とを掘削手段を介して接続しておくこ
とが望ましい。そして、ドリルロッドの引き戻しによっ
て掘削手段によりドリルロッドの通過跡である貫通孔を
薬液注入管が埋設し得る大径の埋設孔に掘削しながら該
埋設孔に薬液注入管を埋設させる。
の下方の改良すべき地盤層を通じて到達側地表面にまで
配設したドリルロッドを薬液注入管と置換するものであ
るが、薬液注入管として通常、ドリルロッドと同径程度
若しくは大径の管を用いているので、この薬液注入管を
ドリルロッドの引き戻し跡に埋設する際に、該ドリルロ
ッドと薬液注入管とを掘削手段を介して接続しておくこ
とが望ましい。そして、ドリルロッドの引き戻しによっ
て掘削手段によりドリルロッドの通過跡である貫通孔を
薬液注入管が埋設し得る大径の埋設孔に掘削しながら該
埋設孔に薬液注入管を埋設させる。
【0013】既設構造物を挟んだ両地表面間に亘って既
設構造物の下方の改良すべき地盤層に薬液注入管を埋設
したのち、一方の地表面側から薬液注入管内に地盤改良
剤である薬液を圧入、供給してこの薬液注入管に穿設し
ている注入孔から改良すべき地盤層に薬液を注入するこ
とによって該地盤層を安定した支持地盤層に改良する。
この際、既設構造物の直下及びその直下周辺部の地盤層
を改良するには、該地盤層部分に埋設されている薬液注
入管の長さ部分のみに薬液注入孔を穿設しておけばよ
い。
設構造物の下方の改良すべき地盤層に薬液注入管を埋設
したのち、一方の地表面側から薬液注入管内に地盤改良
剤である薬液を圧入、供給してこの薬液注入管に穿設し
ている注入孔から改良すべき地盤層に薬液を注入するこ
とによって該地盤層を安定した支持地盤層に改良する。
この際、既設構造物の直下及びその直下周辺部の地盤層
を改良するには、該地盤層部分に埋設されている薬液注
入管の長さ部分のみに薬液注入孔を穿設しておけばよ
い。
【0014】また、改良すべき地盤層の面積が広い場合
には、ドリルロッドの打ち込み位置を横方向に平行移動
させて先に埋設した薬液注入管から所定間隔を存した改
良すべき地盤層中に上記同様にして薬液注入管を互いに
並行に埋設し、この地盤層の広さに応じて複数本の薬液
注入管を並設して該地盤層に薬液注入する。さらに、上
記改良すべき地盤の層厚が大きい場合には、薬液注入管
を該地盤層中の上下方向に並設させて埋設し、この地盤
層を薬液注入によって改良する。
には、ドリルロッドの打ち込み位置を横方向に平行移動
させて先に埋設した薬液注入管から所定間隔を存した改
良すべき地盤層中に上記同様にして薬液注入管を互いに
並行に埋設し、この地盤層の広さに応じて複数本の薬液
注入管を並設して該地盤層に薬液注入する。さらに、上
記改良すべき地盤の層厚が大きい場合には、薬液注入管
を該地盤層中の上下方向に並設させて埋設し、この地盤
層を薬液注入によって改良する。
【0015】薬液注入管の薬液注入孔から改良すべき地
盤層に薬液を注入する場合、地表側から薬液注入管に直
接、薬液を供給することにより、薬液注入管の長さ方向
及び周方向に所定間隔毎に設けられている上記全ての薬
液注入孔から薬液を注出させてもよいが、請求項2又は
請求項3に記載したように、既設構造物直下の改良すべ
き地盤層を貫通して既設構造物を挟んで両側地表面間に
埋設された上記薬液注入管に、先端に薬液供給ノズルを
設けている薬液供給管を挿入し、この薬液供給管に地表
面側から薬液を供給して薬液供給ノズルから該薬液供給
ノズルが位置する薬液注入管内に薬液を注出させ、薬液
供給ノズルを薬液注入パイプ内で移動させながら薬液供
給ノズル部分に対応する薬液注入孔を通じて改良すべき
地盤層に注入してもよい。
盤層に薬液を注入する場合、地表側から薬液注入管に直
接、薬液を供給することにより、薬液注入管の長さ方向
及び周方向に所定間隔毎に設けられている上記全ての薬
液注入孔から薬液を注出させてもよいが、請求項2又は
請求項3に記載したように、既設構造物直下の改良すべ
き地盤層を貫通して既設構造物を挟んで両側地表面間に
埋設された上記薬液注入管に、先端に薬液供給ノズルを
設けている薬液供給管を挿入し、この薬液供給管に地表
面側から薬液を供給して薬液供給ノズルから該薬液供給
ノズルが位置する薬液注入管内に薬液を注出させ、薬液
供給ノズルを薬液注入パイプ内で移動させながら薬液供
給ノズル部分に対応する薬液注入孔を通じて改良すべき
地盤層に注入してもよい。
【0016】薬液供給管の先端供給ノズルから注出する
薬液を該ノズルが位置する薬液注入管の注入孔から改良
すべき軟弱地盤層中に注入するには、請求項5に記載し
たように、薬液供給管の先端部に供給ノズルを挟んでパ
ッカーを装着しておき、薬液注入管内で薬液供給管を長
さ方向に移動させながら薬液注入管の内周面に摺接した
パッカー間に供給ノズルを通じて薬液を供給し、パッカ
ー間に対応する薬液注入管の注入孔から改良すべき地盤
層に薬液を注入するものである。
薬液を該ノズルが位置する薬液注入管の注入孔から改良
すべき軟弱地盤層中に注入するには、請求項5に記載し
たように、薬液供給管の先端部に供給ノズルを挟んでパ
ッカーを装着しておき、薬液注入管内で薬液供給管を長
さ方向に移動させながら薬液注入管の内周面に摺接した
パッカー間に供給ノズルを通じて薬液を供給し、パッカ
ー間に対応する薬液注入管の注入孔から改良すべき地盤
層に薬液を注入するものである。
【0017】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例を図面につい
て説明すると、図1乃至図4は本発明における既設構造
物の支持地盤改良工法の一実施例を示すもので、建物等
の既設構造物1は盛土層や粘土層などの安定地盤層2上
に建てられてあり、該安定地盤層2の下方には地震が発
生すると液状化する砂質地盤等の改良すべき軟弱地盤層
3が存在している。
て説明すると、図1乃至図4は本発明における既設構造
物の支持地盤改良工法の一実施例を示すもので、建物等
の既設構造物1は盛土層や粘土層などの安定地盤層2上
に建てられてあり、該安定地盤層2の下方には地震が発
生すると液状化する砂質地盤等の改良すべき軟弱地盤層
3が存在している。
【0018】この軟弱地盤層3を安定した支持地盤に改
良するには、まず、既設構造物1を挟んだ地表面におい
て、一方の地表面を発進側地表面4とし、他方の地表面
を到達側地表面5として発進側地表面4にドリルロッド
推進装置6を設置し、この推進装置6を用いて先端にド
リルヘッド7Aを装着している中空管よりなるドリルロッ
ド7を発進側地表面4から地中に発進させ、既設構造物
1の直下の軟弱地盤層3を水平方向に推進させたのち、
到達側地表面5に到達させる。
良するには、まず、既設構造物1を挟んだ地表面におい
て、一方の地表面を発進側地表面4とし、他方の地表面
を到達側地表面5として発進側地表面4にドリルロッド
推進装置6を設置し、この推進装置6を用いて先端にド
リルヘッド7Aを装着している中空管よりなるドリルロッ
ド7を発進側地表面4から地中に発進させ、既設構造物
1の直下の軟弱地盤層3を水平方向に推進させたのち、
到達側地表面5に到達させる。
【0019】上記推進装置6は走行移動可能な台車6a上
に発進側地表面4に向かって傾斜した発進台6bをその傾
斜角度を変更可能に装着してあり、この傾斜発進台6b上
に油圧ジャッキ等の伸縮機構(図示せず)によって往復
移動するドリルロッド掴持具6cを配設していると共に傾
斜発進台6bの傾斜下端にドリルロッドのガイド部材6dを
立設、固定してなるものであり、掴持具6cは回転機構
(図示せず)によって回転してドリルロッド7を回転さ
せるように構成されている。
に発進側地表面4に向かって傾斜した発進台6bをその傾
斜角度を変更可能に装着してあり、この傾斜発進台6b上
に油圧ジャッキ等の伸縮機構(図示せず)によって往復
移動するドリルロッド掴持具6cを配設していると共に傾
斜発進台6bの傾斜下端にドリルロッドのガイド部材6dを
立設、固定してなるものであり、掴持具6cは回転機構
(図示せず)によって回転してドリルロッド7を回転さ
せるように構成されている。
【0020】この推進装置6を発進側地表面4の所定位
置にその発進台6bの下端に向かって傾斜した傾斜方向を
ドリルロッド7の打ち込み方向に向けた状態で停止さ
せ、先端にドリルヘッド7Aを装着しているドリルロッド
7の基端部を掴持具6cに掴持させると共にドリルロッド
7の先端をガイド部材6dに打ち込み方向に挿通させた状
態にする。なお、ドリルロッド7は屈曲変形可能な短尺
のドリルロッド7aを順次継ぎ足すことによって長尺のド
リルロッド7に形成され、最初に打ち込まれるドリルロ
ッド7aの先端のみにドリルヘッド7Aを装着しておく。
置にその発進台6bの下端に向かって傾斜した傾斜方向を
ドリルロッド7の打ち込み方向に向けた状態で停止さ
せ、先端にドリルヘッド7Aを装着しているドリルロッド
7の基端部を掴持具6cに掴持させると共にドリルロッド
7の先端をガイド部材6dに打ち込み方向に挿通させた状
態にする。なお、ドリルロッド7は屈曲変形可能な短尺
のドリルロッド7aを順次継ぎ足すことによって長尺のド
リルロッド7に形成され、最初に打ち込まれるドリルロ
ッド7aの先端のみにドリルヘッド7Aを装着しておく。
【0021】そして、最初の短尺ドリルロッド7aを上記
のように発進台6b上に載置してその基端部を掴持具6cに
掴持させたのち、該掴持具6cを発進台6bの傾斜下端に向
かって移動させると共にこの掴持具6cによってドリルロ
ッド7aを回転させながらドリルロッド7aを長さ方向に推
進させて既設構造物1の下方に向かって発進側地表面4
に斜めに打ち込む。この短尺ドリルロッド7aの打ち込み
推進後、該短尺ドリルロッド7aの基端に対する掴持具6c
の掴持を解いたのち、掴持具6cを元位置まで後退させて
次の短尺ドリルロッド7aの先端を先に打ち込んだ短尺ド
リルロッド7aの基端に連結することにより継ぎ足すと共
に、該短尺ドリルロッド7aの基端を掴持具6cに掴持さ
せ、掴持具6cを回転させながら発進台6bの傾斜下端に向
かって移動させることにより短尺ドリルロッド7aを先に
打ち込んだ短尺ドリルロッド7aに後続させて地中に推進
させる。
のように発進台6b上に載置してその基端部を掴持具6cに
掴持させたのち、該掴持具6cを発進台6bの傾斜下端に向
かって移動させると共にこの掴持具6cによってドリルロ
ッド7aを回転させながらドリルロッド7aを長さ方向に推
進させて既設構造物1の下方に向かって発進側地表面4
に斜めに打ち込む。この短尺ドリルロッド7aの打ち込み
推進後、該短尺ドリルロッド7aの基端に対する掴持具6c
の掴持を解いたのち、掴持具6cを元位置まで後退させて
次の短尺ドリルロッド7aの先端を先に打ち込んだ短尺ド
リルロッド7aの基端に連結することにより継ぎ足すと共
に、該短尺ドリルロッド7aの基端を掴持具6cに掴持さ
せ、掴持具6cを回転させながら発進台6bの傾斜下端に向
かって移動させることにより短尺ドリルロッド7aを先に
打ち込んだ短尺ドリルロッド7aに後続させて地中に推進
させる。
【0022】このように、短尺ドリルロッド7aを順次継
ぎ足すことによって長尺のドリルロッド7に形成しなが
らこのドリルロッド7を発進側地表面4の地表面から既
設構造物1の下方に向かって地中を斜めに推進させ、ド
リルヘッド7Aが軟弱地盤層3に達すると、その推進方向
を徐々に既設構造物1の直下に向かって水平方向に向け
たのち、図1に示すように既設構造物1の直下の軟弱地
盤層3中を略水平に貫通させ、既設構造物直下の軟弱地
盤層3を通過させたのち、ドリルヘッド7Aの向きを徐々
に上向きにして到達側地表面5に到達させる。
ぎ足すことによって長尺のドリルロッド7に形成しなが
らこのドリルロッド7を発進側地表面4の地表面から既
設構造物1の下方に向かって地中を斜めに推進させ、ド
リルヘッド7Aが軟弱地盤層3に達すると、その推進方向
を徐々に既設構造物1の直下に向かって水平方向に向け
たのち、図1に示すように既設構造物1の直下の軟弱地
盤層3中を略水平に貫通させ、既設構造物直下の軟弱地
盤層3を通過させたのち、ドリルヘッド7Aの向きを徐々
に上向きにして到達側地表面5に到達させる。
【0023】なお、ドリルヘッド7Aの方向制御は、該ド
リルヘッド7Aの後部に発信器を内蔵しておき、この発信
器から発信される電波を地上で受信してドリルヘッド7A
の先端の深度と方向を検出し、地上からドリルヘッド7A
に内蔵している方向制御機構に信号を発して方向制御を
行うようにように構成している。
リルヘッド7Aの後部に発信器を内蔵しておき、この発信
器から発信される電波を地上で受信してドリルヘッド7A
の先端の深度と方向を検出し、地上からドリルヘッド7A
に内蔵している方向制御機構に信号を発して方向制御を
行うようにように構成している。
【0024】ドリルヘッド7Aが到達側地表面に達する
と、ドリルロッド7の先端からドリルヘッド7Aを取り外
し、到達側地表面5上において該到達側地表面5に突出
したドリルロッド7の先端に合成樹脂管等の可撓性を有
する薬液注入管8の一端部を連結する。この際、薬液注
入管8はドリルロッド7よりも大径である場合は、ドリ
ルロッド7の引き込みによる該薬液注入管8の地中への
埋設が容易に行えるように、ドリルロッド7の先端に薬
液注入管8よりも僅かに大径の孔を掘削する掘削手段9
を接続し、この掘削手段9に回転継手10を介して薬液注
入管8を接続、連結する。
と、ドリルロッド7の先端からドリルヘッド7Aを取り外
し、到達側地表面5上において該到達側地表面5に突出
したドリルロッド7の先端に合成樹脂管等の可撓性を有
する薬液注入管8の一端部を連結する。この際、薬液注
入管8はドリルロッド7よりも大径である場合は、ドリ
ルロッド7の引き込みによる該薬液注入管8の地中への
埋設が容易に行えるように、ドリルロッド7の先端に薬
液注入管8よりも僅かに大径の孔を掘削する掘削手段9
を接続し、この掘削手段9に回転継手10を介して薬液注
入管8を接続、連結する。
【0025】掘削手段9は図5に示すように、截頭円錐
形状のシェルリーマ9aの円錐形面に複数個のビット9bを
突設していると共に該シェルリーマ9aの中空室内に連通
する滑剤吐出孔9cを穿設してなり、このシェルリーマ9a
の先端開口部にドリルロッド7の先端開口部を着脱可能
に連結してドリルロッド7と一体的に回転させられるよ
うに構成している。また、シェルリーマ9aの円板状裏面
板の中央には軸9dが突設されてあり、この軸9dと上記薬
液注入管8の開口端を閉止している閉止板11の中心部に
突設した軸12間を上記回転継手10によって連結してい
る。従って、ドリルロッド7の回転によりシェルリーマ
9aを回転させても薬液注入管8は回転しないように構成
している。
形状のシェルリーマ9aの円錐形面に複数個のビット9bを
突設していると共に該シェルリーマ9aの中空室内に連通
する滑剤吐出孔9cを穿設してなり、このシェルリーマ9a
の先端開口部にドリルロッド7の先端開口部を着脱可能
に連結してドリルロッド7と一体的に回転させられるよ
うに構成している。また、シェルリーマ9aの円板状裏面
板の中央には軸9dが突設されてあり、この軸9dと上記薬
液注入管8の開口端を閉止している閉止板11の中心部に
突設した軸12間を上記回転継手10によって連結してい
る。従って、ドリルロッド7の回転によりシェルリーマ
9aを回転させても薬液注入管8は回転しないように構成
している。
【0026】こうして、ドリルロッド7の先端に掘削手
段9と回転継手10を介して薬液注入管8を接続したの
ち、発進側地表面4側においてドリルロッド7の基端部
を掴持している推進装置6の掴持具6cを回転させながら
傾斜発進台6bの傾斜下端から上端に向かって後退させ
る。そうすると、掴持具6cの後退によってドリルロッド
7が長さ方向に発進側地表面4に向かって引き戻されて
該ドリルロッド7と一体に連結した薬液注入管8が到達
側地表面5からドリルロッド7の引き戻しに従ってドリ
ルロッド7の推進埋設跡を伝って地中に進入する。
段9と回転継手10を介して薬液注入管8を接続したの
ち、発進側地表面4側においてドリルロッド7の基端部
を掴持している推進装置6の掴持具6cを回転させながら
傾斜発進台6bの傾斜下端から上端に向かって後退させ
る。そうすると、掴持具6cの後退によってドリルロッド
7が長さ方向に発進側地表面4に向かって引き戻されて
該ドリルロッド7と一体に連結した薬液注入管8が到達
側地表面5からドリルロッド7の引き戻しに従ってドリ
ルロッド7の推進埋設跡を伝って地中に進入する。
【0027】この時、推進装置6の掴持具6cの回転によ
って掘削手段9のシェルリーマ9aが回転し、ドリルロッ
ド7の推進埋設跡を拡径させるように掘削して後続する
薬液注入管8の埋設孔14を形成しながら該埋設孔14内に
薬液注入管8を進入させる。一方、発進側地表面4側に
おいてドリルロッド7の基端部から該ドリルロッド7の
中空内部に泥水等の滑剤13を供給することによって、こ
のドリルロッド7の先端から掘削手段9のシェルリーマ
9a内に滑剤13を充満させ、吐出孔9cから掘削切羽面に吐
出させると共に薬液注入管8と埋設孔14との環状隙間を
通じて到達側地表面5側に流動させて埋設孔14内への薬
液注入管8の推進を容易に行わせると共にシェルリーマ
9aにより掘削された土砂を滑剤13により到達側地表面5
側に排出する。
って掘削手段9のシェルリーマ9aが回転し、ドリルロッ
ド7の推進埋設跡を拡径させるように掘削して後続する
薬液注入管8の埋設孔14を形成しながら該埋設孔14内に
薬液注入管8を進入させる。一方、発進側地表面4側に
おいてドリルロッド7の基端部から該ドリルロッド7の
中空内部に泥水等の滑剤13を供給することによって、こ
のドリルロッド7の先端から掘削手段9のシェルリーマ
9a内に滑剤13を充満させ、吐出孔9cから掘削切羽面に吐
出させると共に薬液注入管8と埋設孔14との環状隙間を
通じて到達側地表面5側に流動させて埋設孔14内への薬
液注入管8の推進を容易に行わせると共にシェルリーマ
9aにより掘削された土砂を滑剤13により到達側地表面5
側に排出する。
【0028】発進側地表面4側において、上記推進装置
6の掴持具6cの後退によりドリルロッド7の最後管部を
形成している一本目の短尺ドリルロッド7aを発進台6b上
に引き上げると、該短尺ドリルロッド7aを切り離し、掴
持具6cを発進台6bの傾斜下端まで前進させて次の短尺ド
リルロッド7aの基端を掴持し、再び上記同様にしてドリ
ルロッド7を回転させながら引き戻すことによって掘削
手段9により一定長の埋設孔14を掘削すると共にその埋
設孔14内に薬液注入管8を進入、埋設させる。
6の掴持具6cの後退によりドリルロッド7の最後管部を
形成している一本目の短尺ドリルロッド7aを発進台6b上
に引き上げると、該短尺ドリルロッド7aを切り離し、掴
持具6cを発進台6bの傾斜下端まで前進させて次の短尺ド
リルロッド7aの基端を掴持し、再び上記同様にしてドリ
ルロッド7を回転させながら引き戻すことによって掘削
手段9により一定長の埋設孔14を掘削すると共にその埋
設孔14内に薬液注入管8を進入、埋設させる。
【0029】このように、ドリルロッド7を回転させな
がら発進側地表面4側に引き戻すと共にその引き戻し時
に掘削手段9により埋設孔14を掘削しながら図2に示す
ように該埋設孔14内に薬液注入管8を進入、埋設させて
いき、ドリルロッド7全体を発進側地表面4側に撤去す
ることにより既設構造物1を挟んだ発進側地表面4と到
達側地表面5との間に亘って既設構造物1の下方の軟弱
地盤層3に薬液注入管8を埋設する。なお、ドリルロッ
ド7の撤去時に回転継手10から掘削手段9も撤去してお
く。
がら発進側地表面4側に引き戻すと共にその引き戻し時
に掘削手段9により埋設孔14を掘削しながら図2に示す
ように該埋設孔14内に薬液注入管8を進入、埋設させて
いき、ドリルロッド7全体を発進側地表面4側に撤去す
ることにより既設構造物1を挟んだ発進側地表面4と到
達側地表面5との間に亘って既設構造物1の下方の軟弱
地盤層3に薬液注入管8を埋設する。なお、ドリルロッ
ド7の撤去時に回転継手10から掘削手段9も撤去してお
く。
【0030】薬液注入管8には既設構造物1の下方にお
ける改良すべき軟弱地盤層3中に埋設された中央部に、
周方向並びに長さ方向に小間隔毎に多数の注入孔15を穿
設していると共に該注入孔15を穿設した管長部分の一方
端内、好ましくは到達側地表面5側の端部内をストッパ
16によって予め閉止してあり、また、到達側地表面5に
は上記推進装置6と並んでグラウトなどの地盤改良剤で
ある薬液タンク18を備えた薬液供給装置17が設置されて
いる。
ける改良すべき軟弱地盤層3中に埋設された中央部に、
周方向並びに長さ方向に小間隔毎に多数の注入孔15を穿
設していると共に該注入孔15を穿設した管長部分の一方
端内、好ましくは到達側地表面5側の端部内をストッパ
16によって予め閉止してあり、また、到達側地表面5に
は上記推進装置6と並んでグラウトなどの地盤改良剤で
ある薬液タンク18を備えた薬液供給装置17が設置されて
いる。
【0031】そして、この薬液供給装置17の供給ホース
19を薬液注入管8の先端に連結、連通したのち、薬液供
給装置17を作動させることによって薬液タンク18内のグ
ラウト等の薬液20を薬液注入管8に供給する。なお、供
給ホース19と薬液注入管8との連結は、薬液注入管8の
開口端を閉止している閉止板11を通じて行われるもので
あるが、この際、この閉止板11の中央から突設している
上記軸12を薬液注入管8内に連通した中空軸としてお
き、この中空軸12に供給ホース19を連結することによっ
て行われる。
19を薬液注入管8の先端に連結、連通したのち、薬液供
給装置17を作動させることによって薬液タンク18内のグ
ラウト等の薬液20を薬液注入管8に供給する。なお、供
給ホース19と薬液注入管8との連結は、薬液注入管8の
開口端を閉止している閉止板11を通じて行われるもので
あるが、この際、この閉止板11の中央から突設している
上記軸12を薬液注入管8内に連通した中空軸としてお
き、この中空軸12に供給ホース19を連結することによっ
て行われる。
【0032】薬液供給装置17を作動させて薬液タンク18
内の薬液20を薬液注入管8内に圧入供給すると、薬液20
が薬液注入管8内に充満したのち、図3に示すように注
入孔15から既設構造物1の下方における薬液注入管8の
周囲の軟弱地盤層3中に噴出し、軟弱地盤層3に浸透し
て砂粒子と混合した状態で硬化することにより図4に示
すように軟弱地盤層3を安定した支持地盤層3Aに改良す
る。なお、薬液注入管8におけるストッパ16から到達側
地表面5に開口する端部までの長さ部分の内部にモルタ
ル等の充填剤を充填してもよい。
内の薬液20を薬液注入管8内に圧入供給すると、薬液20
が薬液注入管8内に充満したのち、図3に示すように注
入孔15から既設構造物1の下方における薬液注入管8の
周囲の軟弱地盤層3中に噴出し、軟弱地盤層3に浸透し
て砂粒子と混合した状態で硬化することにより図4に示
すように軟弱地盤層3を安定した支持地盤層3Aに改良す
る。なお、薬液注入管8におけるストッパ16から到達側
地表面5に開口する端部までの長さ部分の内部にモルタ
ル等の充填剤を充填してもよい。
【0033】また、既設構造物1の下方の軟弱地盤層3
が広範囲に亘って存在している場合には、推進装置6を
上記ドリルロッド7の打ち込み位置から一定間隔を存し
た位置まで横移動させ、その位置で上記撤去した多数本
の短尺ドリルロッド7aを使用して再び上記同様に発進側
地表面4と到達側地表面5との間の地盤中に軟弱地盤層
3を水平方向に貫通してドリルロッド7を推進させ、到
達側地表面5で薬液注入管8を掘削手段9及び回転継手
10を介して連結してドリルロッド7を引き戻すことによ
り薬液注入管8を先に埋設した薬液注入管8に並行して
埋設したのち、薬液供給装置17によって該薬液注入管8
内に薬液20を供給し、注入孔15から軟弱地盤層3に注入
して隣接する薬液注入管8間の軟弱地盤層3を支持地盤
層3Aに改良すればよく、この作業を既設構造物1の下方
の軟弱地盤層3に対して水平方向に所定間隔毎に行えば
よい。
が広範囲に亘って存在している場合には、推進装置6を
上記ドリルロッド7の打ち込み位置から一定間隔を存し
た位置まで横移動させ、その位置で上記撤去した多数本
の短尺ドリルロッド7aを使用して再び上記同様に発進側
地表面4と到達側地表面5との間の地盤中に軟弱地盤層
3を水平方向に貫通してドリルロッド7を推進させ、到
達側地表面5で薬液注入管8を掘削手段9及び回転継手
10を介して連結してドリルロッド7を引き戻すことによ
り薬液注入管8を先に埋設した薬液注入管8に並行して
埋設したのち、薬液供給装置17によって該薬液注入管8
内に薬液20を供給し、注入孔15から軟弱地盤層3に注入
して隣接する薬液注入管8間の軟弱地盤層3を支持地盤
層3Aに改良すればよく、この作業を既設構造物1の下方
の軟弱地盤層3に対して水平方向に所定間隔毎に行えば
よい。
【0034】さらに、軟弱地盤層3の層厚が大きい場合
には、推進装置6の発進台6bの傾斜角度を適宜変更して
ドリルロッド7の打ち込み深さを調整し、先に埋設した
薬液注入管8の上方又は下方に上記同様にして薬液注入
管8を埋設したのち、薬液供給装置17によって該薬液注
入管8内に薬液20を供給し、注入孔15から軟弱地盤層3
に薬液20を注入して上下に隣接した薬液注入管8、8間
の軟弱地盤層3を支持地盤層3Aに改良する。
には、推進装置6の発進台6bの傾斜角度を適宜変更して
ドリルロッド7の打ち込み深さを調整し、先に埋設した
薬液注入管8の上方又は下方に上記同様にして薬液注入
管8を埋設したのち、薬液供給装置17によって該薬液注
入管8内に薬液20を供給し、注入孔15から軟弱地盤層3
に薬液20を注入して上下に隣接した薬液注入管8、8間
の軟弱地盤層3を支持地盤層3Aに改良する。
【0035】薬液注入管8の薬液注入孔15から軟弱地盤
層3に薬液20を注入する場合、上記工法においては、該
薬液注入管8内に直接、薬液20を供給することにより、
軟弱地盤層3の下方に埋設した該薬液注入管8の中央部
に穿設している全ての薬液注入孔15から薬液20を一斉に
軟弱地盤層3に注入したが、既設構造物1の下方におけ
る軟弱地盤層3を薬液注入管8の一定の長さ部分毎に注
入してもよい。
層3に薬液20を注入する場合、上記工法においては、該
薬液注入管8内に直接、薬液20を供給することにより、
軟弱地盤層3の下方に埋設した該薬液注入管8の中央部
に穿設している全ての薬液注入孔15から薬液20を一斉に
軟弱地盤層3に注入したが、既設構造物1の下方におけ
る軟弱地盤層3を薬液注入管8の一定の長さ部分毎に注
入してもよい。
【0036】図6乃至図10はその工法の一実施例を示す
もので、発進側地表面4側から短尺ドリルロッド7aを順
次継ぎ足して長尺のドリルロッド7を形成しながら推進
装置6によって該ドリルロッド7を発進側地表面4から
既設構造物1の下方の軟弱地盤層3を水平方向に推進さ
せたのち到達側地表面5にまで貫通させる工程(図6に
示す)は上記工法と同じであり、上記工法と相違する点
は到達側地表面5に達したドリルロッド7の先端に掘削
手段9と回転継手10を介して薬液注入管8を連結する際
に、この薬液注入管8内に、先端に薬液供給ノズル22を
設けている可撓性を有する薬液供給管21を挿入しておく
点である。
もので、発進側地表面4側から短尺ドリルロッド7aを順
次継ぎ足して長尺のドリルロッド7を形成しながら推進
装置6によって該ドリルロッド7を発進側地表面4から
既設構造物1の下方の軟弱地盤層3を水平方向に推進さ
せたのち到達側地表面5にまで貫通させる工程(図6に
示す)は上記工法と同じであり、上記工法と相違する点
は到達側地表面5に達したドリルロッド7の先端に掘削
手段9と回転継手10を介して薬液注入管8を連結する際
に、この薬液注入管8内に、先端に薬液供給ノズル22を
設けている可撓性を有する薬液供給管21を挿入しておく
点である。
【0037】薬液供給管21は薬液注入管8よりも小径で
あり、図11に示すようにその先端に該薬液供給管21と同
一径の短管23を連結、連通させていると共にこの短管23
に複数個の上記供給ノズル22を穿設している。さらに、
短管23の先端部は閉塞24されていると共にこの短管23の
先端部外周面と基端部外周面とに薬液注入管8の内周面
に摺動自在に密接したゴム製のパッカー25、25を固着し
てこれらのパッカー25、25と短管23の外周面及びこの短
管23の外周面に対応する薬液注入管8の内周面とで断面
環状の空間部26を形成している。
あり、図11に示すようにその先端に該薬液供給管21と同
一径の短管23を連結、連通させていると共にこの短管23
に複数個の上記供給ノズル22を穿設している。さらに、
短管23の先端部は閉塞24されていると共にこの短管23の
先端部外周面と基端部外周面とに薬液注入管8の内周面
に摺動自在に密接したゴム製のパッカー25、25を固着し
てこれらのパッカー25、25と短管23の外周面及びこの短
管23の外周面に対応する薬液注入管8の内周面とで断面
環状の空間部26を形成している。
【0038】このように薬液供給管21を薬液注入管8内
に挿入させた状態にして発進側地表面4側で掴持具6cに
よりドリルロッド7を回転させながら発進側地表面4側
に向かって引き戻すことにより、薬液供給管21を内装し
た薬液注入管8を図7に示すようにドリルロッド7の埋
設跡を伝って掘削手段9により掘削された埋設孔14に進
入させ、ドリルロッド7全体を発進側地表面4側に撤去
することにより既設構造物1を挟んだ発進側地表面4と
到達側地表面5との間に亘って既設構造物1の下方の軟
弱地盤層3に薬液供給管21を内装した薬液注入管8を埋
設する。なお、ドリルロッド7の撤去時に回転継手10か
ら掘削手段9も撤去しておく。
に挿入させた状態にして発進側地表面4側で掴持具6cに
よりドリルロッド7を回転させながら発進側地表面4側
に向かって引き戻すことにより、薬液供給管21を内装し
た薬液注入管8を図7に示すようにドリルロッド7の埋
設跡を伝って掘削手段9により掘削された埋設孔14に進
入させ、ドリルロッド7全体を発進側地表面4側に撤去
することにより既設構造物1を挟んだ発進側地表面4と
到達側地表面5との間に亘って既設構造物1の下方の軟
弱地盤層3に薬液供給管21を内装した薬液注入管8を埋
設する。なお、ドリルロッド7の撤去時に回転継手10か
ら掘削手段9も撤去しておく。
【0039】上記薬液供給管21は図8に示すように、到
達側地表面5に設置した巻取りドラム27に巻装されてい
て該巻取りドラム27から引き出されて薬液注入管8内に
その短管23が薬液注入管8に穿設している多数の注入孔
15を通過した位置に配置した状態で挿入されてあり、こ
の巻取りドラム27に巻装された基端を到達側地表面5に
該巻取りドラム27と一体的に設置した薬液供給装置17'
を介して薬液タンク18' に連通させている。
達側地表面5に設置した巻取りドラム27に巻装されてい
て該巻取りドラム27から引き出されて薬液注入管8内に
その短管23が薬液注入管8に穿設している多数の注入孔
15を通過した位置に配置した状態で挿入されてあり、こ
の巻取りドラム27に巻装された基端を到達側地表面5に
該巻取りドラム27と一体的に設置した薬液供給装置17'
を介して薬液タンク18' に連通させている。
【0040】そして、薬液供給装置17' を作動させて薬
液タンク18' 内の薬液20を薬液供給管21に供給すると、
薬液20は短管23に穿設している複数個の供給ノズル22か
らパッカー25、25間の環状空間部26に充満したのち、該
空間部26からこの空間部26の長さ部分に対応した薬液注
入管8の複数個の注入孔15から軟弱地盤層3中に注入さ
れて図9に示すように、空間部26の長さに対応した薬液
注入管8の長さ部分の周囲の軟弱地盤層3を安定した支
持地盤層3Aに改良する。
液タンク18' 内の薬液20を薬液供給管21に供給すると、
薬液20は短管23に穿設している複数個の供給ノズル22か
らパッカー25、25間の環状空間部26に充満したのち、該
空間部26からこの空間部26の長さ部分に対応した薬液注
入管8の複数個の注入孔15から軟弱地盤層3中に注入さ
れて図9に示すように、空間部26の長さに対応した薬液
注入管8の長さ部分の周囲の軟弱地盤層3を安定した支
持地盤層3Aに改良する。
【0041】薬液注入管8の一定長さ部分における周囲
の軟弱地盤層3に薬液20を注入したのち、巻取りドラム
27を巻き取り方向に回転させて薬液供給管21を前後パッ
カー25、25間の長さ寸法に等しい長さだけ到達側地表面
5側に引き戻すことにより、前後パッカー25、25を薬液
注入管8の内周面に摺動させながら薬液注入管8の次の
長さ部分にまで移動させ、その長さ部分に穿設している
注入孔15から薬液20を環状空間部26を通じて該環状空間
部26の周囲の軟弱地盤層3に注入する。このように、薬
液供給管21を一定長さずつ、巻取りドラム27に巻き取る
ことによってその先端の短管23に穿設している供給ノズ
ル22を薬液注入管8内で移動させ、環状空間部26を介し
て該環状空間部26に対応する注入孔15から軟弱地盤層3
中に薬液20を注入して図10に示すように、既設構造物1
の下方における供給管21の中央部周囲の軟弱地盤層3を
改良するものである。
の軟弱地盤層3に薬液20を注入したのち、巻取りドラム
27を巻き取り方向に回転させて薬液供給管21を前後パッ
カー25、25間の長さ寸法に等しい長さだけ到達側地表面
5側に引き戻すことにより、前後パッカー25、25を薬液
注入管8の内周面に摺動させながら薬液注入管8の次の
長さ部分にまで移動させ、その長さ部分に穿設している
注入孔15から薬液20を環状空間部26を通じて該環状空間
部26の周囲の軟弱地盤層3に注入する。このように、薬
液供給管21を一定長さずつ、巻取りドラム27に巻き取る
ことによってその先端の短管23に穿設している供給ノズ
ル22を薬液注入管8内で移動させ、環状空間部26を介し
て該環状空間部26に対応する注入孔15から軟弱地盤層3
中に薬液20を注入して図10に示すように、既設構造物1
の下方における供給管21の中央部周囲の軟弱地盤層3を
改良するものである。
【0042】上記薬液注入管8に穿設している注入孔15
は図11に示すように、薬液注入管8の外周面に被嵌した
ゴムスリーブ28によって閉止させられて地下水等の圧力
水が注入孔15から薬液供給管21内に浸入するのを防止し
てあり、地盤改良時には薬液供給管21から短管23に穿設
している供給ノズル22を通じて環状空間部26内に充満す
る薬液20の液圧を上昇させ、薬液注入孔15から注出する
薬液20の圧力によってゴムスリーブ28を膨張変形させて
該ゴムスリーブ28の中央部周面に穿設している注入ノズ
ル29から軟弱地盤層3に注入するように構成している。
は図11に示すように、薬液注入管8の外周面に被嵌した
ゴムスリーブ28によって閉止させられて地下水等の圧力
水が注入孔15から薬液供給管21内に浸入するのを防止し
てあり、地盤改良時には薬液供給管21から短管23に穿設
している供給ノズル22を通じて環状空間部26内に充満す
る薬液20の液圧を上昇させ、薬液注入孔15から注出する
薬液20の圧力によってゴムスリーブ28を膨張変形させて
該ゴムスリーブ28の中央部周面に穿設している注入ノズ
ル29から軟弱地盤層3に注入するように構成している。
【0043】なお、薬液供給管21を巻取りドラム27に一
定の長さ毎に順次巻き取ることによって短管23を間歇的
に薬液注入管8内を一定長さずつ到達側地表面5側に移
動させ、軟弱地盤層3における供給ノズル22の間歇移動
に対応した部分を順次改良しているが、薬液供給管21の
短管23を薬液注入管8内で連続移動させ、供給ノズル22
から環状空間部26を通じて薬液20を該環状空間部26に対
応する注入孔15から順次軟弱地盤層3に注出して軟弱地
盤層3を連続的に改良してもよい。
定の長さ毎に順次巻き取ることによって短管23を間歇的
に薬液注入管8内を一定長さずつ到達側地表面5側に移
動させ、軟弱地盤層3における供給ノズル22の間歇移動
に対応した部分を順次改良しているが、薬液供給管21の
短管23を薬液注入管8内で連続移動させ、供給ノズル22
から環状空間部26を通じて薬液20を該環状空間部26に対
応する注入孔15から順次軟弱地盤層3に注出して軟弱地
盤層3を連続的に改良してもよい。
【0044】図12乃至図17は本発明における別な地盤改
良工法を示すものであって、上記図6乃至図10に示す工
法においては、薬液供給管21を予め薬液注入管8内に挿
入しておき、薬液注入管8と同時に埋設孔14内に埋設し
たが、この工法においては薬液注入管8の埋設後に該薬
液注入管8内に薬液供給管21を挿入するものである。
良工法を示すものであって、上記図6乃至図10に示す工
法においては、薬液供給管21を予め薬液注入管8内に挿
入しておき、薬液注入管8と同時に埋設孔14内に埋設し
たが、この工法においては薬液注入管8の埋設後に該薬
液注入管8内に薬液供給管21を挿入するものである。
【0045】即ち、発進側地表面4側から短尺ドリルロ
ッド7aを順次継ぎ足して長尺のドリルロッド7を形成し
ながら推進装置6によって該ドリルロッド7を発進側地
表面4から既設構造物1の下方の軟弱地盤層3を水平方
向に推進させたのち到達側地表面5にまで貫通させる工
程(図12に示す)は上記工法と同じであるが、上記工法
と相違する点は到達側地表面5に達したドリルロッド7
の先端に掘削手段9と回転継手10を介して薬液注入管8
を連結する際に、この薬液注入管8内に、到達側地表面
5に設置したウインチ30に巻装されているワイヤロープ
31を挿入してその先端を薬液注入管8の先端閉止板11に
連結しておき、薬液注入管8の埋設後にこのワイヤロー
プ31を用いて該薬液注入管8内に薬液供給管21を挿入す
る点である。
ッド7aを順次継ぎ足して長尺のドリルロッド7を形成し
ながら推進装置6によって該ドリルロッド7を発進側地
表面4から既設構造物1の下方の軟弱地盤層3を水平方
向に推進させたのち到達側地表面5にまで貫通させる工
程(図12に示す)は上記工法と同じであるが、上記工法
と相違する点は到達側地表面5に達したドリルロッド7
の先端に掘削手段9と回転継手10を介して薬液注入管8
を連結する際に、この薬液注入管8内に、到達側地表面
5に設置したウインチ30に巻装されているワイヤロープ
31を挿入してその先端を薬液注入管8の先端閉止板11に
連結しておき、薬液注入管8の埋設後にこのワイヤロー
プ31を用いて該薬液注入管8内に薬液供給管21を挿入す
る点である。
【0046】具体的にはまず、ワイヤロープ31を薬液注
入管8内に挿入、連結させた状態にして発進側地表面4
側で掴持具6cによりドリルロッド7を回転させながら発
進側地表面4側に向かって引き戻すことにより、上記工
法と同様に薬液注入管8を図13に示すようにドリルロッ
ド7の埋設跡を伝って掘削手段9により掘削された埋設
孔14に進入させ、ドリルロッド7全体を発進側地表面4
側に撤去することにより既設構造物1を挟んだ発進側地
表面4と到達側地表面5との間に亘って図14に示すよう
に既設構造物1の下方の軟弱地盤層3に埋設する。
入管8内に挿入、連結させた状態にして発進側地表面4
側で掴持具6cによりドリルロッド7を回転させながら発
進側地表面4側に向かって引き戻すことにより、上記工
法と同様に薬液注入管8を図13に示すようにドリルロッ
ド7の埋設跡を伝って掘削手段9により掘削された埋設
孔14に進入させ、ドリルロッド7全体を発進側地表面4
側に撤去することにより既設構造物1を挟んだ発進側地
表面4と到達側地表面5との間に亘って図14に示すよう
に既設構造物1の下方の軟弱地盤層3に埋設する。
【0047】次いで、ドリルロッド7の撤去と共に発進
側地表面4側に達した掘削手段9及び回転継手10を撤去
して薬液注入管8の先端閉止板11を取り外し、薬液注入
管8の先端開口部からワイヤロープ31の先端部を引き出
すと共に発進側地表面4に設置した巻取りドラム27に巻
装されている薬液供給管21も引き出して該薬液供給管21
の先端に設けている短管23をワイヤロープ31の先端に連
結したのち、図15に示すように、到達側地表面5側でウ
インチ30を作動させることによりワイヤロープ31を巻き
戻し、その巻き戻しによって薬液供給管21を薬液注入管
8の内周面にその先端短管23の外周面に装着している前
後パッキン25、25を摺接させながら挿入していく。
側地表面4側に達した掘削手段9及び回転継手10を撤去
して薬液注入管8の先端閉止板11を取り外し、薬液注入
管8の先端開口部からワイヤロープ31の先端部を引き出
すと共に発進側地表面4に設置した巻取りドラム27に巻
装されている薬液供給管21も引き出して該薬液供給管21
の先端に設けている短管23をワイヤロープ31の先端に連
結したのち、図15に示すように、到達側地表面5側でウ
インチ30を作動させることによりワイヤロープ31を巻き
戻し、その巻き戻しによって薬液供給管21を薬液注入管
8の内周面にその先端短管23の外周面に装着している前
後パッキン25、25を摺接させながら挿入していく。
【0048】そして、短管23が既設構造物1の下方に軟
弱地盤層3中に埋設している薬液供給管21の中央部を通
過させた位置でワイヤロープ31の巻き戻しを停止させ、
しかるのち、巻取りドラム27と一体的に設置している薬
液供給装置17' を作動させて薬液タンク18' 内の薬液20
を巻取りドラム27に巻装している薬液供給管21の基端を
通じて該薬液供給パイプ21内に供給し、短管23に穿設し
ている複数個の供給ノズル22からパッカー25、25間の環
状空間部26に薬液20を充満させたのち、該空間部26から
この空間部26の長さ部分に対応した薬液注入管8の複数
個の注入孔15を通じて軟弱地盤層3中に薬液20を注入す
ると共に巻取りドラム27に薬液供給管21を徐々に巻き取
っていくことにより、図16、図17に示すように空間部26
の長さに対応した薬液注入管8の長さ部分の周囲の軟弱
地盤層3を連続的に又は一定長さ寸法毎に間歇的に安定
した支持地盤層3Aに改良するものである。
弱地盤層3中に埋設している薬液供給管21の中央部を通
過させた位置でワイヤロープ31の巻き戻しを停止させ、
しかるのち、巻取りドラム27と一体的に設置している薬
液供給装置17' を作動させて薬液タンク18' 内の薬液20
を巻取りドラム27に巻装している薬液供給管21の基端を
通じて該薬液供給パイプ21内に供給し、短管23に穿設し
ている複数個の供給ノズル22からパッカー25、25間の環
状空間部26に薬液20を充満させたのち、該空間部26から
この空間部26の長さ部分に対応した薬液注入管8の複数
個の注入孔15を通じて軟弱地盤層3中に薬液20を注入す
ると共に巻取りドラム27に薬液供給管21を徐々に巻き取
っていくことにより、図16、図17に示すように空間部26
の長さに対応した薬液注入管8の長さ部分の周囲の軟弱
地盤層3を連続的に又は一定長さ寸法毎に間歇的に安定
した支持地盤層3Aに改良するものである。
【0049】こうして、既設構造物1の下方の軟弱地盤
層3に対する薬液20の注入処理が完了すると、薬液供給
管21は巻取りドラム27に巻装されて既設構造物1の下方
における軟弱地盤層3の次の部分の薬液注入の使用に供
するものであり、また、薬液注入管8内からの薬液供給
管21の抜き取りによってワイヤロープ31がその両端を発
進側地表面4と到達側地表面5に突出させた状態に薬液
注入管8に挿通させておくことができるので、再び、発
進側地表面4側に突出したワイヤロープ31の先端に薬液
供給管21を接続したのち、到達側地表面5側からワイヤ
ロープ31を引っ張ることによって薬液供給管21をその先
端ノズル22が薬液注入管8内の所望位置まで達するまで
薬液注入管8内に挿入し、上記同様にして軟弱地盤層3
の所望箇所に薬液20を注入することができる。
層3に対する薬液20の注入処理が完了すると、薬液供給
管21は巻取りドラム27に巻装されて既設構造物1の下方
における軟弱地盤層3の次の部分の薬液注入の使用に供
するものであり、また、薬液注入管8内からの薬液供給
管21の抜き取りによってワイヤロープ31がその両端を発
進側地表面4と到達側地表面5に突出させた状態に薬液
注入管8に挿通させておくことができるので、再び、発
進側地表面4側に突出したワイヤロープ31の先端に薬液
供給管21を接続したのち、到達側地表面5側からワイヤ
ロープ31を引っ張ることによって薬液供給管21をその先
端ノズル22が薬液注入管8内の所望位置まで達するまで
薬液注入管8内に挿入し、上記同様にして軟弱地盤層3
の所望箇所に薬液20を注入することができる。
【0050】なお、以上の実施例においては、地震の発
生によって液状化する砂質地盤(軟弱地盤)の改良を対
象として説明したが、本発明の地盤改良工法はこのよう
な砂質地盤の改良に限らず、既設構造物直下にトンネル
等の地下構造物を構築する場合のアンダーピニング工
事、即ち、既設構造物の支持地盤安定化工事としての既
設構造物下方の地盤の改良や、既設構造物直下を通過す
るシールドトンネル工事における地盤の緩み防止のため
の改良も対象として実施してもよい。また、既設構造物
としては、地表面上に構築される建物に限定されること
なく、橋脚や道路、公園等の植裁、河川や池等の障害
物、或いはトンネルや埋設管等の地中構造物を対象する
ことができる。
生によって液状化する砂質地盤(軟弱地盤)の改良を対
象として説明したが、本発明の地盤改良工法はこのよう
な砂質地盤の改良に限らず、既設構造物直下にトンネル
等の地下構造物を構築する場合のアンダーピニング工
事、即ち、既設構造物の支持地盤安定化工事としての既
設構造物下方の地盤の改良や、既設構造物直下を通過す
るシールドトンネル工事における地盤の緩み防止のため
の改良も対象として実施してもよい。また、既設構造物
としては、地表面上に構築される建物に限定されること
なく、橋脚や道路、公園等の植裁、河川や池等の障害
物、或いはトンネルや埋設管等の地中構造物を対象する
ことができる。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明の既設構造物の支持
地盤改良工法によれば、先端にドリルヘッドを装着した
ドリルロッドを既設構造物の一側地表面を発進側として
この発進側地表面から地中に発進させて該既設構造物直
下の改良すべき地盤層中を推進させたのち既設構造物の
他側地表面に到達させ、次いで、このドリルロッドの先
端に可撓性を有し且つ内外周面に貫通する多数の薬液注
入孔を穿設してなる薬液注入管を接続したのち、ドリル
ロッドを発進側地表面に引き戻すことにより上記薬液注
入管を既設構造物直下の改良すべき地盤層に敷設するも
のであるから、既設構造物の下方の改良すべき地盤層の
所望部分に全長に亘って薬液注入管を略水平方向に確実
且つ容易に埋設することができるものであり、しかるの
ち、一方の地表面において該地表面に突出している薬液
注入管の端部内に地盤改良剤である薬液を供給するもの
であるから、薬液注入管内への薬液供給作業が円滑に行
えると共に、薬液注入管内に供給した薬液を改良すべき
地盤層中に水平方向に埋設している該薬液注入管の多数
の注入孔からこの薬液注入管の周囲の改良すべき地盤層
に均一に注入することができ、薬液注入管の周囲の地盤
層を薬液注入管の全長に亘って効率よく改良することが
できるものである。
地盤改良工法によれば、先端にドリルヘッドを装着した
ドリルロッドを既設構造物の一側地表面を発進側として
この発進側地表面から地中に発進させて該既設構造物直
下の改良すべき地盤層中を推進させたのち既設構造物の
他側地表面に到達させ、次いで、このドリルロッドの先
端に可撓性を有し且つ内外周面に貫通する多数の薬液注
入孔を穿設してなる薬液注入管を接続したのち、ドリル
ロッドを発進側地表面に引き戻すことにより上記薬液注
入管を既設構造物直下の改良すべき地盤層に敷設するも
のであるから、既設構造物の下方の改良すべき地盤層の
所望部分に全長に亘って薬液注入管を略水平方向に確実
且つ容易に埋設することができるものであり、しかるの
ち、一方の地表面において該地表面に突出している薬液
注入管の端部内に地盤改良剤である薬液を供給するもの
であるから、薬液注入管内への薬液供給作業が円滑に行
えると共に、薬液注入管内に供給した薬液を改良すべき
地盤層中に水平方向に埋設している該薬液注入管の多数
の注入孔からこの薬液注入管の周囲の改良すべき地盤層
に均一に注入することができ、薬液注入管の周囲の地盤
層を薬液注入管の全長に亘って効率よく改良することが
できるものである。
【0052】さらに、発進側地表面から既設構造物の下
方の改良すべき地盤層を貫通して到達側地表面に到達さ
せるドリルロッドの打ち込み位置を横移動させることに
よって、先に埋設した薬液注入管に対する次の薬液注入
管の埋設位置を薬液処理範囲に応じて所定間隔を存して
並行に行うことができ、従って、既設構造物の下方の改
良すべき地盤層に対して平面方向及び上下方向に複数本
の薬液注入管の埋設による地盤改良を行うことにより、
既設構造物の下方の改良すべき地盤層が広く且つ層厚が
大であっても全体に亘って均一且つ能率よく改良するこ
とができる。
方の改良すべき地盤層を貫通して到達側地表面に到達さ
せるドリルロッドの打ち込み位置を横移動させることに
よって、先に埋設した薬液注入管に対する次の薬液注入
管の埋設位置を薬液処理範囲に応じて所定間隔を存して
並行に行うことができ、従って、既設構造物の下方の改
良すべき地盤層に対して平面方向及び上下方向に複数本
の薬液注入管の埋設による地盤改良を行うことにより、
既設構造物の下方の改良すべき地盤層が広く且つ層厚が
大であっても全体に亘って均一且つ能率よく改良するこ
とができる。
【0053】上記既設構造物の支持地盤改良工法におい
て、薬液注入管に直接、薬液を供給することによって薬
液注入管に穿設した注入孔から改良すべき地盤層に薬液
を注入してもよいが、請求項2又は請求項3に記載した
ように、先端に薬液供給ノズルを有する薬液供給管を薬
液注入管内に挿入し、該薬液供給管に一方の地表面側か
ら薬液を供給して薬液供給ノズルから薬液を注出させ、
この薬液供給ノズル部分に対応する薬液注入管の注入孔
を通じて改良すべき地盤層中に注入するようにしてもよ
く、この工法によれば、改良すべき地盤層を薬液注入管
の一定長さに相当する地盤部分に区分けしながら順次、
その地盤部分を改良することができると共にある部分に
おいては注入量を大きくし、ある部分においては注入量
を少なくしたり改良を必要としない部分には注入するこ
となく次の地盤部分の処理を行うことができ、薬液注入
管の周囲の地盤層の性状に応じた改良処理が可能となる
ものである。
て、薬液注入管に直接、薬液を供給することによって薬
液注入管に穿設した注入孔から改良すべき地盤層に薬液
を注入してもよいが、請求項2又は請求項3に記載した
ように、先端に薬液供給ノズルを有する薬液供給管を薬
液注入管内に挿入し、該薬液供給管に一方の地表面側か
ら薬液を供給して薬液供給ノズルから薬液を注出させ、
この薬液供給ノズル部分に対応する薬液注入管の注入孔
を通じて改良すべき地盤層中に注入するようにしてもよ
く、この工法によれば、改良すべき地盤層を薬液注入管
の一定長さに相当する地盤部分に区分けしながら順次、
その地盤部分を改良することができると共にある部分に
おいては注入量を大きくし、ある部分においては注入量
を少なくしたり改良を必要としない部分には注入するこ
となく次の地盤部分の処理を行うことができ、薬液注入
管の周囲の地盤層の性状に応じた改良処理が可能となる
ものである。
【0054】また、請求項4に係る発明によれば、上記
既設構造物の支持地盤改良工法において、発進側地表面
から既設構造物の下方の改良すべき地盤層を通じて到達
側地表面にまで配設したドリルロッドを薬液注入管と置
換する際に、ドリルロッドに掘削手段を介して薬液注入
管を連結しておくものであるから、ドリルロッドの引き
戻しによって掘削手段によりドリルロッドの通過跡であ
る貫通孔を拡大させながら、この拡大した掘削孔内に薬
液注入管を進入、埋設させることができ、薬液注入管の
埋設が能率よく確実に行えるものである。
既設構造物の支持地盤改良工法において、発進側地表面
から既設構造物の下方の改良すべき地盤層を通じて到達
側地表面にまで配設したドリルロッドを薬液注入管と置
換する際に、ドリルロッドに掘削手段を介して薬液注入
管を連結しておくものであるから、ドリルロッドの引き
戻しによって掘削手段によりドリルロッドの通過跡であ
る貫通孔を拡大させながら、この拡大した掘削孔内に薬
液注入管を進入、埋設させることができ、薬液注入管の
埋設が能率よく確実に行えるものである。
【0055】また、上記既設構造物の支持地盤改良工法
において、薬液供給管の先端供給ノズルから注出する薬
液を該ノズルが位置する薬液注入管の注入孔から改良す
べき地盤中に注入するには、請求項5に記載したよう
に、薬液供給管の先端部に供給ノズルを挟んでパッカー
を装着しておき、薬液注入管内で薬液供給管を長さ方向
に移動させながら薬液注入管の内周面に摺接したパッカ
ー間に供給ノズルを通じて薬液を供給することによっ
て、パッカー間に対応する薬液注入管の注入孔から改良
すべき地盤層に薬液を正確に注入することができる。
において、薬液供給管の先端供給ノズルから注出する薬
液を該ノズルが位置する薬液注入管の注入孔から改良す
べき地盤中に注入するには、請求項5に記載したよう
に、薬液供給管の先端部に供給ノズルを挟んでパッカー
を装着しておき、薬液注入管内で薬液供給管を長さ方向
に移動させながら薬液注入管の内周面に摺接したパッカ
ー間に供給ノズルを通じて薬液を供給することによっ
て、パッカー間に対応する薬液注入管の注入孔から改良
すべき地盤層に薬液を正確に注入することができる。
【図1】本発明の支持地盤改良工法におけるドリルロッ
ドの推進状態を示す簡略縦断側面図、
ドの推進状態を示す簡略縦断側面図、
【図2】薬液注入管の埋設工程を示す簡略縦断側面図、
【図3】薬液注入処理を行っている状態の簡略縦断側面
図、
図、
【図4】改良後の簡略縦断側面図、
【図5】掘削手段の簡略側面図、
【図6】本発明の別な支持地盤改良工法におけるドリル
ロッドの推進状態を示す簡略縦断側面図、
ロッドの推進状態を示す簡略縦断側面図、
【図7】薬液供給管を内装した薬液注入管の埋設工程を
示す簡略縦断側面図、
示す簡略縦断側面図、
【図8】その埋設状態を示す簡略縦断側面図、
【図9】薬液注入処理を行っている状態の簡略縦断側面
図、
図、
【図10】改良後の簡略縦断側面図、
【図11】供給ノズル部分の拡大縦断側面図、
【図12】本発明のさらに別な支持地盤改良工法におけ
るドリルロッドの推進状態を示す簡略縦断側面図、
るドリルロッドの推進状態を示す簡略縦断側面図、
【図13】ワイヤロープを内装した薬液注入管の埋設工
程を示す簡略縦断側面図、
程を示す簡略縦断側面図、
【図14】その埋設状態を示す簡略縦断側面図、
【図15】薬液供給管を引き込んでいる状態の簡略縦断
側面図、
側面図、
【図16】薬液注入処理を行っている状態の簡略縦断側
面図、
面図、
【図17】改良後の簡略縦断側面図。
1 既設構造物 3 軟弱地盤層 4 発進側地表面 5 到達側地表面 6 推進装置 7 ドリルロッド 7A ドリルヘッド 8 薬液注入管 9 掘削手段 10 回転継手 14 埋設孔 15 注入孔 20 薬液 21 薬液供給管 22 供給ノズル 31 ワイヤロープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 洋 大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2号 株 式会社奥村組内 Fターム(参考) 2D040 AB01 AC02 AC05 BB03 BC01 BC04 CB03 DA01 DA05 DA08 DA12 DC00 DC02 FA01
Claims (5)
- 【請求項1】 先端にドリルヘッドを装着したドリルロ
ッドを既設構造物の一側地表面を発進側としてこの発進
側地表面から地中に発進させて該既設構造物直下の改良
すべき地盤層中を推進させたのち既設構造物の他側地表
面に到達させ、次いで、このドリルロッドの先端に可撓
性を有し且つ内外周面に貫通する多数の薬液注入孔を穿
設してなる薬液注入管を接続したのち、ドリルロッドを
発進側地表面に引き戻すことにより上記薬液注入管を既
設構造物直下の改良すべき地盤層に敷設し、しかるの
ち、地表側から薬液注入管内に地盤改良剤である薬液を
供給して薬液注入管に穿設している上記薬液注入孔から
改良すべき地盤層に注入することを特徴とする既設構造
物の支持地盤改良工法。 - 【請求項2】 先端にドリルヘッドを装着したドリルロ
ッドを既設構造物の一側地表面を発進側としてこの発進
側地表面から地中に発進させて該既設構造物直下の改良
すべき地盤層中を推進させたのち既設構造物の他側地表
面に到達させ、次いで、このドリルロッドの先端に可撓
性を有し且つ内外周面に貫通する多数の薬液注入孔を穿
設してなる薬液注入管を接続すると共にこの薬液注入管
内に先端に薬液供給ノズルを有する薬液供給管を挿入し
たのち、ドリルロッドを発進側地表面に引き戻すことに
より上記薬液供給管を内装した薬液注入管を既設構造物
直下の改良すべき地盤層に敷設し、しかるのち、地表側
から薬液供給管内に地盤改良剤である薬液を供給すると
共にこの薬液供給管を引き戻しながら薬液供給ノズルか
ら注出する薬液を該薬液供給ノズル部分に対応する薬液
注入管の薬液注入孔を通じて改良すべき地盤層に注入す
ることを特徴とする既設構造物の支持地盤改良工法。 - 【請求項3】 先端にドリルヘッドを装着したドリルロ
ッドを既設構造物の一側地表面を発進側としてこの発進
側地表面から地中に発進させて該既設構造物直下の改良
すべき地盤層中を推進させたのち既設構造物の他側地表
面に到達させ、次いで、このドリルロッドの先端に可撓
性を有し且つ内外周面に貫通する多数の薬液注入孔を穿
設してなる薬液注入管を接続すると共にこの薬液注入管
内にワイヤロープを引き込んでおいたのち、ドリルロッ
ドを発進側地表面に引き戻すことにより上記ワイヤロー
プを内挿した薬液注入管を既設構造物直下の改良すべき
地盤層に敷設し、到達地表側に達した上記ワイヤロープ
に薬液供給管の先端に装着している薬液供給ノズルを接
続したのち、発進側地表からワイヤロープを引き戻して
薬液注入管内に薬液供給ノズルを挿入させる一方、該薬
液供給ノズルが既設構造物直下の薬液注入管内を通過中
に到達側から薬液供給管に地盤改良剤である薬液を供給
して薬液供給ノズルから注出する薬液を該薬液供給ノズ
ル部分に対応する薬液注入管の薬液注入孔を通じて改良
すべき地盤層に注入することを特徴とする既設構造物の
支持地盤改良工法。 - 【請求項4】 先端にドリルヘッドを装着したドリルロ
ッドを既設構造物の一側地表面を発進側としてこの発進
側地表面から地中に発進させて該既設構造物直下の改良
すべき地盤層中を推進させたのち既設構造物の他側地表
面に到達させ、ドリルヘッドを撤去したのちドリルロッ
ドの先端に掘削手段を介して可撓性を有し且つ内外周面
に貫通する多数の薬液注入孔を穿設してなる薬液注入管
を接続し、しかるのち、ドリルロッドを発進側地表面に
引き戻しつゝ掘削手段によって薬液注入管敷設用孔を掘
削しながら後続する薬液注入管を該敷設孔に敷設するこ
とを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載
の既設構造物の支持地盤改良工法。 - 【請求項5】 薬液注入管内に挿入した薬液供給管の先
端部外周面に前後に適宜間隔を存して薬液注入管の内周
面に摺接するパッカーを装着し、これらの前後パッカー
間の薬液供給管の先端部に薬液供給ノズルを穿設して該
薬液供給ノズルから注出する薬液を前後パッカー間の薬
液供給管と薬液注入管との対向面間の環状空間部に充満
させると共にその充満した薬液を薬液注入管に穿設して
いる注入孔を通じて改良すべき地盤層に注入することを
特徴とする請求項2又は請求項3に記載の既設構造物の
支持地盤改良工法。
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