JP2000025921A - 蛇行防止用桟付き搬送ベルト - Google Patents

蛇行防止用桟付き搬送ベルト

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JP2000025921A JP10218547A JP21854798A JP2000025921A JP 2000025921 A JP2000025921 A JP 2000025921A JP 10218547 A JP10218547 A JP 10218547A JP 21854798 A JP21854798 A JP 21854798A JP 2000025921 A JP2000025921 A JP 2000025921A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経糸と緯糸にて織成されたベルト基布裏面
に、ベルトの走行方向に桟材を接着固定した蛇行防止用
桟付き搬送ベルトにおいて、ベルト基布材を劣化させる
ことなく桟材とベルト基布材を強固に接合する。 【解決手段】 桟材の一部を高周波誘電加熱により溶融
変形させ、該溶融変形部がベルト基布組織内部及び/又
はベルト基布表面にまで溶出変形することにより桟材と
ベルト基布が強固に接合する。桟材及びベルト基布材が
高周波誘電加熱接合可能な樹脂より成り、実質的に桟材
のみが高周波誘電加熱により溶融変形し、桟材とベルト
基布材が溶融一体化していないことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、紙、布、不織
布、食品等の乾燥や、水分の濾過の工程などに使用され
る汎用の搬送ベルトであって、ベルトの蛇行防止の為に
ベルト裏面に桟を有した蛇行防止用桟付き搬送ベルトに
関する。
【0002】
【従来の技術】 従来より、搬送用ベルトにおいては、
その用途によりベルト裏面に桟を取り付けたものが利用
されている。これはベルトの走行安定性を確保するため
のものであり、搬送機の搬送ベルト駆動部における駆動
ローラー及び支持ローラー等のベルト裏面と接するロー
ラー表面に凹状の溝部分が設けられており、ベルト裏面
に取り付けられた凸状の桟をはめ合わせ、搬送ベルト走
行時におけるベルトの蛇行防止を図ろうとするものであ
る。従来の桟材のベルトへの取り付け方法としては、接
着剤を使用し桟材とベルト基布を接着したもの、あるい
は桟材及びベルト基布材の融点以上に高温加熱し溶融圧
着することによりベルト基布に桟材を接着したものなど
が一般的であった。
【0003】また、ベルト基布裏面に蛇行防止用の桟を
取り付けた蛇行防止用桟付き搬送ベルトではないが、ベ
ルト表面の搬送物のこぼれ防止やすべり防止のためにベ
ルトの幅方向に桟を取り付けた桟付きベルトにおいて、
特開昭61−119505号公報や実開昭61−197
006号公報に高周波誘電加熱による桟とベルトを接合
した桟付きベルトが開示されている。前記特開昭61−
119505号公報には、誘電体損失の小さいベルト心
体と、その心体の表面に誘電体損失の大きいプラスティ
ックカバーが積層接合されたもので、誘電体損失の大き
い桟を高周波電解中において生じた発熱により前記プラ
スティックカバーと接合した桟付きエンドレス搬送ベル
トが提案されている。また、前記実開昭61−1970
06号公報には、ベルト本体及び桟材が高周波誘電接合
可能な材質より成り、接合前において横断面丸形状の桟
材とベルト本体を高周波誘電接合することにより、桟の
接合部分が平坦に溶融変形し、その平坦接合面がベルト
本体と一体的に接合した桟付きベルトが提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術において、
接着剤を使用した桟材とベルト基布の接着は、非常に簡
便であり接着加工作業性に優れるが、反面その接着力が
弱く、特に搬送機の搬送ベルト駆動ローラーや支持ロー
ラー部における屈曲応力対応特性に劣るため、桟のベル
ト基布面からの剥がれ等の問題があった。また、桟材及
びベルト基布材の融点以上に高温加熱し溶融圧着するこ
とによりベルト基布に桟材を接着したものは、桟材のベ
ルト基布接触面とベルト基布の桟材との接触面が一体化
しているため、かなり強固に接着しているが、高温処理
によって桟とベルト基布の樹脂融着部分が劣化しやすい
状態となっており、ベルト寿命が短くなるといったよう
な欠点を有していた。
【0005】一方、前記特開昭61−119505号公
報や前記実開昭61−197006号公報記載のもの
は、本発明と同様に高周波誘電加熱により桟とベルトを
接合したものではあるが、桟とベルトの接合部分がベル
ト表面部に平坦的に溶融変形、一体的接合しているた
め、ベルト基布裏面に蛇行防止用の桟を接着固定する蛇
行防止用桟付き搬送ベルト用としては、例えば駆動ロー
ラー溝による桟材の摩耗に対して接着力が不十分になり
桟材の剥離が発生する等の問題があり、接着構造として
不十分であった。また前記特開昭61−119505号
公報のものは、ベルト心体の表面に桟材と同様な誘電体
損失の高いプラスティックカバーを積層しなければなら
ず、例えば乾燥工程に使用される桟付き搬送ベルト用途
等の場合は通気性がなく不向きであった。
【0006】また、同様に搬送ベルトの用途によって、
静電気除去を目的にベルト基布の一部に導電性繊維を使
用した帯電防止用の搬送ベルトにおいて、高周波誘電加
熱による桟材のベルト基布への接合は、高周波誘電加熱
加工時に高周波電流が流れるため、導電性繊維の存在に
より短絡、スパークが発生し、ベルト基布の一部が焼け
たり溶融し製品欠点が発生するため、帯電防止用搬送ベ
ルトにおける桟の接合には高周波誘電加熱接合加工は行
われないのが実状であった。
【0007】本発明はこれらの従来技術における問題点
を鑑み、蛇行防止用の桟付き搬送ベルトにおいて、ベル
ト基布を劣化させることなく桟材とベルト基布を強固に
接合した蛇行防止用桟付き搬送ベルトを提供しようとす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の第1は、経糸と緯糸にて織成されたベルト
基布裏面に、ベルトの走行方向に桟材を接着固定した蛇
行防止用桟付き搬送ベルトにおいて、該桟材の一部が高
周波誘電加熱により溶融変形し、該溶融変形部がベルト
基布組織内部及び/又はベルト基布表面にまで溶出変形
していることにより桟材とベルト基布が強固に接合され
ていることを特徴とする蛇行防止用桟付き搬送ベルトで
ある。
【0009】高周波ウエルダーテーブル上にベルト基布
裏面を上部にしたベルト基布を置き、その上に桟材を取
り付け位置に配置し、高周波ウエルダーにより桟材を高
周波誘電加熱処理することにより、桟材の一部が溶融変
形しベルト基布を構成する経糸と緯糸の組織内部の空隙
部に入り込み、溶融した桟材の一部によりベルト基布組
織内部が埋められ、更にこの溶融部がベルト基布裏面と
反対側のベルト基布表面(ここでは高周波ウエルダーテ
ーブル上)にまで溶出し、桟材とベルト基布が強固に接
合される。自然冷却後、高周波ウエルダーテーブル上の
ベルト基布を長手方向(ベルト使用時における走行方
向)に順次移動し、この加工処理を繰り返すことによ
り、連続的に接合された桟を有した本発明の第1による
蛇行防止用桟付き搬送ベルトが得られる。
【0010】前記高周波誘電加熱加工処理において、桟
材の一部が該当ベルト基布組織内部にまで溶融変形させ
るためには、高周波ウエルダーにおける高周波発振電極
の凹部(前記加工時には桟材がこの凹部内に配置され
る)の形状、寸法と桟材の形状、寸法を適宜選定し、ベ
ルト基布の該当織成組織内部における空隙容積以上に桟
材の一部が溶融変形するようにすればよい。すなわち、
桟材の一部が高周波誘電加熱処理により溶融変形する溶
融変形部の体積が、ベルト基布の該当組織内部の空隙容
積以上になるように前記高周波発振電極の凹部寸法を設
定することにより、ベルト基布組織内部及びベルト基布
表面にまで溶融変形部が溶出することになる。高周波誘
電加熱処理のための高周波発振時間、出力等の設定は桟
材により又ベルト基布仕様により適宜設定すればよい。
【0011】本発明の第2は、ベルト基布が経糸及び/
又は緯糸の少なくとも一部に導電性繊維を使用した帯電
防止用ベルト基布であることを特徴とした上記発明の第
1記載の蛇行防止用桟付き搬送ベルトである。
【0012】高周波誘電加熱処理時においては高周波電
流が流れるため、ベルト基布の一部に導電性繊維を使用
した場合は、従来の高周波ウエルダーがアース用のプレ
ート固定式であったため、導電性繊維の存在によりアー
ス用プレートと接触し短絡、スパークが発生していた。
よって、この課題を解決するため本発明品は、アースプ
レート移動式の高周波ウエルダーを使用することにより
スパークを防ぎ、帯電防止用ベルト基布においてもスパ
ークによる焼損欠点発生のない高周波誘電加熱処理を可
能にした。アースプレート移動式の高周波ウエルダーの
ため、前記導電性繊維がアース用プレートと接触しない
ようにアースプレートを適宜移動配置すればよい。すな
わち高周波回路としては同軸ケーブルの内部での溶着加
工と同等になりスパーク防止が図られるものである。
【0013】よってベルト基布が経糸及び/又は緯糸の
少なくとも一部に導電性繊維を使用した帯電防止用ベル
ト基布であっても上記発明の第1に記載した手段と同様
に桟材を高周波誘電加熱処理することにより、本発明の
第2の蛇行防止用桟付き搬送ベルトが得られる。
【0014】本発明の第3は、ベルト基布が基布表面に
フェルト層を有したフェルト付きベルト基布であること
を特徴とした上記発明の第1又は第2記載の蛇行防止用
桟付き搬送ベルトである。
【0015】上記発明の第1又は第2におけるベルト基
布の表面にフェルト層を配し、接合することにより本発
明の第3の蛇行防止用桟付き搬送ベルトが得られる。こ
こで言うフェルト層とは、合成繊維が三次元的に交絡し
た層を意味し、交絡処理方法は特に限定するものではな
いが、ニードルパンチング処理が好ましい。また高圧水
流処理により合成繊維が三次元的に交絡した不織布をベ
ルト基布表面上に張り付けたもの及び合成繊維をベルト
基布表面上に配置しニードルパンチング処理を施した
後、該不織布を積層接着したものでもよい。搬送ベルト
の用途に従いそのフェルト層の仕様を適宜決定すればよ
い。但し、桟材の接合は前記ベルト基布上にフェルト層
を接合した後が好ましい。桟材の一部が高周波誘電加熱
により溶融変形し、該溶融変形部がベルト基布組織内部
及び/又はベルト基布表面にまで溶出変形した際にベル
ト基布表面上のフェルト層にまでおよび接合するため、
フェルト層の剥離強力向上に寄与するからである。
【0016】本発明の第4は、桟材及びベルト基布が高
周波誘電加熱接合可能な樹脂より成り、該桟材の誘電率
がベルト基布を構成する基布材の誘電率より少なくとも
10%以上高い桟材が使用されていることにより、実質
的に桟材のみが高周波誘電加熱により溶融変形し、桟材
とベルト基布が溶融一体化していないことを特徴とする
上記発明の第1〜3記載の蛇行防止用桟付き搬送ベルト
である。
【0017】高周波誘電加熱加工は、主として熱可塑性
樹脂を対象として広く一般に利用されているが、その目
的とするのは殆ど接着接合であり、高周波電圧により極
めて短時間に被接合物である樹脂同士を融解温度に到達
させ加圧し接合するものである。しかしながら、本発明
の第4においては、桟材としてベルト基布材の誘電率よ
り少なくとも10%以上高い誘電率を有した桟材を使用
することにより、実質的に桟材のみが高周波誘電加熱に
より溶融変形し、桟材とベルト基布が溶融一体化してい
ないことを特徴とするものである。
【0018】高周波誘電加熱加工においては、諸条件の
中でも成型材料の誘電率εと成型材料の力率tanδの
値が重要な意義をもっており、本発明はベルト基布材に
対して誘電率が少なくとも10%以上高い桟材を使用す
れば実質的に桟材のみが溶融変形することを見出したも
のである。高周波誘電加熱により実質的に桟材のみが溶
融変形し、ベルト基布組織が変形することがないため、
桟材がベルト中央であろうと、ベルト両隅であろうと桟
材の取り付け位置に限定を受けない。また、桟材とベル
ト基布が溶融一体化していないため、桟材取り付け位置
におけるベルト基布の劣化がなくベルト寿命も向上す
る。
【0019】桟材の誘電率はベルト基布材の誘電率に対
して少なくとも10%以上、より好ましくは15%以上
高いものがよい。誘電率が10%未満であると、高周波
ウエルダー加工時における諸条件により実質的に桟材の
みの溶融変形が困難となる。また、桟材の素材としては
高周波誘電加熱加工可能な樹脂であれば特に限定するも
のではないが、ベルト基布材が主にポリエステルモノフ
ィラメント(ポリエステル樹脂の誘電率(60C/S)
は3.2)が使用されることが多いことを考慮すると桟
材の誘電率(60C/S)εが、ε≧3.6が好まし
い。またベルトの桟材であることを考慮すると、桟材の
素材としては曲げ特性にすぐれたポリウレタン樹脂(誘
電率(60C/S)3.7〜4.5)が好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
1に基づいて説明する。図1は本発明の第1を概念的に
示した蛇行防止用桟付き搬送ベルトの高周波誘電加熱加
工時における蛇行防止用桟付き搬送ベルトの幅方向の縦
断面概略を示した図である。1はベルト基布、2は桟
材、3は桟材の一部の高周波誘電加熱による溶融変形
部、4は経糸、5は緯糸、6はベルト基布表面、7はベ
ルト基布裏面、8は高周波ウエルダーテーブル、9は高
周波ウエルダーの凹型高周波発振電極を示す。
【0021】高周波ウエルダーテーブル8上にベルト基
布1が基布裏面7を上にした状態で高周波ウエルダーの
凹型高周波電極9との間に桟材2が配置されており、高
周波ウエルダーにより高周波誘電加熱加工を施すことに
より、桟材の一部が溶融変形している。桟材の一部の高
周波誘電加熱による溶融変形部9は、経糸4及び緯糸5
により織成されたベルト基布1の織り組織内部における
空隙部分を埋めている。また更にはベルト基布表面6に
まで溶出変形している。こうした構造を有するため桟材
とベルト基布が強固に接合された形態を有する。
【0022】本発明の第2は、上記図1における経糸及
び/又は緯糸の少なくとも一部に導電性繊維を使用した
形態のものである。
【0023】本発明の第3は、上記図1におけるベルト
基布表面6にフェルト層を有する形態のものである。
【0024】本発明の第4は、桟材2及びベルト基布が
高周波誘電加熱接合可能な樹脂より成り、該桟材2の誘
電率がベルト基布1を構成する基布材の誘電率より少な
くとも10%以上高い桟材が使用されていることによ
り、実質的に桟材2のみが高周波誘電加熱により溶融変
形し、桟材2とベルト基布が溶融一体化していない上記
発明の第1から第3の形態のものである。
【0025】
【実施例】本発明の実施例を図に基づいて以下に具体的
に説明する。
【0026】(実施例1)経糸4及び緯糸5に繊維径
0.45mmのポリエステルモノフィラメントを使用し
二重織り組織に織成したベルト基布1(経糸密度70本
/インチ、緯糸密度36本/インチ)に、連続状の台形
型(上辺寸法6mm、下辺寸法10mm、高さ6mm)
ポリウレタン樹脂を桟材2に使用し、嶋倉電子工業
(株)製SDK−4A−O高周波ウエルダーにて、ベル
ト基布裏面7に桟材2を高周波誘電加熱加工を施し、桟
材の一部が高周波誘電加熱により溶融変形し、該溶融変
形部3がベルト基布組織の内部及びベルト基布表面6に
まで溶出変形した(加工前の断面形状が台形型の桟材
が、高周波誘電加熱加工により桟材の一部の溶融変形部
が桟材の底辺両側に広がり、更にはベルト基布の組織内
の空隙部を埋め、桟材取り付け面の反対側であるベルト
基布表面の基布組織の一部を被覆した状態にまで変形
し、桟材とベルト基布が強固に接合された状態。)蛇行
防止用桟付き搬送ベルトAを得た。得られた搬送ベルト
は実質的に桟材のみが高周波誘電加熱により溶融変形
し、桟材とベルト基布が溶融一体化していないものであ
った。尚使用した前記ポリエステルモノフィラメントの
誘電率(60C/S)は3.2で、前記ポリウレタン樹
脂の誘電率(60C/S)は4.1であった。(誘電率
の測定はASTM D150法による。)該ベルトAの
幅方向の縦断面略図を図2に示す。高周波誘電加熱加工
条件としては、高周波ウエルダーの凹型高周波発振電極
9は凹部が桟材の形状と同一であり、該電極部の高さは
5mmにて桟材の高さより1mm小さいものを使用し、
桟材の下辺部1mm相当部分がベルト基布内部に溶融変
形するように設定されている。該電極は予め80℃まで
予熱し、出力3kw未満、高周波発振時間2min、冷
却時間1minにて電極長さが60cmであるため、順
次ベルト基布の長さ方向に高周波誘電加熱加工を繰り返
すことにより、エンドレス状の蛇行防止用桟付き搬送ベ
ルトが得られる。エンドレス状にするためには、桟材エ
ッジを予め斜めカットで両端エッジ同士を合わせて接着
する。
【0027】(実施例2)緯糸の一部に導電性繊維であ
る繊維径0.45mmのカーボンナイロンモノフィラメ
ントを使用した以外は上記実施例1と同様に高周波誘電
加熱加工し、帯電防止タイプの蛇行防止用桟付き搬送ベ
ルトBを得た。該ベルトBの幅方向の縦断面略図を図3
に示す。尚、図3において10は導電性繊維を示す。
【0028】(実施例3)上記実施例1で使用したベル
ト基布表面に、アクリル繊維(7デニール×102m
m)とナイロン繊維(6デニール×76mm)を50%
/50%にて混紡、カーディング処理した合成繊維ウエ
ブ層(目付150g/m2 )を配し、ニードルパンチン
グ処理により、ベルト基布表面にフェルト層を接合した
以外は実施例1と同様に高周波誘導加熱加工を施し、フ
ェルト付きタイプの蛇行防止用桟付き搬送ベルトCを得
た。該ベルトCの幅方向の縦断面略図を図4に示す。
尚、図4において11はフェルト層を示す。
【0029】(比較例)実施例1にて使用した同様のベ
ルト基布と桟材を使用し、桟材2をポリウレタン樹脂用
接着剤を使用しベルト基布1に接着し、蛇行防止用桟付
き搬送ベルトDを得た。該ベルトDの幅方向の縦断面略
図を図5に示す。尚、図5において12は接着剤を示
す。
【0030】上記実施例1及び比較例1にて得られた桟
付き搬送ベルトの桟の接合強度を測定したところ、実施
例1で得られた桟付き搬送ベルトの桟の接合強度が22
kg/2.5cm、比較例1にて得られた桟付き搬送ベ
ルトの桟の接合強度が9kg/2.5cm(JIS K
6854法、接着剤の剥離接着強さ試験方法による)
であった。よって、本発明により、桟材とベルト基布が
強固に接合されていることが確認された。
【0031】
【発明の効果】本発明により、蛇行防止用の桟付き搬送
ベルトにおいて、実質的に桟材のみが溶融変形し、桟材
とベルト基布が溶融一体化していないため、ベルト基布
を劣化させることなく桟材とベルト基布を強固に接合し
た蛇行防止用桟付き搬送ベルトを得ることができる。ま
た導電性繊維を使用した帯電防止用搬送ベルトにおいて
は、焼損欠点のない高周波誘電加熱加工による桟付き搬
送ベルトを得ることができる。また、フェルト付き搬送
ベルトにおいては、フェルト層の剥離防止に寄与するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1を概念的に示した蛇行防止用桟
付き搬送ベルトの高周波誘電加熱加工時における蛇行防
止用桟付き搬送ベルトの幅方向の縦断面概略を示した図
である。
【図2】 実施例1による搬送ベルトAの幅方向の縦断
面略図である。
【図3】 実施例2による搬送ベルトBの幅方向の縦断
面略図である。
【図4】 実施例3による搬送ベルトCの幅方向の縦断
面略図である。
【図5】 比較例1による搬送ベルトDの幅方向の縦断
面略図である。
【符号の説明】
1 ベルト基布 2 桟材 3 桟材の一部の高周波誘電加熱による溶融変形部 4 経糸 5 緯糸 6 ベルト基布表面 7 ベルト基布裏面 8 高周波ウエルダーテーブル 9 高周波ウエルダーの凹型高周波発振電極 10 導電性繊維 11 フェルト層 12 接着剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 経糸と緯糸にて織成されたベルト基布裏
    面に、ベルトの走行方向に桟材を接着固定した蛇行防止
    用桟付き搬送ベルトにおいて、該桟材の一部が高周波誘
    電加熱により溶融変形し、該溶融変形部がベルト基布組
    織内部及び/又はベルト基布表面にまで溶出変形してい
    ることにより桟材とベルト基布が強固に接合されている
    ことを特徴とする蛇行防止用桟付き搬送ベルト。
  2. 【請求項2】 ベルト基布が経糸及び/又は緯糸の少な
    くとも一部に導電性繊維を使用した帯電防止用ベルト基
    布であることを特徴とした請求項1記載の蛇行防止用桟
    付き搬送ベルト。
  3. 【請求項3】 ベルト基布が基布表面にフェルト層を有
    したフェルト付きベルト基布であることを特徴とした請
    求項1又は2記載の蛇行防止用桟付き搬送ベルト。
  4. 【請求項4】 桟材及びベルト基布が高周波誘電加熱接
    合可能な樹脂より成り、該桟材の誘電率がベルト基布材
    の誘電率より少なくとも10%以上高い桟材が使用され
    ていることにより、実質的に桟材のみが高周波誘電加熱
    により溶融変形し、桟材とベルト基布が溶融一体化して
    いないことを特徴とする請求項1〜3記載の蛇行防止用
    桟付き搬送ベルト。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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