JP2000025889A - 貯槽システム - Google Patents

貯槽システム

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JP2000025889A
JP2000025889A JP10198560A JP19856098A JP2000025889A JP 2000025889 A JP2000025889 A JP 2000025889A JP 10198560 A JP10198560 A JP 10198560A JP 19856098 A JP19856098 A JP 19856098A JP 2000025889 A JP2000025889 A JP 2000025889A
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gas
gas separation
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Makio Tamura
真紀夫 田村
Takashi Harada
尚 原田
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Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価かつ簡便な方法で、貯槽に貯留された物
質を確実に汚染から防止できるシステムを提供する。 【解決手段】 ガス分離膜を有し、該ガス分離膜により
処理した空気のうちガス分離膜を透過しなかった改質空
気を供給する改質空気供給系を、貯槽内上部空間に接続
したことを特徴とする貯槽システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貯槽内に貯留され
ている流体や固体、流動体等の物質を、菌、ダイオキシ
ン等による汚染や、電気抵抗率低下等の性能変化を招く
汚染から効果的に保護することのできる貯槽システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、貯槽内の物質を外部から、と
くに大気からシールし汚染を防止する方法として、無菌
空気や窒素ガスを大気圧より多少高い圧力で貯槽内上部
空間に供給し、該空間の残存空気をパージして供給気体
で置換する方法が知られている。供給気体のうち、無菌
空気は主として外部からの菌汚染防止を目的に使用さ
れ、窒素ガスは、菌の他に酸素や炭酸ガスによる汚染も
防止することを目的に使用されている。
【0003】たとえば図6に従来システムを示すよう
に、貯槽としての水槽101内に液体102を貯留する
に際し、貯槽内上部空間103に、窒素ガス104(ま
たは空気)を除塵フィルタ105(安全フィルタ)、圧
力レギュレータ106、サニタリーバルブ107、無菌
フィルタ108を通して供給し、出口側にも無菌フィル
タ109、サニタリーバルブ110を設けて大気中へと
排出できるようにするとともに、大気から遮断してい
る。111は給液ライン、112は槽内シール兼圧力バ
ッファのための水封槽、113は排液ラインに設けられ
たポンプを示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記のような
従来システムにおいては、たとえば貯槽101内の物質
が液体の場合、貯槽内上部空間103がシールされた状
態において外部から液体が供給されて液面が上昇する場
合には汚染の可能性は無いが、液体が使用されて液面が
低下する場合には配慮が必要である。すなわち、シール
用気体として無菌空気を用いる場合は、貯槽101内に
供給あるいは吸引される空気は無菌フィルタを介して外
部空気を供給あるいは吸引することで汚染防止が可能で
あるが、窒素ガスを用いる場合には、液面が低下する速
度に対応した量の窒素ガスを供給する必要がある。した
がって、窒素ガスの供給が追従できるよう流体の使用量
を制限するか、あるいは高価な窒素ガスを大量に供給す
る必要があった。
【0005】もし窒素ガスの供給量が液体使用量よりも
少ない状態になると、貯槽101内に陰圧が発生し、場
合によっては大気圧により貯槽101がへこむおそれが
ある。また、窒素ガスは、小規模のプラントではガスボ
ンベを使用することも可能であるが、通常のプラントで
は、液体窒素を受け入れるか窒素製造装置等の大規模の
設備が必要になる。
【0006】つまり、安価な無菌空気を用いる場合に
は、液面変動に容易に追従させることはできるものの、
炭酸ガスや酸素等の汚染を防止することはできず、窒素
ガスを用いる場合には、汚染防止性能は向上できるもの
の、高価な設備が必要になるという問題点があった。
【0007】そこで本発明の課題は、上記のような問題
点に鑑み、安価かつ簡便な方法で、貯槽に貯留された物
質を確実に汚染から防止することのできる貯槽システム
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る貯槽システムは、ガス分離膜を有し、
該ガス分離膜により処理した空気のうちガス分離膜を透
過しなかった改質空気を供給する改質空気供給系を、貯
槽内上部空間に接続したことを特徴とするものからな
る。つまり、貯槽シール用の気体に窒素ガスではなく空
気を使用し、該空気をガス分離膜により改質し、ガス分
離膜を透過しなかった部分の改質空気をシール用気体と
して供給するシステムである。貯槽内に貯留される物質
としては、液体の他、固体や流動体が挙げられる。
【0009】上記改質空気供給系としては、たとえば、
少なくともガス分離膜、第1サニタリーバルブ、第1無
菌フィルタを有する系から構成できる。また、貯槽内上
部空間には気体排出系を接続でき、該気体排出系は、た
とえば、少なくとも第2無菌フィルタ、第2サニタリー
バルブを有する系から構成できる。さらに、貯槽には、
前述の図6に示したと同様の水封槽を接続しておいても
よい。
【0010】改質空気供給系においては、ガス分離膜を
透過しなかった改質空気をそのまま貯槽に向けて供給す
るようにしてもよく、供給される改質空気を一時的に溜
める容器を設けておいてもよい。
【0011】また、必要に応じて、改質空気供給系と気
体排出系とにわたって、滅菌用流体、たとえばスチーム
を供給可能な滅菌用流体供給系を接続してもよい。この
ような系を付加し、その系を開くことにより、たとえば
第1サニタリーバルブと第2無菌フィルタ間を滅菌する
ことができる。
【0012】このような本発明に係る貯槽システムにお
いては、ガス分離膜による透過処理により、透過しなか
った部分の気体として炭酸ガスや酸素の含有量を低減し
た改質空気が生成され、使用目的に応じて調製、生成さ
れた改質空気が、第1サニタリーバルブ、第1無菌フィ
ルタ等を通して貯槽内上部空間に供給される。また同時
に、供給される改質空気は、第1無菌フィルタを通され
ることにより、あるいはさらに付加したフィルタを通さ
れることにより、菌のみならずダイオキシン等の不純物
が除去される。
【0013】このような清浄な改質空気が貯槽内上部空
間に供給されることにより、該上部空間はこの改質空気
によって外部に対しシールされ、貯槽内に貯留されてい
る物質が炭酸ガス、酸素、菌、ダイオキシン等による汚
染から効果的に防止される。供給される改質空気の原気
体は大気でよいので安価であり、それを単にガス分離膜
処理するだけで所望組成の改質空気が生成されるので、
極めて簡便である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施の
形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明
の一実施態様に係る貯槽システムを示している。図にお
いて、1は水槽からなる貯槽を示しており、貯槽1内に
は、給液ライン2を介して、たとえば脱塩水3が供給さ
れ、貯留される。貯留された液体3は、使用側の要求に
応じて、ポンプ4を介して送給される。
【0015】この貯槽1内の上部空間5に、改質空気が
供給される。改質空気供給系6には、まず空気(例えば
大気)が、プレフィルタ7を通してポンプ8により供給
される。供給された空気は、ガス分離膜9(ガス分離膜
装置)に送られ、透過処理により、ガス分離膜9を透過
しなかった部分の空気が改質空気として生成される。
【0016】ガス分離膜9は、一般に、空気中の水蒸
気、炭酸ガス、酸素、窒素をこの順に透過させ、ガス分
離膜9に供給した空気の膜非透過部分における、上記成
分の組成をそれぞれ変えることができる。用途に応じて
各種組成の改質空気を生成可能であるが、本発明におい
ては、使用目的に応じて、炭酸ガス濃度を低減した改質
空気、炭酸ガスと酸素濃度を低減した改質空気等を、ガ
ス分離膜9の非透過ガスとして調製し、貯槽1への供給
ガスとして生成する。
【0017】ガス分離膜9の膜材質としては、ポリジメ
チルシロキサン等のシリコン系、トリメチルシリル系、
オレフィン系、ポリイミド系、酢酸セルロース系、ポリ
メチルペンテン系、フッ素系、ポリカーボネイト系等が
好適に用いられる。
【0018】このようなガス分離膜9の使用において
は、近年の分析技術の向上により、ガス分離膜9の非透
過側ガス成分として、空気中のダイオキシン等の不純物
が濃縮されることが明らかになった。特にガス分離膜の
上流のプレフィルタ7を長時間利用するとこの傾向が大
きい。したがって、このままでは濃縮されたダイオキシ
ン等を貯槽の上部空間5に供給することとなるため、ガ
ス分離膜9による処理気体からダイオキシン等を除去す
ることが好ましい。これを検討した結果、あるポアサイ
ズ以下(たとえば、1μm以下のポアサイズ)のフィル
タを用いることでダイオキシン等を除去できることが明
らかになった。
【0019】図1に示す改質空気供給系6においては、
ガス分離膜9の下流に圧力調節弁10が設けられ、貯槽
1内の上部空間5の圧力が設定値になるように制御して
いる。圧力調節弁10の下流には、本実施態様において
は、除塵フィルタ11(安全フィルタ)、第1サニタリ
ーバルブ12、第1無菌フィルタ13がこの順に設けら
れており、貯槽内上部空間5へと接続されている。除塵
フィルタ11には、たとえば上述したような、ダイオキ
シン等の不純物を除去可能なポアサイズ1μm以下のフ
ィルタが用いられ、第1無菌フィルタ13には、空気中
の菌を除去可能なさらに小さなポアサイズのフィルタが
用いられる。
【0020】無菌フィルタとは、一般に、フィルタの除
菌性能として、フィルタ1cm2 当たり107 個以上の
指標菌を含む溶液を通水した際に濾液に菌を認めない性
能を有するものを言い、通常、ポアサイズ0.2μmま
たは0.22μm、あるいはそれ以下のフィルタを言
う。
【0021】なお、本実施態様では、ダイオキシン等の
不純物の除去を目的とした除塵フィルタ11と、第1無
菌フィルタ13とを別に設けたが、これらを第1無菌フ
ィルタ13で兼ねることも可能である。
【0022】第1サニタリーバルブ12には、サニタリ
ー継手を用いたダイヤフラム弁が用いられており、その
内面にはたとえば電解研磨仕上げが施されている。
【0023】本実施態様では、貯槽1内の上部空間5に
は、水封槽14が接続されており、水封槽14は、上部
空間5と外部との間を遮断するとともに、上部空間5に
おける急激な圧力変化等に対するバッファの機能を果た
している。この水封槽14は必要に応じて設けられるも
ので、必要のない場合、あるいは設置が望ましくない場
合には設けられない。たとえば、医薬分野や製薬分野に
おける貯槽で、水封槽が細菌繁殖の温床になるおそれが
ある場合には設けられない。
【0024】貯槽1の上部空間5からの気体排出系15
には、第2無菌フィルタ16と第2サニタリーバルブ1
7が設けられている。これらについても、外部からの不
純物等の侵入を防止するために、第1無菌フィルタ1
3、第1サニタリーバルブ12と同様の仕様のものが用
いられている。
【0025】上記のように構成された貯槽システムで
は、原空気がガス分離膜9により透過処理され、その非
透過側空気として使用目的に応じた改質空気が生成され
る。たとえば後述の実施例1に示すように主として炭酸
ガス濃度を低減した改質空気、実施例2に示すように炭
酸ガス濃度と酸素濃度を低減した改質空気が生成され
る。
【0026】この改質空気の生成においては、ガス分離
膜装置9の運転方法として、図1に示した方法以外に
も、空気をコンプレッサ等で加圧して供給する方法、制
御用加圧空気を供給する方法、膜透過側を減圧する方
法、膜透過側にスイープガスを流す方法、スイープガス
として非透過側ガスの一部を利用する方法等を単独、あ
るいは組み合わせて利用することができる。
【0027】たとえば図2にこの部分の変形例を示すよ
うに、空気をフィルタ21を通してポンプ22でガス分
離膜装置23に供給し、膜透過側をバキュームポンプ2
4で吸引するとともに、非透過側のガスの一部をスイー
プガスとしてバイパスライン25で膜透過側に供給、利
用する方法を採用できる。
【0028】また、ガス分離膜装置9で改質された空気
を、図1に示したようにそのまま貯槽内上部空間5へと
供給することもできるが、たとえば図3に示すように、
供給される改質空気を一時的に溜める(蓄える)容器3
1(たとえば、圧力容器)を介在させることもできる。
つまり、ガス分離膜装置9の非透過側には残圧が有るの
で、容器31の耐圧に応じた量の改質空気を蓄えること
ができる。このようにすれば、貯槽1内の液体の使用量
が少ないとき、すなわち液面の変動が少ないときは、ガ
ス分離膜装置9で改質された量を貯槽1に供給し、液体
の使用量が多いとき、すなわち液面が急速に低下する場
合は、それに合わせて容器31内に蓄えた改質ガスを供
給することができる。したがって、ガス分離膜装置9の
規模を小さく抑えながら、十分な効果を得ることができ
る。
【0029】ガス分離膜9による改質空気の目標性状
は、使用目的に応じて決めればよい。たとえば貯槽1内
に貯留する液体が脱塩水である場合、改質空気の炭酸ガ
ス濃度をたとえば20ppm以下とする。この炭酸ガス
濃度であれば、貯留水の水質、たとえば電気抵抗率を5
MΩ・cm以上に保つことが可能である。通常の水質保
証値は1MΩ・cm以上であるが、管理目標値としては
5MΩ・cm以上を採用する場合が多いので、上記炭酸
ガス濃度が目安となる。
【0030】ガス分離膜9による改質空気は、圧力調節
弁10で調圧された後、除塵フィルタ11、第1サニタ
リーバルブ12、第1無菌フィルタ13を介して貯槽内
上部空間5へと供給される。除塵フィルタ11では、主
としてダイオキシン等の不純物が除去され、第1無菌フ
ィルタ13では、それに加えて空気中の菌が除去され
る。
【0031】ダイオキシンの測定は、たとえば次のよう
に行われる。後述の各実施例では、図4に示す装置を用
いてサンプリング、測定を行った。
【0032】図4において、容量1リットルのインピン
ジャー41〜45の条件をそれぞれ、水150ml、水
150ml、空、ジエチレングリコール100ml、空
とし、樹脂カラム46に合成吸着材XAD−2(ローム
アンドハース社製)を100g充填して、サンプル空気
は各1000m3 を真空ポンプ47にて大気および配管
から直接吸引した。その後、液はジクロロメタン抽出2
回、XAD−2はソックスッレー抽出20hrにて、各
々ダイオキンを抽出し、定法に従って、多層シリカゲル
カラムクロマトグラフィー、アルミナカラムクロマトグ
ラフィーにて濃縮精製し、最終的にはHR−HC/MS
(高分解能の質量分析装置付きガスクロマトグラフ)
(日本電子(株)製、SX−102型)にて定量した。
【0033】前述の如く炭酸ガスや酸素が所望の濃度ま
で低減され、かつダイオキシン等の不純物が除去され、
さらに無菌状態とされた清浄な改質空気が貯槽内上部空
間5に供給され、貯槽1内の貯留物質が外部からシール
される。その結果、貯留物質が炭酸ガスや酸素、ダイオ
キシン等の不純物、菌で汚染されることが防止される。
シール用気体が改質空気であり、窒素ガス等を用いる必
要がないので、安価であり、しかも所望の清浄な改質空
気が供給されるので、汚染が効率よく防止される。
【0034】気体排出系15においては、第2サニタリ
ーバルブ17を必要に応じて開放してもよく、常時開放
状態で少量づつ排出するようにしてもよい。第2サニタ
リーバルブ17を開放する場合にも、第2無菌フィルタ
16の抵抗、つまり、第2無菌フィルタ16の上下流側
の差圧により貯槽内上部空間5は陽圧に保たれるので、
大気が侵入することはない。
【0035】本発明に係る貯槽システムにおいては、改
質空気供給系6から気体排出系15にわたるある部分に
ついて滅菌することも可能である。
【0036】たとえば図5に貯槽1周りの系を示すよう
に、改質空気供給系6と気体排出系15にわたって、滅
菌用流体供給系51としてスチームラインを接続する。
ピュアスチーム供給ライン52をバルブ53を介して第
1無菌フィルタ13の上流に接続し、スチーム排出ライ
ン54をバルブ55を介して第2無菌フィルタ16の下
流に接続する。通常時はサニタリーバルブ12(場合に
よっては加えてサニタリーバルブ17)を開として改質
空気を供給し、滅菌する場合には、サニタリーバルブ1
2、17を閉とし、バルブ53、55を開いて、第1無
菌フィルタ13、貯槽内上部空間5、第2無菌フィルタ
16にわたってスチームを通して滅菌する。なお、図5
においては、貯槽1内の液を抜くためのブローライン5
6およびバルブ57が設けられており、ポンプ4からは
液を貯槽1内へと循環可能なように循環ライン58が形
成されている。
【0037】貯槽1の滅菌は、たとえば、液抜き、昇
温、温度保持、蒸気排出、冷却の順で実施する。まず、
貯槽1から液を抜き、次いで1次側スチーム供給ライン
52を通してピュアスチーム(純水を原水にした蒸気)
を貯槽1や枝管に導入し加熱を開始する。加熱開始時
は、加熱を早く行うために出口を開放として多量の蒸気
を導入する。次いで出口弁55を閉じてたとえば121
℃以上に昇温し、20分以上保持し滅菌する。その後、
ピュアスチーム導入を停止して放冷する。放冷時には貯
槽1内に負圧が発生しないように無菌空気を供給して陽
圧を維持する。
【0038】このような滅菌系の付加により、貯槽1の
無菌性を保ちつつ耐熱性のないガス分離膜装置9を滅菌
時の高温から保護することが可能になる。勿論、耐熱性
のあるガス分離膜装置を用いる場合には貯槽1とガス分
離膜装置を同時に滅菌することも可能である。
【0039】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明を説明す
る。 実施例1、2 図1に示した装置を用いて、改質空気の性状に関してテ
ストした。ガス分離膜9における非透過気体/供給気体
の割合(=回収率)を、それぞれ80%(実施例1)、
40%(実施例2)とした。実施例1では、主として炭
酸ガス濃度を低減した改質空気が得られ、第1無菌フィ
ルタ通過後にはダイオキンが極めて低い濃度まで低減さ
れていることが確認でき、実施例2では、炭酸ガス濃度
と酸素濃度が低減され、第1無菌フィルタ通過後にはダ
イオキシンが極めて低い濃度まで低減されていることが
確認できた。結果を表1、表2に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】実施例3 除塵フィルタおよび/または第1無菌フィルタのポアサ
イズとダイオキシンの除去性能との関係を、実施例1と
同じ条件で生成した改質空気を使用してテストした。結
果を表3に示す。
【0043】
【表3】
【0044】実施例4 貯槽内の水の水質を、従来の無菌空気を供給する場合、
窒素ガスで貯槽内をパージする場合と、上記本発明の実
施例1、実施例2の条件によるシール(パージ)の場合
とを比較して表4に示した。表4に示すように、とくに
実施例2の条件では、従来の高価な窒素ガスを使用する
場合と同等の性能が得られた。
【0045】
【表4】
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の貯槽シス
テムによれば、高価な窒素ガス等を用いることなく、ガ
ス分離膜により生成した安価な改質空気を用いて、簡便
にかつ確実に貯槽内に貯留された物質の汚染を防止する
ことができる。また、必要に応じて滅菌も容易に施すこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る貯槽システムの機器
系統図である。
【図2】図1のシステムの変形例に係るガス分離膜周り
の概略構成図である。
【図3】図1のシステムの他の変形例を示す機器系統図
である。
【図4】ダイオキシンの測定装置の一例を示す概略構成
図である。
【図5】図1のシステムに滅菌系を付加したシステムの
一例を示す部分機器系統図である。
【図6】従来の貯槽システムの一例を示す機器系統図で
ある。
【符号の説明】
1 貯槽 2 給液ライン 3 貯留水としての脱塩水 4 ポンプ 5 貯槽内上部空間 6 改質空気供給系 7 プレフィルタ 8 ポンプ 9 ガス分離膜(装置) 10 圧力調節弁 11 除塵フィルタ 12 第1サニタリーバルブ 13 第1無菌フィルタ 14 水封槽 15 気体排出系 16 第2無菌フィルタ 17 第2サニタリーバルブ 21 フィルタ 22 ポンプ 23 ガス分離膜(装置) 24 バキュームポンプ 25 バイパスライン 31 (圧力)容器 51 滅菌用流体供給系 52 ピュアスチーム供給ライン 53、55 バルブ 54 スチーム排出ライン 56 ブローライン 57 バルブ 58 循環ライン

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス分離膜を有し、該ガス分離膜により
    処理した空気のうちガス分離膜を透過しなかった改質空
    気を供給する改質空気供給系を、貯槽内上部空間に接続
    したことを特徴とする貯槽システム。
  2. 【請求項2】 前記改質空気供給系が、少なくとも、ガ
    ス分離膜、第1サニタリーバルブ、第1無菌フィルタを
    有する、請求項1の貯槽システム。
  3. 【請求項3】 前記貯槽内上部空間に、気体排出系が接
    続されており、該気体排出系が、少なくとも、第2無菌
    フィルタ、第2サニタリーバルブを有する、請求項1ま
    たは2の貯槽システム。
  4. 【請求項4】 前記改質空気供給系に、供給される改質
    空気を一時的に溜める容器が設けられている、請求項1
    ないし3のいずれかに記載の貯槽システム。
  5. 【請求項5】 前記改質空気供給系と気体排出系とにわ
    たって、滅菌用流体を供給可能な滅菌用流体供給系が接
    続されている、請求項3または4の貯槽システム。
  6. 【請求項6】 前記貯槽が水槽である、請求項1ないし
    5のいずれかに記載の貯槽システム。
  7. 【請求項7】 前記水槽が脱塩水用水槽である、請求項
    6の貯槽システム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114046450A (zh) * 2021-10-28 2022-02-15 山东宏旭化学股份有限公司 一种吹扫置换氢氰酸管线二合一系统及方法

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CN114046450A (zh) * 2021-10-28 2022-02-15 山东宏旭化学股份有限公司 一种吹扫置换氢氰酸管线二合一系统及方法

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