JP2000024940A - 水平板材に対する垂直板材の圧着治具と同治具を用いた水平板材に対する垂直板材の接着方法 - Google Patents
水平板材に対する垂直板材の圧着治具と同治具を用いた水平板材に対する垂直板材の接着方法Info
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Abstract
りクランプやハタガネを締めつけて固定することがなく
作業者の熟練を必要とせず、短時間で垂直板材と水平板
材とを接着できる方法とその際に使用される圧着治具と
を提供する。 【解決手段】圧着治具は、長尺の水平板材(1) と垂直板
材(3,4) とを位置決めする縦壁部(10a) を有する作業台
(10)又はその周辺部材にセットされ、前記各板材同士
(1,3,4) をその端縁に沿って圧着固定する。前記圧着治
具は前記板材(1,3,4) を支持するに十分な長さを有する
フレーム(9) を備え、同フレーム(9) にはゴムパッド(6
b,7b) を押圧方向に作動させるエアシリンダ(6,7) が保
持されている。更に圧着治具は前記エアシリンダ(6,7)
の起動・停止手段を備えている。この圧着治具を用いる
ことで手作業による煩雑な固定作業が不要となり、仕上
がりも美麗で且つ短時間での接着が可能となる。
Description
沿って垂直板材を圧着するための圧着治具と、同治具を
用いた水平板材に対する垂直板材の接着方法とに関し、
例えば、人造大理石製のシステムキッチンカウンターや
洗面カウンターを製造するにあたって、長尺な水平板材
からなるカウンター板材に、長尺板材からなる前垂れ板
材や背立て板材を垂直方向に接着する際に使用される圧
着治具、並びに同治具を用いたカウンター板材に対する
前垂れ板材や背立て板材の接着方法に関する。
おいて、各種のカウンターに人造大理石が多用されるよ
うになってきている。人造大理石製のキッチンカウンタ
ーや洗面カウンターなどの前垂れや背立ては、シート状
の原板から前垂れ板材や背立て板材を別途に切り出しカ
ウンター板材に接着して形成されている。従来の接着方
法は図4〜図7に示すように、カウンター板材1′の全
長にわたって前垂れ板材2′や背立て板材3′をほぼ均
一な力で圧着できるように、接着面に接着剤を流して位
置決め接合させた後、その全長にわたって手作業でクラ
ンプやハタガネなどの固定具15を約10cm間隔で締め
付けて固定している。
ようにクランプやハタガネで固定する方法では、クラン
プやハタガネを締めつける際に板材同士がずれ易く、所
定の角度及び位置で接着するには作業者の熟練が必要と
なる。また手作業によるため、たとえ熟練者であっても
常に一定の仕上がりとすることは不可能である。更に
は、数多くのクランプやハタガネを必要とし、その着脱
にも多大の時間を費やすことが多い。
やハタガネを締めつけて固定していた圧着作業を作業者
の熟練を必要とせず、かつ短時間で前垂れ板材や背立て
板材とカウンター板材との圧着を可能とする圧着治具
と、同治具を使用して常に一定の状態で美麗に仕上げる
ことのできる接着方法とを提供することを目的としてい
る。
に、本発明は、長尺の水平板材及び同じく長尺の垂直板
材間の位置決め手段を有する作業台又はその周辺部材に
セットされ、前記各板材同士をその端縁に沿って圧着固
定するための圧着治具であって、前記各板材を長さ方向
に沿って圧着するための1以上の押圧部材と、前記押圧
部材を押圧方向に作動させる作動手段と、同作動手段の
起動・停止手段と、を備えてなることを特徴とする水平
板材に対する垂直板材の圧着治具を主要な構成としてい
る。
することができ、或いは、前記作動手段にシリンダ型空
気ばね又は磁石ばねを使用することもできる。
配されてなることが好ましい。更にその場合には、前記
押圧部材は複数からなり、各押圧部材は複数の前記作動
手段のそれぞれに取り付けられている。或いは、前記押
圧部材は複数からなり、各押圧部材は複数の前記作動手
段のうちの幾つかに連結して取り付けられていてもよ
く、更には、前記押圧部材は単一からなり、複数の前記
作動手段の全てに連結して取り付けられてなる場合もあ
る。
向中央に配された前記作動手段を最初に作動させ、次い
で、その両側に配された前記作動手段を順次その両端側
に向けて作動する作動制御手段を備えてなることが好ま
しい。
沿って同じく長尺の垂直板材を圧着して接着する接着方
法において、上述したいずれかの圧着治具を使用して接
着することを特徴とする接着方法をも他の主要な構成と
している。
板材はカウンター用背立て板材及び/又は前垂れ板材で
ある場合に、前記前垂れを水平方向に6Kg/cm2以上の力
で、前記背立てを水平方向に1Kg/cm2以上の力と垂直方
向に7Kg/cm2以上の力とで、それぞれ独立的に押圧する
ことが好ましい。
隔で配された前記作動手段の作動により水平方向に押圧
し、前記背立て板材を3本/m以上の間隔で配された前
記作動手段の作動により水平方向に押圧すると共に、4
本/m以上の間隔で配された前記作動手段の作動により
垂直方向に押圧することが好ましい。
材に、上記前垂れ板材及び背立て板材を接着してキッチ
ンカウンターを組み付ける際には、先ず作業台及びその
周辺に上述の圧着治具をセットすると共に前記カウンタ
ー板材を作業台に載置し、同カウンター板材に前記前垂
れ板材及び背立て板材を各板材の接着面に接着材を塗布
した状態で載置する。その後、本発明の圧着治具の作動
部材を作動させ、押圧部材により前記カウンター板材に
対して前記前垂れ板材及び背立て板材を押圧する。この
とき、前記作動部材の作動により各板材が前記作業台の
位置決め手段に押しつけられて所定の位置に確実に位置
決め保持されるため、板材同士が互いにズレることがな
い。しかも手作業の場合のように押圧力にバラツキがな
く長手方向に沿って一定の押圧力で圧着されるため、常
に一定した形態に美麗に仕上がり、また、多数の固定具
を固定することもないため作業時間が大幅に短縮され、
作業効率の向上を図ることができる。
て、図示実施例を参照して詳細に説明する。図1は、本
発明の接着方法による接着手順を概略的に示す説明図で
あり、図2及び図3は本発明の圧着治具の一部を含む部
分説明図である。
理石を使ったキッチンカウンターの製作を例示するが、
本発明は他の材質、例えば木材、天然大理石、一般の合
成樹脂板材などの組付けにも適用される。
ンター用のカウンター板材であり、符号2は同カウンタ
ー用の前垂れ板材、符号3及び4は同カウンター用の第
1及び第2背立て板材である。これらの板材は全て人造
大理石(登録商標:デュポンコーリアン・カメオホワイ
ト)からなり、前記前垂れ板材2と第1及び第2背立て
板材3,4とは、長さ2750mm、幅760mm、厚
み13mmのシートからそれぞれ所定の寸法に切り出さ
れたものである。第1背立て板材3は長尺の角材からな
り、第2背立て板材4は同長の板材からなる。
前端縁1aの端面を前記前垂れ板材2の裏面上端縁に沿
って当接させ、前記前垂れ板材2を下方に向けて直角に
接着する。一方、前記カウンター板材1の後端1bに
は、同カウンター板材1の上角部が前記第1背立て板材
3の前後幅寸法よりも0〜2mm小さな幅寸法で浅く切
り欠かれて段部1cに形成されており、前記段部1cに
は前記第1背立て板材3がその下端を係合させた状態で
垂直に接着される。更に、第2背立て板材4の裏面が前
記第1背立て板材3の後端面と面合わせされた状態で、
第1背立て板材3の上面に上方から接着され、システム
キッチンのキッチンカウンターが組み付けられる。
具は、前記カウンター板材1に対する前記前垂れ板材2
及び第1及び第2背立て板材3,4の位置決め手段を有
する作業台10又はその周辺にセットされる。前記圧着
治具は前記前垂れ板材2及び第1及び第2背立て板材
3,4の長さに略等しい長さをもつフレームを有し、そ
のフレームには前記前垂れ板材2及び第1及び第2背立
て板材3,4をカウンター板材1の長さ方向に沿って圧
着するためにそれぞれに配された複数の押圧部材が保持
されている。更に、前記押圧部材を作動する複数の作動
手段と、同作動手段の起動・停止手段とを備え、複数の
前記作動手段のうち、長さ方向中央に配された前記作動
手段を最初に作動させ、次いで、その両側に配された前
記作動手段を順次その両端側に向けて作動する作動制御
手段を更に備えている。
と第1及び第2背立て板材3,4を接着するには、ま
ず、本発明の前記圧着治具を作業台10及びその周辺に
セットすると共に、前記作業台10に前記カウンター板
材1を載置する。このとき、前記作業台10の上面に
は、前記前垂れ板材2の上下寸法からカウンター板材1
の厚み寸法を引いた高さ寸法になるように、複数の支持
台11を重ねて載置して高さを調節する。前記作業台1
0はその端縁部に同作業台10の上面と垂直に延設され
た本発明の位置決め手段である縦壁部10aを備えてい
る。前記支持台11の上面にカウンター板材1を、その
後端1bが前記縦壁部10aに対向する方向で載置す
る。その後、前記前垂れ板材2を図5のようにその上端
縁を前記カウンター板材1の前端1aから離れる方向に
傾斜させて立たせる。このとき、前記カウンター板材1
の前端1aの端面と前記前垂れ板材2の裏面との間には
V字状の間隙Aが形成される。この間隙Aの部分に人造
大理石用の瞬間接着剤アロンアルファ(東亜合成製)
を、前記カウンター板材1及び前垂れ板材2の全長にわ
たって塗布する。
第2背立て板材4は下端面にそれぞれ全長にわたって前
記接着剤を塗布して、前記第1背立て板材3を前記カウ
ンター板材1の段部1aに載置し、更に前記第2背立て
板材4を前記第1背立て板材3の後端上縁に沿って載置
する。その状態で、圧着治具の起動手段であるレバーを
操作して本発明の作動手段である第1〜第3エアシリン
ダ5〜7を作動させる。
2の長さ方向に沿って複数本(本実施例では11本)配
されており、同前垂れ板材2の前面を後方に向けて図1
のX1方向に押圧する。前記第2エアシリンダ6も前記
背立て板材3,4の長さ方向に沿って複数本(本実施例
では6本)設けられ、前記第2背立て板材3の前面を後
方に向けてX2方向に押圧すると共に、前記第3エアシ
リンダ7も前記背立て板材3,4の長さ方向に沿って複
数本(本実施例では11本)配されて、前記第2背立て
板材3の上端縁を下方に向けてY方向に押圧する。
の第1エアシリンダ5が独立し、更に他の第1エアシリ
ンダ5は2本1組となって、それぞれ中央の第1エアシ
リンダ5と5組の第1エアシリンダ5のそれぞれのピス
トンロッド5aの先端に、本発明の押圧部材である計6
個の押えブロック5cがそれぞれ取り付けられている。
6本の第2エアシリンダ6は2本1組となって、そのピ
ストンロッド6aの先端に、計3個の押えブロック6c
がそれぞれ取り付けられている。前記押えブロック5
c,6cは断面コ字状をなしており、更に、前記押えブ
ロック5c,6cの端面にはゴムパッド5b,6bが装
着されており、そのため前記板材1〜4に前記ブロック
5c,6cが当接した際にそれらの板材1〜4を傷つけ
ることがない。また、11本の第3エアシリンダ7は中
央部及びその隣り合う部分に分けられ、その分けられた
中央部の複数の第3エアシリンダ7群と、隣り合う部分
の複数の各第3エアシリンダ7群ごとの各ピストンロッ
ド7aの端面に、それぞれ押圧部材としての3本のゴム
パッド7bが装着されている。
状をなすフレーム8に、そのピストンロッド5aを挿通
させて固着されており、前記ピストンロッド5aの伸縮
にともない、前記押えブロック5c及びゴムパッド5b
が前記フレーム8の内部を摺動し、同フレーム8の開口
部分から挿脱される。一方、第2及び第3エアシリンダ
7,8は互いに直交する方向に作動されるよう、フレー
ム9に固着されている。
作動手段を連結して取り付けられているが、1の作動手
段に対して1の押圧部材を取り付けることもでき、更に
は複数の作動手段の全てを単一の長尺な押圧部材で連結
して取り付けることもできる。
板材3,4をカウンター板材1に押しつける際に、前記
作動手段としてエアシリンダ5〜7を利用しているが、
この他にも油圧シリンダを使用することができ、また、
前記作動手段としてシリンダ型空気ばね又は磁石ばねを
使用することもできる。
エアー圧を6kg/cm2に、第2エアシリンダ6のエアー圧
を1kg/cm2に、更に前記第3エアシリンダ7のエアー圧
を7kg/cm2に設定した。このように、本実施例の圧着治
具を用いれば、押圧部材の押圧力を任意の値に設定し、
長尺な板材の全長にわたって均一に押圧することが可能
となる。
ダ5を作動して、前記前垂れ板材2を後方へ押圧する
と、前記カウンター板材1が後方へ移動して縦壁部10
aに押しつけられて確実に位置決めされ、前記縦壁部1
0aとの間で前記カウンター板材1と前垂れ板材2とが
互いに強力に圧着される。
3が係合載置されている前記カウンター板材1に形成さ
れた段部1cは、その前後幅寸法が前記第1背立て板材
3の前後幅寸法よりも0〜2mm程度小さいため、前記
第1背立て板材3の後端縁が前記カウンター板材1の後
端縁からわずかに突出することになる。そのため、前記
カウンター板材1の後方への移動に伴い、同カウンター
板材1の段部1cに係合載置されている第1背立て板材
3が前記縦壁部10aに当接して強力に押圧され、前記
段部1cに圧着される。
動された第2エアシリンダ−6により前記第2背立て板
材4が前記縦壁部10aに向けて押しつけられ、前記第
1背立て板材3の後端面と前記第2背立て板材4の後面
とが面一になるよう確実に位置決めされる。その状態
で、前記第2エアシリンダ6とほぼ同時に作動された前
記第3エアシリンダ7により、前記第2背立て板材4が
下方へ向けて押圧され、前記第1及び第2背立て板材
3,4が前記カウンター板材1に圧着される。
記縦壁部10aの前面には、前記カウンター板材1及び
第1背立て板材3の接着面と、前記第1背立て板材3及
び第2背立て板材4の接着面とに相当する高さ位置に、
凹溝部10bが形成されており、前記接着面から流出し
た過剰の接着剤を収容することができる。
沿って配された複数の前記第1〜第3エアシリンダ5〜
7は、図示せぬ前記作動制御手段により前記長手方向の
中央に配されたエアシリンダ群が最初に作動され、次い
で、その両側に配されたエアシリンダ群が順次その両端
側に向けて作動されて、最後に両端に配されたエアシリ
ンダ群が作動される。
て、本発明の接着方法により接着する場合に、前記カウ
ンター板材1、前垂れ板材2、及び背立て板材3,4に
接着剤を塗布し、互いに圧着させて接着するまでの作業
が2分で完了した。これに対して従来のような手作業に
よりハンドクランプを使用した方法で圧着した場合には
7分30秒を要し、本発明の圧着治具及び接着方法を採
用することにより、作業時間が大幅に短縮され、作業効
率が向上した。
具を利用することにより、作業時間が約1/4と大幅に
短縮され、作業効率の向上を図ることができる。また、
その仕上がりについてみても、板材同士の位置決めが確
実になされるため、ズレが生じることもなく、しかも、
手作業の場合のように押圧力にバラツキがなく長手方向
に沿って一定の押圧力で圧着されるため、常に一定した
形態に美麗に仕上がる。
である。
を示す説明図である。
を示す説明図である。
作業方法を示す説明図である。
他の作業方法を示す説明図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 長尺の水平板材及び同じく長尺の垂直板
材間の位置決め手段を有する作業台又はその周辺部材に
セットされ、前記各板材同士をその端縁に沿って圧着固
定するための圧着治具であって、 前記各板材を長さ方向に沿って圧着するための1以上の
押圧部材と、 前記押圧部材を押圧方向に作動させる作動手段と、 同作動手段の起動・停止手段と、を備えてなることを特
徴とする水平板材に対する垂直板材の圧着治具。 - 【請求項2】 前記作動手段が流体圧シリンダである請
求項1記載の圧着治具。 - 【請求項3】 前記作動手段がシリンダ型空気ばね又は
磁石ばねである請求項1記載の圧着治具。 - 【請求項4】 前記作動手段は前記板材の長さ方向に複
数配されてなる請求項1〜3のいずれかに記載の圧着治
具。 - 【請求項5】 前記押圧部材は複数からなり、各押圧部
材は複数の前記作動手段のそれぞれに取り付けられてな
る請求項4記載の圧着治具。 - 【請求項6】 前記押圧部材は複数からなり、各押圧部
材は複数の前記作動手段のうちの幾つかに連結して取り
付けられてなる請求項4記載の圧着治具。 - 【請求項7】 前記押圧部材は単一からなり、複数の前
記作動手段の全てに連結して取り付けられてなる請求項
4記載の圧着治具。 - 【請求項8】 複数の前記作動手段のうち、長さ方向中
央に配された前記作動手段を最初に作動させ、次いで、
その両側に配された前記作動手段を順次その両端側に向
けて作動する作動制御手段を備えてなる請求項5〜7の
いずれかに記載の圧着治具。 - 【請求項9】 長尺の水平板材の端縁に沿って同じく長
尺の垂直板材を圧着して接着する接着方法において、 請求項1〜8のいずれかの圧着治具を使用して接着する
ことを特徴とする接着方法。 - 【請求項10】 前記板材が人造大理石からなり、前記
垂直板材はカウンター用背立て板材及び/又は前垂れ板
材である請求項9記載の接着方法。 - 【請求項11】 前記前垂れを水平方向に6Kg/cm2以上
の力で、前記背立てを水平方向に1Kg/cm2以上の力と垂
直方向に7Kg/cm2以上の力とで、それぞれ独立的に押圧
する請求項10記載の接着方法。 - 【請求項12】 前記前垂れ板材を4本/m以上の間隔
で配された前記作動手段の作動により水平方向に押圧す
る請求項10又は11記載の接着方法。 - 【請求項13】 前記背立て板材を3本/m以上の間隔
で配された前記作動手段の作動により水平方向に押圧す
ると共に、4本/m以上の間隔で配された前記作動手段
の作動により垂直方向に押圧する請求項10又は11記
載の接着方法。
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